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野村不動産ホールディングス株式会社

証券コード 32310 / EDINET E04060 / 不動産業

危険信号

この会社の危険信号は検出されていません。

業績の推移

05,00010,000億円2021/3期 売上高 5,807億円2022/3期 売上高 6,450億円2023/3期 売上高 6,547億円2024/3期 売上高 7,347億円2025/3期 売上高 7,576億円2026/3期 売上高 9,425億円2021/3期 純利益 422億円2022/3期 純利益 553億円2023/3期 純利益 645億円2024/3期 純利益 682億円2025/3期 純利益 748億円2026/3期 純利益 829億円2021/32022/32023/32024/32025/32026/3
棒: 売上高 / 折れ線: 純利益(億円) · 基準: 連結・日本基準 · 有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」から。印は危険信号の日付
数値を表で見る
決算期売上高(億円)純利益(億円)
2021/35,807422
2022/36,450553
2023/36,547645
2024/37,347682
2025/37,576748
2026/39,425829

開示データの要約

人的資本

2026-03-31 期(前年 2025-03-31 期比)

平均年収
1,248万円(+5.5%)
女性管理職比率
13.7%
男性育休取得率
97.0%
男女賃金差異
67.6%
従業員数
427人

人的資本ランキング

監査

2026-03-31 期

監査報酬
1.26億円(前年比 +5.0%)
非監査報酬
200万円(比率 1.6%)
内部統制
重要な不備なし

監査レーダー

大量保有

提出者数
2
報告数
2
最大の保有者
野村證券株式会社(37.71%)

保有割合の推移を見る

大株主(法人)

2026-03-31 期(前期 2025-03-31 期との割合の差)

個人株主の内訳は非表示

役員 12 名(うち社外 0 名)、役員の持株合計 1,069,700株(2026-03-31 期)

株主を検索する

2026-03-31 期 (提出日 2026-06-23 15:32)

重要度 2(注目)変更事業等のリスク / 内容更新
(3)主要なリスクの内容

「特に注視するリスク」の対象年度が2026年3月期から2027年3月期に更新され、内容も入れ替わった。投資リスクでは会社投資(M&A)・新規事業の利益成長やシナジー未達が追加され、外部リスクには地政学リスクによるサプライチェーン混乱・原材料価格高騰が新設された。内部リスクでは、受注者への価格転嫁対応不備による法令抵触リスクが削除され、施設・サービス運営管理上の不備による顧客の安全リスクが追加された。

前年 / 今年の本文を見る

差分(削除 / 追加)

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、主要なリスクのうち当社グループの事業に与える影響の大きさや外部環境等を踏まえ、2026年3月期において特に注視するリスクを選定しております。また、主要なリスクのうち当社グループの事業に与える影響の大きさや外部環境等を踏まえ、2027年3月期において特に注視するリスクを選定しております。
なお、文中の将来に関する事項及びリスクの認識は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見出来ないまたは重要と見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。

(主要なリスク)

リスクカテゴリー
定義
主要なリスク
A:投資リスク
個別の投資(不動産投資・会社投資(M&A)等)に関するリスク
1
不動産投資に伴うリスク
2
会社投資(M&A)・新規事業に伴うリスク
B:外部リスク
事業に影響を及ぼす外的要因に関するリスク
3
市場の変化によるリスク
4
経済情勢の変化によるリスク
5
政治・社会情勢・制度(法規制・税制・会計制度等)の変化によるリスク
6
事業の前提となる社会構造の変化・イノベーションに遅れることによるリスク
C:災害リスク
顧客及び事業継続等に大きな影響を与える災害に起因するリスク
7
顧客及び事業継続等に大きな影響を与える災害(地震・台風・洪水・津波・噴火・大火災・感染症の流行等)に起因するリスク
D:内部リスク
当社及びグループ各社で発生するオペレーショナルなリスク
8
法令違反によるリスク
9
品質不良の発生によるリスク
10
情報システム危機発生によるリスク
11
人材に関する事項への対応不備によるリスク
12
不正、過失等の発生によるリスク

(特に注視するリスク)

A:投資リスク
・用地取得の競争激化等により、想定した事業量が確保できず、経営計画で見込んでいる利益成長が実現困難なリスク
・新築工事に関して、事業計画や予算で見込んでいる想定以上のコストの上昇や工期の長期化、またゼネコンによる工事受注の制約等により、事業収益が悪化するリスク
・建築費の高騰、用地取得の競争激化等により、想定した事業量が確保できず、経営計画で見込んでいる利益成長が実現困難なリスク
・資材価格の高騰に伴う工事費の上昇や工期の遅延、またエネルギー調達コストの高騰等により、想定した収益の獲得が見込めないリスク
・再開発事業など事業期間が長期間でかつ投資金額が大きいプロジェクトについて、経済情勢の変動や工事費の高騰等により、事業スケジュールの遅延や事業の大幅な見直し・中断等が生じるリスク
・会社投資(M&A)や新規事業において、当初計画した利益成長やシナジー効果等が実現できないリスク
B:外部リスク
・国内不動産市場や金融情勢の変化により、分譲住宅・収益不動産の売却価格や保有資産の賃貸収益に影響が生じるリスク
・地政学リスクの顕在化により、国際的なサプライチェーンの混乱等を通じて原材料価格の高騰や供給遅延、その他事業環境の変化が生じ、当社事業に影響を及ぼすリスク
・想定以上の金利の上昇により金融コストが増加し、当社収支に影響を及ぼすリスク
・海外各国の経済・不動産市場の悪化やゼネコンやJVパートナーの財務状況悪化等により、海外事業の収益性悪化や利益回収時期の遅延が生じるリスク
・ライフスタイルや価値観の変化への対応・多様化への対応、インバウンド・個人富裕層・単身世帯の増加への対応、不動産投資ニーズへの継続的な高まりへの対応、デジタルテクノロジーの加速度的な進化への対応、またサステナビリティや人材への対応等が遅れることにより、当社事業の競争優位性が低下するリスク
C:災害リスク
・激甚化する地震、台風、豪雨等の自然災害により事業が継続できないリスク
・激甚化する地震・台風・豪雨等の自然災害により事業が継続できないリスク
D:内部リスク
・不動産開発事業における設計・施工の不備の発生によるリスク
・多様な人材が活躍し続けるための人事制度の浸透・環境整備が遅れることにより、人材確保に支障をきたすリスク
・サイバー攻撃・システム障害による情報流出、事業継続への影響、損害等の発生・拡大によるリスク
・労務費、原材料費などの上昇を踏まえた受注者の適正な価格転嫁を実現するための取り組みが十分ではないことにより、法令等に抵触し、また相手方との円滑な取引の実現に支障が生じるリスク
・施設やサービスの運営管理上の対応不備により、当社グループの顧客の安全に危険が生じるリスク

(主要なリスクの内容と主な取り組み)

リスク項目
1 不動産投資に伴うリスク
リスクカテゴリー
A:投資リスク
リスクの内容
・予期せぬ土壌汚染等の判明、許認可の取得の遅れ、追加工事の発生、ゼネコンによる工事受注の制約、工期の長期化、及び工事費・エネルギーコストの上昇等により、計上時期の遅れや収益性の悪化が発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
不動産投資・開発事業については、予めリスクの抽出及び分析・評価、リスクテイクまたはリスク回避の方針を検討の上、当社またはグループ会社の取締役会または経営会議等において判断をしております。特に、工事費の上昇リスクについては、事業用地の取得時に一定の追加コストを織り込む等の対応の実施、並びに工事費の動向及び工事費上昇に伴う影響について取締役会または経営会議において定期的にモニタリングを行っております。
なお、事業用地の取得後は、スケジュールが遅延するリスクや建築コストの状況等について、事業を所管する組織にて把握し、特に重要な事象が発生した場合には必要に応じて当社またはグループ会社の取締役会または経営会議等にて審議のうえ、課題への対応を行っております。
また、推進中及び完了した事業において、各事業の進捗のモニタリングや実績の振り返りを行い、事業種別ごとの課題や傾向等について把握・分析を行っております。

リスク項目
2 会社投資(M&A)・新規事業に伴うリスク
リスクカテゴリー
A:投資リスク
リスクの内容
・会社投資(M&A)において、投資した対象会社に期待する利益成長やシナジー効果等が実現できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・新事業領域への取り組みや新たなアセットタイプへの投資等において、当初計画する事業計画やグループ各社とのシナジー効果等が実現できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
会社投資(M&A)については、当社グループの既存事業とのシナジー効果や、対象会社の経営計画・財務内容・契約関係等を慎重に調査・検討し、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合に実行しております。また、会社投資(M&A)実行後は、対象会社と当社グループとの統合プロセスの状況、経営課題及びその対応方針等について、取締役会または経営会議において定期的にモニタリングを行っております。
新規事業の検討については、事業計画等を慎重に調査・検討し、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合に参画をしております。また、新規事業への参画後は、事業の推移等を定期的にモニタリングし、計画の修正等が必要な場合には、当社またはグループ会社の取締役会または経営会議にて審議を行っております。

リスク項目
3 市場の変化によるリスク
リスクカテゴリー
B:外部リスク
リスクの内容
・競合他社の動向、革新的な新規参入企業の出現、経済情勢・政治・社会情勢の変動、地政学リスクの発現、及び災害の発生等が事業環境や市況の変化につながり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
当社グループでは、各事業についての外部環境の認識を定期的に更新し、業績への影響の把握と事業の進捗管理や精度の向上に努めております。
不動産投資・開発事業における投資決定にあたっては、現在及び将来の市況を把握または予測するとともに、過去のマーケットの推移等も確認し、市況の変動が発生した場合においても影響を一定程度に抑えることを基本としております。
また、市況に急激な変動が生じた場合でも、財務状況に関して一定の健全性を確保することができるように、リスク評価を実施したうえで、投資予算を策定しております。

リスク項目
4 経済情勢の変化によるリスク
リスクカテゴリー
B:外部リスク
リスクの内容
・国内外の景気後退により、住宅分譲事業における顧客の購買意欲の減退や、オフィスビル等の賃料水準の低下や空室率の上昇等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・市中金利の上昇により、当社グループの資金調達コストの増加、住宅ローン金利の上昇による住宅分譲事業における顧客の購買意欲の減退、及びキャップレートの上昇による資産価格の下落等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・為替レートの変動により、円換算での投資額・回収額の変動や、連結財務諸表上の外貨建ての資産及び負債額の変動等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・海外各国のゼネコンやJVパートナーの財務状況悪化等により、海外事業の収益性悪化や利益回収時期の遅延が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
経済情勢の変化については、外部環境の認識を定期的に更新し、業績への影響の把握に努めております。
借入金による資金調達にあたっては、長期・固定での借入を主とすることにより、短期的な金利上昇のリスクへの対応を図っております。
不動産投資・開発事業においては、賃料の低下やキャップレートの上昇による資産価格の下落等が発生した場合においても、影響を一定程度に抑える投資判断を行っております。
為替変動のリスクについては、海外で展開する事業種別を踏まえた為替ヘッジ方針を定め、これに沿った運営をしております。
また、海外事業におけるゼネコンやJVパートナーの状況については、第1線・第2線による定期的なモニタリングとともに、海外事業リスク会議等を通じて、事業に影響を及ぼす事象やその対応について定期的に確認・審議し、必要に応じて当社またはグループ会社の取締役会または経営会議等においても審議を行っております。

リスク項目
5 政治・社会情勢・制度(法規制・税制・会計制度等)の変化によるリスク
リスクカテゴリー
B:外部リスク
リスクの内容
・地政学リスクの顕在化等、政治・社会情勢の変化が生じた場合、為替市場、エネルギー市場、及びサプライチェーンの混乱等により、建築費・エネルギーコストの上昇や事業スケジュールの遅延等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・海外事業において、その国固有の政治・社会情勢に基づくカントリーリスクにより、事業開始時には想定していない政治・社会情勢の変化が生じた場合、事業推進上の障壁等につながり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・当社グループの各事業に適用される国内外の各種法規制等について変更等が生じた場合、また今後の事業範囲の拡大により新たな法規制等の影響を受けることになった場合、新たな義務や費用負担等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・不動産事業に影響がある国内外の各種税制・会計制度等について変更等が生じた場合、資産の取得・保有・売却時の費用の増加、顧客の購買意欲の減退、及び企業のファシリティ戦略の転換・投資計画の修正等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・バリューチェーン上の人権課題に対し、適切な対応を取らないことにより、顧客との取引停止等事業活動の制限や、当社グループのブランド価値の毀損が発生するリスク
主な取り組み
国内外の政治・社会情勢、各種法規制、税制及び会計制度の動向については、業界団体や専門家、取引関係先等からの情報を収集・分析して当社の第2線の各組織にて対応の検討を行い、重大な影響が予想されるものについては内容に応じて取締役会または経営会議にて審議を行っております。
特に海外事業においては、事業参画時に外部の専門家の知見を踏まえ、今後の政治・社会情勢の見通し、適用される法規制及び税制等を確認し、参画後には海外事業リスク会議等を通じて、事業の戦略・収支・推進等に影響を及ぼす政治・社会情勢、重要な関連法令の変更の状況等を定期的に確認し、変更がある場合には影響の評価・対応の方針等を検討のうえ、取締役会または経営会議にて審議を行っております。
人権については、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、人権デュー・デリジェンスのプロセス構築・運用に取り組んでおり、社長執行役員(グループCEO)を委員長とする「サステナビリティ委員会」及び下部組織である「人権分科会」において、「野村不動産グループ人権方針」に則った方針の策定、各目標に対する進捗状況の確認、及び活動計画の審議を行っております。

リスク項目
6 事業の前提となる社会構造の変化・イノベーションに遅れることによるリスク
リスクカテゴリー
B:外部リスク
リスクの内容
・社会構造の変化や、急速な技術革新・革新的な新規参入企業の出現による産業構造の変化への対応が遅れた場合、当社商品及びサービスの競争優位性が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・少子高齢化の進展による人材確保難が当社商品及びサービスの展開能力を制約するリスク
・温室効果ガス削減規制等の施行・強化による顧客の環境・省エネルギー・防災に関する要求の変化や、高い環境性能・エネルギー性能に関する技術への対応に遅れた場合、当社商品及びサービスの競争優位性が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
当社グループはこれまでも事業環境の変化の中で、マーケットインの発想に基づく不動産開発力や、街づくり・不動産関連サービスにおける品質へのこだわりといった強みを活かし、独自性の高い新たな価値を創造し、社会とお客様に提供してまいりました。
この強みをベースに、社会構造・産業構造の変化や、社会や顧客のサステナビリティへの意識の高まりに対応すべく、当社に専任の組織を設置し、新領域事業の研究・開発、イノベーション創発・デジタル戦略等の企画・推進、及びサステナビリティに関する取り組み等を行っております。
経営企画部を事務局として、当社グループ各社の従業員が、日常の業務の枠組みを超えて取り組める「イノベーション推進制度」を設け、イノベーション人材の育成を図るとともに新たな領域探索活動を推進しております。
また、コーポレートベンチャーキャピタルを通じて、出資先となる革新的技術やサービスを持つベンチャー企業と協業し、デジタルテクノロジーを活用したサービスの提供も継続しております。
価値創造に挑戦する風土の形成やグループ連携の強化については、コーポレートコミュニケーション部を事務局としてグループ内表彰制度「野村不動産グループアワード」を設けて取り組んでおります。
さらに、人材確保難への対応として、デジタルテクノロジー等の活用による業務効率化・省力化に取り組むと共に、「適所適材」につながる配置・登用、育成、人材の確保及び「環境整備」につながるウェルネス、ダイバーシティ&インクルージョンの各施策を講じております。当社グループの人的資本経営に関する取り組みについてはP.22~23をご参照ください。
なお、当社グループにおける温室効果ガスの削減、当社商品及びサービスに係る環境性能・エネルギー性能の向上等を含むサステナビリティに関する取り組みについては、P.15~P.23をご参照ください。

リスク項目
7 顧客及び事業継続に大きな影響を与える災害(地震・台風・洪水・津波・噴火・大火災・感染症の流行等)に起因するリスク
リスクカテゴリー
C:災害リスク
リスクの内容
・大規模な地震、風水害、感染症の流行等の災害により、当社グループの役職員の生命・身体の安全が脅かされ、事業継続に必要な人員確保が滞ることにより、当社グループの事業継続が困難になるリスク
・大規模な地震、風水害等の災害により、当社グループが分譲・賃貸・管理する物件等が毀損し、当該物件等にかかわる顧客等の安心・安全が脅かされるリスク
主な取り組み
当社グループでは、近年激甚化・頻発化する災害発生を重要な社会課題と認識し、行政及び防災の専門家等との協議を踏まえ、災害時の安心・安全の確保に努めるとともに、災害が発生した場合には、その影響を最小限に抑え、生活や事業を継続できるように防災に取り組むとともに、災害発生時における事業継続に関する行動計画(BCP)を策定しております。当社グループでは、近年激甚化・頻発化する災害発生を重要な社会課題と認識し、行政及び防災の専門家等との協議を踏まえ、災害時の安心・安全の確保に努めるとともに、災害が発生した場合には、その影響を最小限に抑え、生活や事業を継続できるように防災に取り組むとともに、災害発生時における事業継続に関する行動計画(以下「BCP」という。)を策定しております。
地震、風水害に関しては、BCPにて、非常時の指揮命令系統、事業継続のための任務分担などを定め、災害の影響を最小限に抑える体制を整備し、年に一度「災害対策本部設置訓練」を実施することで、規定内容の確認(役職員の生命や安全の確保、指揮系統の確立、事業復旧)を行い、非常時に備えています。大規模な地震、風水害に関しては、BCPにて、非常時の指揮命令系統、事業継続のための任務分担などを定め、災害の影響を最小限に抑える体制を整備し、年に一度「グループ災害対策本部設置訓練」を実施することで、規定内容の確認(役職員の生命や安全の確保、指揮系統の確立、事業継続・復旧)を行い、非常時に備えています。感染症については、新型コロナウイルス感染症の当社グループにおける対応実績を踏まえ、今後の新たな感染症の発生に備えて、感染確認時から蔓延時まで、感染状況の拡大するフェーズに応じた対応(指揮系統の確立、事業継続を目的としたコア事業の選定、感染予防等に関する共通ルールの策定等)について取りまとめた感染症に関するBCPを策定しております。また、国内だけでなく、海外における様々な地政学リスク・テロ・災害発生等に対する初動対応や国外退避基準等を定めたBCPも策定しております。
地震・風水害等の災害を起因とする突発的な事故の発生に関しては、当社グループの「品質マニュアル」における集中豪雨対策や浸水対策の規定、防災対応マニュアルの整備や防災ガイドブックの配布等の管理物件における居住者・管理組合・テナント企業・施設利用者等に対する防災支援等を行い、災害時の安心・安全を確保するための取り組みを行っております。大規模な地震・風水害等の災害を起因とする突発的な事故の発生に関しては、当社グループの「品質マニュアル」における集中豪雨対策や浸水対策の規定、防災対応マニュアルの整備や防災ガイドブックの配布等の管理物件における居住者・管理組合・テナント企業・施設利用者等に対する防災支援等を行い、災害時の安心・安全を確保するための取り組みを行っております。

リスク項目
8 法令違反によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・宅地建物取引業法、建築基準法、金融商品取引法、会社法、個人情報保護法、独占禁止法、下請法その他関係法令に違反し、信用の失墜や行政処分、罰金等が課されることにより、経営成績に影響を及ぼすリスク
・宅地建物取引業法、建築基準法、金融商品取引法、会社法、個人情報保護法、独占禁止法、取適法その他関係法令に違反し、信用の失墜や行政処分、罰金等が課されることにより、経営成績に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
当社グループでは、役職員が法令及びグループ各社が定める社内規程等を遵守し、さらに、より高い倫理観に従って行動することを目的とし「野村不動産グループ倫理規程」を定め、役職員に対する継続的な教育、研修を行っております。
宅地建物取引業法等の主要な法令に関しては、法令遵守のため、各法令に応じた業務フローの策定を行い、研修やOJTによる周知徹底と法令遵守状況の定期的な自主点検を行っております。独占禁止法等に関しては、資材価格、エネルギーコストなどの上昇を踏まえた受注者への適正な価格転嫁を実現するため、グループ各社の業務特性や事業規模に応じた業務ルールの策定や、マニュアルの作成、研修の実施などを行い、法令遵守体制の強化に取り組んでおります。また、外国公務員等への不適切な接遇に関しては、規程等を制定し、海外事業に関係する役職員及び海外現地採用職員を対象として、定期的な研修を実施しております。

リスク項目
9 品質不良の発生によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・不動産開発事業における設計・施工等の不備、また、賃貸・管理する施設における管理上の不備等により、信用の失墜や想定外の費用及び開発計画、運営計画の遅延が生じ、経営成績に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
不動産開発事業においては、一定の信用力・技術力を有する第三者に建物の設計・施工業務等を発注し、その設計・施工における品質を確保するため、当社グループにて「設計基準」(構造・建築・設備・電気)及び「品質マニュアル」等を定め、発注先による遵守徹底を図るとともに、発注者として施工状況の確認及び品質検査を実施しております(但し、他社との共同事業や再開発組合が主体となる再開発事業等においては、事業形態に応じて異なる方法を採用する場合があります)。また、賃貸・管理する施設に関しては、管理に係る業務標準書、修繕工事における安全・仮設ガイドライン等を策定して業務を行うとともに、万一の不備や事故等に備え、損害保険を付保しております。

リスク項目
10 情報システム危機発生によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・サイバー攻撃、不正アクセス、及びシステム障害等の不測の事態により、万一、情報システムが正常に利用できない場合や個人情報が外部へ漏洩した場合、当社グループの営業活動や業務処理の遅延、信用の失墜及びそれに伴う売上高の減少や損害賠償費用の発生等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
インターネットやクラウドサービスを活用した業務変革や、持続的な成長の実現へ向けたDXへの取り組みを積極的に推進している状況において、情報セキュリティの確保はこれまで以上に重要性を増してきており、インターネットからの不正アクセス遮断や情報端末のウイルススキャン、万一マルウェアやボット等が侵入した場合に振る舞いを検知して不正送信を阻止する等のセキュリティシステムを導入し、さらにこれらのシステムからのアラート監視を行い、サイバー攻撃や情報漏洩に備えたICT環境の整備を進めています。また、クラウドサービスの利用においては、事前にセキュリティチェックを行っており、安全に利用するよう確認しております。
システム障害による事業継続への対応として、ネットワークやシステムの稼働状況を監視し、万一の障害発生に備えた速やかな復旧手段や業務代替手段の整備拡充に取り組んでおります。
個人情報に関しては、関係する諸法令の遵守と適正な取扱いの確保に努めており、当社グループにおける情報の組織的管理とセキュリティのレベルの維持向上を図ることを目的として「情報セキュリティ規程」及び「情報取扱ガイドライン」を定め、定期的に役職員への情報セキュリティ啓蒙を行い、顧客の権利や利益の保護と当社グループにおけるICT環境の安定的な運用を図っております。
また、万一の情報漏洩等の事故発生に備え、サイバー保険を付保しております。

リスク項目
11 人材に関する事項への対応不備によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・当社グループの従業員の勤務時間が適切に把握されず、長時間労働が行われることによって従業員の健康が害されるリスク
・人事制度やその運用が労働基準に関する法制度に適合しないことで、当局から行政処分等を受けた場合に人材流出や信用の失墜、罰金等が課されること等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼすリスク
・多様な人材(育児・介護等による短時間勤務者、性的マイノリティ、障がい者、シニア、外国人等)を受け入れる労働環境の整備が遅れることにより、必要な人材を確保できず、または確保した人材が活躍し続けられず、企業競争力の低下につながるリスク
・海外拠点における人事労務面において、現地労働関係法令・慣習等に反する制度の導入や運用により、当局から行政処分等を受けるリスク、現地従業員の退職によりノウハウを喪失するリスク、駐在員の現地での生活を適切にサポートする仕組みがないことにより駐在員の健康が害されるリスク
主な取り組み
当社グループは「活き活きと働くウェルネスの実現」を行動指針として掲げ、持続可能な社会の実現に向けて、事業活動を継続し、企業価値を向上していくために、すべての役職員が心身ともに健康で活き活きと仕事に取り組むことが企業の持続的成長につながる「ウェルネス経営」を目指しております。当社グループでは、多様な人材の活躍に向けて、当社グループのD&I推進方針及び推進ロードマップを策定・公表し、レベルIとしてD&I意識醸成に取り組んでまいりました。今後は『D&I意識醸成』をさらに推進していくとともに、レベルIIの『D&Iが事業活動に組み込まれる文化形成』を目指し、インクルーシブデザインの取り組み体制の構築等の施策を進めてまいります。なお、当社グループでは、社長執行役員(グループCEO)を委員長とする「人材・ウェルネス・D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)委員会」を設置し、グループ各社における人材の配置・登用・育成・確保、ウェルネス、人材の多様性の確保等について議論を行っております。
多様な人材が働きやすい労働環境の構築のため、有給休暇の取得推奨、テレワークの推進、育児・介護等による休業や短時間勤務制度等を導入するとともに、定期的な研修により、役職員の多様性に関する理解度向上に取り組んでおります。また、野村不動産など一部のグループ会社において、男性の出生時育児休業の一部有休化や積立有休制度を導入しております。多様な人材が働きやすい労働環境の構築のため、有給休暇の取得推奨、育児・介護等による休業や短時間勤務制度等を導入するとともに、定期的な研修により、役職員の多様性に関する理解度向上に取り組んでおります。
勤務時間の適切な把握のため、勤怠管理システムを導入して管理を行い、特に長時間労働については定期的な状況のモニタリングを行っており、また、人事制度やその運用の遵法性については、定期的に社外の専門家による検証を行い、リスク顕在化の予防に努めております。また、勤務時間の適切な把握のため、勤怠管理システムを導入して管理を行い、特に長時間労働については定期的な状況のモニタリングを行っております。
また海外においては独自の法律、文化、慣習があることから、外部の専門家等の知見を活用した人事労務制度の構築、駐在員の相談窓口の整備、医療機関の斡旋や受診のサポートを行うサービスの整備等を行っております。人事制度やその運用の遵法性については、定期的に社外の専門家による検証を行い、リスク顕在化の予防に努めております。
多様な人材の活躍に向けて、当社グループのD&I推進方針及び中期・短期の推進ロードマップを策定・公表し、ステップ1としてD&I意識醸成に取り組んでまいりました。今後は『D&I意識醸成』をさらに推進していくとともに、ステップ2の『D&Iが事業活動に組み込まれる文化形成』を目指し、インクルーシブデザインの取り組み体制の構築等の施策を進めてまいります。なお、当社グループでは、事業戦略と連動した人的資本経営の推進等を目的として、社長執行役員(グループCEO)を委員長とする「人材・ウェルネス・D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)委員会」を設置し、グループ各社における人材の配置・登用・育成・確保、ウェルネス、人材の多様性の確保等について議論を行っております。海外においては独自の法律、文化、慣習があることから、外部の専門家等の知見を活用した人事労務制度の構築、駐在員の相談窓口の整備、医療機関の斡旋や受診のサポートを行うサービスの整備等を行っております。
当社グループにおける人的資本経営の方針についてはP.22~P.23をご参照ください。当社グループにおける人的資本経営の方針については5.従業員の状況等(1)人材戦略に関する基本方針等をご参照ください。

リスク項目
12 不正、過失等の発生によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・役職員の不正、不適切な管理による情報の流出、業務上の過失等により、信用の失墜や、それに伴う売上高の減少や損害賠償費用の発生等が生じ、経営成績に影響を及ぼすリスク
・施設やサービスの運営管理上の対応不備(設備点検の不足、運営オペレーションの不徹底、委託先管理の不備等)により、顧客の安全に危険が生じ、事故の発生や被害拡大につながることで、信用の失墜、損害賠償責任の発生、ブランド価値の毀損等を通じて、当社グループの経営成績に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
当社グループでは、役職員が法令及びグループ各社が定める社内規程等を遵守し、さらに、より高い倫理観に従って行動することを目的とし「野村不動産グループ倫理規程」を定め、役職員に対する継続的な教育、研修を行っております。
また、当社及びグループ会社の各部室店にコンプライアンス推進責任者を配置することで、各職場におけるコンプライアンス活動の実効性を高める体制を構築しております。さらにグループ各社共用の内部通報制度「野村不動産グループ・ヘルプライン」によって、通報及び相談窓口を内部及び外部にそれぞれ設ける等、公益通報者保護法に基づく体制整備及び運用を行っております。
顧客の安全確保を最重要課題と位置付け、施設やサービスの運営管理に関して、設備点検・保守の実施基準の整備と定期的な点検の徹底、現場オペレーションに関するマニュアルの整備及び遵守状況の確認など安全管理体制の強化に取り組んでおります。また、事故や不具合の発生を未然に防止するためのリスクアセスメントやヒヤリハット事例の共有、発生時の迅速な報告・対応体制の整備を行うと共に、役職員に対する安全教育・訓練を継続的に実施し、安全意識の向上と再発防止の徹底を図っております。

前年

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、主要なリスクのうち当社グループの事業に与える影響の大きさや外部環境等を踏まえ、2026年3月期において特に注視するリスクを選定しております。
なお、文中の将来に関する事項及びリスクの認識は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見出来ないまたは重要と見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。

(主要なリスク)

リスクカテゴリー
定義
主要なリスク
A:投資リスク
個別の投資(不動産投資・会社投資(M&A)等)に関するリスク
1
不動産投資に伴うリスク
2
会社投資(M&A)・新規事業に伴うリスク
B:外部リスク
事業に影響を及ぼす外的要因に関するリスク
3
市場の変化によるリスク
4
経済情勢の変化によるリスク
5
政治・社会情勢・制度(法規制・税制・会計制度等)の変化によるリスク
6
事業の前提となる社会構造の変化・イノベーションに遅れることによるリスク
C:災害リスク
顧客及び事業継続等に大きな影響を与える災害に起因するリスク
7
顧客及び事業継続等に大きな影響を与える災害(地震・台風・洪水・津波・噴火・大火災・感染症の流行等)に起因するリスク
D:内部リスク
当社及びグループ各社で発生するオペレーショナルなリスク
8
法令違反によるリスク
9
品質不良の発生によるリスク
10
情報システム危機発生によるリスク
11
人材に関する事項への対応不備によるリスク
12
不正、過失等の発生によるリスク

(特に注視するリスク)

A:投資リスク
・用地取得の競争激化等により、想定した事業量が確保できず、経営計画で見込んでいる利益成長が実現困難なリスク
・新築工事に関して、事業計画や予算で見込んでいる想定以上のコストの上昇や工期の長期化、またゼネコンによる工事受注の制約等により、事業収益が悪化するリスク
・再開発事業など事業期間が長期間でかつ投資金額が大きいプロジェクトについて、経済情勢の変動や工事費の高騰等により、事業スケジュールの遅延や事業の大幅な見直し・中断等が生じるリスク
B:外部リスク
・国内不動産市場や金融情勢の変化により、分譲住宅・収益不動産の売却価格や保有資産の賃貸収益に影響が生じるリスク
・想定以上の金利の上昇により金融コストが増加し、当社収支に影響を及ぼすリスク
・海外各国の経済・不動産市場の悪化やゼネコンやJVパートナーの財務状況悪化等により、海外事業の収益性悪化や利益回収時期の遅延が生じるリスク
・ライフスタイルや価値観の変化への対応・多様化への対応、インバウンド・個人富裕層・単身世帯の増加への対応、不動産投資ニーズへの継続的な高まりへの対応、デジタルテクノロジーの加速度的な進化への対応、またサステナビリティや人材への対応等が遅れることにより、当社事業の競争優位性が低下するリスク
C:災害リスク
・激甚化する地震、台風、豪雨等の自然災害により事業が継続できないリスク
D:内部リスク
・不動産開発事業における設計・施工の不備の発生によるリスク
・多様な人材が活躍し続けるための人事制度の浸透・環境整備が遅れることにより、人材確保に支障をきたすリスク
・サイバー攻撃・システム障害による情報流出、事業継続への影響、損害等の発生・拡大によるリスク
・労務費、原材料費などの上昇を踏まえた受注者の適正な価格転嫁を実現するための取り組みが十分ではないことにより、法令等に抵触し、また相手方との円滑な取引の実現に支障が生じるリスク

(主要なリスクの内容と主な取り組み)

リスク項目
1 不動産投資に伴うリスク
リスクカテゴリー
A:投資リスク
リスクの内容
・予期せぬ土壌汚染等の判明、許認可の取得の遅れ、追加工事の発生、ゼネコンによる工事受注の制約、工期の長期化、及び工事費・エネルギーコストの上昇等により、計上時期の遅れや収益性の悪化が発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
不動産投資・開発事業については、予めリスクの抽出及び分析・評価、リスクテイクまたはリスク回避の方針を検討の上、当社またはグループ会社の取締役会または経営会議等において判断をしております。特に、工事費の上昇リスクについては、事業用地の取得時に一定の追加コストを織り込む等の対応の実施、並びに工事費の動向及び工事費上昇に伴う影響について取締役会または経営会議において定期的にモニタリングを行っております。
なお、事業用地の取得後は、スケジュールが遅延するリスクや建築コストの状況等について、事業を所管する組織にて把握し、特に重要な事象が発生した場合には必要に応じて当社またはグループ会社の取締役会または経営会議等にて審議のうえ、課題への対応を行っております。
また、推進中及び完了した事業において、各事業の進捗のモニタリングや実績の振り返りを行い、事業種別ごとの課題や傾向等について把握・分析を行っております。

リスク項目
2 会社投資(M&A)・新規事業に伴うリスク
リスクカテゴリー
A:投資リスク
リスクの内容
・会社投資(M&A)において、投資した対象会社に期待する利益成長やシナジー効果等が実現できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・新事業領域への取り組みや新たなアセットタイプへの投資等において、当初計画する事業計画やグループ各社とのシナジー効果等が実現できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
会社投資(M&A)については、当社グループの既存事業とのシナジー効果や、対象会社の経営計画・財務内容・契約関係等を慎重に調査・検討し、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合に実行しております。また、会社投資(M&A)実行後は、対象会社と当社グループとの統合プロセスの状況、経営課題及びその対応方針等について、取締役会または経営会議において定期的にモニタリングを行っております。
新規事業の検討については、事業計画等を慎重に調査・検討し、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合に参画をしております。また、新規事業への参画後は、事業の推移等を定期的にモニタリングし、計画の修正等が必要な場合には、当社またはグループ会社の取締役会または経営会議にて審議を行っております。

リスク項目
3 市場の変化によるリスク
リスクカテゴリー
B:外部リスク
リスクの内容
・競合他社の動向、革新的な新規参入企業の出現、経済情勢・政治・社会情勢の変動、地政学リスクの発現、及び災害の発生等が事業環境や市況の変化につながり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
当社グループでは、各事業についての外部環境の認識を定期的に更新し、業績への影響の把握と事業の進捗管理や精度の向上に努めております。
不動産投資・開発事業における投資決定にあたっては、現在及び将来の市況を把握または予測するとともに、過去のマーケットの推移等も確認し、市況の変動が発生した場合においても影響を一定程度に抑えることを基本としております。
また、市況に急激な変動が生じた場合でも、財務状況に関して一定の健全性を確保することができるように、リスク評価を実施したうえで、投資予算を策定しております。

リスク項目
4 経済情勢の変化によるリスク
リスクカテゴリー
B:外部リスク
リスクの内容
・国内外の景気後退により、住宅分譲事業における顧客の購買意欲の減退や、オフィスビル等の賃料水準の低下や空室率の上昇等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・市中金利の上昇により、当社グループの資金調達コストの増加、住宅ローン金利の上昇による住宅分譲事業における顧客の購買意欲の減退、及びキャップレートの上昇による資産価格の下落等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・為替レートの変動により、円換算での投資額・回収額の変動や、連結財務諸表上の外貨建ての資産及び負債額の変動等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・海外各国のゼネコンやJVパートナーの財務状況悪化等により、海外事業の収益性悪化や利益回収時期の遅延が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
経済情勢の変化については、外部環境の認識を定期的に更新し、業績への影響の把握に努めております。
借入金による資金調達にあたっては、長期・固定での借入を主とすることにより、短期的な金利上昇のリスクへの対応を図っております。
不動産投資・開発事業においては、賃料の低下やキャップレートの上昇による資産価格の下落等が発生した場合においても、影響を一定程度に抑える投資判断を行っております。
為替変動のリスクについては、海外で展開する事業種別を踏まえた為替ヘッジ方針を定め、これに沿った運営をしております。
また、海外事業におけるゼネコンやJVパートナーの状況については、第1線・第2線による定期的なモニタリングとともに、海外事業リスク会議等を通じて、事業に影響を及ぼす事象やその対応について定期的に確認・審議し、必要に応じて当社またはグループ会社の取締役会または経営会議等においても審議を行っております。

リスク項目
5 政治・社会情勢・制度(法規制・税制・会計制度等)の変化によるリスク
リスクカテゴリー
B:外部リスク
リスクの内容
・地政学リスクの顕在化等、政治・社会情勢の変化が生じた場合、為替市場、エネルギー市場、及びサプライチェーンの混乱等により、建築費・エネルギーコストの上昇や事業スケジュールの遅延等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・海外事業において、その国固有の政治・社会情勢に基づくカントリーリスクにより、事業開始時には想定していない政治・社会情勢の変化が生じた場合、事業推進上の障壁等につながり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・当社グループの各事業に適用される国内外の各種法規制等について変更等が生じた場合、また今後の事業範囲の拡大により新たな法規制等の影響を受けることになった場合、新たな義務や費用負担等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・不動産事業に影響がある国内外の各種税制・会計制度等について変更等が生じた場合、資産の取得・保有・売却時の費用の増加、顧客の購買意欲の減退、及び企業のファシリティ戦略の転換・投資計画の修正等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・バリューチェーン上の人権課題に対し、適切な対応を取らないことにより、顧客との取引停止等事業活動の制限や、当社グループのブランド価値の毀損が発生するリスク
主な取り組み
国内外の政治・社会情勢、各種法規制、税制及び会計制度の動向については、業界団体や専門家、取引関係先等からの情報を収集・分析して当社の第2線の各組織にて対応の検討を行い、重大な影響が予想されるものについては内容に応じて取締役会または経営会議にて審議を行っております。
特に海外事業においては、事業参画時に外部の専門家の知見を踏まえ、今後の政治・社会情勢の見通し、適用される法規制及び税制等を確認し、参画後には海外事業リスク会議等を通じて、事業の戦略・収支・推進等に影響を及ぼす政治・社会情勢、重要な関連法令の変更の状況等を定期的に確認し、変更がある場合には影響の評価・対応の方針等を検討のうえ、取締役会または経営会議にて審議を行っております。
人権については、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、人権デュー・デリジェンスのプロセス構築・運用に取り組んでおり、社長執行役員(グループCEO)を委員長とする「サステナビリティ委員会」及び下部組織である「人権分科会」において、「野村不動産グループ人権方針」に則った方針の策定、各目標に対する進捗状況の確認、及び活動計画の審議を行っております。

リスク項目
6 事業の前提となる社会構造の変化・イノベーションに遅れることによるリスク
リスクカテゴリー
B:外部リスク
リスクの内容
・社会構造の変化や、急速な技術革新・革新的な新規参入企業の出現による産業構造の変化への対応が遅れた場合、当社商品及びサービスの競争優位性が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・少子高齢化の進展による人材確保難が当社商品及びサービスの展開能力を制約するリスク
・温室効果ガス削減規制等の施行・強化による顧客の環境・省エネルギー・防災に関する要求の変化や、高い環境性能・エネルギー性能に関する技術への対応に遅れた場合、当社商品及びサービスの競争優位性が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
当社グループはこれまでも事業環境の変化の中で、マーケットインの発想に基づく不動産開発力や、街づくり・不動産関連サービスにおける品質へのこだわりといった強みを活かし、独自性の高い新たな価値を創造し、社会とお客様に提供してまいりました。
この強みをベースに、社会構造・産業構造の変化や、社会や顧客のサステナビリティへの意識の高まりに対応すべく、当社に専任の組織を設置し、新領域事業の研究・開発、イノベーション創発・デジタル戦略等の企画・推進、及びサステナビリティに関する取り組み等を行っております。
経営企画部を事務局として、当社グループ各社の従業員が、日常の業務の枠組みを超えて取り組める「イノベーション推進制度」を設け、イノベーション人材の育成を図るとともに新たな領域探索活動を推進しております。
また、コーポレートベンチャーキャピタルを通じて、出資先となる革新的技術やサービスを持つベンチャー企業と協業し、デジタルテクノロジーを活用したサービスの提供も継続しております。
価値創造に挑戦する風土の形成やグループ連携の強化については、コーポレートコミュニケーション部を事務局としてグループ内表彰制度「野村不動産グループアワード」を設けて取り組んでおります。
さらに、人材確保難への対応として、デジタルテクノロジー等の活用による業務効率化・省力化に取り組むと共に、「適所適材」につながる配置・登用、育成、人材の確保及び「環境整備」につながるウェルネス、ダイバーシティ&インクルージョンの各施策を講じております。当社グループの人的資本経営に関する取り組みについてはP.22~23をご参照ください。
なお、当社グループにおける温室効果ガスの削減、当社商品及びサービスに係る環境性能・エネルギー性能の向上等を含むサステナビリティに関する取り組みについては、P.15~P.23をご参照ください。

リスク項目
7 顧客及び事業継続に大きな影響を与える災害(地震・台風・洪水・津波・噴火・大火災・感染症の流行等)に起因するリスク
リスクカテゴリー
C:災害リスク
リスクの内容
・大規模な地震、風水害、感染症の流行等の災害により、当社グループの役職員の生命・身体の安全が脅かされ、事業継続に必要な人員確保が滞ることにより、当社グループの事業継続が困難になるリスク
・大規模な地震、風水害等の災害により、当社グループが分譲・賃貸・管理する物件等が毀損し、当該物件等にかかわる顧客等の安心・安全が脅かされるリスク
主な取り組み
当社グループでは、近年激甚化・頻発化する災害発生を重要な社会課題と認識し、行政及び防災の専門家等との協議を踏まえ、災害時の安心・安全の確保に努めるとともに、災害が発生した場合には、その影響を最小限に抑え、生活や事業を継続できるように防災に取り組むとともに、災害発生時における事業継続に関する行動計画(BCP)を策定しております。
地震、風水害に関しては、BCPにて、非常時の指揮命令系統、事業継続のための任務分担などを定め、災害の影響を最小限に抑える体制を整備し、年に一度「災害対策本部設置訓練」を実施することで、規定内容の確認(役職員の生命や安全の確保、指揮系統の確立、事業復旧)を行い、非常時に備えています。感染症については、新型コロナウイルス感染症の当社グループにおける対応実績を踏まえ、今後の新たな感染症の発生に備えて、感染確認時から蔓延時まで、感染状況の拡大するフェーズに応じた対応(指揮系統の確立、事業継続を目的としたコア事業の選定、感染予防等に関する共通ルールの策定等)について取りまとめた感染症に関するBCPを策定しております。また、国内だけでなく、海外における様々な地政学リスク・テロ・災害発生等に対する初動対応や国外退避基準等を定めたBCPも策定しております。
地震・風水害等の災害を起因とする突発的な事故の発生に関しては、当社グループの「品質マニュアル」における集中豪雨対策や浸水対策の規定、防災対応マニュアルの整備や防災ガイドブックの配布等の管理物件における居住者・管理組合・テナント企業・施設利用者等に対する防災支援等を行い、災害時の安心・安全を確保するための取り組みを行っております。

リスク項目
8 法令違反によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・宅地建物取引業法、建築基準法、金融商品取引法、会社法、個人情報保護法、独占禁止法、下請法その他関係法令に違反し、信用の失墜や行政処分、罰金等が課されることにより、経営成績に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
当社グループでは、役職員が法令及びグループ各社が定める社内規程等を遵守し、さらに、より高い倫理観に従って行動することを目的とし「野村不動産グループ倫理規程」を定め、役職員に対する継続的な教育、研修を行っております。
宅地建物取引業法等の主要な法令に関しては、法令遵守のため、各法令に応じた業務フローの策定を行い、研修やOJTによる周知徹底と法令遵守状況の定期的な自主点検を行っております。独占禁止法等に関しては、資材価格、エネルギーコストなどの上昇を踏まえた受注者への適正な価格転嫁を実現するため、グループ各社の業務特性や事業規模に応じた業務ルールの策定や、マニュアルの作成、研修の実施などを行い、法令遵守体制の強化に取り組んでおります。また、外国公務員等への不適切な接遇に関しては、規程等を制定し、海外事業に関係する役職員及び海外現地採用職員を対象として、定期的な研修を実施しております。

リスク項目
9 品質不良の発生によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・不動産開発事業における設計・施工等の不備、また、賃貸・管理する施設における管理上の不備等により、信用の失墜や想定外の費用及び開発計画、運営計画の遅延が生じ、経営成績に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
不動産開発事業においては、一定の信用力・技術力を有する第三者に建物の設計・施工業務等を発注し、その設計・施工における品質を確保するため、当社グループにて「設計基準」(構造・建築・設備・電気)及び「品質マニュアル」等を定め、発注先による遵守徹底を図るとともに、発注者として施工状況の確認及び品質検査を実施しております(但し、他社との共同事業や再開発組合が主体となる再開発事業等においては、事業形態に応じて異なる方法を採用する場合があります)。また、賃貸・管理する施設に関しては、管理に係る業務標準書、修繕工事における安全・仮設ガイドライン等を策定して業務を行うとともに、万一の不備や事故等に備え、損害保険を付保しております。

リスク項目
10 情報システム危機発生によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・サイバー攻撃、不正アクセス、及びシステム障害等の不測の事態により、万一、情報システムが正常に利用できない場合や個人情報が外部へ漏洩した場合、当社グループの営業活動や業務処理の遅延、信用の失墜及びそれに伴う売上高の減少や損害賠償費用の発生等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
インターネットやクラウドサービスを活用した業務変革や、持続的な成長の実現へ向けたDXへの取り組みを積極的に推進している状況において、情報セキュリティの確保はこれまで以上に重要性を増してきており、インターネットからの不正アクセス遮断や情報端末のウイルススキャン、万一マルウェアやボット等が侵入した場合に振る舞いを検知して不正送信を阻止する等のセキュリティシステムを導入し、さらにこれらのシステムからのアラート監視を行い、サイバー攻撃や情報漏洩に備えたICT環境の整備を進めています。また、クラウドサービスの利用においては、事前にセキュリティチェックを行っており、安全に利用するよう確認しております。
システム障害による事業継続への対応として、ネットワークやシステムの稼働状況を監視し、万一の障害発生に備えた速やかな復旧手段や業務代替手段の整備拡充に取り組んでおります。
個人情報に関しては、関係する諸法令の遵守と適正な取扱いの確保に努めており、当社グループにおける情報の組織的管理とセキュリティのレベルの維持向上を図ることを目的として「情報セキュリティ規程」及び「情報取扱ガイドライン」を定め、定期的に役職員への情報セキュリティ啓蒙を行い、顧客の権利や利益の保護と当社グループにおけるICT環境の安定的な運用を図っております。
また、万一の情報漏洩等の事故発生に備え、サイバー保険を付保しております。

リスク項目
11 人材に関する事項への対応不備によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・当社グループの従業員の勤務時間が適切に把握されず、長時間労働が行われることによって従業員の健康が害されるリスク
・人事制度やその運用が労働基準に関する法制度に適合しないことで、当局から行政処分等を受けた場合に人材流出や信用の失墜、罰金等が課されること等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼすリスク
・多様な人材(育児・介護等による短時間勤務者、性的マイノリティ、障がい者、シニア、外国人等)を受け入れる労働環境の整備が遅れることにより、必要な人材を確保できず、または確保した人材が活躍し続けられず、企業競争力の低下につながるリスク
・海外拠点における人事労務面において、現地労働関係法令・慣習等に反する制度の導入や運用により、当局から行政処分等を受けるリスク、現地従業員の退職によりノウハウを喪失するリスク、駐在員の現地での生活を適切にサポートする仕組みがないことにより駐在員の健康が害されるリスク
主な取り組み
当社グループは「活き活きと働くウェルネスの実現」を行動指針として掲げ、持続可能な社会の実現に向けて、事業活動を継続し、企業価値を向上していくために、すべての役職員が心身ともに健康で活き活きと仕事に取り組むことが企業の持続的成長につながる「ウェルネス経営」を目指しております。
多様な人材が働きやすい労働環境の構築のため、有給休暇の取得推奨、テレワークの推進、育児・介護等による休業や短時間勤務制度等を導入するとともに、定期的な研修により、役職員の多様性に関する理解度向上に取り組んでおります。また、野村不動産など一部のグループ会社において、男性の出生時育児休業の一部有休化や積立有休制度を導入しております。
勤務時間の適切な把握のため、勤怠管理システムを導入して管理を行い、特に長時間労働については定期的な状況のモニタリングを行っており、また、人事制度やその運用の遵法性については、定期的に社外の専門家による検証を行い、リスク顕在化の予防に努めております。
また海外においては独自の法律、文化、慣習があることから、外部の専門家等の知見を活用した人事労務制度の構築、駐在員の相談窓口の整備、医療機関の斡旋や受診のサポートを行うサービスの整備等を行っております。
多様な人材の活躍に向けて、当社グループのD&I推進方針及び中期・短期の推進ロードマップを策定・公表し、ステップ1としてD&I意識醸成に取り組んでまいりました。今後は『D&I意識醸成』をさらに推進していくとともに、ステップ2の『D&Iが事業活動に組み込まれる文化形成』を目指し、インクルーシブデザインの取り組み体制の構築等の施策を進めてまいります。なお、当社グループでは、事業戦略と連動した人的資本経営の推進等を目的として、社長執行役員(グループCEO)を委員長とする「人材・ウェルネス・D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)委員会」を設置し、グループ各社における人材の配置・登用・育成・確保、ウェルネス、人材の多様性の確保等について議論を行っております。
当社グループにおける人的資本経営の方針についてはP.22~P.23をご参照ください。

リスク項目
12 不正、過失等の発生によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・役職員の不正、不適切な管理による情報の流出、業務上の過失等により、信用の失墜や、それに伴う売上高の減少や損害賠償費用の発生等が生じ、経営成績に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
当社グループでは、役職員が法令及びグループ各社が定める社内規程等を遵守し、さらに、より高い倫理観に従って行動することを目的とし「野村不動産グループ倫理規程」を定め、役職員に対する継続的な教育、研修を行っております。
また、当社及びグループ会社の各部室店にコンプライアンス推進責任者を配置することで、各職場におけるコンプライアンス活動の実効性を高める体制を構築しております。さらにグループ各社共用の内部通報制度「野村不動産グループ・ヘルプライン」によって、通報及び相談窓口を内部及び外部にそれぞれ設ける等、公益通報者保護法に基づく体制整備及び運用を行っております。

今年

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。また、主要なリスクのうち当社グループの事業に与える影響の大きさや外部環境等を踏まえ、2027年3月期において特に注視するリスクを選定しております。
なお、文中の将来に関する事項及びリスクの認識は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見出来ないまたは重要と見なされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。

(主要なリスク)

リスクカテゴリー
定義
主要なリスク
A:投資リスク
個別の投資(不動産投資・会社投資(M&A)等)に関するリスク
1
不動産投資に伴うリスク
2
会社投資(M&A)・新規事業に伴うリスク
B:外部リスク
事業に影響を及ぼす外的要因に関するリスク
3
市場の変化によるリスク
4
経済情勢の変化によるリスク
5
政治・社会情勢・制度(法規制・税制・会計制度等)の変化によるリスク
6
事業の前提となる社会構造の変化・イノベーションに遅れることによるリスク
C:災害リスク
顧客及び事業継続等に大きな影響を与える災害に起因するリスク
7
顧客及び事業継続等に大きな影響を与える災害(地震・台風・洪水・津波・噴火・大火災・感染症の流行等)に起因するリスク
D:内部リスク
当社及びグループ各社で発生するオペレーショナルなリスク
8
法令違反によるリスク
9
品質不良の発生によるリスク
10
情報システム危機発生によるリスク
11
人材に関する事項への対応不備によるリスク
12
不正、過失等の発生によるリスク

(特に注視するリスク)

A:投資リスク
・建築費の高騰、用地取得の競争激化等により、想定した事業量が確保できず、経営計画で見込んでいる利益成長が実現困難なリスク
・資材価格の高騰に伴う工事費の上昇や工期の遅延、またエネルギー調達コストの高騰等により、想定した収益の獲得が見込めないリスク
・再開発事業など事業期間が長期間でかつ投資金額が大きいプロジェクトについて、経済情勢の変動や工事費の高騰等により、事業スケジュールの遅延や事業の大幅な見直し・中断等が生じるリスク
・会社投資(M&A)や新規事業において、当初計画した利益成長やシナジー効果等が実現できないリスク
B:外部リスク
・国内不動産市場や金融情勢の変化により、分譲住宅・収益不動産の売却価格や保有資産の賃貸収益に影響が生じるリスク
・地政学リスクの顕在化により、国際的なサプライチェーンの混乱等を通じて原材料価格の高騰や供給遅延、その他事業環境の変化が生じ、当社事業に影響を及ぼすリスク
・想定以上の金利の上昇により金融コストが増加し、当社収支に影響を及ぼすリスク
・海外各国の経済・不動産市場の悪化やゼネコンやJVパートナーの財務状況悪化等により、海外事業の収益性悪化や利益回収時期の遅延が生じるリスク
・ライフスタイルや価値観の変化への対応・多様化への対応、インバウンド・個人富裕層・単身世帯の増加への対応、不動産投資ニーズへの継続的な高まりへの対応、デジタルテクノロジーの加速度的な進化への対応、またサステナビリティや人材への対応等が遅れることにより、当社事業の競争優位性が低下するリスク
C:災害リスク
・激甚化する地震・台風・豪雨等の自然災害により事業が継続できないリスク
D:内部リスク
・不動産開発事業における設計・施工の不備の発生によるリスク
・多様な人材が活躍し続けるための人事制度の浸透・環境整備が遅れることにより、人材確保に支障をきたすリスク
・サイバー攻撃・システム障害による情報流出、事業継続への影響、損害等の発生・拡大によるリスク
・施設やサービスの運営管理上の対応不備により、当社グループの顧客の安全に危険が生じるリスク

(主要なリスクの内容と主な取り組み)

リスク項目
1 不動産投資に伴うリスク
リスクカテゴリー
A:投資リスク
リスクの内容
・予期せぬ土壌汚染等の判明、許認可の取得の遅れ、追加工事の発生、ゼネコンによる工事受注の制約、工期の長期化、及び工事費・エネルギーコストの上昇等により、計上時期の遅れや収益性の悪化が発生し、当社グループの経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
不動産投資・開発事業については、予めリスクの抽出及び分析・評価、リスクテイクまたはリスク回避の方針を検討の上、当社またはグループ会社の取締役会または経営会議等において判断をしております。特に、工事費の上昇リスクについては、事業用地の取得時に一定の追加コストを織り込む等の対応の実施、並びに工事費の動向及び工事費上昇に伴う影響について取締役会または経営会議において定期的にモニタリングを行っております。
なお、事業用地の取得後は、スケジュールが遅延するリスクや建築コストの状況等について、事業を所管する組織にて把握し、特に重要な事象が発生した場合には必要に応じて当社またはグループ会社の取締役会または経営会議等にて審議のうえ、課題への対応を行っております。
また、推進中及び完了した事業において、各事業の進捗のモニタリングや実績の振り返りを行い、事業種別ごとの課題や傾向等について把握・分析を行っております。

リスク項目
2 会社投資(M&A)・新規事業に伴うリスク
リスクカテゴリー
A:投資リスク
リスクの内容
・会社投資(M&A)において、投資した対象会社に期待する利益成長やシナジー効果等が実現できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・新事業領域への取り組みや新たなアセットタイプへの投資等において、当初計画する事業計画やグループ各社とのシナジー効果等が実現できなかった場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
会社投資(M&A)については、当社グループの既存事業とのシナジー効果や、対象会社の経営計画・財務内容・契約関係等を慎重に調査・検討し、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合に実行しております。また、会社投資(M&A)実行後は、対象会社と当社グループとの統合プロセスの状況、経営課題及びその対応方針等について、取締役会または経営会議において定期的にモニタリングを行っております。
新規事業の検討については、事業計画等を慎重に調査・検討し、将来の当社グループの業績に貢献すると判断した場合に参画をしております。また、新規事業への参画後は、事業の推移等を定期的にモニタリングし、計画の修正等が必要な場合には、当社またはグループ会社の取締役会または経営会議にて審議を行っております。

リスク項目
3 市場の変化によるリスク
リスクカテゴリー
B:外部リスク
リスクの内容
・競合他社の動向、革新的な新規参入企業の出現、経済情勢・政治・社会情勢の変動、地政学リスクの発現、及び災害の発生等が事業環境や市況の変化につながり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
当社グループでは、各事業についての外部環境の認識を定期的に更新し、業績への影響の把握と事業の進捗管理や精度の向上に努めております。
不動産投資・開発事業における投資決定にあたっては、現在及び将来の市況を把握または予測するとともに、過去のマーケットの推移等も確認し、市況の変動が発生した場合においても影響を一定程度に抑えることを基本としております。
また、市況に急激な変動が生じた場合でも、財務状況に関して一定の健全性を確保することができるように、リスク評価を実施したうえで、投資予算を策定しております。

リスク項目
4 経済情勢の変化によるリスク
リスクカテゴリー
B:外部リスク
リスクの内容
・国内外の景気後退により、住宅分譲事業における顧客の購買意欲の減退や、オフィスビル等の賃料水準の低下や空室率の上昇等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・市中金利の上昇により、当社グループの資金調達コストの増加、住宅ローン金利の上昇による住宅分譲事業における顧客の購買意欲の減退、及びキャップレートの上昇による資産価格の下落等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・為替レートの変動により、円換算での投資額・回収額の変動や、連結財務諸表上の外貨建ての資産及び負債額の変動等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・海外各国のゼネコンやJVパートナーの財務状況悪化等により、海外事業の収益性悪化や利益回収時期の遅延が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
経済情勢の変化については、外部環境の認識を定期的に更新し、業績への影響の把握に努めております。
借入金による資金調達にあたっては、長期・固定での借入を主とすることにより、短期的な金利上昇のリスクへの対応を図っております。
不動産投資・開発事業においては、賃料の低下やキャップレートの上昇による資産価格の下落等が発生した場合においても、影響を一定程度に抑える投資判断を行っております。
為替変動のリスクについては、海外で展開する事業種別を踏まえた為替ヘッジ方針を定め、これに沿った運営をしております。
また、海外事業におけるゼネコンやJVパートナーの状況については、第1線・第2線による定期的なモニタリングとともに、海外事業リスク会議等を通じて、事業に影響を及ぼす事象やその対応について定期的に確認・審議し、必要に応じて当社またはグループ会社の取締役会または経営会議等においても審議を行っております。

リスク項目
5 政治・社会情勢・制度(法規制・税制・会計制度等)の変化によるリスク
リスクカテゴリー
B:外部リスク
リスクの内容
・地政学リスクの顕在化等、政治・社会情勢の変化が生じた場合、為替市場、エネルギー市場、及びサプライチェーンの混乱等により、建築費・エネルギーコストの上昇や事業スケジュールの遅延等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・海外事業において、その国固有の政治・社会情勢に基づくカントリーリスクにより、事業開始時には想定していない政治・社会情勢の変化が生じた場合、事業推進上の障壁等につながり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・当社グループの各事業に適用される国内外の各種法規制等について変更等が生じた場合、また今後の事業範囲の拡大により新たな法規制等の影響を受けることになった場合、新たな義務や費用負担等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・不動産事業に影響がある国内外の各種税制・会計制度等について変更等が生じた場合、資産の取得・保有・売却時の費用の増加、顧客の購買意欲の減退、及び企業のファシリティ戦略の転換・投資計画の修正等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・バリューチェーン上の人権課題に対し、適切な対応を取らないことにより、顧客との取引停止等事業活動の制限や、当社グループのブランド価値の毀損が発生するリスク
主な取り組み
国内外の政治・社会情勢、各種法規制、税制及び会計制度の動向については、業界団体や専門家、取引関係先等からの情報を収集・分析して当社の第2線の各組織にて対応の検討を行い、重大な影響が予想されるものについては内容に応じて取締役会または経営会議にて審議を行っております。
特に海外事業においては、事業参画時に外部の専門家の知見を踏まえ、今後の政治・社会情勢の見通し、適用される法規制及び税制等を確認し、参画後には海外事業リスク会議等を通じて、事業の戦略・収支・推進等に影響を及ぼす政治・社会情勢、重要な関連法令の変更の状況等を定期的に確認し、変更がある場合には影響の評価・対応の方針等を検討のうえ、取締役会または経営会議にて審議を行っております。
人権については、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づき、人権デュー・デリジェンスのプロセス構築・運用に取り組んでおり、社長執行役員(グループCEO)を委員長とする「サステナビリティ委員会」及び下部組織である「人権分科会」において、「野村不動産グループ人権方針」に則った方針の策定、各目標に対する進捗状況の確認、及び活動計画の審議を行っております。

リスク項目
6 事業の前提となる社会構造の変化・イノベーションに遅れることによるリスク
リスクカテゴリー
B:外部リスク
リスクの内容
・社会構造の変化や、急速な技術革新・革新的な新規参入企業の出現による産業構造の変化への対応が遅れた場合、当社商品及びサービスの競争優位性が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
・少子高齢化の進展による人材確保難が当社商品及びサービスの展開能力を制約するリスク
・温室効果ガス削減規制等の施行・強化による顧客の環境・省エネルギー・防災に関する要求の変化や、高い環境性能・エネルギー性能に関する技術への対応に遅れた場合、当社商品及びサービスの競争優位性が低下し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
当社グループはこれまでも事業環境の変化の中で、マーケットインの発想に基づく不動産開発力や、街づくり・不動産関連サービスにおける品質へのこだわりといった強みを活かし、独自性の高い新たな価値を創造し、社会とお客様に提供してまいりました。
この強みをベースに、社会構造・産業構造の変化や、社会や顧客のサステナビリティへの意識の高まりに対応すべく、当社に専任の組織を設置し、新領域事業の研究・開発、イノベーション創発・デジタル戦略等の企画・推進、及びサステナビリティに関する取り組み等を行っております。
経営企画部を事務局として、当社グループ各社の従業員が、日常の業務の枠組みを超えて取り組める「イノベーション推進制度」を設け、イノベーション人材の育成を図るとともに新たな領域探索活動を推進しております。
また、コーポレートベンチャーキャピタルを通じて、出資先となる革新的技術やサービスを持つベンチャー企業と協業し、デジタルテクノロジーを活用したサービスの提供も継続しております。
価値創造に挑戦する風土の形成やグループ連携の強化については、コーポレートコミュニケーション部を事務局としてグループ内表彰制度「野村不動産グループアワード」を設けて取り組んでおります。
さらに、人材確保難への対応として、デジタルテクノロジー等の活用による業務効率化・省力化に取り組むと共に、「適所適材」につながる配置・登用、育成、人材の確保及び「環境整備」につながるウェルネス、ダイバーシティ&インクルージョンの各施策を講じております。当社グループの人的資本経営に関する取り組みについてはP.22~23をご参照ください。
なお、当社グループにおける温室効果ガスの削減、当社商品及びサービスに係る環境性能・エネルギー性能の向上等を含むサステナビリティに関する取り組みについては、P.15~P.23をご参照ください。

リスク項目
7 顧客及び事業継続に大きな影響を与える災害(地震・台風・洪水・津波・噴火・大火災・感染症の流行等)に起因するリスク
リスクカテゴリー
C:災害リスク
リスクの内容
・大規模な地震、風水害、感染症の流行等の災害により、当社グループの役職員の生命・身体の安全が脅かされ、事業継続に必要な人員確保が滞ることにより、当社グループの事業継続が困難になるリスク
・大規模な地震、風水害等の災害により、当社グループが分譲・賃貸・管理する物件等が毀損し、当該物件等にかかわる顧客等の安心・安全が脅かされるリスク
主な取り組み
当社グループでは、近年激甚化・頻発化する災害発生を重要な社会課題と認識し、行政及び防災の専門家等との協議を踏まえ、災害時の安心・安全の確保に努めるとともに、災害が発生した場合には、その影響を最小限に抑え、生活や事業を継続できるように防災に取り組むとともに、災害発生時における事業継続に関する行動計画(以下「BCP」という。)を策定しております。
大規模な地震、風水害に関しては、BCPにて、非常時の指揮命令系統、事業継続のための任務分担などを定め、災害の影響を最小限に抑える体制を整備し、年に一度「グループ災害対策本部設置訓練」を実施することで、規定内容の確認(役職員の生命や安全の確保、指揮系統の確立、事業継続・復旧)を行い、非常時に備えています。感染症については、新型コロナウイルス感染症の当社グループにおける対応実績を踏まえ、今後の新たな感染症の発生に備えて、感染確認時から蔓延時まで、感染状況の拡大するフェーズに応じた対応(指揮系統の確立、事業継続を目的としたコア事業の選定、感染予防等に関する共通ルールの策定等)について取りまとめた感染症に関するBCPを策定しております。また、国内だけでなく、海外における様々な地政学リスク・テロ・災害発生等に対する初動対応や国外退避基準等を定めたBCPも策定しております。
大規模な地震・風水害等の災害を起因とする突発的な事故の発生に関しては、当社グループの「品質マニュアル」における集中豪雨対策や浸水対策の規定、防災対応マニュアルの整備や防災ガイドブックの配布等の管理物件における居住者・管理組合・テナント企業・施設利用者等に対する防災支援等を行い、災害時の安心・安全を確保するための取り組みを行っております。

リスク項目
8 法令違反によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・宅地建物取引業法、建築基準法、金融商品取引法、会社法、個人情報保護法、独占禁止法、取適法その他関係法令に違反し、信用の失墜や行政処分、罰金等が課されることにより、経営成績に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
当社グループでは、役職員が法令及びグループ各社が定める社内規程等を遵守し、さらに、より高い倫理観に従って行動することを目的とし「野村不動産グループ倫理規程」を定め、役職員に対する継続的な教育、研修を行っております。
宅地建物取引業法等の主要な法令に関しては、法令遵守のため、各法令に応じた業務フローの策定を行い、研修やOJTによる周知徹底と法令遵守状況の定期的な自主点検を行っております。独占禁止法等に関しては、資材価格、エネルギーコストなどの上昇を踏まえた受注者への適正な価格転嫁を実現するため、グループ各社の業務特性や事業規模に応じた業務ルールの策定や、マニュアルの作成、研修の実施などを行い、法令遵守体制の強化に取り組んでおります。また、外国公務員等への不適切な接遇に関しては、規程等を制定し、海外事業に関係する役職員及び海外現地採用職員を対象として、定期的な研修を実施しております。

リスク項目
9 品質不良の発生によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・不動産開発事業における設計・施工等の不備、また、賃貸・管理する施設における管理上の不備等により、信用の失墜や想定外の費用及び開発計画、運営計画の遅延が生じ、経営成績に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
不動産開発事業においては、一定の信用力・技術力を有する第三者に建物の設計・施工業務等を発注し、その設計・施工における品質を確保するため、当社グループにて「設計基準」(構造・建築・設備・電気)及び「品質マニュアル」等を定め、発注先による遵守徹底を図るとともに、発注者として施工状況の確認及び品質検査を実施しております(但し、他社との共同事業や再開発組合が主体となる再開発事業等においては、事業形態に応じて異なる方法を採用する場合があります)。また、賃貸・管理する施設に関しては、管理に係る業務標準書、修繕工事における安全・仮設ガイドライン等を策定して業務を行うとともに、万一の不備や事故等に備え、損害保険を付保しております。

リスク項目
10 情報システム危機発生によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・サイバー攻撃、不正アクセス、及びシステム障害等の不測の事態により、万一、情報システムが正常に利用できない場合や個人情報が外部へ漏洩した場合、当社グループの営業活動や業務処理の遅延、信用の失墜及びそれに伴う売上高の減少や損害賠償費用の発生等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
インターネットやクラウドサービスを活用した業務変革や、持続的な成長の実現へ向けたDXへの取り組みを積極的に推進している状況において、情報セキュリティの確保はこれまで以上に重要性を増してきており、インターネットからの不正アクセス遮断や情報端末のウイルススキャン、万一マルウェアやボット等が侵入した場合に振る舞いを検知して不正送信を阻止する等のセキュリティシステムを導入し、さらにこれらのシステムからのアラート監視を行い、サイバー攻撃や情報漏洩に備えたICT環境の整備を進めています。また、クラウドサービスの利用においては、事前にセキュリティチェックを行っており、安全に利用するよう確認しております。
システム障害による事業継続への対応として、ネットワークやシステムの稼働状況を監視し、万一の障害発生に備えた速やかな復旧手段や業務代替手段の整備拡充に取り組んでおります。
個人情報に関しては、関係する諸法令の遵守と適正な取扱いの確保に努めており、当社グループにおける情報の組織的管理とセキュリティのレベルの維持向上を図ることを目的として「情報セキュリティ規程」及び「情報取扱ガイドライン」を定め、定期的に役職員への情報セキュリティ啓蒙を行い、顧客の権利や利益の保護と当社グループにおけるICT環境の安定的な運用を図っております。
また、万一の情報漏洩等の事故発生に備え、サイバー保険を付保しております。

リスク項目
11 人材に関する事項への対応不備によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・当社グループの従業員の勤務時間が適切に把握されず、長時間労働が行われることによって従業員の健康が害されるリスク
・人事制度やその運用が労働基準に関する法制度に適合しないことで、当局から行政処分等を受けた場合に人材流出や信用の失墜、罰金等が課されること等により、当社グループの経営成績に影響を及ぼすリスク
・多様な人材(育児・介護等による短時間勤務者、性的マイノリティ、障がい者、シニア、外国人等)を受け入れる労働環境の整備が遅れることにより、必要な人材を確保できず、または確保した人材が活躍し続けられず、企業競争力の低下につながるリスク
・海外拠点における人事労務面において、現地労働関係法令・慣習等に反する制度の導入や運用により、当局から行政処分等を受けるリスク、現地従業員の退職によりノウハウを喪失するリスク、駐在員の現地での生活を適切にサポートする仕組みがないことにより駐在員の健康が害されるリスク
主な取り組み
当社グループでは、多様な人材の活躍に向けて、当社グループのD&I推進方針及び推進ロードマップを策定・公表し、レベルIとしてD&I意識醸成に取り組んでまいりました。今後は『D&I意識醸成』をさらに推進していくとともに、レベルIIの『D&Iが事業活動に組み込まれる文化形成』を目指し、インクルーシブデザインの取り組み体制の構築等の施策を進めてまいります。なお、当社グループでは、社長執行役員(グループCEO)を委員長とする「人材・ウェルネス・D&I(ダイバーシティ&インクルージョン)委員会」を設置し、グループ各社における人材の配置・登用・育成・確保、ウェルネス、人材の多様性の確保等について議論を行っております。
多様な人材が働きやすい労働環境の構築のため、有給休暇の取得推奨、育児・介護等による休業や短時間勤務制度等を導入するとともに、定期的な研修により、役職員の多様性に関する理解度向上に取り組んでおります。
また、勤務時間の適切な把握のため、勤怠管理システムを導入して管理を行い、特に長時間労働については定期的な状況のモニタリングを行っております。
人事制度やその運用の遵法性については、定期的に社外の専門家による検証を行い、リスク顕在化の予防に努めております。
海外においては独自の法律、文化、慣習があることから、外部の専門家等の知見を活用した人事労務制度の構築、駐在員の相談窓口の整備、医療機関の斡旋や受診のサポートを行うサービスの整備等を行っております。
当社グループにおける人的資本経営の方針については5.従業員の状況等(1)人材戦略に関する基本方針等をご参照ください。

リスク項目
12 不正、過失等の発生によるリスク
リスクカテゴリー
D:内部リスク
リスクの内容
・役職員の不正、不適切な管理による情報の流出、業務上の過失等により、信用の失墜や、それに伴う売上高の減少や損害賠償費用の発生等が生じ、経営成績に影響を及ぼすリスク
・施設やサービスの運営管理上の対応不備(設備点検の不足、運営オペレーションの不徹底、委託先管理の不備等)により、顧客の安全に危険が生じ、事故の発生や被害拡大につながることで、信用の失墜、損害賠償責任の発生、ブランド価値の毀損等を通じて、当社グループの経営成績に影響を及ぼすリスク
主な取り組み
当社グループでは、役職員が法令及びグループ各社が定める社内規程等を遵守し、さらに、より高い倫理観に従って行動することを目的とし「野村不動産グループ倫理規程」を定め、役職員に対する継続的な教育、研修を行っております。
また、当社及びグループ会社の各部室店にコンプライアンス推進責任者を配置することで、各職場におけるコンプライアンス活動の実効性を高める体制を構築しております。さらにグループ各社共用の内部通報制度「野村不動産グループ・ヘルプライン」によって、通報及び相談窓口を内部及び外部にそれぞれ設ける等、公益通報者保護法に基づく体制整備及び運用を行っております。
顧客の安全確保を最重要課題と位置付け、施設やサービスの運営管理に関して、設備点検・保守の実施基準の整備と定期的な点検の徹底、現場オペレーションに関するマニュアルの整備及び遵守状況の確認など安全管理体制の強化に取り組んでおります。また、事故や不具合の発生を未然に防止するためのリスクアセスメントやヒヤリハット事例の共有、発生時の迅速な報告・対応体制の整備を行うと共に、役職員に対する安全教育・訓練を継続的に実施し、安全意識の向上と再発防止の徹底を図っております。
重要度 2(注目)追加監査上の主要な検討事項(KAM) / 内容更新
③ 会社が市場価格(時価)の著しい下落に該当しないと判定している物件について、市場価格が一定程度下落しており、かつ帳簿価額の重要性が相対的に高い物件がないか検討を行った。

監査上の主要な検討事項(KAM)において、新たに手続の見出しが追加された。会社が市場価格(時価)の著しい下落に該当しないと判定した物件のうち、市場価格が一定程度下落し、かつ帳簿価額の重要性が相対的に高い物件がないかを検討した旨が記載されている。

重要度 2(注目)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / 内容更新
④ 兆候が識別された物件につき、割引前将来キャッシュ・フローについて、以下の検討を行った。

固定資産の減損に関するKAMの監査手続の記載で、前年にあった「再開発プロジェクトにおける計画の遅延や変更等に伴う収益性低下リスク」への言及と、大規模再開発プロジェクトに対するネットワーク・ファームの評価専門家の関与に関する記載が削除された。重要な仮定として検討対象とする指標は「割引率」から「キャップレート」に変更された。

前年 / 今年の本文を見る

差分(削除 / 追加)

・ 再開発プロジェクトにおける計画の遅延や変更等に伴う収益性低下リスクを反映した割引前将来キャッシュ・フローの算定方法について、取締役会等の議事録の閲覧、経営者及び所管部署への質問等を行い、経営者がどのように会計上の見積りを行ったか検討を行った。
・ 重要な仮定として識別された見積り期間における賃料、稼働率、割引率及びキャップレートについて、過去の実績や上場REITの公表情報等の利用可能な外部データとの比較に基づく検討を行った。
・ 評価額の見積りの不確実性、複雑性及び主観性が相対的に高いと判断した大規模再開発プロジェクトを対象に、当監査法人のネットワーク・ファームの評価専門家を関与させ、賃料、稼働率、割引率等の重要な仮定の検討を行った。

前年

・ 再開発プロジェクトにおける計画の遅延や変更等に伴う収益性低下リスクを反映した割引前将来キャッシュ・フローの算定方法について、取締役会等の議事録の閲覧、経営者及び所管部署への質問等を行い、経営者がどのように会計上の見積りを行ったか検討を行った。
・ 重要な仮定として識別された見積り期間における賃料、稼働率、割引率について、過去の実績や上場REITの公表情報等の利用可能な外部データとの比較に基づく検討を行った。
・ 評価額の見積りの不確実性、複雑性及び主観性が相対的に高いと判断した大規模再開発プロジェクトを対象に、当監査法人のネットワーク・ファームの評価専門家を関与させ、賃料、稼働率、割引率等の重要な仮定の検討を行った。

今年

・ 割引前将来キャッシュ・フローの算定方法について、取締役会等の議事録の閲覧、経営者及び所管部署への質問等を行い、経営者がどのように会計上の見積りを行ったか検討を行った。
・ 重要な仮定として識別された見積り期間における賃料、稼働率及びキャップレートについて、過去の実績や上場REITの公表情報等の利用可能な外部データとの比較に基づく検討を行った。
重要度 1(軽微)削除会計方針の変更 / リスク削除

前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準)の適用に関する会計方針変更の記載が、今年度は削除された。前年度の記載では、当該変更による連結財務諸表および財務諸表への影響はないとされていた。

前年 / 今年の本文を見る

前年

「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による当連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。

「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当事業年度の期首から適用しております。
法人税等の計上区分に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による当事業年度の財務諸表への影響はありません。

今年

(なし)
重要度 1(軽微)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / 内容更新
③ 会社が利用する社外の不動産鑑定士の適性、能力及び客観性について評価を行った。

賃貸不動産の減損に関するKAMで、連結貸借対照表の有形固定資産が890,250百万円から772,305百万円へ、無形固定資産が36,278百万円から38,815百万円へ更新された。減損損失の測定(帳簿価額から回収可能価額を差し引く方法、正味売却価額・使用価値の算定における外部評価の利用)に関する説明が加わり、監査対応も「認識の判定及び測定」へ範囲が拡大された。重要な仮定に「賃貸原価及び建築コスト」が整理され、外部評価の検討対象から「賃貸原価」の記載が外れるなど表現も調整された。

前年 / 今年の本文を見る

差分(削除 / 追加)

④ 会社が利用したすべての外部評価の閲覧を行った。また、一定の条件で抽出した物件につき、外部評価額の重要な仮定として識別された賃料、稼働率、割引率について、過去の実績や上場REITの公表情報等の利用可能な外部データとの比較に基づく検討を行った。また、一定の条件で抽出した物件につき、外部評価額の重要な仮定として識別された賃料、稼働率及び割引率について、過去の実績や上場REITの公表情報等の利用可能な外部データとの比較に基づく検討を行った。

賃貸事業目的で保有する不動産の減損

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、連結貸借対照表に有形固定資産890,250百万円及び無形固定資産36,278百万円を計上しており、その主な内容は、国内におけるオフィスビル、商業施設、物流施設、ホテルなどの不動産(以下、「賃貸不動産等」という。会社は、連結貸借対照表に有形固定資産772,305百万円及び無形固定資産38,815百万円を計上しており、その主な内容は、国内におけるオフィスビル、商業施設、物流施設、ホテルなどの不動産(以下、「賃貸不動産等」という。)である。
賃貸不動産等は、将来における賃貸不動産等に係る市況の変化等のリスクに晒されており、賃料、稼働率や市場価格の低下によって、さらに再開発プロジェクトにおいては建築コストの変動等に起因した計画の遅延や変更の発生等によっても、物件の収益性が低下して帳簿価額が回収できなくなる可能性がある。
賃貸不動産等の減損の判定プロセスにおいては、注記事項(重要な会計上の見積り)の2.固定資産の減損(2)に記載のとおり、減損の兆候の識別の判定を行い、兆候が識別された場合には減損損失の認識の要否の判定を行う必要がある。賃貸不動産等の減損の判定プロセスにおいては、注記事項(重要な会計上の見積り)の2.固定資産の減損(2)に記載のとおり、減損の兆候の識別の判定を行い、兆候が識別された場合には減損損失の認識の要否の判定を行う。減損損失を認識する物件については、帳簿価額から回収可能価額を差し引いた金額を減損損失として測定する。
兆候の判定基準の一つである市場価格の下落の判定において、会社は市場価格として主に社外の不動産鑑定士の評価(以下、「外部評価」という。)を利用している。また、会社は減損損失の認識の判定において、帳簿価額と比較する割引前将来キャッシュ・フローの算定に当たっても主に外部評価を利用しており、一部の物件については外部評価を利用せず独自に見積りを行っている。減損損失の測定において、回収可能価額は正味売却価額、あるいは使用価値により算出しているが、正味売却価額の算定に当たっても外部評価を利用している。また使用価値においても、使用する将来キャッシュ・フローの算定に当たっては主に外部評価を利用している。
上記の市場価格や将来キャッシュ・フローの算定に利用する外部評価及び会社の独自の見積りにおける重要な仮定である賃料、稼働率、割引率及び賃貸原価、再開発プロジェクトにおける建設コストは、物件ごとの固有の状況やリスク要因を反映するものでなくてはならず、特に計画の遅延や変更があった再開発プロジェクトについては、見積りの主観性及び不確実性は相対的に高くなる。上記の市場価格や将来キャッシュ・フローの算定に利用する外部評価及び会社の独自の見積りにおける重要な仮定である賃料、稼働率、割引率、賃貸原価及び建築コストは、物件ごとの固有の状況やリスク要因を反映するものでなくてはならず、特に計画の遅延や変更があった再開発プロジェクトについては、見積りの主観性及び不確実性は相対的に高くなる。
また、会社は多数の賃貸不動産等を保有しており、減損の判定において物件ごとに異なる様々な事象を広範に検討する必要があり、見積りの複雑性を伴う。さらに、賃貸不動産等は一物件あたりの帳簿価額が大きく、減損が発生した場合の財務諸表への潜在的な影響が大きい。よって、当監査法人は当該領域を監査上の主要な検討事項と判断した。
当監査法人は、賃貸不動産等の減損の兆候の識別及び認識の要否の判定における市場価格と将来キャッシュ・フローの見積りについて、主として、以下の手続を実施した。当監査法人は、賃貸不動産等の減損の兆候の識別、減損損失の認識の判定及び測定について、主として以下の手続を実施した。
① 主要なテナントの退去や建替え及び物件の稼働状況、再開発プロジェクトにおいては建築コストの変動等に起因した計画の遅延や変更の発生等、物件の収益性低下の原因となる事象を把握するために、取締役会等の議事録の閲覧、経営者及び所管部署への質問を実施のほか、一部の物件については視察を行い、把握された事象が減損判定に反映されているか検討を行った。

前年

④ 会社が利用したすべての外部評価の閲覧を行った。また、一定の条件で抽出した物件につき、外部評価額の重要な仮定として識別された賃料、稼働率、割引率について、過去の実績や上場REITの公表情報等の利用可能な外部データとの比較に基づく検討を行った。

賃貸事業目的で保有する不動産の減損

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、連結貸借対照表に有形固定資産890,250百万円及び無形固定資産36,278百万円を計上しており、その主な内容は、国内におけるオフィスビル、商業施設、物流施設、ホテルなどの不動産(以下、「賃貸不動産等」という。)である。
賃貸不動産等は、将来における賃貸不動産等に係る市況の変化等のリスクに晒されており、賃料、稼働率や市場価格の低下によって、さらに再開発プロジェクトにおいては建築コストの変動等に起因した計画の遅延や変更の発生等によっても、物件の収益性が低下して帳簿価額が回収できなくなる可能性がある。
賃貸不動産等の減損の判定プロセスにおいては、注記事項(重要な会計上の見積り)の2.固定資産の減損(2)に記載のとおり、減損の兆候の識別の判定を行い、兆候が識別された場合には減損損失の認識の要否の判定を行う必要がある。
兆候の判定基準の一つである市場価格の下落の判定において、会社は市場価格として主に社外の不動産鑑定士の評価(以下、「外部評価」という。)を利用している。また、会社は減損損失の認識の判定において、帳簿価額と比較する割引前将来キャッシュ・フローの算定に当たっても主に外部評価を利用しており、一部の物件については外部評価を利用せず独自に見積りを行っている。
上記の市場価格や将来キャッシュ・フローの算定に利用する外部評価及び会社の独自の見積りにおける重要な仮定である賃料、稼働率、割引率及び賃貸原価、再開発プロジェクトにおける建設コストは、物件ごとの固有の状況やリスク要因を反映するものでなくてはならず、特に計画の遅延や変更があった再開発プロジェクトについては、見積りの主観性及び不確実性は相対的に高くなる。
また、会社は多数の賃貸不動産等を保有しており、減損の判定において物件ごとに異なる様々な事象を広範に検討する必要があり、見積りの複雑性を伴う。さらに、賃貸不動産等は一物件あたりの帳簿価額が大きく、減損が発生した場合の財務諸表への潜在的な影響が大きい。よって、当監査法人は当該領域を監査上の主要な検討事項と判断した。
当監査法人は、賃貸不動産等の減損の兆候の識別及び認識の要否の判定における市場価格と将来キャッシュ・フローの見積りについて、主として、以下の手続を実施した。
① 主要なテナントの退去や建替え及び物件の稼働状況、再開発プロジェクトにおいては建築コストの変動等に起因した計画の遅延や変更の発生等、物件の収益性低下の原因となる事象を把握するために、取締役会等の議事録の閲覧、経営者及び所管部署への質問を実施のほか、一部の物件については視察を行い、把握された事象が減損判定に反映されているか検討を行った。

今年

④ 会社が利用したすべての外部評価の閲覧を行った。また、一定の条件で抽出した物件につき、外部評価額の重要な仮定として識別された賃料、稼働率及び割引率について、過去の実績や上場REITの公表情報等の利用可能な外部データとの比較に基づく検討を行った。

賃貸事業目的で保有する不動産の減損

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、連結貸借対照表に有形固定資産772,305百万円及び無形固定資産38,815百万円を計上しており、その主な内容は、国内におけるオフィスビル、商業施設、物流施設、ホテルなどの不動産(以下、「賃貸不動産等」という。)である。
賃貸不動産等は、将来における賃貸不動産等に係る市況の変化等のリスクに晒されており、賃料、稼働率や市場価格の低下によって、さらに再開発プロジェクトにおいては建築コストの変動等に起因した計画の遅延や変更の発生等によっても、物件の収益性が低下して帳簿価額が回収できなくなる可能性がある。
賃貸不動産等の減損の判定プロセスにおいては、注記事項(重要な会計上の見積り)の2.固定資産の減損(2)に記載のとおり、減損の兆候の識別の判定を行い、兆候が識別された場合には減損損失の認識の要否の判定を行う。減損損失を認識する物件については、帳簿価額から回収可能価額を差し引いた金額を減損損失として測定する。
兆候の判定基準の一つである市場価格の下落の判定において、会社は市場価格として主に社外の不動産鑑定士の評価(以下、「外部評価」という。)を利用している。また、会社は減損損失の認識の判定において、帳簿価額と比較する割引前将来キャッシュ・フローの算定に当たっても主に外部評価を利用しており、一部の物件については外部評価を利用せず独自に見積りを行っている。減損損失の測定において、回収可能価額は正味売却価額、あるいは使用価値により算出しているが、正味売却価額の算定に当たっても外部評価を利用している。また使用価値においても、使用する将来キャッシュ・フローの算定に当たっては主に外部評価を利用している。
上記の市場価格や将来キャッシュ・フローの算定に利用する外部評価及び会社の独自の見積りにおける重要な仮定である賃料、稼働率、割引率、賃貸原価及び建築コストは、物件ごとの固有の状況やリスク要因を反映するものでなくてはならず、特に計画の遅延や変更があった再開発プロジェクトについては、見積りの主観性及び不確実性は相対的に高くなる。
また、会社は多数の賃貸不動産等を保有しており、減損の判定において物件ごとに異なる様々な事象を広範に検討する必要があり、見積りの複雑性を伴う。さらに、賃貸不動産等は一物件あたりの帳簿価額が大きく、減損が発生した場合の財務諸表への潜在的な影響が大きい。よって、当監査法人は当該領域を監査上の主要な検討事項と判断した。
当監査法人は、賃貸不動産等の減損の兆候の識別、減損損失の認識の判定及び測定について、主として以下の手続を実施した。
① 主要なテナントの退去や建替え及び物件の稼働状況、再開発プロジェクトにおいては建築コストの変動等に起因した計画の遅延や変更の発生等、物件の収益性低下の原因となる事象を把握するために、取締役会等の議事録の閲覧、経営者及び所管部署への質問を実施のほか、一部の物件については視察を行い、把握された事象が減損判定に反映されているか検討を行った。
重要度 1(軽微)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / 内容更新
② 会社が利用する社外の不動産鑑定士の適性、能力及び客観性について評価を行った。

監査上の主要な検討事項(KAM)における監査手続の記載から、減損兆候の判定基準である市場価格の下落について、市場価格が一定程度下落し帳簿価額の重要性が相対的に高い物件の有無を検討したとする③の手続の記述が削除された。②の不動産鑑定士の適性・能力・客観性の評価に関する記載は維持されている。

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前年

③ 兆候の判定基準の一つである市場価格の下落について、会社が市場価格の著しい下落に該当しないと判定している物件のうち、市場価格が一定程度下落しており、かつ帳簿価額の重要性が相対的に高い物件の有無の検討を行った。

今年

(なし)
重要度 1(軽微)追加監査上の主要な検討事項(KAM) / 内容更新
⑤ 減損損失を認識する物件につき、正味売却価額や使用価値の算定において会社が利用した不動産鑑定評価書の鑑定評価額を評価するため、上記の重要な仮定に関する手続に加え、以下の手続を実施した。

監査上の主要な検討事項(KAM)の減損損失に関する監査手続として、新たに項目⑤が追加された。会社が利用した不動産鑑定評価書の鑑定評価額を評価するため、鑑定評価基準に基づく計算の検証、修繕費・資本的支出の根拠証憑との突合、ネットワークファームの評価専門家による賃料・稼働率・割引率等の検討が記載されている。

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前年

(なし)

今年

・ 不動産鑑定評価書を閲覧し、不動産鑑定評価額について不動産鑑定評価基準に基づいて計算されていることを検証した。
・ 主要な修繕費、資本的支出のデータについて、根拠証憑との突合を実施した。
・ 当監査法人のネットワークファームの評価専門家を関与させ、重要な仮定である賃料、稼働率及び割引率並びにデータである主要な修繕費、資本的支出の検討を行った。

2025-03-31 期 (提出日 2025-06-25 11:31)

前年版がないため比較していません。