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大日精化工業株式会社

証券コード 41160 / EDINET E00902 / 化学

危険信号

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業績の推移

05001,0001,500億円2021/3期 売上高 1,385億円2022/3期 売上高 1,219億円2023/3期 売上高 1,220億円2024/3期 売上高 1,198億円2025/3期 売上高 1,248億円2026/3期 売上高 1,243億円2021/3期 純利益 63.4億円2022/3期 純利益 61.7億円2023/3期 純利益 20.1億円2024/3期 純利益 36.6億円2025/3期 純利益 103億円2026/3期 純利益 81億円2021/32022/32023/32024/32025/32026/3
棒: 売上高 / 折れ線: 純利益(億円) · 基準: 連結・日本基準 · 有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」から。印は危険信号の日付
数値を表で見る
決算期売上高(億円)純利益(億円)
2021/31,38563.4
2022/31,21961.7
2023/31,22020.1
2024/31,19836.6
2025/31,248103
2026/31,24381

開示データの要約

人的資本

2026-03-31 期(前年 2025-03-31 期比)

平均年収
757万円(+3.6%)
女性管理職比率
3.2%(+0.3pt)
男性育休取得率
—
男女賃金差異
74.7%(+1.7pt)
従業員数
1,379人

人的資本ランキング

監査

2026-03-31 期

監査報酬
5,300万円(前年比 +6.0%)
非監査報酬
—
内部統制
重要な不備なし

監査レーダー

大量保有

提出者数
1
報告数
1
最大の保有者
株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(5.03%)

保有割合の推移を見る

大株主(法人)

2026-03-31 期(前期 2025-03-31 期との割合の差)

株主区分株数割合前期比
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)信託口1,992,000株11.67%▼ -0.50pt
大日精化従業員持株会法人872,000株5.11%▲ +1.57pt
大樹生命保険株式会社法人556,000株3.26%▲ +0.02pt
株式会社三井住友銀行法人529,000株3.10%▲ +0.02pt
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人株式会社みずほ銀行決済営業部)信託口433,000株2.53%▲ +0.50pt
株式会社日本カストディ銀行(信託口)信託口381,000株2.23%▼ -1.27pt
株式会社三菱UFJ銀行法人360,000株2.11%▲ +0.01pt
日本パーカライジング株式会社法人359,000株2.10%▲ +0.01pt
みずほ信託銀行株式会社法人312,000株1.82%新規

個人株主の内訳は非表示

役員 10 名(うち社外 5 名)、役員の持株合計 449,000株(2026-03-31 期)

株主を検索する

2026-03-31 期 (提出日 2026-06-25 12:45)

重要度 2(注目)変更事業等のリスク / 記載の強化
(2)事業リスク

事業リスクの構成を番号表記からa/b/cへ再編したほか、海外事業リスクの顕在化可能性を「低」から「中」へ引き上げ、ウクライナ侵攻・台湾有事への言及を削除した。購買リスクでは中東情勢起因の原油・原材料価格の高騰を明記し、過去に例のない上げ幅として調達優先と価格転嫁の方針を追加した。サーキュラーエコノミー・生物多様性の記載(PPWR、TNFD、コンソーシアム参画等)や海外売上高比率(約30%→25.7%)、借入金(約208億→約185億円)も更新された。

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差分(削除 / 追加)

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

I.戦略リスク
①戦略リスク
グローバル化への対応と事業の長期発展に対応するための戦略に起因するリスクのうち、現状、以下の3つを主要なリスクと認識しております。
*短期:1~2年以内、中期:3~5年以内、長期:5年超、不明:想定困難
(注)短期:1~2年以内、中期:3~5年以内、長期:5年超、不明:想定困難

1)需要構造変化への対応
a.需要構造変化への対応
顕在化する可能性:高
顕在化し得る時期*:短期~中期
顕在化し得る時期(注):短期~中期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:需要変動
当社グループは、車両業界、情報・電子業界、建材業界、繊維業界、パッケージ業界など様々なお客様向けに製品を提供し、グローバルに事業展開をしております。
好調・不調を相互に補完できる幅広い業界とお取引がありますが、個々の業界や特定の地域で大きな需要変動があった場合にはその事業範囲で影響を受けることとなり、経営成績に影響を与える可能性があります。
対応:①車両業界、情報・電子業界
車両業界では、対前年で車の生産台数が減少したことと、液晶ディスプレイのカラーフィルター用顔料がお客様の商権移動があったことから、これら業界向けに販売している事業領域で影響を受けました。お客様の情報を元に当社生産計画を適時修正することにより適切な在庫管理を行うとともに、サプライチェーン上の在庫調整が終了した際の出荷増・販売増にも対応できる体制を継続しました。対応:(a) 車両業界、情報・電子業界
車両業界では、前年の自動車メーカーの減産影響が無くなり、国内向けを中心に回復しました。液晶ディスプレイ向けのカラーフィルター用顔料は、新規品の増加で好調に推移しました。お客様の情報を元に当社生産計画を適時修正することにより適切な在庫管理を行うとともに、出荷増・販売増にも対応できる体制を継続しました。
対応:②パッケージ業界
パッケージ業界向けの、食品包装用やペットボトルラベル用のグラビアインキは、比較的景気に左右されにくい事業と認識しております。グラビアインキ等を生産していた埼玉県川口市から茨城県坂東市への新工場建設による移転が2024年3月末に完了しました。フードロス問題に起因する販売数量の減少、コロナ禍での人流減と原材料価格高騰、物価高による買い控えの影響など、当初想定していた移転計画の根拠となる事業計画と乖離が生じておりましたが、国内3拠点(川口、滋賀、坂東)稼働が2拠点(滋賀、坂東)稼働となり、固定費負担等の削減と、新設備での合理化効果、インドネシア現地法人の販売価格改定が進んだことなどにより営業利益面での改善が進みました。対応:(b) パッケージ業界
パッケージ業界向けの、食品包装用やペットボトルラベル用のグラビアインキは、比較的景気に左右されにくい事業と認識しておりますが、フードロス問題に起因する販売数量の減少、コロナ禍での人流減と原材料価格高騰、物価高による買い控えの影響がありました。
坂東製造事業所における新設備での合理化効果、固定費負担の削減、国内事業やインドネシア現地法人の販売価格改定が進んだことなどにより営業利益面での改善が進みました。引き続き、当社の強みを生かせる市場への注力、また、塗加工技術を生かした成長が見込める情報電子・産業資材への拡大を進めてまいります。
対応:③印刷市場
対応:(c) 印刷市場
オンデマンド印刷やデジタルサイネージの普及に加え、リモートワークなど働き方改革が広まった事により、商業印刷市場に依存したオフセットインキ事業においては市場縮小の影響を受けております。このトレンドは一層強まることとなると予想しており、オフセットインキ事業の経営効率化に取り組んでおります。一方、オンデマンド印刷向けの事業として、インクジェットインキ用色材、液晶ディスプレイパネル向けの事業として、カラーフィルター用顔料、パネル用コーティング剤などの開発と拡販に注力しております。

リスク:サステナビリティへの対応
サプライチェーン全体で脱炭素化、資源の循環、人権の保護などサステナビリティ社会の実現に向けた意識が高まっています。当社グループではステークホルダーの期待と信頼に応え、社会から生かされる会社、選ばれる会社となるために、積極的にサステナビリティ経営を推進する必要があると認識しております。
今後も社会・環境と当社の発展に向けて、お客様とサステナビリティに貢献できる価値を共創してまいります。
詳細は、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
対応:
社会的課題とお客様の要望を当社の製品で実現できるように、技術開発力、お客様対応力、生産現場力のそれぞれの強みを発揮、連携させていきます。
そのためには人のチカラが重要と認識しており、人財の潜在能力を発揮させるために、社員のエンゲージメント向上に向けたHR戦略と業務改善に向けたDXを推進してまいります。
詳細は、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
リスク:サーキュラーエコノミーへの対応
世界的なプラスチックを取り巻く事業環境が変化し、プラスチックは資源であり、リサイクル利用すること、また枯渇する可能性が高い石油由来原材料でプラスチックを製造し、焼却処分する形態の事業は望まれない社会となっていると認識しております。特に欧州のプラスチック製品については再生材使用の動きが高まり、当社グループの主要製品である自動車向けプラスチックコンパウンド市場においては、再生材使用率の向上や情報開示に向けた動きを捉えています。国内の「プラスチック資源循環法」、欧州の「包装および包装廃棄物規則(PPWR)」に代表される再生材使用の義務化が世界的な潮流となる中、サーキュラーエコノミーへの移行は化学メーカーにとって差し迫った経営課題と認識しています。当社グループの主要製品である自動車向けプラスチックコンパウンド市場においては、再生材使用率の向上や情報開示に向けた動きを捉えています。今後もこのプラスチックの循環利用とバイオマス原材料によるプラスチック製品の需要が高まると想定しております。
対応:
当社グループのポリウレタン樹脂の事業においては、これまで培ってきたウレタン樹脂合成技術を活かし、ケミカルリサイクル技術の開発、ポリウレタン樹脂の原材料のバイオマス化といったイノベーションを創出していく事に取り組んでおります。これらのイノベーションを創出させるには、サプライチェーンパートナーとの連携に加え、設備投資や人的資本・知的財産への投資にも取り組んでいきます。当社グループでは、長年培った「分散加工技術」「コンパウンド技術」を最大限に活かし、従来の「作って売る」ビジネスから、サプライチェーン全体で資源を循環させる「循環型ビジネス」への事業構造の転換を加速させています。
ポリウレタン樹脂の事業においては、これまで培ってきたウレタン樹脂合成技術を活かし、ケミカルリサイクル技術の開発、ポリウレタン樹脂の原材料のバイオマス化といったイノベーションを創出していく事に取り組んでおります。これらのイノベーションを創出させるには、サプライチェーンパートナーとの連携に加え、設備投資や人的資本・知的財産への投資にも取り組んでいます。その一例として、当社は廃棄物を有効活用し、プラスチック使用量の削減を目指すコンソーシアム『Do What We Can』に2025年3月より参画しております。
また当社グループの事業活動から排出されるプラスチック廃棄物を再資源化するために、各現場での廃棄物の分別回収を強化しております。
リスク:生物多様性への対応
世界的な動きである生物多様性の保全に向けた取り組みの強化を受け、生態系への負荷の少ない製品が求められております。当社グループの各種インキ、塗料、表面処理剤、ウレタン樹脂などは、顧客側で使用される段階で揮発性有機溶剤(VOCs)から有害なガスを発生させるものがあり、それらが大気汚染の原因になると認識しております。世界的な動きである生物多様性の保全に向けた取り組みの強化を受け、サプライチェーンの一員として生態系への負荷の少ない製品を提供する責任があると認識しています。
当社グループは、事業活動を行ううえで、さまざまな原材料や水資源・エネルギー資源を自然資本から享受しており、それらは価値創造の源泉のひとつであると同時に、当社の事業活動が自然環境に与える負荷と、自然環境の変動が当社グループの事業活動に及ぼす影響の大きさも深く受け止めています。
当社グループの各種インキ、塗料、表面処理剤、ウレタン樹脂などは、顧客側で使用される段階で揮発性有機溶剤(VOCs)から有害なガスを発生させるものがあり、それらが大気汚染、水質悪化の原因を減らしていく事に応えていく必要があると考えています。
対応:
これらの製品を通じて生物多様性の保全に寄与すると共に、これら事業の持続可能な成長を目指して、製品の水性化、溶剤使用量の低減に取り組んでおります。サプライチェーンパートナーと連携し、従来の溶剤系製品を順次環境負荷の少ない製品に切替えを進めております。これらの製品を通じて持続可能な成長と社会価値の創出を両立するためには、これら自然資本への「依存」と「影響」をTNFDの枠組みに基づき分析し、製品のライフサイクル全般においてリスクと機会の両面から取り組みを行っています。
2)海外事業活動に関するリスク
顕在化する可能性:低
顕在化し得る時期*:不明
当社が長年培ってきた「機能性マテリアル」の技術を最大限に活かし、サプライチェーンパートナーと連携し、従来の溶剤系製品を順次環境負荷の少ない製品に切替えるなど、生態系への汚染予防の徹底と、より高度な資源の循環利用を加速させることで、自然資本の保全と回復に貢献してまいります。

b.海外事業活動に関するリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期(注):不明
顕在化した場合の影響度:大
リスク:政治・地政学変動に関するリスク
当社グループの海外生産拠点は、当該国の政治体制、各種法令・規制の変更、経済的基盤及び自然災害発生のリスクがあり、これらが、グループ危機管理の想定以上に深刻化した場合には、各生産拠点の生産活動に重大な支障が生じ、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、長期化するロシアのウクライナ侵攻や、中東情勢、台湾有事が発生した場合の影響として、資源価格の高騰やサプライチェーン及び物流の混乱等のリスクがあると想定しております。
対応:
このリスクを回避するためには、特定国への投資に過大にシフトすることなく、リスク要因も考慮の上で適正な水準・割合に投資配分することで全体的なリスク緩和を図ることとしてまいります。

3)金融リスク
c.金融リスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期*:短期
顕在化し得る時期(注):短期
顕在化した場合の影響度:小
リスク:①為替リスク
リスク:(a) 為替リスク
2025年3月期を初年度とする中期経営計画の施策として、「事業基盤の強化のための海外事業の拡大」を掲げております。現状の海外売上高比率は約30%にとどまっているものの、海外事業は為替変動の影響を受けるため、今後同比率が高まっていくことにより、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。現状の海外売上高比率は25.7%にとどまっているものの、海外事業は為替変動の影響を受けるため、今後同比率が高まっていくことにより、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
国内から輸出している事業、海外から調達している原材料については、個々の取引において為替影響を受けるため、これらの事業拡大によりリスクが拡大することが想定されます。
対応:
当社グループでは、国内における外貨建て輸出・輸入と海外連結子会社の外貨建て損益の円換算時に為替影響が生じます。現在、損益の均衡が比較的取れている状況であるため、為替の変動による収益への影響、リスクは小さいと認識しております。また、本リスクを極力回避するため、収入、支出を極力同一通貨で支払うこと、海外拠点における現地通貨の借入れを検討すること、必要に応じて為替先物契約を締結することなどにより、リスクヘッジを図ってまいります。
リスク:②金利変動リスク
リスク:(b) 金利変動リスク
当社グループは、事業資金の一部を主として金融機関から借入金として調達しております。2025年3月末時点において長短期借入金合計で約208億円ありますが、成長投資や設備投資などで借入額が増加した場合や、今後の金利水準が上昇した場合には、支払利息が増加することにより、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。2026年3月末時点において長短期借入金合計で約185億円ありますが、成長投資や設備投資などで借入額が増加した場合や、今後の金利水準が上昇した場合には、支払利息が増加することにより、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
対応:
足元の金融環境を勘案すると、長短ともに金利水準は上昇基調にありますが、以下に述べる方策により、本リスクが当社グループに与える影響は比較的小さいと思われます。新たに資金需要が生じた場合においても、キャッシュマネジメントシステム(CMS)により、金融費用の削減、当社グループ内に存する資金を効率的に活用することで対応するほか、取引金融機関との間で調整の上で、長期固定金利借入や金利スワップ契約等を導入することで、長期にわたって低金利を享受できる契約構成を維持できるよう進めてまいります。

II.オペレーショナルリスク
②オペレーショナルリスク
事業系オペレーショナルリスク(仕入・生産・販売活動)及び管理系オペレーショナルリスク(事業継続するための管理体制とCSR対応)に起因するリスクのうち、現状、以下の4つを主要なリスクと認識しております。

1)購買に関わるリスク
a.購買に関わるリスク
顕在化する可能性:高
顕在化し得る時期*:短期
顕在化し得る時期(注):短期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:原材料調達リスク、原材料及びエネルギー価格の変動リスク
主力原材料である石油化学誘導品及びエネルギー(電気、ガス等)は、市況や原油価格の動向に伴う価格変動のほか、為替変動、天災、事故、政策なども含めた生産国での状況や経営基盤の変化などにより、価格変動のみならず、調達不安に陥る可能性もあります。当社グループ製品が使用されている最終消費財の市況や供給責任なども勘案しますと、原材料及びエネルギー価格の上昇をすぐさま製品価格に反映させるには時間を要すことから、結果として原材料及びエネルギー価格の上昇が当社グループの収益を圧迫することにつながります。主要な原材料である石油化学誘導品及びエネルギー(電気、ガス等)は、中東情勢の不安定化に伴う原油価格の高騰や為替変動、天災、事故、政策なども含めた生産国での状況や経営基盤の変化などにより、価格変動のみならず、調達不安に陥る可能性もあります。当社グループ製品が使用されている最終消費財の市況や供給責任なども勘案しますと、原材料及びエネルギー価格の上昇をすぐさま製品価格に反映させるには時間を要すことから、原材料安定調達により供給責任を優先した場合は、結果として原材料及びエネルギー価格の上昇が当社グループの収益を圧迫することにつながります。
対応:
主力原材料である石油化学誘導品及びエネルギー(電気、ガス等)は、市況や原油価格の動向に伴う価格変動のほか、為替変動、天災、事故、政策なども含めた生産国での状況の変化や、経営者の後継者問題や資金繰りなど経営基盤の変化によっても、価格変動のみならず、調達不安に陥る可能性もあります。主要な原材料である石油化学誘導品及びエネルギー(電気、ガス等)は、市況や原油価格の動向に伴う価格変動のほか、地政学的リスク、為替変動、天災、事故、政策なども含めた生産国での状況の変化や、経営者の後継者問題や資金繰りなど経営基盤の変化によっても、価格変動のみならず、調達不安に陥る可能性もあります。そのため、特定の企業・国に偏することなく、原材料の代替購入先を常日頃から調査の上で確保することなどにより、当社グループの業績に与える影響を緩和することに努めております。原材料及びエネルギー価格の上昇による当社グループ製品の価格に与える影響額を算出し、販売活動に生かすことが必要ですが、使用している原材料の数が多いため、影響額の算出に時間を要しており、結果として当社グループの収益を圧迫することにつながっています。コスト増の販売活動への反映には、一定の時間はかかるものの、お客様へ原材料及びエネルギーの市場動向や予測されるリスクなどを説明し、販売価格の見直しにご理解をいただけるように努めております。
しかしながら、中東情勢起因の原材料価格上昇については、サプライチェーンが経験したことがないレベルの上げ幅となっており、調達できなくなるリスクを避けるべく調達を優先すると共に、上昇した分については適切に製品価格への反映を進めていくことが必要です。供給リスクや市場動向をタイムリーに発信し、情勢の変化に応じた適正な価格転嫁を早期に実施することで、安定的な供給体制の維持と収益の確保に努めてまいります。
2)コンプライアンスに係わるリスク
b.コンプライアンスに係わるリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期*:中期
顕在化し得る時期(注):中期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:①化学物質管理リスク、品質管理リスク
リスク:(a) 化学物質管理リスク、品質管理リスク
当社グループでは、多種の化学物質を取り扱っており、その保管、使用、移動、排出、廃棄において法令遵守を徹底しております。しかしながら、化学物質管理や環境管理関連において、国内・海外を問わず法的要件が強化されることがあり、遵守できていない場合には罰則を受けるだけでなく、輸出入の禁止や生産活動の停止による、収益機会の喪失、あるいは対処するための支出を招く蓋然性があり、当社グループの業績に与える影響は甚大となる可能性があります。
対応:
特定のセグメント(事業機構)から独立した化学物質管理体制及び環境、安全衛生体制(組織)を充実させることと同時に、特に化学物質管理においては要件変更への対処に遺漏が生じることのないように、システムによる管理(新化学物質管理システム)を進めており、これによりリスクコントロールを行うこととしております。
リスク:②製造物責任、補償のリスク
リスク:(b) 製造物責任、補償のリスク
環境、安全衛生上の問題や、製品の品質管理上の問題などに起因して、大規模な損害賠償につながるリスクが現実化し、賠償金支払いが生じる可能性があります。
対応:
現在、当社グループが付保しております賠償責任保険等、保険契約の内容を勘案すると、これらの発生する蓋然性は比較的小さいものと判断しておりますが、引き続き、保険内容を十分に検討した上での付保手続きを進めてまいります。
3)情報セキュリティリスク

c.情報セキュリティリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期*:中期
顕在化し得る時期(注):中期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:
当社グループは事業活動の中で取引先の情報、技術、契約、人事等の機密情報を取り扱いますが、多くは情報システムで管理しております。サイバー攻撃、不正アクセス等によるデータの改ざん、逸失、情報の漏洩、また災害や障害によるシステムの停止が引き起こす事業活動の停止などが発生した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特に海外拠点は、2026年3月期にランサムウェアによる被害が発生した事例もあり、こうしたサイバー攻撃の標的となるリスクが相対的に高くなっております。
対応:
これらのリスクを低減するため、ネットワーク監視、ウイルス対策、アカウント管理などの基本的な情報セキュリティ対策、バックアップなどの適切なデータ保全、従業員に対する情報セキュリティ教育、セキュリティ事故等に対応する体制の整備などに取り組んでおります。海外拠点においても国内同様の人的対策、技術的対策の展開を進めております。
また、万が一、情報セキュリティに関する重大なインシデントが発生した場合に対処するために、社内にCSIRT(セキュリティ事故対応チーム)を設置しております。
4)人員・人財不足のリスク
d.人員・人財不足のリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期*:中期
顕在化し得る時期(注):中期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:
当社グループのサステナブルな成長には、優秀な人財の継続的な獲得が欠かせないと認識しております。出生率低下で新卒者減少に伴う優秀な人財の採用逸失、有能な人財の流出が頻発する場合は、当社の長期的な成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。

対応:
新卒・中途を問わず積極的に採用を行いつつ、イノベーションが湧き上がる活力に満ちた企業風土を醸成するべくHR戦略を推進しております。例えば新卒採用については、就職活動早期化に対応する為のインターンシップ開催時期の前倒し、確実な入社に繋げるべく内定者との懇談の頻度を上げる等の工夫を行い、重要な経営資源である人財の維持・拡充を図っております。例えば新卒採用においては、採用イベントへの新規出展や、オープンカンパニー・インターンシップのコース数・開催日程の増設により、学生との接触機会を創出・拡大し、重要な経営資源である人財の確保に努めております。
また、経営目標を効率よく達成するために、異なる経験・経歴、技能、属性を持つ者を幅広く採用し、「人財の化学反応」を早期に起こすことを優先するという観点から、性別、国籍、採用時期などの区別なく積極的に中途採用の機会を設けております。
2026年3月期からは、チャレンジを推奨・評価する仕組みや職階ごとの期待役割を明確にしたジョブディスクリプションを設定し、行動を評価する仕組みなどを取り入れ、チャレンジしたいと思える環境づくりから「イノベーションが湧きあがる活力に満ちた組織風土の醸成」を目指します。これらの施策により、人財のエンゲージメント向上を図ることで、人財流出を回避することとしております。詳細は、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本投資・人財育成及び人財の多様性の活用」を参照ください。2026年3月期から新たな人事制度運用を開始いたしました。人事考課制度では職階定義に沿った行動を明示したジョブディスクリプションを設定し、業績だけではなく行動を評価する仕組みによりメリハリある評価と成果に紐づく処遇の実現を目指しました。また、2027年3月期より評価制度をさらにブラッシュアップします。管理職の評価項目に、人財育成に関わる項目を追加しミドルマネージャー層を中心とした持続的な人財の育成、全従業員の成長を促す仕組みを加速させます。これらの施策により、従業員のエンゲージメント向上を図ることで、人財流出を回避することとしております。

III.ハザードリスク
③ハザードリスク

1)自然災害のリスク
a.自然災害のリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期*:不明
顕在化し得る時期(注):不明
顕在化した場合の影響度:中
リスク:
近年、大規模地震や大雨等の自然災害のリスクは高まっており、被害の規模によっては生産設備や情報処理システムの毀損、従業員の出勤不能、物流機能の停滞、原材料の調達難などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの営業拠点や生産拠点の在る自治体のハザードマップによると操業に大きな影響を及ぼす可能性のある拠点があります。大規模な集中豪雨などにより、一時的に事業の継続が困難になる可能性があります。
対応:
大規模災害などの経営危機に迅速に対応できるように、本社にて危機管理体制を整備し、各事業所にも災害対応の初動体制を設けております。通常運営時の収益性とビジネス・コンティニュイティ・プラン(BCP)のバランスを考慮し、主要な事業や製品供給の代替体制を逐次推進しております。しかしながら、特定リスクの発生確率を事前評価することは非常に困難であり、大規模災害時には予想通りの状況にならないという教訓から、様々な状況に機動的に対応できる訓練を重視した事業継続対策を進めております。
2)疫病等のリスク
b.疫病等のリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期*:不明
顕在化し得る時期(注):不明
顕在化した場合の影響度:中
リスク:
感染症の大流行(パンデミック)が発生すると、従業員の出勤不能、物流機能の停滞、原材料の調達難などにより当社グループの事業活動と業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
対応:
突然のパンデミックに迅速に対応できるように、本社にて危機管理体制を整備し、各事業所にもパンデミック対応の初動体制を設けております。通常運営時の収益性とビジネス・コンティニュイティ・プラン(BCP)のバランスを考慮し、主要な事業や製品供給の代替体制を逐次推進しております。

前年

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

I.戦略リスク
グローバル化への対応と事業の長期発展に対応するための戦略に起因するリスクのうち、現状、以下の3つを主要なリスクと認識しております。
*短期:1~2年以内、中期:3~5年以内、長期:5年超、不明:想定困難

1)需要構造変化への対応
顕在化する可能性:高
顕在化し得る時期*:短期~中期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:需要変動
当社グループは、車両業界、情報・電子業界、建材業界、繊維業界、パッケージ業界など様々なお客様向けに製品を提供し、グローバルに事業展開をしております。
好調・不調を相互に補完できる幅広い業界とお取引がありますが、個々の業界や特定の地域で大きな需要変動があった場合にはその事業範囲で影響を受けることとなり、経営成績に影響を与える可能性があります。
対応:①車両業界、情報・電子業界
車両業界では、対前年で車の生産台数が減少したことと、液晶ディスプレイのカラーフィルター用顔料がお客様の商権移動があったことから、これら業界向けに販売している事業領域で影響を受けました。お客様の情報を元に当社生産計画を適時修正することにより適切な在庫管理を行うとともに、サプライチェーン上の在庫調整が終了した際の出荷増・販売増にも対応できる体制を継続しました。
対応:②パッケージ業界
パッケージ業界向けの、食品包装用やペットボトルラベル用のグラビアインキは、比較的景気に左右されにくい事業と認識しております。グラビアインキ等を生産していた埼玉県川口市から茨城県坂東市への新工場建設による移転が2024年3月末に完了しました。フードロス問題に起因する販売数量の減少、コロナ禍での人流減と原材料価格高騰、物価高による買い控えの影響など、当初想定していた移転計画の根拠となる事業計画と乖離が生じておりましたが、国内3拠点(川口、滋賀、坂東)稼働が2拠点(滋賀、坂東)稼働となり、固定費負担等の削減と、新設備での合理化効果、インドネシア現地法人の販売価格改定が進んだことなどにより営業利益面での改善が進みました。引き続き、当社の強みを生かせる市場への注力、また、塗加工技術を生かした成長が見込める情報電子・産業資材への拡大を進めてまいります。
対応:③印刷市場
オンデマンド印刷やデジタルサイネージの普及に加え、リモートワークなど働き方改革が広まった事により、商業印刷市場に依存したオフセットインキ事業においては市場縮小の影響を受けております。このトレンドは一層強まることとなると予想しており、オフセットインキ事業の経営効率化に取り組んでおります。一方、オンデマンド印刷向けの事業として、インクジェットインキ用色材、液晶ディスプレイパネル向けの事業として、カラーフィルター用顔料、パネル用コーティング剤などの開発と拡販に注力しております。

リスク:サステナビリティへの対応
サプライチェーン全体で脱炭素化、資源の循環、人権の保護などサステナビリティ社会の実現に向けた意識が高まっています。当社グループではステークホルダーの期待と信頼に応え、社会から生かされる会社、選ばれる会社となるために、積極的にサステナビリティ経営を推進する必要があると認識しております。
今後も社会・環境と当社の発展に向けて、お客様とサステナビリティに貢献できる価値を共創してまいります。
詳細は、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
対応:
社会的課題とお客様の要望を当社の製品で実現できるように、技術開発力、お客様対応力、生産現場力のそれぞれの強みを発揮、連携させていきます。
そのためには人のチカラが重要と認識しており、人財の潜在能力を発揮させるために、社員のエンゲージメント向上に向けたHR戦略と業務改善に向けたDXを推進してまいります。
詳細は、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
リスク:サーキュラーエコノミーへの対応
世界的なプラスチックを取り巻く事業環境が変化し、プラスチックは資源であり、リサイクル利用すること、また枯渇する可能性が高い石油由来原材料でプラスチックを製造し、焼却処分する形態の事業は望まれない社会となっていると認識しております。特に欧州のプラスチック製品については再生材使用の動きが高まり、当社グループの主要製品である自動車向けプラスチックコンパウンド市場においては、再生材使用率の向上や情報開示に向けた動きを捉えています。今後もこのプラスチックの循環利用とバイオマス原材料によるプラスチック製品の需要が高まると想定しております。
対応:
当社グループのポリウレタン樹脂の事業においては、これまで培ってきたウレタン樹脂合成技術を活かし、ケミカルリサイクル技術の開発、ポリウレタン樹脂の原材料のバイオマス化といったイノベーションを創出していく事に取り組んでおります。これらのイノベーションを創出させるには、サプライチェーンパートナーとの連携に加え、設備投資や人的資本・知的財産への投資にも取り組んでいきます。
また当社グループの事業活動から排出されるプラスチック廃棄物を再資源化するために、各現場での廃棄物の分別回収を強化しております。
リスク:生物多様性への対応
世界的な動きである生物多様性の保全に向けた取り組みの強化を受け、生態系への負荷の少ない製品が求められております。当社グループの各種インキ、塗料、表面処理剤、ウレタン樹脂などは、顧客側で使用される段階で揮発性有機溶剤(VOCs)から有害なガスを発生させるものがあり、それらが大気汚染の原因になると認識しております。
対応:
これらの製品を通じて生物多様性の保全に寄与すると共に、これら事業の持続可能な成長を目指して、製品の水性化、溶剤使用量の低減に取り組んでおります。サプライチェーンパートナーと連携し、従来の溶剤系製品を順次環境負荷の少ない製品に切替えを進めております。
2)海外事業活動に関するリスク
顕在化する可能性:低
顕在化し得る時期*:不明
顕在化した場合の影響度:大
リスク:政治・地政学変動に関するリスク
当社グループの海外生産拠点は、当該国の政治体制、各種法令・規制の変更、経済的基盤及び自然災害発生のリスクがあり、これらが、グループ危機管理の想定以上に深刻化した場合には、各生産拠点の生産活動に重大な支障が生じ、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、長期化するロシアのウクライナ侵攻や、中東情勢、台湾有事が発生した場合の影響として、資源価格の高騰やサプライチェーン及び物流の混乱等のリスクがあると想定しております。
対応:
このリスクを回避するためには、特定国への投資に過大にシフトすることなく、リスク要因も考慮の上で適正な水準・割合に投資配分することで全体的なリスク緩和を図ることとしてまいります。

3)金融リスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期*:短期
顕在化した場合の影響度:小
リスク:①為替リスク
2025年3月期を初年度とする中期経営計画の施策として、「事業基盤の強化のための海外事業の拡大」を掲げております。現状の海外売上高比率は約30%にとどまっているものの、海外事業は為替変動の影響を受けるため、今後同比率が高まっていくことにより、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
国内から輸出している事業、海外から調達している原材料については、個々の取引において為替影響を受けるため、これらの事業拡大によりリスクが拡大することが想定されます。
対応:
当社グループでは、国内における外貨建て輸出・輸入と海外連結子会社の外貨建て損益の円換算時に為替影響が生じます。現在、損益の均衡が比較的取れている状況であるため、為替の変動による収益への影響、リスクは小さいと認識しております。また、本リスクを極力回避するため、収入、支出を極力同一通貨で支払うこと、海外拠点における現地通貨の借入れを検討すること、必要に応じて為替先物契約を締結することなどにより、リスクヘッジを図ってまいります。
リスク:②金利変動リスク
当社グループは、事業資金の一部を主として金融機関から借入金として調達しております。2025年3月末時点において長短期借入金合計で約208億円ありますが、成長投資や設備投資などで借入額が増加した場合や、今後の金利水準が上昇した場合には、支払利息が増加することにより、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
対応:
足元の金融環境を勘案すると、長短ともに金利水準は上昇基調にありますが、以下に述べる方策により、本リスクが当社グループに与える影響は比較的小さいと思われます。新たに資金需要が生じた場合においても、キャッシュマネジメントシステム(CMS)により、金融費用の削減、当社グループ内に存する資金を効率的に活用することで対応するほか、取引金融機関との間で調整の上で、長期固定金利借入や金利スワップ契約等を導入することで、長期にわたって低金利を享受できる契約構成を維持できるよう進めてまいります。

II.オペレーショナルリスク
事業系オペレーショナルリスク(仕入・生産・販売活動)及び管理系オペレーショナルリスク(事業継続するための管理体制とCSR対応)に起因するリスクのうち、現状、以下の4つを主要なリスクと認識しております。

1)購買に関わるリスク
顕在化する可能性:高
顕在化し得る時期*:短期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:原材料調達リスク、原材料及びエネルギー価格の変動リスク
主力原材料である石油化学誘導品及びエネルギー(電気、ガス等)は、市況や原油価格の動向に伴う価格変動のほか、為替変動、天災、事故、政策なども含めた生産国での状況や経営基盤の変化などにより、価格変動のみならず、調達不安に陥る可能性もあります。当社グループ製品が使用されている最終消費財の市況や供給責任なども勘案しますと、原材料及びエネルギー価格の上昇をすぐさま製品価格に反映させるには時間を要すことから、結果として原材料及びエネルギー価格の上昇が当社グループの収益を圧迫することにつながります。
対応:
主力原材料である石油化学誘導品及びエネルギー(電気、ガス等)は、市況や原油価格の動向に伴う価格変動のほか、為替変動、天災、事故、政策なども含めた生産国での状況の変化や、経営者の後継者問題や資金繰りなど経営基盤の変化によっても、価格変動のみならず、調達不安に陥る可能性もあります。そのため、特定の企業・国に偏することなく、原材料の代替購入先を常日頃から調査の上で確保することなどにより、当社グループの業績に与える影響を緩和することに努めております。原材料及びエネルギー価格の上昇による当社グループ製品の価格に与える影響額を算出し、販売活動に生かすことが必要ですが、使用している原材料の数が多いため、影響額の算出に時間を要しており、結果として当社グループの収益を圧迫することにつながっています。コスト増の販売活動への反映には、一定の時間はかかるものの、お客様へ原材料及びエネルギーの市場動向や予測されるリスクなどを説明し、販売価格の見直しにご理解をいただけるように努めております。

2)コンプライアンスに係わるリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期*:中期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:①化学物質管理リスク、品質管理リスク
当社グループでは、多種の化学物質を取り扱っており、その保管、使用、移動、排出、廃棄において法令遵守を徹底しております。しかしながら、化学物質管理や環境管理関連において、国内・海外を問わず法的要件が強化されることがあり、遵守できていない場合には罰則を受けるだけでなく、輸出入の禁止や生産活動の停止による、収益機会の喪失、あるいは対処するための支出を招く蓋然性があり、当社グループの業績に与える影響は甚大となる可能性があります。
対応:
特定のセグメント(事業機構)から独立した化学物質管理体制及び環境、安全衛生体制(組織)を充実させることと同時に、特に化学物質管理においては要件変更への対処に遺漏が生じることのないように、システムによる管理(新化学物質管理システム)を進めており、これによりリスクコントロールを行うこととしております。
リスク:②製造物責任、補償のリスク
環境、安全衛生上の問題や、製品の品質管理上の問題などに起因して、大規模な損害賠償につながるリスクが現実化し、賠償金支払いが生じる可能性があります。
対応:
現在、当社グループが付保しております賠償責任保険等、保険契約の内容を勘案すると、これらの発生する蓋然性は比較的小さいものと判断しておりますが、引き続き、保険内容を十分に検討した上での付保手続きを進めてまいります。
3)情報セキュリティリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期*:中期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:
当社グループは事業活動の中で取引先の情報、技術、契約、人事等の機密情報を取り扱いますが、多くは情報システムで管理しております。サイバー攻撃、不正アクセス等によるデータの改ざん、逸失、情報の漏洩、また災害や障害によるシステムの停止が引き起こす事業活動の停止などが発生した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
対応:
これらのリスクを低減するため、ネットワーク監視、ウイルス対策、アカウント管理などの基本的な情報セキュリティ対策、バックアップなどの適切なデータ保全、従業員に対する情報セキュリティ教育、セキュリティ事故等に対応する体制の整備などに取り組んでおります。
また、万が一、情報セキュリティに関する重大なインシデントが発生した場合に対処するために、社内にCSIRT(セキュリティ事故対応チーム)を設置しております。
4)人員・人財不足のリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期*:中期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:
当社グループのサステナブルな成長には、優秀な人財の継続的な獲得が欠かせないと認識しております。出生率低下で新卒者減少に伴う優秀な人財の採用逸失、有能な人財の流出が頻発する場合は、当社の長期的な成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。

対応:
新卒・中途を問わず積極的に採用を行いつつ、イノベーションが湧き上がる活力に満ちた企業風土を醸成するべくHR戦略を推進しております。例えば新卒採用については、就職活動早期化に対応する為のインターンシップ開催時期の前倒し、確実な入社に繋げるべく内定者との懇談の頻度を上げる等の工夫を行い、重要な経営資源である人財の維持・拡充を図っております。また、経営目標を効率よく達成するために、異なる経験・経歴、技能、属性を持つ者を幅広く採用し、「人財の化学反応」を早期に起こすことを優先するという観点から、性別、国籍、採用時期などの区別なく積極的に中途採用の機会を設けております。
2026年3月期からは、チャレンジを推奨・評価する仕組みや職階ごとの期待役割を明確にしたジョブディスクリプションを設定し、行動を評価する仕組みなどを取り入れ、チャレンジしたいと思える環境づくりから「イノベーションが湧きあがる活力に満ちた組織風土の醸成」を目指します。これらの施策により、人財のエンゲージメント向上を図ることで、人財流出を回避することとしております。詳細は、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本投資・人財育成及び人財の多様性の活用」を参照ください。

III.ハザードリスク

1)自然災害のリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期*:不明
顕在化した場合の影響度:中
リスク:
近年、大規模地震や大雨等の自然災害のリスクは高まっており、被害の規模によっては生産設備や情報処理システムの毀損、従業員の出勤不能、物流機能の停滞、原材料の調達難などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの営業拠点や生産拠点の在る自治体のハザードマップによると操業に大きな影響を及ぼす可能性のある拠点があります。大規模な集中豪雨などにより、一時的に事業の継続が困難になる可能性があります。
対応:
大規模災害などの経営危機に迅速に対応できるように、本社にて危機管理体制を整備し、各事業所にも災害対応の初動体制を設けております。通常運営時の収益性とビジネス・コンティニュイティ・プラン(BCP)のバランスを考慮し、主要な事業や製品供給の代替体制を逐次推進しております。しかしながら、特定リスクの発生確率を事前評価することは非常に困難であり、大規模災害時には予想通りの状況にならないという教訓から、様々な状況に機動的に対応できる訓練を重視した事業継続対策を進めております。
2)疫病等のリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期*:不明
顕在化した場合の影響度:中
リスク:
感染症の大流行(パンデミック)が発生すると、従業員の出勤不能、物流機能の停滞、原材料の調達難などにより当社グループの事業活動と業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
対応:
突然のパンデミックに迅速に対応できるように、本社にて危機管理体制を整備し、各事業所にもパンデミック対応の初動体制を設けております。通常運営時の収益性とビジネス・コンティニュイティ・プラン(BCP)のバランスを考慮し、主要な事業や製品供給の代替体制を逐次推進しております。

今年

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

①戦略リスク
グローバル化への対応と事業の長期発展に対応するための戦略に起因するリスクのうち、現状、以下の3つを主要なリスクと認識しております。
(注)短期:1~2年以内、中期:3~5年以内、長期:5年超、不明:想定困難

a.需要構造変化への対応
顕在化する可能性:高
顕在化し得る時期(注):短期~中期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:需要変動
当社グループは、車両業界、情報・電子業界、建材業界、繊維業界、パッケージ業界など様々なお客様向けに製品を提供し、グローバルに事業展開をしております。
好調・不調を相互に補完できる幅広い業界とお取引がありますが、個々の業界や特定の地域で大きな需要変動があった場合にはその事業範囲で影響を受けることとなり、経営成績に影響を与える可能性があります。
対応:(a) 車両業界、情報・電子業界
車両業界では、前年の自動車メーカーの減産影響が無くなり、国内向けを中心に回復しました。液晶ディスプレイ向けのカラーフィルター用顔料は、新規品の増加で好調に推移しました。お客様の情報を元に当社生産計画を適時修正することにより適切な在庫管理を行うとともに、出荷増・販売増にも対応できる体制を継続しました。
対応:(b) パッケージ業界
パッケージ業界向けの、食品包装用やペットボトルラベル用のグラビアインキは、比較的景気に左右されにくい事業と認識しておりますが、フードロス問題に起因する販売数量の減少、コロナ禍での人流減と原材料価格高騰、物価高による買い控えの影響がありました。
坂東製造事業所における新設備での合理化効果、固定費負担の削減、国内事業やインドネシア現地法人の販売価格改定が進んだことなどにより営業利益面での改善が進みました。引き続き、当社の強みを生かせる市場への注力、また、塗加工技術を生かした成長が見込める情報電子・産業資材への拡大を進めてまいります。
対応:(c) 印刷市場
オンデマンド印刷やデジタルサイネージの普及に加え、リモートワークなど働き方改革が広まった事により、商業印刷市場に依存したオフセットインキ事業においては市場縮小の影響を受けております。このトレンドは一層強まることとなると予想しており、オフセットインキ事業の経営効率化に取り組んでおります。一方、オンデマンド印刷向けの事業として、インクジェットインキ用色材、液晶ディスプレイパネル向けの事業として、カラーフィルター用顔料、パネル用コーティング剤などの開発と拡販に注力しております。

リスク:サステナビリティへの対応
サプライチェーン全体で脱炭素化、資源の循環、人権の保護などサステナビリティ社会の実現に向けた意識が高まっています。当社グループではステークホルダーの期待と信頼に応え、社会から生かされる会社、選ばれる会社となるために、積極的にサステナビリティ経営を推進する必要があると認識しております。
今後も社会・環境と当社の発展に向けて、お客様とサステナビリティに貢献できる価値を共創してまいります。
詳細は、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
対応:
社会的課題とお客様の要望を当社の製品で実現できるように、技術開発力、お客様対応力、生産現場力のそれぞれの強みを発揮、連携させていきます。
そのためには人のチカラが重要と認識しており、人財の潜在能力を発揮させるために、社員のエンゲージメント向上に向けたHR戦略と業務改善に向けたDXを推進してまいります。
詳細は、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。
リスク:サーキュラーエコノミーへの対応
国内の「プラスチック資源循環法」、欧州の「包装および包装廃棄物規則(PPWR)」に代表される再生材使用の義務化が世界的な潮流となる中、サーキュラーエコノミーへの移行は化学メーカーにとって差し迫った経営課題と認識しています。当社グループの主要製品である自動車向けプラスチックコンパウンド市場においては、再生材使用率の向上や情報開示に向けた動きを捉えています。今後もこのプラスチックの循環利用とバイオマス原材料によるプラスチック製品の需要が高まると想定しております。
対応:
当社グループでは、長年培った「分散加工技術」「コンパウンド技術」を最大限に活かし、従来の「作って売る」ビジネスから、サプライチェーン全体で資源を循環させる「循環型ビジネス」への事業構造の転換を加速させています。
ポリウレタン樹脂の事業においては、これまで培ってきたウレタン樹脂合成技術を活かし、ケミカルリサイクル技術の開発、ポリウレタン樹脂の原材料のバイオマス化といったイノベーションを創出していく事に取り組んでおります。これらのイノベーションを創出させるには、サプライチェーンパートナーとの連携に加え、設備投資や人的資本・知的財産への投資にも取り組んでいます。その一例として、当社は廃棄物を有効活用し、プラスチック使用量の削減を目指すコンソーシアム『Do What We Can』に2025年3月より参画しております。
また当社グループの事業活動から排出されるプラスチック廃棄物を再資源化するために、各現場での廃棄物の分別回収を強化しております。
リスク:生物多様性への対応
世界的な動きである生物多様性の保全に向けた取り組みの強化を受け、サプライチェーンの一員として生態系への負荷の少ない製品を提供する責任があると認識しています。
当社グループは、事業活動を行ううえで、さまざまな原材料や水資源・エネルギー資源を自然資本から享受しており、それらは価値創造の源泉のひとつであると同時に、当社の事業活動が自然環境に与える負荷と、自然環境の変動が当社グループの事業活動に及ぼす影響の大きさも深く受け止めています。
当社グループの各種インキ、塗料、表面処理剤、ウレタン樹脂などは、顧客側で使用される段階で揮発性有機溶剤(VOCs)から有害なガスを発生させるものがあり、それらが大気汚染、水質悪化の原因を減らしていく事に応えていく必要があると考えています。
対応:
これらの製品を通じて持続可能な成長と社会価値の創出を両立するためには、これら自然資本への「依存」と「影響」をTNFDの枠組みに基づき分析し、製品のライフサイクル全般においてリスクと機会の両面から取り組みを行っています。
当社が長年培ってきた「機能性マテリアル」の技術を最大限に活かし、サプライチェーンパートナーと連携し、従来の溶剤系製品を順次環境負荷の少ない製品に切替えるなど、生態系への汚染予防の徹底と、より高度な資源の循環利用を加速させることで、自然資本の保全と回復に貢献してまいります。

b.海外事業活動に関するリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期(注):不明
顕在化した場合の影響度:大
リスク:政治・地政学変動に関するリスク
当社グループの海外生産拠点は、当該国の政治体制、各種法令・規制の変更、経済的基盤及び自然災害発生のリスクがあり、これらが、グループ危機管理の想定以上に深刻化した場合には、各生産拠点の生産活動に重大な支障が生じ、当社グループの経営成績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
対応:
このリスクを回避するためには、特定国への投資に過大にシフトすることなく、リスク要因も考慮の上で適正な水準・割合に投資配分することで全体的なリスク緩和を図ることとしてまいります。
c.金融リスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期(注):短期
顕在化した場合の影響度:小
リスク:(a) 為替リスク
2025年3月期を初年度とする中期経営計画の施策として、「事業基盤の強化のための海外事業の拡大」を掲げております。現状の海外売上高比率は25.7%にとどまっているものの、海外事業は為替変動の影響を受けるため、今後同比率が高まっていくことにより、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
国内から輸出している事業、海外から調達している原材料については、個々の取引において為替影響を受けるため、これらの事業拡大によりリスクが拡大することが想定されます。
対応:
当社グループでは、国内における外貨建て輸出・輸入と海外連結子会社の外貨建て損益の円換算時に為替影響が生じます。現在、損益の均衡が比較的取れている状況であるため、為替の変動による収益への影響、リスクは小さいと認識しております。また、本リスクを極力回避するため、収入、支出を極力同一通貨で支払うこと、海外拠点における現地通貨の借入れを検討すること、必要に応じて為替先物契約を締結することなどにより、リスクヘッジを図ってまいります。
リスク:(b) 金利変動リスク
当社グループは、事業資金の一部を主として金融機関から借入金として調達しております。2026年3月末時点において長短期借入金合計で約185億円ありますが、成長投資や設備投資などで借入額が増加した場合や、今後の金利水準が上昇した場合には、支払利息が増加することにより、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
対応:
足元の金融環境を勘案すると、長短ともに金利水準は上昇基調にありますが、以下に述べる方策により、本リスクが当社グループに与える影響は比較的小さいと思われます。新たに資金需要が生じた場合においても、キャッシュマネジメントシステム(CMS)により、金融費用の削減、当社グループ内に存する資金を効率的に活用することで対応するほか、取引金融機関との間で調整の上で、長期固定金利借入や金利スワップ契約等を導入することで、長期にわたって低金利を享受できる契約構成を維持できるよう進めてまいります。

②オペレーショナルリスク
事業系オペレーショナルリスク(仕入・生産・販売活動)及び管理系オペレーショナルリスク(事業継続するための管理体制とCSR対応)に起因するリスクのうち、現状、以下の4つを主要なリスクと認識しております。

a.購買に関わるリスク
顕在化する可能性:高
顕在化し得る時期(注):短期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:原材料調達リスク、原材料及びエネルギー価格の変動リスク
主要な原材料である石油化学誘導品及びエネルギー(電気、ガス等)は、中東情勢の不安定化に伴う原油価格の高騰や為替変動、天災、事故、政策なども含めた生産国での状況や経営基盤の変化などにより、価格変動のみならず、調達不安に陥る可能性もあります。当社グループ製品が使用されている最終消費財の市況や供給責任なども勘案しますと、原材料及びエネルギー価格の上昇をすぐさま製品価格に反映させるには時間を要すことから、原材料安定調達により供給責任を優先した場合は、結果として原材料及びエネルギー価格の上昇が当社グループの収益を圧迫することにつながります。
対応:
主要な原材料である石油化学誘導品及びエネルギー(電気、ガス等)は、市況や原油価格の動向に伴う価格変動のほか、地政学的リスク、為替変動、天災、事故、政策なども含めた生産国での状況の変化や、経営者の後継者問題や資金繰りなど経営基盤の変化によっても、価格変動のみならず、調達不安に陥る可能性もあります。そのため、特定の企業・国に偏することなく、原材料の代替購入先を常日頃から調査の上で確保することなどにより、当社グループの業績に与える影響を緩和することに努めております。原材料及びエネルギー価格の上昇による当社グループ製品の価格に与える影響額を算出し、販売活動に生かすことが必要ですが、使用している原材料の数が多いため、影響額の算出に時間を要しており、結果として当社グループの収益を圧迫することにつながっています。コスト増の販売活動への反映には、一定の時間はかかるものの、お客様へ原材料及びエネルギーの市場動向や予測されるリスクなどを説明し、販売価格の見直しにご理解をいただけるように努めております。しかしながら、中東情勢起因の原材料価格上昇については、サプライチェーンが経験したことがないレベルの上げ幅となっており、調達できなくなるリスクを避けるべく調達を優先すると共に、上昇した分については適切に製品価格への反映を進めていくことが必要です。供給リスクや市場動向をタイムリーに発信し、情勢の変化に応じた適正な価格転嫁を早期に実施することで、安定的な供給体制の維持と収益の確保に努めてまいります。
b.コンプライアンスに係わるリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期(注):中期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:(a) 化学物質管理リスク、品質管理リスク
当社グループでは、多種の化学物質を取り扱っており、その保管、使用、移動、排出、廃棄において法令遵守を徹底しております。しかしながら、化学物質管理や環境管理関連において、国内・海外を問わず法的要件が強化されることがあり、遵守できていない場合には罰則を受けるだけでなく、輸出入の禁止や生産活動の停止による、収益機会の喪失、あるいは対処するための支出を招く蓋然性があり、当社グループの業績に与える影響は甚大となる可能性があります。
対応:
特定のセグメント(事業機構)から独立した化学物質管理体制及び環境、安全衛生体制(組織)を充実させることと同時に、特に化学物質管理においては要件変更への対処に遺漏が生じることのないように、システムによる管理(新化学物質管理システム)を進めており、これによりリスクコントロールを行うこととしております。
リスク:(b) 製造物責任、補償のリスク
環境、安全衛生上の問題や、製品の品質管理上の問題などに起因して、大規模な損害賠償につながるリスクが現実化し、賠償金支払いが生じる可能性があります。
対応:
現在、当社グループが付保しております賠償責任保険等、保険契約の内容を勘案すると、これらの発生する蓋然性は比較的小さいものと判断しておりますが、引き続き、保険内容を十分に検討した上での付保手続きを進めてまいります。

c.情報セキュリティリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期(注):中期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:
当社グループは事業活動の中で取引先の情報、技術、契約、人事等の機密情報を取り扱いますが、多くは情報システムで管理しております。サイバー攻撃、不正アクセス等によるデータの改ざん、逸失、情報の漏洩、また災害や障害によるシステムの停止が引き起こす事業活動の停止などが発生した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。特に海外拠点は、2026年3月期にランサムウェアによる被害が発生した事例もあり、こうしたサイバー攻撃の標的となるリスクが相対的に高くなっております。
対応:
これらのリスクを低減するため、ネットワーク監視、ウイルス対策、アカウント管理などの基本的な情報セキュリティ対策、バックアップなどの適切なデータ保全、従業員に対する情報セキュリティ教育、セキュリティ事故等に対応する体制の整備などに取り組んでおります。海外拠点においても国内同様の人的対策、技術的対策の展開を進めております。
また、万が一、情報セキュリティに関する重大なインシデントが発生した場合に対処するために、社内にCSIRT(セキュリティ事故対応チーム)を設置しております。
d.人員・人財不足のリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期(注):中期
顕在化した場合の影響度:大
リスク:
当社グループのサステナブルな成長には、優秀な人財の継続的な獲得が欠かせないと認識しております。出生率低下で新卒者減少に伴う優秀な人財の採用逸失、有能な人財の流出が頻発する場合は、当社の長期的な成長戦略に影響を及ぼす可能性があります。
対応:
新卒・中途を問わず積極的に採用を行いつつ、イノベーションが湧き上がる活力に満ちた企業風土を醸成するべくHR戦略を推進しております。例えば新卒採用においては、採用イベントへの新規出展や、オープンカンパニー・インターンシップのコース数・開催日程の増設により、学生との接触機会を創出・拡大し、重要な経営資源である人財の確保に努めております。
また、経営目標を効率よく達成するために、異なる経験・経歴、技能、属性を持つ者を幅広く採用し、「人財の化学反応」を早期に起こすことを優先するという観点から、性別、国籍、採用時期などの区別なく積極的に中途採用の機会を設けております。
2026年3月期から新たな人事制度運用を開始いたしました。人事考課制度では職階定義に沿った行動を明示したジョブディスクリプションを設定し、業績だけではなく行動を評価する仕組みによりメリハリある評価と成果に紐づく処遇の実現を目指しました。また、2027年3月期より評価制度をさらにブラッシュアップします。管理職の評価項目に、人財育成に関わる項目を追加しミドルマネージャー層を中心とした持続的な人財の育成、全従業員の成長を促す仕組みを加速させます。これらの施策により、従業員のエンゲージメント向上を図ることで、人財流出を回避することとしております。

③ハザードリスク

a.自然災害のリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期(注):不明
顕在化した場合の影響度:中
リスク:
近年、大規模地震や大雨等の自然災害のリスクは高まっており、被害の規模によっては生産設備や情報処理システムの毀損、従業員の出勤不能、物流機能の停滞、原材料の調達難などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの営業拠点や生産拠点の在る自治体のハザードマップによると操業に大きな影響を及ぼす可能性のある拠点があります。大規模な集中豪雨などにより、一時的に事業の継続が困難になる可能性があります。
対応:
大規模災害などの経営危機に迅速に対応できるように、本社にて危機管理体制を整備し、各事業所にも災害対応の初動体制を設けております。通常運営時の収益性とビジネス・コンティニュイティ・プラン(BCP)のバランスを考慮し、主要な事業や製品供給の代替体制を逐次推進しております。しかしながら、特定リスクの発生確率を事前評価することは非常に困難であり、大規模災害時には予想通りの状況にならないという教訓から、様々な状況に機動的に対応できる訓練を重視した事業継続対策を進めております。
b.疫病等のリスク
顕在化する可能性:中
顕在化し得る時期(注):不明
顕在化した場合の影響度:中
リスク:
感染症の大流行(パンデミック)が発生すると、従業員の出勤不能、物流機能の停滞、原材料の調達難などにより当社グループの事業活動と業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。
対応:
突然のパンデミックに迅速に対応できるように、本社にて危機管理体制を整備し、各事業所にもパンデミック対応の初動体制を設けております。通常運営時の収益性とビジネス・コンティニュイティ・プラン(BCP)のバランスを考慮し、主要な事業や製品供給の代替体制を逐次推進しております。
重要度 1(軽微)削除会計方針の変更 / リスク削除

前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に伴う会計方針の変更の注記が、今年は記載されていない。前年の記載では、連結・個別財務諸表ともに当該変更による影響はないとされていた。

前年 / 今年の本文を見る

前年

(会計方針の変更)
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響はありません。
また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しております。なお、当該会計方針の変更による前連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。

(会計方針の変更)
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当事業年度の期首から適用しております。
法人税等の計上区分に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による財務諸表への影響はありません。

今年

(なし)
重要度 1(軽微)変更セグメント情報 / 内容更新

3つの報告セグメントに属する主要製品・サービスの記載が、文章構成と語順を入れ替える形で書き直された。列挙される製品の内容自体は同じで、一部に「製造・販売」や「開発、製造及び販売」といった事業活動の表現が加えられた。

前年 / 今年の本文を見る

差分(削除 / 追加)

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務諸表が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、ハイテクと色彩科学の総合メーカーとして、国内外で色彩に関わる各種製品の製造及び販売、またその他付帯する事業を展開しております。
このため、当社グループでは製品を基礎とした製品別の「カラー&ファンクショナル プロダクト」「ポリマー&コーティング マテリアル」及び「グラフィック&プリンティング マテリアル」の3つを報告セグメントとしております。
各報告セグメントに属する主要製品・サービスは以下のとおりであります。

報告セグメント
主要製品・サービス
カラー&ファンクショナル
プロダクト
顔料及び顔料の2次加工品を中心に、顔料・繊維用着色剤、プラスチック用着色剤、樹脂コンパウンド、顔料分散体、機能性材料など、顔料及び顔料の2次加工品を中心に製造・販売
ポリマー&コーティング
マテリアル
合成樹脂及び特殊コーティング剤を中心に、ウレタン樹脂、天然物由来高分子、紫外線・電子線硬化型コーティング剤など、合成樹脂及び特殊コーティング剤を中心に、製造・販売
グラフィック&プリンティング
マテリアル
パッケージ用及び広告出版用インキを中心に、各種用途に対応した幅広い種類のグラビア・フレキソインキ、オフセットインキなど、パッケージ用及び広告出版用インキを中心に開発、製造及び販売

前年

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務諸表が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、ハイテクと色彩科学の総合メーカーとして、国内外で色彩に関わる各種製品の製造及び販売、またその他付帯する事業を展開しております。
このため、当社グループでは製品を基礎とした製品別の「カラー&ファンクショナル プロダクト」「ポリマー&コーティング マテリアル」及び「グラフィック&プリンティング マテリアル」の3つを報告セグメントとしております。
各報告セグメントに属する主要製品・サービスは以下のとおりであります。

報告セグメント
主要製品・サービス
カラー&ファンクショナル
プロダクト
顔料及び顔料の2次加工品を中心に、顔料・繊維用着色剤、プラスチック用着色剤、樹脂コンパウンド、顔料分散体、機能性材料
ポリマー&コーティング
マテリアル
合成樹脂及び特殊コーティング剤を中心に、ウレタン樹脂、天然物由来高分子、紫外線・電子線硬化型コーティング剤
グラフィック&プリンティング
マテリアル
パッケージ用及び広告出版用インキを中心に、各種用途に対応した幅広い種類のグラビア・フレキソインキ、オフセットインキ

今年

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務諸表が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、ハイテクと色彩科学の総合メーカーとして、国内外で色彩に関わる各種製品の製造及び販売、またその他付帯する事業を展開しております。
このため、当社グループでは製品を基礎とした製品別の「カラー&ファンクショナル プロダクト」「ポリマー&コーティング マテリアル」及び「グラフィック&プリンティング マテリアル」の3つを報告セグメントとしております。
各報告セグメントに属する主要製品・サービスは以下のとおりであります。

報告セグメント
主要製品・サービス
カラー&ファンクショナル
プロダクト
顔料・繊維用着色剤、プラスチック用着色剤、樹脂コンパウンド、顔料分散体、機能性材料など、顔料及び顔料の2次加工品を中心に製造・販売
ポリマー&コーティング
マテリアル
ウレタン樹脂、天然物由来高分子、紫外線・電子線硬化型コーティング剤など、合成樹脂及び特殊コーティング剤を中心に、製造・販売
グラフィック&プリンティング
マテリアル
各種用途に対応した幅広い種類のグラビア・フレキソインキ、オフセットインキなど、パッケージ用及び広告出版用インキを中心に開発、製造及び販売

2025-03-31 期 (提出日 2025-06-27 15:08)

前年版がないため比較していません。