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株式会社ジェイテクト

証券コード 64730 / EDINET E01602 / 機械

危険信号

重要度 1(軽微)行政処分等2025-09-19
「株式会社ジェイテクト」が公正取引委員会から勧告を受けた(取適法・下請法)

取適法(下請法)に基づく勧告

業績の推移

00.511.52兆円2021/3期 売上高 1兆2,463億円2022/3期 売上高 1兆4,284億円2023/3期 売上高 1兆6,781億円2024/3期 売上高 1兆8,915億円2025/3期 売上高 1兆8,844億円2026/3期 売上高 1兆9,250億円2021/3期 純利益 8億円2022/3期 純利益 207億円2023/3期 純利益 343億円2024/3期 純利益 403億円2025/3期 純利益 137億円2026/3期 純利益 120億円2021/32022/32023/32024/32025/32026/32025-09-19 行政処分等:「株式会社ジェイテクト」が公正取引委員会から勧告を受けた(取適法・下請法)(重要度 1)
棒: 売上高 / 折れ線: 純利益(兆円) · 基準: 連結・IFRS · 有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」から。印は危険信号の日付
数値を表で見る
決算期売上高(兆円)純利益(兆円)
2021/31.250
2022/31.430.02
2023/31.680.03
2024/31.890.04
2025/31.880.01
2026/31.920.01

開示データの要約

人的資本

2026-03-31 期(前年 2025-03-31 期比)

平均年収
773万円(+2.6%)
女性管理職比率
2.6%(+0.3pt)
男性育休取得率
84.7%(+31.0pt)
男女賃金差異
76.7%(+0.7pt)
従業員数
11,109人

人的資本ランキング

監査

2026-03-31 期

監査報酬
1.58億円(前年比 +12.1%)
非監査報酬
—
内部統制
重要な不備なし

監査レーダー

大量保有

提出者数
2
報告数
4
最大の保有者
野村證券株式会社(6.40%)

保有割合の推移を見る

大株主(法人)

2026-03-31 期(前期 2025-03-31 期との割合の差)

株主区分株数割合前期比
トヨタ自動車株式会社法人77,235,000株24.26%変化なし
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)信託口50,128,000株15.75%▼ -0.18pt
株式会社日本カストディ銀行(信託口)信託口27,666,000株8.69%▼ -0.44pt
日本生命保険相互会社法人11,125,000株3.49%変化なし
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)信託口7,882,000株2.48%新規
STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001(常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部)信託口7,782,000株2.44%▲ +0.18pt
ジェイテクト従業員持株会法人6,211,000株1.95%▼ -0.01pt
JPモルガン証券株式会社法人5,350,000株1.68%新規
野村信託銀行株式会社(投信口)信託口3,977,000株1.25%新規
株式会社豊田自動織機法人3,906,000株1.23%変化なし

個人株主の内訳は非表示

役員 10 名(うち社外 0 名)、役員の持株合計 100,000株(2026-03-31 期)

株主を検索する

2026-03-31 期 (提出日 2026-06-19 15:00)

重要度 2(注目)変更事業等のリスク / 新規リスク
5.ガバナンス

最重点リスクの構成が入れ替わり、前年の「デジタル化加速」「サステナビリティ開示法制化」「品質不正・データ改ざん」が最重点リスクから外れ、新たに「重要仕入先の経営悪化による供給途絶」と「支配権市場における信認低下(アクティビスト介入・敵対的買収提案等)」が加わった。また最重点リスクの管理について2点の充足基準を設けて管理レベルの妥当性を継続検証する旨が追記され、価格競争にパワートレーン構成の地域差、原材料調達に重要仕入先リスクの別管理の記載が追加された。トヨタ自動車向け取引割合は20.3%から21.2%、海外売上収益割合は60.8%から60.5%に更新された。

前年 / 今年の本文を見る

差分(削除 / 追加)

これらのリスクについては、リスク対策を講じていない場合の影響度に、これまでの対策によるリスクの抑制・軽減効果を加味した「重要度」と、リスクの「発生可能性」の2軸で評価を行い、総合的な優先度に基づいて、管理レベルを複数段階に分けて対応しております。評価結果はリスク管理委員会で審議され、特に対応が必要とされるリスクは以下の「(1)最重点リスク」として特定しております。特定した最重点リスクには、それぞれ統括責任者を任命し、組織横断的なリスク対応を推進するとともに、定期的に進捗状況を確認しております。また、最重点リスクの管理にあたっては、①リスク対応の目標・主要施策が明確に定められていること、②全社的にリスク対応方針決定・進捗確認を行う推進体制・会議体・組織が機能していること、の2点を充足基準として設定し、リスクの管理レベルの妥当性を継続的に検証しております。

加えて、「(1)最重点リスク」以外の事業上のリスクについても把握に努め、リスクの低減を図っております。これらのリスクのうち主要なものについては「(2)その他の主要なリスク」として後述しております。

なお、前述の「(1)最重点リスク」と「(2)その他の主要なリスク」に対して、以下に記載する種々の対策を講じておりますが、それらが有効に機能しない場合等には、リスクが解消できず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスクヒートマップ

(1) 最重点リスク

リスクタイトル
代表的リスク内容
当社グループの対応
①
デジタル化加速
・既存部品需要低下のリスク
・躍進する新興メーカーの技術・スピード・コスト要求に応えられず業界での競争力低下のリスク
・経営層がデジタル化を理解する(役員勉強会の実施)
・経営層主導でDXの目標を設定し、適切な人財を配置する
・全社でDXを推進し、事業運営の俊敏性を向上させる
②
人的資本マネジメント
人的要因による事業
停止/停滞
・成長戦略実行に必要な特定人財の不足により注力分野に十分な人財を投入できず、目標を達成する力が弱まるリスク
・事業/業務停止につながり得る属人化・代替不能
業務の存在(有事の人的BCP)
・人事情報の一元化と人財ポートフォリオの構築・管理
・採用ブランディング
・DE&Iを推進し、エンゲージメントの向上
・ソフトウエア人財の育成強化
③
サイバー攻撃
・ソフトウエア等の重点人財の確保
・有事の人的BCPリスクの棚卸(属人化・代替不能業務の特定)
②
サイバー攻撃による
事業継続への影響
・事業の中断
・事業の中断によるお客様の生産ラインの停止
・GDPR違反による制裁金
・本社基幹業務(給与支払い・送金・決算等)の停止
・お客様の機密情報の盗難・漏洩による信頼喪失
・グループ全体の安心・安全なIT基盤構築
・地域単位でのガバナンス体制強化
・グループ全体の次世代セキュリティ基盤への統一
・グループ全体で規程・ルール及び推進体制を整備し、啓発活動や教育を推進
・経営層を巻き込んだ有事の際の訓練実施
④
サステナビリティ経営
開示法制化
・近年国内外で整備が進むサステナビリティ開示基準への対応が遅れ、開示の不備や誤りによりレピュテーションの毀損がもたらされるリスク
・サステナビリティデータ収集・管理プロセス及びシステムの整備・高度化
・第三者保証への準備
⑤
大規模地震
・サプライチェーンセキュリティ点検(SCS評価対応)
③
大規模地震による
事業停止・供給停止
・従業員の安全確保と安否確認の困難性
・生産拠点、物流拠点の損壊
・バリューチェーンの寸断
・複数パターンの災害シナリオに対応できる初動本部体制の構築
⑥
品質不正・
データ改ざん
・リコール等に伴う巨額の費用の発生
・お客様からの信頼喪失に伴う業績の悪化
・企業レピュテーションやブランド価値の毀損
・組織風土改革(心理的安全性の尊重)
・無記名アンケートと高リスク職場への働きかけ
・中間管理職への企業理念実践に関する継続的教育
・品質システム点検(部門間クロスチェック)
・複数パターンの災害シナリオに対応できる初動本部体制の整備・周知・訓練(2年計画の推進)
④
重要仕入先の経営
悪化による供給途絶
・少子高齢化に伴う人手不足、後継者不足
・自動車産業の電動化に伴う需要構造変化、価格転嫁難等を背景とした仕入先の経営悪化・廃業
・代替困難な仕入先に問題が生じ、供給責任の履行困難、緊急対応コスト増加、製造原価上昇
・重要仕入先の経営状況の把握
・重要仕入先経営層との対話、事業継続性の確認、改善支援の推進
・必要に応じた生産面・技術面・人員面での支援体制の整備及び調達先の複数化、代替品/工法の検討
⑤
支配権市場における
信認低下
・機関投資家の議決権行使基準の厳格化に伴う取締役選任議案をはじめとする重要議案の賛成率の低下
・資本市場との対話・情報開示の不足による企業価値評価の毀損
・アクティビストの介入や同意なき買収提案による経営の混乱
・平時からの株主・投資家との建設的な対話(Shareholder Relations 活動)の推進強化
・敵対的TOB・ホワイトペーパー受領時等を想定した有事対応体制の整備

(2) その他の主要なリスク

① 市場及び事業に関するリスク
(自動車業界及び自動車市場への依存)
当社グループは、ステアリングシステム、駆動部品、ベアリング及び工作機械等の製造販売を主な事業としております。
このうち、ステアリングシステム及び駆動部品は、ともに大半を自動車業界向けに製造販売しております。ベアリングは各産業において広く使用される部品でありますが、当社グループでは、その売上収益の過半が自動車業界向けであります。また、工作機械につきましても、その受注は自動車業界からのものが中心であります。なお、当社の筆頭株主であるトヨタ自動車株式会社との取引金額は、連結売上収益の20.3%を占めております。なお、当社の筆頭株主であるトヨタ自動車株式会社との取引金額は、連結売上収益の21.2%を占めております。このような当社グループの事業構造から、当社の売上収益及び事業利益は自動車市場の需要動向によって影響を受ける関係にあります。
当社グループは、日本をはじめグローバルな自動車の需要見通し及び顧客より提示される自動車の販売見通し等を総合的に検討・判断した上で経営資源の効率的な投入を行っております。また、ベアリング及び工作機械における自動車業界以外の幅広い顧客層の維持に努めているほか、現代において解決が求められる社会課題に対し、当社グループがこれまで培ってきた技術の活用を提案するために、様々な新規事業を企画し、自動車以外の業界に対しても展開しております。しかし、これらの取組みが必ず功を奏する保証はなく、当社グループの売上収益減少や投下資本の回収の遅れにつながることがあります。
これらのことから自動車業界及び自動車市場の動向は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(価格競争)
当社グループ製品の市場における価格競争は大変厳しいものとなっております。特に中国自動車メーカーの車両の過剰生産や低価格攻勢は、世界市場における価格競争を一段と激化させております。
このような状況下でも、当社グループは、「JTEKT Group 2030 Vision」のもと、既存製品の高付加価値化や、新領域への挑戦を推進し、技術開発力とコスト競争力の両立に努めております。また、当社グループが大切にする価値観である「本気」と「対話」を通じて顧客の「潜在ニーズ」を発掘し、絶え間ない技術革新と製造原価低減を図っております。
しかし、自動車業界における車両の電動化の進展や環境規制の強化、関税政策の変動等、外部環境の変化は当社グループの競争力にさらなる影響を及ぼす可能性があり、当社グループが競争力を維持できない場合、市場シェアの喪失や収益性の低下に直結する可能性があります。また、自動車業界においては、電動車の普及速度やパワートレーン構成(BEV、HEV、PHEV、FCEV、内燃機関車等)が、各国の政策、環境規制、エネルギー価格、顧客ニーズ等により地域ごとに異なる様相を見せております。こうしたパワートレーン構成の変化は、当社グループの製品ごとの需要量、販売価格及び収益構成に影響を及ぼし、価格競争の激化又は採算性の低下につながる可能性があります。
加えて、自動車業界における車両の電動化の進展や環境規制の強化、関税政策の変動、新興メーカーの台頭等、外部環境の変化は当社グループの競争力に更なる影響を及ぼす可能性があり、当社グループが競争力を維持できない場合、市場シェアの喪失や収益性の低下に直結する可能性があります。

(新製品開発)
当社グループは、斬新で魅力ある新製品・新技術の開発に邁進し、顧客からの支持をいただいてまいりました。今後も製品開発力の強化はもちろんのこと、生産準備期間の短縮、コストの低減、品質の向上等、様々な面から施策を講じて顧客の要求を満たすために努力してまいります。
しかし、これら開発には多くの資金と資源を投入する必要がある一方で、顧客からの支持を得て売上につながる確実な保証はありません。また、顧客からは一層の技術の高度化、開発期間の短縮等を求められ、当社グループは同種製品を扱う競合先との激しい開発競争に晒されております。そのため、当社の施策が将来にわたって常に競合先を上回る競争力を保持し続けることができるという保証はありません。
当社グループが業界と市場の変化に対応しきれず、あるいは必要十分な資源を投入することができないことにより、競合先よりも魅力ある新製品を開発できない場合には、中長期的な市場シェアの縮減や製品の売上減少につながり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(原材料や部品の調達)
当社グループは、製品の製造に使用する原材料や部品その他の多くを外部の事業者からの供給に頼っております。なお、代替困難な重要仕入先の経営悪化・廃業に起因する供給途絶リスクについては、「(1) 最重点リスク ④重要仕入先の経営悪化による供給途絶」に記載のとおり別途管理しております。
そのため、これら供給元の生産能力不足や廃業、市況の変化等による価格の高騰や品不足、工場火災のような事故や地震のような自然災害の発生等の様々な要因により、半導体その他の主要な原材料や部品の調達に支障をきたすことがあります。ここでは、それ以外の広範な調達リスクとして、市況の変化等による価格の高騰や品不足、供給元の生産能力不足、工場火災のような事故や地震のような自然災害の発生等の様々な要因により、半導体その他の主要な原材料や部品の調達に支障をきたすことがあります。
このようなリスクを回避するため、当社グループでは、各種の原材料や部品等を複数の事業者から調達し、安定的な供給の維持を図っております。
しかし、供給元の選択肢は限定的である場合もあり、供給が不安定となるリスクを完全に払拭できるものではありません。このようなリスクが顕在化した場合、製品の生産不能による売上収益の減少や顧客に対する供給責任の履行困難、製造原価の上昇による収益性の低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(品質問題)
当社グループは、「品質」を経営の最重要事項の一つとして掲げ、顧客から認められた世界水準を満足する品質管理基準に則って製品を製造しております。また、品質問題の発生に備え、製品保証引当金による会計上の手当、保険加入による製造物責任等のリスクヘッジも行っております。
しかしながら、製品の開発・製造等における品質上のリスクの全てを将来にわたって完全に排除することは困難であり、また、リスクヘッジのための諸施策をもってしても、大規模なリコール等への対応や製造物責任等に基づく高額の賠償請求に対して、その全てをカバーできないことも想定されます。さらには、製品の品質不良が原因となって災害や人身事故等が発生した場合には製品、ひいては当社グループ自体の社会的信頼の低下を招き、顧客との取引停止等につながることがあります。

これらに伴う支出及び品質問題に起因する社会的信頼の低下や顧客との取引停止等は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(知的財産権)
当社グループは、これまでの製品開発において蓄積してきた技術・ノウハウを当社の知的財産権として適切に保全、活用しております。しかしながら、これらの技術・ノウハウは、特定の国・地域においてはその法制度上の制限等により、知的財産権としての完全な保護を受けることが困難な場合があります。このような場合には、第三者が当社グループの知的財産権を使って類似した製品を製造する等の行為を十分に阻止できない可能性があります。
また、当社グループは第三者の知的財産権を尊重し、紛争等に巻き込まれることを防止するため、第三者知的財産権の事前調査等の対策を行っております。しかしながら、全世界の全ての権利を完璧に把握することは困難であり、将来的に当社グループの製品において第三者の知的財産権が発見され、製品の製造販売に支障をきたす可能性は排除できません。
これら知的財産権に内在する問題に起因する、製品販売の機会喪失や、第三者からの損害賠償請求等に基づく支出によって、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(戦略的提携及び企業買収)
当社グループは、事業拡大や競争力の強化等を目的として、M&Aや資本参加、資本提携等を行うことがあります。これらの企画においては事業戦略上の意義を確認し、リスクを踏まえた慎重な検討により最善と考える方法を選択し、また、実現した後は当初の目的を達成できるよう努めておりますが、その全てが計画通りに成功を収める保証はありません。
これら企画の目標達成が遅延、不可能となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

② 経済のリスク
(海外事業展開)
当社グループは、多様な顧客のニーズに対応し、また、事業活動上のリスクを分散するため、グローバルな事業展開を行っており、連結売上収益に占める海外売上収益の割合は60.8%を占めております。当社グループは、多様な顧客のニーズに対応し、また、事業活動上のリスクを分散するため、グローバルな事業展開を行っており、連結売上収益に占める海外売上収益の割合は60.5%を占めております。米州、欧州、アジア等多くの国・地域で製品の生産と販売活動を行っており、また、取引先も多岐の産業分野に属しているため、グローバルベースの経済状況変化は勿論のこと、当社グループが生産、販売を行っている特定の国・地域の経済状況の変動や、取引先の属する産業の景気変動が、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(為替レートの変動)
連結財務諸表作成にあたり、現地通貨で作成される海外関係会社の財務諸表を円換算しているため、現地通貨における価値が変わらなくとも、当社グループの連結財務諸表は為替レートの変動による影響を受けます。
また、当社グループが日本で生産し、輸出する事業においては、円高の進行により価格競争力の低下を招く可能性があります。一方、急激な円安進行は、原材料や物流、エネルギー等の調達コスト高騰を招く可能性があります。海外で使用する原材料等の現地調達比率の向上や為替予約等により当該リスクの軽減を図っておりますが、全てのリスクを排除することは困難であります。従いまして、当社グループの財政状態及び経営成績等は、為替レートの変動による影響を受ける可能性があります。

③ 政治・規制・法的手続・災害等に関するイベント性のリスク
(災害・地域紛争等)
当社グループは、東海・東南海・南海地震や暴風、豪雨等の大規模自然災害、世界規模の感染症拡大(パンデミック)の発生等の可能性に備え、これらの災害による被害を最小限に抑えるため、事業活動への影響を考慮し、異常事態への対応体制や緊急時の事業継続計画(BCP)策定・見直し、サプライチェーンの強化、ITインフラの強化等の施策を継続的に講じております。

しかしながら、これら施策によっても災害発生によるリスクを完全に排除することは困難であります。また、顧客又は供給元の罹災等、当社グループによる施策のみでは回避しきれない事象も存在します。
これら災害が当社グループに与える影響は多岐にわたり、顧客の生産停止等による需要の停滞、労働力及び原材料等の不足による供給停止又は世界景気の後退等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、近年は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、中東情勢の不安定化、台湾海峡を巡る緊張の高まり、米中間の対立及び各国の保護主義的政策の強化等、国際的な政治・経済情勢の不確実性が高まっております。これらの事象が拡大又は長期化した場合には、原油・天然ガスをはじめとするエネルギー価格や原材料価格の高騰、国際物流の停滞、輸出入規制・経済制裁の強化、為替・金利・金融市場の変動、又はサプライチェーンの寸断等を通じて、当社グループの生産・販売・調達活動に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、2024年以降も世界各地で自然災害が多発し、気候変動の影響による異常気象や、サイバー攻撃等の新たなリスクも顕在化しつつあります。地政学的には、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東情勢の不安定化、台湾海峡を巡る緊張の高まり等、国際的な紛争リスクが引き続き高い水準にあります。さらに米中間の貿易摩擦や各国の保護主義的な政策の強化、世界的なインフレ・金利上昇の影響も、当社グループの事業環境に不確実性をもたらしております。当社グループでは、様々な施策を講じて従業員の安全確保、生産体制の維持に努めておりますが、今後も自動車業界をはじめとする産業全体の需要の停滞やサプライチェーン寸断等が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、各地域における政治・経済情勢、自然災害、感染症、物流及び調達環境等に関する情報の把握に努めるとともに、必要に応じて調達先の複数化、代替輸送手段の検討、在庫水準の見直し、BCPの実効性向上等の施策を講じております。しかしながら、これらのリスクが顕在化した場合には、自動車業界をはじめとする産業全体の需要停滞、部品・原材料等の調達遅延、製品供給の停止又はコスト上昇等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、これらのリスクによる具体的な影響額の算定は、現時点では困難であります。

(環境規制)
当社グループは、大気汚染、水質汚濁、廃棄物処理、有害物質の排除、土壌・地下水汚染等に関する日本及び諸外国の環境に関する規制を受けており、それらを遵守するために必要な経営資源を投入しております。また気候変動をはじめとした地球環境問題は、その課題の解決に貢献できれば好影響を及ぼす可能性がある一方、対応を誤れば将来にわたり当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性もあります。
当社グループは、製品の生産工程において、温室効果ガス、産業廃棄物、環境負荷物質等の発生を極力抑えるよう設計・製造の各段階で対策を講じておりますが、これらの対策により、現在及び過去の生産活動に関わる環境への影響を完全に排除することは困難であり、規制や市場の要求が厳格化した場合や、当社グループの活動に起因して環境への悪影響が発生したと判明した場合には、必要な対策を講じるために費用負担が増加することが見込まれます。
特にカーボンニュートラルへの対応が不十分と評価された場合には取引の継続にも関わる可能性があり、これらの事態が、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(法的手続・訴訟紛争)
当社グループは、事業運営に関連して各国の法令の適用を受けており、これらを遵守しつつ企業価値の向上に努めることを責務と考えております。また、事業遂行の過程で関わる顧客をはじめとする第三者との間では、公正で相互利益を基礎とした関係の構築を重視しております。当社グループでは、このような企業としてのあり方の実践のため、法令違反を未然に防止するための仕組みづくり、定期的な社内点検や役職員に対する教育等を継続して実施しております。
しかしながら、これらの取組みをもってしても、当社グループの事業活動に伴い、各国各種の法令等への違反や利害の対立に起因する訴訟紛争が発生する可能性を、完全に排除することはできません。
既存又は将来の法令違反に対する処分及び訴訟紛争により、制裁金等又は損害賠償責任等を負担するに至った場合の支出、さらには法令等に違反したことによる社会的信用の低下に起因する様々な結果は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(安全保障・貿易管理)
当社グループの工作機械をはじめとする製品は、多くの国と地域での輸出関連法規により規制される貨物に該当しており、これらの法規制への適切な対応が不可欠となっております。近年、米中対立の激化や経済安全保障政策の強化、半導体・先端技術の輸出管理強化等、各国で規制動向が一層複雑化・厳格化しております。当社グループは、法令遵守の徹底を最優先とし、社内外の専門リソースを活用して最新の規制動向を継続的にモニタリングし、グループ内での情報共有・教育を強化しております。また、輸出管理体制の見直しや、リスクアセスメントの実施、取引先への適切な指導・協力体制の構築等、コンプライアンス強化に努めております。しかしながら、国際情勢の急激な変化や、各国政府による予期し得ない規制強化・新規制の導入、または特定国・地域への輸出制限措置等が発生した場合、当社グループの事業活動やサプライチェーンに影響が及ぶ可能性があります。これにより一部製品の輸出停止や納期遅延、受注減少等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。近年、米中対立の激化や経済安全保障政策の強化、半導体・先端技術の輸出管理強化等に加え、米国を含む各国において、関税措置、輸出入規制、経済制裁等の通商政策が見直される動きが強まっております。これらの政策変更により、自動車・自動車部品、鉄・アルミ等の原材料及びその派生品、工作機械その他の当社グループ製品又は部品に対する追加関税、輸出入規制、取引制限等が導入又は強化された場合、当社グループの調達コスト、販売価格、取引条件、サプライチェーン及び顧客需要に影響を及ぼす可能性があります。加えて、レアアース等の重要鉱物資源は特定国への供給依存度が高く、輸出規制の強化や供給制約が生じた場合には、当社グループの製品に使用されるモーター、センサー、電子部品等の調達にも支障をきたすおそれがあります。
当社グループは、法令遵守の徹底を最優先とし、社内外の専門リソースを活用して最新の規制動向及び通商政策の変更を継続的にモニタリングするとともに、グループ内での情報共有・教育、輸出管理体制の見直し、リスクアセスメントの実施、取引先への適切な指導・協力体制の構築、必要に応じた調達・生産・販売体制の見直し等に努めております。
しかしながら、国際情勢の急激な変化や、各国政府による予期し得ない規制強化・新規制の導入、関税措置の変更、又は特定国・地域への輸出入制限措置等が発生した場合、当社グループの事業活動やサプライチェーンに影響が及ぶ可能性があります。これにより一部製品の輸出停止や納期遅延、受注減少、調達コスト又は販売価格の上昇等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

前年

これらのリスクについては、リスク対策を講じていない場合の影響度に、これまでの対策によるリスクの抑制・軽減効果を加味した「重要度」と、リスクの「発生可能性」の2軸で評価を行い、総合的な優先度に基づいて、管理レベルを複数段階に分けて対応しております。評価結果はリスク管理委員会で審議され、特に対応が必要とされるリスクは以下の「(1)最重点リスク」として特定しております。特定した最重点リスクには、それぞれ統括責任者を任命し、組織横断的なリスク対応を推進するとともに、定期的に進捗状況を確認しております。

加えて、「(1)最重点リスク」以外の事業上のリスクについても把握に努め、リスクの低減を図っております。これらのリスクのうち主要なものについては「(2)その他の主要なリスク」として後述しております。

なお、前述の「(1)最重点リスク」と「(2)その他の主要なリスク」に対して、以下に記載する種々の対策を講じておりますが、それらが有効に機能しない場合等には、リスクが解消できず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスクヒートマップ

(1) 最重点リスク

リスクタイトル
代表的リスク内容
当社グループの対応
①
デジタル化加速
・既存部品需要低下のリスク
・躍進する新興メーカーの技術・スピード・コスト要求に応えられず業界での競争力低下のリスク
・経営層がデジタル化を理解する(役員勉強会の実施)
・経営層主導でDXの目標を設定し、適切な人財を配置する
・全社でDXを推進し、事業運営の俊敏性を向上させる
②
人的資本マネジメント
・成長戦略実行に必要な特定人財の不足により注力分野に十分な人財を投入できず、目標を達成する力が弱まるリスク
・人事情報の一元化と人財ポートフォリオの構築・管理
・採用ブランディング
・DE&Iを推進し、エンゲージメントの向上
・ソフトウエア人財の育成強化
③
サイバー攻撃
・事業の中断
・事業の中断によるお客様の生産ラインの停止
・GDPR違反による制裁金
・お客様の機密情報の盗難・漏洩による信頼喪失
・グループ全体の安心・安全なIT基盤構築
・地域単位でのガバナンス体制強化
・経営層を巻き込んだ有事の際の訓練実施
④
サステナビリティ経営
開示法制化
・近年国内外で整備が進むサステナビリティ開示基準への対応が遅れ、開示の不備や誤りによりレピュテーションの毀損がもたらされるリスク
・サステナビリティデータ収集・管理プロセス及びシステムの整備・高度化
・第三者保証への準備
⑤
大規模地震
・従業員の安全確保と安否確認の困難性
・生産拠点、物流拠点の損壊
・バリューチェーンの寸断
・複数パターンの災害シナリオに対応できる初動本部体制の構築
⑥
品質不正・
データ改ざん
・リコール等に伴う巨額の費用の発生
・お客様からの信頼喪失に伴う業績の悪化
・企業レピュテーションやブランド価値の毀損
・組織風土改革(心理的安全性の尊重)
・無記名アンケートと高リスク職場への働きかけ
・中間管理職への企業理念実践に関する継続的教育
・品質システム点検(部門間クロスチェック)

(2) その他の主要なリスク

① 市場及び事業に関するリスク
(自動車業界及び自動車市場への依存)
当社グループは、ステアリングシステム、駆動部品、ベアリング及び工作機械等の製造販売を主な事業としております。
このうち、ステアリングシステム及び駆動部品は、ともに大半を自動車業界向けに製造販売しております。ベアリングは各産業において広く使用される部品でありますが、当社グループでは、その売上収益の過半が自動車業界向けであります。また、工作機械につきましても、その受注は自動車業界からのものが中心であります。なお、当社の筆頭株主であるトヨタ自動車株式会社との取引金額は、連結売上収益の20.3%を占めております。このような当社グループの事業構造から、当社の売上収益及び事業利益は自動車市場の需要動向によって影響を受ける関係にあります。
当社グループは、日本をはじめグローバルな自動車の需要見通し及び顧客より提示される自動車の販売見通し等を総合的に検討・判断した上で経営資源の効率的な投入を行っております。また、ベアリング及び工作機械における自動車業界以外の幅広い顧客層の維持に努めているほか、現代において解決が求められる社会課題に対し、当社グループがこれまで培ってきた技術の活用を提案するために、様々な新規事業を企画し、自動車以外の業界に対しても展開しております。しかし、これらの取組みが必ず功を奏する保証はなく、当社グループの売上収益減少や投下資本の回収の遅れにつながることがあります。
これらのことから自動車業界及び自動車市場の動向は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(価格競争)
当社グループ製品の市場における価格競争は大変厳しいものとなっております。特に中国自動車メーカーの車両の過剰生産や低価格攻勢は、世界市場における価格競争を一段と激化させております。
このような状況下でも、当社グループは、「JTEKT Group 2030 Vision」のもと、既存製品の高付加価値化や、新領域への挑戦を推進し、技術開発力とコスト競争力の両立に努めております。また、当社グループが大切にする価値観である「本気」と「対話」を通じて顧客の「潜在ニーズ」を発掘し、絶え間ない技術革新と製造原価低減を図っております。
しかし、自動車業界における車両の電動化の進展や環境規制の強化、関税政策の変動等、外部環境の変化は当社グループの競争力にさらなる影響を及ぼす可能性があり、当社グループが競争力を維持できない場合、市場シェアの喪失や収益性の低下に直結する可能性があります。

(新製品開発)
当社グループは、斬新で魅力ある新製品・新技術の開発に邁進し、顧客からの支持をいただいてまいりました。今後も製品開発力の強化はもちろんのこと、生産準備期間の短縮、コストの低減、品質の向上等、様々な面から施策を講じて顧客の要求を満たすために努力してまいります。
しかし、これら開発には多くの資金と資源を投入する必要がある一方で、顧客からの支持を得て売上につながる確実な保証はありません。また、顧客からは一層の技術の高度化、開発期間の短縮等を求められ、当社グループは同種製品を扱う競合先との激しい開発競争に晒されております。そのため、当社の施策が将来にわたって常に競合先を上回る競争力を保持し続けることができるという保証はありません。
当社グループが業界と市場の変化に対応しきれず、あるいは必要十分な資源を投入することができないことにより、競合先よりも魅力ある新製品を開発できない場合には、中長期的な市場シェアの縮減や製品の売上減少につながり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(原材料や部品の調達)
当社グループは、製品の製造に使用する原材料や部品その他の多くを外部の事業者からの供給に頼っております。
そのため、これら供給元の生産能力不足や廃業、市況の変化等による価格の高騰や品不足、工場火災のような事故や地震のような自然災害の発生等の様々な要因により、半導体その他の主要な原材料や部品の調達に支障をきたすことがあります。
このようなリスクを回避するため、当社グループでは、各種の原材料や部品等を複数の事業者から調達し、安定的な供給の維持を図っております。
しかし、供給元の選択肢は限定的である場合もあり、供給が不安定となるリスクを完全に払拭できるものではありません。このようなリスクが顕在化した場合、製品の生産不能による売上収益の減少や顧客に対する供給責任の履行困難、製造原価の上昇による収益性の低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(品質問題)
当社グループは、「品質」を経営の最重要事項の一つとして掲げ、顧客から認められた世界水準を満足する品質管理基準に則って製品を製造しております。また、品質問題の発生に備え、製品保証引当金による会計上の手当、保険加入による製造物責任等のリスクヘッジも行っております。
しかしながら、製品の開発・製造等における品質上のリスクの全てを将来にわたって完全に排除することは困難であり、また、リスクヘッジのための諸施策をもってしても、大規模なリコール等への対応や製造物責任等に基づく高額の賠償請求に対して、その全てをカバーできないことも想定されます。さらには、製品の品質不良が原因となって災害や人身事故等が発生した場合には製品、ひいては当社グループ自体の社会的信頼の低下を招き、顧客との取引停止等につながることがあります。
これらに伴う支出及び品質問題に起因する社会的信頼の低下や顧客との取引停止等は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(知的財産権)
当社グループは、これまでの製品開発において蓄積してきた技術・ノウハウを当社の知的財産権として適切に保全、活用しております。しかしながら、これらの技術・ノウハウは、特定の国・地域においてはその法制度上の制限等により、知的財産権としての完全な保護を受けることが困難な場合があります。このような場合には、第三者が当社グループの知的財産権を使って類似した製品を製造する等の行為を十分に阻止できない可能性があります。
また、当社グループは第三者の知的財産権を尊重し、紛争等に巻き込まれることを防止するため、第三者知的財産権の事前調査等の対策を行っております。しかしながら、全世界の全ての権利を完璧に把握することは困難であり、将来的に当社グループの製品において第三者の知的財産権が発見され、製品の製造販売に支障をきたす可能性は排除できません。
これら知的財産権に内在する問題に起因する、製品販売の機会喪失や、第三者からの損害賠償請求等に基づく支出によって、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(戦略的提携及び企業買収)
当社グループは、事業拡大や競争力の強化等を目的として、M&Aや資本参加、資本提携等を行うことがあります。これらの企画においては事業戦略上の意義を確認し、リスクを踏まえた慎重な検討により最善と考える方法を選択し、また、実現した後は当初の目的を達成できるよう努めておりますが、その全てが計画通りに成功を収める保証はありません。
これら企画の目標達成が遅延、不可能となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

② 経済のリスク
(海外事業展開)
当社グループは、多様な顧客のニーズに対応し、また、事業活動上のリスクを分散するため、グローバルな事業展開を行っており、連結売上収益に占める海外売上収益の割合は60.8%を占めております。米州、欧州、アジア等多くの国・地域で製品の生産と販売活動を行っており、また、取引先も多岐の産業分野に属しているため、グローバルベースの経済状況変化は勿論のこと、当社グループが生産、販売を行っている特定の国・地域の経済状況の変動や、取引先の属する産業の景気変動が、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(為替レートの変動)
連結財務諸表作成にあたり、現地通貨で作成される海外関係会社の財務諸表を円換算しているため、現地通貨における価値が変わらなくとも、当社グループの連結財務諸表は為替レートの変動による影響を受けます。
また、当社グループが日本で生産し、輸出する事業においては、円高の進行により価格競争力の低下を招く可能性があります。一方、急激な円安進行は、原材料や物流、エネルギー等の調達コスト高騰を招く可能性があります。海外で使用する原材料等の現地調達比率の向上や為替予約等により当該リスクの軽減を図っておりますが、全てのリスクを排除することは困難であります。従いまして、当社グループの財政状態及び経営成績等は、為替レートの変動による影響を受ける可能性があります。

③ 政治・規制・法的手続・災害等に関するイベント性のリスク
(災害・地域紛争等)
当社グループは、東海・東南海・南海地震や暴風、豪雨等の大規模自然災害、世界規模の感染症拡大(パンデミック)の発生等の可能性に備え、これらの災害による被害を最小限に抑えるため、事業活動への影響を考慮し、異常事態への対応体制や緊急時の事業継続計画(BCP)策定・見直し、サプライチェーンの強化、ITインフラの強化等の施策を継続的に講じております。
しかしながら、これら施策によっても災害発生によるリスクを完全に排除することは困難であります。また、顧客又は供給元の罹災等、当社グループによる施策のみでは回避しきれない事象も存在します。
これら災害が当社グループに与える影響は多岐にわたり、顧客の生産停止等による需要の停滞、労働力及び原材料等の不足による供給停止又は世界景気の後退等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

加えて、2024年以降も世界各地で自然災害が多発し、気候変動の影響による異常気象や、サイバー攻撃等の新たなリスクも顕在化しつつあります。地政学的には、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化や中東情勢の不安定化、台湾海峡を巡る緊張の高まり等、国際的な紛争リスクが引き続き高い水準にあります。さらに米中間の貿易摩擦や各国の保護主義的な政策の強化、世界的なインフレ・金利上昇の影響も、当社グループの事業環境に不確実性をもたらしております。当社グループでは、様々な施策を講じて従業員の安全確保、生産体制の維持に努めておりますが、今後も自動車業界をはじめとする産業全体の需要の停滞やサプライチェーン寸断等が発生した場合、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、これらのリスクによる具体的な影響額の算定は、現時点では困難であります。

(環境規制)
当社グループは、大気汚染、水質汚濁、廃棄物処理、有害物質の排除、土壌・地下水汚染等に関する日本及び諸外国の環境に関する規制を受けており、それらを遵守するために必要な経営資源を投入しております。また気候変動をはじめとした地球環境問題は、その課題の解決に貢献できれば好影響を及ぼす可能性がある一方、対応を誤れば将来にわたり当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性もあります。
当社グループは、製品の生産工程において、温室効果ガス、産業廃棄物、環境負荷物質等の発生を極力抑えるよう設計・製造の各段階で対策を講じておりますが、これらの対策により、現在及び過去の生産活動に関わる環境への影響を完全に排除することは困難であり、規制や市場の要求が厳格化した場合や、当社グループの活動に起因して環境への悪影響が発生したと判明した場合には、必要な対策を講じるために費用負担が増加することが見込まれます。
特にカーボンニュートラルへの対応が不十分と評価された場合には取引の継続にも関わる可能性があり、これらの事態が、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(法的手続・訴訟紛争)
当社グループは、事業運営に関連して各国の法令の適用を受けており、これらを遵守しつつ企業価値の向上に努めることを責務と考えております。また、事業遂行の過程で関わる顧客をはじめとする第三者との間では、公正で相互利益を基礎とした関係の構築を重視しております。当社グループでは、このような企業としてのあり方の実践のため、法令違反を未然に防止するための仕組みづくり、定期的な社内点検や役職員に対する教育等を継続して実施しております。
しかしながら、これらの取組みをもってしても、当社グループの事業活動に伴い、各国各種の法令等への違反や利害の対立に起因する訴訟紛争が発生する可能性を、完全に排除することはできません。
既存又は将来の法令違反に対する処分及び訴訟紛争により、制裁金等又は損害賠償責任等を負担するに至った場合の支出、さらには法令等に違反したことによる社会的信用の低下に起因する様々な結果は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(安全保障・貿易管理)
当社グループの工作機械をはじめとする製品は、多くの国と地域での輸出関連法規により規制される貨物に該当しており、これらの法規制への適切な対応が不可欠となっております。近年、米中対立の激化や経済安全保障政策の強化、半導体・先端技術の輸出管理強化等、各国で規制動向が一層複雑化・厳格化しております。当社グループは、法令遵守の徹底を最優先とし、社内外の専門リソースを活用して最新の規制動向を継続的にモニタリングし、グループ内での情報共有・教育を強化しております。また、輸出管理体制の見直しや、リスクアセスメントの実施、取引先への適切な指導・協力体制の構築等、コンプライアンス強化に努めております。しかしながら、国際情勢の急激な変化や、各国政府による予期し得ない規制強化・新規制の導入、または特定国・地域への輸出制限措置等が発生した場合、当社グループの事業活動やサプライチェーンに影響が及ぶ可能性があります。これにより一部製品の輸出停止や納期遅延、受注減少等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

今年

これらのリスクについては、リスク対策を講じていない場合の影響度に、これまでの対策によるリスクの抑制・軽減効果を加味した「重要度」と、リスクの「発生可能性」の2軸で評価を行い、総合的な優先度に基づいて、管理レベルを複数段階に分けて対応しております。評価結果はリスク管理委員会で審議され、特に対応が必要とされるリスクは以下の「(1)最重点リスク」として特定しております。特定した最重点リスクには、それぞれ統括責任者を任命し、組織横断的なリスク対応を推進するとともに、定期的に進捗状況を確認しております。また、最重点リスクの管理にあたっては、①リスク対応の目標・主要施策が明確に定められていること、②全社的にリスク対応方針決定・進捗確認を行う推進体制・会議体・組織が機能していること、の2点を充足基準として設定し、リスクの管理レベルの妥当性を継続的に検証しております。

加えて、「(1)最重点リスク」以外の事業上のリスクについても把握に努め、リスクの低減を図っております。これらのリスクのうち主要なものについては「(2)その他の主要なリスク」として後述しております。

なお、前述の「(1)最重点リスク」と「(2)その他の主要なリスク」に対して、以下に記載する種々の対策を講じておりますが、それらが有効に機能しない場合等には、リスクが解消できず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

リスクヒートマップ

(1) 最重点リスク

リスクタイトル
代表的リスク内容
当社グループの対応
①
人的要因による事業
停止/停滞
・成長戦略実行に必要な特定人財の不足により注力分野に十分な人財を投入できず、目標を達成する力が弱まるリスク
・事業/業務停止につながり得る属人化・代替不能
業務の存在(有事の人的BCP)
・人事情報の一元化と人財ポートフォリオの構築・管理
・ソフトウエア等の重点人財の確保
・有事の人的BCPリスクの棚卸(属人化・代替不能業務の特定)
②
サイバー攻撃による
事業継続への影響
・事業の中断
・事業の中断によるお客様の生産ラインの停止
・GDPR違反による制裁金
・本社基幹業務(給与支払い・送金・決算等)の停止
・お客様の機密情報の盗難・漏洩による信頼喪失
・グループ全体の次世代セキュリティ基盤への統一
・グループ全体で規程・ルール及び推進体制を整備し、啓発活動や教育を推進
・経営層を巻き込んだ有事の際の訓練実施
・サプライチェーンセキュリティ点検(SCS評価対応)
③
大規模地震による
事業停止・供給停止
・従業員の安全確保と安否確認の困難性
・生産拠点、物流拠点の損壊
・バリューチェーンの寸断
・複数パターンの災害シナリオに対応できる初動本部体制の整備・周知・訓練(2年計画の推進)
④
重要仕入先の経営
悪化による供給途絶
・少子高齢化に伴う人手不足、後継者不足
・自動車産業の電動化に伴う需要構造変化、価格転嫁難等を背景とした仕入先の経営悪化・廃業
・代替困難な仕入先に問題が生じ、供給責任の履行困難、緊急対応コスト増加、製造原価上昇
・重要仕入先の経営状況の把握
・重要仕入先経営層との対話、事業継続性の確認、改善支援の推進
・必要に応じた生産面・技術面・人員面での支援体制の整備及び調達先の複数化、代替品/工法の検討
⑤
支配権市場における
信認低下
・機関投資家の議決権行使基準の厳格化に伴う取締役選任議案をはじめとする重要議案の賛成率の低下
・資本市場との対話・情報開示の不足による企業価値評価の毀損
・アクティビストの介入や同意なき買収提案による経営の混乱
・平時からの株主・投資家との建設的な対話(Shareholder Relations 活動)の推進強化
・敵対的TOB・ホワイトペーパー受領時等を想定した有事対応体制の整備

(2) その他の主要なリスク

① 市場及び事業に関するリスク
(自動車業界及び自動車市場への依存)
当社グループは、ステアリングシステム、駆動部品、ベアリング及び工作機械等の製造販売を主な事業としております。
このうち、ステアリングシステム及び駆動部品は、ともに大半を自動車業界向けに製造販売しております。ベアリングは各産業において広く使用される部品でありますが、当社グループでは、その売上収益の過半が自動車業界向けであります。また、工作機械につきましても、その受注は自動車業界からのものが中心であります。なお、当社の筆頭株主であるトヨタ自動車株式会社との取引金額は、連結売上収益の21.2%を占めております。このような当社グループの事業構造から、当社の売上収益及び事業利益は自動車市場の需要動向によって影響を受ける関係にあります。
当社グループは、日本をはじめグローバルな自動車の需要見通し及び顧客より提示される自動車の販売見通し等を総合的に検討・判断した上で経営資源の効率的な投入を行っております。また、ベアリング及び工作機械における自動車業界以外の幅広い顧客層の維持に努めているほか、現代において解決が求められる社会課題に対し、当社グループがこれまで培ってきた技術の活用を提案するために、様々な新規事業を企画し、自動車以外の業界に対しても展開しております。しかし、これらの取組みが必ず功を奏する保証はなく、当社グループの売上収益減少や投下資本の回収の遅れにつながることがあります。
これらのことから自動車業界及び自動車市場の動向は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(価格競争)
当社グループ製品の市場における価格競争は大変厳しいものとなっております。特に中国自動車メーカーの車両の過剰生産や低価格攻勢は、世界市場における価格競争を一段と激化させております。
このような状況下でも、当社グループは、「JTEKT Group 2030 Vision」のもと、既存製品の高付加価値化や、新領域への挑戦を推進し、技術開発力とコスト競争力の両立に努めております。また、当社グループが大切にする価値観である「本気」と「対話」を通じて顧客の「潜在ニーズ」を発掘し、絶え間ない技術革新と製造原価低減を図っております。
また、自動車業界においては、電動車の普及速度やパワートレーン構成(BEV、HEV、PHEV、FCEV、内燃機関車等)が、各国の政策、環境規制、エネルギー価格、顧客ニーズ等により地域ごとに異なる様相を見せております。こうしたパワートレーン構成の変化は、当社グループの製品ごとの需要量、販売価格及び収益構成に影響を及ぼし、価格競争の激化又は採算性の低下につながる可能性があります。
加えて、自動車業界における車両の電動化の進展や環境規制の強化、関税政策の変動、新興メーカーの台頭等、外部環境の変化は当社グループの競争力に更なる影響を及ぼす可能性があり、当社グループが競争力を維持できない場合、市場シェアの喪失や収益性の低下に直結する可能性があります。

(新製品開発)
当社グループは、斬新で魅力ある新製品・新技術の開発に邁進し、顧客からの支持をいただいてまいりました。今後も製品開発力の強化はもちろんのこと、生産準備期間の短縮、コストの低減、品質の向上等、様々な面から施策を講じて顧客の要求を満たすために努力してまいります。
しかし、これら開発には多くの資金と資源を投入する必要がある一方で、顧客からの支持を得て売上につながる確実な保証はありません。また、顧客からは一層の技術の高度化、開発期間の短縮等を求められ、当社グループは同種製品を扱う競合先との激しい開発競争に晒されております。そのため、当社の施策が将来にわたって常に競合先を上回る競争力を保持し続けることができるという保証はありません。
当社グループが業界と市場の変化に対応しきれず、あるいは必要十分な資源を投入することができないことにより、競合先よりも魅力ある新製品を開発できない場合には、中長期的な市場シェアの縮減や製品の売上減少につながり、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(原材料や部品の調達)
当社グループは、製品の製造に使用する原材料や部品その他の多くを外部の事業者からの供給に頼っております。なお、代替困難な重要仕入先の経営悪化・廃業に起因する供給途絶リスクについては、「(1) 最重点リスク ④重要仕入先の経営悪化による供給途絶」に記載のとおり別途管理しております。
ここでは、それ以外の広範な調達リスクとして、市況の変化等による価格の高騰や品不足、供給元の生産能力不足、工場火災のような事故や地震のような自然災害の発生等の様々な要因により、半導体その他の主要な原材料や部品の調達に支障をきたすことがあります。
このようなリスクを回避するため、当社グループでは、各種の原材料や部品等を複数の事業者から調達し、安定的な供給の維持を図っております。
しかし、供給元の選択肢は限定的である場合もあり、供給が不安定となるリスクを完全に払拭できるものではありません。このようなリスクが顕在化した場合、製品の生産不能による売上収益の減少や顧客に対する供給責任の履行困難、製造原価の上昇による収益性の低下等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(品質問題)
当社グループは、「品質」を経営の最重要事項の一つとして掲げ、顧客から認められた世界水準を満足する品質管理基準に則って製品を製造しております。また、品質問題の発生に備え、製品保証引当金による会計上の手当、保険加入による製造物責任等のリスクヘッジも行っております。
しかしながら、製品の開発・製造等における品質上のリスクの全てを将来にわたって完全に排除することは困難であり、また、リスクヘッジのための諸施策をもってしても、大規模なリコール等への対応や製造物責任等に基づく高額の賠償請求に対して、その全てをカバーできないことも想定されます。さらには、製品の品質不良が原因となって災害や人身事故等が発生した場合には製品、ひいては当社グループ自体の社会的信頼の低下を招き、顧客との取引停止等につながることがあります。

これらに伴う支出及び品質問題に起因する社会的信頼の低下や顧客との取引停止等は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(知的財産権)
当社グループは、これまでの製品開発において蓄積してきた技術・ノウハウを当社の知的財産権として適切に保全、活用しております。しかしながら、これらの技術・ノウハウは、特定の国・地域においてはその法制度上の制限等により、知的財産権としての完全な保護を受けることが困難な場合があります。このような場合には、第三者が当社グループの知的財産権を使って類似した製品を製造する等の行為を十分に阻止できない可能性があります。
また、当社グループは第三者の知的財産権を尊重し、紛争等に巻き込まれることを防止するため、第三者知的財産権の事前調査等の対策を行っております。しかしながら、全世界の全ての権利を完璧に把握することは困難であり、将来的に当社グループの製品において第三者の知的財産権が発見され、製品の製造販売に支障をきたす可能性は排除できません。
これら知的財産権に内在する問題に起因する、製品販売の機会喪失や、第三者からの損害賠償請求等に基づく支出によって、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(戦略的提携及び企業買収)
当社グループは、事業拡大や競争力の強化等を目的として、M&Aや資本参加、資本提携等を行うことがあります。これらの企画においては事業戦略上の意義を確認し、リスクを踏まえた慎重な検討により最善と考える方法を選択し、また、実現した後は当初の目的を達成できるよう努めておりますが、その全てが計画通りに成功を収める保証はありません。
これら企画の目標達成が遅延、不可能となった場合には、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

② 経済のリスク
(海外事業展開)
当社グループは、多様な顧客のニーズに対応し、また、事業活動上のリスクを分散するため、グローバルな事業展開を行っており、連結売上収益に占める海外売上収益の割合は60.5%を占めております。米州、欧州、アジア等多くの国・地域で製品の生産と販売活動を行っており、また、取引先も多岐の産業分野に属しているため、グローバルベースの経済状況変化は勿論のこと、当社グループが生産、販売を行っている特定の国・地域の経済状況の変動や、取引先の属する産業の景気変動が、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(為替レートの変動)
連結財務諸表作成にあたり、現地通貨で作成される海外関係会社の財務諸表を円換算しているため、現地通貨における価値が変わらなくとも、当社グループの連結財務諸表は為替レートの変動による影響を受けます。
また、当社グループが日本で生産し、輸出する事業においては、円高の進行により価格競争力の低下を招く可能性があります。一方、急激な円安進行は、原材料や物流、エネルギー等の調達コスト高騰を招く可能性があります。海外で使用する原材料等の現地調達比率の向上や為替予約等により当該リスクの軽減を図っておりますが、全てのリスクを排除することは困難であります。従いまして、当社グループの財政状態及び経営成績等は、為替レートの変動による影響を受ける可能性があります。

③ 政治・規制・法的手続・災害等に関するイベント性のリスク
(災害・地域紛争等)
当社グループは、東海・東南海・南海地震や暴風、豪雨等の大規模自然災害、世界規模の感染症拡大(パンデミック)の発生等の可能性に備え、これらの災害による被害を最小限に抑えるため、事業活動への影響を考慮し、異常事態への対応体制や緊急時の事業継続計画(BCP)策定・見直し、サプライチェーンの強化、ITインフラの強化等の施策を継続的に講じております。

しかしながら、これら施策によっても災害発生によるリスクを完全に排除することは困難であります。また、顧客又は供給元の罹災等、当社グループによる施策のみでは回避しきれない事象も存在します。
これら災害が当社グループに与える影響は多岐にわたり、顧客の生産停止等による需要の停滞、労働力及び原材料等の不足による供給停止又は世界景気の後退等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
加えて、近年は、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、中東情勢の不安定化、台湾海峡を巡る緊張の高まり、米中間の対立及び各国の保護主義的政策の強化等、国際的な政治・経済情勢の不確実性が高まっております。これらの事象が拡大又は長期化した場合には、原油・天然ガスをはじめとするエネルギー価格や原材料価格の高騰、国際物流の停滞、輸出入規制・経済制裁の強化、為替・金利・金融市場の変動、又はサプライチェーンの寸断等を通じて、当社グループの生産・販売・調達活動に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、各地域における政治・経済情勢、自然災害、感染症、物流及び調達環境等に関する情報の把握に努めるとともに、必要に応じて調達先の複数化、代替輸送手段の検討、在庫水準の見直し、BCPの実効性向上等の施策を講じております。しかしながら、これらのリスクが顕在化した場合には、自動車業界をはじめとする産業全体の需要停滞、部品・原材料等の調達遅延、製品供給の停止又はコスト上昇等により、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。なお、これらのリスクによる具体的な影響額の算定は、現時点では困難であります。

(環境規制)
当社グループは、大気汚染、水質汚濁、廃棄物処理、有害物質の排除、土壌・地下水汚染等に関する日本及び諸外国の環境に関する規制を受けており、それらを遵守するために必要な経営資源を投入しております。また気候変動をはじめとした地球環境問題は、その課題の解決に貢献できれば好影響を及ぼす可能性がある一方、対応を誤れば将来にわたり当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性もあります。
当社グループは、製品の生産工程において、温室効果ガス、産業廃棄物、環境負荷物質等の発生を極力抑えるよう設計・製造の各段階で対策を講じておりますが、これらの対策により、現在及び過去の生産活動に関わる環境への影響を完全に排除することは困難であり、規制や市場の要求が厳格化した場合や、当社グループの活動に起因して環境への悪影響が発生したと判明した場合には、必要な対策を講じるために費用負担が増加することが見込まれます。
特にカーボンニュートラルへの対応が不十分と評価された場合には取引の継続にも関わる可能性があり、これらの事態が、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(法的手続・訴訟紛争)
当社グループは、事業運営に関連して各国の法令の適用を受けており、これらを遵守しつつ企業価値の向上に努めることを責務と考えております。また、事業遂行の過程で関わる顧客をはじめとする第三者との間では、公正で相互利益を基礎とした関係の構築を重視しております。当社グループでは、このような企業としてのあり方の実践のため、法令違反を未然に防止するための仕組みづくり、定期的な社内点検や役職員に対する教育等を継続して実施しております。
しかしながら、これらの取組みをもってしても、当社グループの事業活動に伴い、各国各種の法令等への違反や利害の対立に起因する訴訟紛争が発生する可能性を、完全に排除することはできません。
既存又は将来の法令違反に対する処分及び訴訟紛争により、制裁金等又は損害賠償責任等を負担するに至った場合の支出、さらには法令等に違反したことによる社会的信用の低下に起因する様々な結果は、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(安全保障・貿易管理)
当社グループの工作機械をはじめとする製品は、多くの国と地域での輸出関連法規により規制される貨物に該当しており、これらの法規制への適切な対応が不可欠となっております。近年、米中対立の激化や経済安全保障政策の強化、半導体・先端技術の輸出管理強化等に加え、米国を含む各国において、関税措置、輸出入規制、経済制裁等の通商政策が見直される動きが強まっております。これらの政策変更により、自動車・自動車部品、鉄・アルミ等の原材料及びその派生品、工作機械その他の当社グループ製品又は部品に対する追加関税、輸出入規制、取引制限等が導入又は強化された場合、当社グループの調達コスト、販売価格、取引条件、サプライチェーン及び顧客需要に影響を及ぼす可能性があります。加えて、レアアース等の重要鉱物資源は特定国への供給依存度が高く、輸出規制の強化や供給制約が生じた場合には、当社グループの製品に使用されるモーター、センサー、電子部品等の調達にも支障をきたすおそれがあります。
当社グループは、法令遵守の徹底を最優先とし、社内外の専門リソースを活用して最新の規制動向及び通商政策の変更を継続的にモニタリングするとともに、グループ内での情報共有・教育、輸出管理体制の見直し、リスクアセスメントの実施、取引先への適切な指導・協力体制の構築、必要に応じた調達・生産・販売体制の見直し等に努めております。
しかしながら、国際情勢の急激な変化や、各国政府による予期し得ない規制強化・新規制の導入、関税措置の変更、又は特定国・地域への輸出入制限措置等が発生した場合、当社グループの事業活動やサプライチェーンに影響が及ぶ可能性があります。これにより一部製品の輸出停止や納期遅延、受注減少、調達コスト又は販売価格の上昇等が発生し、当社グループの財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
重要度 2(注目)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / 内容更新
前文

前期の監査上の主要な検討事項(KAM)であった「フランス子会社の『自動車』セグメントにおけるリストラクチャリング引当金の計上の合理性」と「リコールを含む不具合対応に係る製品保証引当金の見積り」の記載が削除された。代わって、今期は「繰延税金資産の回収可能性の評価」がKAMとして記載されている。

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差分(削除 / 追加)

監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

フランス子会社の「自動車」セグメントにおけるリストラクチャリング引当金の計上の合理性
(【連結財務諸表注記】3.重要性がある会計方針 (13)引当金)
(【連結財務諸表注記】21.引当金)
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
当連結会計年度末の連結財政状態計算書上の引当金は16,588百万円であり、このうち【連結財務諸表注記】21. 引当金に記載のとおり、フランス子会社の「自動車」セグメントにおけるリストラクチャリング引当金が3,311百万円含まれている。
会社は、詳細かつ公式な事業構造改革計画を有しており、かつ事業構造改革が開始あるいは開始により影響を受ける関係者に公表された時点で、リストラクチャリング引当金を認識している。また、当該引当金は、リストラクチャリングに必然的に伴うものであり、かつ、企業の継続的活動とは関連がない直接の支出のみが含まれる。
リストラクチャリングに関連する支出は多岐に渡り、金額的に重要となる繰延税金資産の回収可能性がある。また、推定的債務の発生時期及び引当金の認識については慎重な検討を行う必要があり、金額の見積りの不確実性が高く、経営者の主観的な判断を伴う。
以上より、当監査法人はフランス子会社の「自動車」セグメントにおけるリストラクチャリング引当金の計上の合理性が、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。

当監査法人は、フランス子会社の「自動車」セグメントにおけるリストラクチャリング引当金の計上の合理性を検討するため、関係会社の監査人の作業を含め、主として以下の監査手続を実施した。

・フランス子会社の経営者に質問し、詳細かつ公式な事業構造改革計画を有していることを理解した。
・当連結会計年度末の推定的債務を有していることを検討するため、従業員への通知資料を閲覧した。
・リストラクチャリングが必然的に発生し、会社の継続活動に関連しない直接の支出のみが引当金に含まれていることを確かめるため、フランス子会社の経理部門責任者と当該支出内容につき協議し、会社が作成した算定根拠資料との突合を実施した。
・計上された引当金金額の合理性について、会社が作成した算定根拠資料を基に見積方法を理解し、監査人が独自に算定した推定値との比較により検討した。

リコールを含む不具合対応に係る製品保証引当金の見積り
(【連結財務諸表注記】3.重要性がある会計方針 (13)引当金)
(【連結財務諸表注記】21.引当金)
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応の評価

前年

監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

フランス子会社の「自動車」セグメントにおけるリストラクチャリング引当金の計上の合理性
(【連結財務諸表注記】3.重要性がある会計方針 (13)引当金)
(【連結財務諸表注記】21.引当金)
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
当連結会計年度末の連結財政状態計算書上の引当金は16,588百万円であり、このうち【連結財務諸表注記】21. 引当金に記載のとおり、フランス子会社の「自動車」セグメントにおけるリストラクチャリング引当金が3,311百万円含まれている。
会社は、詳細かつ公式な事業構造改革計画を有しており、かつ事業構造改革が開始あるいは開始により影響を受ける関係者に公表された時点で、リストラクチャリング引当金を認識している。また、当該引当金は、リストラクチャリングに必然的に伴うものであり、かつ、企業の継続的活動とは関連がない直接の支出のみが含まれる。
リストラクチャリングに関連する支出は多岐に渡り、金額的に重要となる可能性がある。また、推定的債務の発生時期及び引当金の認識については慎重な検討を行う必要があり、金額の見積りの不確実性が高く、経営者の主観的な判断を伴う。
以上より、当監査法人はフランス子会社の「自動車」セグメントにおけるリストラクチャリング引当金の計上の合理性が、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。

当監査法人は、フランス子会社の「自動車」セグメントにおけるリストラクチャリング引当金の計上の合理性を検討するため、関係会社の監査人の作業を含め、主として以下の監査手続を実施した。

・フランス子会社の経営者に質問し、詳細かつ公式な事業構造改革計画を有していることを理解した。
・当連結会計年度末の推定的債務を有していることを検討するため、従業員への通知資料を閲覧した。
・リストラクチャリングが必然的に発生し、会社の継続活動に関連しない直接の支出のみが引当金に含まれていることを確かめるため、フランス子会社の経理部門責任者と当該支出内容につき協議し、会社が作成した算定根拠資料との突合を実施した。
・計上された引当金金額の合理性について、会社が作成した算定根拠資料を基に見積方法を理解し、監査人が独自に算定した推定値との比較により検討した。

リコールを含む不具合対応に係る製品保証引当金の見積り
(【連結財務諸表注記】3.重要性がある会計方針 (13)引当金)
(【連結財務諸表注記】21.引当金)
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応

今年

監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

繰延税金資産の回収可能性の評価
重要度 2(注目)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / 内容更新
【連結財務諸表注記】

監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、前期の製品保証引当金(連結財政状態計算書上13,058百万円計上)に関する記載から、今期は「重要性がある会計方針(15) 法人所得税」に関する記載へ変更されている。KAMの対象項目が入れ替わったことが確認できる。

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差分(削除 / 追加)

21.引当金に記載の通り、会社は、当連結会計年度末の連結財政状態計算書に製品保証引当金を13,058百万円計上している。3.重要性がある会計方針(15) 法人所得税

前年

21.引当金に記載の通り、会社は、当連結会計年度末の連結財政状態計算書に製品保証引当金を13,058百万円計上している。

今年

3.重要性がある会計方針(15) 法人所得税
重要度 2(注目)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / 内容更新
【連結財務諸表注記】

監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、リコールを含む不具合対応に係る製品保証引当金の見積りから、繰延税金資産の回収可能性の評価に変更された。新たなKAMでは、欧州顧客向け自動車部品事業の連結子会社7社の譲渡に向けた基本合意に伴い、スケジューリング可能となった一時差異を含む繰延税金資産22,377百万円が対象とされ、将来課税所得の見積りに含まれる売上収益・変動費率・固定費の仮定が不確実性の高い判断事項として記載されている。

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差分(削除 / 追加)

3.重要性がある会計方針 (13)引当金に記載の通り、自動車メーカー等の顧客が決定したリコールを含む不具合対応に基づく製品保証引当金は、a.対象となる車両等の製品台数、b.1台当たりの修理単価、c.不具合対応の実施率、d.自動車メーカー等の顧客との負担金額の按分見込み割合に基づき算出され19.法人所得税(1) 繰延税金資産及び繰延税金負債
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社グループは、2026年3月31日現在の連結財政状態計算書に繰延税金資産22,377百万円を計上している。これは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産の総額と同一納税主体の繰延税金負債との相殺後の金額である。
これらのうち、b.1台当たりの修理単価、c.不具合対応の実施率、d.
この中には、欧州顧客向けに自動車メーカー等の顧客との負担金額の按分部品の製造販売事業を行う連結子会社7社の譲渡に向けた基本合意に伴い、株式会社ジェイテクトにおいてスケジューリング可能となった一時差異に係る金額を含み、翌連結会計年度以降において、当該一時差異が解消することにより、税務上の繰越欠損金が生じる見込み割合は、製品不具合の原因に照らした修理に係る工数である。

会社グループは、将来課税所得の見積額及び将来加算一時差異に基づいて、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金を使用できるだけの課税所得が獲得される可能性が高い範囲内で、繰延税金資産を計上している。

将来課税所得の見積り、自動車メーカー等の顧客との交渉結果等の額は、事業計画を基礎とし、これには、売上収益、変動比率及び固定費の主要な仮定が含まれている。
繰延税金資産の回収可能性の前提となる将来課税所得の見積りがに含まれるため、主要な仮定は見積りの不確実性の程度が高く、経営者の主観的な判断を伴う。

以上より、当監査法人はリコールを含む不具合対応に係る製品保証引当金の見積りを当該事項が監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。

当監査法人は、リコールを含む不具合対応に係る製品保証引当金の見積り繰延税金資産の回収可能性の評価を検討するにあたり、関係会社の監査人の作業を含め、主として以下の監査手続を実施した。

・会社の製品保証引当金の見積り繰延税金資産の回収可能性の評価に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。
・
・将来課税所得の見積りが、取締役会等の議事録の閲覧、及び品質保証部への質問により、製品保証引当金を計上すべき品質保証案件の網羅性で承認された事業計画と整合することを検討し、その内容を理解した。
・b.1台当たりの修理単価に
・将来課税所得の見積りの基礎となる事業計画に含まれる売上収益、変動費率及び固定費の主要な仮定について、自動車メーカー等の顧客の通知資料及び実際発生費用に関する資料を閲覧し適切な階層の営業及び経理担当者への質問、関連証憑との照合及び過去実績との比較により、その正確合理性を検討した。
・c.不具合対応の実施率
・将来課税所得の見積りの基礎となる事業計画について、過去実績に関する資料を閲覧年度における複数年分の事業計画とその実績を比較し、その正確差異の内容を把握、分析し、事業計画の見積りの合理性を検討した。
・d.自動車メーカー等の顧客との負担金額の按分見込み割合について、会社の品質保証部への質問や自動車メーカー等の顧客の関連資料を閲覧し、その正確
・期末の将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金の解消見込年度及び解消見込額のスケジューリングの妥当性を検討した。

前年

3.重要性がある会計方針 (13)引当金に記載の通り、自動車メーカー等の顧客が決定したリコールを含む不具合対応に基づく製品保証引当金は、a.対象となる車両等の製品台数、b.1台当たりの修理単価、c.不具合対応の実施率、d.自動車メーカー等の顧客との負担金額の按分見込み割合に基づき算出される。
これらのうち、b.1台当たりの修理単価、c.不具合対応の実施率、d.自動車メーカー等の顧客との負担金額の按分見込み割合は、製品不具合の原因に照らした修理に係る工数の見積り、自動車メーカー等の顧客との交渉結果等の見積りが含まれるため、見積りの不確実性の程度が高く、経営者の主観的判断を伴う。
以上より、当監査法人はリコールを含む不具合対応に係る製品保証引当金の見積りを監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。

当監査法人は、リコールを含む不具合対応に係る製品保証引当金の見積りを検討するにあたり、関係会社の監査人の作業を含め、主として以下の監査手続を実施した。

・会社の製品保証引当金の見積りに関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。
・取締役会等の議事録の閲覧、及び品質保証部への質問により、製品保証引当金を計上すべき品質保証案件の網羅性を検討し、その内容を理解した。
・b.1台当たりの修理単価について、自動車メーカー等の顧客の通知資料及び実際発生費用に関する資料を閲覧し、その正確性を検討した。
・c.不具合対応の実施率について、過去実績に関する資料を閲覧し、その正確性を検討した。
・d.自動車メーカー等の顧客との負担金額の按分見込み割合について、会社の品質保証部への質問や自動車メーカー等の顧客の関連資料を閲覧し、その正確性を検討した。

今年

19.法人所得税(1) 繰延税金資産及び繰延税金負債
監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社グループは、2026年3月31日現在の連結財政状態計算書に繰延税金資産22,377百万円を計上している。これは、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産の総額と同一納税主体の繰延税金負債との相殺後の金額である。

この中には、欧州顧客向けに自動車部品の製造販売事業を行う連結子会社7社の譲渡に向けた基本合意に伴い、株式会社ジェイテクトにおいてスケジューリング可能となった一時差異に係る金額を含み、翌連結会計年度以降において、当該一時差異が解消することにより、税務上の繰越欠損金が生じる見込みである。

会社グループは、将来課税所得の見積額及び将来加算一時差異に基づいて、将来減算一時差異、税務上の繰越欠損金を使用できるだけの課税所得が獲得される可能性が高い範囲内で、繰延税金資産を計上している。

将来課税所得の見積額は、事業計画を基礎とし、これには、売上収益、変動比率及び固定費の主要な仮定が含まれている。
繰延税金資産の回収可能性の前提となる将来課税所得の見積りに含まれる主要な仮定は見積りの不確実性の程度が高く、経営者の主観的な判断を伴う。

以上より、当監査法人は当該事項が監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。

当監査法人は、繰延税金資産の回収可能性の評価を検討するにあたり、主として以下の監査手続を実施した。

・繰延税金資産の回収可能性の評価に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。

・将来課税所得の見積りが、取締役会等で承認された事業計画と整合することを検討した。

・将来課税所得の見積りの基礎となる事業計画に含まれる売上収益、変動費率及び固定費の主要な仮定について、適切な階層の営業及び経理担当者への質問、関連証憑との照合及び過去実績との比較により、その合理性を検討した。

・将来課税所得の見積りの基礎となる事業計画について、過年度における複数年分の事業計画とその実績を比較し、その差異の内容を把握、分析し、事業計画の見積りの合理性を検討した。

・期末の将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金の解消見込年度及び解消見込額のスケジューリングの妥当性を検討した。

2025-03-31 期 (提出日 2025-06-23 16:02)

前年版がないため比較していません。