2026-03-31 期 (提出日 2026-06-30 10:07)
●●○重要度 2(注目)変更事業等のリスク / 記載の強化
(2) 当社グループの主要なリスク
グループ重要リスク10項目は前年度と同様としつつ、2026年度向けにa~eの環境変化を反映し、AIの急速な進展、再保険市場の変動とシステミックリスク、三井住友海上とあいおいニッセイ同和損保の合併に伴う社会的信用低下、信用リスクのコスト増・ノンバンク破綻などの想定シナリオを追加・明確化した。あわせて「生成AI」を「AI」へ変更し、IFRS会計基準・新資本規制の導入を踏まえた修正や表現の統一を行っている。
前年 / 今年の本文を見る
差分(削除 / 追加)
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。
なお、本項に記載した将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。なお、本項に記載した将来に関する事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① グループ重要リスク
グループ各社が洗い出した主要なリスク事象リストに基づき、下表のように発生可能性と影響度を目安として、総合的な判断により、経営が管理すべき重要なリスク事象を「グループ重要リスク」として選定し、グループ重要リスク管理取組計画を策定したうえで、リスク対策の実行や各リスクの状況を定期的にモニタリングしております。
※7 発生可能性:当面(5年以内)の発生可能性。(※)7 発生可能性:当面(5年以内)の発生可能性。統計的な発生頻度(確率)に加え、統計的手法で捉えきれない切迫度、予兆等を勘案し、総合的に判断。
※8 影響度:「経済的損失」「ブランド力・信用力への影響」等を勘案し、総合的に判断。8 影響度 :「経済的損失」「ブランド力・信用力への影響」等を勘案し、総合的に判断。
2025年度も引き続き、コンダクトリスクや地政学的なリスク(インフレへの懸念を含みます)、気候変動、サイバーリスク、保険市場・人財市場の変化、生成AI活用に係るリスクを適切にコントロールし、当社グループの持続的な成長を図ることが必要であることから、グループ重要リスクは2024年度と同様のものとしております。2026年度も引き続き、コンダクトリスクや地政学リスク(インフレ懸念を含む。)、気候変動、サイバーリスク、保険市場・人財市場の変化、人工知能(以下、「AI」という。)の急速な進展に係るリスクを適切にコントロールし、当社グループの持続的な成長を図ることが必要であることから、グループ重要リスクは2025年度と同様のものとしております。
一方で、各リスクの状況は変化しているため、各リスクの「主な想定シナリオ」に以下a~dの環境変化を明示・反映し、管理・取組みを強化しております。一方で、各重要リスクの状況は変化しているため、各重要リスクの「主な想定シナリオ」に以下a~eの環境変化を明示・反映し、管理・取組みを強化しております。また、表現の統一や例示の記載を今日的に見直すとともに、IFRS会計基準・新資本規制の導入を踏まえた修正を行っております。
a.コンダクトリスクへの対応
2024年度に新設したグループリスク対策会議で論議したコンダクトリスクの発生構造の理解や、2024年度のリスク発現状況を踏まえ、「主な想定シナリオ」等の内容を見直し、同リスクの管理・取組みの強化に繋げてまいります。下表No.4「グループの企業価値の著しい毀損や社会的信用の失墜につながる行為の発生」に、経営理念等の不浸透、不適切な業界慣行や行動インセンティブによる社会的信用の失墜、商品・サービスにおけるお客さま視点の欠如、不正競争、受入出向者・社外出向者・代理店による情報漏えい、事業活動の過程で生じる権利侵害、財務報告に係る内部統制の重大な不備を明示しております。a.AIの急速な進展
AIの急速な進展による影響を規制・経済・社会・環境の観点から確認し、当社グループへの影響が大きいと考えられるシナリオを追加し、同リスクの管理・取組みの強化に繋げてまいります。
b.業界慣行の見直し・ビジネススタイル等の変革の必要性
金融庁や金融審議会の報告書、一般社団法人日本損害保険協会の取組等を踏まえて、下表No.8「保険市場の変化」には、業界慣行の見直しやビジネススタイルの変革の必要性に対して当社グループが適切に対応できないリスク(リスクソリューションの提案力の不足等による保険市場での競争力の低下)を明示し、同No.9「人財を取り巻く環境の変化」には、魅力ある職場環境(労働条件を含みます)が実現できない場合に採用力低下のリスクがあることを明示しております。b.再保険市場の変化
再保険市場の急激な変動(ソフト化、ハード化)は、当社グループの収益に大きな影響を与える可能性があること、資産集約型再保険市場の拡大によってシステミックリスクの懸念が高まっていると考えられることから、想定シナリオを追加して管理を強化してまいります。
c.米国政権交代
下表No.10「国家間・他国内等での対立激化や政治・経済・社会的な分断・分極化、安全保障の危機」に、金融市場全般の変動に関するリスクや課税強化に関するリスクを明示しております。c.業務改善計画に関わる取組みの推進によるビジネスモデルの変化、顧客企業等におけるリスクマネジメントの必要性の高まり及び姿勢の変化
損害保険会社各社の政策株式売却方針も踏まえ、顧客企業等の当社グループに期待する提供価値が変化する可能性(保険商品の提案から保険を含む統合的なリスクソリューションの提案への変化等)があることから、この変化に対応できない場合のリスクや、ビジネスモデルの変化による戦略実行に求められる人財の質等の変化を想定したシナリオを明確化しております。
d.その他
下表No.3「信用リスクの大幅な増加」では国内の「金利のある世界」や金融機関の与信基準の厳格化に関して明示し、同NO.8「保険市場の変化」では公共インフラの老朽化、同No.9「人財を取り巻く環境の変化」では海外人財強化の必要性、同No.10「国家間・他国内等での対立激化や政治・経済・社会的な分断・分極化、安全保障の危機」ではサイバーセキュリティに関する規制強化などの環境変化を明示しております。d.三井住友海上火災保険株式会社とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社の合併
三井住友海上火災保険株式会社とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社の合併において、ステークホルダーに示した目指す姿を実現できないことによる社会的信用の低下を、主な想定シナリオに明示しております。
e.信用リスク発現構造の認識
インフレーションの進行や為替変動によるコスト増が投融資先企業等の業績悪化要因となることや、肥大化したノンバンクセクター等の破綻が広範に金融市場に影響する可能性を、主な想定シナリオに明示して管理を強化してまいります。
2025年度グループ重要リスクは下表のとおりであります。
2026年度グループ重要リスクは下表のとおりであります。
これらのリスクが発現することにより、多額の保険金・給付金の支払い、保有資産の価値の低下、競争環境や評判の変化等が生じ、当社グループの業績や財務状況に影響が生じるリスクがあります。当社グループでは、これらのリスクに対して、グループ重要リスク管理取組計画を策定(取締役会で決議)したうえで、リスク対策の実行を通じて、リスクの軽減やコントロールを実施しております。
No.
グループ重要リスク
(点線枠内は「主な想定シナリオ」/「留意事項」は主な想定シナリオの策定において留意する事項)
1
大規模自然災害の発生 (留意事項:気候変動)
・気候変動の影響も受けた国内及び海外の大規模な風水災・森林火災・雪雹災・干ばつや地震・噴火等の発生による保険金支払の増加
・大規模自然災害の発生等に伴う出再保険料の高騰や再保険会社の引受キャパシティの減少等により、方針どおりのリスクコントロールが困難になる事態の発生
・大規模自然災害の発生により当社グループが適切にビジネス・サービスを実行できない状態の発生
2
金融マーケットの大幅な変動 (留意事項:インフレーション)
・世界的な景気・経済活動の停滞懸念による株式等の保有資産価値の下落
・物価動向等を踏まえた各国の金融政策の変更や財政規律の欠如に伴う各国の国債の格下げ等に伴う金利・為替の変動による資本余力の低下
・物価動向等を踏まえた各国の金融政策の変更や財政規律の欠如等に伴う金利・為替の変動による資本余力の低下
3
信用リスクの大幅な増加 (留意事項:気候変動)
信用リスクの大幅な増加 (留意事項:インフレーション、気候変動)
・実体経済の悪化や金利上昇、金融機関による与信の厳格化、脱炭素社会への移行に向けた規制の強化・対応の遅延等による投融資先企業の業績悪化やデフォルト
・実体経済の悪化、金融機関による与信の厳格化、金利や為替の変動に伴うコスト増、および脱炭素社会への移行に向けた規制の強化・対応の遅延等による投融資先企業等の業績悪化・デフォルトやシステミックリスクへの発展
・世界経済の減速懸念等に伴う投資家のリスク回避姿勢の強まり等による保有債券等の価値の下落
4
グループの企業価値の著しい毀損や社会的信用の失墜につながる行為の発生
(留意事項:コンダクトリスク、デジタライゼーション、気候変動、人権)
(留意事項:コンダクト・リスク、デジタライゼーション、気候変動、人権)
※企業価値の著しい毀損や社会的信用の失墜につながる行為とは、法令等に違反する行為、お客さま等のステークホルダーの視点が欠如した行為、社会規範等から逸脱した行為、当社グループの行動指針等に反する行為等(いずれも不作為によるものや業界等の慣行に基づくものを含む)をいう。
・当社グループの経営理念等(ミッション・ビジョン・バリュー、お客さま第一の業務運営等)が当社グループの業務運営における役職員等の行動にまで浸透せず、お客さま本位や健全な競争環境等の実現ができないことによる当社グループの社会的信用の失墜
・当社グループの経営理念等(ミッション・ビジョン・バリュー、お客さま本位の業務運営等)が当社グループの業務運営における役職員等の行動にまで浸透せず、お客さま本位や健全な競争環境等の実現ができないことによる当社グループの社会的信用の失墜
・業界慣行や当社グループ内の行動目標(経営目標や営業・損害サービスに関する目標等)、社員等の評価制度(人事制度・代理店評価制度等)等に基づく行動がお客さま等の視点を欠くことによる当社グループの社会的信用の失墜
・商品・サービス(事務・システムを含む)の設計がお客さま等の視点(ニーズ・適合性・利便性・わかりやすさ等)を欠くことによるお客さまの不利益の発生
・グループ戦略遂行上の組織改編・業務変革・システム開発に伴う業務混乱やそれに起因する苦情の増加
・グループ戦略遂行上の組織改編(事業会社の合併を含む)・業務変革・システム開発に伴う業務混乱や目標未達成による社会的信用の低下
・国内関係法令等及び事業を営む海外現地の法令等への違反(不正競争や不当な取引制限、優越的地位の濫用を含む)、長時間労働・ハラスメント等の重大な労務問題等の発生
・当社グループ(受入出向者を含む)又は外部委託先(代理店や社外出向者を含む)等における情報漏えい等の発生
・生成AIの活用推進・規制変更・社会的な認識の変化等に伴う権利侵害・不適切な情報開示・関係当局等が策定するガイドライン等への抵触・評判の低下等の発生
・当社グループにおける気候変動対応等のサステナビリティに関わる開示や課題への対応不備、事業活動の過程(取引先等を含む)で生じる人権等の権利侵害、それらに伴う訴訟等による評判の低下や財務的な負担
・財務報告に係る内部統制の重大な不備、国際財務報告基準(IFRS)ベースの連結財務諸表の開示や経済価値ベースの資本規制の導入に向けた態勢整備の遅延・不備等による開示情報の重大な誤りの発生
・AIの活用推進・規制変更・社会的受容性の変化等に伴う権利侵害・不適切な情報の開示・利用、関係当局および当社グループが策定するガイドライン等への抵触やAIを悪用した保険金不正請求・金融犯罪等に対する不十分な対応による社会的信用の低下等の発生
・当社グループにおける気候変動対応等のサステナビリティに関わる開示や課題への対応不備、事業活動の過程(取引先等を含む)で生じる人権等の権利侵害、それらに関連する訴訟等による社会的信用の低下や財務的な負担
・財務報告に係る内部統制の重大な不備や経済価値ベースの資本規制等への対応不備による開示情報の重大な誤りの発生
5
サイバー攻撃による大規模・重大な業務の停滞・情報漏えい (留意事項:デジタライゼーション)
・デジタライゼーションの進展等に伴う世界的なサイバー攻撃被害の拡大、サイバー攻撃の巧妙化・多様化(技術進展が著しい生成AI等を利用したものを含む)、クラウドの活用やサプライチェーンの拡大に伴うサイバー攻撃による影響範囲の拡大等による当社グループ及び外部委託先等における業務の停滞・情報漏えいの発生
・デジタライゼーションの進展等に伴う世界的なサイバー攻撃被害の拡大、サイバー攻撃の巧妙化・多様化(技術進展が著しいAI等を利用したものを含む)、クラウドの活用やサプライチェーンの拡大に伴うサイバー攻撃による影響範囲の拡大等による当社グループ及び外部委託先等における業務の停滞・情報漏えいの発生
No.
グループ重要リスク
(点線枠内は「主な想定シナリオ」/「留意事項」は主な想定シナリオの策定において留意する事項)
6
システム障害の多発や重大なシステム障害の発生、大規模システム開発の進捗遅延・未達・予算超過・期待効果未実現 (留意事項:デジタライゼーション)
・デジタライゼーションの進展に伴うお客さま・代理店向けシステムにおける障害の複数同時発生、大規模自然災害の発生等に伴うシステム関連施設の罹災、資金決済インフラの停止、宇宙天気現象の影響も懸念される通信衛星・通信回線の不具合・事故等に伴う通信障害によるビジネス・サービスの停滞
・休日や営業時間外に稼働するお客さま・代理店向けシステムの大規模な障害発生によるお客さま等への対応の遅れ
・大規模システム開発の進捗遅延・未達・予算超過・期待効果未実現による経営計画の未達成
7
新型インフルエンザ等の感染症の大流行 (留意事項:気候変動)
感染症の大流行 (留意事項:気候変動)
・地球温暖化の影響も受けた新種の感染症の大流行・影響長期化等に伴い当社グループが適切にビジネス・サービスを実行できない状態の発生
・世界的な感染拡大による保険金・給付金支払の増加や感染症の影響長期化に伴う経済活動の長期停滞等による収益の低下
8
保険市場の変化 (留意事項:デジタライゼーション、気候変動、少子高齢化、インフレーション)
・業界慣行の見直しや環境変化(お客さまの意識や社会的要請の変化を含む)に応じたビジネスモデル(販売チャネルを含む)・ビジネススタイルの変革が想定どおりに実行できないことによる保険市場での競争劣位
・業界慣行の見直しや環境変化(お客さまの意識や社会的要請の変化を含む)に応じたビジネスモデル(販売チャネル、保険事業以外のリスク関連事業を含む)・ビジネススタイルの変革が進まないことや、お客さまや社会から求められる提供価値の変化に対応できないことによる競争劣位
・AI等のテクノロジーの活用の遅れによる競争劣位
・運転支援・自動運転技術の進展による自動車事故の減少等による収益構造への影響
・補償・保障前後のサービス拡大に伴うアプリ・システム・IoT機器等の不具合、業務委託先・事業提携先の不正・事務ミスによる風評被害、機器等の供給制約等による販売戦略への影響
・低炭素・脱炭素技術等の気候変動への対応に係る新たな保険引受、循環型社会の進展や化学物質等の健康被害・環境被害等による保険金支払の増加
・少子高齢化の進展・人口減少等に伴う市場規模・構造の変化による事業ポートフォリオへの影響
・外部環境変化(社会的要請の変化、企業等の建物・設備や公共インフラの老朽化、気候変動リスクやサイバーリスクといった国・地域をまたがるリスクの出現を含む)に伴うリスクの高まり・集積やインフレ(ソーシャル・インフレーションを含む)等による保険金・事業費の増加
・再保険市場の急激な変動による収益の不安定化、特定の再保険会社や管轄法域の集中によるシステミックリスクの増大
9
人財を取り巻く環境の変化 (留意事項:少子高齢化、デジタライゼーション)
・人財市場・労働需給等の外的な変化やDX推進・海外事業等の戦略実行に必要なスキル・専門性の変化等による、経営戦略と人財ポートフォリオのギャップ及びその解消に向けた人財の確保・育成の不足
・自律的なキャリア形成機会・柔軟で多様な働き方・人権や多様性の尊重等に対する社員の意識の変化を的確に捉えた環境整備(労働条件を含む)やハラスメント(カスタマーハラスメントを含む)に対する組織的対応の不足による社員のエンゲージメントの低下や人財の流出、採用力の低下
・人財市場・労働需給等の外的な変化、ビジネスモデルの変革や海外事業等の戦略実行に必要なスキル・専門性の変化、経験豊富な人財の退職や計画的な育成の不足等による、経営戦略と人財ポートフォリオのギャップ拡大
・自律的なキャリア形成機会・柔軟で多様な働き方・人権や多様性の尊重等に対する社員の意識の変化を的確に捉えた環境整備(労働条件を含む)やハラスメントに対する組織的対応の不足による社員のエンゲージメントの低下や人財の流出、採用力の低下
10
国家間・他国内等での対立激化や政治・経済・社会的な分断・分極化、安全保障の危機
国内外での対立激化や政治・経済・社会的な分断・分極化、および安全保障の危機
・国家間・他国内等での対立激化や政治・経済・社会的な分断・分極化(各国大統領等のグローバルリーダーの交替やグローバルサウスの台頭等に伴うものを含む)等に伴う金融市場の変動による保有資産価値の下落
・各国の経済安全保障関連規制の強化等によるサプライチェーンの分断等に伴う実体経済の悪化等による投融資先企業の業績悪化やデフォルト
・当社グループ又は外部委託先等における経済安全保障上の問題等による当社グループの評判の低下
・国家間・他国内等での対立激化や政治・経済・社会的な分断・分極化等に伴う金融市場の変動による保有資産価値の下落
・各国の経済安全保障関連規制の強化等によるサプライチェーンの分断等に伴う実体経済の悪化等による投融資先企業等の業績悪化・デフォルト
・当社グループ又は外部委託先等における経済安全保障上の問題等による当社グループの社会的信用の低下
・大国間の対立激化等に伴う世界的なサイバー攻撃被害の拡大等による当社グループ及び外部委託先等における業務の停滞・情報漏えいや、サイバーセキュリティ関連法規制の強化による財務的な負担等の発生
・大国間の対立激化や保護主義の台頭等に伴う規制変更や軍事的行動等による特定の国や地域での事業の制限・中断・撤退(人的被害を含む)、戦争危険等を担保する特約等の保険金支払の発生、課税強化による財務的な負担
② グループエマージングリスク
中長期的な視点から当社グループ経営に影響を与える可能性のある事象や、現時点では当社グループ経営への影響の大きさ、発生時期の把握が難しいものの、経営が認識すべき事象を次のとおり「グループエマージングリスク」として特定し、定期的にモニタリングしております。
No.
グループエマージングリスク
1
経済・消費者行動・ビジネスモデルの大きな変化・変革を及ぼす新たな仕組みや革新的な技術の出現・台頭
2
自然資本の毀損(資源の枯渇、生態系の劣化・危機、環境に甚大な損害を与える人為的な汚染や事故)
3
当社グループに大きな影響を及ぼす可能性がある国内外の法令・制度・規制等の新設・改廃
4
社会資本(橋梁・トンネル・河川施設・港湾施設・上下水道等)の維持管理・更新の大幅な停滞・遅延、エネルギー等の大幅かつ恒常的な供給不足
③ グループ重要リスクとグループエマージングリスクの管理
グループ重要リスクとグループエマージングリスクの管理の概要は下図のとおりです。グループ重要リスクとグループエマージングリスクの管理の概要は下図のとおりであります。
前年
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。
なお、本項に記載した将来に関する事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① グループ重要リスク
グループ各社が洗い出した主要なリスク事象リストに基づき、下表のように発生可能性と影響度を目安として、総合的な判断により、経営が管理すべき重要なリスク事象を「グループ重要リスク」として選定し、グループ重要リスク管理取組計画を策定したうえで、リスク対策の実行や各リスクの状況を定期的にモニタリングしております。
※7 発生可能性:当面(5年以内)の発生可能性。統計的な発生頻度(確率)に加え、統計的手法で捉えきれない切迫度、予兆等を勘案し、総合的に判断。
※8 影響度:「経済的損失」「ブランド力・信用力への影響」等を勘案し、総合的に判断。
2025年度も引き続き、コンダクトリスクや地政学的なリスク(インフレへの懸念を含みます)、気候変動、サイバーリスク、保険市場・人財市場の変化、生成AI活用に係るリスクを適切にコントロールし、当社グループの持続的な成長を図ることが必要であることから、グループ重要リスクは2024年度と同様のものとしております。
一方で、各リスクの状況は変化しているため、各リスクの「主な想定シナリオ」に以下a~dの環境変化を明示・反映し、管理・取組みを強化しております。
a.コンダクトリスクへの対応
2024年度に新設したグループリスク対策会議で論議したコンダクトリスクの発生構造の理解や、2024年度のリスク発現状況を踏まえ、「主な想定シナリオ」等の内容を見直し、同リスクの管理・取組みの強化に繋げてまいります。下表No.4「グループの企業価値の著しい毀損や社会的信用の失墜につながる行為の発生」に、経営理念等の不浸透、不適切な業界慣行や行動インセンティブによる社会的信用の失墜、商品・サービスにおけるお客さま視点の欠如、不正競争、受入出向者・社外出向者・代理店による情報漏えい、事業活動の過程で生じる権利侵害、財務報告に係る内部統制の重大な不備を明示しております。
b.業界慣行の見直し・ビジネススタイル等の変革の必要性
金融庁や金融審議会の報告書、一般社団法人日本損害保険協会の取組等を踏まえて、下表No.8「保険市場の変化」には、業界慣行の見直しやビジネススタイルの変革の必要性に対して当社グループが適切に対応できないリスク(リスクソリューションの提案力の不足等による保険市場での競争力の低下)を明示し、同No.9「人財を取り巻く環境の変化」には、魅力ある職場環境(労働条件を含みます)が実現できない場合に採用力低下のリスクがあることを明示しております。
c.米国政権交代
下表No.10「国家間・他国内等での対立激化や政治・経済・社会的な分断・分極化、安全保障の危機」に、金融市場全般の変動に関するリスクや課税強化に関するリスクを明示しております。
d.その他
下表No.3「信用リスクの大幅な増加」では国内の「金利のある世界」や金融機関の与信基準の厳格化に関して明示し、同NO.8「保険市場の変化」では公共インフラの老朽化、同No.9「人財を取り巻く環境の変化」では海外人財強化の必要性、同No.10「国家間・他国内等での対立激化や政治・経済・社会的な分断・分極化、安全保障の危機」ではサイバーセキュリティに関する規制強化などの環境変化を明示しております。
2025年度グループ重要リスクは下表のとおりであります。
これらのリスクが発現することにより、多額の保険金・給付金の支払い、保有資産の価値の低下、競争環境や評判の変化等が生じ、当社グループの業績や財務状況に影響が生じるリスクがあります。当社グループでは、これらのリスクに対して、グループ重要リスク管理取組計画を策定(取締役会で決議)したうえで、リスク対策の実行を通じて、リスクの軽減やコントロールを実施しております。
No.
グループ重要リスク
(点線枠内は「主な想定シナリオ」/「留意事項」は主な想定シナリオの策定において留意する事項)
1
大規模自然災害の発生 (留意事項:気候変動)
・気候変動の影響も受けた国内及び海外の大規模な風水災・森林火災・雪雹災・干ばつや地震・噴火等の発生による保険金支払の増加
・大規模自然災害の発生等に伴う出再保険料の高騰や再保険会社の引受キャパシティの減少等により、方針どおりのリスクコントロールが困難になる事態の発生
・大規模自然災害の発生により当社グループが適切にビジネス・サービスを実行できない状態の発生
2
金融マーケットの大幅な変動 (留意事項:インフレーション)
・世界的な景気・経済活動の停滞懸念による株式等の保有資産価値の下落
・物価動向等を踏まえた各国の金融政策の変更や財政規律の欠如に伴う各国の国債の格下げ等に伴う金利・為替の変動による資本余力の低下
3
信用リスクの大幅な増加 (留意事項:気候変動)
・実体経済の悪化や金利上昇、金融機関による与信の厳格化、脱炭素社会への移行に向けた規制の強化・対応の遅延等による投融資先企業の業績悪化やデフォルト
・世界経済の減速懸念等に伴う投資家のリスク回避姿勢の強まり等による保有債券等の価値の下落
4
グループの企業価値の著しい毀損や社会的信用の失墜につながる行為の発生
(留意事項:コンダクトリスク、デジタライゼーション、気候変動、人権)
※企業価値の著しい毀損や社会的信用の失墜につながる行為とは、法令等に違反する行為、お客さま等のステークホルダーの視点が欠如した行為、社会規範等から逸脱した行為、当社グループの行動指針等に反する行為等(いずれも不作為によるものや業界等の慣行に基づくものを含む)をいう。
・当社グループの経営理念等(ミッション・ビジョン・バリュー、お客さま第一の業務運営等)が当社グループの業務運営における役職員等の行動にまで浸透せず、お客さま本位や健全な競争環境等の実現ができないことによる当社グループの社会的信用の失墜
・業界慣行や当社グループ内の行動目標(経営目標や営業・損害サービスに関する目標等)、社員等の評価制度(人事制度・代理店評価制度等)等に基づく行動がお客さま等の視点を欠くことによる当社グループの社会的信用の失墜
・商品・サービス(事務・システムを含む)の設計がお客さま等の視点(ニーズ・適合性・利便性・わかりやすさ等)を欠くことによるお客さまの不利益の発生
・グループ戦略遂行上の組織改編・業務変革・システム開発に伴う業務混乱やそれに起因する苦情の増加
・国内関係法令等及び事業を営む海外現地の法令等への違反(不正競争や不当な取引制限、優越的地位の濫用を含む)、長時間労働・ハラスメント等の重大な労務問題等の発生
・当社グループ(受入出向者を含む)又は外部委託先(代理店や社外出向者を含む)等における情報漏えい等の発生
・生成AIの活用推進・規制変更・社会的な認識の変化等に伴う権利侵害・不適切な情報開示・関係当局等が策定するガイドライン等への抵触・評判の低下等の発生
・当社グループにおける気候変動対応等のサステナビリティに関わる開示や課題への対応不備、事業活動の過程(取引先等を含む)で生じる人権等の権利侵害、それらに伴う訴訟等による評判の低下や財務的な負担
・財務報告に係る内部統制の重大な不備、国際財務報告基準(IFRS)ベースの連結財務諸表の開示や経済価値ベースの資本規制の導入に向けた態勢整備の遅延・不備等による開示情報の重大な誤りの発生
5
サイバー攻撃による大規模・重大な業務の停滞・情報漏えい (留意事項:デジタライゼーション)
・デジタライゼーションの進展等に伴う世界的なサイバー攻撃被害の拡大、サイバー攻撃の巧妙化・多様化(技術進展が著しい生成AI等を利用したものを含む)、クラウドの活用やサプライチェーンの拡大に伴うサイバー攻撃による影響範囲の拡大等による当社グループ及び外部委託先等における業務の停滞・情報漏えいの発生
6
システム障害の多発や重大なシステム障害の発生、大規模システム開発の進捗遅延・未達・予算超過・期待効果未実現 (留意事項:デジタライゼーション)
・デジタライゼーションの進展に伴うお客さま・代理店向けシステムにおける障害の複数同時発生、大規模自然災害の発生等に伴うシステム関連施設の罹災、資金決済インフラの停止、宇宙天気現象の影響も懸念される通信衛星・通信回線の不具合・事故等に伴う通信障害によるビジネス・サービスの停滞
・休日や営業時間外に稼働するお客さま・代理店向けシステムの大規模な障害発生によるお客さま等への対応の遅れ
・大規模システム開発の進捗遅延・未達・予算超過・期待効果未実現による経営計画の未達成
7
新型インフルエンザ等の感染症の大流行 (留意事項:気候変動)
・地球温暖化の影響も受けた新種の感染症の大流行・影響長期化等に伴い当社グループが適切にビジネス・サービスを実行できない状態の発生
・世界的な感染拡大による保険金・給付金支払の増加や感染症の影響長期化に伴う経済活動の長期停滞等による収益の低下
8
保険市場の変化 (留意事項:デジタライゼーション、気候変動、少子高齢化、インフレーション)
・業界慣行の見直しや環境変化(お客さまの意識や社会的要請の変化を含む)に応じたビジネスモデル(販売チャネルを含む)・ビジネススタイルの変革が想定どおりに実行できないことによる保険市場での競争劣位
・運転支援・自動運転技術の進展による自動車事故の減少等による収益構造への影響
・補償・保障前後のサービス拡大に伴うアプリ・システム・IoT機器等の不具合、業務委託先・事業提携先の不正・事務ミスによる風評被害、機器等の供給制約等による販売戦略への影響
・低炭素・脱炭素技術等の気候変動への対応に係る新たな保険引受、循環型社会の進展や化学物質等の健康被害・環境被害等による保険金支払の増加
・少子高齢化の進展・人口減少等に伴う市場規模・構造の変化による事業ポートフォリオへの影響
・外部環境変化(社会的要請の変化、企業等の建物・設備や公共インフラの老朽化、気候変動リスクやサイバーリスクといった国・地域をまたがるリスクの出現を含む)に伴うリスクの高まり・集積やインフレ(ソーシャル・インフレーションを含む)等による保険金・事業費の増加
9
人財を取り巻く環境の変化 (留意事項:少子高齢化、デジタライゼーション)
・人財市場・労働需給等の外的な変化やDX推進・海外事業等の戦略実行に必要なスキル・専門性の変化等による、経営戦略と人財ポートフォリオのギャップ及びその解消に向けた人財の確保・育成の不足
・自律的なキャリア形成機会・柔軟で多様な働き方・人権や多様性の尊重等に対する社員の意識の変化を的確に捉えた環境整備(労働条件を含む)やハラスメント(カスタマーハラスメントを含む)に対する組織的対応の不足による社員のエンゲージメントの低下や人財の流出、採用力の低下
10
国家間・他国内等での対立激化や政治・経済・社会的な分断・分極化、安全保障の危機
・国家間・他国内等での対立激化や政治・経済・社会的な分断・分極化(各国大統領等のグローバルリーダーの交替やグローバルサウスの台頭等に伴うものを含む)等に伴う金融市場の変動による保有資産価値の下落
・各国の経済安全保障関連規制の強化等によるサプライチェーンの分断等に伴う実体経済の悪化等による投融資先企業の業績悪化やデフォルト
・当社グループ又は外部委託先等における経済安全保障上の問題等による当社グループの評判の低下
・大国間の対立激化等に伴う世界的なサイバー攻撃被害の拡大等による当社グループ及び外部委託先等における業務の停滞・情報漏えいや、サイバーセキュリティ関連法規制の強化による財務的な負担等の発生
・大国間の対立激化や保護主義の台頭等に伴う規制変更や軍事的行動等による特定の国や地域での事業の制限・中断・撤退(人的被害を含む)、戦争危険等を担保する特約等の保険金支払の発生、課税強化による財務的な負担
② グループエマージングリスク
中長期的な視点から当社グループ経営に影響を与える可能性のある事象や、現時点では当社グループ経営への影響の大きさ、発生時期の把握が難しいものの、経営が認識すべき事象を次のとおり「グループエマージングリスク」として特定し、定期的にモニタリングしております。
No.
グループエマージングリスク
1
経済・消費者行動・ビジネスモデルの大きな変化・変革を及ぼす新たな仕組みや革新的な技術の出現・台頭
2
自然資本の毀損(資源の枯渇、生態系の劣化・危機、環境に甚大な損害を与える人為的な汚染や事故)
3
当社グループに大きな影響を及ぼす可能性がある国内外の法令・制度・規制等の新設・改廃
4
社会資本(橋梁・トンネル・河川施設・港湾施設・上下水道等)の維持管理・更新の大幅な停滞・遅延、エネルギー等の大幅かつ恒常的な供給不足
③ グループ重要リスクとグループエマージングリスクの管理
グループ重要リスクとグループエマージングリスクの管理の概要は下図のとおりです。
今年
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりであります。
なお、本項に記載した将来に関する事項は本有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
① グループ重要リスク
グループ各社が洗い出した主要なリスク事象リストに基づき、下表のように発生可能性と影響度を目安として、総合的な判断により、経営が管理すべき重要なリスク事象を「グループ重要リスク」として選定し、グループ重要リスク管理取組計画を策定したうえで、リスク対策の実行や各リスクの状況を定期的にモニタリングしております。
(※)7 発生可能性:当面(5年以内)の発生可能性。統計的な発生頻度(確率)に加え、統計的手法で捉えきれない切迫度、予兆等を勘案し、総合的に判断。
8 影響度 :「経済的損失」「ブランド力・信用力への影響」等を勘案し、総合的に判断。
2026年度も引き続き、コンダクトリスクや地政学リスク(インフレ懸念を含む。)、気候変動、サイバーリスク、保険市場・人財市場の変化、人工知能(以下、「AI」という。)の急速な進展に係るリスクを適切にコントロールし、当社グループの持続的な成長を図ることが必要であることから、グループ重要リスクは2025年度と同様のものとしております。
一方で、各重要リスクの状況は変化しているため、各重要リスクの「主な想定シナリオ」に以下a~eの環境変化を明示・反映し、管理・取組みを強化しております。また、表現の統一や例示の記載を今日的に見直すとともに、IFRS会計基準・新資本規制の導入を踏まえた修正を行っております。
a.AIの急速な進展
AIの急速な進展による影響を規制・経済・社会・環境の観点から確認し、当社グループへの影響が大きいと考えられるシナリオを追加し、同リスクの管理・取組みの強化に繋げてまいります。
b.再保険市場の変化
再保険市場の急激な変動(ソフト化、ハード化)は、当社グループの収益に大きな影響を与える可能性があること、資産集約型再保険市場の拡大によってシステミックリスクの懸念が高まっていると考えられることから、想定シナリオを追加して管理を強化してまいります。
c.業務改善計画に関わる取組みの推進によるビジネスモデルの変化、顧客企業等におけるリスクマネジメントの必要性の高まり及び姿勢の変化
損害保険会社各社の政策株式売却方針も踏まえ、顧客企業等の当社グループに期待する提供価値が変化する可能性(保険商品の提案から保険を含む統合的なリスクソリューションの提案への変化等)があることから、この変化に対応できない場合のリスクや、ビジネスモデルの変化による戦略実行に求められる人財の質等の変化を想定したシナリオを明確化しております。
d.三井住友海上火災保険株式会社とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社の合併
三井住友海上火災保険株式会社とあいおいニッセイ同和損害保険株式会社の合併において、ステークホルダーに示した目指す姿を実現できないことによる社会的信用の低下を、主な想定シナリオに明示しております。
e.信用リスク発現構造の認識
インフレーションの進行や為替変動によるコスト増が投融資先企業等の業績悪化要因となることや、肥大化したノンバンクセクター等の破綻が広範に金融市場に影響する可能性を、主な想定シナリオに明示して管理を強化してまいります。
2026年度グループ重要リスクは下表のとおりであります。
これらのリスクが発現することにより、多額の保険金・給付金の支払い、保有資産の価値の低下、競争環境や評判の変化等が生じ、当社グループの業績や財務状況に影響が生じるリスクがあります。当社グループでは、これらのリスクに対して、グループ重要リスク管理取組計画を策定(取締役会で決議)したうえで、リスク対策の実行を通じて、リスクの軽減やコントロールを実施しております。
No.
グループ重要リスク
(点線枠内は「主な想定シナリオ」/「留意事項」は主な想定シナリオの策定において留意する事項)
1
大規模自然災害の発生 (留意事項:気候変動)
・気候変動の影響も受けた国内及び海外の大規模な風水災・森林火災・雪雹災・干ばつや地震・噴火等の発生による保険金支払の増加
・大規模自然災害の発生等に伴う出再保険料の高騰や再保険会社の引受キャパシティの減少等により、方針どおりのリスクコントロールが困難になる事態の発生
・大規模自然災害の発生により当社グループが適切にビジネス・サービスを実行できない状態の発生
2
金融マーケットの大幅な変動 (留意事項:インフレーション)
・世界的な景気・経済活動の停滞懸念による株式等の保有資産価値の下落
・物価動向等を踏まえた各国の金融政策の変更や財政規律の欠如等に伴う金利・為替の変動による資本余力の低下
3
信用リスクの大幅な増加 (留意事項:インフレーション、気候変動)
・実体経済の悪化、金融機関による与信の厳格化、金利や為替の変動に伴うコスト増、および脱炭素社会への移行に向けた規制の強化・対応の遅延等による投融資先企業等の業績悪化・デフォルトやシステミックリスクへの発展
・世界経済の減速懸念等に伴う投資家のリスク回避姿勢の強まり等による保有債券等の価値の下落
4
グループの企業価値の著しい毀損や社会的信用の失墜につながる行為の発生
(留意事項:コンダクト・リスク、デジタライゼーション、気候変動、人権)
※企業価値の著しい毀損や社会的信用の失墜につながる行為とは、法令等に違反する行為、お客さま等のステークホルダーの視点が欠如した行為、社会規範等から逸脱した行為、当社グループの行動指針等に反する行為等(いずれも不作為によるものや業界等の慣行に基づくものを含む)をいう。
・当社グループの経営理念等(ミッション・ビジョン・バリュー、お客さま本位の業務運営等)が当社グループの業務運営における役職員等の行動にまで浸透せず、お客さま本位や健全な競争環境等の実現ができないことによる当社グループの社会的信用の失墜
・業界慣行や当社グループ内の行動目標(経営目標や営業・損害サービスに関する目標等)、社員等の評価制度(人事制度・代理店評価制度等)等に基づく行動がお客さま等の視点を欠くことによる当社グループの社会的信用の失墜
・商品・サービス(事務・システムを含む)の設計がお客さま等の視点(ニーズ・適合性・利便性・わかりやすさ等)を欠くことによるお客さまの不利益の発生
・グループ戦略遂行上の組織改編(事業会社の合併を含む)・業務変革・システム開発に伴う業務混乱や目標未達成による社会的信用の低下
・国内関係法令等及び事業を営む海外現地の法令等への違反(不正競争や不当な取引制限、優越的地位の濫用を含む)、長時間労働・ハラスメント等の重大な労務問題等の発生
・当社グループ(受入出向者を含む)又は外部委託先(代理店や社外出向者を含む)等における情報漏えい等の発生
・AIの活用推進・規制変更・社会的受容性の変化等に伴う権利侵害・不適切な情報の開示・利用、関係当局および当社グループが策定するガイドライン等への抵触やAIを悪用した保険金不正請求・金融犯罪等に対する不十分な対応による社会的信用の低下等の発生
・当社グループにおける気候変動対応等のサステナビリティに関わる開示や課題への対応不備、事業活動の過程(取引先等を含む)で生じる人権等の権利侵害、それらに関連する訴訟等による社会的信用の低下や財務的な負担
・財務報告に係る内部統制の重大な不備や経済価値ベースの資本規制等への対応不備による開示情報の重大な誤りの発生
5
サイバー攻撃による大規模・重大な業務の停滞・情報漏えい (留意事項:デジタライゼーション)
・デジタライゼーションの進展等に伴う世界的なサイバー攻撃被害の拡大、サイバー攻撃の巧妙化・多様化(技術進展が著しいAI等を利用したものを含む)、クラウドの活用やサプライチェーンの拡大に伴うサイバー攻撃による影響範囲の拡大等による当社グループ及び外部委託先等における業務の停滞・情報漏えいの発生
No.
グループ重要リスク
(点線枠内は「主な想定シナリオ」/「留意事項」は主な想定シナリオの策定において留意する事項)
6
システム障害の多発や重大なシステム障害の発生、大規模システム開発の進捗遅延・未達・予算超過・期待効果未実現 (留意事項:デジタライゼーション)
・デジタライゼーションの進展に伴うお客さま・代理店向けシステムにおける障害の複数同時発生、大規模自然災害の発生等に伴うシステム関連施設の罹災、資金決済インフラの停止、宇宙天気現象の影響も懸念される通信衛星・通信回線の不具合・事故等に伴う通信障害によるビジネス・サービスの停滞
・休日や営業時間外に稼働するお客さま・代理店向けシステムの大規模な障害発生によるお客さま等への対応の遅れ
・大規模システム開発の進捗遅延・未達・予算超過・期待効果未実現による経営計画の未達成
7
感染症の大流行 (留意事項:気候変動)
・地球温暖化の影響も受けた新種の感染症の大流行・影響長期化等に伴い当社グループが適切にビジネス・サービスを実行できない状態の発生
・世界的な感染拡大による保険金・給付金支払の増加や感染症の影響長期化に伴う経済活動の長期停滞等による収益の低下
8
保険市場の変化 (留意事項:デジタライゼーション、気候変動、少子高齢化、インフレーション)
・業界慣行の見直しや環境変化(お客さまの意識や社会的要請の変化を含む)に応じたビジネスモデル(販売チャネル、保険事業以外のリスク関連事業を含む)・ビジネススタイルの変革が進まないことや、お客さまや社会から求められる提供価値の変化に対応できないことによる競争劣位
・AI等のテクノロジーの活用の遅れによる競争劣位
・運転支援・自動運転技術の進展による自動車事故の減少等による収益構造への影響
・補償・保障前後のサービス拡大に伴うアプリ・システム・IoT機器等の不具合、業務委託先・事業提携先の不正・事務ミスによる風評被害、機器等の供給制約等による販売戦略への影響
・低炭素・脱炭素技術等の気候変動への対応に係る新たな保険引受、循環型社会の進展や化学物質等の健康被害・環境被害等による保険金支払の増加
・少子高齢化の進展・人口減少等に伴う市場規模・構造の変化による事業ポートフォリオへの影響
・外部環境変化(社会的要請の変化、企業等の建物・設備や公共インフラの老朽化、気候変動リスクやサイバーリスクといった国・地域をまたがるリスクの出現を含む)に伴うリスクの高まり・集積やインフレ(ソーシャル・インフレーションを含む)等による保険金・事業費の増加
・再保険市場の急激な変動による収益の不安定化、特定の再保険会社や管轄法域の集中によるシステミックリスクの増大
9
人財を取り巻く環境の変化 (留意事項:少子高齢化、デジタライゼーション)
・人財市場・労働需給等の外的な変化、ビジネスモデルの変革や海外事業等の戦略実行に必要なスキル・専門性の変化、経験豊富な人財の退職や計画的な育成の不足等による、経営戦略と人財ポートフォリオのギャップ拡大
・自律的なキャリア形成機会・柔軟で多様な働き方・人権や多様性の尊重等に対する社員の意識の変化を的確に捉えた環境整備(労働条件を含む)やハラスメントに対する組織的対応の不足による社員のエンゲージメントの低下や人財の流出、採用力の低下
10
国内外での対立激化や政治・経済・社会的な分断・分極化、および安全保障の危機
・国家間・他国内等での対立激化や政治・経済・社会的な分断・分極化等に伴う金融市場の変動による保有資産価値の下落
・各国の経済安全保障関連規制の強化等によるサプライチェーンの分断等に伴う実体経済の悪化等による投融資先企業等の業績悪化・デフォルト
・当社グループ又は外部委託先等における経済安全保障上の問題等による当社グループの社会的信用の低下
・大国間の対立激化等に伴う世界的なサイバー攻撃被害の拡大等による当社グループ及び外部委託先等における業務の停滞・情報漏えいや、サイバーセキュリティ関連法規制の強化による財務的な負担等の発生
・大国間の対立激化や保護主義の台頭等に伴う規制変更や軍事的行動等による特定の国や地域での事業の制限・中断・撤退(人的被害を含む)、戦争危険等を担保する特約等の保険金支払の発生、課税強化による財務的な負担
② グループエマージングリスク
中長期的な視点から当社グループ経営に影響を与える可能性のある事象や、現時点では当社グループ経営への影響の大きさ、発生時期の把握が難しいものの、経営が認識すべき事象を次のとおり「グループエマージングリスク」として特定し、定期的にモニタリングしております。
No.
グループエマージングリスク
1
経済・消費者行動・ビジネスモデルの大きな変化・変革を及ぼす新たな仕組みや革新的な技術の出現・台頭
2
自然資本の毀損(資源の枯渇、生態系の劣化・危機、環境に甚大な損害を与える人為的な汚染や事故)
3
当社グループに大きな影響を及ぼす可能性がある国内外の法令・制度・規制等の新設・改廃
4
社会資本(橋梁・トンネル・河川施設・港湾施設・上下水道等)の維持管理・更新の大幅な停滞・遅延、エネルギー等の大幅かつ恒常的な供給不足
③ グループ重要リスクとグループエマージングリスクの管理
グループ重要リスクとグループエマージングリスクの管理の概要は下図のとおりであります。
●●○重要度 2(注目)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / 内容更新
前文
監査上の主要な検討事項の対象が、「損害保険契約に係る支払備金の見積りの合理性」から「保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定される残存カバーに係る負債の見積りの合理性」に変更された。連結財政状態計算書上の保険契約負債18,604,850百万円のうち当該負債は2,297,445百万円で、損害保険事業に加え生命保険事業(三井住友海上あいおい生命・プライマリー生命)も対象となり、予想損害率・予想死亡率・予想罹患率・予想解約失効率などの仮定の見積りが論点として記載されている。
前年 / 今年の本文を見る
差分(削除 / 追加)
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
損害保険契約に係る支払備金の見積りの合理性
保険料配分アプローチを適用せずに測定される残存カバーに係る負債の見積りの合理性
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社の当連結会計年度の連結貸借対照表に支払備金3,301,154百万円が計上されており、このうち、特に金額的重要性が高いものは、連結子会社である、三井住友海上火災保険株式会社(以下「三井住友海上」という。MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社の当連結会計年度の連結財政状態計算書に保険契約負債18,604,850百万円が計上されている。保険契約負債は、残存カバーに係る負債と発生保険金に係る負債の合計額である。このうち、保険料配分アプローチ(以下「PAA」という。)を適用せずに測定される残存カバーに係る負債は、2,297,445百万円計上されている。
PAAを適用せずに測定される残存カバーに係る負債のうち、特に金額的重要性が高いものは、連結子会社である、三井住友海上火災保険株式会社(以下「三井住友海上」という。)及びあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下「あいおいニッセイ同和損保」という。)が営む国内損害保険事業、MS Amlin Underwriting Limited(以下「AUL」という。)が営むロイズ事業並びにMS Amlin AG(以下「AAG」という。)が営む再保険事業における損害保険契約に係る支払備金である。)が営む損害保険事業、並びに三井住友海上あいおい生命保険株式会社(以下「三井住友海上あいおい生命」という。)及び三井住友海上プライマリー生命保険株式会社(以下「三井住友海上プライマリー生命」という。)が営む生命保険事業に係るものである。
連結財務諸表の注記事項(重要な会計上の見積り)2支払備金に記載されているとおり、支払備金は、保険契約に基づいて支払義務が発生した、又は発生したと認められる保険金等のうち、まだ支払っていない金額を見積もり、積み立てるものである。会社は、既に保険会社に支払事由の発生の報告があった保険契約に対する保険金の支払見込額に加え、決算日時点で既に支払事由が発生していると認められるものの、保険会社に報告されていない損害に対する保険金の支払見込額を、最終損害見積額等に基づき計上している。連結財務諸表注記 3 重要性がある会計方針(11)保険契約及び再保険契約に記載されているとおり、PAAを適用せずに測定される残存カバーに係る負債は、将来の期間において契約に基づき提供されることとなるサービスに係る履行キャッシュ・フローと期末日現在の契約上のサービス・マージンで構成されている。履行キャッシュ・フローは、将来キャッシュ・フローに関する現在の見積り、現在の割引率及び非金融リスクに係るリスク調整に関する現在の見積りを用いて測定される。また、契約上のサービス・マージンは、保険契約に基づきサービスを提供するにつれて認識することとなる未稼得利益を表している。将来のサービスに関連する仮定の見積り変更に伴うキャッシュ・フローの変動があった場合には、不利な契約ではない契約の残存カバーに係る負債については契約上のサービス・マージンが調整され、不利な契約の残存カバーに係る負債については当該変動額が直ちに純損益に認識される。
最終損害見積額の算定においては、統計的な見積手法の選択や見積りに使用するデータの補整が算定結果に影響を及ぼす。見積手法の選択にあたっては、保険事故の発生頻度や保険事故発生から解決までの期間の長短等の保険契約のリスク特性を考慮する必要があり、また見積りに使用する過年度の実績値のデータには、将来の保険金支払額に影響を与える環境の変化や通常の想定を超える規模の損害等に対して適切な補整を加える必要がある。特に、近年の国内外での自然災害の甚大化及び頻発化、インフレーションなどの状況も考慮する必要がある。これら見積手法の選択、見積りに使用するデータの補整の要否及び補整手法の選択は経営者の高度かつ専門的な判断を伴う。最終損害見積額の算定にはこれらの性質があることから、支払備金の見積りは高い不確実性を有している。将来のサービスに係る将来キャッシュ・フローの見積りに関連する仮定の決定においては、保険商品の特性や近年の状況を考慮する必要がある。特に、損害保険事業において使用される仮定のうち、予想損害率については、保険商品の特性に基づいた適切な区分の決定や、近年の国内の自然災害の甚大化及び頻発化並びにインフレーションの考慮が重要である。また、生命保険事業において使用される仮定のうち、予想死亡率、予想罹患率及び予想解約・失効率については、近年のトレンド及び金融市場の状況を踏まえた保険契約者の行動予測の考慮が重要である。こうした仮定の決定には、経営者の高度かつ専門的な判断が求められる。
以上から、当監査法人は、損害保険契約に係る支払備金の見積りの合理性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。以上から、当監査法人は、残存カバーに係る負債の見積りの合理性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。
当監査法人は、損害保険契約に係る支払備金の見積りの合理性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。なお、AUL及びAAGの支払備金については、それらの監査人を関与させ、同監査人への指揮、監督及びその作業の査閲を実施した。当監査法人は、PAAを適用せずに測定される残存カバーに係る負債の見積りの合理性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。
前年
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
損害保険契約に係る支払備金の見積りの合理性
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社の当連結会計年度の連結貸借対照表に支払備金3,301,154百万円が計上されており、このうち、特に金額的重要性が高いものは、連結子会社である、三井住友海上火災保険株式会社(以下「三井住友海上」という。)及びあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下「あいおいニッセイ同和損保」という。)が営む国内損害保険事業、MS Amlin Underwriting Limited(以下「AUL」という。)が営むロイズ事業並びにMS Amlin AG(以下「AAG」という。)が営む再保険事業における損害保険契約に係る支払備金である。
連結財務諸表の注記事項(重要な会計上の見積り)2支払備金に記載されているとおり、支払備金は、保険契約に基づいて支払義務が発生した、又は発生したと認められる保険金等のうち、まだ支払っていない金額を見積もり、積み立てるものである。会社は、既に保険会社に支払事由の発生の報告があった保険契約に対する保険金の支払見込額に加え、決算日時点で既に支払事由が発生していると認められるものの、保険会社に報告されていない損害に対する保険金の支払見込額を、最終損害見積額等に基づき計上している。
最終損害見積額の算定においては、統計的な見積手法の選択や見積りに使用するデータの補整が算定結果に影響を及ぼす。見積手法の選択にあたっては、保険事故の発生頻度や保険事故発生から解決までの期間の長短等の保険契約のリスク特性を考慮する必要があり、また見積りに使用する過年度の実績値のデータには、将来の保険金支払額に影響を与える環境の変化や通常の想定を超える規模の損害等に対して適切な補整を加える必要がある。特に、近年の国内外での自然災害の甚大化及び頻発化、インフレーションなどの状況も考慮する必要がある。これら見積手法の選択、見積りに使用するデータの補整の要否及び補整手法の選択は経営者の高度かつ専門的な判断を伴う。最終損害見積額の算定にはこれらの性質があることから、支払備金の見積りは高い不確実性を有している。
以上から、当監査法人は、損害保険契約に係る支払備金の見積りの合理性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。
当監査法人は、損害保険契約に係る支払備金の見積りの合理性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。なお、AUL及びAAGの支払備金については、それらの監査人を関与させ、同監査人への指揮、監督及びその作業の査閲を実施した。
今年
監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。
保険料配分アプローチを適用せずに測定される残存カバーに係る負債の見積りの合理性
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社の当連結会計年度の連結財政状態計算書に保険契約負債18,604,850百万円が計上されている。保険契約負債は、残存カバーに係る負債と発生保険金に係る負債の合計額である。このうち、保険料配分アプローチ(以下「PAA」という。)を適用せずに測定される残存カバーに係る負債は、2,297,445百万円計上されている。
PAAを適用せずに測定される残存カバーに係る負債のうち、特に金額的重要性が高いものは、連結子会社である、三井住友海上火災保険株式会社(以下「三井住友海上」という。)及びあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下「あいおいニッセイ同和損保」という。)が営む損害保険事業、並びに三井住友海上あいおい生命保険株式会社(以下「三井住友海上あいおい生命」という。)及び三井住友海上プライマリー生命保険株式会社(以下「三井住友海上プライマリー生命」という。)が営む生命保険事業に係るものである。
連結財務諸表注記 3 重要性がある会計方針(11)保険契約及び再保険契約に記載されているとおり、PAAを適用せずに測定される残存カバーに係る負債は、将来の期間において契約に基づき提供されることとなるサービスに係る履行キャッシュ・フローと期末日現在の契約上のサービス・マージンで構成されている。履行キャッシュ・フローは、将来キャッシュ・フローに関する現在の見積り、現在の割引率及び非金融リスクに係るリスク調整に関する現在の見積りを用いて測定される。また、契約上のサービス・マージンは、保険契約に基づきサービスを提供するにつれて認識することとなる未稼得利益を表している。将来のサービスに関連する仮定の見積り変更に伴うキャッシュ・フローの変動があった場合には、不利な契約ではない契約の残存カバーに係る負債については契約上のサービス・マージンが調整され、不利な契約の残存カバーに係る負債については当該変動額が直ちに純損益に認識される。
将来のサービスに係る将来キャッシュ・フローの見積りに関連する仮定の決定においては、保険商品の特性や近年の状況を考慮する必要がある。特に、損害保険事業において使用される仮定のうち、予想損害率については、保険商品の特性に基づいた適切な区分の決定や、近年の国内の自然災害の甚大化及び頻発化並びにインフレーションの考慮が重要である。また、生命保険事業において使用される仮定のうち、予想死亡率、予想罹患率及び予想解約・失効率については、近年のトレンド及び金融市場の状況を踏まえた保険契約者の行動予測の考慮が重要である。こうした仮定の決定には、経営者の高度かつ専門的な判断が求められる。
以上から、当監査法人は、残存カバーに係る負債の見積りの合理性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。
当監査法人は、PAAを適用せずに測定される残存カバーに係る負債の見積りの合理性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。
●●○重要度 2(注目)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / 内容更新
(1)内部統制の評価
KAMの内部統制評価の記載が、のれんの減損の兆候判定・認識要否に関する内部統制の評価から、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、三井住友海上あいおい生命、三井住友海上プライマリー生命の残存カバーに係る負債の計上における仮定の決定の合理性を確認する内部統制の評価へと変更された。KAMの対象項目がのれんの減損から残存カバーに係る負債(保険契約負債)に変わったことに伴う記載の差し替えである。
前年 / 今年の本文を見る
差分(削除 / 追加)
当監査法人は、のれんの減損の兆候の有無及び認識の要否を判定するプロセスの妥当性を評価するため、その判定三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、三井住友海上あいおい生命及び三井住友海上プライマリー生命に関する残存カバーに係る負債の計上に関連し、仮定の決定の合理性を確認する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。評価にあたっては、特に、合理的な根拠に基づかない減損の兆候の有無の判定が行われるリスクに対応する内部統制や、割引前将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる事業計画の策定及び必要な内部留保等の考慮において適切でない仮定が採用されるリスクに対応する内部統制に焦点を当てた。
前年
当監査法人は、のれんの減損の兆候の有無及び認識の要否を判定するプロセスの妥当性を評価するため、その判定に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。評価にあたっては、特に、合理的な根拠に基づかない減損の兆候の有無の判定が行われるリスクに対応する内部統制や、割引前将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる事業計画の策定及び必要な内部留保等の考慮において適切でない仮定が採用されるリスクに対応する内部統制に焦点を当てた。
今年
当監査法人は、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、三井住友海上あいおい生命及び三井住友海上プライマリー生命に関する残存カバーに係る負債の計上に関連し、仮定の決定の合理性を確認する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。
●●○重要度 2(注目)追加監査上の主要な検討事項(KAM) / 新規リスク
(2)将来のサービスに係る将来キャッシュ・フローの見積りの合理性の評価
監査上の主要な検討事項(KAM)として、「将来のサービスに係る将来キャッシュ・フローの見積りの合理性の評価」における保険数理専門家を関与させた手続(感応度確認、予想損害率・死亡率・罹患率・解約失効率等の仮定の適切性・合理性の評価)と、新たに「損害保険契約に関する発生保険金に係る負債(4,961,654百万円)の見積りの合理性」の項目が記載された。後者では最終損害見積額の算定における手法選択やデータ補整に経営者の高度な判断を要し不確実性が高い点が挙げられている。
前年 / 今年の本文を見る
今年
当監査法人は、将来のサービスに係る将来キャッシュ・フローの見積りの合理性を評価するため、当監査法人の保険数理専門家を関与させながら、主に以下の手続を実施した。
● 保険商品の特性や近年の状況を踏まえた代替的な仮定に基づく感応度を確認し、経営者が選択した仮定が見積りに与える不確実性の程度を評価した。
● 不確実性の程度を評価した結果に基づき、特に、三井住友海上及びあいおいニッセイ同和損保における予想損害率並びに三井住友海上あいおい生命及び三井住友海上プライマリー生命における予想死亡率、予想罹患率並びに予想解約・失効率に関連して、経営者が仮定の決定において考慮した保険商品の特性や近年の状況などの要素について、その根拠となる関連資料の閲覧、保険契約のリスク特性との整合性の検討、及び保険数理の一般的な実務慣行との比較によって、適切性を評価した。
● 三井住友海上及びあいおいニッセイ同和損保における予想損害率並びに三井住友海上あいおい生命及び三井住友海上プライマリー生命における予想死亡率、予想罹患率並びに予想解約・失効率に関連し、経営者が使用した仮定について、外部情報を含む利用可能な情報との整合性の確認、及び過年度の見積りとその実績値との比較及び実績値の趨勢分析によって、合理性を評価した。
損害保険契約に関する発生保険金に係る負債の見積りの合理性
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社の当連結会計年度の連結財政状態計算書に保険契約負債18,604,850百万円が計上されている。保険契約負債は、残存カバーに係る負債と発生保険金に係る負債の合計額である。このうち、損害保険契約に関する発生保険金に係る負債は、4,961,654百万円計上されている。
損害保険契約に関する発生保険金に係る負債のうち、特に金額的重要性が高いものは、連結子会社である、三井住友海上火災保険株式会社(以下「三井住友海上」という。)及びあいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下「あいおいニッセイ同和損保」という。)が営む損害保険事業、MS Amlin Underwriting Limited(以下「MS Amlin」という。)が営むロイズ事業並びにMS Amlin AG(以下「MS Re」という。)が営む再保険事業における損害保険契約に関する発生保険金に係る負債である。
連結財務諸表注記 3 重要性がある会計方針(11)保険契約及び再保険契約に記載されているとおり、発生保険金に係る負債は、未払の発生保険金及び費用に係る履行キャッシュ・フローで構成されている。なお、履行キャッシュ・フローは、将来キャッシュ・フローに関する現在の見積り、現在の割引率及び非金融リスクに係るリスク調整に関する現在の見積りを用いて測定される。
会社は、見積将来キャッシュ・フローの算定にあたって、既に保険会社に支払事由の発生の報告があった保険契約に対する保険金の支払見込額に加え、決算日時点で既に支払事由が発生していると認められるものの、保険会社に報告されていない損害に対する保険金の支払見込額を、最終損害見積額等に基づき見積もっている。
連結財務諸表注記 18 保険契約及び再保険契約(8)重要な判断及び見積りに記載されているとおり、最終損害見積額の算定においては、様々な損害見積手法のうち、実態に応じて適切な手法を用いている。また、見積手法の選択に加え、見積りに使用するデータの補整が算定結果に影響を及ぼす。見積手法の選択にあたっては、保険事故の発生頻度や保険事故発生から解決までの期間の長短等の保険契約のリスク特性を考慮する必要がある。また、見積りに使用する過年度の実績値のデータには、将来の保険金支払額に影響を与える環境の変化や通常の想定を超える規模の損害等に対して適切な補整を加える必要がある。特に、近年の国内外での自然災害の甚大化及び頻発化、インフレーションなどの状況も考慮する必要がある。これら見積手法の選択、見積りに使用するデータの補整の要否及び補整手法の選択には経営者の高度かつ専門的な判断を伴う。最終損害見積額の算定にはこれらの性質があることから、発生保険金に係る負債の見積りは高い不確実性を有している。
以上から、当監査法人は、損害保険契約に関する発生保険金に係る負債のうち、最終損害見積額の見積りの合理性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。
当監査法人は、損害保険契約に関する発生保険金に係る負債の見積りの合理性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。なお、MS Amlin及びMS Reの発生保険金に係る負債については、それらの監査人を関与させ、同監査人への指揮、監督及びその作業の査閲を実施した。
●●○重要度 2(注目)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / リスク削除
(2)最終損害見積額の合理性の評価
最終損害見積額の合理性評価に関する監査手続の記述が簡素化され、対象会社の個別列挙(三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、AUL、AAG)が削除された。また、前年にあった「のれんの減損の兆候の有無及び認識要否の判定」に関する監査上の主要な検討事項(MS First Capital Insurance Limitedののれん等)の記載が当年では含まれていない。
前年 / 今年の本文を見る
差分(削除 / 追加)
当監査法人は、最終損害見積額の合理性を評価するため、当監査法人及び当監査法人が属するネットワークファームの保険数理専門家を関与させながら、主に以下の手続を実施した。
● 経営者が選択した統計的な見積手法について、その根拠に係る関連資料の閲覧、保険契約のリスク特性との整合性の検討、保険数理の一般的な実務慣行との比較、過年度の見積りとその実績値との比較及び実績値の趨勢分析によって、見積手法の選択の適切性を評価した。
● 見積りに使用するデータの補整の事由について、経営者に対して質問するとともに、外部情報を含む利用可能な情報との整合性を確認し、当該事由による補整の要否に係る判断及び選択した補整手法の合理性を評価した。
● 三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、AUL及びAAGにおいて、重要な保険種目等に係る最終損害見積額について、保険事故の特性及び状況を踏まえた代替的な仮定に基づく監査人の見積額を設定し、経営者による見積額との差異の程度を検討することで、その合理性を評価比較・検討した。
● 三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、AUL及びAAGにおいて、特に、各社が引き受ける自然災害に起因する最終損害見積額については、災害の性質及び規模、見積り実施時点までの実績値の推移、過年度の類似の自然災害における実績値の推移を考慮して、その合理性を評価した。
のれんの減損の兆候の有無及び認識要否の判定に関する経営者の判断の妥当性
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社の当連結会計年度の連結貸借対照表にのれん133,142百万円が計上されており、また、有価証券には、持分法適用会社に関するのれん29,754百万円が含まれている。
連結財務諸表の注記事項(重要な会計上の見積り)1のれんの減損に記載されているとおり、のれんを含む資産グループに減損の兆候があると認められる場合には、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって減損損失の認識の要否を判定する必要がある。減損損失の認識が必要と判定された資産グループについては、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額が減損損失として計上される。
当連結会計年度において、損害保険事業を営む在外連結子会社であるMS First Capital Insurance Limitedについて、事業環境に大きな変化が生じたことから減損の兆候が認められたため、会社は、同社ののれんを含む資産グループ(うち、有形固定資産3,868百万円、のれん76,487百万円、のれんを除く無形固定資産48,859百万円)について、減損損失の認識要否を判定した。その結果、割引前将来キャッシュ・フローの総額が当該資産グループの帳簿価額を上回ったことから、減損損失は認識されていない。
会社は、のれんを含む資産グループを使用している事業について、2期連続赤字の有無、経営環境の著しい悪化の有無等を総合的に勘案し、減損の兆候の有無を判定している。特に、事業の業績が赤字である場合や取得時の評価の前提とした事業計画と比較して低調である場合に、そのような業績の悪化又は事業計画との乖離が、経営環境の著しい悪化に該当するか否かについて、経営者の重要な判断を伴う。
会社は、減損損失の認識要否の判定に用いる割引前将来キャッシュ・フローの総額の見積りにおいて、関連する事業の事業計画を基礎として、一定の必要資本を維持するために必要な内部留保等も考慮している。この見積りに使用される仮定は、過去の実績及び直近の事業環境に基づく経営方針を踏まえた将来の見通しに関する経営者の評価が反映されたものであるが、特に、MS First Capital Insurance Limitedについて、事業計画の前提条件となる損害率に関する仮定及び内部留保必要額に関する仮定は見積りの不確実性が高く、経営者による判断が割引前将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。
以上から、当監査法人は、のれんの減損の兆候の有無及び認識要否の判定に関する経営者の判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。
当監査法人は、のれんの減損の兆候の有無及び認識要否の判定に関する経営者の判断の妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。
前年
当監査法人は、最終損害見積額の合理性を評価するため、当監査法人及び当監査法人が属するネットワークファームの保険数理専門家を関与させながら、主に以下の手続を実施した。
● 経営者が選択した統計的な見積手法について、その根拠に係る関連資料の閲覧、保険契約のリスク特性との整合性の検討、保険数理の一般的な実務慣行との比較、過年度の見積りとその実績値との比較及び実績値の趨勢分析によって、見積手法の選択の適切性を評価した。
● 見積りに使用するデータの補整の事由について、経営者に対して質問するとともに、外部情報を含む利用可能な情報との整合性を確認し、当該事由による補整の要否に係る判断及び選択した補整手法の合理性を評価した。
● 三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、AUL及びAAGにおいて、重要な保険種目等に係る最終損害見積額について、保険事故の特性及び状況を踏まえた代替的な仮定に基づく監査人の見積額を設定し、経営者による見積額との差異の程度を検討することで、その合理性を評価した。
● 三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、AUL及びAAGにおいて、特に、各社が引き受ける自然災害に起因する最終損害見積額については、災害の性質及び規模、見積り実施時点までの実績値の推移、過年度の類似の自然災害における実績値の推移を考慮して、その合理性を評価した。
のれんの減損の兆候の有無及び認識要否の判定に関する経営者の判断の妥当性
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社の当連結会計年度の連結貸借対照表にのれん133,142百万円が計上されており、また、有価証券には、持分法適用会社に関するのれん29,754百万円が含まれている。
連結財務諸表の注記事項(重要な会計上の見積り)1のれんの減損に記載されているとおり、のれんを含む資産グループに減損の兆候があると認められる場合には、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって減損損失の認識の要否を判定する必要がある。減損損失の認識が必要と判定された資産グループについては、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額が減損損失として計上される。
当連結会計年度において、損害保険事業を営む在外連結子会社であるMS First Capital Insurance Limitedについて、事業環境に大きな変化が生じたことから減損の兆候が認められたため、会社は、同社ののれんを含む資産グループ(うち、有形固定資産3,868百万円、のれん76,487百万円、のれんを除く無形固定資産48,859百万円)について、減損損失の認識要否を判定した。その結果、割引前将来キャッシュ・フローの総額が当該資産グループの帳簿価額を上回ったことから、減損損失は認識されていない。
会社は、のれんを含む資産グループを使用している事業について、2期連続赤字の有無、経営環境の著しい悪化の有無等を総合的に勘案し、減損の兆候の有無を判定している。特に、事業の業績が赤字である場合や取得時の評価の前提とした事業計画と比較して低調である場合に、そのような業績の悪化又は事業計画との乖離が、経営環境の著しい悪化に該当するか否かについて、経営者の重要な判断を伴う。
会社は、減損損失の認識要否の判定に用いる割引前将来キャッシュ・フローの総額の見積りにおいて、関連する事業の事業計画を基礎として、一定の必要資本を維持するために必要な内部留保等も考慮している。この見積りに使用される仮定は、過去の実績及び直近の事業環境に基づく経営方針を踏まえた将来の見通しに関する経営者の評価が反映されたものであるが、特に、MS First Capital Insurance Limitedについて、事業計画の前提条件となる損害率に関する仮定及び内部留保必要額に関する仮定は見積りの不確実性が高く、経営者による判断が割引前将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。
以上から、当監査法人は、のれんの減損の兆候の有無及び認識要否の判定に関する経営者の判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項の一つに該当すると判断した。
当監査法人は、のれんの減損の兆候の有無及び認識要否の判定に関する経営者の判断の妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。
今年
当監査法人は、最終損害見積額の合理性を評価するため、当監査法人及び当監査法人が属するネットワークファームの保険数理専門家を関与させながら、主に以下の手続を実施した。
● 経営者が選択した統計的な見積手法について、その根拠に係る関連資料の閲覧、保険契約のリスク特性との整合性の検討、保険数理の一般的な実務慣行との比較、過年度の見積りとその実績値との比較及び実績値の趨勢分析によって、見積手法の選択の適切性を評価した。
● 見積りに使用するデータの補整の事由について、経営者に対して質問するとともに、外部情報を含む利用可能な情報との整合性を確認し、当該事由による補整の要否に係る判断及び選択した補整手法の合理性を評価した。
● 重要な保険種目等に係る最終損害見積額について、保険事故の特性及び状況を踏まえた代替的な仮定に基づく監査人の見積額を設定し、経営者による見積額と比較・検討した。
● 各社が引き受ける自然災害に起因する最終損害見積額について、災害の性質及び規模、見積り実施時点までの実績値の推移、過年度の類似の自然災害における実績値の推移を考慮して、その合理性を評価した。
●●○重要度 2(注目)削除監査上の主要な検討事項(KAM) / リスク削除
(2)減損の兆候の有無及び認識要否の判定に関する判断の妥当性の評価
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)にあった「減損の兆候の有無及び認識要否の判定に関する判断の妥当性の評価」の項目が、今年は記載されていない。この項目はのれん(特にMS First Capital Insurance Limited)の減損判定に関する監査手続を記述していたもので、今年は当該KAM項目自体が削除されている。
前年 / 今年の本文を見る
前年
当監査法人は、のれんの減損の兆候の有無の判定に関する経営者の判断の妥当性を評価するため、特に、のれんを認識している事業の経営環境が著しく悪化しているかどうかの経営者の判断に関して、主に以下の手続を実施した。
● 経営会議体資料の閲覧及び経営者への質問を通じて各事業の経営環境を理解し、業績が悪化又は事業計画と乖離している事業の有無についての経営者の判断の妥当性を評価した。
● のれんを含む資産グループの金額的重要性が高い事業について、業績が取得時の評価の前提とした事業計画と比較して低調である場合にはその要因を分析し、当該計画との乖離が、経営環境の著しい悪化に該当するか否かについての経営者の判断の妥当性を評価した。
また、当監査法人は、MS First Capital Insurance Limitedにかかる減損の認識要否の判定に関する経営者の判断の妥当性を評価するため、特に、割引前将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる事業計画の策定及び必要な内部留保等の考慮にあたって経営者が採用した主要な仮定の適切性を評価するため、主に以下の手続を実施した。
● 利用可能な外部情報や規制当局への提出資料との比較、経営者への質問及び会議体資料の閲覧により、割引前将来キャッシュ・フローの見積りにあたって、過去の実績、直近の事業環境の変化及び会社の経営方針が適切に反映されていることを確認した。
● 将来キャッシュ・フローの変動リスクを考慮した感応度分析を実施し、仮定の変動が減損損失の認識要否の結果に与える影響を評価した。感応度分析の結果と、仮定の不確実性の程度を踏まえ、特に、損害率及び内部留保必要額の仮定について、監査人の理解する事業環境の変化との整合性に関して経営者と討議を行うことにより、その合理性を評価した。
● 直近の事業環境の変化及び会社の経営方針を踏まえた将来の見通しに監査人独自のストレスを織り込んだ場合の割引前将来キャッシュ・フローを見積もり、減損の認識要否の判定に与える影響について検討した。
●○○重要度 1(軽微)削除会計方針の変更 / その他
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針変更の注記が、今年は記載されていない。前年は法人税等の計上区分を変更し、法人税及び住民税等が5,469百万円減少、法人税等調整額が同額増加していた。
前年 / 今年の本文を見る
前年
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下、「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。従来、所得等に対する法人税及び住民税等について、法令に従い算定した額を損益に計上することとしておりましたが、その発生源泉となる取引等に応じて、損益、株主資本及びその他の包括利益に区分して計上することとし、その他の包括利益累計額に計上された法人税等については、その発生源泉となる取引等が損益に計上された時点で、これに対応する税額を損益に計上することとしております。法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。この結果、当連結会計年度の法人税及び住民税等が5,469百万円減少し、法人税等調整額が同額増加しております。
●○○重要度 1(軽微)変更事業等のリスク / 内容更新
(1) 当社グループのリスク管理
リスク管理体制の記載で、グループリスク対策会議の出席者に関する説明(当社及びグループ国内保険会社の役員が出席)が削除された。ERMの記載では「現中期経営計画の基本戦略を支える基盤の1つ」との位置づけの文言が削除され、目標指標が「グループ修正ROE」から「修正ROE」に表記変更された。その他は語尾や注記の体裁の変更にとどまる。
前年 / 今年の本文を見る
差分(削除 / 追加)
① リスク管理基本方針
当社グループは、持続的成長と企業価値向上を追い続ける世界トップ水準の保険・金融グループを創造することを経営ビジョンに掲げており、その実現を阻害するあらゆる不確実性を「リスク」と捉え、リスク管理態勢を整備し、経営の最重要課題としてリスク管理に取り組んでおります。
当社グループでは、「MS&ADインシュアランス グループ リスク管理基本方針」を定め、グループ内で共有された基本的な考え方のもとでリスク管理を実行しております。
「MS&ADインシュアランス グループ リスク管理基本方針」には、リスク管理の基本プロセスと体制、保険グループとして認識すべきリスクの定義や管理の考え方等が定められております。
グループ国内保険会社では、この基本方針に沿って各社の実態に合わせた「リスク管理方針」を制定し、主体的にリスク管理を行っております。
② リスク管理体制
当社では、取締役会の課題別委員会の1つであるERM委員会にてリスク管理に係るモニタリング等を行い、重要事項についてはERM委員会の協議を踏まえて、グループ経営会議及び取締役会に報告を行う体制としております。また、当社及びグループ国内保険会社の役員が出席するグループリスク対策会議を2024年度に設置し、当社グループに内在するリスク及び外部環境の変化に伴うリスクに関する論議を通じ、当社グループ全体のリスクの検知力と管理体制の強化を図っております。また、グループリスク対策会議を2024年度に設置し、当社グループに内在するリスク及び外部環境の変化に伴うリスクに関する論議を通じ、当社グループ全体のリスクの検知力と管理体制の強化を図っております。
グループ国内保険会社は、国内外の子会社も含め各社それぞれのリスク管理を実行します。リスク管理部は、グループ全体のリスク及び各社のリスク管理の状況をモニタリングし、グループ全体の統合リスク管理を行い、ERM委員会へその結果を報告しております。
③ ERMをベースにしたグループ経営
ERM(Enterprise Risk Management)は、保険会社の経営において重要なリスク・収益(リターン)・資本という3つの経営指標をバランスよく管理していく機能を担っております。
当社グループでは、現中期経営計画の基本戦略を支える基盤の1つとして、ERMを位置づけ、リスク・リターン・資本のバランスを取った経営資源配分により、企業価値向上に取り組んでおります。当社グループでは、リスク・リターン・資本のバランスを取った経営資源配分により、企業価値向上に取り組んでおります。
a.ERMの機能と役割
ERMでは、資本の健全性(ESR※1)を維持しつつ、リスク対比の収益性(ROR※2やVA※3)が高い事業領域におけるリスクテイクを高めることで、目標とする資本効率性(グループ修正ROE※4)の達成を図ります。これら3者の関係は下図のようになります。ERMでは、資本の健全性(ESR(※1))を維持しつつ、リスク対比の収益性(ROR(※2)やVA(※3))が高い事業領域におけるリスクテイクを高めることで、目標とする資本効率性(修正ROE(※4))の達成を図ります。これら3者の関係は下図のとおりであります。
※1 ESR(Economic Solvency Ratio):経済価値ベースのソルベンシー・レシオ:後述b.(a)参照
※2 ROR(Return on Risk):後述b.(b)参照
※3 VA(Value Added):後述b.(c)参照
※4 修正ROE(Return on Equity):後述b.(d)参照
(※)1 ESR(Economic Solvency Ratio/経済価値ベースのソルベンシー・レシオ):後述b.(a)参照
2 ROR(Return on Risk):後述b.(b)参照
3 VA(Value Added):後述b.(c)参照
4 修正ROE(Return on Equity):後述b.(d)参照
b.ERMで注視する指標
※5 統合リスク量:200年に一度の確率で当社グループ全体が被る損失の予想額(時価)
※6 時価純資産:経営のバッファとしての純資産管理を徹底するために使用している指標(修正純資産+保険負債の含み損益+その他負債性資本等)
(※)5 統合リスク量:200年に一度の確率で当社グループ全体が被る損失の予想額(時価)
6 時価純資産 :経営のバッファとしての純資産管理を徹底するために使用している指標(修正純資産+保険負債の含み損益+その他負債性資本等)
(a) ESR(Economic Solvency Ratio)とは
リスク量に対する資本の充実度を示す指標(=「時価純資産」÷「統合リスク量」)です。(a)ESR(Economic Solvency Ratio)とは
リスク量に対する資本の充実度を示す指標(=「時価純資産」÷「統合リスク量」)であります。リスク量は、事業や資産に係る損失や価値変動のリスクを統計的に数値化したものであり、統合リスク量は当社グループ全体のリスクの総額となります。
(b) ROR (Return on Risk)とは
リスク量に対して利益(リターン)がどの程度確保されているか(リスク量対比の収益性)を示す指標です。(b)ROR (Return on Risk)とは
リスク量に対して利益(リターン)がどの程度確保されているか(リスク量対比の収益性)を示す指標であります。
リスクを引き受けるためには、それに見合う資本の確保が必要になります。したがって、RORが高い(すなわち、引き受けたリスクに対して得られる利益が大きい)事業は、必要な資本に対して、得られる利益がより大きい事業と言えます。
(c) VA (Value Added)とは
リスクを引き受けることによって、どれだけの付加価値が得られるかを示す指標です。資本コストは、資本資産価格モデル(CAPM)により推計しています。(c)VA(Value Added)とは
リスクを引き受けることによって、どれだけの付加価値が得られるかを示す指標であります。資本コストは、資本資産価格モデル(CAPM)により推計しております。
(d)修正ROE(Return on Equity)とは
資本に対する利益の割合で、資本の効率性を示す指標です。資本に対する利益の割合で、資本の効率性を示す指標であります。
④ ERMとリスク管理
当社グループでは、リスク選好方針に沿って経営計画を策定し、ERMサイクルをベースに、健全性の確保と、収益力と資本効率の向上を図っております。ERMサイクルに沿って、リスクに見合った資本の配賦を行い、引き受けたリスクに対するリターン(ROR)のモニタリングを通じて、リスクコントロールやアンダーライティングの強化等を行っております。
a.ERMサイクル
ERMは、企画・執行・モニタリングのサイクルを通じて実践しております。
b.ROR向上に向けた取組み
引き受けたリスクに対しどれだけの利益が得られるかを示すRORの推移は、当社グループのリスクポートフォリオの収益力の状況を表しております。当社グループでは、ERMサイクルをベースにRORの向上に取り組んでおります。
c.ストレステストの実施
当社グループは自然災害の発生、資産価値の下落など、様々な事象の発現による影響を分析して、資本の十分性、期間損益への影響、ポートフォリオの脆弱性の確認を行うためにストレステストを実施しております。
また、事象発現時の状況を分析し、資本を毀損する因子の洗い出しを行い、リスク耐性の向上に有効な対策の検討にも活用しております。
前年
① リスク管理基本方針
当社グループは、持続的成長と企業価値向上を追い続ける世界トップ水準の保険・金融グループを創造することを経営ビジョンに掲げており、その実現を阻害するあらゆる不確実性を「リスク」と捉え、リスク管理態勢を整備し、経営の最重要課題としてリスク管理に取り組んでおります。
当社グループでは、「MS&ADインシュアランス グループ リスク管理基本方針」を定め、グループ内で共有された基本的な考え方のもとでリスク管理を実行しております。
「MS&ADインシュアランス グループ リスク管理基本方針」には、リスク管理の基本プロセスと体制、保険グループとして認識すべきリスクの定義や管理の考え方等が定められております。
グループ国内保険会社では、この基本方針に沿って各社の実態に合わせた「リスク管理方針」を制定し、主体的にリスク管理を行っております。
② リスク管理体制
当社では、取締役会の課題別委員会の1つであるERM委員会にてリスク管理に係るモニタリング等を行い、重要事項についてはERM委員会の協議を踏まえて、グループ経営会議及び取締役会に報告を行う体制としております。また、当社及びグループ国内保険会社の役員が出席するグループリスク対策会議を2024年度に設置し、当社グループに内在するリスク及び外部環境の変化に伴うリスクに関する論議を通じ、当社グループ全体のリスクの検知力と管理体制の強化を図っております。
グループ国内保険会社は、国内外の子会社も含め各社それぞれのリスク管理を実行します。リスク管理部は、グループ全体のリスク及び各社のリスク管理の状況をモニタリングし、グループ全体の統合リスク管理を行い、ERM委員会へその結果を報告しております。
③ ERMをベースにしたグループ経営
ERM(Enterprise Risk Management)は、保険会社の経営において重要なリスク・収益(リターン)・資本という3つの経営指標をバランスよく管理していく機能を担っております。
当社グループでは、現中期経営計画の基本戦略を支える基盤の1つとして、ERMを位置づけ、リスク・リターン・資本のバランスを取った経営資源配分により、企業価値向上に取り組んでおります。
a.ERMの機能と役割
ERMでは、資本の健全性(ESR※1)を維持しつつ、リスク対比の収益性(ROR※2やVA※3)が高い事業領域におけるリスクテイクを高めることで、目標とする資本効率性(グループ修正ROE※4)の達成を図ります。これら3者の関係は下図のようになります。
※1 ESR(Economic Solvency Ratio):経済価値ベースのソルベンシー・レシオ:後述b.(a)参照
※2 ROR(Return on Risk):後述b.(b)参照
※3 VA(Value Added):後述b.(c)参照
※4 修正ROE(Return on Equity):後述b.(d)参照
b.ERMで注視する指標
※5 統合リスク量:200年に一度の確率で当社グループ全体が被る損失の予想額(時価)
※6 時価純資産:経営のバッファとしての純資産管理を徹底するために使用している指標(修正純資産+保険負債の含み損益+その他負債性資本等)
(a) ESR(Economic Solvency Ratio)とは
リスク量に対する資本の充実度を示す指標(=「時価純資産」÷「統合リスク量」)です。リスク量は、事業や資産に係る損失や価値変動のリスクを統計的に数値化したものであり、統合リスク量は当社グループ全体のリスクの総額となります。
(b) ROR (Return on Risk)とは
リスク量に対して利益(リターン)がどの程度確保されているか(リスク量対比の収益性)を示す指標です。
リスクを引き受けるためには、それに見合う資本の確保が必要になります。したがって、RORが高い(すなわち、引き受けたリスクに対して得られる利益が大きい)事業は、必要な資本に対して、得られる利益がより大きい事業と言えます。
(c) VA (Value Added)とは
リスクを引き受けることによって、どれだけの付加価値が得られるかを示す指標です。資本コストは、資本資産価格モデル(CAPM)により推計しています。
(d)修正ROE(Return on Equity)とは
資本に対する利益の割合で、資本の効率性を示す指標です。
④ ERMとリスク管理
当社グループでは、リスク選好方針に沿って経営計画を策定し、ERMサイクルをベースに、健全性の確保と、収益力と資本効率の向上を図っております。ERMサイクルに沿って、リスクに見合った資本の配賦を行い、引き受けたリスクに対するリターン(ROR)のモニタリングを通じて、リスクコントロールやアンダーライティングの強化等を行っております。
a.ERMサイクル
ERMは、企画・執行・モニタリングのサイクルを通じて実践しております。
b.ROR向上に向けた取組み
引き受けたリスクに対しどれだけの利益が得られるかを示すRORの推移は、当社グループのリスクポートフォリオの収益力の状況を表しております。当社グループでは、ERMサイクルをベースにRORの向上に取り組んでおります。
c.ストレステストの実施
当社グループは自然災害の発生、資産価値の下落など、様々な事象の発現による影響を分析して、資本の十分性、期間損益への影響、ポートフォリオの脆弱性の確認を行うためにストレステストを実施しております。
また、事象発現時の状況を分析し、資本を毀損する因子の洗い出しを行い、リスク耐性の向上に有効な対策の検討にも活用しております。
今年
① リスク管理基本方針
当社グループは、持続的成長と企業価値向上を追い続ける世界トップ水準の保険・金融グループを創造することを経営ビジョンに掲げており、その実現を阻害するあらゆる不確実性を「リスク」と捉え、リスク管理態勢を整備し、経営の最重要課題としてリスク管理に取り組んでおります。
当社グループでは、「MS&ADインシュアランス グループ リスク管理基本方針」を定め、グループ内で共有された基本的な考え方のもとでリスク管理を実行しております。
「MS&ADインシュアランス グループ リスク管理基本方針」には、リスク管理の基本プロセスと体制、保険グループとして認識すべきリスクの定義や管理の考え方等が定められております。
グループ国内保険会社では、この基本方針に沿って各社の実態に合わせた「リスク管理方針」を制定し、主体的にリスク管理を行っております。
② リスク管理体制
当社では、取締役会の課題別委員会の1つであるERM委員会にてリスク管理に係るモニタリング等を行い、重要事項についてはERM委員会の協議を踏まえて、グループ経営会議及び取締役会に報告を行う体制としております。また、グループリスク対策会議を2024年度に設置し、当社グループに内在するリスク及び外部環境の変化に伴うリスクに関する論議を通じ、当社グループ全体のリスクの検知力と管理体制の強化を図っております。
グループ国内保険会社は、国内外の子会社も含め各社それぞれのリスク管理を実行します。リスク管理部は、グループ全体のリスク及び各社のリスク管理の状況をモニタリングし、グループ全体の統合リスク管理を行い、ERM委員会へその結果を報告しております。
③ ERMをベースにしたグループ経営
ERM(Enterprise Risk Management)は、保険会社の経営において重要なリスク・収益(リターン)・資本という3つの経営指標をバランスよく管理していく機能を担っております。
当社グループでは、リスク・リターン・資本のバランスを取った経営資源配分により、企業価値向上に取り組んでおります。
a.ERMの機能と役割
ERMでは、資本の健全性(ESR(※1))を維持しつつ、リスク対比の収益性(ROR(※2)やVA(※3))が高い事業領域におけるリスクテイクを高めることで、目標とする資本効率性(修正ROE(※4))の達成を図ります。これら3者の関係は下図のとおりであります。
(※)1 ESR(Economic Solvency Ratio/経済価値ベースのソルベンシー・レシオ):後述b.(a)参照
2 ROR(Return on Risk):後述b.(b)参照
3 VA(Value Added):後述b.(c)参照
4 修正ROE(Return on Equity):後述b.(d)参照
b.ERMで注視する指標
(※)5 統合リスク量:200年に一度の確率で当社グループ全体が被る損失の予想額(時価)
6 時価純資産 :経営のバッファとしての純資産管理を徹底するために使用している指標(修正純資産+保険負債の含み損益+その他負債性資本等)
(a)ESR(Economic Solvency Ratio)とは
リスク量に対する資本の充実度を示す指標(=「時価純資産」÷「統合リスク量」)であります。リスク量は、事業や資産に係る損失や価値変動のリスクを統計的に数値化したものであり、統合リスク量は当社グループ全体のリスクの総額となります。
(b)ROR (Return on Risk)とは
リスク量に対して利益(リターン)がどの程度確保されているか(リスク量対比の収益性)を示す指標であります。
リスクを引き受けるためには、それに見合う資本の確保が必要になります。したがって、RORが高い(すなわち、引き受けたリスクに対して得られる利益が大きい)事業は、必要な資本に対して、得られる利益がより大きい事業と言えます。
(c)VA(Value Added)とは
リスクを引き受けることによって、どれだけの付加価値が得られるかを示す指標であります。資本コストは、資本資産価格モデル(CAPM)により推計しております。
(d)修正ROE(Return on Equity)とは
資本に対する利益の割合で、資本の効率性を示す指標であります。
④ ERMとリスク管理
当社グループでは、リスク選好方針に沿って経営計画を策定し、ERMサイクルをベースに、健全性の確保と、収益力と資本効率の向上を図っております。ERMサイクルに沿って、リスクに見合った資本の配賦を行い、引き受けたリスクに対するリターン(ROR)のモニタリングを通じて、リスクコントロールやアンダーライティングの強化等を行っております。
a.ERMサイクル
ERMは、企画・執行・モニタリングのサイクルを通じて実践しております。
b.ROR向上に向けた取組み
引き受けたリスクに対しどれだけの利益が得られるかを示すRORの推移は、当社グループのリスクポートフォリオの収益力の状況を表しております。当社グループでは、ERMサイクルをベースにRORの向上に取り組んでおります。
c.ストレステストの実施
当社グループは自然災害の発生、資産価値の下落など、様々な事象の発現による影響を分析して、資本の十分性、期間損益への影響、ポートフォリオの脆弱性の確認を行うためにストレステストを実施しております。
また、事象発現時の状況を分析し、資本を毀損する因子の洗い出しを行い、リスク耐性の向上に有効な対策の検討にも活用しております。
●○○重要度 1(軽微)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / 内容更新
(1)内部統制の評価
監査上の主要な検討事項における内部統制評価の対象会社が、AUL及びAAGからMS Amlin及びMS Reに変更された。対象項目も「支払備金の計上」から「発生保険金に係る負債の計上(最終損害見積額に係る見積手法の選択等)」へと表現が改められ、評価の焦点は見積手法の選択及びデータ補整の合理性を確認する統制という点で引き続き同様である。
前年 / 今年の本文を見る
差分(削除 / 追加)
当監査法人は、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、AUL及びAAGの支払備金MS Amlin及びMS Reの発生保険金に係る負債の計上に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。評価にあたっては、特に、し、最終損害見積額に係る見積手法の選択及び見積りに使用するデータの補整の合理性を確認する統制に焦点を当て内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。
前年
当監査法人は、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、AUL及びAAGの支払備金の計上に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。評価にあたっては、特に、見積手法の選択及び見積りに使用するデータの補整の合理性を確認する統制に焦点を当てた。
今年
当監査法人は、三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保、MS Amlin及びMS Reの発生保険金に係る負債の計上に関連し、最終損害見積額に係る見積手法の選択及び見積りに使用するデータの補整の合理性を確認する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。
●○○重要度 1(軽微)削除セグメント情報 / その他
前年に記載されていた報告セグメントの決定方法の説明(国内損害保険事業・国内生命保険事業・海外事業などの事業領域、国内保険会社5社と海外事業の計6報告セグメント、各社の取扱商品)が、今年は当該節から記載されなくなった。記載の移動や構成変更の可能性はあるが、この節単体では内容が削除されている。
前年 / 今年の本文を見る
前年
報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち、分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、国内損害保険事業、国内生命保険事業、海外事業、金融サービス事業、デジタル・リスク関連サービス事業を事業領域としており、このうち国内損害保険事業は、三井住友海上火災保険株式会社(以下、「三井住友海上」という。)、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下、「あいおいニッセイ同和損保」という。)及び三井ダイレクト損害保険株式会社(以下、「三井ダイレクト損保」という。)の3社が、国内生命保険事業については、三井住友海上あいおい生命保険株式会社(以下、「三井住友海上あいおい生命」という。)及び三井住友海上プライマリー生命保険株式会社(以下、「三井住友海上プライマリー生命」という。)の2社が、それぞれ主に担当しております。また、海外事業は、当社及び国内損害保険子会社が営むほか、諸外国において海外現地法人が保険事業を展開しております。
したがって、セグメント情報上は、事業領域区分を基礎として、国内生損保事業についてはさらに保険会社別に事業セグメントを識別する方法により、国内保険会社5社と海外事業(海外保険子会社)の6つを報告セグメントとしております。
各損害保険会社は、火災保険、海上保険、傷害保険、自動車保険、自動車損害賠償責任保険、その他の損害保険商品を販売しております。また、各生命保険会社は個人保険、個人年金保険、団体保険、その他の生命保険商品を販売しております。