リスク記載の更新。情報システム障害の原因に標的型メール開封や外部公開IT機器へのサイバー攻撃によるランサムウェア感染が明記され、対応策も外部公開IT資産の把握・監視やインシデント対応体制の整備へと書き換えられた。債券相場・金利の項では、金利上昇等によるのれん・商標権など無形資産の減損の可能性が追記され、政策保有株式の縮減実績(19銘柄・約251億円、2026年3月期末の対連結純資産比19.3%)と、2029年3月期末までに約200億円縮減し15%未満とする新方針が示された。なりすまし広告対策に京都府警察や業界団体との連携が追記された。
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情報システム可用性障害の発生 □ 発生の可能性:高 □ 影響度:大 ● リスクの内容システム開発のミスや遅延、また、重要な情報システムに障害が発生することで、事業継続が困難になってしまうと、得意先や顧客をはじめ、すべてのステークホルダーからの信頼を失う可能性があります。外部からの悪意ある攻撃、あるいは天災被害等により、基幹システムやWEB販売サイト等の稼働が不可能となった場合、ファイルサーバや従業員のPCから機密情報が流出した場合、事業への悪影響が出る可能性があります。システム開発のミスや遅延、また、重要なシステムに障害が発生することで、事業継続が困難になってしまうと、得意先・顧客はじめ、すべてのステークホルダーからの信頼を失う可能性があります。標的型メールの開封や外部公開IT機器に対するサイバー攻撃によるランサムウェア感染、あるいは天災被害等により、基幹システムやWEB販売サイト等の稼働が不可能となった場合、ファイルサーバーや従業員のPCから機密情報が流出した場合、事業への悪影響が出る可能性があります。 ● 対応策 当社では「情報セキュリティ基本方針」、「情報セキュリティ規程」等を定め、すべての従業員に対して情報保護の必要性と責任についての理解促進を図っています。“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に「情報セキュリティ部会」を設置し、現状の情報管理体制の把握と改善、また、顧客情報や重要情報にかかる不正なアクセスによるデータの破壊や漏えい、ウイルスやランサムウェアによる事業運営そのものの阻害を狙ったサイバー攻撃などについて、情報の収集を行い、情報セキュリティ上のリスクを特定すべく、現状の調査、分析等を実施しインシデントの発生を回避あるいは発生時の影響を軽減するなどの体制を整えています。同時に、当社グループの活動方針や具体的対策の立案、関連規程の制定・改廃、戦略的な投資案件の討議を行い、サプライチェーンにおける情報セキュリティリスクの低減に努めています。具体的には、不慮のシステム障害・誤作動に備えて、システムやデバイスをリアルタイムで監視するセキュリティツールを運用する一方、重要なシステムは適切なハードウェアやネットワーク構成、クラウド化の選択ができているか、また、IT資産の適切なメンテナンスが実施されているかなど、適宜モニタリングを行っています。さらに、国内連結子会社を対象に、定期的な標的型メール訓練の実施や、昨今報道されているような情報事故事例などを用いた注意喚起を行うなど、従業員の意識向上と仕組みの構築による両面からリスクの軽減を行っています。“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に「情報セキュリティ部会」を設置し、情報セキュリティ上のリスクの特定、調査・分析を行うとともに、インシデントの未然防止および発生時の影響最小化に向けた体制を整備しています。 具体的には、グループ全体の情報セキュリティ水準の向上を目的として、本社主導で各社外部公開IT資産を把握・監視、多言語教育ツールを展開、各社でのセキュリティ対策状況を把握およびモニタリング等を実施し、継続的な改善に取り組んでいます。加えて、サイバーインシデントの発生に備え、対応手順や事業継続に関する取組を含め、被害の拡大防止および早期復旧を図るための体制整備を進めています。 情報管理の不備 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:大 ● リスクの内容 情報管理の不備により、機密情報や個人情報の漏えいや紛失が発生すると、事業活動上、不利益を被るばかりか、社会的信用の失墜、事業運営の停止といった重大な損失影響が出る可能性があります。 ● 対応策当社では「情報セキュリティ規程」、「個人情報保護規程」等を定め、取り扱うすべての情報を、機密性、一貫性及び可用性の観点から適切に分類するとともに、保護・漏えい防止を図っています。また、重要情報の保護・管理の徹底をねらいに、当社グループの重要情報一覧表を整備し、経営、事業・販売戦略、製品開発、自社ノウハウ、個人情報、情報システム等の区分から、具体的なインサイダー情報の事例を挙げて重要情報の保護対策に取り組んでいます。当社では「情報セキュリティ規程」、「個人情報保護規程」等を定め、取り扱うすべての情報を、機密性、一貫性及び可用性の観点から適切に分類し、保護および漏えい防止に取り組んでいます。また、当社グループの重要情報一覧表の整備等を通じて経営、事業・販売戦略、製品開発、自社ノウハウ、個人情報、情報システム等の区分ごとに管理および保護の徹底を図っています。とりわけ、当社グループは事業活動上、多数の顧客に関わる個人情報を有しています。将来を見据え、(株)ワコールではデジタルを徹底的に活用し、一人ひとりにとっての最適な顧客体験を提供する「顧客戦略」を成長の柱と位置付け、収集した個人情報を含めたデジタルデータを基盤としたビジネスモデルの再構築を進めています。また、海外では顧客の個人情報を直接取得するEC事業を強化し、成長の柱とする計画を進めています。国内における改正個人情報保護法の施行対応に止まることなく、個人情報保護は当社グループ事業活動上の重要性が増しています。当社グループは事業活動上、多数の顧客に関わる個人情報を取り扱っています。日本ワコールではデジタルを活用し、一人ひとりに最適な顧客体験を提供する「顧客戦略」を成長の柱と位置付けており、収集した個人情報を含むデジタルデータを基盤としたビジネスモデルを構築しています。さらに、海外においても顧客の個人情報を直接取得するEC事業を強化しており、個人情報保護は当社グループ事業活動における最重要課題の一つです。“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「情報セキュリティ部会」では個人情報の保護・管理の強化、関連法規制への対応、従業員への教育等を含め、個人情報を外部の脅威から守るために、外部の専門家も活用しながら、国内外の関係会社を対象に管理状況の調査を実施するとともに、更なるレベルアップを目指した個社別セキュリティ対策ロードマップの作成に着手しています。“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「情報セキュリティ部会」では個人情報の保護・管理の強化、関連法規制への対応、従業員への教育等を含め、個人情報を外部の脅威から守るために、国内外の関係会社を対象に管理状況の調査と対策における指導・助言を継続的に実施しています。 債券相場・金利の変動 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:大 ● リスクの内容保有する上場株式や債券等の市場価値が下落し、減損が発生する可能性があります。保有する上場株式や債券等の市場価値が下落、また、金利上昇や経済環境の不確実性によって回収可能額が減少することによって、無形資産(のれんや商標権)の減損が発生する可能性があります。他方、年金資産の評価減・積立不足は追加拠出や引当が必要となりグループ業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応策 当社及び当社の特定完全子会社の(株)ワコールが保有している株式の状況は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (5)株式の保有状況」を参照ください。2023年11月に開示した中期経営計画(リバイズ)では、2026年3月期末までに保有する政策保有株式を300億円以上(2023年3月末時価)縮減し、連結純資産額の10%未満とする方針を示しています。2025年3月期は、取締役会にて、個別の銘柄ごとに保有によって実現している収益が当社資本コストを上回っているか、当社の企業価値向上につながっているかを検証した結果、保有意義が希薄化した5銘柄・約57億円(2023年3月末時価)の処分・縮減を進めました。これにより、2024年3月期及び2025年3月期における処分・縮減額の総額は、205億円(2023年3月末時価)となりました。中期経営計画(リバイズ)期間(2024年3月期~2026年3月期)において当社は、資産効率向上の観点から、政策保有株式を300億円(2023年3月末時価)縮減させ、対連結純資産比10%未満とする方針とし、当中期経営計画期間中に19銘柄・約251億円(2023年3月末時価)の処分・縮減を進めましたが、株価の上昇もあり、2026年3月期末においての対連結純資産比率は19.3%となりました。今後、2029年3月期末までに政策保有株式を約200億円(2026年3月末時価)縮減させ、対連結純資産比15%未満とする方針です。 他方、退職給付費用及び債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の仮定に基づき算出していますが、有価証券の相場並びに金利環境の変化等により、実際の結果が仮定と異なる場合、または仮定に変化があった場合には、退職給付費用及び債務が増加するリスクがあります。当社は国内社債の利回りに基づいて割引率を設定しています。割引率については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記23.従業員給付」を参照ください。 企業年金のアセットオーナーとして期待される機能を発揮できるよう、財務・人事・経理等の部門長らで構成する年金委員会を設置し、四半期単位で資産運用方針や政策的資産構成割合等を検討すると同時に、外部の運用コンサルティング会社を起用し専門能力・知見を補完しています。 自然災害・事故等の発生 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:大 ● リスクの内容 地震などの自然災害や火災・爆発等が発生し事業所・生産拠点が被害を受ける、あるいは、従業員が被災する可能性があります。また、交通網の遮断や電力供給の停止、通信回線の不通等、大型小売店や直営店舗、通販サイトや物流網の被災により事業活動に支障が出る可能性があります。また、交通網の遮断や電力供給の停止、インターネット回線の不通等、大型小売店や直営店舗、通販サイトや物流網の被災により事業活動に支障が出る可能性があります。 ● 対応策 首都直下型地震をはじめとする大規模事故の緊急事態に備え、“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「BCP・災害対策部会」では、主要な事業拠点が被災した際のBCP策定を順次整備するなど、予防・減災、応急・初動、復旧・復興の観点で事業継続マネジメントに取り組んでいます。具体的には建物の耐震化、データ関連サーバのクラウド化、災害発生時の従業員安否確認システム、テレワークなどといった環境整備に加え、社会的責任を踏まえて、緊急時においてもサービスや製品の安定供給ができるよう、販売事業所の業務バックアップ体制の確立や生産拠点の分散化配置によって、リスクの低減を図っています。具体的には建物の耐震化、データ関連サーバーのクラウド化、災害発生時の従業員安否確認システム、テレワークなどといった環境整備に加え、社会的責任を踏まえて、緊急時においてもサービスや製品の安定供給ができるよう、販売事業所の業務バックアップ体制の確立や生産拠点の分散化配置によって、リスクの低減を図っています。 企業倫理・コンプライアンスの姿勢 □ 発生の可能性:高 □ 影響度:中 ● リスクの内容 第三者から、サプライチェーンにおける人権、労働、環境問題等を指摘・公表され、事業活動に影響を与える、企業価値を毀損する可能性があります。また、企業倫理・コンプライアンスに反する行為が増加する、あるいは、ソーシャルメディアやブログ等のWEBサイト上を含めた広告表現や発言に問題が発生することによって、社会的な信頼を失い、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策 当社グループを取り巻く国内外の法令や規制等への違反、社会的要請に反する行為等があった場合は、処罰や社会的な信用の低下などにより、経済的・社会的な影響を受けるリスクがあります。「企業倫理・ワコールの行動指針」を定め、従業員に頒布し周知徹底を図るだけでなく、“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「コンプライアンス部会」の活動を通じて、従業員への啓発活動、内部通報制度、外部専門機関による法令ヘルスチェックなどの施策を拡充し、法令順守の強化に努めています。また、2025年3月期は「企業倫理・ワコール行動指針」の内容に焦点を当てた階層別の集合教育、e-ラーニングを実施したほか、グループコンプライアンス通信(こんぷらかわら版)の定期配信を継続するなどの啓発活動を進めました。2026年3月期は新任課長対象コンプライアンス研修の実施に加え、着任10年以上の管理職対象コンプライアンス研修を実施したほか、e-ラーニングの実施や、グループコンプライアンス通信(こんぷらかわら版)の定期配信を継続するなどの啓発活動を進めました。 また、当社グループの事業領域において特に注力すべき点として、サプライチェーンでの労務・人権問題が挙げられます。過去には人権NPOから連結子会社の発注先である海外縫製工場における労務・人権問題について指摘を受けたことや、国内において二次製造委託先の外国人技能実習生に対する超過勤務手当の未払いが発覚したことがありました。現在は“サステナビリティ委員会”の傘下に設置した「CSR調達部会」の活動を通じ、人権の尊重、環境・社会との調和、法令の順守、労働慣行、事業慣行の観点などから、製造委託先等の工場ごとに自己評価と現地監査を行い、是正・改善計画の策定とモニタリングを行う取り組みを高めています。当該年度においては、人権NPOと協業し、外国人技能実習生に対しアンケートを実施すると共に、インタビューアセスメントによる人権デューデリジェンスを実施しました。併せて、CSR調達活動の製造委託先一覧を当社ホームページで開示しています。現在は“サステナビリティ委員会”の傘下に設置した「CSR調達部会」の活動を通じ、人権の尊重、環境・社会との調和、法令の順守、労働慣行、事業慣行の観点などから、現地監査を行い、是正・改善計画の策定とモニタリングを行う取り組みを高めています。当連結会計年度においては、全ての製造委託先等の工場に対して自己評価を通じた「CSR調達ガイドライン」に定める内容の遵守状況の把握と分析評価フィードバックを実施すると共に、CSR調達活動の製造委託先一覧を当社ホームページで開示しています。 知的財産権の侵害・被侵害 □ 発生の可能性:高 □ 影響度:中 ● リスクの内容 知的財産権を侵害されたり侵害したりすることで、訴訟や経済的損失が起きる可能性があります。 また、近年、インターネット上で当社ブランドを詐称した「なりすまし広告・偽サイトへの誘導」が拡がっています。注意喚起や排除措置といった適切な対策を怠れば、消費者や市場からの信頼失墜を招きかねず、戦略的な知的財産権の保護や活用ができないでいると、事業に影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策 当社グループは知的財産権があらゆる事業活動に関わり、競争優位性を確保する重要な資産であると認識しています。 ブランドや、独自の技術、デザイン、サービス等を、自社の競争力の源泉として知的財産権で保護・活用できるよう、一方で他社の知的財産権を尊重し侵害しないよう、従業員に対しセミナーによる教育や業界知財動向の共有を行い、正しい理解を促しています。また、外部専門家との連携を強化するなど、知的財産担当部門の知見を高めDXやCX戦略、新規事業における知的財産権の保護、活用を進めています。 また、国内外における模倣商品の出現や、他社による商標、特許等の無断使用といった知的財産権の侵害には、侵害者に対して権利主張を行い、厳格に対応を行うこととしています。最近ではEC事業のボーダーレス化に伴ったブランド価値の棄損、とりわけ、SNSを中心とした当社ブランドを騙る「なりすまし」の広告・販売の出現について、消費者への注意喚起の実施、販路の追跡と監視、排除措置の実施等に力を注ぐとともに、日本国内に留まらない消費者保護、ブランド保護対策に努めています。最近ではEC事業のボーダーレス化に伴ったブランド価値の毀損、とりわけ、SNSを中心とした当社ブランドを騙る「なりすまし」の広告・販売の出現について、消費者への注意喚起の実施、京都府警察と連携した販路等の追跡と監視、排除措置の実施等に力を注ぐとともに、日本国内に留まらない消費者保護、ブランド保護対策に努めています。この問題に対しては、同じ被害を受けている他社と協働し、知的財産業界団体としてSNS運営者や政府と連携した対策に取り組んでいます。 デジタルマーケティングの加速による表現訴求、品質表示・取扱表示等の記載 □ 発生の可能性:高 □ 影響度:中 ● リスクの内容 デジタルマーケティングにおいて、従業員参加型を含むSNS上の発信内容、サステナビリティを巡るWEBサイト上の表現や発言に問題が発生することによって、ネガティブキャンペーンや発信者への誹謗中傷をはじめとする社会問題を招き、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。他方、品質表示等の法令違反や機能性表示における不適切な表現は社会的な信用を損なう可能性があります。他方、品質表示や薬機法等の法令違反やステルスマーケティング等の不適切な表現は社会的な信用を損なう可能性があります。また、商品の回収・表示変更のコスト発生、販売中止によって経済的な損失影響が出る可能性があります。 ● 対応策 消費者が適正に商品を選択し使用するための品質表示については、商品そのものに付帯させる法定表示に始まり、店頭やメディアでの広告・宣伝、販促表現、知的財産保護表示など多岐にわたっており、リスクが顕在化しやすい事案だと認識しています。また、加熱するデジタルマーケティングを背景に、SNSでの当社の発信や参加者の言動が社会的な批判に晒される、あるいは、昨今においては、その内容の真偽に関わらず拡散されるリスクも認識しています。 “企業倫理・リスク管理委員会”傘下の「品質保証審議会」、「品質管理委員会」の活動を通して、表示内容を決定する部門でのダブルチェックを前提にした表示確認体制の整備、表示決定のプロセスにおける可能な限りのシステム化、表示ミス発生時の迅速な対応、問題発生後の再発防止のための徹底的な原因究明と対策の実施といった、一連のサイクルをルール化し運用しています。また、品質表示に関わる社内啓発活動と担当者教育を定期的に実施しています。 サステナビリティを巡るWEBサイト上の表現や発言においても、“サステナビリティ委員会”や関連する部門でチェックを行う体制を整備し活動をすることで、社会的な使命を果たすよう努めています。 併せて、国内外の関係会社ごとの事業環境に照らしたSNS運用規程を定めて周知徹底を行うとともに、マーケティングやコミュニケーション部門の従業員を対象に、訴求表現内容の事前確認・適否判断を行うための教育を推進しています。加えて当社ブランドを騙る「なりすまし」の広告・販売に対して、消費者への注意喚起の実施だけでなく、販路の追跡と監視、排除措置の実施等に毅然として注力しています。このほか、独禁法、景表法、薬機法などと絡めたガイドライン各種の制定と改訂、e-ラーニングによる従業員を対象にした教育の実施などによってリスクの軽減を図っています。このほか、独禁法、景表法、薬機法などと絡めたガイドライン各種の制定と改訂、e-ラーニングやセミナー開催による従業員を対象にした教育の実施などによってリスクの軽減を図っています。また、機能・効能表現においては、商品化計画部門と研究部門、品質保証部門間の連携フローと併せて表記ルールの再整備を行い、外部の機関を交えたエビデンスデータの確認体制を整えています。 設計・製造上の品質保証 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:中 ● リスクの内容 不良品を販売することや商品が人体へ危害を及ぼすこと等により、お客さま等への補償や商品回収等のコストが発生する、当社が高品質の商品を提供するというレピュテーションが損なわれ社会的信用を失うといった、業績への悪影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策 高品質な商品をグローバルに提供できることが、当社グループの強みの一つです。“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に「品質保証審議会」を設置し、安全性ガイドラインを整備すると同時に、製品企画・設計・開発時点での安全性確認ルールの順守、製造時の検査の徹底、問題発生時の原因追及と再発防止策の策定に取り組んでいます。併せて、こうした活動・情報内容については、グループの国内外関係会社へ水平展開・共有化を図ることによって、品質意識の高揚、全体での管理体制の底上げを行っています。併せて、こうした活動・情報内容については、グループの国内外関係会社へ水平展開・共有化を図ったり、お申し出のあった商品を展示する品質展を開催することで、品質意識の高揚、全体での管理体制の底上げを行っています。また、「品質保証審議会」の傘下では、商品化計画を担う部門ごとのメンバー選出による「品質管理委員会」を運営し、個別課題への対策フォローアップ、品質管理全般に対する社内教育を実施しています。 他方、生産拠点の現場では、定めた品質管理・検査の徹底のみならず、製品受入ロックシステム(材料基準達成製品のみの受け入れ)の運用による基準未達品の排除、検査人員の技量の標準化に取り組んでいます。 新興国の社会情勢変動 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:中 ● リスクの内容 新興国に事業拠点を構える当社グループは、政治的不安定状態、法改正や制度変更、ストライキの発生、人材の確保難などによって材料調達や生産が滞る、自国産業保護政策(輸入関税、外資規制等)が継続し事業効率の改善が遅れる、あるいは新規の多額投資を必要とするなど、事業業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応策 各国・地域の法律・規制の動向には常に十分な注意を払い、現地情報の収集・分析に努めています。現地の“リスク管理責任者”と連携し、地域の実情を把握し、必要に応じ外部の弁護士、コンサルタントなど、専門機関の協力を得て対応を行うよう整備と運用を図っています。軍事政権による掌握が続くミャンマーでは法律・規制の動向に加え、人権課題への対応についても注視しています。また、地政学的なリスクも見据え、適切な生産拠点の分散を行いリスクの軽減化に努めています。このほか、高い輸入関税が適用されるインドでは、国内における商品企画・生産比率を高めることで競争優位性を強化するよう努めています。 税務の管理 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:中 ● リスクの内容 税制改正や移転価格の調査等による多額の課税がなされた場合には、風評被害の他、当社グループの財政状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策 繰延税金資産については、現行の会計基準に従い、将来の課税所得を合理的に見積もったうえで計上しています。将来の課税所得見積額の変更や税制改正に伴う税率の変更等により、繰延税金資産が減少し、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼすリスクがあります。これを踏まえて、当社では、適宜、経営環境の変化等に照らし、将来の課税所得の見積もりに関する見直しを行い、回収可能性を合理的に判断しています。 事業を展開する国・地域の法令、国際税務関連法規を順守し、透明性の高い税務管理を行い、ステークホルダーからの信頼を得ることをねらいに「税務行動指針」を策定しています。この指針では、国内外の連結子会社を対象に、税務の最新情報入手や研修による啓発活動を含めたグループ税務体制の構築をはじめ、不確実な税務ポジションへの対応、優遇税制の適用、グループ会社間取引、租税回避行為の禁止、税務に関するディスクロージャー等のガイドラインを示しています。また、同指針に記載したガイドラインの運用状況については、IFRIC23の指針に基づいた対応状況と併せて、国内外の連結子会社から、事業年度末に報告書を受けることによってモニタリングを行っています。このほか、税制改正やBEPSをはじめ国際税務に関する動向を把握し、適宜、国内外の連結子会社と最新情報を共有するなど、当社グループにおける税務体制の整備に努めています。
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情報システム可用性障害の発生 □ 発生の可能性:高 □ 影響度:大 ● リスクの内容 システム開発のミスや遅延、また、重要な情報システムに障害が発生することで、事業継続が困難になってしまうと、得意先や顧客をはじめ、すべてのステークホルダーからの信頼を失う可能性があります。外部からの悪意ある攻撃、あるいは天災被害等により、基幹システムやWEB販売サイト等の稼働が不可能となった場合、ファイルサーバや従業員のPCから機密情報が流出した場合、事業への悪影響が出る可能性があります。 ● 対応策 当社では「情報セキュリティ基本方針」、「情報セキュリティ規程」等を定め、すべての従業員に対して情報保護の必要性と責任についての理解促進を図っています。“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に「情報セキュリティ部会」を設置し、現状の情報管理体制の把握と改善、また、顧客情報や重要情報にかかる不正なアクセスによるデータの破壊や漏えい、ウイルスやランサムウェアによる事業運営そのものの阻害を狙ったサイバー攻撃などについて、情報の収集を行い、情報セキュリティ上のリスクを特定すべく、現状の調査、分析等を実施しインシデントの発生を回避あるいは発生時の影響を軽減するなどの体制を整えています。同時に、当社グループの活動方針や具体的対策の立案、関連規程の制定・改廃、戦略的な投資案件の討議を行い、サプライチェーンにおける情報セキュリティリスクの低減に努めています。具体的には、不慮のシステム障害・誤作動に備えて、システムやデバイスをリアルタイムで監視するセキュリティツールを運用する一方、重要なシステムは適切なハードウェアやネットワーク構成、クラウド化の選択ができているか、また、IT資産の適切なメンテナンスが実施されているかなど、適宜モニタリングを行っています。さらに、国内連結子会社を対象に、定期的な標的型メール訓練の実施や、昨今報道されているような情報事故事例などを用いた注意喚起を行うなど、従業員の意識向上と仕組みの構築による両面からリスクの軽減を行っています。 情報管理の不備 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:大 ● リスクの内容 情報管理の不備により、機密情報や個人情報の漏えいや紛失が発生すると、事業活動上、不利益を被るばかりか、社会的信用の失墜、事業運営の停止といった重大な損失影響が出る可能性があります。 ● 対応策 当社では「情報セキュリティ規程」、「個人情報保護規程」等を定め、取り扱うすべての情報を、機密性、一貫性及び可用性の観点から適切に分類するとともに、保護・漏えい防止を図っています。また、重要情報の保護・管理の徹底をねらいに、当社グループの重要情報一覧表を整備し、経営、事業・販売戦略、製品開発、自社ノウハウ、個人情報、情報システム等の区分から、具体的なインサイダー情報の事例を挙げて重要情報の保護対策に取り組んでいます。 とりわけ、当社グループは事業活動上、多数の顧客に関わる個人情報を有しています。将来を見据え、(株)ワコールではデジタルを徹底的に活用し、一人ひとりにとっての最適な顧客体験を提供する「顧客戦略」を成長の柱と位置付け、収集した個人情報を含めたデジタルデータを基盤としたビジネスモデルの再構築を進めています。また、海外では顧客の個人情報を直接取得するEC事業を強化し、成長の柱とする計画を進めています。国内における改正個人情報保護法の施行対応に止まることなく、個人情報保護は当社グループ事業活動上の重要性が増しています。 “企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「情報セキュリティ部会」では個人情報の保護・管理の強化、関連法規制への対応、従業員への教育等を含め、個人情報を外部の脅威から守るために、外部の専門家も活用しながら、国内外の関係会社を対象に管理状況の調査を実施するとともに、更なるレベルアップを目指した個社別セキュリティ対策ロードマップの作成に着手しています。 債券相場・金利の変動 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:大 ● リスクの内容 保有する上場株式や債券等の市場価値が下落し、減損が発生する可能性があります。他方、年金資産の評価減・積立不足は追加拠出や引当が必要となりグループ業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応策 当社及び当社の特定完全子会社の(株)ワコールが保有している株式の状況は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (5)株式の保有状況」を参照ください。 2023年11月に開示した中期経営計画(リバイズ)では、2026年3月期末までに保有する政策保有株式を300億円以上(2023年3月末時価)縮減し、連結純資産額の10%未満とする方針を示しています。2025年3月期は、取締役会にて、個別の銘柄ごとに保有によって実現している収益が当社資本コストを上回っているか、当社の企業価値向上につながっているかを検証した結果、保有意義が希薄化した5銘柄・約57億円(2023年3月末時価)の処分・縮減を進めました。これにより、2024年3月期及び2025年3月期における処分・縮減額の総額は、205億円(2023年3月末時価)となりました。 他方、退職給付費用及び債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の仮定に基づき算出していますが、有価証券の相場並びに金利環境の変化等により、実際の結果が仮定と異なる場合、または仮定に変化があった場合には、退職給付費用及び債務が増加するリスクがあります。当社は国内社債の利回りに基づいて割引率を設定しています。割引率については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記23.従業員給付」を参照ください。 企業年金のアセットオーナーとして期待される機能を発揮できるよう、財務・人事・経理等の部門長らで構成する年金委員会を設置し、四半期単位で資産運用方針や政策的資産構成割合等を検討すると同時に、外部の運用コンサルティング会社を起用し専門能力・知見を補完しています。 自然災害・事故等の発生 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:大 ● リスクの内容 地震などの自然災害や火災・爆発等が発生し事業所・生産拠点が被害を受ける、あるいは、従業員が被災する可能性があります。また、交通網の遮断や電力供給の停止、通信回線の不通等、大型小売店や直営店舗、通販サイトや物流網の被災により事業活動に支障が出る可能性があります。 ● 対応策 首都直下型地震をはじめとする大規模事故の緊急事態に備え、“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「BCP・災害対策部会」では、主要な事業拠点が被災した際のBCP策定を順次整備するなど、予防・減災、応急・初動、復旧・復興の観点で事業継続マネジメントに取り組んでいます。 具体的には建物の耐震化、データ関連サーバのクラウド化、災害発生時の従業員安否確認システム、テレワークなどといった環境整備に加え、社会的責任を踏まえて、緊急時においてもサービスや製品の安定供給ができるよう、販売事業所の業務バックアップ体制の確立や生産拠点の分散化配置によって、リスクの低減を図っています。 企業倫理・コンプライアンスの姿勢 □ 発生の可能性:高 □ 影響度:中 ● リスクの内容 第三者から、サプライチェーンにおける人権、労働、環境問題等を指摘・公表され、事業活動に影響を与える、企業価値を毀損する可能性があります。また、企業倫理・コンプライアンスに反する行為が増加する、あるいは、ソーシャルメディアやブログ等のWEBサイト上を含めた広告表現や発言に問題が発生することによって、社会的な信頼を失い、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策 当社グループを取り巻く国内外の法令や規制等への違反、社会的要請に反する行為等があった場合は、処罰や社会的な信用の低下などにより、経済的・社会的な影響を受けるリスクがあります。「企業倫理・ワコールの行動指針」を定め、従業員に頒布し周知徹底を図るだけでなく、“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「コンプライアンス部会」の活動を通じて、従業員への啓発活動、内部通報制度、外部専門機関による法令ヘルスチェックなどの施策を拡充し、法令順守の強化に努めています。また、2025年3月期は「企業倫理・ワコール行動指針」の内容に焦点を当てた階層別の集合教育、e-ラーニングを実施したほか、グループコンプライアンス通信(こんぷらかわら版)の定期配信を継続するなどの啓発活動を進めました。 また、当社グループの事業領域において特に注力すべき点として、サプライチェーンでの労務・人権問題が挙げられます。過去には人権NPOから連結子会社の発注先である海外縫製工場における労務・人権問題について指摘を受けたことや、国内において二次製造委託先の外国人技能実習生に対する超過勤務手当の未払いが発覚したことがありました。現在は“サステナビリティ委員会”の傘下に設置した「CSR調達部会」の活動を通じ、人権の尊重、環境・社会との調和、法令の順守、労働慣行、事業慣行の観点などから、製造委託先等の工場ごとに自己評価と現地監査を行い、是正・改善計画の策定とモニタリングを行う取り組みを高めています。当該年度においては、人権NPOと協業し、外国人技能実習生に対しアンケートを実施すると共に、インタビューアセスメントによる人権デューデリジェンスを実施しました。併せて、CSR調達活動の製造委託先一覧を当社ホームページで開示しています。 知的財産権の侵害・被侵害 □ 発生の可能性:高 □ 影響度:中 ● リスクの内容 知的財産権を侵害されたり侵害したりすることで、訴訟や経済的損失が起きる可能性があります。 また、近年、インターネット上で当社ブランドを詐称した「なりすまし広告・偽サイトへの誘導」が拡がっています。注意喚起や排除措置といった適切な対策を怠れば、消費者や市場からの信頼失墜を招きかねず、戦略的な知的財産権の保護や活用ができないでいると、事業に影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策 当社グループは知的財産権があらゆる事業活動に関わり、競争優位性を確保する重要な資産であると認識しています。 ブランドや、独自の技術、デザイン、サービス等を、自社の競争力の源泉として知的財産権で保護・活用できるよう、一方で他社の知的財産権を尊重し侵害しないよう、従業員に対しセミナーによる教育や業界知財動向の共有を行い、正しい理解を促しています。また、外部専門家との連携を強化するなど、知的財産担当部門の知見を高めDXやCX戦略、新規事業における知的財産権の保護、活用を進めています。 また、国内外における模倣商品の出現や、他社による商標、特許等の無断使用といった知的財産権の侵害には、侵害者に対して権利主張を行い、厳格に対応を行うこととしています。最近ではEC事業のボーダーレス化に伴ったブランド価値の棄損、とりわけ、SNSを中心とした当社ブランドを騙る「なりすまし」の広告・販売の出現について、消費者への注意喚起の実施、販路の追跡と監視、排除措置の実施等に力を注ぐとともに、日本国内に留まらない消費者保護、ブランド保護対策に努めています。 デジタルマーケティングの加速による表現訴求、品質表示・取扱表示等の記載 □ 発生の可能性:高 □ 影響度:中 ● リスクの内容 デジタルマーケティングにおいて、従業員参加型を含むSNS上の発信内容、サステナビリティを巡るWEBサイト上の表現や発言に問題が発生することによって、ネガティブキャンペーンや発信者への誹謗中傷をはじめとする社会問題を招き、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。他方、品質表示等の法令違反や機能性表示における不適切な表現は社会的な信用を損なう可能性があります。また、商品の回収・表示変更のコスト発生、販売中止によって経済的な損失影響が出る可能性があります。 ● 対応策 消費者が適正に商品を選択し使用するための品質表示については、商品そのものに付帯させる法定表示に始まり、店頭やメディアでの広告・宣伝、販促表現、知的財産保護表示など多岐にわたっており、リスクが顕在化しやすい事案だと認識しています。また、加熱するデジタルマーケティングを背景に、SNSでの当社の発信や参加者の言動が社会的な批判に晒される、あるいは、昨今においては、その内容の真偽に関わらず拡散されるリスクも認識しています。 “企業倫理・リスク管理委員会”傘下の「品質保証審議会」、「品質管理委員会」の活動を通して、表示内容を決定する部門でのダブルチェックを前提にした表示確認体制の整備、表示決定のプロセスにおける可能な限りのシステム化、表示ミス発生時の迅速な対応、問題発生後の再発防止のための徹底的な原因究明と対策の実施といった、一連のサイクルをルール化し運用しています。また、品質表示に関わる社内啓発活動と担当者教育を定期的に実施しています。 サステナビリティを巡るWEBサイト上の表現や発言においても、“サステナビリティ委員会”や関連する部門でチェックを行う体制を整備し活動をすることで、社会的な使命を果たすよう努めています。 併せて、国内外の関係会社ごとの事業環境に照らしたSNS運用規程を定めて周知徹底を行うとともに、マーケティングやコミュニケーション部門の従業員を対象に、訴求表現内容の事前確認・適否判断を行うための教育を推進しています。加えて当社ブランドを騙る「なりすまし」の広告・販売に対して、消費者への注意喚起の実施だけでなく、販路の追跡と監視、排除措置の実施等に毅然として注力しています。 このほか、独禁法、景表法、薬機法などと絡めたガイドライン各種の制定と改訂、e-ラーニングによる従業員を対象にした教育の実施などによってリスクの軽減を図っています。また、機能・効能表現においては、商品化計画部門と研究部門、品質保証部門間の連携フローと併せて表記ルールの再整備を行い、外部の機関を交えたエビデンスデータの確認体制を整えています。 設計・製造上の品質保証 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:中 ● リスクの内容 不良品を販売することや商品が人体へ危害を及ぼすこと等により、お客さま等への補償や商品回収等のコストが発生する、当社が高品質の商品を提供するというレピュテーションが損なわれ社会的信用を失うといった、業績への悪影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策 高品質な商品をグローバルに提供できることが、当社グループの強みの一つです。“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に「品質保証審議会」を設置し、安全性ガイドラインを整備すると同時に、製品企画・設計・開発時点での安全性確認ルールの順守、製造時の検査の徹底、問題発生時の原因追及と再発防止策の策定に取り組んでいます。併せて、こうした活動・情報内容については、グループの国内外関係会社へ水平展開・共有化を図ることによって、品質意識の高揚、全体での管理体制の底上げを行っています。また、「品質保証審議会」の傘下では、商品化計画を担う部門ごとのメンバー選出による「品質管理委員会」を運営し、個別課題への対策フォローアップ、品質管理全般に対する社内教育を実施しています。 他方、生産拠点の現場では、定めた品質管理・検査の徹底のみならず、製品受入ロックシステム(材料基準達成製品のみの受け入れ)の運用による基準未達品の排除、検査人員の技量の標準化に取り組んでいます。 新興国の社会情勢変動 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:中 ● リスクの内容 新興国に事業拠点を構える当社グループは、政治的不安定状態、法改正や制度変更、ストライキの発生、人材の確保難などによって材料調達や生産が滞る、自国産業保護政策(輸入関税、外資規制等)が継続し事業効率の改善が遅れる、あるいは新規の多額投資を必要とするなど、事業業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応策 各国・地域の法律・規制の動向には常に十分な注意を払い、現地情報の収集・分析に努めています。現地の“リスク管理責任者”と連携し、地域の実情を把握し、必要に応じ外部の弁護士、コンサルタントなど、専門機関の協力を得て対応を行うよう整備と運用を図っています。軍事政権による掌握が続くミャンマーでは法律・規制の動向に加え、人権課題への対応についても注視しています。また、地政学的なリスクも見据え、適切な生産拠点の分散を行いリスクの軽減化に努めています。このほか、高い輸入関税が適用されるインドでは、国内における商品企画・生産比率を高めることで競争優位性を強化するよう努めています。 税務の管理 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:中 ● リスクの内容 税制改正や移転価格の調査等による多額の課税がなされた場合には、風評被害の他、当社グループの財政状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策 繰延税金資産については、現行の会計基準に従い、将来の課税所得を合理的に見積もったうえで計上しています。将来の課税所得見積額の変更や税制改正に伴う税率の変更等により、繰延税金資産が減少し、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼすリスクがあります。これを踏まえて、当社では、適宜、経営環境の変化等に照らし、将来の課税所得の見積もりに関する見直しを行い、回収可能性を合理的に判断しています。 事業を展開する国・地域の法令、国際税務関連法規を順守し、透明性の高い税務管理を行い、ステークホルダーからの信頼を得ることをねらいに「税務行動指針」を策定しています。この指針では、国内外の連結子会社を対象に、税務の最新情報入手や研修による啓発活動を含めたグループ税務体制の構築をはじめ、不確実な税務ポジションへの対応、優遇税制の適用、グループ会社間取引、租税回避行為の禁止、税務に関するディスクロージャー等のガイドラインを示しています。また、同指針に記載したガイドラインの運用状況については、IFRIC23の指針に基づいた対応状況と併せて、国内外の連結子会社から、事業年度末に報告書を受けることによってモニタリングを行っています。このほか、税制改正やBEPSをはじめ国際税務に関する動向を把握し、適宜、国内外の連結子会社と最新情報を共有するなど、当社グループにおける税務体制の整備に努めています。
今年
情報システム可用性障害の発生 □ 発生の可能性:高 □ 影響度:大 ● リスクの内容 システム開発のミスや遅延、また、重要なシステムに障害が発生することで、事業継続が困難になってしまうと、得意先・顧客はじめ、すべてのステークホルダーからの信頼を失う可能性があります。標的型メールの開封や外部公開IT機器に対するサイバー攻撃によるランサムウェア感染、あるいは天災被害等により、基幹システムやWEB販売サイト等の稼働が不可能となった場合、ファイルサーバーや従業員のPCから機密情報が流出した場合、事業への悪影響が出る可能性があります。 ● 対応策 当社では「情報セキュリティ基本方針」、「情報セキュリティ規程」等を定め、すべての従業員に対して情報保護の必要性と責任についての理解促進を図っています。“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に「情報セキュリティ部会」を設置し、情報セキュリティ上のリスクの特定、調査・分析を行うとともに、インシデントの未然防止および発生時の影響最小化に向けた体制を整備しています。 具体的には、グループ全体の情報セキュリティ水準の向上を目的として、本社主導で各社外部公開IT資産を把握・監視、多言語教育ツールを展開、各社でのセキュリティ対策状況を把握およびモニタリング等を実施し、継続的な改善に取り組んでいます。加えて、サイバーインシデントの発生に備え、対応手順や事業継続に関する取組を含め、被害の拡大防止および早期復旧を図るための体制整備を進めています。 情報管理の不備 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:大 ● リスクの内容 情報管理の不備により、機密情報や個人情報の漏えいや紛失が発生すると、事業活動上、不利益を被るばかりか、社会的信用の失墜、事業運営の停止といった重大な損失影響が出る可能性があります。 ● 対応策 当社では「情報セキュリティ規程」、「個人情報保護規程」等を定め、取り扱うすべての情報を、機密性、一貫性及び可用性の観点から適切に分類し、保護および漏えい防止に取り組んでいます。また、当社グループの重要情報一覧表の整備等を通じて経営、事業・販売戦略、製品開発、自社ノウハウ、個人情報、情報システム等の区分ごとに管理および保護の徹底を図っています。 当社グループは事業活動上、多数の顧客に関わる個人情報を取り扱っています。日本ワコールではデジタルを活用し、一人ひとりに最適な顧客体験を提供する「顧客戦略」を成長の柱と位置付けており、収集した個人情報を含むデジタルデータを基盤としたビジネスモデルを構築しています。さらに、海外においても顧客の個人情報を直接取得するEC事業を強化しており、個人情報保護は当社グループ事業活動における最重要課題の一つです。 “企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「情報セキュリティ部会」では個人情報の保護・管理の強化、関連法規制への対応、従業員への教育等を含め、個人情報を外部の脅威から守るために、国内外の関係会社を対象に管理状況の調査と対策における指導・助言を継続的に実施しています。 債券相場・金利の変動 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:大 ● リスクの内容 保有する上場株式や債券等の市場価値が下落、また、金利上昇や経済環境の不確実性によって回収可能額が減少することによって、無形資産(のれんや商標権)の減損が発生する可能性があります。他方、年金資産の評価減・積立不足は追加拠出や引当が必要となりグループ業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応策 当社及び当社の特定完全子会社の(株)ワコールが保有している株式の状況は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (5)株式の保有状況」を参照ください。 中期経営計画(リバイズ)期間(2024年3月期~2026年3月期)において当社は、資産効率向上の観点から、政策保有株式を300億円(2023年3月末時価)縮減させ、対連結純資産比10%未満とする方針とし、当中期経営計画期間中に19銘柄・約251億円(2023年3月末時価)の処分・縮減を進めましたが、株価の上昇もあり、2026年3月期末においての対連結純資産比率は19.3%となりました。今後、2029年3月期末までに政策保有株式を約200億円(2026年3月末時価)縮減させ、対連結純資産比15%未満とする方針です。 他方、退職給付費用及び債務は、年金資産の期待運用利回りや将来の退職給付債務算出に用いる年金数理上の仮定に基づき算出していますが、有価証券の相場並びに金利環境の変化等により、実際の結果が仮定と異なる場合、または仮定に変化があった場合には、退職給付費用及び債務が増加するリスクがあります。当社は国内社債の利回りに基づいて割引率を設定しています。割引率については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記23.従業員給付」を参照ください。 企業年金のアセットオーナーとして期待される機能を発揮できるよう、財務・人事・経理等の部門長らで構成する年金委員会を設置し、四半期単位で資産運用方針や政策的資産構成割合等を検討すると同時に、外部の運用コンサルティング会社を起用し専門能力・知見を補完しています。 自然災害・事故等の発生 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:大 ● リスクの内容 地震などの自然災害や火災・爆発等が発生し事業所・生産拠点が被害を受ける、あるいは、従業員が被災する可能性があります。また、交通網の遮断や電力供給の停止、インターネット回線の不通等、大型小売店や直営店舗、通販サイトや物流網の被災により事業活動に支障が出る可能性があります。 ● 対応策 首都直下型地震をはじめとする大規模事故の緊急事態に備え、“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「BCP・災害対策部会」では、主要な事業拠点が被災した際のBCP策定を順次整備するなど、予防・減災、応急・初動、復旧・復興の観点で事業継続マネジメントに取り組んでいます。 具体的には建物の耐震化、データ関連サーバーのクラウド化、災害発生時の従業員安否確認システム、テレワークなどといった環境整備に加え、社会的責任を踏まえて、緊急時においてもサービスや製品の安定供給ができるよう、販売事業所の業務バックアップ体制の確立や生産拠点の分散化配置によって、リスクの低減を図っています。 企業倫理・コンプライアンスの姿勢 □ 発生の可能性:高 □ 影響度:中 ● リスクの内容 第三者から、サプライチェーンにおける人権、労働、環境問題等を指摘・公表され、事業活動に影響を与える、企業価値を毀損する可能性があります。また、企業倫理・コンプライアンスに反する行為が増加する、あるいは、ソーシャルメディアやブログ等のWEBサイト上を含めた広告表現や発言に問題が発生することによって、社会的な信頼を失い、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策 当社グループを取り巻く国内外の法令や規制等への違反、社会的要請に反する行為等があった場合は、処罰や社会的な信用の低下などにより、経済的・社会的な影響を受けるリスクがあります。「企業倫理・ワコールの行動指針」を定め、従業員に頒布し周知徹底を図るだけでなく、“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に設置した「コンプライアンス部会」の活動を通じて、従業員への啓発活動、内部通報制度、外部専門機関による法令ヘルスチェックなどの施策を拡充し、法令順守の強化に努めています。2026年3月期は新任課長対象コンプライアンス研修の実施に加え、着任10年以上の管理職対象コンプライアンス研修を実施したほか、e-ラーニングの実施や、グループコンプライアンス通信(こんぷらかわら版)の定期配信を継続するなどの啓発活動を進めました。 また、当社グループの事業領域において特に注力すべき点として、サプライチェーンでの労務・人権問題が挙げられます。過去には人権NPOから連結子会社の発注先である海外縫製工場における労務・人権問題について指摘を受けたことや、国内において二次製造委託先の外国人技能実習生に対する超過勤務手当の未払いが発覚したことがありました。現在は“サステナビリティ委員会”の傘下に設置した「CSR調達部会」の活動を通じ、人権の尊重、環境・社会との調和、法令の順守、労働慣行、事業慣行の観点などから、現地監査を行い、是正・改善計画の策定とモニタリングを行う取り組みを高めています。当連結会計年度においては、全ての製造委託先等の工場に対して自己評価を通じた「CSR調達ガイドライン」に定める内容の遵守状況の把握と分析評価フィードバックを実施すると共に、CSR調達活動の製造委託先一覧を当社ホームページで開示しています。 知的財産権の侵害・被侵害 □ 発生の可能性:高 □ 影響度:中 ● リスクの内容 知的財産権を侵害されたり侵害したりすることで、訴訟や経済的損失が起きる可能性があります。 また、近年、インターネット上で当社ブランドを詐称した「なりすまし広告・偽サイトへの誘導」が拡がっています。注意喚起や排除措置といった適切な対策を怠れば、消費者や市場からの信頼失墜を招きかねず、戦略的な知的財産権の保護や活用ができないでいると、事業に影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策 当社グループは知的財産権があらゆる事業活動に関わり、競争優位性を確保する重要な資産であると認識しています。 ブランドや、独自の技術、デザイン、サービス等を、自社の競争力の源泉として知的財産権で保護・活用できるよう、一方で他社の知的財産権を尊重し侵害しないよう、従業員に対しセミナーによる教育や業界知財動向の共有を行い、正しい理解を促しています。また、外部専門家との連携を強化するなど、知的財産担当部門の知見を高めDXやCX戦略、新規事業における知的財産権の保護、活用を進めています。 また、国内外における模倣商品の出現や、他社による商標、特許等の無断使用といった知的財産権の侵害には、侵害者に対して権利主張を行い、厳格に対応を行うこととしています。最近ではEC事業のボーダーレス化に伴ったブランド価値の毀損、とりわけ、SNSを中心とした当社ブランドを騙る「なりすまし」の広告・販売の出現について、消費者への注意喚起の実施、京都府警察と連携した販路等の追跡と監視、排除措置の実施等に力を注ぐとともに、日本国内に留まらない消費者保護、ブランド保護対策に努めています。この問題に対しては、同じ被害を受けている他社と協働し、知的財産業界団体としてSNS運営者や政府と連携した対策に取り組んでいます。 デジタルマーケティングの加速による表現訴求、品質表示・取扱表示等の記載 □ 発生の可能性:高 □ 影響度:中 ● リスクの内容 デジタルマーケティングにおいて、従業員参加型を含むSNS上の発信内容、サステナビリティを巡るWEBサイト上の表現や発言に問題が発生することによって、ネガティブキャンペーンや発信者への誹謗中傷をはじめとする社会問題を招き、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。他方、品質表示や薬機法等の法令違反やステルスマーケティング等の不適切な表現は社会的な信用を損なう可能性があります。また、商品の回収・表示変更のコスト発生、販売中止によって経済的な損失影響が出る可能性があります。 ● 対応策 消費者が適正に商品を選択し使用するための品質表示については、商品そのものに付帯させる法定表示に始まり、店頭やメディアでの広告・宣伝、販促表現、知的財産保護表示など多岐にわたっており、リスクが顕在化しやすい事案だと認識しています。また、加熱するデジタルマーケティングを背景に、SNSでの当社の発信や参加者の言動が社会的な批判に晒される、あるいは、昨今においては、その内容の真偽に関わらず拡散されるリスクも認識しています。 “企業倫理・リスク管理委員会”傘下の「品質保証審議会」、「品質管理委員会」の活動を通して、表示内容を決定する部門でのダブルチェックを前提にした表示確認体制の整備、表示決定のプロセスにおける可能な限りのシステム化、表示ミス発生時の迅速な対応、問題発生後の再発防止のための徹底的な原因究明と対策の実施といった、一連のサイクルをルール化し運用しています。また、品質表示に関わる社内啓発活動と担当者教育を定期的に実施しています。 サステナビリティを巡るWEBサイト上の表現や発言においても、“サステナビリティ委員会”や関連する部門でチェックを行う体制を整備し活動をすることで、社会的な使命を果たすよう努めています。 併せて、国内外の関係会社ごとの事業環境に照らしたSNS運用規程を定めて周知徹底を行うとともに、マーケティングやコミュニケーション部門の従業員を対象に、訴求表現内容の事前確認・適否判断を行うための教育を推進しています。加えて当社ブランドを騙る「なりすまし」の広告・販売に対して、消費者への注意喚起の実施だけでなく、販路の追跡と監視、排除措置の実施等に毅然として注力しています。 このほか、独禁法、景表法、薬機法などと絡めたガイドライン各種の制定と改訂、e-ラーニングやセミナー開催による従業員を対象にした教育の実施などによってリスクの軽減を図っています。また、機能・効能表現においては、商品化計画部門と研究部門、品質保証部門間の連携フローと併せて表記ルールの再整備を行い、外部の機関を交えたエビデンスデータの確認体制を整えています。 設計・製造上の品質保証 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:中 ● リスクの内容 不良品を販売することや商品が人体へ危害を及ぼすこと等により、お客さま等への補償や商品回収等のコストが発生する、当社が高品質の商品を提供するというレピュテーションが損なわれ社会的信用を失うといった、業績への悪影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策 高品質な商品をグローバルに提供できることが、当社グループの強みの一つです。“企業倫理・リスク管理委員会”の傘下に「品質保証審議会」を設置し、安全性ガイドラインを整備すると同時に、製品企画・設計・開発時点での安全性確認ルールの順守、製造時の検査の徹底、問題発生時の原因追及と再発防止策の策定に取り組んでいます。併せて、こうした活動・情報内容については、グループの国内外関係会社へ水平展開・共有化を図ったり、お申し出のあった商品を展示する品質展を開催することで、品質意識の高揚、全体での管理体制の底上げを行っています。また、「品質保証審議会」の傘下では、商品化計画を担う部門ごとのメンバー選出による「品質管理委員会」を運営し、個別課題への対策フォローアップ、品質管理全般に対する社内教育を実施しています。 他方、生産拠点の現場では、定めた品質管理・検査の徹底のみならず、製品受入ロックシステム(材料基準達成製品のみの受け入れ)の運用による基準未達品の排除、検査人員の技量の標準化に取り組んでいます。 新興国の社会情勢変動 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:中 ● リスクの内容 新興国に事業拠点を構える当社グループは、政治的不安定状態、法改正や制度変更、ストライキの発生、人材の確保難などによって材料調達や生産が滞る、自国産業保護政策(輸入関税、外資規制等)が継続し事業効率の改善が遅れる、あるいは新規の多額投資を必要とするなど、事業業績に影響を与える可能性があります。 ● 対応策 各国・地域の法律・規制の動向には常に十分な注意を払い、現地情報の収集・分析に努めています。現地の“リスク管理責任者”と連携し、地域の実情を把握し、必要に応じ外部の弁護士、コンサルタントなど、専門機関の協力を得て対応を行うよう整備と運用を図っています。軍事政権による掌握が続くミャンマーでは法律・規制の動向に加え、人権課題への対応についても注視しています。また、地政学的なリスクも見据え、適切な生産拠点の分散を行いリスクの軽減化に努めています。このほか、高い輸入関税が適用されるインドでは、国内における商品企画・生産比率を高めることで競争優位性を強化するよう努めています。 税務の管理 □ 発生の可能性:中 □ 影響度:中 ● リスクの内容 税制改正や移転価格の調査等による多額の課税がなされた場合には、風評被害の他、当社グループの財政状況及び業績に影響を及ぼす可能性があります。 ● 対応策 繰延税金資産については、現行の会計基準に従い、将来の課税所得を合理的に見積もったうえで計上しています。将来の課税所得見積額の変更や税制改正に伴う税率の変更等により、繰延税金資産が減少し、当社グループの業績及び財政状況に悪影響を及ぼすリスクがあります。これを踏まえて、当社では、適宜、経営環境の変化等に照らし、将来の課税所得の見積もりに関する見直しを行い、回収可能性を合理的に判断しています。 事業を展開する国・地域の法令、国際税務関連法規を順守し、透明性の高い税務管理を行い、ステークホルダーからの信頼を得ることをねらいに「税務行動指針」を策定しています。この指針では、国内外の連結子会社を対象に、税務の最新情報入手や研修による啓発活動を含めたグループ税務体制の構築をはじめ、不確実な税務ポジションへの対応、優遇税制の適用、グループ会社間取引、租税回避行為の禁止、税務に関するディスクロージャー等のガイドラインを示しています。また、同指針に記載したガイドラインの運用状況については、IFRIC23の指針に基づいた対応状況と併せて、国内外の連結子会社から、事業年度末に報告書を受けることによってモニタリングを行っています。このほか、税制改正やBEPSをはじめ国際税務に関する動向を把握し、適宜、国内外の連結子会社と最新情報を共有するなど、当社グループにおける税務体制の整備に努めています。