rader

MIRARTHホールディングス株式会社

証券コード 88970 / EDINET E03997 / 不動産業

危険信号

この会社の危険信号は検出されていません。

業績の推移

01,0002,0003,000億円2021/3期 売上高 1,484億円2022/3期 売上高 1,627億円2023/3期 売上高 1,535億円2024/3期 売上高 1,852億円2025/3期 売上高 1,965億円2026/3期 売上高 2,144億円2021/3期 純利益 46.9億円2022/3期 純利益 62.2億円2023/3期 純利益 45.8億円2024/3期 純利益 81.8億円2025/3期 純利益 82.1億円2026/3期 純利益 47.6億円2021/32022/32023/32024/32025/32026/3
棒: 売上高 / 折れ線: 純利益(億円) · 基準: 連結・日本基準 · 有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」から。印は危険信号の日付
数値を表で見る
決算期売上高(億円)純利益(億円)
2021/31,48446.9
2022/31,62762.2
2023/31,53545.8
2024/31,85281.8
2025/31,96582.1
2026/32,14447.6

開示データの要約

人的資本

2026-03-31 期(前年 2025-03-31 期比)

平均年収
831万円(+8.5%)
女性管理職比率
—
男性育休取得率
—
男女賃金差異
—
従業員数
33人

人的資本ランキング

監査

2026-03-31 期

監査報酬
3,800万円(前年比 +5.6%)
非監査報酬
—
内部統制
重要な不備なし

監査レーダー

大量保有

大量保有報告は取り込まれていません

保有割合の推移を見る

大株主(法人)

2026-03-31 期(前期 2025-03-31 期との割合の差)

個人株主の内訳は非表示

役員 10 名(うち社外 0 名)、役員の持株合計 1,537,000株(2026-03-31 期)

株主を検索する

2026-03-31 期 (提出日 2026-06-24 12:08)

重要度 2(注目)変更事業等のリスク / 新規リスク
4.当社グループの具体的なリスクについて

リスク見直しの内容が全面的に入れ替わり、人材の確保・気候変動・情報管理体制などのランク変更と「内部統制の実効性機能」の新規追加が記載された。重要リスク一覧は13項目から15項目に拡大し、「情報管理体制」「内部統制の実効性機能」が新設され、再生可能エネルギー市場の変化が上位に再配置された。各リスクの内容・対応も具体化され、不動産市場の動向では追加利上げによる支払利息増加や保有不動産の時価下落・減損が明記された。

前年 / 今年の本文を見る

差分(削除 / 追加)

(1)リスクマップ
リスクマップは、特定されたリスクの重要度と優先順位を可視化し、経営戦略の立案段階からリスク管理の視点を組み込むとともに、実効性のあるリスク対応策を策定・実行するための重要なツールとして活用しております。

(2)リスク見直しの実施

変更前
変更後
変更理由

金利市場の変化
(Aランク)

金融市場の変化
(Aランク)
金利のみならず為替や株式市場など金融全般の動向が事業に与える影響が大きく、多角的に捉える必要があるため
再生可能エネルギー市場の変化
(Bランク)
再生可能エネルギー市場の変化(Aランク)
当社が今後注力すべき成長分野であり、経済環境の変動や行政規制の強化が事業運営に重大な影響を及ぼす可能性が高いため
労務環境
(Aランク)

人権への対応(労務環境)
(Aランク)
社会的責任の重要性が増す中で人権への対応が企業価値の維持・向上に不可欠な課題であるため

内部統制機能の維持・強化

(Aランク)

ガバナンスの強化

(Aランク)
内部統制に加え、多様なステークホルダーに対する企業の責任を果たすための体制強化と、経営の透明性や健全性の向上のため
海外事業の展開
(Cランク)
海外事業の展開
(Bランク)
昨今のグローバル経済環境の変化や海外市場での事業拡大に伴うリスクが増大していることから、より高いレベルでの管理が必要と判断したため
※変更点は下線部です。

(3)重要リスク一覧

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
1
不動産市場の動向
・経済政策の方針変更(法規制、法令解釈や運用方針の変更)
・ライフスタイルの変化(DINKs、共働き世帯の増加、高齢者のマンションへの住み替え、テレワークの進展)
・住宅ニーズの多様化
・政治情勢、景気動向の変化
・人口動態の変更
・新商品、サービスによる需要創出、成長機会の獲得
・減税政策の要件緩和
・用地、物件取得機会の増加
・情報収集活動の強化
・購買層のニーズ反映
・多様な商品の提供
・多様な資金調達手法の取り組み強化
・継続的なパフォーマンスのモニタリング、対策の実行
地域社会の持続的な成長の実現
2
金融市場の変化
・市場金利の上昇局面における資金調達コストの増加
・住宅ローン金利の変動による顧客購入マインドの変化
・価格調整後の実需層による分譲マンション購入機会の増加
・金利上昇局面で相対的に割安になった不動産リートへの投資
・借入抑制による自己資本比率向上
・金融機関との連携強化による資金調達の多様化
地域社会の持続的な成長の実現
3
ポートフォリオ管理
・事業の採算変化
・事業の継続、撤退の判断時期
・仕入や投資と回収期間の不均衡の発生
・企業評価(成長性等)への影響
・自社グループ利益体質の最適化、安定化
・予算精度向上による対外的信用の獲得
・社内システム等の活用による、事業部ごと、PJごとの損益、採算性の可視化の推進
・ポートフォリオ会議等を行い、過度な仕入、投資の抑制
コーポレート・ガバナンスの強化
4
ガバナンスの強化
・不正行為、誤報告、情報漏洩等の発生
・損失の発生、信頼性への影響
・業務プロセスの改善による組織全体のパフォーマンス向上
・オフサイト監査によるガバナンス体制の維持、強化支援
・内部統制に関わる組織、人員の連携強化
・グループ間の連携、管理体制強化
コーポレート・ガバナンスの強化
リスクマネジメントの強化

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
5
気候変動
・自然災害などの発生リスクの増加
・環境配慮型商品の提供に伴うコスト増加
・気候変動対策への取組み遅延による投資家からの低評価による株価への影響
・温室効果ガスの使用、排出規制や省エネルギー規制の強化
・法規制強化による建築基準の厳格化
・自然災害の激甚化による各種コスト変動
・環境問題への関心の高まりによる再生可能エネルギー市場の活性化
・環境配慮型商品や、災害に強い商品、建物に対する需要の高まり
・再生可能エネルギー発電所の開発
・二酸化炭素排出量の削減
・気候変動シナリオの分析
・外部評価機関の基準に沿った社内体制の構築
・グリーン認証の取得
・建物や施設の耐震化の推進
・BCP体制の構築
気候変動・脱炭素化への対応
再生可能エネルギーの安定供給と利用促進
6
人権への対応(労務環境)
・生産性やモチベーションへの影響
・人材の流動化
・ハラスメントの発生
・労働時間による心身への影響
・従業員の満足度とモラルの向上
・従業員の生産性向上
・優秀な人材の確保
・人権方針の作成、人権デューデリジェンスの実施
・モニタリングの実施
・相談通報窓口の整備
・違反者への罰則
・規則やポリシーの策定
・柔軟な労働制度の導入
・定期的な健康診断やストレス管理プログラム
・福利厚生制度の充実
従業員の健康と安全の確保
エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進
7
再生可能エネルギー市場の変化
・政策の変更、FIT制度変更による事業機会の変化
・原子力発電所の再稼働
・送電網等インフラ設備の維持管理
・脱炭素化トレンドの変更
・発電所開発における生態系への影響
・新技術の開発、台頭
・電力会社の出力抑制要請(再生エネルギー電力の供給過多)
・電力グリッドの老朽化、容量不足
・再生可能エネルギーニーズの拡大による、売電価格の上昇
・環境への貢献企業としてのブランディング
・FITに代わる新制度の導入
・BCP対応に伴う再生可能エネルギーの導入
・バックアップ電源としての蓄電所の拡大
・電源の多様化推進
・長期売電契約の締結
・エネルギー企業との提携
・PPAなど新たな事業への取り組み
・エネルギー事業におけるエリア戦略の実施
・蓄電池導入による出力抑制時ダウンサイトカバーの検討
再生可能エネルギーの安定供給と利用促進

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
8
品質管理の維持
・顧客満足度への影響
・法的責任の発生
・顧客満足度の向上
・ブランド価値の向上
・厳格な品質管理システムの導入
・定期的な品質監査と改善活動
・教育とトレーニングの強化
地域社会の持続的な成長の実現
人権の尊重、サプライチェーンへの対応
9
原材料コストの変動
・利益率の変動による業績への影響
・コスト削減の機会
・新たな供給源の開拓
・取り組むべきプロジェクトの取捨選択
・長期契約の締結や価格固定契約の導入
・商品先物取引やオプション取引の活用
・予算見直しとプロジェクトの再評価の定期実施
地域社会の持続的な成長の実現
10
新規事業への参入
・新規市場や、関連する法規制への理解浸透
・資金調達
・新規事業の採算性
・地域社会との関係
・成長の機会の提供
・競争力の強化
・市場のニーズや競合状況の把握
・地域とのパートナーシップの構築
・撤退基準の明確化
再生可能エネルギーの安定供給と利用促進
地域社会の持続的な成長の実現
11
DX推進への対応
・企業競争力への影響
・情報管理等に関する評判等への影響
・業務遂行への影響
・コスト削減
・生産性の向上
・顧客満足度の向上
・DX、ITを推進するための組織文化の変革
・従業員のスキルアップや継続的な学習の機会の提供
・適切なセキュリティ対策の実施
少子高齢化、労働人口減少への対応
12
海外事業の展開
・進出国の政治、経済情勢、法規制、制度等
・現地パートナーシップ等の事業運営
・自然災害の激甚化、テロ、暴動の発生
・新規市場開拓による成長可能性
・ニッチ市場の開拓
・新規事業展開の可能性
・進出国情報の収集、モニタリング
・関係部署間での市場管理、事業運営管理、情報の共有、分析
・BCP体制の構築
地域社会の持続的な成長の実現
13
人材の確保
・人材流出等による人材不足を起因とした労働生産性の低下
・業務品質、競争力の保持
・業務の生産性、品質及び、競争力の向上
・新しいアイデアやイノベーションの創出
・競争力のある待遇や福利厚生の提供
・教育プログラムやトレーニングの充実化
・多様な人材を受け入れる文化の醸成と、包括的な職場環境の提供
・人事制度の適切な評価と運用
・1on1
・相談窓口の設置
少子高齢化、労働人口減少への対応

(4)最重要リスク説明
① 不動産市場の動向

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
不動産市場の動向
担当部署(本部/部)
グループ経営企画部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
リスクシナリオ
当社グループでは不動産関連事業がその収益の多くを占めております。よって、不動産市場の動向を的確に捉えることは、当社の今後を左右する最重要事項であり、特に住宅需要の変化には注視しております。住宅需要は、景気動向をはじめ、お客様のライフスタイルの変化の影響を受けやすく、また、住宅取得に関する国の各種施策や、その他の不動産を取り巻く法規や規制、ルールの制定や改廃、解釈の変更等の影響を受け、更には国や地域の人口動態の影響も看過できないものであります。
具体的なリスクシナリオとしては、景気後退・経済成長鈍化局面での住宅購入・賃貸需要、オフィス需要の減退等不動産取引の停滞、金利上昇局面での資金調達コスト増加、不動産投資利回り悪化、不動産価格下落圧力等、法規制・環境規制強化局面では、建築基準法改正、省エネ基準強化、脱炭素化に向けた規制強化(CO2排出量制限等)による開発計画の見直し、追加コスト発生、また、人口減少・高齢化による住宅需要減退、空き家増加等を想定しております。
機会
新商品や新サービスの創出のきっかけとなり、用地・物件取得機会の増加が見込まれます。
不動産市場動向に左右されない、不動産事業以外の事業の模索や拡大が見込まれます。
対応策
不動産市場の動向については、経営企画部門において、月に1度、外部の専門家を交えた定期的な情報交換を行うとともに、その動向について社内に共有を行っております。市場のトレンドやニーズについては、当社の製販一体のメリットを生かし、顧客趣向や購買動向を、商品企画に反映できる体制を構築しており、これにより多様な商品の提供を行っております。
また、経済動向を見据え多様な資金調達手法について検討と取り組みを強化しており、これにより市場の変動に柔軟に対応できる仕組みづくりを行っております。
また、不動産事業のみに依存しない事業ポートフォリオの構築を進めております。主にはストック事業であるエネルギー事業、フィー事業であるアセットマネジメント事業の拡大を図っており、安定収益の確保に注力しております。

② 金融市場の変化

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
金融市場の変化
担当部署(本部/部)
グループ財務部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
現在の金融市場において、不動産事業は低金利下での価格上昇が続く一方、高価格帯マンションの販売難やリートの価格調整、リモートワークによるオフィス需要の二極化、建築コストの上昇といった課題を抱えています。一方、再生可能エネルギー事業は、脱炭素化の流れと政府の支援策を背景に市場が拡大しており、太陽光発電を中心に導入が進むものの、系統連系や出力安定化、蓄電池導入が重要なテーマとなっています。
両事業における具体的なリスクシナリオとして、金融引き締めによる金利上昇は、不動産事業では資金調達コストの増加、住宅ローン金利上昇による購買意欲の低下、不動産価格の下落を引き起こす可能性があります。再生可能エネルギー事業においても、多額の先行投資を要する事業の資金調達コスト増加に繋がり、さらに政府支援策の変更や技術革新の遅れ、自然災害による設備損壊、電力価格やサプライチェーンへの影響も懸念されます。
機会
金利上昇局面では、価格調整後の実需層による分譲マンション購入機会の増加、相対的に割安になった不動産リートへの投資機会につながり、インフレヘッジとしても期待できます。また、金融市場の変動により、競合他社の事業縮小による当社グループの市場シェア拡大につながる機会となります。
対応策
当社グループは、不動産事業と再生可能エネルギー事業の多角化を進め、ROIC管理徹底や在庫圧縮で財務基盤を強化し、金融市場の変動に強い経営を目指します。市場金利の動向を注視し、金融機関との連携を深めながら、金利上昇に備えた財務健全性の維持や借入手法の多様化、物件価値の維持・向上に努めます。
また、グリーンファイナンス活用による金融機関連携強化、環境負荷低減に取り組み、持続的な成長を目指してまいります。

③ ポートフォリオ管理

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
ポートフォリオ管理
担当部署(本部/部)
グループ財務部
グループ経営企画部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
当社グループでは不動産事業を中心に、エネルギー事業、アセットマネジメント事業に取り組んでおります。これら3つのセグメントにおいて、個別の事業の採算性の検討は非常に重要なテーマであり、これら事業のバランスの良いポートフォリオを保持することは、当社グループの永続的な発展に必要不可欠です。よってこれらそれぞれの事業セグメントにおいては、個別の事業の採算性や、事業の継続・撤退の判断を迅速に行うことが求められ、また、当社グループが目標として掲げている財務指標のコントロールは、リスク管理の観点からは欠かせない要素となります。
具体的なリスクシナリオとしては、採算性の把握や事業の継続、撤退判断、利益率の変動や他ポートフォリオへの資源配分等の最適化、ROEやROIC等企業の評価指標への影響による企業評価(株価)への反映を想定しております。
機会
効果的な資産配分と投資戦略を実施することで、高いリターンを追求できます。また、多様なセグメントに投資することで、リスクを分散しつつ収益機会を広げることができます。
最適な事業ポートフォリオの構築により、収益性の高い事業への集中投資ができるようになり、リターンを増加させる機会となります。
対応策
月に1度、ポートフォリオ会議を開催し、会社の状況を把握し、過度な投資や事業用不動産等の取得を抑制しております。ポートフォリオ、ROEやROIC等企業の評価指標分析を取締役会での経営判断指標として適宜報告、共有しております。また、社内システムを活用し、事業部ごとに事業の採算性が正確に把握できるような仕組みの構築を進めております。

④ ガバナンスの強化

大分類
事業戦略リスク
中分類
組織・ガバナンスリスク
小分類
ガバナンスの強化
担当部署(本部/部)
グループ経営企画部
グループ内部監査室
発生頻度/可能性
中
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
内部統制の重要性は論を待たず、当社グループとしてもその拡充はグループ各社にガバナンスを利かせる有効な方策であり、不正行為やコンプライアンス抵触事案の発生抑止、また万一発生した際の迅速な対応へと繋がるものと考えており、今後もその拡充と充実化を図っていきたいと考えております。
具体的なリスクシナリオとして、業務上の誤謬、経営者や従業員による不正行為、コンプライアンス抵触事案が発生するリスクに加え、組織内の監視機能不全による問題の長期化や、リスク顕在化時の迅速な対応ができないことによる被害拡大といったリスクを想定しております。
機会
リスクの早期発見やリスクの適切な管理を行うことで、企業の信頼度の向上とともに、永続的な事業提供に繋がります。また、業務プロセス改善等により、組織全体のパフォーマンスが向上します。
対応策
内部監査室の体制強化を通じて、実効的な監査サイクルの構築、内部監査人の専門性向上、そして必要に応じたオフサイト監査の充実を図ります。これにより、計画外のリスクも継続的に評価し、ガバナンス体制を維持・強化します。また、内部統制システムに関わる組織・人員の連携を強化し、役割範囲の明確化と定期的な情報・課題共有を進めます。さらに、連結グループ会社との連携および管理体制を強化し、グループ全体の統制力を向上させてまいります。

⑤ 気候変動

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
気候変動
担当部署(本部/部)
サステナビリティ推進室
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
当社グループでは、気候変動を自然環境と社会構造に大きな変化をもたらし、当社グループの経営とビジネス全体に影響を与える重要な課題であると位置づけています。気候変動における移行リスクと物理リスクは、当社グループの事業へ影響を及ぼす可能性があります。温室効果ガスの使用・排出規制や省エネルギー規制など法規制の厳格化といった移行リスクは、マンション等の建築物に対する省エネルギー基準の厳格化や、環境配慮型商品の採用・提供等が求められることにつながり、これに伴い当社の収益面に影響が生じる可能性があります。気候変動に起因する台風・豪雨などの自然災害の激甚化や事故等の発生といった物理リスクは、建物被害や工事期間の延長によるコスト増等、事業へ悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループにおける気候変動への取組み状況は、投資家の当社への投資判断に影響を及ぼすことが考えられます。
機会
当社グループでは、エネルギー事業を成長事業と位置付けており、再生可能エネルギーの需要拡大は重要な機会として捉えています。発電規模及び関連サービスの提供を拡大することで、他社との差別化を図り競争力を高めることができます。また、低排出な設備や再生可能エネルギー電力の導入、防災への関心の高まりは、住宅においては住み替えや修繕の需要を生み、また、そのような需要を喚起することで、当社事業の成長を促進する機会となります。
対応策
再生可能エネルギー発電所の開発を推進するとともに、気候変動への適応策の構築や環境性能の高い物件開発や物件における再生可能エネルギーの活用を推進し、環境への負荷を最小限に抑える取り組みを徹底します。また、四半期に一度開催されるサステナビリティ委員会にて、気候変動ポリシー・温室効果ガス削減計画に基づく審議を行い、必要な社内体制構築を進めるなど、組織全体で事業推進における温室効果ガス削減に取り組みます。

⑥ 人権への対応(労務環境)

大分類
事業戦略リスク
中分類
人事労務
小分類
人権への対応(労務環境)
担当部署(本部/部)
グループ人事戦略部
発生頻度/可能性
中
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
労務環境は、労働者の健康と安全、企業の生産性と持続可能性、法令遵守、社会的評価など多方面に渡り、企業において重要なファクターであると認識しております。
特に昨今では適正労働時間の管理はもとより、リモートワークへの対応や従業員への健康管理等、従業員が健全に就業できる職場環境の構築が、優秀な人材の確保やその定着に大きく影響するものと考えております。
現在当社では Well-beingの方針のもと、その環境構築のため在宅勤務の適用拡大や従業員幸福度のサーベイに基づいた各種施策の投下、またハラスメント防止を目的とした研修などを実施しております。
従業員の健全な労務環境の整備の不備・遅延は、優秀な人材の確保やモチベーション低下による生産性に影響を及ぼすだけではなく、当社の社会的評価の低下にもつながり、事業を継続していくうえで競争劣位になるリスクを含んでいるものと考えております。
機会
本リスクに対し、周りに先んじた社会環境に応じた労務環境構築、法令遵守体制が確立された環境を構築することにより、優秀な人材の確保や生産性の向上をもたらし、当社事業継続において優位に働くものと考えております。
対応策
当社グループでは、Well-beingの方針のもと、その環境構築のため在宅勤務の適用拡大や、従業員幸福度実施による従業員の状況把握とその結果に基づいた各種施策の投下、またハラスメント防止を目的とした研修等を実施しております。
労働環境においてはグループ人事戦略部にてグループ各社の労働時間の月次管理を行い、そのチェック体制の構築とそのリスクの軽減に努めております。
従業員のエンゲージメントに関しては、人事制度における評価の運用の質の向上や、1on1による風通しの良い職場環境の構築、また幸福度調査実施による従業員の状況把握とその結果に基づいた改善策のKPIを設定し、その推進に務めております。また取締役の評価にも従業員のエンゲージメント向上の項目を組み込んでおり、さらに360度診断の実施、その後の本人への結果フィードバック等経営レベルでの取り組みを行っております。
人権への対応では、人権方針の作成、人権デューデリジェンスを行い、人権尊重の取り組みを進めております。

⑦ 再生可能エネルギー市場の変化

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
再生可能エネルギー市場の変化
担当部署(本部/部)
グループ経営企画部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
当社グループにおいて、再生可能エネルギー事業はコア事業である不動産事業と比して未だ成長段階にありますが、政府としても補助金等を投下することで市場の活性化に務めていることから、さらなる事業規模拡大、事業多角化を見据え、注力しているところであります。
具体的なリスクシナリオとして、政策変更に伴う補助金、FIT制度変更、原子力発電所の再稼働による事業機会の変化による事業採算性、収益性への影響、電力会社が出力抑制を行うことでの売電量のダウンサイドリスク、また、世界的な脱炭素化の潮流が変化し、化石燃料への回帰や新たなエネルギー源の台頭による再生可能エネルギーの優位性が失われた場合の事業継続への影響等を想定しております。
機会
売電収入増加や環境貢献ブランディングによる企業価値向上、BCP対応強化や新制度対応を通じた物件競争力向上、さらには蓄電所事業といった新たな収益源を創出する大きな機会となります。
対応策
電気事業者(オフテイカー)との長期売電契約を締結することで、安定的な収益確保が可能となり、本リスクを軽減できると考えられます。また、全国規模でエネルギーを供給することで、特定エリアでの出力抑制による収益減少をヘッジし、さらに蓄電池の導入等により出力抑制時の損失をカバーする方策を検討してまいります。人材の確保
(Bランク)

多様な人材の確保
(Aランク)
多様な視点や専門性を持つ人材の確保は、イノベーションの創出や持続的な企業価値向上に向けた経営基盤の強靭化に不可欠であるため
気候変動
(Aランク)
気候変動
(Bランク)
脱炭素社会の実現に向けた政府指針に対応する社内体制整備に一定の目処が立ち、リスク管理の優先順位が相対的に変化したこと、また市場や社会的要請に対し適切な対応・開示が継続できているため
新規事業への参入
(Bランク)
新規事業への参入及び統合

(インテグレーション)

(Bランク)
市場環境の激化に伴い、既存事業との相乗効果を生む組織統合プロセスの重要性が増しており、グループ全体の持続的成長に不可欠であるため
情報管理体制
(Cランク)
情報管理体制
(Bランク)
ITインフラの脆弱性が事業継続に直結するリスクが拡大しており、情報セキュリティの強化と適切なガバナンス体制の構築が強く求められているため
(新規)

内部統制の実効性機能

(Bランク)
グループ拡大に伴う組織の複雑化に対応し、意思決定の透明性と法令遵守を徹底する体制構築が、持続的な企業価値向上のために不可欠であるため
※変更点は下線部です。

(3)重要リスク一覧

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
1
不動産市場の動向
・追加利上げによる支払利息の増加
・保有不動産の時価下落と減損の発生
・建築コスト高止まりによる利益の圧迫
・購買力低下による成約の長期化
・他社の資産売却による物件取得の好機
・好立地物件の適正、割安価格での取得
・環境やDX対応への改装で価値向上
・再生後の高い賃料収益や売却益の獲得
・外部専門家との情報共有と社内展開
・製販一体の強みでニーズを商品に反映
・徹底した財務や指標管理で耐性を確保
・戸建や再販事業への投資加速でリスクを分散
地域社会の持続的な成長の実現
2
金融市場の変化
・金利上昇による借入増と購入層の減少
・融資厳格化による資金繰りへの影響
・資材難による工期遅延や建設費の超過
・エネルギー事業の資本コスト増加
・中古や賃貸の需要増によるインフレ耐性
・都心既存ビルの希少化や割安物件の取得
・デジタル技術活用と蓄電池の収益源化
・国産エネルギー投資による持続的な成長
・財務基盤の強化と調達手法の多様化
・アセットライト経営によるリスク低減
・買取再販や多角化による資材リスク回避
地域社会の持続的な成長の実現
3
再生可能エネルギー市場の変化
・制度移行や市場価格変動等の環境変化
・需給不均衡による出力制御の発生と拡大
・価格転嫁が困難な収益構造
・事業計画の見直しや減損損失の発生
・コスト増や制度変更による業績への影響
・脱炭素化に伴う中長期的な市場の成長
・蓄電池や環境価値取引などの新事業機会
・培ったノウハウ活用による収益の改善
・既存資産の入れ替えや安定事業への転換
・多角的な周辺領域での企業価値の向上
・既存発電資産のモニタリングと運営改善
・低利回り太陽光の売却と新規資産の導入
・土地や開発権利をパッケージ化して売却
・売却後の運営、管理によるフィービジネス
・有利子負債の抑制による健全な財務経営
再生可能エネルギーの安定供給と利用促進
4
ポートフォリオ管理
・過度な高リスク投資による損失拡大
・安定事業への偏重による期待収益率の低下
・既存事業への依存による成長分野への投資の遅れ
・低収益事業の温存による株価低迷
・特定事業への依存を防ぐ多角的な投資拡大
・次なる成長を牽引する新規収益機会の獲得
・指標に基づく徹底した資産の入れ替えの実践
・効率的な経営体制提示による株価の好循環
・月次の残高確認による過度な投資の抑制
・定量評価に基づく事業方針のタイムリーな見直し
・指標を用いた四半期ごとの採算性検証
・仕入れ抑制や物件売却の機動的な執行
コーポレート・ガバナンスの強化

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
5
人権への対応(労務環境)
・労働環境不備による人材獲得の競争劣後
・モチベーション低下に伴う生産性への悪影響
・社会的評価の低下による深刻な競争劣位
・労働環境の不備が招く企業の持続性への影響
・先んじた環境整備による優秀な人材の確保
・厳格な就業環境の構築による生産性の向上
・法令遵守の徹底による事業継続の優位性
・一連の取り組みを通じた持続的な企業価値向上
・在宅勤務や幸福度調査による環境の維持
・月次労働時間の監視による労務リスク軽減
・面談や研修の実施によるモチベーションの向上
・役員評価への反映や多面評価制度の実施
・人権方針の策定と定期的なリスクの特定
従業員の健康と安全の確保
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進
6
ガバナンスの強化
・業務の誤りによる損害賠償や信頼喪失
・経営者や従業員による不正行為の発生
・法令違反や規則への抵触事案の発生
・監視機能の不全による問題対処の長期化
・初期対応の遅れによる被害の拡大
・リスク管理の実践による社会的信頼の向上
・業務プロセス改善による組織全体の品質向上
・形式の確立による経営判断の迅速性の確保
・環境変化に対応する機動的な事業運営の実現
・機動的なオフサイト監査によるリスク低減
・グループ全社のガバナンス維持と強化
・組織間の緊密な連携による内部統制の強化
・3ディフェンスラインによる体制の深化
・連結会社との強固な管理体制の構築
コーポレート・ガバナンスの強化
リスクマネジメントの強化
7
多様な人材の確保
・労働負荷の増大による人材流出の悪循環
・組織の硬直化と多様な人材の不足
・モチベーション低下に伴う生産性への悪影響
・付加価値創出の停滞と社会的評価の低下
・経営基盤を揺るがす深刻な競争劣位の到来
・多様な人材の活躍による生産性と品質の向上
・労働市場における競争力の強化の実現
・多様な視点の融合による新アイデアの創出
・イノベーション誘発による中長期的な成長
・取り組みの推進による企業価値の向上
・確定拠出年金の拡大による待遇の強化
・共通研修やeラーニングによる能力開発
・多様性推進プロジェクトと女性や障がい者などの採用強化
・パーパス等を基準とした行動評価の推進
・個別相談窓口や役員ミーティングによる組織健全化
少子高齢化、労働人口減少への対応
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
8
気候変動
・省エネ規制強化による建築コスト増と減益
・自然災害の激甚化による建物被害や工期遅延
・工事期間の延長に伴う追加コストの発生
・環境配慮の不備に伴う投資家の投資見送り
・蓄電池開発への厳選投資による他社差別化
・環境性能の高い建物開発による需要の喚起
・再生エネルギー電力の導入に伴う住み替え需要創出
・リニューアル再販拡大による物件の有効活用
・防災意識の高まりを背景とした事業成長
・全領域を対象とした気候変動の定量分析
・算出したデータの経営判断や開示への活用
・計画推進による温室効果ガスの段階的削減
・委員会での定期審議と取締役会への報告
・目標達成に向けた必要な社内体制の構築
気候変動・脱炭素化への対応
再生可能エネルギーの安定供給と利用促進
9
新規事業への参入及び統合(インテグレーション)
・既存事業と異なる市場や法規制への適応難
・想定した事業計画や投資回収の未達成
・買収後のシステムや組織統合の進捗遅延
・シナジー未達や追加コストによる業績悪化
・のれんや固定資産の減損損失による影響
・既存の顧客基盤を活用した新規収益の創出
・バリューチェーン拡大による収益源多様化
・補完関係の事業取込による顧客接点の強化
・成長市場への参入による企業価値の向上
・パーパス達成とサステナブルな未来の創造
・多面的な検証による投資判断の精度向上
・精緻な調査に基づくリスク把握と統合計画の策定
・リスクマネジメント委員会への諮問によるリスク管理の強化
・投資後における業績やシナジーの継続監視
・状況に応じた計画見直しや経営資源の再配分
・撤退基準の検討による損失拡大の未然防止
地域社会の持続的な成長の実現
10
海外事業の展開
・現地の法改正や為替変動による損失
・価格の変動や売却困難に伴う市場リスク
・工期の遅延や現地パートナーとの関係悪化
・商慣習の違いや法理解不足による契約不履行
・予期せぬ自然災害やテロによる事業中断
・日系大手実績物件への共同投資による成功
・国内実績スキームの海外での再構築と模倣
・高齢化地域におけるヘルスケア物件の開発
・人口増に伴う需要を見据えた物流倉庫投資
・中古再生による回転の速い再販スキーム
・定例会議や外部レポートによる影響の精査
・競合や開発予定の物件分析と販売戦略立案
・月次での財務書類の確認と改善案の提案
・複数部門や専門家による多角的な契約確認
・地政学的リスクを見据えた確認項目の見直し
地域社会の持続的な成長の実現

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
11
原材料コストの変動
・開始時予算と請負契約時の金額の乖離
・原材料の高止まりによる建築コストへの影響
・時間規制等に伴う工期長期化と労務費高騰
・見積協力の減少に伴うスケジュール管理の必須化
・法改正による標準労務費遵守に伴う更なる高騰
・取引先との目線合わせによる関係の確立
・標準労務費を含む市況原価の正確な把握
・安価でかつ高品質な建築材料の選定
・概算見積時の的確な精査と適正予算の確保
・取り組むべきプロジェクトの的確な取捨選択
・施工会社の早期選定による確実な着工
・予算の見直しと定期的な事業の再評価
・期間効率を意識した適正な仕入れの実施
地域社会の持続的な成長の実現
12
品質管理の維持
・顧客対応の長期化に伴う満足度や信用の失墜
・SNSへの書き込み等による悪評の拡散
・契約不履行時の法的責任や売買上の履行責任
・施工会社の廃業に伴う責任履行不備への対応
・行き届いた顧客対応による満足度の向上
・品質と信頼の積み重ねによるブランド価値向上
・品質管理システムの制定による対応者の牽制
・プロセスや予測の管理によるエラー発生の抑制
・定期監査と原因追究による不具合の再発防止
・継続的な教育による属人的要素の排除と維持
・デジタルツールの導入による関係部署との連携
地域社会の持続的な成長の実現
人権の尊重、サプライチェーンへの対応
13
DX推進への対応
・他社のDX進展に伴う市場競争力の低下
・生産性向上や省力化の遅れによるコスト増大
・セキュリティ不足によるサイバー攻撃の脅威
・高度な情報管理の不備に伴う情報漏洩
・データ活用による迅速かつ精緻な経営判断
・先進的な企業としての認知による社会的評価向上
・DX推進による優秀な人材確保への優位性確保
・優先度の高い案件を絞り込み追加投資を抑制
・新会計システムなど基幹のグループ展開推進
・AI活用による業務効率化施策の具体化
・最新ネットワーク導入によるセキュリティ強化
・教育や監視体制の構築によるサイバー対策
少子高齢化、労働人口減少への対応

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
14
情報管理体制
・内部不正やシステム暗号化による業務停止
・重要データ漏洩に伴うJ-SOX上の不備
・行政処分や多額の損害賠償責任の発生
・内部からのガバナンス崩壊とブランド喪失
・市場からの信頼失墜による経営基盤の危機
・セキュリティ基盤による強力な他社差別化
・データの安全な取扱いに伴う新事業の創出
・DX推進による飛躍的な生産性向上の実現
・積極的な投資と情報開示による社会的評価
・高度な統制の認知による有利な資金調達
・客観的なログ監視による不備の是正と再発防止
・実務に即した規程見直しによる遵守環境の整備
・EDR製品の導入による脅威の検知と対処
・SOCの活用による専門家の迅速な初期対応
・SASEの導入による強固なセキュリティ基盤
コーポレート・ガバナンスの強化
リスクマネジメントの強化
15
内部統制の実効性機能
・現場の実態把握の遅れによる誤った経営判断
・相互牽制の低下に伴う資本効率や収益の悪化
・不適切な報告による市場信用の失墜と株価急落
・モニタリング不足に伴う突発的な巨額損失
・人的リスクの見落としによる人材流出の加速
・プロセスの可視化による資本効率の向上
・横断的監視によるリスクの早期検知と是正
・透明性の高い経営による資金調達力の強化
・ガバナンス強化に伴う統合企業価値の向上
・業務フローの標準化による組織生産性の改善
・重要案件への事前レビュー制度の導入
・決裁確認項目の整理による意思決定の仕組み化
・網羅的チェックによる不備の早期発見体制構築
・現行実務に合わせた規程改訂とエラーの抑制
・現場の環境整備による自律的内部統制の定着
コーポレート・ガバナンスの強化
リスクマネジメントの強化

(4)最重要リスク説明
① 不動産市場の動向

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
不動産市場の動向
担当部署(本部/部)
グループ経営企画部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
リスクシナリオ
当社グループの収益は、その多くを不動産関連事業が占めております。特に、新築分譲マンション事業及び投資開発における流動化事業の利益貢献度が高く、これら両事業が直面する各種リスクは、当社グループ全体の業績に対しても同等の規模で影響を与える構造となっております。
金利及び金融環境においては、中央銀行による段階的な利上げ方針が定着したことに伴い、借入コストが上昇傾向にあります。これにより、不動産の期待利回りであるキャップレートへの押し上げ圧力が強まっております。今後、想定を超える追加利上げが実施された場合には、支払利息の大幅な増加を招くほか、保有不動産の時価下落に伴う棚卸資産の低価法適用や固定資産の減損リスクが顕在化し、さらには出口戦略としての売却計画に遅延が生じるなどの可能性が考えられます。
住宅・マンション市場においては、建築コストの高止まりや供給不足を背景に、都心部のマンション価格は依然として高値圏を維持しております。一方で、金利上昇による実需層の購買力低下を背景に、成約に至るまでの期間が長期化する傾向がみられ、特に一部の地方エリアにおいてはその影響がより顕著に現れるものと予想されます。さらに、今後も建設労務費の上昇が継続した場合には、新規開発や大規模修繕等のコストが当初計画を大幅に超過し、プロジェクト自体の断念や営業利益の著しい逼迫に繋がるリスクが想定されます。
機会
金利の上昇局面においては、過度なレバレッジをかけていた投資家や資金繰りが悪化した企業による優良資産の売却動向が加速するものと想定されます。このような市場環境下においては、当社グループが有する自己資金や高い信用力を背景に、好立地の物件を適正価格あるいは割安な価格で取得できる好機が生じる可能性があります。
また、立地条件には優れているものの環境性能が低い築古・低機能物件などを割安に取得し、ZEB化やDX対応等の適切なリノベーションを施すことで、物件のバリューアップを図ることも可能であります。これにより、再生後の高い賃料収益の獲得や売却益の創出といった、持続的な企業価値の向上に資する成果が期待できます。
対応策
不動産市場の動向については、月に1度、外部の専門家を交えた定期的な情報交換の場を設けるとともに、その分析結果を社内に共有する体制を整えております。市場のトレンドや顧客ニーズにおいては、当社グループの強みである「製販一体」のメリットを最大限に活かし、顧客の嗜好や購買動向を迅速に商品企画へ反映させる仕組みを構築しており、これにより多様なニーズに応える商品の提供を行っております。
また、定期的なストレスシミュレーションの実施、借入比率の適正な抑制、及びROIC(投下資本利益率)による事業資産の管理を徹底することにより、急激な環境変化に対しても高い耐性を有する財務体質の確保に努めております。
さらに、新築分譲マンション事業及び流動化事業のみならず、新築戸建事業やリニューアル再販事業への投資を一層加速させ、事業ポートフォリオの分散を図ることで、経営基盤のさらなる安定化とリスク分散を推進しております。

② 金融市場の変化

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
金融市場の変化
担当部署(本部/部)
グループ財務部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
当社グループは、事業運営のため金融機関等から有利子負債による資金調達を行っております。主要事業を取り巻く現況及び想定されるリスクシナリオは以下の通りであります。
不動産事業においては、政策金利の利上げに伴う変動金利の上昇が、実需層の購買力低下と中古市場へのシフトを招いております。さらに中東情勢の緊迫化による資材調達難が重なり、事業環境は厳しさを増しております。今後のリスクとしては、借入コストの急増が支払利息の膨張を招きプロジェクトの収益性を直接圧迫するほか、金融機関の融資姿勢厳格化による資金繰りへの影響、建材の供給停滞に伴う工期の長期化や建設費の超過が懸念されます。これらが販売停滞と重なることで、業績に重大な影響を及ぼす可能性が考えられます。
再生可能エネルギー事業においては、排出量取引制度の本格稼働に伴い、市場連動型のFIP制度や企業間直接取引への移行が進展しております。電力需要の激増を背景に、大型蓄電池等への資金流入が加速する一方、本事業は初期投資が大きい装置産業であるため、金利上昇による資本コストの増加がプロジェクトの収益性を直接圧迫するリスクを内包しております。さらに、太陽光パネルや蓄電池に必要な重要鉱物のサプライチェーンが特定国へ依存しているため、地政学的な貿易摩擦や輸出規制が勃発した際には、資材調達コストの急騰や工期の遅延を招き、事業の継続性に大きな影響を及ぼす可能性が考えられます。
機会
不動産事業においては、新築の高騰に伴う中古リノベーション物件への実需シフトや、持ち家層の流入による賃貸需要の底堅さがインフレ耐性を強めております。さらに供給制約による都心既存ビルの希少性向上や、金利上昇局面での優良資産の割安な取得機会の到来は、ポートフォリオの質を抜本的に高める好機であります。
再生可能エネルギー事業においては、資本コストの上昇が市場の淘汰を促す一方、デジタル技術を活用した運用効率の高度化や、大型蓄電池による複数収益源の構築が進展しております。また、経済安全保障の観点から国産エネルギーや蓄電池への投資の優先順位は高まっており、これらは持続的な成長に向けた機会となります。
対応策
当社グループは、事業別でのROIC管理の徹底や完成在庫の圧縮による財務基盤の強化を前提として、不動産事業においては、金利上昇に備えた借入依存度の抑制やグリーンボンド(環境債)やサステナビリティ・リンク・ローン等のサステナブルファイナンスによる調達手法の多様化、デリバティブ活用による金利固定化のほか、在庫回転率の向上と売却加速によるアセットライト経営、及び資材不足リスクを回避する買取再販事業の拡大等により、財務基盤の強化とリスク低減を図っております。
再生可能エネルギー事業においては、適切な保険加入等によるリスク管理や地域共生、サプライチェーンの多角化を進めるほか、デジタル技術を活用した発電効率向上や蓄電等の新ビジネスモデルの創出、グリーンファイナンス等を活用した円滑な資金調達により、急激な環境変化へのレジリエンスを高めております。

③ 再生可能エネルギー市場の変化

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
再生可能エネルギー市場の変化
担当部署(本部/部)
グループ経営企画部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
当社グループは、再生可能エネルギー事業を不動産事業に次ぐ第二の柱と位置づけ、その拡大に取り組んでおります。
一方で、再生可能エネルギー市場においては、FIT制度からFIP制度への移行、電力市場価格の変動、出力制御の増加、系統接続の制約、さらには発電設備・工事費・保守費用の高騰や金利上昇、各種制度変更など、事業環境が大きく変化しております。また、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、需給バランスの不均衡や系統制約を背景とした出力制御が今後さらに発生・拡大する可能性が考えられます。
当社グループが保有する発電所の大部分はFIT制度の適用を受けており、これら一連のコスト増加分等を売電収入に転嫁できないという構造的特徴を有しております。そのため、今後の市場動向によっては事業計画の見直しを余儀なくされるほか、固定資産の減損損失が発生すること等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼすリスクが想定されます。
機会
再生可能エネルギー市場は、脱炭素化の進展やエネルギー安全保障の強化、ならびに企業における再生可能エネルギー電力需要の拡大などを背景に、中長期的にはさらなる成長機会を有する市場であると認識しております。また、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、従来の発電事業に留まらず、蓄電池事業、需給調整、PPA(電力購入契約)、再生エネルギー電力の小売・仲介、さらには環境価値取引など、周辺領域における新たな事業機会が創出される可能性が考えられます。
さらに、これまでの発電所の取得・開発・運営を通じて当社グループが培ったノウハウや知見を最大限に活用することで、既存資産の収益改善や適切なポートフォリオの入れ替え、及び安定収益型事業への転換を着実に推進することで、持続的な企業価値の向上を図る好機になるものと考えております。
対応策
既存の発電資産においては、発電実績、稼働状況、修繕費用、売電収入、及びキャッシュ・フロー等の定期的なモニタリングを実施しており、その結果に基づき、必要に応じて運営改善やコスト削減、保守体制の見直し、さらには資産の入れ替えや売却、減損の要否検討等を機動的に行っております。特に、相対的に低利回りとなっている太陽光発電所については、ファンド等への早期売却を推進し、蓄電池をはじめとする高利回りが期待できる新規資産への入れ替えを進めております。また、事業の初期段階において土地及び開発権利をパッケージ化してSPC(特別目的会社)等へ売却し、売却後は買主より運営・管理等のフィービジネスを受託するスキームを拡大予定です。
これらにより、有利子負債による借入比率を適正に抑制した、財務健全性の高い経営を実践しております。

④ ポートフォリオ管理

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
ポートフォリオ管理
担当部署(本部/部)
グループ経営企画部
グループ経営管理部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
当社グループは、不動産事業を中心にエネルギー、アセットマネジメント、その他(建設・ホテル等)事業の4セグメントによる多角化を進めており、永続的発展には迅速な事業判断とバランスの良いポートフォリオの維持が不可欠です。
事業ポートフォリオの管理が疎かになった場合、変動リスクの高い事業へ過度に資金が配分され、失敗時の想定損失が拡大して利益が資本コストを下回るリスクが想定されます。逆に、安定収益事業へ過度な投資を行った場合には、期待収益率の低下を招き、想定した業績を達成できず、市場評価や信用力の低下に繋がる可能性が考えられます。
さらに、サンクコストへの懸念から採算性の低下した既存事業への投資を継続し、成長分野へのシフトが遅れるリスクや、単体事業の黒字に固執するあまり、グループ全体の資本コスト(WACC)を上回る投下資本利益率(ROIC)を創出できない事業が温存され、結果としてPBRの1倍割れや株価低迷を招くリスクが想定されます。
機会
効果的な資産配分と投資戦略を実践することにより、各種リスクを適切にコントロールしながら、中長期的な成長機会と高いリターンを追求できるものと認識しております。
具体的には、高い市場占有率と利益水準を誇る新築分譲マンション事業及び投資開発事業を安定的な原動力としつつ、その他多様なセグメントへの投資を戦略的に拡大することで、特定事業への依存リスクを分散させるとともに、次なる成長を牽引する新たな収益機会の獲得に繋げることができます。また、ROICを基準としたポートフォリオ管理を徹底し、低収益事業からの撤退や機動的な資産の入れ替えを実践することは、資本効率とガバナンスが機能した経営体制を資本市場へ示す好機となります。これにより、株価プレミアムの獲得や資金調達条件の改善など、企業価値をより高める好循環を創出できるものと考えております。
対応策
当社グループにおいては、月次に一度開催される取締役会にて事業ごとのアセット残高を提示し、月末実績及び期末見込みに基づくポートフォリオの更新・報告を行っております。これを月次単位で継続して実施することにより、特定の事業への過度な投資を抑制し、最適なポートフォリオ管理を推進しております。
また、四半期に一度の取締役会においては、ROIC(投下資本利益率)及びWACC(加重平均資本コスト)を用いた事業ごとの採算性リスクの検証と把握を行っております。この定量的な評価に基づき、各事業における今後の方針(推進・維持・縮小)の適時適切な見直しを行うとともに、用地仕入れの抑制、売れ残り住戸や完成物件の売却推進、あるいはハードルレートの改定といった、具体的な対応策を機動的に検討・執行する体制を構築しております。

⑤ 人権への対応(労務環境)

大分類
事業戦略リスク
中分類
人事労務
小分類
人権への対応(労務環境)
担当部署(本部/部)
グループ人事戦略部
発生頻度/可能性
中
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
労働環境は、企業の持続可能性を左右するものであり、人的資本経営の基盤となる重要なファクターであると認識しております。特に昨今では、適正な労働時間の管理はもとより、リモートワークへの対応や従業員の健康管理をはじめとする、健全に就業できる職場環境の構築が、優秀な人材の確保及び定着に大きく影響するものと考えております。また、労働基準法を巡る議論の動向などからも、単なる労働時間の定量的な管理に留まらず、労働の「質」の確保や、労働と私生活の分離(生活のメリハリ)を両立させることが強く求められる状況となっております。
このような状況下において、従業員の健全な労働環境の整備に不備や遅延が生じた場合には、優秀な人材の獲得競争における劣後や、従業員のモチベーション低下に伴う生産性への悪影響を及ぼす可能性が考えられます。さらに、これらは当社グループの社会的評価の低下を招く要因にもなり得るため、事業を継続していく上での深刻な競争劣位に繋がるリスクを含んでいるものと想定しております。
機会
周囲に先んじて社会情勢の変化に即応した労務環境や、法令を遵守した厳格な就業環境を構築することは、優秀な人材の確実な確保や従業員の生産性向上をもたらすものと考えております。このような取り組みを推進することにより、当社グループの事業継続における優位性を強固なものとし、中長期的かつ持続的な企業価値の向上に資する好機に繋がるものと認識しております。
対応策
当社グループはウェルビーイング(Well-being)の方針のもと、在宅勤務の拡大や幸福度調査に基づく施策展開、ハラスメント防止研修等により、健全な職場環境の維持に努めております。
労務管理においては、労働時間の月次モニタリング体制を構築しリスク軽減を図っているほか、グループ会社の人事担当者向け勉強会の実施によりグループ全体でのチェック体制を強化しております。エンゲージメント向上に向けては、1on1の推進や管理職研修のほか、取締役の評価項目への反映や360度診断を導入しております。また、人権方針の策定とデューデリジェンスによるリスク特定を行い、四半期ごとの継続的なモニタリング体制を徹底しております。

⑥ ガバナンスの強化

大分類
事業戦略リスク
中分類
組織・ガバナンスリスク
小分類
ガバナンスの強化
担当部署(本部/部)
グループ内部監査室
発生頻度/可能性
中
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
当社グループにおいては、ガバナンス強化における内部統制機能の現況をアシュアランスする方策として、会社法及び金融商品取引法等の法規に対応する「J-SOX評価業務」ならびに「内部監査業務」を適切に実施し、その有効性を担保しております。この有効な内部統制機能の構築は、当社のみならずグループ各社においても極めて重要であります。各グループ会社におけるガバナンスを有効に機能させるための重要な手段であるとの認識のもと、その実効性を確実に確保すべく、グループ内部監査室が中心となって業務を推進しております。
すなわち、当社及びすべてのグループ会社を対象領域とした内部監査業務及びJ-SOX評価業務のさらなる深化を推進することにより、以下に掲げるリスクシナリオの予防、防止、及び低減を図っております。
想定されるリスクシナリオとしては、業務上の誤謬の発生に伴う損害賠償請求や社会的信頼の逸失リスク、経営者及び従業員による不正行為の発生リスク、ならびにコンプライアンス抵触事案の発生リスクが挙げられます。さらに、組織内における各監視機能が機能不全に陥ることで問題の発覚や対処が長期化するリスクや、万一リスクが顕在化した際に迅速な初期対応ができないことによって被害が拡大するリスクなどを想定しております。
機会
リスクの早期発見及び適切なリスクマネジメントを実践することが、企業の社会的信頼度の向上をもたらすとともに、継続的な事業成長を支える強固な基盤に繋がるものと認識しております。また、これらの取り組みを通じた業務プロセスの改善等により、組織全体における業務品質及びパフォーマンスの向上が期待できます。さらに、適切な業務マニュアルに従い、統制上の意思決定フローや損益管理体制を一定の形式として確立・定着させることは、各種手続きや経営判断における迅速性の確保に寄与し、ひいては変化の激しい経営環境下における機動的な事業運営を可能にする好機になるものと考えております。
対応策
年度計画に基づき実施する通常の監査に加え、必要に応じて独立的評価やモニタリング等を機動的に行う「オフサイト監査」を実践しております。これにより、予期せぬリスクの低減を図るとともに、グループ全体におけるガバナンス体制の維持及び強化を多角的に支援しております。また、内部統制システムに関わる組織や人員の連携を緊密にすることで、すべてのグループ会社における内部統制機能の有効性確保に直結する「内部統制体制の強化・維持」を強力に推進しております。さらに、連結グループ会社との間で強固な連携及び管理体制を構築し、いわゆる「3ディフェンスライン」機能の有効性向上により、グループ一体となったリスクマネジメント体制の深化に努めております。

⑦ 多様な人材の確保

大分類
事業戦略リスク
中分類
組織・ガバナンス
小分類
多様な人材の確保
担当部署(本部/部)
グループ人事戦略部
発生頻度/可能性
中
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少に加え、リモートワークの拡大や求職者における働き方への志向の変化などを背景に、優秀な人材の獲得競争は深刻さを増しております。
このような環境下において、人材の流出や多様な人材の不足が生じた場合には、在籍する従業員の時間外労働の増加や業務負荷の深刻な増大を招くほか、組織の硬直化を引き起こし、さらなる人材の流出という悪循環に繋がる懸念があります。また、これらは優秀な人材の確保を困難にし、従業員のモチベーション低下に伴う生産性への悪影響を及ぼすだけでなく、当社グループの社会的評価の低下や新たな付加価値創出の停滞にも直結いたします。
結果として、中長期的な事業継続における深刻な競争劣位を招くなど、当社グループの経営基盤や業績に重大な影響を及ぼすリスクを含んでいるものと認識しております。
機会
本リスクに対して適切に対応し、多様な人材が活躍できる環境を整備することは、業務の生産性や品質の向上、及び市場における競争力の強化をもたらすものと考えております。
さらに、多様な視点や価値観が交わることで、新しいアイデアの創出やイノベーションの誘発が期待でき、これらがひいては当社グループの中長期的な成長と企業価値の向上に大きく寄与する好機になるものと認識しております。
対応策
優秀な人材の確保及び定着に向け、競争力のある待遇や福利厚生の提供として確定拠出年金(DC)制度のグループ全体への適用拡大を進めております。また、教育プログラムやトレーニングの充実化を図るため、グループ共通研修の実施やeラーニング対象者の拡大を進め、従業員の能力開発を支援しております。
多様な人材を受け入れる文化の醸成(DE&I)に向けては、グループ横断の専門プロジェクトを推進し、その取り組みをグループ内へ広く発信しているほか、女性採用比率の向上や障がい者雇用の推進を強化しております。さらに、人事制度の適切な評価とその運用として、グループのパーパスやバリューズを基準とした行動評価を推進しております。
組織のコミュニケーション及びガバナンスの強化においては、1on1ミーティングのグループ展開を推進しているほか、従業員相談窓口をこれまでのグループ一括管理から各社個別設置へと拡大し、より身近で迅速な相談体制を構築しております。加えて、離職防止及びハラスメントの根絶を目的として、経営トップ層による役員ミーティングを定期的に開催するなど、経営レベルでの健全な組織運営を徹底しております。

前年

(1)リスクマップ
リスクマップは、特定されたリスクの重要度と優先順位を可視化し、経営戦略の立案段階からリスク管理の視点を組み込むとともに、実効性のあるリスク対応策を策定・実行するための重要なツールとして活用しております。

(2)リスク見直しの実施

変更前
変更後
変更理由

金利市場の変化
(Aランク)

金融市場の変化
(Aランク)
金利のみならず為替や株式市場など金融全般の動向が事業に与える影響が大きく、多角的に捉える必要があるため
再生可能エネルギー市場の変化
(Bランク)
再生可能エネルギー市場の変化(Aランク)
当社が今後注力すべき成長分野であり、経済環境の変動や行政規制の強化が事業運営に重大な影響を及ぼす可能性が高いため
労務環境
(Aランク)

人権への対応(労務環境)
(Aランク)
社会的責任の重要性が増す中で人権への対応が企業価値の維持・向上に不可欠な課題であるため

内部統制機能の維持・強化

(Aランク)

ガバナンスの強化

(Aランク)
内部統制に加え、多様なステークホルダーに対する企業の責任を果たすための体制強化と、経営の透明性や健全性の向上のため
海外事業の展開
(Cランク)
海外事業の展開
(Bランク)
昨今のグローバル経済環境の変化や海外市場での事業拡大に伴うリスクが増大していることから、より高いレベルでの管理が必要と判断したため
※変更点は下線部です。

(3)重要リスク一覧

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
1
不動産市場の動向
・経済政策の方針変更(法規制、法令解釈や運用方針の変更)
・ライフスタイルの変化(DINKs、共働き世帯の増加、高齢者のマンションへの住み替え、テレワークの進展)
・住宅ニーズの多様化
・政治情勢、景気動向の変化
・人口動態の変更
・新商品、サービスによる需要創出、成長機会の獲得
・減税政策の要件緩和
・用地、物件取得機会の増加
・情報収集活動の強化
・購買層のニーズ反映
・多様な商品の提供
・多様な資金調達手法の取り組み強化
・継続的なパフォーマンスのモニタリング、対策の実行
地域社会の持続的な成長の実現
2
金融市場の変化
・市場金利の上昇局面における資金調達コストの増加
・住宅ローン金利の変動による顧客購入マインドの変化
・価格調整後の実需層による分譲マンション購入機会の増加
・金利上昇局面で相対的に割安になった不動産リートへの投資
・借入抑制による自己資本比率向上
・金融機関との連携強化による資金調達の多様化
地域社会の持続的な成長の実現
3
ポートフォリオ管理
・事業の採算変化
・事業の継続、撤退の判断時期
・仕入や投資と回収期間の不均衡の発生
・企業評価(成長性等)への影響
・自社グループ利益体質の最適化、安定化
・予算精度向上による対外的信用の獲得
・社内システム等の活用による、事業部ごと、PJごとの損益、採算性の可視化の推進
・ポートフォリオ会議等を行い、過度な仕入、投資の抑制
コーポレート・ガバナンスの強化
4
ガバナンスの強化
・不正行為、誤報告、情報漏洩等の発生
・損失の発生、信頼性への影響
・業務プロセスの改善による組織全体のパフォーマンス向上
・オフサイト監査によるガバナンス体制の維持、強化支援
・内部統制に関わる組織、人員の連携強化
・グループ間の連携、管理体制強化
コーポレート・ガバナンスの強化
リスクマネジメントの強化

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
5
気候変動
・自然災害などの発生リスクの増加
・環境配慮型商品の提供に伴うコスト増加
・気候変動対策への取組み遅延による投資家からの低評価による株価への影響
・温室効果ガスの使用、排出規制や省エネルギー規制の強化
・法規制強化による建築基準の厳格化
・自然災害の激甚化による各種コスト変動
・環境問題への関心の高まりによる再生可能エネルギー市場の活性化
・環境配慮型商品や、災害に強い商品、建物に対する需要の高まり
・再生可能エネルギー発電所の開発
・二酸化炭素排出量の削減
・気候変動シナリオの分析
・外部評価機関の基準に沿った社内体制の構築
・グリーン認証の取得
・建物や施設の耐震化の推進
・BCP体制の構築
気候変動・脱炭素化への対応
再生可能エネルギーの安定供給と利用促進
6
人権への対応(労務環境)
・生産性やモチベーションへの影響
・人材の流動化
・ハラスメントの発生
・労働時間による心身への影響
・従業員の満足度とモラルの向上
・従業員の生産性向上
・優秀な人材の確保
・人権方針の作成、人権デューデリジェンスの実施
・モニタリングの実施
・相談通報窓口の整備
・違反者への罰則
・規則やポリシーの策定
・柔軟な労働制度の導入
・定期的な健康診断やストレス管理プログラム
・福利厚生制度の充実
従業員の健康と安全の確保
エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進
7
再生可能エネルギー市場の変化
・政策の変更、FIT制度変更による事業機会の変化
・原子力発電所の再稼働
・送電網等インフラ設備の維持管理
・脱炭素化トレンドの変更
・発電所開発における生態系への影響
・新技術の開発、台頭
・電力会社の出力抑制要請(再生エネルギー電力の供給過多)
・電力グリッドの老朽化、容量不足
・再生可能エネルギーニーズの拡大による、売電価格の上昇
・環境への貢献企業としてのブランディング
・FITに代わる新制度の導入
・BCP対応に伴う再生可能エネルギーの導入
・バックアップ電源としての蓄電所の拡大
・電源の多様化推進
・長期売電契約の締結
・エネルギー企業との提携
・PPAなど新たな事業への取り組み
・エネルギー事業におけるエリア戦略の実施
・蓄電池導入による出力抑制時ダウンサイトカバーの検討
再生可能エネルギーの安定供給と利用促進

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
8
品質管理の維持
・顧客満足度への影響
・法的責任の発生
・顧客満足度の向上
・ブランド価値の向上
・厳格な品質管理システムの導入
・定期的な品質監査と改善活動
・教育とトレーニングの強化
地域社会の持続的な成長の実現
人権の尊重、サプライチェーンへの対応
9
原材料コストの変動
・利益率の変動による業績への影響
・コスト削減の機会
・新たな供給源の開拓
・取り組むべきプロジェクトの取捨選択
・長期契約の締結や価格固定契約の導入
・商品先物取引やオプション取引の活用
・予算見直しとプロジェクトの再評価の定期実施
地域社会の持続的な成長の実現
10
新規事業への参入
・新規市場や、関連する法規制への理解浸透
・資金調達
・新規事業の採算性
・地域社会との関係
・成長の機会の提供
・競争力の強化
・市場のニーズや競合状況の把握
・地域とのパートナーシップの構築
・撤退基準の明確化
再生可能エネルギーの安定供給と利用促進
地域社会の持続的な成長の実現
11
DX推進への対応
・企業競争力への影響
・情報管理等に関する評判等への影響
・業務遂行への影響
・コスト削減
・生産性の向上
・顧客満足度の向上
・DX、ITを推進するための組織文化の変革
・従業員のスキルアップや継続的な学習の機会の提供
・適切なセキュリティ対策の実施
少子高齢化、労働人口減少への対応
12
海外事業の展開
・進出国の政治、経済情勢、法規制、制度等
・現地パートナーシップ等の事業運営
・自然災害の激甚化、テロ、暴動の発生
・新規市場開拓による成長可能性
・ニッチ市場の開拓
・新規事業展開の可能性
・進出国情報の収集、モニタリング
・関係部署間での市場管理、事業運営管理、情報の共有、分析
・BCP体制の構築
地域社会の持続的な成長の実現
13
人材の確保
・人材流出等による人材不足を起因とした労働生産性の低下
・業務品質、競争力の保持
・業務の生産性、品質及び、競争力の向上
・新しいアイデアやイノベーションの創出
・競争力のある待遇や福利厚生の提供
・教育プログラムやトレーニングの充実化
・多様な人材を受け入れる文化の醸成と、包括的な職場環境の提供
・人事制度の適切な評価と運用
・1on1
・相談窓口の設置
少子高齢化、労働人口減少への対応

(4)最重要リスク説明
① 不動産市場の動向

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
不動産市場の動向
担当部署(本部/部)
グループ経営企画部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
リスクシナリオ
当社グループでは不動産関連事業がその収益の多くを占めております。よって、不動産市場の動向を的確に捉えることは、当社の今後を左右する最重要事項であり、特に住宅需要の変化には注視しております。住宅需要は、景気動向をはじめ、お客様のライフスタイルの変化の影響を受けやすく、また、住宅取得に関する国の各種施策や、その他の不動産を取り巻く法規や規制、ルールの制定や改廃、解釈の変更等の影響を受け、更には国や地域の人口動態の影響も看過できないものであります。
具体的なリスクシナリオとしては、景気後退・経済成長鈍化局面での住宅購入・賃貸需要、オフィス需要の減退等不動産取引の停滞、金利上昇局面での資金調達コスト増加、不動産投資利回り悪化、不動産価格下落圧力等、法規制・環境規制強化局面では、建築基準法改正、省エネ基準強化、脱炭素化に向けた規制強化(CO2排出量制限等)による開発計画の見直し、追加コスト発生、また、人口減少・高齢化による住宅需要減退、空き家増加等を想定しております。
機会
新商品や新サービスの創出のきっかけとなり、用地・物件取得機会の増加が見込まれます。
不動産市場動向に左右されない、不動産事業以外の事業の模索や拡大が見込まれます。
対応策
不動産市場の動向については、経営企画部門において、月に1度、外部の専門家を交えた定期的な情報交換を行うとともに、その動向について社内に共有を行っております。市場のトレンドやニーズについては、当社の製販一体のメリットを生かし、顧客趣向や購買動向を、商品企画に反映できる体制を構築しており、これにより多様な商品の提供を行っております。
また、経済動向を見据え多様な資金調達手法について検討と取り組みを強化しており、これにより市場の変動に柔軟に対応できる仕組みづくりを行っております。
また、不動産事業のみに依存しない事業ポートフォリオの構築を進めております。主にはストック事業であるエネルギー事業、フィー事業であるアセットマネジメント事業の拡大を図っており、安定収益の確保に注力しております。

② 金融市場の変化

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
金融市場の変化
担当部署(本部/部)
グループ財務部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
現在の金融市場において、不動産事業は低金利下での価格上昇が続く一方、高価格帯マンションの販売難やリートの価格調整、リモートワークによるオフィス需要の二極化、建築コストの上昇といった課題を抱えています。一方、再生可能エネルギー事業は、脱炭素化の流れと政府の支援策を背景に市場が拡大しており、太陽光発電を中心に導入が進むものの、系統連系や出力安定化、蓄電池導入が重要なテーマとなっています。
両事業における具体的なリスクシナリオとして、金融引き締めによる金利上昇は、不動産事業では資金調達コストの増加、住宅ローン金利上昇による購買意欲の低下、不動産価格の下落を引き起こす可能性があります。再生可能エネルギー事業においても、多額の先行投資を要する事業の資金調達コスト増加に繋がり、さらに政府支援策の変更や技術革新の遅れ、自然災害による設備損壊、電力価格やサプライチェーンへの影響も懸念されます。
機会
金利上昇局面では、価格調整後の実需層による分譲マンション購入機会の増加、相対的に割安になった不動産リートへの投資機会につながり、インフレヘッジとしても期待できます。また、金融市場の変動により、競合他社の事業縮小による当社グループの市場シェア拡大につながる機会となります。
対応策
当社グループは、不動産事業と再生可能エネルギー事業の多角化を進め、ROIC管理徹底や在庫圧縮で財務基盤を強化し、金融市場の変動に強い経営を目指します。市場金利の動向を注視し、金融機関との連携を深めながら、金利上昇に備えた財務健全性の維持や借入手法の多様化、物件価値の維持・向上に努めます。
また、グリーンファイナンス活用による金融機関連携強化、環境負荷低減に取り組み、持続的な成長を目指してまいります。

③ ポートフォリオ管理

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
ポートフォリオ管理
担当部署(本部/部)
グループ財務部
グループ経営企画部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
当社グループでは不動産事業を中心に、エネルギー事業、アセットマネジメント事業に取り組んでおります。これら3つのセグメントにおいて、個別の事業の採算性の検討は非常に重要なテーマであり、これら事業のバランスの良いポートフォリオを保持することは、当社グループの永続的な発展に必要不可欠です。よってこれらそれぞれの事業セグメントにおいては、個別の事業の採算性や、事業の継続・撤退の判断を迅速に行うことが求められ、また、当社グループが目標として掲げている財務指標のコントロールは、リスク管理の観点からは欠かせない要素となります。
具体的なリスクシナリオとしては、採算性の把握や事業の継続、撤退判断、利益率の変動や他ポートフォリオへの資源配分等の最適化、ROEやROIC等企業の評価指標への影響による企業評価(株価)への反映を想定しております。
機会
効果的な資産配分と投資戦略を実施することで、高いリターンを追求できます。また、多様なセグメントに投資することで、リスクを分散しつつ収益機会を広げることができます。
最適な事業ポートフォリオの構築により、収益性の高い事業への集中投資ができるようになり、リターンを増加させる機会となります。
対応策
月に1度、ポートフォリオ会議を開催し、会社の状況を把握し、過度な投資や事業用不動産等の取得を抑制しております。ポートフォリオ、ROEやROIC等企業の評価指標分析を取締役会での経営判断指標として適宜報告、共有しております。また、社内システムを活用し、事業部ごとに事業の採算性が正確に把握できるような仕組みの構築を進めております。

④ ガバナンスの強化

大分類
事業戦略リスク
中分類
組織・ガバナンスリスク
小分類
ガバナンスの強化
担当部署(本部/部)
グループ経営企画部
グループ内部監査室
発生頻度/可能性
中
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
内部統制の重要性は論を待たず、当社グループとしてもその拡充はグループ各社にガバナンスを利かせる有効な方策であり、不正行為やコンプライアンス抵触事案の発生抑止、また万一発生した際の迅速な対応へと繋がるものと考えており、今後もその拡充と充実化を図っていきたいと考えております。
具体的なリスクシナリオとして、業務上の誤謬、経営者や従業員による不正行為、コンプライアンス抵触事案が発生するリスクに加え、組織内の監視機能不全による問題の長期化や、リスク顕在化時の迅速な対応ができないことによる被害拡大といったリスクを想定しております。
機会
リスクの早期発見やリスクの適切な管理を行うことで、企業の信頼度の向上とともに、永続的な事業提供に繋がります。また、業務プロセス改善等により、組織全体のパフォーマンスが向上します。
対応策
内部監査室の体制強化を通じて、実効的な監査サイクルの構築、内部監査人の専門性向上、そして必要に応じたオフサイト監査の充実を図ります。これにより、計画外のリスクも継続的に評価し、ガバナンス体制を維持・強化します。また、内部統制システムに関わる組織・人員の連携を強化し、役割範囲の明確化と定期的な情報・課題共有を進めます。さらに、連結グループ会社との連携および管理体制を強化し、グループ全体の統制力を向上させてまいります。

⑤ 気候変動

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
気候変動
担当部署(本部/部)
サステナビリティ推進室
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
当社グループでは、気候変動を自然環境と社会構造に大きな変化をもたらし、当社グループの経営とビジネス全体に影響を与える重要な課題であると位置づけています。気候変動における移行リスクと物理リスクは、当社グループの事業へ影響を及ぼす可能性があります。温室効果ガスの使用・排出規制や省エネルギー規制など法規制の厳格化といった移行リスクは、マンション等の建築物に対する省エネルギー基準の厳格化や、環境配慮型商品の採用・提供等が求められることにつながり、これに伴い当社の収益面に影響が生じる可能性があります。気候変動に起因する台風・豪雨などの自然災害の激甚化や事故等の発生といった物理リスクは、建物被害や工事期間の延長によるコスト増等、事業へ悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループにおける気候変動への取組み状況は、投資家の当社への投資判断に影響を及ぼすことが考えられます。
機会
当社グループでは、エネルギー事業を成長事業と位置付けており、再生可能エネルギーの需要拡大は重要な機会として捉えています。発電規模及び関連サービスの提供を拡大することで、他社との差別化を図り競争力を高めることができます。また、低排出な設備や再生可能エネルギー電力の導入、防災への関心の高まりは、住宅においては住み替えや修繕の需要を生み、また、そのような需要を喚起することで、当社事業の成長を促進する機会となります。
対応策
再生可能エネルギー発電所の開発を推進するとともに、気候変動への適応策の構築や環境性能の高い物件開発や物件における再生可能エネルギーの活用を推進し、環境への負荷を最小限に抑える取り組みを徹底します。また、四半期に一度開催されるサステナビリティ委員会にて、気候変動ポリシー・温室効果ガス削減計画に基づく審議を行い、必要な社内体制構築を進めるなど、組織全体で事業推進における温室効果ガス削減に取り組みます。

⑥ 人権への対応(労務環境)

大分類
事業戦略リスク
中分類
人事労務
小分類
人権への対応(労務環境)
担当部署(本部/部)
グループ人事戦略部
発生頻度/可能性
中
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
労務環境は、労働者の健康と安全、企業の生産性と持続可能性、法令遵守、社会的評価など多方面に渡り、企業において重要なファクターであると認識しております。
特に昨今では適正労働時間の管理はもとより、リモートワークへの対応や従業員への健康管理等、従業員が健全に就業できる職場環境の構築が、優秀な人材の確保やその定着に大きく影響するものと考えております。
現在当社では Well-beingの方針のもと、その環境構築のため在宅勤務の適用拡大や従業員幸福度のサーベイに基づいた各種施策の投下、またハラスメント防止を目的とした研修などを実施しております。
従業員の健全な労務環境の整備の不備・遅延は、優秀な人材の確保やモチベーション低下による生産性に影響を及ぼすだけではなく、当社の社会的評価の低下にもつながり、事業を継続していくうえで競争劣位になるリスクを含んでいるものと考えております。
機会
本リスクに対し、周りに先んじた社会環境に応じた労務環境構築、法令遵守体制が確立された環境を構築することにより、優秀な人材の確保や生産性の向上をもたらし、当社事業継続において優位に働くものと考えております。
対応策
当社グループでは、Well-beingの方針のもと、その環境構築のため在宅勤務の適用拡大や、従業員幸福度実施による従業員の状況把握とその結果に基づいた各種施策の投下、またハラスメント防止を目的とした研修等を実施しております。
労働環境においてはグループ人事戦略部にてグループ各社の労働時間の月次管理を行い、そのチェック体制の構築とそのリスクの軽減に努めております。
従業員のエンゲージメントに関しては、人事制度における評価の運用の質の向上や、1on1による風通しの良い職場環境の構築、また幸福度調査実施による従業員の状況把握とその結果に基づいた改善策のKPIを設定し、その推進に務めております。また取締役の評価にも従業員のエンゲージメント向上の項目を組み込んでおり、さらに360度診断の実施、その後の本人への結果フィードバック等経営レベルでの取り組みを行っております。
人権への対応では、人権方針の作成、人権デューデリジェンスを行い、人権尊重の取り組みを進めております。

⑦ 再生可能エネルギー市場の変化

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
再生可能エネルギー市場の変化
担当部署(本部/部)
グループ経営企画部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
当社グループにおいて、再生可能エネルギー事業はコア事業である不動産事業と比して未だ成長段階にありますが、政府としても補助金等を投下することで市場の活性化に務めていることから、さらなる事業規模拡大、事業多角化を見据え、注力しているところであります。
具体的なリスクシナリオとして、政策変更に伴う補助金、FIT制度変更、原子力発電所の再稼働による事業機会の変化による事業採算性、収益性への影響、電力会社が出力抑制を行うことでの売電量のダウンサイドリスク、また、世界的な脱炭素化の潮流が変化し、化石燃料への回帰や新たなエネルギー源の台頭による再生可能エネルギーの優位性が失われた場合の事業継続への影響等を想定しております。
機会
売電収入増加や環境貢献ブランディングによる企業価値向上、BCP対応強化や新制度対応を通じた物件競争力向上、さらには蓄電所事業といった新たな収益源を創出する大きな機会となります。
対応策
電気事業者(オフテイカー)との長期売電契約を締結することで、安定的な収益確保が可能となり、本リスクを軽減できると考えられます。また、全国規模でエネルギーを供給することで、特定エリアでの出力抑制による収益減少をヘッジし、さらに蓄電池の導入等により出力抑制時の損失をカバーする方策を検討してまいります。

今年

(1)リスクマップ
リスクマップは、特定されたリスクの重要度と優先順位を可視化し、経営戦略の立案段階からリスク管理の視点を組み込むとともに、実効性のあるリスク対応策を策定・実行するための重要なツールとして活用しております。

(2)リスク見直しの実施

変更前
変更後
変更理由
人材の確保
(Bランク)

多様な人材の確保
(Aランク)
多様な視点や専門性を持つ人材の確保は、イノベーションの創出や持続的な企業価値向上に向けた経営基盤の強靭化に不可欠であるため
気候変動
(Aランク)
気候変動
(Bランク)
脱炭素社会の実現に向けた政府指針に対応する社内体制整備に一定の目処が立ち、リスク管理の優先順位が相対的に変化したこと、また市場や社会的要請に対し適切な対応・開示が継続できているため
新規事業への参入
(Bランク)
新規事業への参入及び統合

(インテグレーション)

(Bランク)
市場環境の激化に伴い、既存事業との相乗効果を生む組織統合プロセスの重要性が増しており、グループ全体の持続的成長に不可欠であるため
情報管理体制
(Cランク)
情報管理体制
(Bランク)
ITインフラの脆弱性が事業継続に直結するリスクが拡大しており、情報セキュリティの強化と適切なガバナンス体制の構築が強く求められているため
(新規)

内部統制の実効性機能

(Bランク)
グループ拡大に伴う組織の複雑化に対応し、意思決定の透明性と法令遵守を徹底する体制構築が、持続的な企業価値向上のために不可欠であるため
※変更点は下線部です。

(3)重要リスク一覧

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
1
不動産市場の動向
・追加利上げによる支払利息の増加
・保有不動産の時価下落と減損の発生
・建築コスト高止まりによる利益の圧迫
・購買力低下による成約の長期化
・他社の資産売却による物件取得の好機
・好立地物件の適正、割安価格での取得
・環境やDX対応への改装で価値向上
・再生後の高い賃料収益や売却益の獲得
・外部専門家との情報共有と社内展開
・製販一体の強みでニーズを商品に反映
・徹底した財務や指標管理で耐性を確保
・戸建や再販事業への投資加速でリスクを分散
地域社会の持続的な成長の実現
2
金融市場の変化
・金利上昇による借入増と購入層の減少
・融資厳格化による資金繰りへの影響
・資材難による工期遅延や建設費の超過
・エネルギー事業の資本コスト増加
・中古や賃貸の需要増によるインフレ耐性
・都心既存ビルの希少化や割安物件の取得
・デジタル技術活用と蓄電池の収益源化
・国産エネルギー投資による持続的な成長
・財務基盤の強化と調達手法の多様化
・アセットライト経営によるリスク低減
・買取再販や多角化による資材リスク回避
地域社会の持続的な成長の実現
3
再生可能エネルギー市場の変化
・制度移行や市場価格変動等の環境変化
・需給不均衡による出力制御の発生と拡大
・価格転嫁が困難な収益構造
・事業計画の見直しや減損損失の発生
・コスト増や制度変更による業績への影響
・脱炭素化に伴う中長期的な市場の成長
・蓄電池や環境価値取引などの新事業機会
・培ったノウハウ活用による収益の改善
・既存資産の入れ替えや安定事業への転換
・多角的な周辺領域での企業価値の向上
・既存発電資産のモニタリングと運営改善
・低利回り太陽光の売却と新規資産の導入
・土地や開発権利をパッケージ化して売却
・売却後の運営、管理によるフィービジネス
・有利子負債の抑制による健全な財務経営
再生可能エネルギーの安定供給と利用促進
4
ポートフォリオ管理
・過度な高リスク投資による損失拡大
・安定事業への偏重による期待収益率の低下
・既存事業への依存による成長分野への投資の遅れ
・低収益事業の温存による株価低迷
・特定事業への依存を防ぐ多角的な投資拡大
・次なる成長を牽引する新規収益機会の獲得
・指標に基づく徹底した資産の入れ替えの実践
・効率的な経営体制提示による株価の好循環
・月次の残高確認による過度な投資の抑制
・定量評価に基づく事業方針のタイムリーな見直し
・指標を用いた四半期ごとの採算性検証
・仕入れ抑制や物件売却の機動的な執行
コーポレート・ガバナンスの強化

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
5
人権への対応(労務環境)
・労働環境不備による人材獲得の競争劣後
・モチベーション低下に伴う生産性への悪影響
・社会的評価の低下による深刻な競争劣位
・労働環境の不備が招く企業の持続性への影響
・先んじた環境整備による優秀な人材の確保
・厳格な就業環境の構築による生産性の向上
・法令遵守の徹底による事業継続の優位性
・一連の取り組みを通じた持続的な企業価値向上
・在宅勤務や幸福度調査による環境の維持
・月次労働時間の監視による労務リスク軽減
・面談や研修の実施によるモチベーションの向上
・役員評価への反映や多面評価制度の実施
・人権方針の策定と定期的なリスクの特定
従業員の健康と安全の確保
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進
6
ガバナンスの強化
・業務の誤りによる損害賠償や信頼喪失
・経営者や従業員による不正行為の発生
・法令違反や規則への抵触事案の発生
・監視機能の不全による問題対処の長期化
・初期対応の遅れによる被害の拡大
・リスク管理の実践による社会的信頼の向上
・業務プロセス改善による組織全体の品質向上
・形式の確立による経営判断の迅速性の確保
・環境変化に対応する機動的な事業運営の実現
・機動的なオフサイト監査によるリスク低減
・グループ全社のガバナンス維持と強化
・組織間の緊密な連携による内部統制の強化
・3ディフェンスラインによる体制の深化
・連結会社との強固な管理体制の構築
コーポレート・ガバナンスの強化
リスクマネジメントの強化
7
多様な人材の確保
・労働負荷の増大による人材流出の悪循環
・組織の硬直化と多様な人材の不足
・モチベーション低下に伴う生産性への悪影響
・付加価値創出の停滞と社会的評価の低下
・経営基盤を揺るがす深刻な競争劣位の到来
・多様な人材の活躍による生産性と品質の向上
・労働市場における競争力の強化の実現
・多様な視点の融合による新アイデアの創出
・イノベーション誘発による中長期的な成長
・取り組みの推進による企業価値の向上
・確定拠出年金の拡大による待遇の強化
・共通研修やeラーニングによる能力開発
・多様性推進プロジェクトと女性や障がい者などの採用強化
・パーパス等を基準とした行動評価の推進
・個別相談窓口や役員ミーティングによる組織健全化
少子高齢化、労働人口減少への対応
ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DE&I)の推進

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
8
気候変動
・省エネ規制強化による建築コスト増と減益
・自然災害の激甚化による建物被害や工期遅延
・工事期間の延長に伴う追加コストの発生
・環境配慮の不備に伴う投資家の投資見送り
・蓄電池開発への厳選投資による他社差別化
・環境性能の高い建物開発による需要の喚起
・再生エネルギー電力の導入に伴う住み替え需要創出
・リニューアル再販拡大による物件の有効活用
・防災意識の高まりを背景とした事業成長
・全領域を対象とした気候変動の定量分析
・算出したデータの経営判断や開示への活用
・計画推進による温室効果ガスの段階的削減
・委員会での定期審議と取締役会への報告
・目標達成に向けた必要な社内体制の構築
気候変動・脱炭素化への対応
再生可能エネルギーの安定供給と利用促進
9
新規事業への参入及び統合(インテグレーション)
・既存事業と異なる市場や法規制への適応難
・想定した事業計画や投資回収の未達成
・買収後のシステムや組織統合の進捗遅延
・シナジー未達や追加コストによる業績悪化
・のれんや固定資産の減損損失による影響
・既存の顧客基盤を活用した新規収益の創出
・バリューチェーン拡大による収益源多様化
・補完関係の事業取込による顧客接点の強化
・成長市場への参入による企業価値の向上
・パーパス達成とサステナブルな未来の創造
・多面的な検証による投資判断の精度向上
・精緻な調査に基づくリスク把握と統合計画の策定
・リスクマネジメント委員会への諮問によるリスク管理の強化
・投資後における業績やシナジーの継続監視
・状況に応じた計画見直しや経営資源の再配分
・撤退基準の検討による損失拡大の未然防止
地域社会の持続的な成長の実現
10
海外事業の展開
・現地の法改正や為替変動による損失
・価格の変動や売却困難に伴う市場リスク
・工期の遅延や現地パートナーとの関係悪化
・商慣習の違いや法理解不足による契約不履行
・予期せぬ自然災害やテロによる事業中断
・日系大手実績物件への共同投資による成功
・国内実績スキームの海外での再構築と模倣
・高齢化地域におけるヘルスケア物件の開発
・人口増に伴う需要を見据えた物流倉庫投資
・中古再生による回転の速い再販スキーム
・定例会議や外部レポートによる影響の精査
・競合や開発予定の物件分析と販売戦略立案
・月次での財務書類の確認と改善案の提案
・複数部門や専門家による多角的な契約確認
・地政学的リスクを見据えた確認項目の見直し
地域社会の持続的な成長の実現

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
11
原材料コストの変動
・開始時予算と請負契約時の金額の乖離
・原材料の高止まりによる建築コストへの影響
・時間規制等に伴う工期長期化と労務費高騰
・見積協力の減少に伴うスケジュール管理の必須化
・法改正による標準労務費遵守に伴う更なる高騰
・取引先との目線合わせによる関係の確立
・標準労務費を含む市況原価の正確な把握
・安価でかつ高品質な建築材料の選定
・概算見積時の的確な精査と適正予算の確保
・取り組むべきプロジェクトの的確な取捨選択
・施工会社の早期選定による確実な着工
・予算の見直しと定期的な事業の再評価
・期間効率を意識した適正な仕入れの実施
地域社会の持続的な成長の実現
12
品質管理の維持
・顧客対応の長期化に伴う満足度や信用の失墜
・SNSへの書き込み等による悪評の拡散
・契約不履行時の法的責任や売買上の履行責任
・施工会社の廃業に伴う責任履行不備への対応
・行き届いた顧客対応による満足度の向上
・品質と信頼の積み重ねによるブランド価値向上
・品質管理システムの制定による対応者の牽制
・プロセスや予測の管理によるエラー発生の抑制
・定期監査と原因追究による不具合の再発防止
・継続的な教育による属人的要素の排除と維持
・デジタルツールの導入による関係部署との連携
地域社会の持続的な成長の実現
人権の尊重、サプライチェーンへの対応
13
DX推進への対応
・他社のDX進展に伴う市場競争力の低下
・生産性向上や省力化の遅れによるコスト増大
・セキュリティ不足によるサイバー攻撃の脅威
・高度な情報管理の不備に伴う情報漏洩
・データ活用による迅速かつ精緻な経営判断
・先進的な企業としての認知による社会的評価向上
・DX推進による優秀な人材確保への優位性確保
・優先度の高い案件を絞り込み追加投資を抑制
・新会計システムなど基幹のグループ展開推進
・AI活用による業務効率化施策の具体化
・最新ネットワーク導入によるセキュリティ強化
・教育や監視体制の構築によるサイバー対策
少子高齢化、労働人口減少への対応

項番
重要リスク
リスクの内容
機会
対応
関連マテリアリティ
14
情報管理体制
・内部不正やシステム暗号化による業務停止
・重要データ漏洩に伴うJ-SOX上の不備
・行政処分や多額の損害賠償責任の発生
・内部からのガバナンス崩壊とブランド喪失
・市場からの信頼失墜による経営基盤の危機
・セキュリティ基盤による強力な他社差別化
・データの安全な取扱いに伴う新事業の創出
・DX推進による飛躍的な生産性向上の実現
・積極的な投資と情報開示による社会的評価
・高度な統制の認知による有利な資金調達
・客観的なログ監視による不備の是正と再発防止
・実務に即した規程見直しによる遵守環境の整備
・EDR製品の導入による脅威の検知と対処
・SOCの活用による専門家の迅速な初期対応
・SASEの導入による強固なセキュリティ基盤
コーポレート・ガバナンスの強化
リスクマネジメントの強化
15
内部統制の実効性機能
・現場の実態把握の遅れによる誤った経営判断
・相互牽制の低下に伴う資本効率や収益の悪化
・不適切な報告による市場信用の失墜と株価急落
・モニタリング不足に伴う突発的な巨額損失
・人的リスクの見落としによる人材流出の加速
・プロセスの可視化による資本効率の向上
・横断的監視によるリスクの早期検知と是正
・透明性の高い経営による資金調達力の強化
・ガバナンス強化に伴う統合企業価値の向上
・業務フローの標準化による組織生産性の改善
・重要案件への事前レビュー制度の導入
・決裁確認項目の整理による意思決定の仕組み化
・網羅的チェックによる不備の早期発見体制構築
・現行実務に合わせた規程改訂とエラーの抑制
・現場の環境整備による自律的内部統制の定着
コーポレート・ガバナンスの強化
リスクマネジメントの強化

(4)最重要リスク説明
① 不動産市場の動向

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
不動産市場の動向
担当部署(本部/部)
グループ経営企画部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
リスクシナリオ
当社グループの収益は、その多くを不動産関連事業が占めております。特に、新築分譲マンション事業及び投資開発における流動化事業の利益貢献度が高く、これら両事業が直面する各種リスクは、当社グループ全体の業績に対しても同等の規模で影響を与える構造となっております。
金利及び金融環境においては、中央銀行による段階的な利上げ方針が定着したことに伴い、借入コストが上昇傾向にあります。これにより、不動産の期待利回りであるキャップレートへの押し上げ圧力が強まっております。今後、想定を超える追加利上げが実施された場合には、支払利息の大幅な増加を招くほか、保有不動産の時価下落に伴う棚卸資産の低価法適用や固定資産の減損リスクが顕在化し、さらには出口戦略としての売却計画に遅延が生じるなどの可能性が考えられます。
住宅・マンション市場においては、建築コストの高止まりや供給不足を背景に、都心部のマンション価格は依然として高値圏を維持しております。一方で、金利上昇による実需層の購買力低下を背景に、成約に至るまでの期間が長期化する傾向がみられ、特に一部の地方エリアにおいてはその影響がより顕著に現れるものと予想されます。さらに、今後も建設労務費の上昇が継続した場合には、新規開発や大規模修繕等のコストが当初計画を大幅に超過し、プロジェクト自体の断念や営業利益の著しい逼迫に繋がるリスクが想定されます。
機会
金利の上昇局面においては、過度なレバレッジをかけていた投資家や資金繰りが悪化した企業による優良資産の売却動向が加速するものと想定されます。このような市場環境下においては、当社グループが有する自己資金や高い信用力を背景に、好立地の物件を適正価格あるいは割安な価格で取得できる好機が生じる可能性があります。
また、立地条件には優れているものの環境性能が低い築古・低機能物件などを割安に取得し、ZEB化やDX対応等の適切なリノベーションを施すことで、物件のバリューアップを図ることも可能であります。これにより、再生後の高い賃料収益の獲得や売却益の創出といった、持続的な企業価値の向上に資する成果が期待できます。
対応策
不動産市場の動向については、月に1度、外部の専門家を交えた定期的な情報交換の場を設けるとともに、その分析結果を社内に共有する体制を整えております。市場のトレンドや顧客ニーズにおいては、当社グループの強みである「製販一体」のメリットを最大限に活かし、顧客の嗜好や購買動向を迅速に商品企画へ反映させる仕組みを構築しており、これにより多様なニーズに応える商品の提供を行っております。
また、定期的なストレスシミュレーションの実施、借入比率の適正な抑制、及びROIC(投下資本利益率)による事業資産の管理を徹底することにより、急激な環境変化に対しても高い耐性を有する財務体質の確保に努めております。
さらに、新築分譲マンション事業及び流動化事業のみならず、新築戸建事業やリニューアル再販事業への投資を一層加速させ、事業ポートフォリオの分散を図ることで、経営基盤のさらなる安定化とリスク分散を推進しております。

② 金融市場の変化

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
金融市場の変化
担当部署(本部/部)
グループ財務部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
当社グループは、事業運営のため金融機関等から有利子負債による資金調達を行っております。主要事業を取り巻く現況及び想定されるリスクシナリオは以下の通りであります。
不動産事業においては、政策金利の利上げに伴う変動金利の上昇が、実需層の購買力低下と中古市場へのシフトを招いております。さらに中東情勢の緊迫化による資材調達難が重なり、事業環境は厳しさを増しております。今後のリスクとしては、借入コストの急増が支払利息の膨張を招きプロジェクトの収益性を直接圧迫するほか、金融機関の融資姿勢厳格化による資金繰りへの影響、建材の供給停滞に伴う工期の長期化や建設費の超過が懸念されます。これらが販売停滞と重なることで、業績に重大な影響を及ぼす可能性が考えられます。
再生可能エネルギー事業においては、排出量取引制度の本格稼働に伴い、市場連動型のFIP制度や企業間直接取引への移行が進展しております。電力需要の激増を背景に、大型蓄電池等への資金流入が加速する一方、本事業は初期投資が大きい装置産業であるため、金利上昇による資本コストの増加がプロジェクトの収益性を直接圧迫するリスクを内包しております。さらに、太陽光パネルや蓄電池に必要な重要鉱物のサプライチェーンが特定国へ依存しているため、地政学的な貿易摩擦や輸出規制が勃発した際には、資材調達コストの急騰や工期の遅延を招き、事業の継続性に大きな影響を及ぼす可能性が考えられます。
機会
不動産事業においては、新築の高騰に伴う中古リノベーション物件への実需シフトや、持ち家層の流入による賃貸需要の底堅さがインフレ耐性を強めております。さらに供給制約による都心既存ビルの希少性向上や、金利上昇局面での優良資産の割安な取得機会の到来は、ポートフォリオの質を抜本的に高める好機であります。
再生可能エネルギー事業においては、資本コストの上昇が市場の淘汰を促す一方、デジタル技術を活用した運用効率の高度化や、大型蓄電池による複数収益源の構築が進展しております。また、経済安全保障の観点から国産エネルギーや蓄電池への投資の優先順位は高まっており、これらは持続的な成長に向けた機会となります。
対応策
当社グループは、事業別でのROIC管理の徹底や完成在庫の圧縮による財務基盤の強化を前提として、不動産事業においては、金利上昇に備えた借入依存度の抑制やグリーンボンド(環境債)やサステナビリティ・リンク・ローン等のサステナブルファイナンスによる調達手法の多様化、デリバティブ活用による金利固定化のほか、在庫回転率の向上と売却加速によるアセットライト経営、及び資材不足リスクを回避する買取再販事業の拡大等により、財務基盤の強化とリスク低減を図っております。
再生可能エネルギー事業においては、適切な保険加入等によるリスク管理や地域共生、サプライチェーンの多角化を進めるほか、デジタル技術を活用した発電効率向上や蓄電等の新ビジネスモデルの創出、グリーンファイナンス等を活用した円滑な資金調達により、急激な環境変化へのレジリエンスを高めております。

③ 再生可能エネルギー市場の変化

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
再生可能エネルギー市場の変化
担当部署(本部/部)
グループ経営企画部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
当社グループは、再生可能エネルギー事業を不動産事業に次ぐ第二の柱と位置づけ、その拡大に取り組んでおります。
一方で、再生可能エネルギー市場においては、FIT制度からFIP制度への移行、電力市場価格の変動、出力制御の増加、系統接続の制約、さらには発電設備・工事費・保守費用の高騰や金利上昇、各種制度変更など、事業環境が大きく変化しております。また、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、需給バランスの不均衡や系統制約を背景とした出力制御が今後さらに発生・拡大する可能性が考えられます。
当社グループが保有する発電所の大部分はFIT制度の適用を受けており、これら一連のコスト増加分等を売電収入に転嫁できないという構造的特徴を有しております。そのため、今後の市場動向によっては事業計画の見直しを余儀なくされるほか、固定資産の減損損失が発生すること等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼすリスクが想定されます。
機会
再生可能エネルギー市場は、脱炭素化の進展やエネルギー安全保障の強化、ならびに企業における再生可能エネルギー電力需要の拡大などを背景に、中長期的にはさらなる成長機会を有する市場であると認識しております。また、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、従来の発電事業に留まらず、蓄電池事業、需給調整、PPA(電力購入契約)、再生エネルギー電力の小売・仲介、さらには環境価値取引など、周辺領域における新たな事業機会が創出される可能性が考えられます。
さらに、これまでの発電所の取得・開発・運営を通じて当社グループが培ったノウハウや知見を最大限に活用することで、既存資産の収益改善や適切なポートフォリオの入れ替え、及び安定収益型事業への転換を着実に推進することで、持続的な企業価値の向上を図る好機になるものと考えております。
対応策
既存の発電資産においては、発電実績、稼働状況、修繕費用、売電収入、及びキャッシュ・フロー等の定期的なモニタリングを実施しており、その結果に基づき、必要に応じて運営改善やコスト削減、保守体制の見直し、さらには資産の入れ替えや売却、減損の要否検討等を機動的に行っております。特に、相対的に低利回りとなっている太陽光発電所については、ファンド等への早期売却を推進し、蓄電池をはじめとする高利回りが期待できる新規資産への入れ替えを進めております。また、事業の初期段階において土地及び開発権利をパッケージ化してSPC(特別目的会社)等へ売却し、売却後は買主より運営・管理等のフィービジネスを受託するスキームを拡大予定です。
これらにより、有利子負債による借入比率を適正に抑制した、財務健全性の高い経営を実践しております。

④ ポートフォリオ管理

大分類
事業戦略リスク
中分類
事業環境リスク
小分類
ポートフォリオ管理
担当部署(本部/部)
グループ経営企画部
グループ経営管理部
発生頻度/可能性
高
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
当社グループは、不動産事業を中心にエネルギー、アセットマネジメント、その他(建設・ホテル等)事業の4セグメントによる多角化を進めており、永続的発展には迅速な事業判断とバランスの良いポートフォリオの維持が不可欠です。
事業ポートフォリオの管理が疎かになった場合、変動リスクの高い事業へ過度に資金が配分され、失敗時の想定損失が拡大して利益が資本コストを下回るリスクが想定されます。逆に、安定収益事業へ過度な投資を行った場合には、期待収益率の低下を招き、想定した業績を達成できず、市場評価や信用力の低下に繋がる可能性が考えられます。
さらに、サンクコストへの懸念から採算性の低下した既存事業への投資を継続し、成長分野へのシフトが遅れるリスクや、単体事業の黒字に固執するあまり、グループ全体の資本コスト(WACC)を上回る投下資本利益率(ROIC)を創出できない事業が温存され、結果としてPBRの1倍割れや株価低迷を招くリスクが想定されます。
機会
効果的な資産配分と投資戦略を実践することにより、各種リスクを適切にコントロールしながら、中長期的な成長機会と高いリターンを追求できるものと認識しております。
具体的には、高い市場占有率と利益水準を誇る新築分譲マンション事業及び投資開発事業を安定的な原動力としつつ、その他多様なセグメントへの投資を戦略的に拡大することで、特定事業への依存リスクを分散させるとともに、次なる成長を牽引する新たな収益機会の獲得に繋げることができます。また、ROICを基準としたポートフォリオ管理を徹底し、低収益事業からの撤退や機動的な資産の入れ替えを実践することは、資本効率とガバナンスが機能した経営体制を資本市場へ示す好機となります。これにより、株価プレミアムの獲得や資金調達条件の改善など、企業価値をより高める好循環を創出できるものと考えております。
対応策
当社グループにおいては、月次に一度開催される取締役会にて事業ごとのアセット残高を提示し、月末実績及び期末見込みに基づくポートフォリオの更新・報告を行っております。これを月次単位で継続して実施することにより、特定の事業への過度な投資を抑制し、最適なポートフォリオ管理を推進しております。
また、四半期に一度の取締役会においては、ROIC(投下資本利益率)及びWACC(加重平均資本コスト)を用いた事業ごとの採算性リスクの検証と把握を行っております。この定量的な評価に基づき、各事業における今後の方針(推進・維持・縮小)の適時適切な見直しを行うとともに、用地仕入れの抑制、売れ残り住戸や完成物件の売却推進、あるいはハードルレートの改定といった、具体的な対応策を機動的に検討・執行する体制を構築しております。

⑤ 人権への対応(労務環境)

大分類
事業戦略リスク
中分類
人事労務
小分類
人権への対応(労務環境)
担当部署(本部/部)
グループ人事戦略部
発生頻度/可能性
中
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
労働環境は、企業の持続可能性を左右するものであり、人的資本経営の基盤となる重要なファクターであると認識しております。特に昨今では、適正な労働時間の管理はもとより、リモートワークへの対応や従業員の健康管理をはじめとする、健全に就業できる職場環境の構築が、優秀な人材の確保及び定着に大きく影響するものと考えております。また、労働基準法を巡る議論の動向などからも、単なる労働時間の定量的な管理に留まらず、労働の「質」の確保や、労働と私生活の分離(生活のメリハリ)を両立させることが強く求められる状況となっております。
このような状況下において、従業員の健全な労働環境の整備に不備や遅延が生じた場合には、優秀な人材の獲得競争における劣後や、従業員のモチベーション低下に伴う生産性への悪影響を及ぼす可能性が考えられます。さらに、これらは当社グループの社会的評価の低下を招く要因にもなり得るため、事業を継続していく上での深刻な競争劣位に繋がるリスクを含んでいるものと想定しております。
機会
周囲に先んじて社会情勢の変化に即応した労務環境や、法令を遵守した厳格な就業環境を構築することは、優秀な人材の確実な確保や従業員の生産性向上をもたらすものと考えております。このような取り組みを推進することにより、当社グループの事業継続における優位性を強固なものとし、中長期的かつ持続的な企業価値の向上に資する好機に繋がるものと認識しております。
対応策
当社グループはウェルビーイング(Well-being)の方針のもと、在宅勤務の拡大や幸福度調査に基づく施策展開、ハラスメント防止研修等により、健全な職場環境の維持に努めております。
労務管理においては、労働時間の月次モニタリング体制を構築しリスク軽減を図っているほか、グループ会社の人事担当者向け勉強会の実施によりグループ全体でのチェック体制を強化しております。エンゲージメント向上に向けては、1on1の推進や管理職研修のほか、取締役の評価項目への反映や360度診断を導入しております。また、人権方針の策定とデューデリジェンスによるリスク特定を行い、四半期ごとの継続的なモニタリング体制を徹底しております。

⑥ ガバナンスの強化

大分類
事業戦略リスク
中分類
組織・ガバナンスリスク
小分類
ガバナンスの強化
担当部署(本部/部)
グループ内部監査室
発生頻度/可能性
中
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
当社グループにおいては、ガバナンス強化における内部統制機能の現況をアシュアランスする方策として、会社法及び金融商品取引法等の法規に対応する「J-SOX評価業務」ならびに「内部監査業務」を適切に実施し、その有効性を担保しております。この有効な内部統制機能の構築は、当社のみならずグループ各社においても極めて重要であります。各グループ会社におけるガバナンスを有効に機能させるための重要な手段であるとの認識のもと、その実効性を確実に確保すべく、グループ内部監査室が中心となって業務を推進しております。
すなわち、当社及びすべてのグループ会社を対象領域とした内部監査業務及びJ-SOX評価業務のさらなる深化を推進することにより、以下に掲げるリスクシナリオの予防、防止、及び低減を図っております。
想定されるリスクシナリオとしては、業務上の誤謬の発生に伴う損害賠償請求や社会的信頼の逸失リスク、経営者及び従業員による不正行為の発生リスク、ならびにコンプライアンス抵触事案の発生リスクが挙げられます。さらに、組織内における各監視機能が機能不全に陥ることで問題の発覚や対処が長期化するリスクや、万一リスクが顕在化した際に迅速な初期対応ができないことによって被害が拡大するリスクなどを想定しております。
機会
リスクの早期発見及び適切なリスクマネジメントを実践することが、企業の社会的信頼度の向上をもたらすとともに、継続的な事業成長を支える強固な基盤に繋がるものと認識しております。また、これらの取り組みを通じた業務プロセスの改善等により、組織全体における業務品質及びパフォーマンスの向上が期待できます。さらに、適切な業務マニュアルに従い、統制上の意思決定フローや損益管理体制を一定の形式として確立・定着させることは、各種手続きや経営判断における迅速性の確保に寄与し、ひいては変化の激しい経営環境下における機動的な事業運営を可能にする好機になるものと考えております。
対応策
年度計画に基づき実施する通常の監査に加え、必要に応じて独立的評価やモニタリング等を機動的に行う「オフサイト監査」を実践しております。これにより、予期せぬリスクの低減を図るとともに、グループ全体におけるガバナンス体制の維持及び強化を多角的に支援しております。また、内部統制システムに関わる組織や人員の連携を緊密にすることで、すべてのグループ会社における内部統制機能の有効性確保に直結する「内部統制体制の強化・維持」を強力に推進しております。さらに、連結グループ会社との間で強固な連携及び管理体制を構築し、いわゆる「3ディフェンスライン」機能の有効性向上により、グループ一体となったリスクマネジメント体制の深化に努めております。

⑦ 多様な人材の確保

大分類
事業戦略リスク
中分類
組織・ガバナンス
小分類
多様な人材の確保
担当部署(本部/部)
グループ人事戦略部
発生頻度/可能性
中
リスク影響度
大
現況及び
リスクシナリオ
少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少に加え、リモートワークの拡大や求職者における働き方への志向の変化などを背景に、優秀な人材の獲得競争は深刻さを増しております。
このような環境下において、人材の流出や多様な人材の不足が生じた場合には、在籍する従業員の時間外労働の増加や業務負荷の深刻な増大を招くほか、組織の硬直化を引き起こし、さらなる人材の流出という悪循環に繋がる懸念があります。また、これらは優秀な人材の確保を困難にし、従業員のモチベーション低下に伴う生産性への悪影響を及ぼすだけでなく、当社グループの社会的評価の低下や新たな付加価値創出の停滞にも直結いたします。
結果として、中長期的な事業継続における深刻な競争劣位を招くなど、当社グループの経営基盤や業績に重大な影響を及ぼすリスクを含んでいるものと認識しております。
機会
本リスクに対して適切に対応し、多様な人材が活躍できる環境を整備することは、業務の生産性や品質の向上、及び市場における競争力の強化をもたらすものと考えております。
さらに、多様な視点や価値観が交わることで、新しいアイデアの創出やイノベーションの誘発が期待でき、これらがひいては当社グループの中長期的な成長と企業価値の向上に大きく寄与する好機になるものと認識しております。
対応策
優秀な人材の確保及び定着に向け、競争力のある待遇や福利厚生の提供として確定拠出年金(DC)制度のグループ全体への適用拡大を進めております。また、教育プログラムやトレーニングの充実化を図るため、グループ共通研修の実施やeラーニング対象者の拡大を進め、従業員の能力開発を支援しております。
多様な人材を受け入れる文化の醸成(DE&I)に向けては、グループ横断の専門プロジェクトを推進し、その取り組みをグループ内へ広く発信しているほか、女性採用比率の向上や障がい者雇用の推進を強化しております。さらに、人事制度の適切な評価とその運用として、グループのパーパスやバリューズを基準とした行動評価を推進しております。
組織のコミュニケーション及びガバナンスの強化においては、1on1ミーティングのグループ展開を推進しているほか、従業員相談窓口をこれまでのグループ一括管理から各社個別設置へと拡大し、より身近で迅速な相談体制を構築しております。加えて、離職防止及びハラスメントの根絶を目的として、経営トップ層による役員ミーティングを定期的に開催するなど、経営レベルでの健全な組織運営を徹底しております。
重要度 2(注目)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / 新規リスク

エネルギー事業資産の計上額が114,317百万円から106,762百万円に減少し、当期はインフレ下の維持管理コスト上昇や資材価格高騰による収益性低下を踏まえた事業計画の大幅見直しの結果、バイオマス発電及び太陽光発電の発電施設について4,754百万円の減損損失を計上した旨が追記された。将来キャッシュ・フローの重要な仮定に「インフレ率」が加わり、監査手続にも現地視察や取締役会資料の閲覧が追加された。不動産流動化事業の売上高は196,523百万円から214,369百万円に更新されたが、同KAMの内容に実質的な変更はない。

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差分(削除 / 追加)

監査上の主要な検討事項

監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

エネルギー事業のために保有する固定資産の減損検討

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、エネルギー事業を今後の成長事業とし、不動産事業に次ぐ主軸事業と位置づけており、注記事項(セグメント情報等)セグメント情報3.に記載されているとおり、当連結会計年度においてエネルギー事業資産として114,317百万円を計上している。会社は、エネルギー事業を不動産事業に次ぐ主軸事業と位置づけており、注記事項(セグメント情報等)セグメント情報3.に記載されているとおり、当連結会計年度においてエネルギー事業資産として106,762百万円を計上している。会社は、今後も中長期エネルギー事業戦略に基づきエネルギー事業資産を取得または開発することを計画しており、あわせてグループとして事業用資産の採算性を把握し管理している。
会社は、キャッシュ・フローを生み出す最小の単位を発電施設として減損を検討している。当連結会計年度においては、インフレ下での維持管理コストの上昇や資材価格の高騰等の外部環境の変化により資産の収益性が低下したことを踏まえ、事業計画の大幅な見直しを実施した結果、バイオマス発電及び太陽光発電に係る発電施設について4,754百万円の減損損失を計上している。
会社は、キャッシュ・フローを生み出す最小の単位を発電施設として減損の要否を検討している。会社は、減損の兆候がある発電施設について減損損失の認識の判定を行い、減損損失を認識すべきであると判定した場合は帳簿価額を回収可能価額まで減額し減損損失を計上している。減損損失の認識の判定及び回収可能価額の算定に当たっては発電施設別の将来キャッシュ・フローを使用しており、当該将来キャッシュ・フローは関連するグループ会社の経営者によって承認された収支計画に基づき算定している。
将来キャッシュ・フローの見積りにおける重要な仮定は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、将来キャッシュ・フローにおける売電収入の基礎となる売電量見込み及び売電単価、使用期間並びに中長期エネルギー事業戦略に基づくエネルギー事業の拡大による運営の効率化である。将来キャッシュ・フローの見積りにおける重要な仮定は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、将来キャッシュ・フローにおける売電収入の基礎となる売電量見込み及び売電単価、使用期間、インフレ率並びに中長期エネルギー事業戦略に基づくエネルギー事業の拡大による運営の効率化である。
エネルギー事業資産は今後も増加すると見込まれ、エネルギー事業のために保有する固定資産の減損の検討において利用される将来キャッシュ・フローの見積りにおける上記の重要な仮定は不確実性を伴い経営者による判断を必要とすることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。エネルギー事業資産は今後も増加すると見込まれ、エネルギー事業のために保有する固定資産の減損の検討において利用される将来キャッシュ・フローの見積りに関する上記の重要な仮定は不確実性を伴い経営者による判断を必要とすることから、当監査法人はエネルギー事業のために保有する固定資産の減損検討を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、エネルギー事業のために保有する固定資産の減損について、主として以下の監査手続を実施した。
・ 中長期エネルギー事業戦略の内容やエネルギー事業に関連するグループ会社の役割について経営者との協議により理解するとともに、当該戦略に基づくエネルギー事業資産への投資計画を閲覧した。また、当該投資計画の裏付けとなる資金計画について確かめ、計画の合理性と実行可能性について検討した。・ 中長期エネルギー事業戦略の内容やエネルギー事業に関連するグループ会社の役割について経営者との協議により理解した。
・ 将来キャッシュ・フローについて、関連するグループ会社の経営者によって承認された収支計画との整合性を検討した。
・ 将来キャッシュ・フローの見積りにおける発電施設の使用期間について、公表されているエネルギー事業に関連する制度の概要を理解し、外部機関のレポート、製造事業者の公表情報と比較した。
・ 関連するグループ会社が作成した発電施設別の収支計画の重要な仮定について実績と比較し、将来キャッシュ・フローの基礎となる収支計画に適切に考慮されていることを確かめた。
・ 将来キャッシュ・フローにおける売電収入の基礎となる売電量見込みに関連して、その前提となる発電施設ごとの日射量、損失係数、経年劣化係数について外部機関の公表データと比較し、その合理性を検討した。
・ 将来キャッシュ・フローにおける売電収入の基礎となる売電単価について、中長期エネルギー事業戦略における今後の販売戦略や、現行制度に代わる新たな制度への移行に向けた取組に関して関連するグループ会社の経営者と協議を行い、公表されている制度の概要を理解するとともに、新たな制度に基づく売電契約実績と比較し、その合理性と実行可能性について検討した。・ 将来キャッシュ・フローにおける売電収入の基礎となる売電単価について、中長期エネルギー事業戦略における今後の販売戦略や、現行制度に代わる新たな制度への移行に向けた取組みに関して、公表されている制度の概要を理解するとともに、新たな制度に基づく売電契約実績と比較し、その合理性と実行可能性について検討した。
・ 関連するグループ会社が作成した発電施設別の収支計画について、当期の実績と比較し推移分析を実施するとともに、必要な設備投資や修繕費が適切に考慮されていることを確かめた。・ 関連するグループ会社が作成した発電施設別の収支計画について、当期の実績と比較し推移分析を実施するとともに、施設の維持管理等に関する支出にインフレ率が適切に考慮されていることを確かめた。
・ 事業計画の大幅な見直しを実施した特定の発電施設に関して、現地視察を実施し資産の状況を確かめるとともに、関連する取締役会資料等を閲覧し、減損損失算定の前提となる事業計画見直しの合理性を検討した。
不動産の売却取引に係る収益認識

流動化事業における不動産の売却取引に係る収益認識

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、当連結会計年度の連結損益計算書上、売上高196,523百万円を計上している。会社は、当連結会計年度の連結損益計算書上、売上高214,369百万円を計上している。この売上高には、不動産事業のうち流動化事業における不動産の売却取引による収益が含まれている。
これらの不動産の売却取引は、取引条件の個別性が高く、かつ、取引金額が多額となる傾向がある。特に特別目的会社を利用した不動産流動化による場合には、販売後の管理業務の受託、譲受人への出資持分の一部保有等を通じて、当該不動産等へ継続的に関与することや、売買契約に買戻条項やリースバック条項が付されることもあり、売却取引の前提となる不動産に係るリスクと経済価値のほとんど全てが移転しているか否かの判断が複雑になることがある。特に特別目的会社を利用した不動産流動化による場合には、販売後の管理業務の受託、譲受人の出資持分の一部保有等を通じて、当該不動産等へ継続的に関与することや、売買契約に買戻条項やリースバック条項が付されることもあり、売却取引の前提となる不動産に係るリスクと経済価値のほとんど全てが移転しているか否かの判断が複雑になることがある。この判断を誤った場合には、リスクと経済価値のほとんど全てが譲受人に移転しているとは認められない不動産の売却取引について重要な金額の収益が計上されることとなる。
以上から、当監査法人は、流動化事業における不動産の売却取引に係る収益認識が、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、流動化事業における不動産の売却取引に係る収益認識を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
・ 取引スキームの内容を理解するため、売買契約書等の閲覧、経営者への質問を実施した。
・ 譲渡価額は、第三者との間で成立した契約に基づいた金額であることを売買契約書と突合して確かめた。また、必要に応じて不動産鑑定評価書等との比較を実施した。
・ 継続的関与の程度について、不動産管理契約書や匿名組合出資契約書等を閲覧し、不動産に係るリスクと経済価値の移転に与える影響を評価した。
・ 買戻条項やリースバック条項の有無について売買契約書等を閲覧し検討した。
・ 引渡しの事実について、会計記録と売買契約書及び入金証憑を突合して確かめた。
・ 特別目的会社を利用した流動化の場合、当該特別目的会社が子会社に該当しないか、匿名組合出資契約書等を閲覧し、会社及び連結子会社との出資関係等を検討した。

前年

監査上の主要な検討事項

監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

エネルギー事業のために保有する固定資産の減損検討

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、エネルギー事業を今後の成長事業とし、不動産事業に次ぐ主軸事業と位置づけており、注記事項(セグメント情報等)セグメント情報3.に記載されているとおり、当連結会計年度においてエネルギー事業資産として114,317百万円を計上している。会社は、今後も中長期エネルギー事業戦略に基づきエネルギー事業資産を取得または開発することを計画しており、あわせてグループとして事業用資産の採算性を把握し管理している。
会社は、キャッシュ・フローを生み出す最小の単位を発電施設として減損を検討している。会社は、減損の兆候がある発電施設について減損損失の認識の判定を行い、減損損失を認識すべきであると判定した場合は帳簿価額を回収可能価額まで減額し減損損失を計上している。減損損失の認識の判定及び回収可能価額の算定に当たっては発電施設別の将来キャッシュ・フローを使用しており、当該将来キャッシュ・フローは関連するグループ会社の経営者によって承認された収支計画に基づき算定している。
将来キャッシュ・フローの見積りにおける重要な仮定は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、将来キャッシュ・フローにおける売電収入の基礎となる売電量見込み及び売電単価、使用期間並びに中長期エネルギー事業戦略に基づくエネルギー事業の拡大による運営の効率化である。
エネルギー事業資産は今後も増加すると見込まれ、エネルギー事業のために保有する固定資産の減損の検討において利用される将来キャッシュ・フローの見積りにおける上記の重要な仮定は不確実性を伴い経営者による判断を必要とすることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、エネルギー事業のために保有する固定資産の減損について、主として以下の監査手続を実施した。
・ 中長期エネルギー事業戦略の内容やエネルギー事業に関連するグループ会社の役割について経営者との協議により理解するとともに、当該戦略に基づくエネルギー事業資産への投資計画を閲覧した。また、当該投資計画の裏付けとなる資金計画について確かめ、計画の合理性と実行可能性について検討した。
・ 将来キャッシュ・フローについて、関連するグループ会社の経営者によって承認された収支計画との整合性を検討した。
・ 将来キャッシュ・フローの見積りにおける発電施設の使用期間について、公表されているエネルギー事業に関連する制度の概要を理解し、外部機関のレポート、製造事業者の公表情報と比較した。
・ 関連するグループ会社が作成した発電施設別の収支計画の重要な仮定について実績と比較し、将来キャッシュ・フローの基礎となる収支計画に適切に考慮されていることを確かめた。
・ 将来キャッシュ・フローにおける売電収入の基礎となる売電量見込みに関連して、その前提となる発電施設ごとの日射量、損失係数、経年劣化係数について外部機関の公表データと比較し、その合理性を検討した。
・ 将来キャッシュ・フローにおける売電収入の基礎となる売電単価について、中長期エネルギー事業戦略における今後の販売戦略や、現行制度に代わる新たな制度への移行に向けた取組に関して関連するグループ会社の経営者と協議を行い、公表されている制度の概要を理解するとともに、新たな制度に基づく売電契約実績と比較し、その合理性と実行可能性について検討した。
・ 関連するグループ会社が作成した発電施設別の収支計画について、当期の実績と比較し推移分析を実施するとともに、必要な設備投資や修繕費が適切に考慮されていることを確かめた。

不動産の売却取引に係る収益認識

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、当連結会計年度の連結損益計算書上、売上高196,523百万円を計上している。この売上高には、不動産事業のうち流動化事業における不動産の売却取引による収益が含まれている。
これらの不動産の売却取引は、取引条件の個別性が高く、かつ、取引金額が多額となる傾向がある。特に特別目的会社を利用した不動産流動化による場合には、販売後の管理業務の受託、譲受人への出資持分の一部保有等を通じて、当該不動産等へ継続的に関与することや、売買契約に買戻条項やリースバック条項が付されることもあり、売却取引の前提となる不動産に係るリスクと経済価値のほとんど全てが移転しているか否かの判断が複雑になることがある。この判断を誤った場合には、リスクと経済価値のほとんど全てが譲受人に移転しているとは認められない不動産の売却取引について重要な金額の収益が計上されることとなる。
以上から、当監査法人は、流動化事業における不動産の売却取引に係る収益認識が、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、流動化事業における不動産の売却取引に係る収益認識を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
・ 取引スキームの内容を理解するため、売買契約書等の閲覧、経営者への質問を実施した。
・ 譲渡価額は、第三者との間で成立した契約に基づいた金額であることを売買契約書と突合して確かめた。また、必要に応じて不動産鑑定評価書等との比較を実施した。
・ 継続的関与の程度について、不動産管理契約書や匿名組合出資契約書等を閲覧し、不動産に係るリスクと経済価値の移転に与える影響を評価した。
・ 買戻条項やリースバック条項の有無について売買契約書等を閲覧し検討した。
・ 引渡しの事実について、会計記録と売買契約書及び入金証憑を突合して確かめた。
・ 特別目的会社を利用した流動化の場合、当該特別目的会社が子会社に該当しないか、匿名組合出資契約書等を閲覧し、会社及び連結子会社との出資関係等を検討した。

今年

監査上の主要な検討事項

監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

エネルギー事業のために保有する固定資産の減損検討

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、エネルギー事業を不動産事業に次ぐ主軸事業と位置づけており、注記事項(セグメント情報等)セグメント情報3.に記載されているとおり、当連結会計年度においてエネルギー事業資産として106,762百万円を計上している。会社は、今後も中長期エネルギー事業戦略に基づきエネルギー事業資産を取得または開発することを計画しており、あわせてグループとして事業用資産の採算性を把握し管理している。
当連結会計年度においては、インフレ下での維持管理コストの上昇や資材価格の高騰等の外部環境の変化により資産の収益性が低下したことを踏まえ、事業計画の大幅な見直しを実施した結果、バイオマス発電及び太陽光発電に係る発電施設について4,754百万円の減損損失を計上している。
会社は、キャッシュ・フローを生み出す最小の単位を発電施設として減損の要否を検討している。会社は、減損の兆候がある発電施設について減損損失の認識の判定を行い、減損損失を認識すべきであると判定した場合は帳簿価額を回収可能価額まで減額し減損損失を計上している。減損損失の認識の判定及び回収可能価額の算定に当たっては発電施設別の将来キャッシュ・フローを使用しており、当該将来キャッシュ・フローは関連するグループ会社の経営者によって承認された収支計画に基づき算定している。
将来キャッシュ・フローの見積りにおける重要な仮定は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、将来キャッシュ・フローにおける売電収入の基礎となる売電量見込み及び売電単価、使用期間、インフレ率並びに中長期エネルギー事業戦略に基づくエネルギー事業の拡大による運営の効率化である。
エネルギー事業資産は今後も増加すると見込まれ、エネルギー事業のために保有する固定資産の減損の検討において利用される将来キャッシュ・フローの見積りに関する上記の重要な仮定は不確実性を伴い経営者による判断を必要とすることから、当監査法人はエネルギー事業のために保有する固定資産の減損検討を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、エネルギー事業のために保有する固定資産の減損について、主として以下の監査手続を実施した。
・ 中長期エネルギー事業戦略の内容やエネルギー事業に関連するグループ会社の役割について経営者との協議により理解した。
・ 将来キャッシュ・フローについて、関連するグループ会社の経営者によって承認された収支計画との整合性を検討した。
・ 将来キャッシュ・フローの見積りにおける発電施設の使用期間について、公表されているエネルギー事業に関連する制度の概要を理解し、外部機関のレポート、製造事業者の公表情報と比較した。
・ 関連するグループ会社が作成した発電施設別の収支計画の重要な仮定について実績と比較し、将来キャッシュ・フローの基礎となる収支計画に適切に考慮されていることを確かめた。
・ 将来キャッシュ・フローにおける売電収入の基礎となる売電量見込みに関連して、その前提となる発電施設ごとの日射量、損失係数、経年劣化係数について外部機関の公表データと比較し、その合理性を検討した。
・ 将来キャッシュ・フローにおける売電収入の基礎となる売電単価について、中長期エネルギー事業戦略における今後の販売戦略や、現行制度に代わる新たな制度への移行に向けた取組みに関して、公表されている制度の概要を理解するとともに、新たな制度に基づく売電契約実績と比較し、その合理性と実行可能性について検討した。
・ 関連するグループ会社が作成した発電施設別の収支計画について、当期の実績と比較し推移分析を実施するとともに、施設の維持管理等に関する支出にインフレ率が適切に考慮されていることを確かめた。
・ 事業計画の大幅な見直しを実施した特定の発電施設に関して、現地視察を実施し資産の状況を確かめるとともに、関連する取締役会資料等を閲覧し、減損損失算定の前提となる事業計画見直しの合理性を検討した。

流動化事業における不動産の売却取引に係る収益認識

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、当連結会計年度の連結損益計算書上、売上高214,369百万円を計上している。この売上高には、不動産事業のうち流動化事業における不動産の売却取引による収益が含まれている。
これらの不動産の売却取引は、取引条件の個別性が高く、かつ、取引金額が多額となる傾向がある。特に特別目的会社を利用した不動産流動化による場合には、販売後の管理業務の受託、譲受人の出資持分の一部保有等を通じて、当該不動産等へ継続的に関与することや、売買契約に買戻条項やリースバック条項が付されることもあり、売却取引の前提となる不動産に係るリスクと経済価値のほとんど全てが移転しているか否かの判断が複雑になることがある。この判断を誤った場合には、リスクと経済価値のほとんど全てが譲受人に移転しているとは認められない不動産の売却取引について重要な金額の収益が計上されることとなる。
以上から、当監査法人は、流動化事業における不動産の売却取引に係る収益認識が、監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
当監査法人は、流動化事業における不動産の売却取引に係る収益認識を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
・ 取引スキームの内容を理解するため、売買契約書等の閲覧、経営者への質問を実施した。
・ 譲渡価額は、第三者との間で成立した契約に基づいた金額であることを売買契約書と突合して確かめた。また、必要に応じて不動産鑑定評価書等との比較を実施した。
・ 継続的関与の程度について、不動産管理契約書や匿名組合出資契約書等を閲覧し、不動産に係るリスクと経済価値の移転に与える影響を評価した。
・ 買戻条項やリースバック条項の有無について売買契約書等を閲覧し検討した。
・ 引渡しの事実について、会計記録と売買契約書及び入金証憑を突合して確かめた。
・ 特別目的会社を利用した流動化の場合、当該特別目的会社が子会社に該当しないか、匿名組合出資契約書等を閲覧し、会社及び連結子会社との出資関係等を検討した。
重要度 1(軽微)変更事業等のリスク / 内容更新
2.リスクマネジメント体制

リスクマネジメント委員会の開催実績が2024年度(計5回)から2025年度(定例4回・臨時2回の計6回)に更新された。あわせて、個別重要事業を対象とするリスクチェックリストの運用開始と、委員会諮問基準・フローの策定が新たに記載され、議事内容にも諮問基準該当案件の協議が追加された。委員構成には「原則として」が付され、大枠の体制自体は維持されている。

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(1)リスクマネジメント委員会について
当社ではグループの安定的かつ持続可能な成長を支えるために、グループ全体のリスクを統括するリスクマネジメント委員会を定期的に開催することで、積極的かつ戦略的なリスク管理を実践しております。
① 開催頻度
リスクマネジメント委員会は年4回の定例会議に加え、業界や市場の変化等に対応するため必要に応じて開催しております。これにより、リスクに対する迅速な意思決定と適切な対応が確保されております。

② 委員構成
当社のリスクマネジメント委員会は、グループCROを委員長に、グループCFOと2名の社外取締役を委員とする構成となっており、これにより、機動的かつ専門的な視点からリスクを評価・意思決定できる体制となっております。原則として、当社のリスクマネジメント委員会は、グループCROを委員長に、グループCFOと2名の社外取締役を委員とする構成となっており、これにより、機動的かつ専門的な視点からリスクを評価・意思決定できる体制となっております。また、法務部門の責任者を委員会に加えることで、法的観点からの検討を強化し、より包括的なリスク管理を実現しています。加えて、監査役がオブザーバーとして参加することで、リスクマネジメントプロセスの監督機能と客観性を確保しております。

③ 議事内容
リスクマネジメント委員会の議事は多岐にわたりますが、主に以下の項目に焦点を当て議事を行っております。
・リスクマネジメント委員会にて、「リスクマップ」としてあげられたリスク項目の対応状況
2025年度においては、リスク事案に対する適切な意思決定プロセスを確保するため、新たにリスクマネジメント委員会諮問基準及びフローを策定し、それに基づいた報告・諮問体制を構築いたしました。当該体制による運用を開始することにより、更なるガバナンスの強化を図っております。
・リスクマネジメント委員会にて、「リスクマップ」にあげられたリスク項目の対応状況
・上記以外のリスク項目について、対応方針の変更や見直し等のリスク対応状況
・新たなリスクについて、重要度や対応優先度についての協議、決定
・企業戦略とリスクポートフォリオの整合性の確認
・今後のリスクマネジメント運営方針の協議、決定
・リスクマネジメント委員会諮問基準に該当するリスク事案についての協議、答申

④ 開催実績
2024年度においては、リスクマネジメント委員会を計5回開催しました。2025年度においては、リスクマネジメント委員会を定例会議4回、臨時会議2回の計6回開催しました。これらの会議では、当社グループの事業を取り巻く多様なリスクを適切に管理し、企業価値の維持・向上を目指し、主に次の点について協議等を行いました。
第1回(4月8日開催):全社的な潜在リスクを網羅的に洗い出し、発生可能性と影響度を評価し、優先対応リスクを特定。[定例会議]
第1回(4月14日開催):第53期リスク管理状況を報告のうえ、全社的な潜在リスクを網羅的に洗い出し、発生可能性と影響度を評価し、優先対応リスクを特定。
第2回(7月8日開催):リスクアセスメントの有効運用のため、当社グループ全体で四半期ごとのリスク再評価体制を構築し、運用を開始。第2回(7月7日開催):個別プロジェクトのリスク分析及び軽減策の報告に加え、グループ全体のリスク管理表の運用及びチェックリストの精度向上に向けた改善策を協議。
第3回(10月15日開催):初回の運用として実施された第2四半期のPDCAサイクル結果を報告・協議し、リスク管理体制の実効性向上と今後の改善方向性を確認。第3回(10月14日開催):個別プロジェクトの諮問基準策定に向けた定義及び運用の改善、紛争事案に伴うリスク管理の高度化に関する審議。
第4回(12月9日開催):リスク管理規程細則を策定し、管理体制を強化。取締役会決議事項の諮問フローについても協議。第4回(1月13日開催):事業部門の人的体制確立、BCP対応、個別案件のリスクチェックリスト運用改善及び海外事業の潜在リスクに関する審議。
第5回(1月14日開催):2025年度の最重要・重要リスクを評価し、優先順位を見直し。第3四半期のPDCA結果を協議し、実効性のあるリスクマネジメント体制強化を推進。[臨時会議]
第1回(9月8日開催):国際事業における既存投資事業の状況報告及び新規参入に伴うリスクに関する審議。
第2回(2月9日開催):再開発事業における計画変遷に伴うシミュレーションの妥当性やアセットポートフォリオでの位置づけに関する審議。

(2)個別重要事業におけるリスクチェックリストについて
当社グループは、各事業が内包する多様なリスクをより早期かつ精緻に特定・評価するため、新規事業や一定規模以上の大型プロジェクト等の個別重要事業を対象とした、独自の「リスクチェックリスト」の運用を開始いたしました。本チェックリストでは、多角的な視点からリスクを検証できるよう、網羅的な項目を設定しております。具体的には、事業計画の実現可能性や市場・競合優位性などを評価する「戦略リスク」、初期投資額や資金調達コストに加え、全社的なBS(貸借対照表)やPL(損益計算書)等へ与える財務インパクトを検証する「財務リスク」を含んでいます。さらに、関連法規制の遵守状況、業務フローの確立度、人材確保、サプライチェーンの安定性などの「オペレーショナルリスク・コンプライアンスリスク」、ならびに気候変動やBCP(事業継続計画)策定状況などを評価する「環境リスク」まで、広範なリスクファクターを網羅しております。また、事業部門等による自己評価にとどまらず、グループ財務部やグループ経営管理部等のコーポレート部門が客観的な意見・評価を付記する仕組みを取り入れています。
これにより、これまで定性的に捉えられがちであったプロジェクト単体のリスクが具体的に可視化されるとともに、全社的な業績や経営計画に与える影響を適切に把握することが可能となりました。事業推進の初期段階から本チェックリストを活用して実務的なリスク回避策を立案することで、戦略的リスクテイクと確実なプロジェクト完遂の両立を支える重要なツールとして機能しております。

(3)リスクマネジメント委員会諮問基準・フロー策定について
上記のリスクチェックリスト導入に伴い、経営の意思決定におけるリスク評価の実効性と客観性を高めるため、リスクマネジメント委員会への諮問に関する明確な基準と新たなプロセス(フロー)を策定し、運用を開始いたしました。
具体的には、主要事業会社である株式会社タカラレーベンの取締役会基準に準拠し、大型プロジェクト等を委員会の事前諮問対象として明確化しました。また、金額の大小にかかわらずすべての「新規事業」、及び国際事業などが参画する「リスクマネジメント委員会が個別に指定した事業」についても、必須の諮問対象として定めております。
運用フローとしては、各事業部が各社取締役会へ議案として上程する前に、事業概要と前述の「リスクチェックリスト」をリスクマネジメント委員会事務局へ提出、グループCROの検証を踏まえ、リスクマネジメント委員会において事業の潜在的リスクや回避策の妥当性を多角的に審議し、その答申を取締役会での決議に反映させる一気通貫の仕組みを構築いたしました。
本基準・フローの定着により、堅牢なガバナンスの維持と機動的な事業展開の両立を実現しております。

前年

(1)リスクマネジメント委員会について
当社ではグループの安定的かつ持続可能な成長を支えるために、グループ全体のリスクを統括するリスクマネジメント委員会を定期的に開催することで、積極的かつ戦略的なリスク管理を実践しております。
① 開催頻度
リスクマネジメント委員会は年4回の定例会議に加え、業界や市場の変化等に対応するため必要に応じて開催しております。これにより、リスクに対する迅速な意思決定と適切な対応が確保されております。

② 委員構成
当社のリスクマネジメント委員会は、グループCROを委員長に、グループCFOと2名の社外取締役を委員とする構成となっており、これにより、機動的かつ専門的な視点からリスクを評価・意思決定できる体制となっております。また、法務部門の責任者を委員会に加えることで、法的観点からの検討を強化し、より包括的なリスク管理を実現しています。加えて、監査役がオブザーバーとして参加することで、リスクマネジメントプロセスの監督機能と客観性を確保しております。

③ 議事内容
リスクマネジメント委員会の議事は多岐にわたりますが、主に以下の項目に焦点を当て議事を行っております。
・リスクマネジメント委員会にて、「リスクマップ」としてあげられたリスク項目の対応状況
・上記以外のリスク項目について、対応方針の変更や見直し等のリスク対応状況
・新たなリスクについて、重要度や対応優先度についての協議、決定
・企業戦略とリスクポートフォリオの整合性の確認
・今後のリスクマネジメント運営方針の協議、決定

④ 開催実績
2024年度においては、リスクマネジメント委員会を計5回開催しました。これらの会議では、当社グループの事業を取り巻く多様なリスクを適切に管理し、企業価値の維持・向上を目指し、主に次の点について協議等を行いました。
第1回(4月8日開催):全社的な潜在リスクを網羅的に洗い出し、発生可能性と影響度を評価し、優先対応リスクを特定。
第2回(7月8日開催):リスクアセスメントの有効運用のため、当社グループ全体で四半期ごとのリスク再評価体制を構築し、運用を開始。
第3回(10月15日開催):初回の運用として実施された第2四半期のPDCAサイクル結果を報告・協議し、リスク管理体制の実効性向上と今後の改善方向性を確認。
第4回(12月9日開催):リスク管理規程細則を策定し、管理体制を強化。取締役会決議事項の諮問フローについても協議。
第5回(1月14日開催):2025年度の最重要・重要リスクを評価し、優先順位を見直し。第3四半期のPDCA結果を協議し、実効性のあるリスクマネジメント体制強化を推進。

今年

(1)リスクマネジメント委員会について
当社ではグループの安定的かつ持続可能な成長を支えるために、グループ全体のリスクを統括するリスクマネジメント委員会を定期的に開催することで、積極的かつ戦略的なリスク管理を実践しております。
① 開催頻度
リスクマネジメント委員会は年4回の定例会議に加え、業界や市場の変化等に対応するため必要に応じて開催しております。これにより、リスクに対する迅速な意思決定と適切な対応が確保されております。

② 委員構成
原則として、当社のリスクマネジメント委員会は、グループCROを委員長に、グループCFOと2名の社外取締役を委員とする構成となっており、これにより、機動的かつ専門的な視点からリスクを評価・意思決定できる体制となっております。また、法務部門の責任者を委員会に加えることで、法的観点からの検討を強化し、より包括的なリスク管理を実現しています。加えて、監査役がオブザーバーとして参加することで、リスクマネジメントプロセスの監督機能と客観性を確保しております。

③ 議事内容
リスクマネジメント委員会の議事は多岐にわたりますが、主に以下の項目に焦点を当て議事を行っております。
2025年度においては、リスク事案に対する適切な意思決定プロセスを確保するため、新たにリスクマネジメント委員会諮問基準及びフローを策定し、それに基づいた報告・諮問体制を構築いたしました。当該体制による運用を開始することにより、更なるガバナンスの強化を図っております。
・リスクマネジメント委員会にて、「リスクマップ」にあげられたリスク項目の対応状況
・上記以外のリスク項目について、対応方針の変更や見直し等のリスク対応状況
・新たなリスクについて、重要度や対応優先度についての協議、決定
・企業戦略とリスクポートフォリオの整合性の確認
・今後のリスクマネジメント運営方針の協議、決定
・リスクマネジメント委員会諮問基準に該当するリスク事案についての協議、答申

④ 開催実績
2025年度においては、リスクマネジメント委員会を定例会議4回、臨時会議2回の計6回開催しました。これらの会議では、当社グループの事業を取り巻く多様なリスクを適切に管理し、企業価値の維持・向上を目指し、主に次の点について協議等を行いました。
[定例会議]
第1回(4月14日開催):第53期リスク管理状況を報告のうえ、全社的な潜在リスクを網羅的に洗い出し、発生可能性と影響度を評価し、優先対応リスクを特定。
第2回(7月7日開催):個別プロジェクトのリスク分析及び軽減策の報告に加え、グループ全体のリスク管理表の運用及びチェックリストの精度向上に向けた改善策を協議。
第3回(10月14日開催):個別プロジェクトの諮問基準策定に向けた定義及び運用の改善、紛争事案に伴うリスク管理の高度化に関する審議。
第4回(1月13日開催):事業部門の人的体制確立、BCP対応、個別案件のリスクチェックリスト運用改善及び海外事業の潜在リスクに関する審議。
[臨時会議]
第1回(9月8日開催):国際事業における既存投資事業の状況報告及び新規参入に伴うリスクに関する審議。
第2回(2月9日開催):再開発事業における計画変遷に伴うシミュレーションの妥当性やアセットポートフォリオでの位置づけに関する審議。

(2)個別重要事業におけるリスクチェックリストについて
当社グループは、各事業が内包する多様なリスクをより早期かつ精緻に特定・評価するため、新規事業や一定規模以上の大型プロジェクト等の個別重要事業を対象とした、独自の「リスクチェックリスト」の運用を開始いたしました。本チェックリストでは、多角的な視点からリスクを検証できるよう、網羅的な項目を設定しております。具体的には、事業計画の実現可能性や市場・競合優位性などを評価する「戦略リスク」、初期投資額や資金調達コストに加え、全社的なBS(貸借対照表)やPL(損益計算書)等へ与える財務インパクトを検証する「財務リスク」を含んでいます。さらに、関連法規制の遵守状況、業務フローの確立度、人材確保、サプライチェーンの安定性などの「オペレーショナルリスク・コンプライアンスリスク」、ならびに気候変動やBCP(事業継続計画)策定状況などを評価する「環境リスク」まで、広範なリスクファクターを網羅しております。また、事業部門等による自己評価にとどまらず、グループ財務部やグループ経営管理部等のコーポレート部門が客観的な意見・評価を付記する仕組みを取り入れています。
これにより、これまで定性的に捉えられがちであったプロジェクト単体のリスクが具体的に可視化されるとともに、全社的な業績や経営計画に与える影響を適切に把握することが可能となりました。事業推進の初期段階から本チェックリストを活用して実務的なリスク回避策を立案することで、戦略的リスクテイクと確実なプロジェクト完遂の両立を支える重要なツールとして機能しております。

(3)リスクマネジメント委員会諮問基準・フロー策定について
上記のリスクチェックリスト導入に伴い、経営の意思決定におけるリスク評価の実効性と客観性を高めるため、リスクマネジメント委員会への諮問に関する明確な基準と新たなプロセス(フロー)を策定し、運用を開始いたしました。
具体的には、主要事業会社である株式会社タカラレーベンの取締役会基準に準拠し、大型プロジェクト等を委員会の事前諮問対象として明確化しました。また、金額の大小にかかわらずすべての「新規事業」、及び国際事業などが参画する「リスクマネジメント委員会が個別に指定した事業」についても、必須の諮問対象として定めております。
運用フローとしては、各事業部が各社取締役会へ議案として上程する前に、事業概要と前述の「リスクチェックリスト」をリスクマネジメント委員会事務局へ提出、グループCROの検証を踏まえ、リスクマネジメント委員会において事業の潜在的リスクや回避策の妥当性を多角的に審議し、その答申を取締役会での決議に反映させる一気通貫の仕組みを構築いたしました。
本基準・フローの定着により、堅牢なガバナンスの維持と機動的な事業展開の両立を実現しております。
重要度 1(軽微)変更事業等のリスク / 内容更新
3.リスクマネジメントプロセス

リスクマネジメントプロセスの記載が2025年度版に更新され、抽出リスクが50項目から52項目、リスクマップ掲載事項が13項目から15項目に増加した(最重要リスクは7項目のまま)。また、内部監査室等との情報共有による助言や、2025年度に開始したリスク対策の進捗報告制度の記述が追加され、対応状況の記載もAランク・Bランク・Cランク別の進捗率や課題を示す内容に拡充された。

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当社グループのリスクマネジメントプロセスは以下のとおりです。
[概念図]

(1)リスクの特定
リスクマネジメントにおいては、世の中にある無数のリスクの中から、当社が対処すべきリスクの特定と、その優先順位付けが欠かせない要素となっております。当社グループでは以下フローに従い、リスクの特定と優先順位付けを行いました。
[リスク特定のフロー図]

① グループ各社におけるリスクの洗い出し
グループ各社に対し「事業戦略リスク」「オペレーショナルリスク」「ハザードリスク」について網羅的に洗い出し、その「影響度」と「発生頻度」等を評価し定量的なスコアリングを行い、この評価に基づいて優先順位を付けます。高い影響度と頻度を持つリスクは、優先的に対応を検討します。
また、あわせてそれぞれのリスクの現況やリスクシナリオ、機会や対応案についても一次的な検討を行います。あわせてそれぞれのリスクの現況やリスクシナリオ、機会や対応案についても一次的な検討を行います。
また、内部監査室やグループ経営管理部との緊密な情報共有を通じて、グループ各社固有の潜在的リスクを特定したうえで、事務局の視点から適切な助言を行い、グループ各社の検討内容を精緻化させることで、リスク管理の実効性を高めております。

② リスクの抽出
①にて提出されたリスクについて、提出されたリスクを横断的に俯瞰・比較し、50項目を抽出しました。①にて提出されたリスクについて、提出されたリスクを横断的に俯瞰・比較し、52項目を抽出しました。
抽出に際しては内外の環境分析や経営層のヒアリングを行い、優先度はもとより、当社グループの中期経営計画や、置かれている環境等を考慮いたしました。また、一次的な検討を行ったそれぞれのリスクの現況やリスクシナリオ、機会や対応案について、記載レベルの平準化、統一化を行い確定させました。

③ リスクの特定(リスクマップ掲載事項)
②にて抽出された50の重要リスクについて、リスクマネジメント委員会の委員それぞれから、リスクマップに掲載すべき事項、及び最優先事項について個別に意見を聞き、リスクマネジメント委員会での協議を経て、リスクマップに掲載すべき13項目を抽出しました。②にて抽出された52の重要リスクについて、リスクマネジメント委員会の委員それぞれから、リスクマップに掲載すべき事項、及び最優先事項について個別に意見を聞き、リスクマネジメント委員会での協議を経て、リスクマップに掲載すべき15項目を抽出しました。

④ 最重要リスクの特定
③にて抽出されたリスクマップ掲載事項となる13のリスク項目から、当社グループが最優先で対応し、ウォッチすべき最も重要なリスクを7項目特定しました。③にて抽出されたリスクマップ掲載事項となる15のリスク項目から、当社グループが最優先で対応し、ウォッチすべき最も重要なリスクを7項目特定しました。
①にて提出された全リスクのうち、リスクマップ掲載事項となる最重要リスク(Aランク)、Aランクを除くリスクマップ掲載事項となる重要リスク(Bランク)、②にて抽出されたリスクからAランクとBランクを除いたリスク(Cランク)の分類は次のとおりです。

2024年度
2025年度
2026年度
事業戦略リスク
オペレーショナルリスク
ハザードリスク
事業戦略リスク
オペレーショナルリスク
ハザードリスク
Aランク
5個
1個
7個
-
-
7個
-
-
Bランク
8個
2個
-
6個
-
-
8個
-
-
Cランク
4個
25個
2個
5個
30個
2個
4個
31個
2個

(2)リスクの評価
リスクの評価方法は、各社各事業部門にて洗い出されたリスクについて、「影響度」と「発生頻度/発生可能性」を掛け合わせてスコアリングを行い、評価しました。リスクの評価方法は、各社各部門にて洗い出されたリスクについて、「影響度」と「発生頻度/発生可能性」を掛け合わせてスコアリングを行い、評価しました。
① 「影響度」について
人的な被害や、金銭的な損害、売上・利益の棄損、信用、監督官庁等からの処分・指導の5つの定義に基づき、それぞれの影響の大きさを「大・中・小」の3段階で評価しております。

② 「発生頻度・発生可能性」の評価について
「発生頻度」は当該リスクがどの程度の頻度で発生する可能性があるか、また「発生可能性」については、当該リスクの発生確率を当社所定の基準に従い「高・中・低」の3段階で評価しております。なお、リスクの項目により「頻度」あるいは「可能性」で評価することとしております。
なお、判断基準は次のとおりです。
リスク分析の判断基準

影響度

定義

等級

表記

人

金銭

売上/利益

信用

処分・指導

3

大

顧客や従業員、ステークホルダーに死傷者が発生するもの。

1億円以上の財政的損失

売上高の目標(あるいは想定)を、10%以上の下方修正させる要因となるもの。

営業利益、経常利益、当期純利益の目標(あるいは想定)のいずれかを、30%以上の下方修正させる要因となるもの。

・年単位の長期にわたり売り上げや利益に影響を及ぼす。

・ステークホルダーとの良好な関係が破綻する。

監督官庁等から、免許停止処分以上の処分を受けるもの。

2

中

顧客や従業員、ステークホルダーに身体的・精神的な影響が相当程度およぶもの。

1,000万円以上、1億円未満の財政的損失

売上高の目標(あるいは想定)を、5%以上10%未満の下方修正させる要因となるもの。

営業利益、経常利益、当期純利益の目標(あるいは想定)のいずれかを10%以上30%未満の下方修正させる要因となるもの。

・数か月に売り上げや利益に影響を及ぼす。

・ステークホルダーとの間で一時的に良好な関係が停止する。

監督官庁等から、免許業上その他、法令や規約に基づく処分を受ける(処分内容が外部に開示される。)

1

小

顧客や従業員、ステークホルダーに身体的・精神的な影響が軽微ながらおよぶもの。

1,000万円未満の財政的損失

売上高の目標(あるいは想定)を、5%未満の下方修正させる要因となるもの。

営業利益、経常利益、当期純利益の目標(あるいは想定)のいずれかを10%未満の下方修正させる要因となるもの。

・一時的に売り上げや利益に影響を及ぼす。

・ステークホルダーが当社に対し、不快な印象を持つ。

監督官庁等から、口頭注意、指摘を受ける(外部には開示されない)。

発生可能性(頻度)

発生可能性(確率)

等級

表記

内容

等級

表記

内容

3

高

1年に1度以上の頻度

3

高

80%以上の確率で発生

2

中

数年に1度の頻度

2

中

20%以上80%未満の確率で発生

1

低

10年に1度の頻度

1

低

20%未満の確率

③ 「リスク」について
抽出された各リスクについて、関係する各社各部門がその現況をどのように理解し認識しているかについて、また当該リスクが顕在化した時に各社各部門において、どのようなことが想定されるのかを取りまとめております。
これらにより、漠然としたリスクを具体化し、リスク対応のイメージをより明確にしております。

④ 「機会」について
当該リスクを「機会」と捉えたときに、どのようなシナリオが想定されるかを具体的にイメージさせ、リスクテイクしていく際の検討資料とします。

(3)リスクの対応
特定されたリスクに対する適切な対策や対処策を策定します。対処策にはリスクの軽減、回避、転嫁、受容などが含まれます。リスクが許容範囲内に収まるようにすべく、アクションレベルで具体的に記載します。
2025年度においては、各社各部門によるリスク対策の進捗報告制度を開始しました。個々のアクションの実施状況を具体的に把握し、進捗を可視化することで、当初策定した対処策の確実な実行を促し、リスク評価値の計画的な低減を推進しました。

(4)リスクのモニタリングと報告
抽出されたリスク項目の内、リスクマップに掲載した13のリスク項目については、四半期に一度の頻度で開催されるリスクマネジメント委員会において、それぞれのリスクの状況をモニタリングし、必要に応じて戦略やプロセスの修正を行ってまいります。抽出されたリスク項目の内、リスクマップに掲載した15のリスク項目については、四半期に一度の頻度で開催されるリスクマネジメント委員会において、それぞれのリスクの状況をモニタリングし、必要に応じて戦略やプロセスの修正を行ってまいります。なお、最優先リスクとして特定された7項目につきましては、これらとは別により詳細に現況とリスクシナリオ、機会、リスク対応についての効果を確認することで、リスクの変動を追跡し、報告を行うとともに、必要に応じた修正や調整をより詳細に行います。
[体制図及び運用フロー]

(5)リスクマネジメントの対応状況(2024年度)
(5)リスクマネジメントの対応状況(2025年度)
2025年度は、新たに導入したリスク対策の進捗報告制度により、個々のアクションの実施状況を具体的に把握・可視化できたことで、各ランクにおいて高い対応進捗率を達成し、確実なリスク低減効果を確認いたしました。なお、年間を通じてリスク評価の厳格化を推進しており、当社グループを取り巻く最新の社会情勢及び市場環境等を適切に反映させた結果、期中において一部のリスク評価値の上昇がみられました。しかしながら、これはリスクマネジメント運用の精度向上と現状把握の適正化を不断に実施していることによるものであります。一方で、外部環境に起因するリスク評価の下げ止まりや、各社・各部門間におけるリスク評価精度のばらつきといった課題も明確となっております。今後は、継続的なPDCAサイクルの定着を通じて評価精度の平準化を図るとともに、具体的な損失回避効果の測定等を行い、引き続きより実効性の高いリスク管理体制の構築に努めてまいります。
※当初の四半期(第2四半期)で多くのリスクへの対応策が「対応済み」となり、その後の進捗は鈍化しているものの、継続的にリスク評価と対応策の見直しを行い、リスクレベルの低減を図っております。また、第3四半期において、より効果的な対応策への見直し等を実施したことから、「対応済み」が減少したケースもあり、運用面での課題やその改善活動を行っております。これらの結果から、リスクマネジメント推進活動は一定の成果を上げつつも、対応の遅れや、理解・運用面の強化が今後の重要課題であると考えております。
2025年度はリスク対策の進捗報告制度を開始したことにより年間を通じて対応が順調に進み、大半の項目が対応進捗率80~100%に達しました。中でも「不動産市場の動向」「ガバナンスの強化」「気候変動」については、期初対応策が定着し進捗率100%を達成しております。一方で、外部要因に強く依存する構造的なリスクであるため、評価自体は劇的に低減せず低位安定に留まっており、今後は施策の対応進捗のみならず、具体的な損失回避効果を測定・設定していくことが重要課題であると認識しております。

重要リスク(Bランク)においても年間を通じて対応が順調に進み、大半の項目で対応進捗率80~100%に達しました。特に「品質管理の維持」「原材料コストの変動」については進捗率100%を達成しております。最重要リスク(Aランク)とは異なり、現場主導の具体的な改善活動が着実に機能したことで、リスク評価値が抑制されリスク低減に効果を発揮している点が特徴であります。

今年度より、各グループ会社及び各部門においてリスク(Cランク)の管理を新たに開始し、全社的なリスクマネジメントの裾野を拡大いたしました。対応進捗率は第1四半期から第4四半期にかけて着実に上昇し、多くの項目で最終的に進捗率100%を達成しており、主要なグループ各社においては80~100%に近い高水準まで上昇しております。これに伴い、リスクの発生可能性及び影響度のスコアも期初と比較して低減傾向にあり、具体的な対応策の実行がリスクの低減に確実な効果を発揮していることが確認されております。
一方で、各社各部門によっては対応の進捗度合いやリスク評価の精度にばらつきがみられ、事務局から改善や見直しを求めるケースもありました。今後は、グループ全体におけるさらなるリスク管理体制の標準化やルールの可視化を図るとともに、形骸化を防ぐための継続的なPDCAサイクルの定着が重要課題であると認識しております。

前年

当社グループのリスクマネジメントプロセスは以下のとおりです。
[概念図]

(1)リスクの特定
リスクマネジメントにおいては、世の中にある無数のリスクの中から、当社が対処すべきリスクの特定と、その優先順位付けが欠かせない要素となっております。当社グループでは以下フローに従い、リスクの特定と優先順位付けを行いました。
[リスク特定のフロー図]

① グループ各社におけるリスクの洗い出し
グループ各社に対し「事業戦略リスク」「オペレーショナルリスク」「ハザードリスク」について網羅的に洗い出し、その「影響度」と「発生頻度」等を評価し定量的なスコアリングを行い、この評価に基づいて優先順位を付けます。高い影響度と頻度を持つリスクは、優先的に対応を検討します。
また、あわせてそれぞれのリスクの現況やリスクシナリオ、機会や対応案についても一次的な検討を行います。

② リスクの抽出
①にて提出されたリスクについて、提出されたリスクを横断的に俯瞰・比較し、50項目を抽出しました。
抽出に際しては内外の環境分析や経営層のヒアリングを行い、優先度はもとより、当社グループの中期経営計画や、置かれている環境等を考慮いたしました。また、一次的な検討を行ったそれぞれのリスクの現況やリスクシナリオ、機会や対応案について、記載レベルの平準化、統一化を行い確定させました。

③ リスクの特定(リスクマップ掲載事項)
②にて抽出された50の重要リスクについて、リスクマネジメント委員会の委員それぞれから、リスクマップに掲載すべき事項、及び最優先事項について個別に意見を聞き、リスクマネジメント委員会での協議を経て、リスクマップに掲載すべき13項目を抽出しました。

④ 最重要リスクの特定
③にて抽出されたリスクマップ掲載事項となる13のリスク項目から、当社グループが最優先で対応し、ウォッチすべき最も重要なリスクを7項目特定しました。
①にて提出された全リスクのうち、リスクマップ掲載事項となる最重要リスク(Aランク)、Aランクを除くリスクマップ掲載事項となる重要リスク(Bランク)、②にて抽出されたリスクからAランクとBランクを除いたリスク(Cランク)の分類は次のとおりです。

2024年度
2025年度
事業戦略リスク
オペレーショナルリスク
ハザードリスク
事業戦略リスク
オペレーショナルリスク
ハザードリスク
Aランク
5個
1個
-
7個
-
-
Bランク
8個
2個
-
6個
-
-
Cランク
4個
25個
2個
5個
30個
2個

(2)リスクの評価
リスクの評価方法は、各社各事業部門にて洗い出されたリスクについて、「影響度」と「発生頻度/発生可能性」を掛け合わせてスコアリングを行い、評価しました。
① 「影響度」について
人的な被害や、金銭的な損害、売上・利益の棄損、信用、監督官庁等からの処分・指導の5つの定義に基づき、それぞれの影響の大きさを「大・中・小」の3段階で評価しております。

② 「発生頻度・発生可能性」の評価について
「発生頻度」は当該リスクがどの程度の頻度で発生する可能性があるか、また「発生可能性」については、当該リスクの発生確率を当社所定の基準に従い「高・中・低」の3段階で評価しております。なお、リスクの項目により「頻度」あるいは「可能性」で評価することとしております。
なお、判断基準は次のとおりです。
リスク分析の判断基準

影響度

定義

等級

表記

人

金銭

売上/利益

信用

処分・指導

3

大

顧客や従業員、ステークホルダーに死傷者が発生するもの。

1億円以上の財政的損失

売上高の目標(あるいは想定)を、10%以上の下方修正させる要因となるもの。

営業利益、経常利益、当期純利益の目標(あるいは想定)のいずれかを、30%以上の下方修正させる要因となるもの。

・年単位の長期にわたり売り上げや利益に影響を及ぼす。

・ステークホルダーとの良好な関係が破綻する。

監督官庁等から、免許停止処分以上の処分を受けるもの。

2

中

顧客や従業員、ステークホルダーに身体的・精神的な影響が相当程度およぶもの。

1,000万円以上、1億円未満の財政的損失

売上高の目標(あるいは想定)を、5%以上10%未満の下方修正させる要因となるもの。

営業利益、経常利益、当期純利益の目標(あるいは想定)のいずれかを10%以上30%未満の下方修正させる要因となるもの。

・数か月に売り上げや利益に影響を及ぼす。

・ステークホルダーとの間で一時的に良好な関係が停止する。

監督官庁等から、免許業上その他、法令や規約に基づく処分を受ける(処分内容が外部に開示される。)

1

小

顧客や従業員、ステークホルダーに身体的・精神的な影響が軽微ながらおよぶもの。

1,000万円未満の財政的損失

売上高の目標(あるいは想定)を、5%未満の下方修正させる要因となるもの。

営業利益、経常利益、当期純利益の目標(あるいは想定)のいずれかを10%未満の下方修正させる要因となるもの。

・一時的に売り上げや利益に影響を及ぼす。

・ステークホルダーが当社に対し、不快な印象を持つ。

監督官庁等から、口頭注意、指摘を受ける(外部には開示されない)。

発生可能性(頻度)

発生可能性(確率)

等級

表記

内容

等級

表記

内容

3

高

1年に1度以上の頻度

3

高

80%以上の確率で発生

2

中

数年に1度の頻度

2

中

20%以上80%未満の確率で発生

1

低

10年に1度の頻度

1

低

20%未満の確率

③ 「リスク」について
抽出された各リスクについて、関係する各社各部門がその現況をどのように理解し認識しているかについて、また当該リスクが顕在化した時に各社各部門において、どのようなことが想定されるのかを取りまとめております。
これらにより、漠然としたリスクを具体化し、リスク対応のイメージをより明確にしております。

④ 「機会」について
当該リスクを「機会」と捉えたときに、どのようなシナリオが想定されるかを具体的にイメージさせ、リスクテイクしていく際の検討資料とします。

(3)リスクの対応
特定されたリスクに対する適切な対策や対処策を策定します。対処策にはリスクの軽減、回避、転嫁、受容などが含まれます。リスクが許容範囲内に収まるようにすべく、アクションレベルで具体的に記載します。

(4)リスクのモニタリングと報告
抽出されたリスク項目の内、リスクマップに掲載した13のリスク項目については、四半期に一度の頻度で開催されるリスクマネジメント委員会において、それぞれのリスクの状況をモニタリングし、必要に応じて戦略やプロセスの修正を行ってまいります。なお、最優先リスクとして特定された7項目につきましては、これらとは別により詳細に現況とリスクシナリオ、機会、リスク対応についての効果を確認することで、リスクの変動を追跡し、報告を行うとともに、必要に応じた修正や調整をより詳細に行います。
[体制図及び運用フロー]

(5)リスクマネジメントの対応状況(2024年度)

※当初の四半期(第2四半期)で多くのリスクへの対応策が「対応済み」となり、その後の進捗は鈍化しているものの、継続的にリスク評価と対応策の見直しを行い、リスクレベルの低減を図っております。また、第3四半期において、より効果的な対応策への見直し等を実施したことから、「対応済み」が減少したケースもあり、運用面での課題やその改善活動を行っております。これらの結果から、リスクマネジメント推進活動は一定の成果を上げつつも、対応の遅れや、理解・運用面の強化が今後の重要課題であると考えております。

今年

当社グループのリスクマネジメントプロセスは以下のとおりです。
[概念図]

(1)リスクの特定
リスクマネジメントにおいては、世の中にある無数のリスクの中から、当社が対処すべきリスクの特定と、その優先順位付けが欠かせない要素となっております。当社グループでは以下フローに従い、リスクの特定と優先順位付けを行いました。
[リスク特定のフロー図]

① グループ各社におけるリスクの洗い出し
グループ各社に対し「事業戦略リスク」「オペレーショナルリスク」「ハザードリスク」について網羅的に洗い出し、その「影響度」と「発生頻度」等を評価し定量的なスコアリングを行い、この評価に基づいて優先順位を付けます。高い影響度と頻度を持つリスクは、優先的に対応を検討します。
あわせてそれぞれのリスクの現況やリスクシナリオ、機会や対応案についても一次的な検討を行います。
また、内部監査室やグループ経営管理部との緊密な情報共有を通じて、グループ各社固有の潜在的リスクを特定したうえで、事務局の視点から適切な助言を行い、グループ各社の検討内容を精緻化させることで、リスク管理の実効性を高めております。

② リスクの抽出
①にて提出されたリスクについて、提出されたリスクを横断的に俯瞰・比較し、52項目を抽出しました。
抽出に際しては内外の環境分析や経営層のヒアリングを行い、優先度はもとより、当社グループの中期経営計画や、置かれている環境等を考慮いたしました。また、一次的な検討を行ったそれぞれのリスクの現況やリスクシナリオ、機会や対応案について、記載レベルの平準化、統一化を行い確定させました。

③ リスクの特定(リスクマップ掲載事項)
②にて抽出された52の重要リスクについて、リスクマネジメント委員会の委員それぞれから、リスクマップに掲載すべき事項、及び最優先事項について個別に意見を聞き、リスクマネジメント委員会での協議を経て、リスクマップに掲載すべき15項目を抽出しました。

④ 最重要リスクの特定
③にて抽出されたリスクマップ掲載事項となる15のリスク項目から、当社グループが最優先で対応し、ウォッチすべき最も重要なリスクを7項目特定しました。
①にて提出された全リスクのうち、リスクマップ掲載事項となる最重要リスク(Aランク)、Aランクを除くリスクマップ掲載事項となる重要リスク(Bランク)、②にて抽出されたリスクからAランクとBランクを除いたリスク(Cランク)の分類は次のとおりです。

2025年度
2026年度
事業戦略リスク
オペレーショナルリスク
ハザードリスク
事業戦略リスク
オペレーショナルリスク
ハザードリスク
Aランク
7個
-
-
7個
-
-
Bランク
6個
-
-
8個
-
-
Cランク
5個
30個
2個
4個
31個
2個

(2)リスクの評価
リスクの評価方法は、各社各部門にて洗い出されたリスクについて、「影響度」と「発生頻度/発生可能性」を掛け合わせてスコアリングを行い、評価しました。
① 「影響度」について
人的な被害や、金銭的な損害、売上・利益の棄損、信用、監督官庁等からの処分・指導の5つの定義に基づき、それぞれの影響の大きさを「大・中・小」の3段階で評価しております。

② 「発生頻度・発生可能性」の評価について
「発生頻度」は当該リスクがどの程度の頻度で発生する可能性があるか、また「発生可能性」については、当該リスクの発生確率を当社所定の基準に従い「高・中・低」の3段階で評価しております。なお、リスクの項目により「頻度」あるいは「可能性」で評価することとしております。
なお、判断基準は次のとおりです。
リスク分析の判断基準

影響度

定義

等級

表記

人

金銭

売上/利益

信用

処分・指導

3

大

顧客や従業員、ステークホルダーに死傷者が発生するもの。

1億円以上の財政的損失

売上高の目標(あるいは想定)を、10%以上の下方修正させる要因となるもの。

営業利益、経常利益、当期純利益の目標(あるいは想定)のいずれかを、30%以上の下方修正させる要因となるもの。

・年単位の長期にわたり売り上げや利益に影響を及ぼす。

・ステークホルダーとの良好な関係が破綻する。

監督官庁等から、免許停止処分以上の処分を受けるもの。

2

中

顧客や従業員、ステークホルダーに身体的・精神的な影響が相当程度およぶもの。

1,000万円以上、1億円未満の財政的損失

売上高の目標(あるいは想定)を、5%以上10%未満の下方修正させる要因となるもの。

営業利益、経常利益、当期純利益の目標(あるいは想定)のいずれかを10%以上30%未満の下方修正させる要因となるもの。

・数か月に売り上げや利益に影響を及ぼす。

・ステークホルダーとの間で一時的に良好な関係が停止する。

監督官庁等から、免許業上その他、法令や規約に基づく処分を受ける(処分内容が外部に開示される。)

1

小

顧客や従業員、ステークホルダーに身体的・精神的な影響が軽微ながらおよぶもの。

1,000万円未満の財政的損失

売上高の目標(あるいは想定)を、5%未満の下方修正させる要因となるもの。

営業利益、経常利益、当期純利益の目標(あるいは想定)のいずれかを10%未満の下方修正させる要因となるもの。

・一時的に売り上げや利益に影響を及ぼす。

・ステークホルダーが当社に対し、不快な印象を持つ。

監督官庁等から、口頭注意、指摘を受ける(外部には開示されない)。

発生可能性(頻度)

発生可能性(確率)

等級

表記

内容

等級

表記

内容

3

高

1年に1度以上の頻度

3

高

80%以上の確率で発生

2

中

数年に1度の頻度

2

中

20%以上80%未満の確率で発生

1

低

10年に1度の頻度

1

低

20%未満の確率

③ 「リスク」について
抽出された各リスクについて、関係する各社各部門がその現況をどのように理解し認識しているかについて、また当該リスクが顕在化した時に各社各部門において、どのようなことが想定されるのかを取りまとめております。
これらにより、漠然としたリスクを具体化し、リスク対応のイメージをより明確にしております。

④ 「機会」について
当該リスクを「機会」と捉えたときに、どのようなシナリオが想定されるかを具体的にイメージさせ、リスクテイクしていく際の検討資料とします。

(3)リスクの対応
特定されたリスクに対する適切な対策や対処策を策定します。対処策にはリスクの軽減、回避、転嫁、受容などが含まれます。リスクが許容範囲内に収まるようにすべく、アクションレベルで具体的に記載します。
2025年度においては、各社各部門によるリスク対策の進捗報告制度を開始しました。個々のアクションの実施状況を具体的に把握し、進捗を可視化することで、当初策定した対処策の確実な実行を促し、リスク評価値の計画的な低減を推進しました。

(4)リスクのモニタリングと報告
抽出されたリスク項目の内、リスクマップに掲載した15のリスク項目については、四半期に一度の頻度で開催されるリスクマネジメント委員会において、それぞれのリスクの状況をモニタリングし、必要に応じて戦略やプロセスの修正を行ってまいります。なお、最優先リスクとして特定された7項目につきましては、これらとは別により詳細に現況とリスクシナリオ、機会、リスク対応についての効果を確認することで、リスクの変動を追跡し、報告を行うとともに、必要に応じた修正や調整をより詳細に行います。
[体制図及び運用フロー]

(5)リスクマネジメントの対応状況(2025年度)
2025年度は、新たに導入したリスク対策の進捗報告制度により、個々のアクションの実施状況を具体的に把握・可視化できたことで、各ランクにおいて高い対応進捗率を達成し、確実なリスク低減効果を確認いたしました。なお、年間を通じてリスク評価の厳格化を推進しており、当社グループを取り巻く最新の社会情勢及び市場環境等を適切に反映させた結果、期中において一部のリスク評価値の上昇がみられました。しかしながら、これはリスクマネジメント運用の精度向上と現状把握の適正化を不断に実施していることによるものであります。一方で、外部環境に起因するリスク評価の下げ止まりや、各社・各部門間におけるリスク評価精度のばらつきといった課題も明確となっております。今後は、継続的なPDCAサイクルの定着を通じて評価精度の平準化を図るとともに、具体的な損失回避効果の測定等を行い、引き続きより実効性の高いリスク管理体制の構築に努めてまいります。

2025年度はリスク対策の進捗報告制度を開始したことにより年間を通じて対応が順調に進み、大半の項目が対応進捗率80~100%に達しました。中でも「不動産市場の動向」「ガバナンスの強化」「気候変動」については、期初対応策が定着し進捗率100%を達成しております。一方で、外部要因に強く依存する構造的なリスクであるため、評価自体は劇的に低減せず低位安定に留まっており、今後は施策の対応進捗のみならず、具体的な損失回避効果を測定・設定していくことが重要課題であると認識しております。

重要リスク(Bランク)においても年間を通じて対応が順調に進み、大半の項目で対応進捗率80~100%に達しました。特に「品質管理の維持」「原材料コストの変動」については進捗率100%を達成しております。最重要リスク(Aランク)とは異なり、現場主導の具体的な改善活動が着実に機能したことで、リスク評価値が抑制されリスク低減に効果を発揮している点が特徴であります。

今年度より、各グループ会社及び各部門においてリスク(Cランク)の管理を新たに開始し、全社的なリスクマネジメントの裾野を拡大いたしました。対応進捗率は第1四半期から第4四半期にかけて着実に上昇し、多くの項目で最終的に進捗率100%を達成しており、主要なグループ各社においては80~100%に近い高水準まで上昇しております。これに伴い、リスクの発生可能性及び影響度のスコアも期初と比較して低減傾向にあり、具体的な対応策の実行がリスクの低減に確実な効果を発揮していることが確認されております。
一方で、各社各部門によっては対応の進捗度合いやリスク評価の精度にばらつきがみられ、事務局から改善や見直しを求めるケースもありました。今後は、グループ全体におけるさらなるリスク管理体制の標準化やルールの可視化を図るとともに、形骸化を防ぐための継続的なPDCAサイクルの定着が重要課題であると認識しております。

2025-03-31 期 (提出日 2025-06-25 12:56)

前年版がないため比較していません。