rader

大日本印刷株式会社

証券コード 79120 / EDINET E00693 / その他製品

危険信号

重要度 2(注目)文章の変化2026-06-23 15:57
(1)DNPグループの重要なリスクと重点対応施策

「事業等のリスク」の節に、「(1)DNPグループの重要なリスクと重点対応施策」が新規に追加された。重点対応施策として「情報セキュリティ」「サプライチェーンマネジメント」「人権」の3項目が位置付けられ、それぞれのガバナンス・戦略・リスク管理の取り組み内容が記載されている。

重要度 2(注目)臨時報告書2025-05-13 15:34
特別損失の計上(臨時報告書)

臨時報告書で特別損失の計上が開示されました(669億円)。当社及び当社グループは、事業環境の変化に耐えうる強い事業ポートフォリオの構築に向けて、常に構造改革に取り組んでおり、その一環として、2025年3月期第4四半期連結会計期間において、「固定資産の減損に係...

重要度 1(軽微)臨時報告書2025-05-13 15:34
代表取締役の異動

臨時報告書で代表取締役の退任が開示されました。

業績の推移

00.511.52兆円2021/3期 売上高 1兆3,354億円2022/3期 売上高 1兆3,441億円2023/3期 売上高 1兆3,732億円2024/3期 売上高 1兆4,248億円2025/3期 売上高 1兆4,576億円2026/3期 売上高 1兆5,126億円2021/3期 純利益 251億円2022/3期 純利益 972億円2023/3期 純利益 857億円2024/3期 純利益 1,109億円2025/3期 純利益 1,107億円2026/3期 純利益 1,040億円2021/32022/32023/32024/32025/32026/32025-05-13 臨時報告書:特別損失の計上(臨時報告書)(重要度 2)2025-05-13 臨時報告書:代表取締役の異動(重要度 1)
棒: 売上高 / 折れ線: 純利益(兆円) · 基準: 連結・日本基準 · 有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」から。印は危険信号の日付
数値を表で見る
決算期売上高(兆円)純利益(兆円)
2021/31.340.03
2022/31.340.1
2023/31.370.09
2024/31.420.11
2025/31.460.11
2026/31.510.1

開示データの要約

人的資本

2026-03-31 期(前年 2025-03-31 期比)

平均年収
861万円(+3.8%)
女性管理職比率
12.3%(+1.9pt)
男性育休取得率
106.8%(+10.4pt)
男女賃金差異
80.4%(-0.8pt)
従業員数
8,911人

人的資本ランキング

監査

2026-03-31 期

監査報酬
1.45億円(前年比 +11.5%)
非監査報酬
200万円(比率 1.4%)
内部統制
重要な不備なし

監査レーダー

大量保有

提出者数
1
報告数
1
最大の保有者
ブラックロック・ジャパン株式会社(6.23%)

保有割合の推移を見る

大株主(法人)

2026-03-31 期(前期 2025-03-31 期との割合の差)

株主区分株数割合前期比
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)信託口75,183,000株17.43%▼ -0.36pt
株式会社日本カストディ銀行(信託口)信託口24,254,000株5.62%▼ -0.87pt
ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)信託口13,233,000株3.07%▲ +1.22pt
自社従業員持株会法人12,441,000株2.88%変化なし
第一生命保険株式会社法人11,923,000株2.76%▼ -0.52pt
日本生命保険相互会社法人9,471,000株2.20%▲ +0.10pt
株式会社みずほ銀行法人7,666,000株1.78%▲ +0.08pt
GOVERNMENT OF NORWAY(常任代理人 シティバンク)政府・公共5,903,000株1.37%▼ -0.21pt
ジェーピー モルガン チェース バンク 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行)信託口5,739,000株1.33%▼ -0.06pt
JPモルガン証券株式会社法人5,048,000株1.17%新規

個人株主の内訳は非表示

役員 18 名(うち社外 0 名)、役員の持株合計 1,393,572株(2026-03-31 期)

株主を検索する

2026-03-31 期 (提出日 2026-06-23 15:57)

重要度 2(注目)追加事業等のリスク / 新規リスク
(1)DNPグループの重要なリスクと重点対応施策

事業等のリスクに「DNPグループの重要なリスクと重点対応施策」の項目が新設され、情報セキュリティ、サプライチェーン、人権の3分野について、ガバナンス・戦略・リスク管理の枠組みで記載された。情報セキュリティではサイバー攻撃や委託先起点の情報漏えいが業績・財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があると明記され、サプライチェーンでは地政学リスクや自然災害による調達停滞、人権では人権侵害による社会的信頼・事業継続への影響が記載された。

前年 / 今年の本文を見る

前年

(なし)

今年

当社は、事業活動を通じて識別したサステナビリティ関連のリスク及び機会について重要性評価を行い、「重要なリスク及び機会」として特定しています。また、当社は、これらの重要なリスクへの対応として重点的に推進する施策を位置付けており、「情報セキュリティ」「サプライチェーンマネジメント」「人権」を重点対応施策としています。本項では、これら重点対応施策の対象となる主要なリスク及びその対応状況について記載しています。
重要なリスクの特定プロセス及び対応方針の考え方については、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)DNPグループのサステナブル経営の取り組み (iii)リスク管理」に記載しています。

①情報セキュリティに関するリスクへの取り組み
当社は、顧客企業や生活者に関する個人情報及び機密情報を多く取り扱っており、サイバー攻撃、不正アクセス、委託先を含むサプライチェーンを起点とした情報漏えい、改ざん、システム停止等のリスクを重要な経営課題と認識しています。これらが発生した場合、信頼低下、対応費用の発生、事業活動の停止等により、業績及び財政状態に重大な影響を及ぼす可能性があります。

(i)ガバナンス
当社は、本社に情報セキュリティ委員会及び情報セキュリティ本部を設置し、グループ全体を統括するとともに、CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を設置し、サイバーセキュリティインシデント対応体制を構築しています。この体制のもと、「組織的・人的・技術的対策」を柱に多層的な対策を推進しています。

(ii)戦略
当社は、「セキュリティ・バイ・デザイン」に基づき、企画・設計段階から対策を組み込むとともに、外部機関による客観的評価を活用して有効性を検証し、継続的な改善を図っています。
人的対策としては、全社員から経営層まで階層別教育・訓練を実施し、技術的対策としてはゼロトラストの採用やXDR(Extended Detection & Response)、サイバーハイジーンの導入により、予防・防御力の強化を図っています。
一方で、DXの進展に伴うAI・データ利活用の拡大や技術革新、地政学リスク等を背景にサイバー攻撃は高度化・巧妙化しており、これらのリスクを完全に防止することは困難であるとの認識のもと、インシデント発生を前提としたレジリエンス強化に取り組んでいます。

具体的には、事業継続計画(BCP)の再評価を行い、事業・業績への影響度に応じた優先順位付けや重要システムを特定し、影響最小化による復旧時間の短縮と復旧プロセスの高度化を進めています。これらの取り組みは、BCM推進委員会や企業倫理行動委員会等で定期的に報告を行い、取締役会にも報告しています。また、重大インシデントを想定したシナリオに基づき、経営層を含む訓練を実施し、意思決定及び対応能力の向上に努めています。

<情報セキュリティの取り組み:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.115~123>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf

(iii)リスク管理
当社は統合的なリスクマネジメントを推進しており、その取り組みについては「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)DNPグループのサステナブル経営の取り組み (iii)リスク管理」に記載しています。情報セキュリティの取り組みを経営における重要課題として取り上げ、対策を講じています。

②サプライチェーンに関するリスクへの取り組み
サプライチェーンに関する取り組みは、当社が特定した「重要なリスク」への対応として重点的に取り組んでいる施策の一つであり、地政学リスク、自然災害、物流混乱、法規制の変化等により、原材料や部材の調達が滞った場合、当社の事業活動や社会的信頼に影響を及ぼす可能性があるリスクに関するものです。
当社は、半導体関連部材をはじめとするエレクトロニクス分野やモビリティ分野、生活・社会インフラを支える幅広い製品を提供しており、グローバルかつ多層的なサプライチェーンを有しています。近年、世界情勢の不安定化や経済安全保障の要請の高まりにより、従来の効率重視のサプライチェーンから、持続性・強靭性を重視した体制への転換が求められています。
当社は、こうした環境変化を踏まえ、サプライチェーンの安定性確保を重要な経営課題の一つと位置付け、ガバナンス、戦略、リスク管理の観点から、継続的な強化に取り組んでいます。

(i)ガバナンス
サプライチェーンに関する方針や重要事項については、BCM推進委員会等において議論を行い、必要に応じて経営層による意思決定・監督のもとで対応しています。新型コロナウイルスによる感染症拡大を契機に、原材料調達から製造・物流に至るまでのリスク認識を全社で共有する体制を整備し、部門横断での情報共有や定期的な点検を継続しています。
また、サプライチェーン上で重要な事案が発生した場合には、関係部門が連携し、影響の把握と迅速な対応を行う体制を構築しています。さらに、サプライヤーとの協力関係を重視し、平時からリスクや調達上の重要性について認識を共有することで、有事においても安定的な供給の確保に努めています。

(ii)戦略
当社は、サプライチェーンに関するリスクを中長期的な経営環境の変化として捉え、事業の持続性を高める観点から、以下の取り組みを進めています。
・情報を活用したサプライチェーン管理の高度化
世界各地の情勢変化、法規制動向、物流状況等に関する情報を収集・分析し、自社の事業活動への影響を評価する仕組みを整備しています。これにより、潜在的なリスクを早期に把握し、対応策の検討につなげています。
・複線化による安定調達の確保
調達リスクを低減するため、特定の供給元への依存を抑え、複数の調達先の確保や代替材料の検討を進めています。研究開発段階から関係部門が連携し、安定的な供給を前提とした製品設計・生産体制の構築に取り組んでいます。
・戦略的な在庫管理
外部環境や調達状況を踏まえ、必要に応じて安全在庫の水準を見直すなど、資本効率とのバランスを考慮しながら、事業継続性を確保するための在庫管理を行っています。

(iii)リスク管理
当社は統合的なリスクマネジメントを推進しており、その取り組みについては「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)DNPグループのサステナブル経営の取り組み (iii)リスク管理」に記載しています。サプライチェーンマネジメントの取り組みを経営における重要課題として取り上げ、継続的な把握と管理を行っています。重要な製品や材料については、直接の取引先に加え、その上流に位置する供給網についても把握を進め、供給途絶の可能性や影響度を評価しています。
また、自然災害や地政学的緊張、物流の制約等が想定される地域やルートについては、状況の変化を注視し、必要に応じて調達・物流の見直しを検討しています。加えて、経済安全保障に関する法制度や国際的な規制動向についても情報収集を行い、特定地域への過度な依存を避けるとともに、供給網の分散を図っています。
これらの取り組みを通じて、当社はサプライチェーンに内在する不確実性の低減に努め、事業の安定的な運営と社会的責任の両立を目指しています。

③人権に関するリスクへの取り組み
人権に関する取り組みは、当社が特定した「重要なリスク」への対応として重点的に取り組んでいる施策の一つであり、人権侵害が発生した場合には、社会的信頼や事業継続に影響を及ぼす可能性があるリスクに関するものです。
当社は、「人権の尊重」について、企業が社会の一員として果たすべき責任の一つであると認識しており、「社員」「地域社会」「サプライヤー」「顧客」「株主・投資家」といった多様なステークホルダーとの対話を通して、人権デュー・ディリジェンスの取り組みを強化しています。

(i)ガバナンス
人権尊重の取り組みの方針や戦略などについては、サステナビリティ推進委員会での議論を経て、取締役会にて審議・決定しています。サプライチェーン全体における人権に関する課題については、取締役会においてその重要性及び取り組みの必要性を審議しており、2022年度からサプライチェーン管理の強化を図っています。2024年度には、サステナビリティ推進委員会において人権デュー・ディリジェンス推進に向けた審議を行いました。なお、取締役会に付議しないテーマの意思決定や業務執行については、取締役会で担当委任された各基本組織の担当取締役または執行役員が適切に実施しています。

(ii)戦略
当社は、全ての社員が取るべき行動を示した「DNPグループ行動規範」のなかに「人類の尊厳と多様性の尊重」を掲げ、あらゆる人が固有に持つ文化、国籍、信条、人種、民族、言語、宗教、性別、年齢や考え方の多様性を尊重することを定めています。2020年には、取締役会の審議を経て、国連の「ビジネスと人権に関する指導原則」に基づく「DNPグループ人権方針」を策定しました。この方針では、「国際人権章典」や「労働における基本的原則および権利に関する国際労働機関(ILO)宣言」等が定め、国際的に認められた人権をDNPグループが尊重することを表明しています。その他にも、人権尊重に資する「DNPグループ 環境方針」や「DNPグループ サステナブル調達ガイドライン」(2024年7月改訂)を定めて、さまざまな活動を推進しています。
当社は、自社の事業活動が、社員だけでなく、サプライヤーや地域社会をはじめとする、事業活動のサプライチェーン上の全てのステークホルダーの人権に影響を及ぼすことと、それにともなって人権尊重への取り組みが企業に求められていることを深く認識しています。当社は常に、社員の労働安全衛生や職場環境に関するリスク、サプライチェーン上の人権問題等の負の影響を防止・軽減する各種施策を実行しています。近年は特に、人権を尊重する企業の取り組みの重要性が高まっており、2024年度からは当社の事業活動に関わる人権リスクの特定・評価を加速させています。具体的には、社外の専門家を起用して、当社の国内外の拠点(一部の子会社等を除く)に人権リスクに関するアンケート及びヒアリングを実施し、潜在的なリスクの分析を行いました。これらの結果と、印刷関連業界特有の人権リスクの特徴を踏まえ、当社として考慮すべき人権リスクの全体像を見極めるとともに、特に重要な人権リスクを特定し、予防・改善施策の実行と実効性の評価を進めています。また、AI活用が広がり、差別やプライバシーの侵害など新たな人権課題が顕在化するなか、当社は「DNPグループAI倫理方針」及び社内向けの「AI倫理ガイドライン」を策定しており、AI監査体制の構築や運用体制の整備を進めるとともに、負の影響の最小化に取り組んでいます。

人権デュー・ディリジェンスで求められる救済へのアクセスを確保するために、退職者を含む社員やビジネスパートナーなどのステークホルダーが利用できる通報窓口として、弁護士が相談・通報を受け付ける外部窓口の設置や、多言語対応により実効性を強化するなど、ステークホルダーとの対話の促進に努めています。サプライチェーンにおける人権リスクについては、取引規模や事業継続の観点での重要なサプライヤーを対象として、「サステナブル調達ガイドライン」に基づく書面調査やヒアリングを継続的に行い、各社の遵守状況の確認と課題の改善に取り組んでいます。さらに、人権課題の実態を把握するため、サプライヤーの人権マネジメントの方針・体制等の整備状況や、強制労働の懸念、紛争状態にある国・地域との関与についても併せて確認しています。

特に、深刻な人権リスクの懸念があり、当社の事業活動にも欠かせない鉱物資源については、OECD「紛争地域および高リスク地域からの鉱物の責任あるサプライチェーンのためのデュー・ディリジェンス・ガイダンス」に基づいて「DNPの責任ある鉱物調達フレームワーク」を定め、RMI(Responsible Minerals Initiative)のRMAP(Responsible Minerals Assurance Process)を用いて責任ある鉱物調達に取り組んでいます。

(iii)リスク管理
当社は統合的なリスクマネジメントを推進しており、その取り組みについては「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)DNPグループのサステナブル経営の取り組み (iii)リスク管理」に記載しています。人権尊重の取り組みを経営における重要課題として取り上げ、対策を講じています。

<人権の取り組み:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.44~49>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf
重要度 2(注目)変更事業等のリスク / 内容更新
(2)中長期的な経営環境の変化によるリスク及び機会

中長期的な経営環境の変化に関する記載が全面的に再構成され、順序が環境・社会・経済から経済・社会・環境に入れ替わった。経済面では地経学的リスク、生成AI・ロボティクスの進展、AI活用基盤の格差が、社会面では人権デュー・ディリジェンスやSNSによるレピュテーション影響が、環境面では自然資本へのアクセス制約や開示要請の高度化が新たに挙げられた。事業ポートフォリオの区分名称も変更され、詳細はリスク管理や「3.事業等のリスク」への参照に置き換えられた。

前年 / 今年の本文を見る

差分(削除 / 追加)

① 環境関連のリスク・機会となる変動要因
‐ 気候変動による自然災害の頻発・激甚化、渇水や洪水等の水リスクの高まり
‐ プラスチック汚染や生物多様性の損失の加速
‐ ネイチャーポジティブ・カーボンニュートラル・循環経済への移行の加速、規制の強化
‐ 環境ポジティブな市場拡大、技術革新の加速 など
当社は、事業環境へ中長期的に影響を及ぼし得る外部環境の変動要因を、以下のとおり整理しています。これらはリスク及び機会の両面で当社に影響を及ぼし得るものであり、その識別及び評価の詳細については、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)DNPグループのサステナブル経営の取り組み (iii)リスク管理」に記載しています。
地球環境の持続可能性を高めていくことは、企業活動や社会全体において、ますます重要なテーマとなっています。気候変動による自然災害の頻発や激甚化は、企業の運営に直接的な影響を及ぼし、特に渇水や洪水といった水リスクの高まりは、サプライチェーンや生産工程に深刻な影響を及ぼす可能性があります。さらに、プラスチック汚染や生物多様性の損失が加速しており、これらの問題は企業の社会的責任も強く問うものとなっています。
グローバルな市場においては、ネイチャーポジティブやカーボンニュートラル、循環経済への移行が強く求められるようになっており、それにともなう規制の強化が進んでいます。これらの変化に適応できない企業は、競争力を失うだけでなく、法的リスクや経済的損失を被る可能性もあるため、環境ポジティブな製品・サービスの市場拡大に対応した技術革新を加速させることが強く求められています。①経済に関する主要な変動要因
・経済活動関連
‐市場・サプライチェーンのグローバル化
‐地政学的要因に伴う事業環境・サプライチェーンの変化
‐経済手段を通じた国家間対立(地経学的リスク)の顕在化
‐経済環境・金融市場の変動
‐各国・地域の規制・制度の高度化
‐グローバル化に伴う知的財産・資本市場を巡る競争環境の変化
・技術的動向関連
‐DXの推進・生成AI、ロボティクスの技術進展と社会実装
‐AI活用基盤(スキル・データ)の地域・企業間格差の拡大
‐生活・ワークスタイルの変化、デジタルネットワークの高度化
‐情報・サイバーセキュリティへの脅威の増大、各国規制の強化・多様化
‐情報格差の拡大やプライバシー侵害への懸念の高まり など

こうした状況に対してDNPグループは、事業活動と地球環境の共生を絶えず考え、「DNPグループ環境ビジョン2050」を掲げて「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現に向けた取り組みを加速させています。このビジョンを実現していくため、2030年をターゲットとした中期目標を設定し、環境負荷の低減・削減を計画的に進めています。一方で、GHG排出量削減のさらなる強化、脱石化製品への移行の加速と代替素材への切り替え要請の高まりなどによって、当社の目標の一層の引き上げや、製品・サービスの仕様の見直しなどが必要となる場合があり、その際は事業に大きな影響が及ぶ可能性があります。「経済活動」における中長期的な動向は、企業の持続的な成長に直結する重要な要素であり、グローバル化の進展に伴う市場及びサプライチェーンの拡大・複雑化に加え、地政学的要因や経済手段を通じた国家間対立(地経学的リスク)の顕在化等により、事業環境の不確実性が高まっています。これらの変化は、サプライチェーンの混乱や再構築に伴う対応負荷の増大、事業展開地域・市場アクセスの制約、資源・エネルギー価格や為替等の変動を通じて、当社の事業運営及び収益性に影響を及ぼす可能性があります。さらに、各国・地域における規制や制度の高度化・多様化、金融市場の変動、並びに知的財産や資本市場を巡る競争環境の変化に対し、企業には戦略的かつ継続的な対応が求められています。
また、当社の事業は、印刷用の基材である紙やプラスチックフィルム、鉱物資源等の原材料、製造工程で使用する水やエネルギー等の資源、事業所における土地利用など、さまざまな形で自然の恩恵を受けています。さらに、グローバルなサプライチェーンの構築にも関わり、原材料の原産地やビジネスパートナーがいる地域社会とも密接に関係しながら、事業活動を展開しています。「技術的動向」の観点では、DXの推進に加え、生成AIやロボティクス等の技術進展と社会実装が急速に進んでおり、ビジネスモデルやワークスタイル、価値提供の在り方に影響を与えています。生産性向上や新たな顧客接点の創出といった機会が拡大する一方で、AI活用を支えるスキル、データ等の基盤の地域・企業間格差の拡大が、新たな競争条件となる可能性があります。また、デジタルネットワークの高度化に伴い、情報・サイバーセキュリティへの脅威の増大や各国・地域規制の強化・多様化への対応が不可欠となっており、情報格差の拡大やプライバシー侵害に対する懸念の高まりも、企業活動に影響を及ぼすリスクとなっています。
現在はさらに、気候変動への対応や生物多様性の保全に関する法規制や要請が、各国・地域で厳格化する傾向にあります。当社は、こうした変化を先取りし、迅速かつ柔軟に対応していくことに加え、自ら主体的に「より良い未来」の実現に向けた変革を起こすことによって、価値創造と基盤強化の両輪で環境課題の解決に取り組んでいます。こうした状況に対して当社は、経済環境及び技術動向の変化に対応するため、事業ポートフォリオの継続的な見直しを行っています。具体的には、各事業について成長性及び収益性の観点から評価を行い、「注力事業」「成長ポテンシャル事業」「基盤事業」「再構築事業」の4つに区分し、資源配分の最適化を図っています。
具体的な当社の活動については、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」及び当社Webサイトにて紹介しています。また、デジタル技術の進展やAIの活用拡大を踏まえ、リアルとデジタルを融合した価値創出や事業化の迅速化に取り組んでいます。AIの利活用にあたっては、「DNPグループAI倫理方針」に基づき、リスクに適切に対応しながら活用を推進しています。加えて、サイバー攻撃の高度化・巧妙化や各国規制の動向を踏まえ、情報・サイバーセキュリティへの備えが重要であると認識しています。
<環境関連の取り組み>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=14
原材料の調達における経済的変動要因に対しては、国内外の複数の供給元から印刷用紙やフィルム材料等を調達することで、安定的な供給確保と調達価格の最適化に努めています。しかしながら、地政学的リスクや地経学的対立の影響、資源・エネルギー価格の変動、為替の不安定化、新興国における需要の急増、天然資源の制約などにより、需給バランスが大きく変動する可能性があります。為替リスクに対しては、現地生産化や為替予約等により一定のヘッジを行っていますが、急激な変動が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 社会関連のリスク・機会となる変動要因

当社は、これらの経済関連の中長期的なリスクに対して、戦略的な事業運営とリスクマネジメントの高度化を通じて対応し、持続可能な成長の実現を目指しています。今後も、不確実性の高い事業環境において柔軟かつ迅速に対応するとともに、技術革新への継続的な取り組みにより企業価値の向上を図り、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
なお、事業ポートフォリオマネジメントの詳細については、中期経営計画における事業戦略に記載しています。また、情報セキュリティ及びサプライチェーンマネジメントの取り組みについては、「3.事業等のリスク (1)DNPグループの重要なリスク」に記載しています。

<中期経営計画(2026-2028年度)>
https://www.dnp.co.jp/ir/library/presentation/pdf/dnp_25Q4pre.pdf
<DXによる価値創造:統合報告書2025 P.14>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/ir/library/annual/DNP_integrated2025j.pdf
<知的資本の強化:統合報告書2025 P.34~35>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/ir/library/annual/DNP_integrated2025j.pdf
<事業部門別戦略:統合報告書2025 P.20~28>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/ir/library/annual/DNP_integrated2025j.pdf
<情報セキュリティ:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.115~123>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf
<サプライチェーンマネジメント:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.124~132>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf

②社会に関する主要な変動要因
・人的資本関連
‐ グローバルビジネスの進展(グローバルでの人口増加)
‐ 国内生産年齢人口の減少・少子高齢化・労働力不足
‐ 人々の尊厳(人権・労働環境)に関する意識の変化
‐ 経済的な不均衡
・サプライチェーン関連
‐ 地政学的リスク・カントリーリスクの拡大
‐ 文化や制度・ルールの違いによるリスクの顕在化
‐ 企業の社会的責任・倫理的行動の重要性の高まり など
‐グローバルビジネスの進展、グローバルでの人口増加
‐国内生産年齢人口の減少、少子高齢化、AI・ロボット活用を前提とした働き方への転換
‐多様性・心理的安全性の重視とウェルビーイングに関する社会的要請の拡大
‐サプライチェーンにおける人権デュー・ディリジェンスの重要性の高まり
‐経済的な格差の多様化と機会の不均衡
・バリューチェーン関連
‐地政学的リスク・カントリーリスクの高まりに伴う物流・資源・サプライチェーンへの影響の増大
‐地域ごとの文化・制度・ルールの多様化
‐企業の社会的責任・倫理的行動の重要性の高まり
‐SNS等を通じた情報拡散によるレピュテーションへの影響の拡大 など

社会関連の中長期的なリスクは、企業の持続可能性にとって、ますます重要な要素となっています。社会関連の中長期的な動向は、当社の事業運営及び企業価値の維持・向上に影響を及ぼし得る重要な要素となっています。
「人的資本」の観点では、世界人口の増加と国内の少子高齢化が進むなかで、国内の労働力不足や、グローバルでの雇用の流動化が加速しています。これによって企業は、高い専門性を持つ人材の確保・育成が一層困難になり、競争優位性を維持・強化するための組織体制構築の課題がさらに顕在化する可能性があります。また、心身の健康や安全衛生など、あらゆる人が心地よく生きるための条件や環境も国内外で変化しており、企業はこれらに対応した職場環境の整備も求められています。加えて、人口動態の変化などによる地域間の格差や、世帯間での教育格差なども拡大しており、社会的な分断が一層深まることも懸念されています。「人的資本」の観点では、グローバルビジネスの進展や世界人口の増加、国内の少子高齢化の進行により、労働市場や人材獲得環境が大きく変化しています。国内における生産年齢人口の減少に伴う労働力不足に加え、AI・ロボットの活用を前提とした働き方への転換が進むなかで、企業にはこれまで以上に高度な専門性や適応力を持つ人材の確保・育成が求められています。これらへの対応が不十分な場合、競争優位性の低下等を通じて事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、多様性の尊重や心理的安全性の確保、ウェルビーイングの向上に関する社会的要請が拡大しており、企業には社員一人ひとりが能力を最大限発揮できる職場環境の整備が求められています。また、サプライチェーン全体における人権デュー・ディリジェンスの重要性が高まっており、対応が不十分な場合には、事業活動への制約やレピュテーションの毀損につながるリスクがあります。加えて、経済的格差の多様化や教育・機会の不均衡の拡大により、社会的分断が深まることも懸念されており、企業にはこうした社会課題への対応が一層求められています。
「サプライチェーン」に関しては、各国・地域の法制度や政治制度等の変化、地政学的リスクやカントリーリスクの拡大が加速しています。これらによって企業は、国際的な取引や原材料調達において、新しい急激なリスクに直面する可能性が高まっています。特に、労働環境の適正化や人権への配慮が強く求められるなかで、当社及びビジネスパートナーが活動する国・地域の法制度やルールを遵守するだけでなく、現地の文化にも寄り添って事業を展開することがますます重要になると認識しています。
「バリューチェーン」の観点では、地政学的リスクやカントリーリスクの高まりにより、物流や資源調達、サプライチェーンの安定性への影響が増大しています。また、各国・地域における文化・制度・ルールの多様化により、事業運営における対応の複雑性も高まっています。さらに、企業の社会的責任や倫理的行動に対する要求が強まるとともに、SNS等を通じた情報拡散の影響力が拡大しており、不適切な対応は迅速にレピュテーションリスクへと波及する可能性があります。一方で、これらの課題に適切に対応し、信頼性の高い事業活動を実現することは、ステークホルダーからの信頼獲得を通じた企業価値向上の機会にもつながります。
こうした状況に対して当社は、“人に対するDNPグループの普遍的・基本的な考え方”を「人的資本ポリシー」として制定し、人的資本の強化・最大化を加速させるため、社員の心理的安全性が高く、健康で活力ある職場の実現に注力しています。具体的には、注力事業領域等の強靭な事業ポートフォリオの構築に向けた採用・人材配置・リスキリングや、多様な強みを掛け合わせる「ダイバーシティ&インクルージョン」の取り組みを推進し、社員一人ひとりの状況に配慮した働き方を実現しています。これらの取り組みを通じて当社は、社会関連の中長期的なリスクに適切に対処し、持続可能な成長につなげています。企業としての社会的責任を果たしながら、変化する社会環境に柔軟に対応することに加え、DNP自らが変革を起こしていくことが、今後の発展にとって不可欠であると考えています。当社は、人的資本ポリシーに基づき、人財の確保・育成や組織基盤の強化を通じて、社会環境の変化に対応できる経営基盤の強化を進めています。また、事業活動にかかわるステークホルダーへの配慮を含め、社会的要請への対応を継続的に強化しています。
当社のサプライチェーンについては、グローバルに拡大しているため、原材料の調達から生産・利用・廃棄・リサイクルまでのサプライチェーン全体を見据え、起こりうるリスクを把握・分析して、適切に解決していくマネジメントの強化がますます重要になっていると認識しています。当社は、グローバルに広がるサプライチェーン全体のリスクを的確に捉え、多様な課題を解決して持続可能な社会に貢献するため、DNPグループとサプライヤーや業務委託先の各社が取り組むべき事項として、「サステナブル調達ガイドライン」を定めています。特に、調達段階において重要度が高いテーマについては、「印刷・加工用紙調達ガイドライン」や「化学物質に関するグリーン購入ガイドライン」など、自社とサプライヤーが取り組むべき事項を個別に制定し、周知・徹底を図っています。また、定期的な「サステナブル調達ガイドライン」遵守状況の調査とその結果のフィードバック、各種説明会を通じたサプライチェーンマネジメントの強化も継続的に行っています。グループ内では、例えば購買業務のスタッフに対して、調達に関する基本的な知識やマネジメント手法の習得を目的とした専門資格取得のフォロー研修を実施するなど、社員の理解と適切な行動を促進しています。これらの取り組みを通じて当社は、社会関連の中長期的なリスクに適切に対処するとともに、変化する社会環境を踏まえた価値創造を推進し、持続可能な成長につなげています。企業としての社会的責任を果たしながら、変化する社会環境に柔軟に対応することに加え、当社自らが変革を起こしていくことが、今後の発展にとって不可欠であると考えています。
具体的な当社の活動については、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」及び当社Webサイトにて紹介しています。なお、サプライチェーンマネジメント及び人権の取り組みの詳細については、「3.事業等のリスク (1)DNPグループの重要なリスク」に記載しています。
<社会関連の取り組み>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=34

③ 経済関連のリスク・機会となる変動要因
・経済活動関連
‐ 市場・サプライチェーンのグローバル化
‐ 地政学的要因によるバランス変化やサプライチェーンの分断化
‐ 経済指標の急激な変動
‐ 各種規制の強化
・技術的動向関連
‐ DXの推進・AI利用の拡大
‐ デジタル技術の革新による生活・ワークスタイルの変化、グローバルネットワーク等の加速
‐ 情報・サイバーセキュリティの脅威、規制の強化
‐ 情報格差の拡大やプライバシー侵害 など
<社会関連の取り組み:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.42~100>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf

経済関連の中長期的なリスクは、企業の持続的な成長に直結する重要な要素であり、特にグローバル市場における経済活動や技術動向の変動が大きな影響を及ぼします。DXの推進やAIの利用拡大、デジタル技術の革新は、ビジネスモデルやワークスタイルを大きく変革させるとともに、企業の生産性や業務効率の向上、取引先等のビジネスパートナーとの接点の強化などにつながります。一方で、情報セキュリティやサイバーセキュリティへの脅威も増大しており、各国・地域での規制強化が進むなか、企業はこれらの変化を適切に把握し、迅速に対処するための体制を整える必要があります。③環境に関する主要な変動要因
・気候変動及び自然劣化に伴う物理的リスクの顕在化・激甚化
・生物多様性損失や化学物質・プラスチック汚染の深刻化
・自然資本へのアクセス制約の顕在化、サプライチェーンレジリエンスへの関心の高まり
・ネイチャーポジティブ・カーボンニュートラル・循環経済への移行加速、制度の急激な変更・強化
・環境ポジティブ市場及び関連技術の急成長
・金融・投資家による開示要請の高度化とトランジション課題の顕在化 など

地球環境の持続可能性を高めていくことは、企業活動における重要課題となっています。気候変動及び自然劣化の進行に伴い、渇水や洪水といった水リスクの高まりに加え、自然災害の頻発・激甚化等の物理的リスクが顕在化しており、原材料調達や生産活動、さらにはサプライチェーン全体の安定性に影響を及ぼす可能性があります。加えて、生物多様性の損失や化学物質・プラスチック汚染の深刻化、自然資本へのアクセス制約の顕在化等も、企業経営における重要な課題となっています。
また、地政学的要因による世界経済のバランス変化や分断化のリスクも高まっています。各国・地域の政策の変化や法令・規制等の強化、各種経済指標の急激な変動、エネルギーや資源の供給不足・価格高騰などは、企業の経営戦略に影響を与え、事業運営の不確実性を増加させています。また、ネイチャーポジティブ、カーボンニュートラル、循環経済への移行がグローバルで加速しており、制度・規制の変更や強化等の移行リスクが高まっています。これらへの対応が不十分な場合、コスト増や競争力の低下等が生じる可能性があります。一方で、環境ポジティブな製品・サービスや関連技術の市場は拡大を続けており、こうした変化は新たな事業機会の創出にもつながります。
こうした状況に対して当社は、特定の業種・業態に偏らない数万社の企業や、自治体・各種団体、生活者と多様な事業活動を行うことで、強靭で安定的な事業基盤を強みとして構築しています。グループ全体の「オールDNP」の相乗効果を強みとし、社外のパートナーとの連携も深化・強化させて、「成長牽引事業」と「新規事業」の「注力事業領域」と、安定的に長期間キャッシュを生み出す「基盤事業」、新たな市場開拓と構造改革をともに進める「再構築事業」の4つの事業で価値創出を加速させることで、事業環境の変化に対しても揺らぐことのない強い事業ポートフォリオの構築に努めています。さらに、金融機関や投資家によるサステナビリティ関連情報の開示要請は高度化しており、気候変動に加えて自然資本や生物多様性に関するリスク・機会の把握及び開示、並びにトランジションに伴う課題への対応が求められています。これらへの対応が不十分な場合、資金調達や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。
また、デジタル技術の進展、AIの利用拡大にともない、リアルとデジタルをつなぐ価値の創出や、事業化のスピードアップに取り組んでいます。AIを取り巻くリスクに対しても、「DNPグループAI倫理方針」を策定するなど、AIの適切かつ効果的な利活用を推進しています。このような情報システムの技術革新や利活用が進むなかで、日々巧妙化するサイバー攻撃に対しては、情報セキュリティを経営の最重要課題の一つとして捉え、体制の強化や社員教育、セキュリティ人材の採用強化などに取り組み、システムとデータの持続的な運用・保守・管理を実現するために万全を期しています。これらの情報セキュリティに対する取り組みは、当社の社会的信用を高めるだけでなく、当社が保有する知的財産やノウハウの適切な保護と活用に対しても重要な役割を果たしており、他にはない競争力の維持・向上にも寄与しています。こうした状況に対して当社は、事業活動と地球環境の共生を絶えず考え、「DNPグループ環境ビジョン2050」を掲げて「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現に向けた取り組みを加速させています。このビジョンの実現に向け、2030年をターゲットとした中期目標を設定し、環境負荷の低減・削減を計画的に推進しています。一方で、GHG排出量削減のさらなる強化に加え、脱石化製品への移行や代替素材への切り替え要請の高まり、自然資本への依存低減に向けた対応などにより、目標水準の引き上げや製品・サービス仕様の見直しが必要となる場合があり、その際には事業に影響を及ぼす可能性があります。
原材料の調達における経済的な変動要素に対しては、国内外の複数のメーカーから印刷用紙やフィルム材料等を購入するなど、安定的な数量の確保と最適な調達価格の維持に努めています。しかし、地政学的リスクの高まり、石油価格や為替の変動、新興国での急激な需要の増加、天然資源の枯渇、気候変動の影響などによって需給バランスが大きく崩れる懸念があります。為替相場のリスクに対して当社は、現地生産化や為替予約などによってリスクをヘッジしていますが、これらの状況が急激に変動する場合には、業績に影響を与える可能性があります。
当社は、これらの経済関連の中長期的なリスクに対して、戦略的な事業展開とリスクマネジメントを通じて、持続可能な成長に努めています。引き続きDNPグループは、未来の不確実性に立ち向かい、市場環境の変化に柔軟に対応するだけでなく、DNP自身による技術革新の挑戦を続けて、企業価値の向上に努めるとともに、持続可能な社会の実現に貢献していきます。また、当社の事業は、印刷用の基材である紙やプラスチックフィルム、鉱物資源等の原材料、製造工程で使用する水やエネルギー等の資源、事業所における土地利用など、さまざまな形で自然資本に依存しています。加えて、グローバルなサプライチェーンを通じて、原材料の原産地やビジネスパートナーが所在する地域の自然環境・社会とも密接に関係しています。これらの関係性を踏まえ、サプライチェーン全体での持続可能性の確保とレジリエンス強化が重要となっています。
具体的な当社の各活動については、Webサイトにて紹介しています。現在はさらに、気候変動及び生物多様性・自然資本に関する法規制や政策の強化が各国・地域で進展しており、不確実性も高まっています。当社は、こうした変化を先取りし、迅速かつ柔軟に対応していくことに加え、自ら主体的に「より良い未来」の実現に向けた変革を起こすことによって、価値創造と基盤強化の両輪で環境課題の解決に取り組んでいます。
<部門別事業戦略>
https://www.dnp.co.jp/ir/library/annual/pdf/DNP_integrated2024j.pdf#page=17
<知的資本の強化>
https://www.dnp.co.jp/ir/library/annual/pdf/DNP_integrated2024j.pdf#page=30
<情報セキュリティ>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=107
<責任ある調達>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=68
<環境関連の取り組み:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.19~41>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf

前年

① 環境関連のリスク・機会となる変動要因
‐ 気候変動による自然災害の頻発・激甚化、渇水や洪水等の水リスクの高まり
‐ プラスチック汚染や生物多様性の損失の加速
‐ ネイチャーポジティブ・カーボンニュートラル・循環経済への移行の加速、規制の強化
‐ 環境ポジティブな市場拡大、技術革新の加速 など

地球環境の持続可能性を高めていくことは、企業活動や社会全体において、ますます重要なテーマとなっています。気候変動による自然災害の頻発や激甚化は、企業の運営に直接的な影響を及ぼし、特に渇水や洪水といった水リスクの高まりは、サプライチェーンや生産工程に深刻な影響を及ぼす可能性があります。さらに、プラスチック汚染や生物多様性の損失が加速しており、これらの問題は企業の社会的責任も強く問うものとなっています。
グローバルな市場においては、ネイチャーポジティブやカーボンニュートラル、循環経済への移行が強く求められるようになっており、それにともなう規制の強化が進んでいます。これらの変化に適応できない企業は、競争力を失うだけでなく、法的リスクや経済的損失を被る可能性もあるため、環境ポジティブな製品・サービスの市場拡大に対応した技術革新を加速させることが強く求められています。
こうした状況に対してDNPグループは、事業活動と地球環境の共生を絶えず考え、「DNPグループ環境ビジョン2050」を掲げて「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現に向けた取り組みを加速させています。このビジョンを実現していくため、2030年をターゲットとした中期目標を設定し、環境負荷の低減・削減を計画的に進めています。一方で、GHG排出量削減のさらなる強化、脱石化製品への移行の加速と代替素材への切り替え要請の高まりなどによって、当社の目標の一層の引き上げや、製品・サービスの仕様の見直しなどが必要となる場合があり、その際は事業に大きな影響が及ぶ可能性があります。
また、当社の事業は、印刷用の基材である紙やプラスチックフィルム、鉱物資源等の原材料、製造工程で使用する水やエネルギー等の資源、事業所における土地利用など、さまざまな形で自然の恩恵を受けています。さらに、グローバルなサプライチェーンの構築にも関わり、原材料の原産地やビジネスパートナーがいる地域社会とも密接に関係しながら、事業活動を展開しています。
現在はさらに、気候変動への対応や生物多様性の保全に関する法規制や要請が、各国・地域で厳格化する傾向にあります。当社は、こうした変化を先取りし、迅速かつ柔軟に対応していくことに加え、自ら主体的に「より良い未来」の実現に向けた変革を起こすことによって、価値創造と基盤強化の両輪で環境課題の解決に取り組んでいます。
具体的な当社の活動については、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」及び当社Webサイトにて紹介しています。
<環境関連の取り組み>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=14

② 社会関連のリスク・機会となる変動要因
・人的資本関連
‐ グローバルビジネスの進展(グローバルでの人口増加)
‐ 国内生産年齢人口の減少・少子高齢化・労働力不足
‐ 人々の尊厳(人権・労働環境)に関する意識の変化
‐ 経済的な不均衡
・サプライチェーン関連
‐ 地政学的リスク・カントリーリスクの拡大
‐ 文化や制度・ルールの違いによるリスクの顕在化
‐ 企業の社会的責任・倫理的行動の重要性の高まり など

社会関連の中長期的なリスクは、企業の持続可能性にとって、ますます重要な要素となっています。
「人的資本」の観点では、世界人口の増加と国内の少子高齢化が進むなかで、国内の労働力不足や、グローバルでの雇用の流動化が加速しています。これによって企業は、高い専門性を持つ人材の確保・育成が一層困難になり、競争優位性を維持・強化するための組織体制構築の課題がさらに顕在化する可能性があります。また、心身の健康や安全衛生など、あらゆる人が心地よく生きるための条件や環境も国内外で変化しており、企業はこれらに対応した職場環境の整備も求められています。加えて、人口動態の変化などによる地域間の格差や、世帯間での教育格差なども拡大しており、社会的な分断が一層深まることも懸念されています。

「サプライチェーン」に関しては、各国・地域の法制度や政治制度等の変化、地政学的リスクやカントリーリスクの拡大が加速しています。これらによって企業は、国際的な取引や原材料調達において、新しい急激なリスクに直面する可能性が高まっています。特に、労働環境の適正化や人権への配慮が強く求められるなかで、当社及びビジネスパートナーが活動する国・地域の法制度やルールを遵守するだけでなく、現地の文化にも寄り添って事業を展開することがますます重要になると認識しています。
こうした状況に対して当社は、“人に対するDNPグループの普遍的・基本的な考え方”を「人的資本ポリシー」として制定し、人的資本の強化・最大化を加速させるため、社員の心理的安全性が高く、健康で活力ある職場の実現に注力しています。具体的には、注力事業領域等の強靭な事業ポートフォリオの構築に向けた採用・人材配置・リスキリングや、多様な強みを掛け合わせる「ダイバーシティ&インクルージョン」の取り組みを推進し、社員一人ひとりの状況に配慮した働き方を実現しています。これらの取り組みを通じて当社は、社会関連の中長期的なリスクに適切に対処し、持続可能な成長につなげています。企業としての社会的責任を果たしながら、変化する社会環境に柔軟に対応することに加え、DNP自らが変革を起こしていくことが、今後の発展にとって不可欠であると考えています。
当社のサプライチェーンについては、グローバルに拡大しているため、原材料の調達から生産・利用・廃棄・リサイクルまでのサプライチェーン全体を見据え、起こりうるリスクを把握・分析して、適切に解決していくマネジメントの強化がますます重要になっていると認識しています。当社は、グローバルに広がるサプライチェーン全体のリスクを的確に捉え、多様な課題を解決して持続可能な社会に貢献するため、DNPグループとサプライヤーや業務委託先の各社が取り組むべき事項として、「サステナブル調達ガイドライン」を定めています。特に、調達段階において重要度が高いテーマについては、「印刷・加工用紙調達ガイドライン」や「化学物質に関するグリーン購入ガイドライン」など、自社とサプライヤーが取り組むべき事項を個別に制定し、周知・徹底を図っています。また、定期的な「サステナブル調達ガイドライン」遵守状況の調査とその結果のフィードバック、各種説明会を通じたサプライチェーンマネジメントの強化も継続的に行っています。グループ内では、例えば購買業務のスタッフに対して、調達に関する基本的な知識やマネジメント手法の習得を目的とした専門資格取得のフォロー研修を実施するなど、社員の理解と適切な行動を促進しています。
具体的な当社の活動については、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組」及び当社Webサイトにて紹介しています。
<社会関連の取り組み>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=34

③ 経済関連のリスク・機会となる変動要因
・経済活動関連
‐ 市場・サプライチェーンのグローバル化
‐ 地政学的要因によるバランス変化やサプライチェーンの分断化
‐ 経済指標の急激な変動
‐ 各種規制の強化
・技術的動向関連
‐ DXの推進・AI利用の拡大
‐ デジタル技術の革新による生活・ワークスタイルの変化、グローバルネットワーク等の加速
‐ 情報・サイバーセキュリティの脅威、規制の強化
‐ 情報格差の拡大やプライバシー侵害 など

経済関連の中長期的なリスクは、企業の持続的な成長に直結する重要な要素であり、特にグローバル市場における経済活動や技術動向の変動が大きな影響を及ぼします。DXの推進やAIの利用拡大、デジタル技術の革新は、ビジネスモデルやワークスタイルを大きく変革させるとともに、企業の生産性や業務効率の向上、取引先等のビジネスパートナーとの接点の強化などにつながります。一方で、情報セキュリティやサイバーセキュリティへの脅威も増大しており、各国・地域での規制強化が進むなか、企業はこれらの変化を適切に把握し、迅速に対処するための体制を整える必要があります。

また、地政学的要因による世界経済のバランス変化や分断化のリスクも高まっています。各国・地域の政策の変化や法令・規制等の強化、各種経済指標の急激な変動、エネルギーや資源の供給不足・価格高騰などは、企業の経営戦略に影響を与え、事業運営の不確実性を増加させています。
こうした状況に対して当社は、特定の業種・業態に偏らない数万社の企業や、自治体・各種団体、生活者と多様な事業活動を行うことで、強靭で安定的な事業基盤を強みとして構築しています。グループ全体の「オールDNP」の相乗効果を強みとし、社外のパートナーとの連携も深化・強化させて、「成長牽引事業」と「新規事業」の「注力事業領域」と、安定的に長期間キャッシュを生み出す「基盤事業」、新たな市場開拓と構造改革をともに進める「再構築事業」の4つの事業で価値創出を加速させることで、事業環境の変化に対しても揺らぐことのない強い事業ポートフォリオの構築に努めています。
また、デジタル技術の進展、AIの利用拡大にともない、リアルとデジタルをつなぐ価値の創出や、事業化のスピードアップに取り組んでいます。AIを取り巻くリスクに対しても、「DNPグループAI倫理方針」を策定するなど、AIの適切かつ効果的な利活用を推進しています。このような情報システムの技術革新や利活用が進むなかで、日々巧妙化するサイバー攻撃に対しては、情報セキュリティを経営の最重要課題の一つとして捉え、体制の強化や社員教育、セキュリティ人材の採用強化などに取り組み、システムとデータの持続的な運用・保守・管理を実現するために万全を期しています。これらの情報セキュリティに対する取り組みは、当社の社会的信用を高めるだけでなく、当社が保有する知的財産やノウハウの適切な保護と活用に対しても重要な役割を果たしており、他にはない競争力の維持・向上にも寄与しています。
原材料の調達における経済的な変動要素に対しては、国内外の複数のメーカーから印刷用紙やフィルム材料等を購入するなど、安定的な数量の確保と最適な調達価格の維持に努めています。しかし、地政学的リスクの高まり、石油価格や為替の変動、新興国での急激な需要の増加、天然資源の枯渇、気候変動の影響などによって需給バランスが大きく崩れる懸念があります。為替相場のリスクに対して当社は、現地生産化や為替予約などによってリスクをヘッジしていますが、これらの状況が急激に変動する場合には、業績に影響を与える可能性があります。
当社は、これらの経済関連の中長期的なリスクに対して、戦略的な事業展開とリスクマネジメントを通じて、持続可能な成長に努めています。引き続きDNPグループは、未来の不確実性に立ち向かい、市場環境の変化に柔軟に対応するだけでなく、DNP自身による技術革新の挑戦を続けて、企業価値の向上に努めるとともに、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
具体的な当社の各活動については、Webサイトにて紹介しています。
<部門別事業戦略>
https://www.dnp.co.jp/ir/library/annual/pdf/DNP_integrated2024j.pdf#page=17
<知的資本の強化>
https://www.dnp.co.jp/ir/library/annual/pdf/DNP_integrated2024j.pdf#page=30
<情報セキュリティ>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=107
<責任ある調達>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=68

今年

当社は、事業環境へ中長期的に影響を及ぼし得る外部環境の変動要因を、以下のとおり整理しています。これらはリスク及び機会の両面で当社に影響を及ぼし得るものであり、その識別及び評価の詳細については、「2.サステナビリティに関する考え方及び取組 (1)DNPグループのサステナブル経営の取り組み (iii)リスク管理」に記載しています。

①経済に関する主要な変動要因
・経済活動関連
‐市場・サプライチェーンのグローバル化
‐地政学的要因に伴う事業環境・サプライチェーンの変化
‐経済手段を通じた国家間対立(地経学的リスク)の顕在化
‐経済環境・金融市場の変動
‐各国・地域の規制・制度の高度化
‐グローバル化に伴う知的財産・資本市場を巡る競争環境の変化
・技術的動向関連
‐DXの推進・生成AI、ロボティクスの技術進展と社会実装
‐AI活用基盤(スキル・データ)の地域・企業間格差の拡大
‐生活・ワークスタイルの変化、デジタルネットワークの高度化
‐情報・サイバーセキュリティへの脅威の増大、各国規制の強化・多様化
‐情報格差の拡大やプライバシー侵害への懸念の高まり など

「経済活動」における中長期的な動向は、企業の持続的な成長に直結する重要な要素であり、グローバル化の進展に伴う市場及びサプライチェーンの拡大・複雑化に加え、地政学的要因や経済手段を通じた国家間対立(地経学的リスク)の顕在化等により、事業環境の不確実性が高まっています。これらの変化は、サプライチェーンの混乱や再構築に伴う対応負荷の増大、事業展開地域・市場アクセスの制約、資源・エネルギー価格や為替等の変動を通じて、当社の事業運営及び収益性に影響を及ぼす可能性があります。さらに、各国・地域における規制や制度の高度化・多様化、金融市場の変動、並びに知的財産や資本市場を巡る競争環境の変化に対し、企業には戦略的かつ継続的な対応が求められています。
「技術的動向」の観点では、DXの推進に加え、生成AIやロボティクス等の技術進展と社会実装が急速に進んでおり、ビジネスモデルやワークスタイル、価値提供の在り方に影響を与えています。生産性向上や新たな顧客接点の創出といった機会が拡大する一方で、AI活用を支えるスキル、データ等の基盤の地域・企業間格差の拡大が、新たな競争条件となる可能性があります。また、デジタルネットワークの高度化に伴い、情報・サイバーセキュリティへの脅威の増大や各国・地域規制の強化・多様化への対応が不可欠となっており、情報格差の拡大やプライバシー侵害に対する懸念の高まりも、企業活動に影響を及ぼすリスクとなっています。
こうした状況に対して当社は、経済環境及び技術動向の変化に対応するため、事業ポートフォリオの継続的な見直しを行っています。具体的には、各事業について成長性及び収益性の観点から評価を行い、「注力事業」「成長ポテンシャル事業」「基盤事業」「再構築事業」の4つに区分し、資源配分の最適化を図っています。
また、デジタル技術の進展やAIの活用拡大を踏まえ、リアルとデジタルを融合した価値創出や事業化の迅速化に取り組んでいます。AIの利活用にあたっては、「DNPグループAI倫理方針」に基づき、リスクに適切に対応しながら活用を推進しています。加えて、サイバー攻撃の高度化・巧妙化や各国規制の動向を踏まえ、情報・サイバーセキュリティへの備えが重要であると認識しています。
原材料の調達における経済的変動要因に対しては、国内外の複数の供給元から印刷用紙やフィルム材料等を調達することで、安定的な供給確保と調達価格の最適化に努めています。しかしながら、地政学的リスクや地経学的対立の影響、資源・エネルギー価格の変動、為替の不安定化、新興国における需要の急増、天然資源の制約などにより、需給バランスが大きく変動する可能性があります。為替リスクに対しては、現地生産化や為替予約等により一定のヘッジを行っていますが、急激な変動が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

当社は、これらの経済関連の中長期的なリスクに対して、戦略的な事業運営とリスクマネジメントの高度化を通じて対応し、持続可能な成長の実現を目指しています。今後も、不確実性の高い事業環境において柔軟かつ迅速に対応するとともに、技術革新への継続的な取り組みにより企業価値の向上を図り、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
なお、事業ポートフォリオマネジメントの詳細については、中期経営計画における事業戦略に記載しています。また、情報セキュリティ及びサプライチェーンマネジメントの取り組みについては、「3.事業等のリスク (1)DNPグループの重要なリスク」に記載しています。

<中期経営計画(2026-2028年度)>
https://www.dnp.co.jp/ir/library/presentation/pdf/dnp_25Q4pre.pdf
<DXによる価値創造:統合報告書2025 P.14>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/ir/library/annual/DNP_integrated2025j.pdf
<知的資本の強化:統合報告書2025 P.34~35>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/ir/library/annual/DNP_integrated2025j.pdf
<事業部門別戦略:統合報告書2025 P.20~28>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/ir/library/annual/DNP_integrated2025j.pdf
<情報セキュリティ:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.115~123>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf
<サプライチェーンマネジメント:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.124~132>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf

②社会に関する主要な変動要因
・人的資本関連
‐グローバルビジネスの進展、グローバルでの人口増加
‐国内生産年齢人口の減少、少子高齢化、AI・ロボット活用を前提とした働き方への転換
‐多様性・心理的安全性の重視とウェルビーイングに関する社会的要請の拡大
‐サプライチェーンにおける人権デュー・ディリジェンスの重要性の高まり
‐経済的な格差の多様化と機会の不均衡
・バリューチェーン関連
‐地政学的リスク・カントリーリスクの高まりに伴う物流・資源・サプライチェーンへの影響の増大
‐地域ごとの文化・制度・ルールの多様化
‐企業の社会的責任・倫理的行動の重要性の高まり
‐SNS等を通じた情報拡散によるレピュテーションへの影響の拡大 など

社会関連の中長期的な動向は、当社の事業運営及び企業価値の維持・向上に影響を及ぼし得る重要な要素となっています。
「人的資本」の観点では、グローバルビジネスの進展や世界人口の増加、国内の少子高齢化の進行により、労働市場や人材獲得環境が大きく変化しています。国内における生産年齢人口の減少に伴う労働力不足に加え、AI・ロボットの活用を前提とした働き方への転換が進むなかで、企業にはこれまで以上に高度な専門性や適応力を持つ人材の確保・育成が求められています。これらへの対応が不十分な場合、競争優位性の低下等を通じて事業運営に影響を及ぼす可能性があります。
さらに、多様性の尊重や心理的安全性の確保、ウェルビーイングの向上に関する社会的要請が拡大しており、企業には社員一人ひとりが能力を最大限発揮できる職場環境の整備が求められています。また、サプライチェーン全体における人権デュー・ディリジェンスの重要性が高まっており、対応が不十分な場合には、事業活動への制約やレピュテーションの毀損につながるリスクがあります。加えて、経済的格差の多様化や教育・機会の不均衡の拡大により、社会的分断が深まることも懸念されており、企業にはこうした社会課題への対応が一層求められています。

「バリューチェーン」の観点では、地政学的リスクやカントリーリスクの高まりにより、物流や資源調達、サプライチェーンの安定性への影響が増大しています。また、各国・地域における文化・制度・ルールの多様化により、事業運営における対応の複雑性も高まっています。さらに、企業の社会的責任や倫理的行動に対する要求が強まるとともに、SNS等を通じた情報拡散の影響力が拡大しており、不適切な対応は迅速にレピュテーションリスクへと波及する可能性があります。一方で、これらの課題に適切に対応し、信頼性の高い事業活動を実現することは、ステークホルダーからの信頼獲得を通じた企業価値向上の機会にもつながります。
こうした状況に対して当社は、“人に対するDNPグループの普遍的・基本的な考え方”を「人的資本ポリシー」として制定し、人的資本の強化・最大化を加速させるため、社員の心理的安全性が高く、健康で活力ある職場の実現に注力しています。当社は、人的資本ポリシーに基づき、人財の確保・育成や組織基盤の強化を通じて、社会環境の変化に対応できる経営基盤の強化を進めています。また、事業活動にかかわるステークホルダーへの配慮を含め、社会的要請への対応を継続的に強化しています。
これらの取り組みを通じて当社は、社会関連の中長期的なリスクに適切に対処するとともに、変化する社会環境を踏まえた価値創造を推進し、持続可能な成長につなげています。企業としての社会的責任を果たしながら、変化する社会環境に柔軟に対応することに加え、当社自らが変革を起こしていくことが、今後の発展にとって不可欠であると考えています。
なお、サプライチェーンマネジメント及び人権の取り組みの詳細については、「3.事業等のリスク (1)DNPグループの重要なリスク」に記載しています。

<社会関連の取り組み:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.42~100>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf

③環境に関する主要な変動要因
・気候変動及び自然劣化に伴う物理的リスクの顕在化・激甚化
・生物多様性損失や化学物質・プラスチック汚染の深刻化
・自然資本へのアクセス制約の顕在化、サプライチェーンレジリエンスへの関心の高まり
・ネイチャーポジティブ・カーボンニュートラル・循環経済への移行加速、制度の急激な変更・強化
・環境ポジティブ市場及び関連技術の急成長
・金融・投資家による開示要請の高度化とトランジション課題の顕在化 など

地球環境の持続可能性を高めていくことは、企業活動における重要課題となっています。気候変動及び自然劣化の進行に伴い、渇水や洪水といった水リスクの高まりに加え、自然災害の頻発・激甚化等の物理的リスクが顕在化しており、原材料調達や生産活動、さらにはサプライチェーン全体の安定性に影響を及ぼす可能性があります。加えて、生物多様性の損失や化学物質・プラスチック汚染の深刻化、自然資本へのアクセス制約の顕在化等も、企業経営における重要な課題となっています。
また、ネイチャーポジティブ、カーボンニュートラル、循環経済への移行がグローバルで加速しており、制度・規制の変更や強化等の移行リスクが高まっています。これらへの対応が不十分な場合、コスト増や競争力の低下等が生じる可能性があります。一方で、環境ポジティブな製品・サービスや関連技術の市場は拡大を続けており、こうした変化は新たな事業機会の創出にもつながります。
さらに、金融機関や投資家によるサステナビリティ関連情報の開示要請は高度化しており、気候変動に加えて自然資本や生物多様性に関するリスク・機会の把握及び開示、並びにトランジションに伴う課題への対応が求められています。これらへの対応が不十分な場合、資金調達や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。
こうした状況に対して当社は、事業活動と地球環境の共生を絶えず考え、「DNPグループ環境ビジョン2050」を掲げて「脱炭素社会」「循環型社会」「自然共生社会」の実現に向けた取り組みを加速させています。このビジョンの実現に向け、2030年をターゲットとした中期目標を設定し、環境負荷の低減・削減を計画的に推進しています。一方で、GHG排出量削減のさらなる強化に加え、脱石化製品への移行や代替素材への切り替え要請の高まり、自然資本への依存低減に向けた対応などにより、目標水準の引き上げや製品・サービス仕様の見直しが必要となる場合があり、その際には事業に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社の事業は、印刷用の基材である紙やプラスチックフィルム、鉱物資源等の原材料、製造工程で使用する水やエネルギー等の資源、事業所における土地利用など、さまざまな形で自然資本に依存しています。加えて、グローバルなサプライチェーンを通じて、原材料の原産地やビジネスパートナーが所在する地域の自然環境・社会とも密接に関係しています。これらの関係性を踏まえ、サプライチェーン全体での持続可能性の確保とレジリエンス強化が重要となっています。
現在はさらに、気候変動及び生物多様性・自然資本に関する法規制や政策の強化が各国・地域で進展しており、不確実性も高まっています。当社は、こうした変化を先取りし、迅速かつ柔軟に対応していくことに加え、自ら主体的に「より良い未来」の実現に向けた変革を起こすことによって、価値創造と基盤強化の両輪で環境課題の解決に取り組んでいます。

<環境関連の取り組み:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.19~41>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf
重要度 2(注目)変更事業等のリスク / 新規リスク
(3)事業運営に関するリスク

事業運営リスクの見出しの下に、従来の「労働安全」に加え、「法令・社内規定の遵守」「製品・サービスの安全と品質」「責任ある調達」の3項目が新たに追加され、①〜④の番号付き構成に再編された。労働安全の項には化学物質・有機溶剤の作業環境管理や心理的安全性の高い職場風土の醸成に関する取組が追記され、参照先も2025年版アーカイブに更新された。

前年 / 今年の本文を見る

差分(削除 / 追加)

近年ますます多様化する働き方や労働環境の変化により、社員の健康と安全を確保する企業の責任が一層重要となっています。特に、労働災害やメンタルヘルスの問題に対する社会的関心が高まっており、企業にはその具体策を講じることが求められています。また、各国・地域で労働安全に関する法律や規制が強化され、違反が発覚した場合には企業の信用失墜や経済的損失につながる可能性があります。これらの環境変化は、当社グループの事業運営にも深刻な影響を及ぼす可能性があると認識しています。①法令・社内規定の遵守
近年は特に、企業の社会的責任や倫理的な行動を重視する傾向が強まっており、法令や社内規定を遵守することは、企業の信頼性を維持・向上させるためにますます不可欠となっています。コンプライアンス違反の発生は、企業のブランドイメージや顧客の信頼を損なうだけでなく、法的な責任や経済的損失を引き起こすリスクがあり、コンプライアンスリスクは、当社グループの事業運営にも深刻な影響を及ぼす可能性があると認識しています。当社グループは、あらゆるステークホルダーから信頼される企業であり続けるために、事業活動を遂行するにあたり、社員一人ひとりが単に法令を遵守するだけでなく、高い倫理観を持つ必要があると考えています。それによって、常に公正・公平な態度で秩序ある自由な競争市場の維持・発展に寄与することで初めて、社会から信頼を得ることができると認識し、グループ全体で企業倫理の浸透・定着を図っています。
こうした状況に対して当社は常に、社員が業務を通して負傷することなどはあってはならないとの認識のもと、人権上の重要課題である労働安全の確保のために、労使一体でグループ全体の安全衛生のレベル向上に努めています。さらに、人的資本ポリシーに基づいて定めた「DNPグループ安全衛生憲章」及び「DNPグループ健康宣言」のもと、代表取締役社長をトップとして安全衛生活動を推進しています。労働災害の防止に向けては、国の示す労働災害防止計画や社内の労働災害発生の動向を踏まえて、3年ごとに基本計画を見直し、具体的な活動を強化・推進しています。製造部門の全拠点においては、「真に健康と安全を全てに優先させる風土」の実現に向けて、「月1時間の対話・教育(ツキイチキョーイク)活動」を継続的に実施しています。特に重篤な災害につながる設備の対策については、既存・新規を問わず全ての設備について、リスク部位を抽出して“見える化”を行っています。そのなかでも特に重篤度の高い部位から優先して、全ての職場において、当社が独自に策定した設備安全規格に準じた安全対策を展開することで、「不安全な状態」や「不安全な行動」の見直しと改善を実践し、リスクアセスメント活動とそれに基づく対策に重点的に取り組んでいます。具体的な取り組みの一つとして、当社グループは社員に対する研修・教育を徹底し、コーポレート・ガバナンスの充実に努めています。企業活動において、全ての社員が取るべき行動指針として「DNPグループ行動規範」を制定し、そのなかで「法令と社会倫理の遵守」など10項目を定めています。本行動規範については、社会環境などの変化を踏まえて定期的な見直しを行うとともに、「階層別研修」や国内外の全グループ社員を対象とした「自律的企業倫理研修」を通じて、浸透・定着を図っています。
<労働安全の取り組み>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=57また、本社各主管部は「コンプライアンス評価制度」に基づき、各組織におけるコンプライアンスへの取り組み状況を毎年客観的に評価しています。評価結果を踏まえて課題を抽出し、経営層への報告及び各組織へのフィードバックを行うことで、改善を進めています。さらに、社員一人ひとりのコンプライアンス意識の向上と、誠実な企業文化の醸成を目的として、毎年「コンプライアンス・アンケート」を実施しています。アンケート結果は分析のうえ経営層に報告を行うとともに、各組織へフィードバックし、企業倫理の浸透・定着に活用しています。
加えて、不正行為等に関する相談・通報体制として、社員が上長や周囲の社員に相談できる体制に加え、自部門での解決が困難な場合の相談・通報窓口として、2002年に「オープンドア・ルーム」を設置しました。2015年には弁護士が対応する外部窓口を設け、2020年には多言語に対応した「グローバル内部通報窓口」を整備するなど、内部通報制度の充実を図っています。これらの取り組みを通じて、組織の自浄能力が当社グループ全体で適正に機能する体制を構築しています。

<コンプライアンスの徹底:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.110~114>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf

②労働安全
近年、働き方の多様化や労働環境の変化が進むなか、社員の健康と安全を確保する企業の責任は一層重要性を増しています。特に、労働災害やメンタルヘルスに対する社会的関心は高まっており、企業には具体的かつ実効性のある対応が求められています。また、各国・地域において労働安全に関する法令や規制が強化されており、違反が発生した場合には企業の信用低下や経済的損失につながるリスクがあります。当社グループは、これらの環境変化が事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があると認識しています。

こうした状況を踏まえ、当社グループは、社員が業務に起因して負傷することはあってはならないとの基本認識のもと、人権上の重要課題である労働安全の確保に取り組んでいます。労使一体となってグループ全体の安全衛生水準の向上を図るとともに、人的資本ポリシーに基づき策定した「DNPグループ安全衛生憲章」及び「DNPグループ健康宣言」のもと、代表取締役社長をトップとして安全衛生活動を推進しています。
労働災害の防止に向けては、国の示す労働災害防止計画や社内の労働災害発生の動向を踏まえ、3年ごとに基本計画を見直し、具体的な活動を強化・推進しています。製造部門の全拠点においては、「真に健康と安全を全てに優先させる風土」の実現に向け、「月1時間の対話・教育(ツキイチキョーイク)活動」を継続的に実施しています。特に重篤災害につながる可能性のある設備については、既存・新規を問わず全ての設備について、リスク部位を抽出して“見える化”を行い、重篤度の高い部位から優先的に対策を講じています。全ての職場において、当社が独自に策定した設備安全規格に準じた安全対策を展開することで、「不安全な状態」や「不安全な行動」の見直しと改善を徹底し、リスクアセスメント活動とそれに基づく対策に取り組んでいます。
さらに、化学物質や有機溶剤等を取り扱う作業においては、作業環境管理の徹底を図り、適切な作業環境測定の実施及び評価に基づく改善を推進しています。また、発散源対策や局所排気装置の適正な設置・維持管理を前提に、化学物質や有機溶剤に関する知識の向上を目的とした社員への教育を継続的に実施し、社員一人ひとりのリスク認識の向上を図ることで、ばく露リスクの低減と社員の健康確保につなげています。
これらの施策に加え、労働安全全般の基盤として、心理的安全性の高い職場風土の醸成に取り組んでいます。これにより、ヒヤリ・ハット事例や潜在的リスクに関する積極的な報告、現場からの問題提起や改善提案を促進するとともに、対話を通じたコミュニケーションの質の向上を図っています。こうした取り組みを通じて、安全に関する気づきの共有と未然防止活動を強化し、労働災害の防止及び安全衛生水準の継続的な向上につなげています。

<労働安全衛生:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.65~67>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf

③製品・サービスの安全と品質
製品・サービスの安全と品質は、企業の社会的信頼の基盤を形成する重要な要素です。顧客企業や生活者は、企業が提供する製品やサービスに対して高い安全性や正確性を求めており、これに応えることは企業の責務です。近年はこうした企業責任に対する社会からの要請が一層高まっており、世界の各国・地域で安全と品質に関する新たな規制や基準の検討・制定が進行しています。このような環境変化は、当社グループの事業活動に対して深刻な影響を及ぼす可能性があります。特に、製品の不具合や品質問題が発生した場合、企業のブランドイメージや顧客からの信頼に対するダメージは非常に大きく、法的な責任や経済的損失を引き起こす可能性があります。したがって、製品・サービスの安全と品質に関するリスクを適切に管理し、継続的な改善を図ることが不可欠です。
当社は「品質経営」の基本方針として、自社の製品・サービスに関して、必要な規格や法の規制に適合させることはもちろん、顧客企業や生活者のニーズと期待を上回る安全と品質を提供し、企業としての社会的責任を果たすことを定めています。その実現に向けて当社は、製品・サービスの安全性と品質の確保のために実施すべき事項を全社ルールとして定めるとともに、品質マネジメントシステムと製品安全管理の体制を構築・運用しています。また、当社が提供する全ての製品・サービスに対し、設計段階からリスクの抽出・評価を行い、リスクに対して適切に対応することで、安全と品質の両面から、顧客企業や生活者等が安心できる品質・価値の継続的な提供に努めています。
また、品質マネジメントシステムの運用状況の確認や品質不正の防止の観点から、本社の品質保証統括部門による「品質システム検査」を年1回実施しています。この点検の結果は「DNPグループ品質保証・製品安全委員会」及び「企業倫理行動委員会」に報告し、各委員会からの指示に基づく改善を進めています。

<製品・サービスの安全性と品質:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.79~83>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf

④責任ある調達
グローバル・サプライチェーンの拡大に伴い、人権・労働、汚職・腐敗等の社会課題や、気候変動をはじめとした環境問題など、企業活動が社会と環境に及ぼす影響は一層大きなものになっています。そのなかで、原材料の調達から生産・利用・廃棄・リサイクルまでのサプライチェーン全体を見据え、起こりうるリスクを把握・分析して、適切に課題を解決するマネジメントの強化がさらに重要となっています。加えて、グローバルに広がるサプライチェーン全体のリスクを的確に捉え、多様な課題を解決して持続可能な社会に貢献するため、国内外のサプライヤーや業務委託先(以下「ビジネスパートナー」)とともに「責任ある調達」に取り組むことがますます重要になっていると、当社は認識しています。
当社は、「DNPグループ サステナブル調達ガイドライン」を定め、これに則した取り組みを条項の一つとして定めた「取引基本契約書」をビジネスパートナー各社と締結しています。特に重要度が高い個別のテーマについては、「DNPグループ 印刷・加工用紙調達ガイドライン」や「DNPグループ 化学物質に関するグリーン購入ガイドライン」などを制定し、ビジネスパートナー各社の指導に努めています。また、ビジネスパートナーに対する定期的な「サステナブル調達ガイドライン」遵守状況の調査とその結果のフィードバック、各種説明会を通じたサプライチェーンマネジメントの強化なども継続的に行っています。毎年、年間購入額の上位9割程度を占めるサプライヤーや事業継続上重要なサプライヤーに対し、「サステナブル調達ガイドライン」に基づく調査、人権問題並びに紛争鉱物問題に関するサプライヤー実態調査及びリスクアセスメントを実施しています。リスクが認められる一部のサプライヤーに対しては、改善計画の提出を求め、書類指導や個別面談を行い、課題や改善策を確認して次年度の活動に反映するといった継続的なマネジメントを行っています。

<責任ある調達の取り組み:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.124~132>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf

前年

近年ますます多様化する働き方や労働環境の変化により、社員の健康と安全を確保する企業の責任が一層重要となっています。特に、労働災害やメンタルヘルスの問題に対する社会的関心が高まっており、企業にはその具体策を講じることが求められています。また、各国・地域で労働安全に関する法律や規制が強化され、違反が発覚した場合には企業の信用失墜や経済的損失につながる可能性があります。これらの環境変化は、当社グループの事業運営にも深刻な影響を及ぼす可能性があると認識しています。
こうした状況に対して当社は常に、社員が業務を通して負傷することなどはあってはならないとの認識のもと、人権上の重要課題である労働安全の確保のために、労使一体でグループ全体の安全衛生のレベル向上に努めています。さらに、人的資本ポリシーに基づいて定めた「DNPグループ安全衛生憲章」及び「DNPグループ健康宣言」のもと、代表取締役社長をトップとして安全衛生活動を推進しています。労働災害の防止に向けては、国の示す労働災害防止計画や社内の労働災害発生の動向を踏まえて、3年ごとに基本計画を見直し、具体的な活動を強化・推進しています。製造部門の全拠点においては、「真に健康と安全を全てに優先させる風土」の実現に向けて、「月1時間の対話・教育(ツキイチキョーイク)活動」を継続的に実施しています。特に重篤な災害につながる設備の対策については、既存・新規を問わず全ての設備について、リスク部位を抽出して“見える化”を行っています。そのなかでも特に重篤度の高い部位から優先して、全ての職場において、当社が独自に策定した設備安全規格に準じた安全対策を展開することで、「不安全な状態」や「不安全な行動」の見直しと改善を実践し、リスクアセスメント活動とそれに基づく対策に重点的に取り組んでいます。
<労働安全の取り組み>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=57

今年

①法令・社内規定の遵守
近年は特に、企業の社会的責任や倫理的な行動を重視する傾向が強まっており、法令や社内規定を遵守することは、企業の信頼性を維持・向上させるためにますます不可欠となっています。コンプライアンス違反の発生は、企業のブランドイメージや顧客の信頼を損なうだけでなく、法的な責任や経済的損失を引き起こすリスクがあり、コンプライアンスリスクは、当社グループの事業運営にも深刻な影響を及ぼす可能性があると認識しています。当社グループは、あらゆるステークホルダーから信頼される企業であり続けるために、事業活動を遂行するにあたり、社員一人ひとりが単に法令を遵守するだけでなく、高い倫理観を持つ必要があると考えています。それによって、常に公正・公平な態度で秩序ある自由な競争市場の維持・発展に寄与することで初めて、社会から信頼を得ることができると認識し、グループ全体で企業倫理の浸透・定着を図っています。
具体的な取り組みの一つとして、当社グループは社員に対する研修・教育を徹底し、コーポレート・ガバナンスの充実に努めています。企業活動において、全ての社員が取るべき行動指針として「DNPグループ行動規範」を制定し、そのなかで「法令と社会倫理の遵守」など10項目を定めています。本行動規範については、社会環境などの変化を踏まえて定期的な見直しを行うとともに、「階層別研修」や国内外の全グループ社員を対象とした「自律的企業倫理研修」を通じて、浸透・定着を図っています。
また、本社各主管部は「コンプライアンス評価制度」に基づき、各組織におけるコンプライアンスへの取り組み状況を毎年客観的に評価しています。評価結果を踏まえて課題を抽出し、経営層への報告及び各組織へのフィードバックを行うことで、改善を進めています。さらに、社員一人ひとりのコンプライアンス意識の向上と、誠実な企業文化の醸成を目的として、毎年「コンプライアンス・アンケート」を実施しています。アンケート結果は分析のうえ経営層に報告を行うとともに、各組織へフィードバックし、企業倫理の浸透・定着に活用しています。
加えて、不正行為等に関する相談・通報体制として、社員が上長や周囲の社員に相談できる体制に加え、自部門での解決が困難な場合の相談・通報窓口として、2002年に「オープンドア・ルーム」を設置しました。2015年には弁護士が対応する外部窓口を設け、2020年には多言語に対応した「グローバル内部通報窓口」を整備するなど、内部通報制度の充実を図っています。これらの取り組みを通じて、組織の自浄能力が当社グループ全体で適正に機能する体制を構築しています。

<コンプライアンスの徹底:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.110~114>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf

②労働安全
近年、働き方の多様化や労働環境の変化が進むなか、社員の健康と安全を確保する企業の責任は一層重要性を増しています。特に、労働災害やメンタルヘルスに対する社会的関心は高まっており、企業には具体的かつ実効性のある対応が求められています。また、各国・地域において労働安全に関する法令や規制が強化されており、違反が発生した場合には企業の信用低下や経済的損失につながるリスクがあります。当社グループは、これらの環境変化が事業運営に重大な影響を及ぼす可能性があると認識しています。

こうした状況を踏まえ、当社グループは、社員が業務に起因して負傷することはあってはならないとの基本認識のもと、人権上の重要課題である労働安全の確保に取り組んでいます。労使一体となってグループ全体の安全衛生水準の向上を図るとともに、人的資本ポリシーに基づき策定した「DNPグループ安全衛生憲章」及び「DNPグループ健康宣言」のもと、代表取締役社長をトップとして安全衛生活動を推進しています。
労働災害の防止に向けては、国の示す労働災害防止計画や社内の労働災害発生の動向を踏まえ、3年ごとに基本計画を見直し、具体的な活動を強化・推進しています。製造部門の全拠点においては、「真に健康と安全を全てに優先させる風土」の実現に向け、「月1時間の対話・教育(ツキイチキョーイク)活動」を継続的に実施しています。特に重篤災害につながる可能性のある設備については、既存・新規を問わず全ての設備について、リスク部位を抽出して“見える化”を行い、重篤度の高い部位から優先的に対策を講じています。全ての職場において、当社が独自に策定した設備安全規格に準じた安全対策を展開することで、「不安全な状態」や「不安全な行動」の見直しと改善を徹底し、リスクアセスメント活動とそれに基づく対策に取り組んでいます。
さらに、化学物質や有機溶剤等を取り扱う作業においては、作業環境管理の徹底を図り、適切な作業環境測定の実施及び評価に基づく改善を推進しています。また、発散源対策や局所排気装置の適正な設置・維持管理を前提に、化学物質や有機溶剤に関する知識の向上を目的とした社員への教育を継続的に実施し、社員一人ひとりのリスク認識の向上を図ることで、ばく露リスクの低減と社員の健康確保につなげています。
これらの施策に加え、労働安全全般の基盤として、心理的安全性の高い職場風土の醸成に取り組んでいます。これにより、ヒヤリ・ハット事例や潜在的リスクに関する積極的な報告、現場からの問題提起や改善提案を促進するとともに、対話を通じたコミュニケーションの質の向上を図っています。こうした取り組みを通じて、安全に関する気づきの共有と未然防止活動を強化し、労働災害の防止及び安全衛生水準の継続的な向上につなげています。

<労働安全衛生:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.65~67>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf

③製品・サービスの安全と品質
製品・サービスの安全と品質は、企業の社会的信頼の基盤を形成する重要な要素です。顧客企業や生活者は、企業が提供する製品やサービスに対して高い安全性や正確性を求めており、これに応えることは企業の責務です。近年はこうした企業責任に対する社会からの要請が一層高まっており、世界の各国・地域で安全と品質に関する新たな規制や基準の検討・制定が進行しています。このような環境変化は、当社グループの事業活動に対して深刻な影響を及ぼす可能性があります。特に、製品の不具合や品質問題が発生した場合、企業のブランドイメージや顧客からの信頼に対するダメージは非常に大きく、法的な責任や経済的損失を引き起こす可能性があります。したがって、製品・サービスの安全と品質に関するリスクを適切に管理し、継続的な改善を図ることが不可欠です。
当社は「品質経営」の基本方針として、自社の製品・サービスに関して、必要な規格や法の規制に適合させることはもちろん、顧客企業や生活者のニーズと期待を上回る安全と品質を提供し、企業としての社会的責任を果たすことを定めています。その実現に向けて当社は、製品・サービスの安全性と品質の確保のために実施すべき事項を全社ルールとして定めるとともに、品質マネジメントシステムと製品安全管理の体制を構築・運用しています。また、当社が提供する全ての製品・サービスに対し、設計段階からリスクの抽出・評価を行い、リスクに対して適切に対応することで、安全と品質の両面から、顧客企業や生活者等が安心できる品質・価値の継続的な提供に努めています。
また、品質マネジメントシステムの運用状況の確認や品質不正の防止の観点から、本社の品質保証統括部門による「品質システム検査」を年1回実施しています。この点検の結果は「DNPグループ品質保証・製品安全委員会」及び「企業倫理行動委員会」に報告し、各委員会からの指示に基づく改善を進めています。

<製品・サービスの安全性と品質:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.79~83>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf

④責任ある調達
グローバル・サプライチェーンの拡大に伴い、人権・労働、汚職・腐敗等の社会課題や、気候変動をはじめとした環境問題など、企業活動が社会と環境に及ぼす影響は一層大きなものになっています。そのなかで、原材料の調達から生産・利用・廃棄・リサイクルまでのサプライチェーン全体を見据え、起こりうるリスクを把握・分析して、適切に課題を解決するマネジメントの強化がさらに重要となっています。加えて、グローバルに広がるサプライチェーン全体のリスクを的確に捉え、多様な課題を解決して持続可能な社会に貢献するため、国内外のサプライヤーや業務委託先(以下「ビジネスパートナー」)とともに「責任ある調達」に取り組むことがますます重要になっていると、当社は認識しています。
当社は、「DNPグループ サステナブル調達ガイドライン」を定め、これに則した取り組みを条項の一つとして定めた「取引基本契約書」をビジネスパートナー各社と締結しています。特に重要度が高い個別のテーマについては、「DNPグループ 印刷・加工用紙調達ガイドライン」や「DNPグループ 化学物質に関するグリーン購入ガイドライン」などを制定し、ビジネスパートナー各社の指導に努めています。また、ビジネスパートナーに対する定期的な「サステナブル調達ガイドライン」遵守状況の調査とその結果のフィードバック、各種説明会を通じたサプライチェーンマネジメントの強化なども継続的に行っています。毎年、年間購入額の上位9割程度を占めるサプライヤーや事業継続上重要なサプライヤーに対し、「サステナブル調達ガイドライン」に基づく調査、人権問題並びに紛争鉱物問題に関するサプライヤー実態調査及びリスクアセスメントを実施しています。リスクが認められる一部のサプライヤーに対しては、改善計画の提出を求め、書類指導や個別面談を行い、課題や改善策を確認して次年度の活動に反映するといった継続的なマネジメントを行っています。

<責任ある調達の取り組み:サステナビリティウェブアーカイブ2025 P.124~132>
https://www.global.dnp/content/dam/dnp-global/pdf/ja/sustainability/report/archive2025.pdf
重要度 2(注目)削除事業等のリスク / リスク削除
(1)人権に関するリスク

前年の事業等のリスクに記載されていた「人権に関するリスク」の項目が、今年は記載から削除された。前年は、サプライチェーン全体での人権尊重への要請、デュー・ディリジェンスや輸入規制などの法規制の動き、AIなど技術革新に伴う新たな人権問題、「DNPグループ人権方針」に基づく取り組みを記載していた。

前年 / 今年の本文を見る

前年

人権に関する課題に対しては常に、自社だけでなくサプライチェーン全体を通じて、企業が責任を果たすことが求められています。強制労働や児童労働、低賃金や未払い、長時間労働、安全や衛生が不十分な労働環境、ハラスメント等の社会課題の解決に向けて、デュー・ディリジェンスによるサプライチェーンの可視化や、人権侵害が懸念される国・地域からの輸入禁止など、法規制も含めて人権の尊重を担保する動きが加速しています。また、AIの活用範囲の拡大など、技術革新による新たな人権問題も生じています。これらの社会課題を解決していくため、国際的な基準や規制の整備も進むなか、企業に対しても適切な取り組みが求められています。こうした対応を行わない企業は、社会的信頼を失うだけでなく、法的なリスクのマイナスの影響や経済的損失を被る可能性があります。これら企業を取り巻く状況の変化は、当社グループの事業環境にも大きな影響があると認識しています。
これらの人権に関するリスクの事業への影響に対して、当社は「DNPグループ人権方針」に基づいて、多様な活動を行っています。また、当社の事業活動が、自社の社員だけでなく、サプライヤーや地域社会を含むサプライチェーン上の全てのステークホルダーの人権に影響を及ぼすことを認識しています。それらに対する負の影響を防止・軽減するため、人権デュー・ディリジェンスの実施や各ステークホルダーが利用できる通報窓口の実効性の強化、ステークホルダーとの対話などをそれぞれの責任部署を定めて強化・推進しています。
<人権の取り組み>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=36

今年

(なし)
重要度 2(注目)削除事業等のリスク / リスク削除
(3)製品・サービスの安全と品質に関するリスク

前年に記載されていた「(3)製品・サービスの安全と品質に関するリスク」の項目が、今年の事業等のリスクから削除されている。前年は品質経営の基本方針、品質マネジメントシステム、年1回の品質システム検査などの取り組みを記載していたが、今年は同項目の記載自体が見当たらない。

前年 / 今年の本文を見る

前年

製品・サービスの安全と品質は、企業の社会的信頼の基盤を形成する重要な要素です。顧客企業や生活者は、企業が提供する製品やサービスに対して高い安全性や正確性を求めており、これに応えることは企業の責務です。近年はこうした企業責任に対する社会からの要請が一層高まっており、世界の各国・地域で新たな規制や品質基準の検討・制定が進行しています。このような環境変化は、当社グループの事業活動に対して深刻な影響を及ぼす可能性があります。特に、製品の不具合や品質問題が発生した場合、企業のブランドイメージや顧客からの信頼に対するダメージは非常に大きく、法的な責任や経済的損失を引き起こす可能性があります。したがって、製品安全・品質に関するリスクを適切に管理し、継続的な改善を図ることが不可欠です。
当社は「品質経営」の基本方針として、自社の製品・サービスに関して、必要な規格や法の規制に適合させることはもちろん、顧客企業や生活者のニーズと期待を上回る安全性と品質を提供し、企業としての社会的責任を果たすことを定めています。その実現に向けて当社は、製品・サービスの安全性と品質の確保のために実施すべき事項を全社ルールとして定めるとともに、品質マネジメントシステムと製品安全管理の体制を構築・運用しています。また、当社が提供する全ての製品・サービスに対し、設計段階からリスクの抽出・評価を行い、検出したリスクの負の影響の低減を図り、安全性と品質の両面から、顧客企業や生活者等が安心できる品質・価値の継続的な提供に努めています。
また、品質マネジメントシステムの運用状況の確認や品質不正の防止の観点から、本社の品質保証統括部門による「品質システム検査」を年1回実施しています。この点検の結果は「DNPグループ品質保証・製品安全委員会」及び「企業倫理行動委員会」に報告し、指示に基づく改善を進めています。
<製品・サービスの安全と品質の取り組み>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=76

今年

(なし)
重要度 2(注目)削除事業等のリスク / リスク削除
(4)情報セキュリティに関するリスク

前年に記載されていた「情報セキュリティに関するリスク」の項目全体が、今年の事業等のリスクから削除された。サイバー攻撃・情報漏えいリスクの認識、情報セキュリティ委員会やDNPシーサートなどの管理体制、三つの対策の柱に関する記載がなくなっている。

前年 / 今年の本文を見る

前年

社会の急速なデジタル化にともない、世界規模な情報ネットワークでのデータ連携が活発化する一方で、サイバー攻撃や情報漏えいなどのリスクが一層高まっています。近年は特に、個人情報の保護が重要視されるなか、各国・地域で規制の強化などが進められています。これらの環境変化は、当社グループの事業運営に対して深刻な影響を及ぼす可能性があると認識しています。仮に情報漏えいが発生した場合、顧客企業や生活者の信頼を失うだけでなく、法的責任や経済的損失を招く恐れがあり、その影響はサプライチェーン全体に派生する可能性があります。そのため情報セキュリティに関するリスクを適切に管理し、常に最新の対策を講じることが不可欠です。
当社は国内外の環境変化を先取りして、いち早く対応し、一層の情報セキュリティ施策の強化に努めています。具体的には、全社の統括組織として、本社に情報セキュリティ委員会と情報セキュリティ本部を設置し、事業部・グループ会社への検査・指導を実施しています。また、サイバーセキュリティの対応組織としてDNPシーサート(DNP Computer Security Incident Response Team)を本社に設置し、不測事態(インシデント)発生時の事業継続性を維持・強化しています。当社はこうしたマネジメント推進体制のもと、「組織的対策」「人的対策」「物理的・技術的対策」を柱として、情報セキュリティ関連の施策を進めています。
<情報セキュリティの取り組み>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=107

今年

(なし)
重要度 2(注目)削除事業等のリスク / リスク削除
(5)法令・社内規定の遵守に関するリスク

前年に記載されていた「法令・社内規定の遵守に関するリスク」の項目(コンプライアンス違反によるブランド毀損・法的責任・経済的損失のリスク、DNPグループ行動規範、研修、オープンドア・ルーム等の取組の説明)が、今年は事業等のリスクの節から削除されている。ただし、節が抽出単位で削除と判定された可能性もあり、記載上は当該リスク項目の消滅が確認できる。

前年 / 今年の本文を見る

前年

近年は特に、企業の社会的責任や倫理的な行動を重視する傾向が強まっており、法令や社内規定を遵守することは、企業の信頼性を維持・向上させるためにますます不可欠となっています。仮にコンプライアンス違反が発生・発覚した場合、企業のブランドイメージや顧客の信頼を損なうだけでなく、法的な責任や経済的損失を引き起こすリスクがあります。これらのリスクは、当社グループの事業運営にも深刻な影響を及ぼす可能性があると認識しています。当社は、あらゆるステークホルダーから信頼される企業であり続けるために、事業活動を遂行するにあたり、社員一人ひとりが単に法令を遵守するだけでなく、高い倫理観を持つ必要があると考えています。それによって、常に公正・公平な態度で秩序ある自由な競争市場の維持・発展に寄与することで初めて、社会や人々からの信頼を得ることができると認識し、グループ全体での企業倫理の浸透・定着を図っています。
具体的な取り組みの一つとして、当社は社員に対する研修・教育を徹底し、統合的なコーポレート・ガバナンスの充実に努めています。また、企業活動において全ての社員が取るべき行動を「DNPグループ行動規範」として制定し、そのなかで「法令と社会倫理の遵守」などの10の項目を定めています。この規範の各項目については、社会環境などの変化に合わせて定期的に見直しを行い、「階層別研修」や国内外の全グループ社員を対象とした「自律的企業倫理研修」を通じて、教育・浸透を図っています。また、社員が万が一不正行為等に遭遇した際、上長や周囲の社員に適時・適切に相談するとともに、自部門だけでは解決できない場合の相談・通報の窓口として、2002年に「オープンドア・ルーム」を設けました。加えて、2015年には弁護士が相談・通報を受け付ける「オープンドア・ルーム」の外部窓口を、2020年には多言語に対応した「グローバル内部通報窓口」を整備し、組織の自浄能力をDNPグループ全体でさらに適正に機能させるよう努めています。
<公正な事業慣行の取り組み>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=99

今年

(なし)
重要度 2(注目)削除事業等のリスク / リスク削除
(6)サプライチェーンに関するリスク

前年に事業等のリスクとして記載されていた「サプライチェーンに関するリスク」の項目が、今年の記載では削除されている。前年は人権・労働や環境などの社会課題への対応として、サステナブル調達ガイドラインに基づく取引基本契約の締結やサプライヤー調査・リスクアセスメントの実施を記述していた。

前年 / 今年の本文を見る

前年

近年、グローバル・サプライチェーンの拡大にともない、人権・労働、汚職・腐敗等の社会課題や、気候変動をはじめとした環境問題など、企業活動が社会と環境に及ぼす影響は一層大きなものになっています。そのなかで、原材料の調達から生産・利用・廃棄・リサイクルまでのサプライチェーン全体を見据え、起こりうるリスクを把握・分析して、適切に課題を解決するマネジメントの強化がさらに重要となっています。加えて、グローバルに広がるサプライチェーン全体のリスクを的確に捉え、多様な課題を解決して持続可能な社会に貢献するため、国内外のサプライヤーや業務委託先(以下「ビジネスパートナー」)とともに「責任ある調達」に取り組むことがますます重要になっていると、当社は認識しています。
当社は、「DNPグループ サステナブル調達ガイドライン」に則した取り組みを条項の一つとして定めた「取引基本契約書」をビジネスパートナー各社と締結しています。特に重要度が高い個別のテーマについては、「DNPグループ印刷・加工用紙調達ガイドライン」や「DNPグループ化学物質に関するグリーン購入ガイドライン」などを制定し、ビジネスパートナー各社の指導に努めています。また、ビジネスパートナーに対する定期的な「サステナブル調達ガイドライン」遵守状況の調査とその結果のフィードバック、各種説明会を通じたサプライチェーンマネジメントの強化なども継続的に行っています。また、毎年、年間購入額の上位9割程度を占めるサプライヤーや事業継続上重要なサプライヤーに対し、「サステナブル調達ガイドライン」に基づく調査及びリスクアセスメントを実施しています。リスクが認められる一部のサプライヤーに対しては、改善計画の提出を求め、書類指導や個別面談を行い、課題や改善策を確認して次年度の活動に反映するといった継続的なマネジメントを行っています。
<責任ある調達の取り組み>
https://www.dnp.co.jp/sustainability/report/pdf/DNP_sustainabilitywebarchive2024.pdf#page=68

今年

(なし)
重要度 1(軽微)削除会計方針の変更 / その他
前文

前年の有価証券報告書にあった「会計方針の変更」の見出しのみの記載が、今年は削除されている。具体的な変更内容の記載は前年分にも含まれておらず、実質的な情報の変化は確認できない。

前年 / 今年の本文を見る

前年

(会計方針の変更)

今年

(なし)
重要度 1(軽微)削除会計方針の変更 / リスク削除
1.法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準等の適用

前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(企業会計基準第27号、第25号、適用指針第28号)の当期首からの適用に関する会計方針変更の注記が、今年は記載されていない。前年の記載では連結財務諸表への影響はないとされていた。

前年 / 今年の本文を見る

前年

「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日)、「包括利益の表示に関する会計基準」(企業会計基準第25号 2022年10月28日)及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)を当連結会計年度の期首から適用しています。
これによる、連結財務諸表への影響はありません。

今年

(なし)
重要度 1(軽微)削除会計方針の変更 / 内容更新
2.グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱いの適用

前年に記載されていた、グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い(実務対応報告第46号)の適用に関する記載が、今年は削除されている。前年の記載では連結財務諸表への影響はないとされており、今年は同項目の記載自体がなくなっている。

前年 / 今年の本文を見る

前年

「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第46号 2024年3月22日)を当連結会計年度の期首から適用しています。
これによる、連結財務諸表への影響はありません。

(会計方針の変更)

今年

(なし)
重要度 1(軽微)削除会計方針の変更 / リスク削除
1.法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準等の適用

前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準等」(企業会計基準第27号、適用指針第28号)の適用に関する記載が、今年は削除されている。前年の記載では当該基準の適用による財務諸表への影響はないとされていた。

前年 / 今年の本文を見る

前年

「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号2022年10月28日)及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号2022年10月28日)を当事業年度の期首から適用しています。
これによる、財務諸表への影響はありません。

今年

(なし)
重要度 1(軽微)削除会計方針の変更 / 内容更新
2.グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱いの適用

前年度に記載されていた「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応報告第46号)の当期首からの適用に関する記載が、今年度では削除されている。前年度の記載では、財務諸表への影響はないとされていた。

前年 / 今年の本文を見る

前年

「グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い」(実務対応 報告第46号2024年3月22日)を当事業年度の期首から適用しています。
これによる、財務諸表への影響はありません。

今年

(なし)
重要度 1(軽微)変更事業等のリスク / 内容更新
(4)事業継続に関するリスク

自然災害リスクの例示が「豪雨や洪水等の水リスク」から「風水害リスク」へ表現変更され、「火山噴火発生リスク」とパンデミックリスクの明記が新たに加わった。BCM・BCPの運用説明が拡充され、BCPの見直しや訓練等の実施が追記された一方、体制や基本方針は実質的に同じである。

前年 / 今年の本文を見る

差分(削除 / 追加)

気候変動による豪雨や洪水等の水風水害リスクやの高まり、大規模地震発生の可能性や火山噴火発生リスクの高まり、新たな感染症の発生なども含むによるパンデミックリスクなど、自然災害等によるリスクは増大しています。仮に甚大な規模の自然災害等の緊急事態が発生して、社員や家族の安全が脅かされ、建物・設備・インフラや取引先・サプライヤー各社の被害によって事業活動が中断することは、自社だけではなく、顧客企業や取引先で働く人たちをはじめ、さまざまなステークホルダーに影響を及ぼすことになります。
DNPグループは当社は、これらのリスクの負の影響を低減するため、対策推進組織として本社に「BCM推進委員会」を設置するとともに、各事業部に事業部グループBCM推進委員会を設置しています。この体制を活かしのもと、「災害発生時の人的安全対策を最優先すること」及び「会社の災害に対する対応力と復旧力を高めること」を基本方針として、日頃から常的に災害リスクを正しく認識し、適切な予防対策などを推進しての推進に取り組んでいます。
具体的には、製造設備やその他の主要施設に防火・耐震・水害対策等を施すとともに、製造拠点や原材料調達先の分散を図りることで、生産活動の停止や製品供給の混乱を最小化する事業継続計画(BCP)を策定し、その適切なています。あわせて、これらのBCPを適切に運用・管理するための事業継続マネジメント(BCM)を推進しており、BCMや防災活動を通じて、継続的にBCPの見直しや訓練等を実施しています。
また、各種保険によるを活用したリスク移転も図ってにも取り組んでおり、事業の存続を脅かすようなに重大な影響を及ぼす緊急事態が発生した場合でにおいても、事業活動が早急に復旧できる強い企業体質の構築に努の早期復旧が可能となる体制の整備を進めています。
防災体制としては、当社グループ全体の基本的な防災対策を整備・推進する「中央防災会議」、各事業の特性に合っ応じた具体的な防災対策を推進する「事業部・グループ会社防災会議」、地区・エリアでの連携を深めて防災対策を推進する「地区防災会議」を設置し、防災計画の作成や策定及び予防対策の推進を行っています。災害等の不測の事態に対しては備え、「DNPグループ災害基本規程」としにおいて基本方針や及び推進体制を定め、社員と及びその家族、関係者の安全を確保し確保を図るとともに、多様なステークホルダーに安心していただけるようにさまざま、継続的な防災対策を進めています。

前年

気候変動による豪雨や洪水等の水リスクや、大規模地震発生の可能性の高まり、新たな感染症の発生なども含む自然災害等によるリスクは増大しています。仮に甚大な規模の自然災害等の緊急事態が発生して、社員や家族の安全が脅かされ、建物・設備・インフラや取引先・サプライヤー各社の被害によって事業活動が中断することは、自社だけではなく、顧客企業や取引先で働く人たちをはじめ、さまざまなステークホルダーに影響を及ぼすことになります。
DNPグループはこれらのリスクの負の影響を低減するため、対策推進組織として本社にBCM推進委員会を設置するとともに、各事業部に事業部グループBCM推進委員会を設置しています。この体制を活かし、「災害発生時の人的安全対策を最優先すること」「会社の災害に対する対応力と復旧力を高めること」を基本として、日頃から災害リスクを正しく認識し、適切な予防対策などを推進しています。具体的には、製造設備やその他の主要施設に防火・耐震・水害対策等を施すとともに、製造拠点や原材料調達先の分散を図り、生産活動の停止や製品供給の混乱を最小化する事業継続計画(BCP)を策定し、その適切なマネジメント(BCM)を推進しています。各種保険によるリスク移転も図っており、事業の存続を脅かすような緊急事態が発生した場合でも、事業活動が早急に復旧できる強い企業体質の構築に努めています。
体制としては、当社グループ全体の基本的な防災対策を整備・推進する「中央防災会議」、各事業の特性に合った具体的な防災対策を推進する「事業部・グループ会社防災会議」、地区・エリアでの連携を深めて防災対策を推進する「地区防災会議」を設置し、防災計画の作成や予防対策の推進を行っています。災害等の不測の事態に対しては、「DNPグループ災害基本規程」として基本方針や推進体制を定め、社員と家族、関係者の安全を確保し、多様なステークホルダーに安心していただけるようにさまざまな防災対策を進めています。

今年

気候変動による風水害リスクの高まり、大規模地震や火山噴火発生リスクの高まり、新たな感染症の発生によるパンデミックリスクなど、自然災害等によるリスクは増大しています。仮に甚大な規模の自然災害等の緊急事態が発生して、社員や家族の安全が脅かされ、建物・設備・インフラや取引先・サプライヤー各社の被害によって事業活動が中断することは、自社だけではなく、顧客企業や取引先で働く人たちをはじめ、さまざまなステークホルダーに影響を及ぼすことになります。
当社は、これらのリスクの負の影響を低減するため、対策推進組織として本社に「BCM推進委員会」を設置するとともに、各事業部に事業部グループBCM推進委員会を設置しています。この体制のもと、「災害発生時の人的安全対策を最優先すること」及び「会社の災害に対する対応力と復旧力を高めること」を基本方針として、日常的に災害リスクを正しく認識し、適切な予防対策の推進に取り組んでいます。
具体的には、製造設備やその他の主要施設に防火・耐震・水害対策等を施すとともに、製造拠点や原材料調達先の分散を図ることで、生産活動の停止や製品供給の混乱を最小化する事業継続計画(BCP)を策定しています。あわせて、これらのBCPを適切に運用・管理するための事業継続マネジメント(BCM)を推進しており、BCMや防災活動を通じて、継続的にBCPの見直しや訓練等を実施しています。
また、各種保険を活用したリスク移転にも取り組んでおり、事業の存続に重大な影響を及ぼす緊急事態が発生した場合においても、事業活動の早期復旧が可能となる体制の整備を進めています。
防災体制としては、当社グループ全体の基本的な防災対策を整備・推進する「中央防災会議」、各事業の特性に応じた具体的な防災対策を推進する「事業部・グループ会社防災会議」、地区・エリアでの連携を推進する「地区防災会議」を設置し、防災計画の策定及び予防対策の推進を行っています。災害等の不測の事態に備え、「DNPグループ災害基本規程」において基本方針及び推進体制を定め、社員及びその家族、関係者の安全確保を図るとともに、多様なステークホルダーに安心していただけるよう、継続的な防災対策を進めています。
重要度 1(軽微)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / 内容更新
前文

監査上の主要な検討事項(繰延税金資産の回収可能性)の対象は前年と同一で、記載数値のみ更新された。繰延税金資産は9,434百万円から8,377百万円、繰延税金負債は73,003百万円から90,079百万円に変動し、相殺前の繰延税金資産は57,741百万円から54,780百万円、評価性引当額は42,180百万円から41,474百万円となった。また「取締役会により承認された」が「取締役会が承認する」に表現変更されている。

前年 / 今年の本文を見る

差分(削除 / 追加)

監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

大日本印刷株式会社の繰延税金資産の回収可能性に関する判断の妥当性
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、当連結会計年度の連結貸借対照表において、繰延税金資産9,4348,377百万円、繰延税金負債73,00390,079百万円を計上している。注記事項(税効果会計関係)に記載のとおり、当該繰延税金資産の繰延税金負債との相殺前の金額は、将来減算一時差異等に係る繰延税金資産の総額99,9216,254百万円から評価性引当額42,1801,474百万円を控除した57,7414,780百万円であり、相殺前の繰延税金資産の過半を占める大日本印刷株式会社における計上額が特に重要である。
繰延税金資産の回収可能性は、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準委員会 企業会計基準適用指針第26号)で示されている企業の分類の妥当性、将来の課税所得の十分性、将来減算一時差異等の解消見込年度のスケジューリング等に依存する。取締役会により承認されたが承認する事業計画を基礎とした将来の課税所得の見積りは、地政学リスクの長期化が及ぼす経営環境への影響を正確には見通せないものの、その影響は一定期間続くとの仮定に基づいており、これらは経営者の予測及び判断という見積りの要素を伴う。
以上より、当監査法人は、大日本印刷株式会社の繰延税金資産の回収可能性に関する判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。
当監査法人は、大日本印刷株式会社の繰延税金資産の回収可能性に関する判断の妥当性を評価するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。

前年

監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

大日本印刷株式会社の繰延税金資産の回収可能性に関する判断の妥当性
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、当連結会計年度の連結貸借対照表において、繰延税金資産9,434百万円、繰延税金負債73,003百万円を計上している。注記事項(税効果会計関係)に記載のとおり、当該繰延税金資産の繰延税金負債との相殺前の金額は、将来減算一時差異等に係る繰延税金資産の総額99,921百万円から評価性引当額42,180百万円を控除した57,741百万円であり、相殺前の繰延税金資産の過半を占める大日本印刷株式会社における計上額が特に重要である。
繰延税金資産の回収可能性は、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準委員会 企業会計基準適用指針第26号)で示されている企業の分類の妥当性、将来の課税所得の十分性、将来減算一時差異等の解消見込年度のスケジューリング等に依存する。取締役会により承認された事業計画を基礎とした将来の課税所得の見積りは、地政学リスクの長期化が及ぼす経営環境への影響を正確には見通せないものの、その影響は一定期間続くとの仮定に基づいており、これらは経営者の予測及び判断という見積りの要素を伴う。
以上より、当監査法人は、大日本印刷株式会社の繰延税金資産の回収可能性に関する判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。
当監査法人は、大日本印刷株式会社の繰延税金資産の回収可能性に関する判断の妥当性を評価するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。

今年

監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

大日本印刷株式会社の繰延税金資産の回収可能性に関する判断の妥当性
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、当連結会計年度の連結貸借対照表において、繰延税金資産8,377百万円、繰延税金負債90,079百万円を計上している。注記事項(税効果会計関係)に記載のとおり、当該繰延税金資産の繰延税金負債との相殺前の金額は、将来減算一時差異等に係る繰延税金資産の総額96,254百万円から評価性引当額41,474百万円を控除した54,780百万円であり、相殺前の繰延税金資産の過半を占める大日本印刷株式会社における計上額が特に重要である。
繰延税金資産の回収可能性は、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」(企業会計基準委員会 企業会計基準適用指針第26号)で示されている企業の分類の妥当性、将来の課税所得の十分性、将来減算一時差異等の解消見込年度のスケジューリング等に依存する。取締役会が承認する事業計画を基礎とした将来の課税所得の見積りは、地政学リスクの長期化が及ぼす経営環境への影響を正確には見通せないものの、その影響は一定期間続くとの仮定に基づいており、これらは経営者の予測及び判断という見積りの要素を伴う。
以上より、当監査法人は、大日本印刷株式会社の繰延税金資産の回収可能性に関する判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、「監査上の主要な検討事項」に該当すると判断した。
当監査法人は、大日本印刷株式会社の繰延税金資産の回収可能性に関する判断の妥当性を評価するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。
重要度 1(軽微)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / 内容更新
(2) 繰延税金資産の回収可能額に係る仮定の合理性の評価

繰延税金資産の回収可能性に関するKAMの監査手続の記載について、「承認された」から「承認する」への変更や「経営者」から「経営管理者」への用語変更など、表現が整理された。また、市場動向との整合性確認の対象から「受注予測等」の文言が削除されたが、手続の実質に大きな変更は見られない。

前年 / 今年の本文を見る

差分(削除 / 追加)

・「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」に基づく企業の分類の妥当性に関する検討を実施した。
・将来の課税所得の見積りの前提となった業績予測が、取締役会により承認されたが承認する事業計画を基礎として算出されていることを確認した。
・過年度の事業計画について、実績と比較し、会社の作成した事業計画の見積りの精度を評価した。
・過年度の見積りにおける課税所得の見積額と実際発生額の課税所得を比較し、会社の見積り計算の精度を評価した。
・事業計画の予測値について、経営管理者と議論するとともに、利用可能な市場動向及び受注予測等との整合性を確認した。
・将来減算一時差異等の解消見込年度のスケジューリングに用いられた主要な仮定について、関連する会社の内部資料の閲覧、関連資料との突合及び質問により、その合理性を評価した。

前年

・「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」に基づく企業の分類の妥当性に関する検討を実施した。
・将来の課税所得の見積りの前提となった業績予測が、取締役会により承認された事業計画を基礎として算出されていることを確認した。
・過年度の事業計画について、実績と比較し、会社の作成した事業計画の見積りの精度を評価した。
・過年度の見積り課税所得と実際発生額を比較し、会社の見積り計算の精度を評価した。
・事業計画の予測値について、経営者と議論するとともに、利用可能な市場動向及び受注予測等との整合性を確認した。
・将来減算一時差異等の解消見込年度のスケジューリングに用いられた主要な仮定について、関連する会社の内部資料の閲覧、突合及び質問により合理性を評価した。

今年

・「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」に基づく企業の分類の妥当性に関する検討を実施した。
・将来の課税所得の見積りの前提となった業績予測が、取締役会が承認する事業計画を基礎として算出されていることを確認した。
・過年度の事業計画について、実績と比較し、会社の作成した事業計画の見積りの精度を評価した。
・過年度における課税所得の見積額と実際の課税所得を比較し、会社の見積りの精度を評価した。
・事業計画の予測値について、経営管理者と議論するとともに、利用可能な市場動向等との整合性を確認した。
・将来減算一時差異等の解消見込年度のスケジューリングに用いられた主要な仮定について、関連する内部資料の閲覧、関連資料との突合及び質問により、その合理性を評価した。
重要度 1(軽微)追加セグメント情報 / 内容更新
(3)報告セグメントの変更等に関する事項

当連結会計年度より、持分法適用会社の一部について、経営管理区分の見直しに伴い「調整額」から「スマートコミュニケーション部門」へ報告セグメントを変更した旨の項目が新たに記載された。前連結会計年度のセグメント情報は変更後の区分方法で作成し直している。

前年 / 今年の本文を見る

前年

(なし)

今年

当連結会計年度より、持分法適用会社の一部について、経営管理区分の見直しに伴い、「調整額」から「スマートコミュニケーション部門」へ報告セグメントの変更を行っております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法により作成しており、「3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報」の前連結会計年度に記載しております。

2025-03-31 期 (提出日 2025-06-24 15:55)

前年版がないため比較していません。