取適法(下請法)に基づく勧告。違反法条: 旧下請法第4条第1項第5号(買いたたきの禁止)
アルプスアルパイン株式会社
証券コード 67700 / EDINET E01793 / 電気機器
危険信号
業績の推移
数値を表で見る
| 決算期 | 売上高(兆円) | 純利益(兆円) |
|---|---|---|
| 2021/3 | 0.72 | -0 |
| 2022/3 | 0.8 | 0.02 |
| 2023/3 | 0.93 | 0.01 |
| 2024/3 | 0.96 | -0.03 |
| 2025/3 | 0.99 | 0.04 |
| 2026/3 | 1.02 | 0.03 |
開示データの要約
人的資本
- 平均年収
- 691万円
- 女性管理職比率
- 3.9%
- 男性育休取得率
- 72.9%
- 男女賃金差異
- 66.3%
- 従業員数
- 6,305人
監査
- 監査報酬
- 1.98億円
- 非監査報酬
- —
- 内部統制
- 重要な不備なし
大量保有
- 提出者数
- 2
- 報告数
- 8
- 最大の保有者
- 株式会社エスグラントコーポレーション
大株主(法人)
| 株主 | 区分 | 株数 | 割合 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 信託口 | 40,055,000株 | 20.52% | ▲ +0.64pt |
| 株式会社エスグラントコーポレーション | 法人 | 17,232,000株 | 8.83% | ▲ +0.42pt |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 信託口 | 16,990,000株 | 8.70% | ▼ -0.05pt |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505223 (常任代理人 株式会社みずほ銀行) | 信託口 | 6,295,000株 | 3.22% | ▲ +1.29pt |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人 株式会社みずほ銀行) | 信託口 | 5,693,000株 | 2.91% | ▲ +0.88pt |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行) | 信託口 | 5,557,000株 | 2.84% | ▼ -0.28pt |
| 大樹生命保険株式会社 | 法人 | 3,591,000株 | 1.84% | ▲ +0.10pt |
| 野村信託銀行株式会社(投信口) | 信託口 | 3,502,000株 | 1.79% | 新規 |
| JPモルガン証券株式会社 | 法人 | 3,094,000株 | 1.58% | 新規 |
| 日本生命保険相互会社 | 法人 | 2,750,000株 | 1.40% | ▲ +0.07pt |
個人株主の内訳は非表示
役員 11 名(うち社外 0 名)、役員の持株合計 168,000株
2026-03-31 期 (提出日 2026-06-18 15:30)
主要リスクの体系が再編され、前年のリスクマップ掲載や「ビジョン2035・中期経営計画2027」「固定資産の減損」「顧客の財務状況」等の項目が見えなくなる一方、「特定の顧客依存」「生成AIの活用」「部材価格の高騰」「人財確保・定着」などが新設された。EVからHEVへのモデル変更・EV開発中止による影響、メモリ供給不足や中東情勢に伴うナフサ由来部材の調達混乱、中国・アセアン勢との競争激化など具体的な事象への言及が追加され、有価証券保有額は600億円から676億円に更新された。
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有価証券報告書に記載した事業の状況・経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識しているリスクを可視化し、それらの発生可能性、事業への影響度、リスク対策の実施状況等の観点から評価したリスクマップを整備し、その中から優先順位付けした当社グループの主要リスクを示しています。<リスクマップ(当社グループの主要リスク)>当社グループにおける主要リスクの内容と取り組みについては次のとおりです。なお、文中においては将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ①事業戦略リスク1)ビジョン2035・中期経営計画2027に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、注力事業の成長と収益体質への変換を図り、企業価値を向上させるため、ビジョン2035「人の感性に寄り添うテクノロジーで未来をつくる」及び中期経営計画2027を策定しました。当該ビジョン及び中期経営計画は、策定時点における経済・事業環境の認識等様々な前提に基づくものであり、前提が想定どおりとならない場合等には、成長戦略の実施や目標の達成が困難となり、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、ビジョン2035の実現及び中期経営計画2027の達成に向けて、当社グループ全体にこれらを浸透させる活動に取り組みます。 また、中期経営計画2027の各種施策に主管・担当役員を充て、施策内容と実行時期を明確にした上で、執行役員会及び取締役会において進捗状況をモニタリングしながら、進めていきます。 2)顧客ニーズ及び新技術の導入に係るリスク <リスクの内容> 当社グループの事業は、自動車やスマートフォンをはじめとして技術革新のスピードが非常に早く、顧客要求の変化や新製品・サービスの導入が頻繁な市場であり、新たな技術・製品・サービスの開発により短期間に既存の製品・サービスが陳腐化して市場競争力を失い、販売価格が大幅に下落することがあります。また、コンポーネント事業においては、スマートフォン向けカメラ用アクチュエーターの映像の高精細化・高画質化の動きが進み、センサー・コミュニケーション事業やモビリティ事業の車載ビジネスにおいては、システム及びソフトウェアの高度化やセキュリティー対策等、急速に技術革新が進んでいます。そのため、それらの市場の変化に迅速な対応ができない場合や、製品の販売が想定した台数に達しない場合、又は顧客ニーズに合わせた新製品の導入ができない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 新技術の導入に当たっては、これらの変化に対応すべく、中期経営計画2027における戦略投資テーマ(国内生産競争力強化・センサー領域・ソフトウェア・人的資本等)及び個々の開発テーマに対し、投下資本利益率(ROIC)に基づく投資判断を行い、計画的かつ適切に投資を行っていくことで、技術力強化と人財育成を図っていきます。 また、営業・マーケティング部門が市場・顧客動向を把握し、技術部門等にフィードバックを図ることにより、市場変化に対応した新技術開発を進めています。 3)M&A及び事業再構築に係るリスク1)事業ポートフォリオ転換に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、事業拡大を図るため、当社の事業内容とシナジーを発揮でき、かつ成長が見込まれる会社の買収や事業譲受等のM&Aを検討していきます。M&Aの実施に当たっては、市場動向や顧客のニーズ、相手先企業の経営成績、財務状況、市場競争力、M&A実行後の対象会社と当社グループとの経営・業務・意識統合プロセスの検討及び計画、経営課題及びその対応方針等を十分に考慮して進めます。しかし、事前の調査・検討に不足や見落としが生じることや、買収した事業が計画通りに展開することができず、投下した資金の回収ができない場合や追加的費用が発生した場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、成長性が高く、安定的な収益の得られる事業構造の確立のため、事業ポートフォリオにおける非注力・ノンコア事業/不採算事業の整理、終息の取り組み(カーブアウト)を進めています。しかし、各国の規制、雇用問題、当社グループが売却を検討している事業に対する市場における需要不足等により、これらが実行されない可能性があります。これらが実行された場合においても、顧客等からの評価の低下等、予期せぬ結果をもたらす可能性もあります。 <主な取り組み> M&Aの実施に当たっては、当社事業計画に照らし合わせ、市場・技術動向や顧客ニーズ、相手先企業のポテンシャル等のリスクを執行役員会及び取締役会にて十分に分析・審議した上で、実施していきます。また、事業再構築に当たっては、市場・業界動向、戦略、売却価格、プロセス及び潜在リスク等様々な視点から分析した上で、執行役員会及び取締役会にて審議し、慎重に進めています。また、事業ポートフォリオの再構築に当たっては、市場・業界動向、戦略、売却価格、プロセス及び潜在リスク等様々な視点から分析した上で、執行役員会及び取締役会にて審議し、慎重に進めています。4)製品品質に係るリスク2)新技術の導入に係るリスク <リスクの内容>当社グループの製品の品質に起因して顧客の損失が発生した場合、生産物賠償責任保険の適用を超える賠償責任を問われる可能性があります。その結果として、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。近年、AIや5G/6G等の新技術が急速に進展しており、これらの技術はスマートフォンやサーバー等の情報通信分野だけでなく、自動車等の産業へ波及していくことが予想されます。当社グループは、コンポーネント製品、センサー・コミュニケーション製品、及びキャビンドメインコントローラーをはじめとするモビリティ製品において、当社コア技術を活用し、AI時代に向けたマルチモーダルセンシング技術等の新技術の開発を行っています。当社グループの事業は、スマートフォンや自動車をはじめとして技術革新のスピードが非常に速く、顧客要求の変化や新製品・サービスの導入が頻繁な市場であり、新たな技術・製品・サービスの開発により短期間に製品・サービスが陳腐化して市場競争力を失い、販売価格が大幅に下落することがあります。そのため、それらの市場の変化に迅速な対応ができない場合や、顧客ニーズに合わせた新製品の導入ができない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み>当社グループは、品質保証体制を構築し、品質改善活動を通じ品質の維持・向上に努め、また問題発生の未然防止に取り組んでいます。新技術の導入に当たっては、これらの変化に対応すべく、中期経営計画2027における戦略投資テーマ(国内生産競争力強化・センサー領域・ソフトウェア・人的資本等)及び個々の開発テーマに対し、投下資本利益率(ROIC)に基づく投資判断を行い、計画的かつ適切に投資を行っていくことで、技術力強化と人財育成を図っていきます。5)固定資産の評価及び減損損失に係るリスク <リスクの内容> 当社グループの当連結会計年度末における有形固定資産及び無形固定資産の帳簿価額は1,587億円です。当社グループは顧客の需要予測による将来の販売計画に基づいて設備投資を行っていますが、固定資産の回収可能性は、個人消費の動向、新製品の導入タイミング、新仕様や規格変更への対応及び技術革新のスピード等に影響を受けます。特に自動車市場においては、自動車販売台数に基づく顧客の需要変動や顧客ニーズの変化、技術革新への対応等が遅延した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、営業部門が市場・顧客動向を把握し、技術部門等にフィードバックを図ることにより、市場変化に対応した新技術開発を進めています。また、投資判断を行う際、その収益性・投資回収予定時期を社内で厳格に精査することで減損損失の計上リスクの軽減に努めています。しかし、急激な経営環境の悪化により収益性が低下し、帳簿価額の全部又は一部を回収できないと判断した場合、減損損失を計上する可能性があります。3)特定の顧客依存に係るリスク <リスクの内容> 当社の一部のビジネスユニット及び製品の販売では、特定の顧客に依存しているため、当該顧客の投資・販売計画及び資材調達の方針等が、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み>当社グループは、各市場における製品ライフサイクルを分析し生産設備等の経済的耐用年数を設定しています。また、投資判断を行う際、NPV(正味現在価値)・IRR(内部収益率)基準に基づく収益性・投資回収予定時期を社内で厳格に精査することで、減損損失の計上リスクの回避や極小化に努めています。当社グループは、既存顧客との更なる関係強化を図るとともに、事業セグメント毎の主要顧客別戦略を推進することにより、特定の顧客に過度に依存しないバランス経営を図ります。②地政学・経済安全保障リスク②事業遂行リスク 1)製品品質に係るリスク <リスクの内容>米中貿易摩擦、ロシア・ウクライナ情勢、台湾情勢及びインド・パキスタン情勢等の影響により、原油及び天然ガス等の価格高騰、サプライチェーンの混乱、インフレ対策を主眼とした各国中央銀行の利上げ等による為替相場の急変が続くこともあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に下記③ 4)顧客の生産計画に係るリスク及び5)特定の部品の供給体制に係るリスクに記載の影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、事業展開する各国・各地域において事業・投資の許可、関税をはじめとする輸出入規制等、様々な政府規制・法規制の適用を受けています。今後、各国で関税引き上げを伴う保護主義経済政策の本格化が予想され、当社車載製品を中心に売上減少又は原価率悪化の可能性があり、この場合、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼします。当社は、部品の製造や製品の組立の一部を数社の取引先に外部委託しており、その中には、非常に複雑な製造工程を必要とする部品や製品の組立があります。そのため、規格や仕様を満たさない部品や組立品が製造され、当社に供給されることにより、当社製品の品質に影響する場合があります。また、当社で全て製造、組み立てる場合においても、製品への微小不純物の混入や製造工程の問題等の発生によって製品が納品できない状態になる場合や規格外となる場合があります。こうした要因によって生産高が計画を下回る、あるいは製品の出荷が遅れる等、業績に重大な影響を与える可能性があります。また、当社製品の品質問題によりリコールや大規模な製品事故が発生した場合は、多額の費用の発生や社会的信用の低下につながります。当社グループの製品の品質に起因して顧客の損失が発生した場合、生産物賠償責任保険の適用を超える賠償責任を問われる可能性があります。その結果として、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼします。 <主な取り組み>当社グループは、政府各省庁及び企業・団体等から情報収集し分析を行うことで、各国・各地域における規制・政策及び業界動向を注視し対策を実施していきます。 また、関税引き上げに対する対応として、資材調達から顧客への製品納入に至るサプライチェーンの見直し及び顧客への価格転嫁を図っていきます。当社は、外部委託先の選定に当たり、十分な検討の上、委託先を選定しています。また、外部委託先には、当社と同じ生産管理及び品質管理を適用し、顧客への納期及び品質要求に対応しています。社内においては、製品の生産に関し、関連法規制の調査/周知徹底・設計審査・製品アセスメント・内部品質監査・工程管理・各種評価試験等を通じ、開発から出荷に至るサプライチェーンを含めた全ての段階における品質保証体制整備に努めています。また、AIやロボットを活用した生産性改善に向けた取り組みを実施し、リスクの低減に努めています。③市場環境リスク 1)経済状況の変動に係るリスク2)生成AIの活用に係るリスク <リスクの内容>当社グループは、コンポーネント事業、センサー・コミュニケーション事業、モビリティ事業を中心としてグローバルに事業を展開しており、当連結会計年度の海外売上高は88.8%を占めています。従って、当社グループは直接あるいは間接的に、自動車やスマートフォン等をはじめとし、IoT・AIの活用により新たなビジネスも生まれているEI市場等、グローバルの各市場における経済状況の影響を受ける環境にあり、各市場における景気の変動等によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。近年、生成AIツールの利用が急速に普及しており、当社グループでも業務効率や生産性の向上、イノベーションの促進等を実現するため、生成AIツールの導入を推進していますが、生成AIツールの活用が遅れることにより、競争力が低下するリスクが想定されます。また、生成AIのアウトプットを過信し、適切に業務が遂行されないなどのリスクも想定されます。更に、生成AIは、有用である反面、まだ発展途上の技術であるため、その利用に当たっては、秘密情報や個人情報の入力による情報漏洩、誤情報の生成、知的財産権の侵害等の可能性があります。また、物流コストや各種原材料・エネルギーコストの高騰、貿易摩擦、テロ・戦争・感染症拡大・その他の社会的混乱、不利な政治又は経済要因、予期しない法律又は税制の変更等のリスクが常に内在しています。従って、これらの事象が起きた場合には、当社グループ事業の遂行が妨げられ当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。<主な取り組み>当社グループは、生産拠点と販売拠点が綿密に連携し、迅速に顧客に販売動向や市場の動向を共有することで、生産規模の最適化を図っています。当社グループは、生成AIの利用に関するガイドラインの策定、社内教育の実施等を通じて、社内の管理体制の整備・強化に取り組んでいます。2)外国為替に係るリスク③地政学・経済安全保障リスク <リスクの内容>当社グループは、グローバルに事業展開しており、結果として為替レートの変動による影響を受けます。一例として、外国通貨に対する円高、特に米ドル、ユーロ及び人民元に対して円高に変動した場合には、当社グループの業績にマイナスの影響を及ぼす可能性があります。為替レートの変動が想定から大きく乖離した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社は、日本以外に米国や欧州、アジア地域をはじめとする世界各国で事業活動や投資を行っています。これらの海外市場において、当社にとって望ましくない政治的・地政学的・経済的要因により、経済安全保障政策・投資規制・製品や原材料の輸出入の規制・収益の本国送金規制・関税の引き上げ等に関する予期できない法律・規制の変更等のリスクに直面し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、ウクライナ情勢や中東情勢の長期化、米中間の政治的・経済的な対立、台湾有事等のリスク発生の可能性が高いと考えています。 <主な取り組み>当社グループは、先物為替予約、通貨オプション及び外貨建て債権債務の相殺等、為替変動による影響額の極小化を図っています。増大する地政学・経済安全保障リスクがもたらす当社グループへの影響を最小限に抑えるため、当社は、経済安全保障委員会を設置し、政府各省庁及び企業・団体等から刻々と変化する国際情勢を把握し、地政学リスクのモニタリングや重要技術情報の流出防止の取り組み強化等、能動的なリスク低減施策をとっています。また、事業継続計画(BCP)の観点から日本・アセアンを含めた代替生産体制の実現等による生産体制の多極化を進めます。3)有価証券の時価変動に係るリスク④市場環境リスク 1)顧客の需要に係るリスク <リスクの内容>当社グループは、売買を目的とした有価証券は保有していませんが、当連結会計年度末において、600億円の有価証券を保有しています。時価を有するものについては全て時価評価を行っており、株式市場における時価の変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは国内外のメーカーからの受注生産が大部分を占めるため、顧客の生産計画の影響を直接受けます。地政学・経済安全保障上の各種影響による高まりを受けたエネルギー問題、物流費や部材の高騰、関税引き上げ等、不確実な政治経済状況によるサプライチェーン全体への混乱で見通しが立てづらい状況が加速しています。当社グループは、顧客の生産計画に基づき、市場動向、部材の調達リードタイム、安定供給を勘案して取引先に部材手配を行っていますが、市場環境や上記地政学・経済安全保障上の各種影響等により、早期生産終了を含む顧客の生産計画の変動影響を受け、生産調整・過剰在庫が発生するリスクがあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、モビリティ事業の顧客において、EVからHEV等へのモデル変更やEVの開発を中止する事象が発生しており、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み>当社グループは、事業上必要である場合を除き、投資株式を取得・保有しないこととし、現在保有している株式については、合理性を確認しながら保有の是非を判断しています。当社グループは、事業部門、営業部門、生産部門及び資材部門が綿密に連携し、顧客や市場の動向を迅速に共有し、生産規模及び在庫の適正化に向けた取り組みを進めています。 また、モビリティ事業の顧客において、企画台数未達の場合には補償に関して交渉を行います。また、モビリティ事業の生産拠点最適化を行うことにより、モビリティ事業の収益確保を図ります。4)顧客の生産計画に係るリスク2)部材価格の高騰に係るリスク <リスクの内容>当社グループは国内外のメーカーからの受注生産が大部分を占めるため、顧客の生産計画の影響を直接受けます。地政学・経済安全保障上の各種影響による高まりを受けたエネルギー問題、物流費や部材の高騰、関税引き上げ等不確実な政治経済状況によるサプライチェーン全体への混乱で見通しが立てづらい状況が加速しています。当社グループは、顧客の生産計画に基づき、市場動向、部材の調達リードタイム、安定供給を勘案して取引先に部材手配を行っていますが、市場環境や上記地政学・経済安全保障上の各種影響等に伴う顧客の生産計画の変動影響を受け、生産調整・過剰在庫が発生するリスクがあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、重要部材の内製化に努めていますが、一部についてはグループ外からの供給に依存しています。このため、特にモビリティ製品の重要部品であるメモリの供給不足に伴う価格上昇や、主にコンポーネント製品に使用する原材料である地金等の価格上昇に加え、中東情勢の長期化に伴う原油価格の上昇及びナフサ由来部材の調達混乱、更には取引先の事業撤退等により部材価格が高騰した場合には、当社製品の原価率が悪化し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み>当社グループは、営業部門、生産部門及び資材部門が綿密に連携し、顧客や市場の動向を迅速に共有化し、生産規模及び在庫の適正化を図る取り組みを進めています。供給問題を未然に防ぐ対策として、当社グループは、サプライチェーンマネジメントの最適化・強靭化に取り組んでいます。具体的には、取引先へ事業方針説明会を適宜実施することにより、パートナーシップの構築を図るとともに、取引先に対する定期的な評価を通じて、部品の安定調達の体制強化を図っています。また、重要部材については、代替調達先の選定・確保にも努めています。更に、当社製品の原価率が悪化した際には、顧客との価格適正化の交渉を行います。5)特定の部品の供給体制に係るリスク3)外国為替に係るリスク <リスクの内容>当社グループは、重要部品を当社グループ内で製造するよう努めていますが、一部の重要部品については、当社グループ外の企業から供給を受けています。従って、これらの供給元企業が、上記②地政学・経済安全保障リスクに記載の各種影響、自然災害・感染症、事故等の事由により当社グループの必要とする数量の部品を予定通り供給できない場合、生産遅延や販売機会の損失等が発生し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、グローバルに事業展開しており、結果として為替レートの変動による影響を受けます。一例として、米ドルが円高に変動した場合又はユーロ及び人民元が円安に変動した場合には、当社グループの業績にマイナスの影響を及ぼす可能性があります。為替レートの変動が想定から大きく乖離した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み>供給問題を未然に防ぐ対策として、当社グループは、サプライチェーンマネジメントの強靭化に取り組み、代替調達先の確保や、自然災害・感染症、事故等の発生時は調達部品の生産地を特定できるシステム等により、迅速な対応が取れるよう取り組んでいます。また、取引先への事業方針の説明及び取引先との交流会を適宜実施することにより、パートナーシップの構築を図るとともに、取引先に対する定期的な評価を通じて、部品の安定調達の体制強化を図ります。当社グループは、先物為替予約、通貨オプション及び外貨建て債権債務の相殺等、為替変動による影響額の極小化を図っています。6)競合に係るリスク4)有価証券の時価変動に係るリスク <リスクの内容>当社グループは、コンポーネント事業におけるスマートフォン向けカメラ用アクチュエーターをはじめとしたデジタル機器向けコンポーネント製品、センサー・コミュニケーション事業やモビリティ事業におけるデジタルキャビン製品等全ての事業分野において、他社との激しい競争に晒されています。特に車載ビジネス分野においては、SDV(Software Defined Vehicle)化やADAS(先進運転支援システム)の進展により、IT・通信分野等、業種・業態の垣根を越えた企業間の開発競争が激化しています。また、従来製品・技術においては市場成熟化の中でコスト競争が激化し、新興国の同業他社が低コストを武器に当社グループと競合しています。それらに起因する市場環境の変化によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、売買を目的とした有価証券は保有していませんが、当連結会計年度末において、676億円の有価証券を保有しています。時価を有するものについては全て時価評価を行っており、株式市場における時価の変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み>当社グループは、当社コア技術を活用した新製品の導入や高品質の製品供給、グローバルネットワークの整備・拡充、M&Aや業務提携の推進等により、顧客満足を得るべく努めます。また、グローバル生産拠点の再編及び生産自動化技術の導入等により、コスト競争力強化を同時に進めていきます。当社は、政策保有株式等について、毎年の保有に係る合理性検証の結果、保有意義がないと判断された場合、適宜縮減を進めています。また、保有株式の株価変動が当社の財政状態に重要な影響を及ぼす可能性を察知するため、定期的に株価のモニタリングを行っています。7)顧客の財務状況に係るリスク5)当社製品の競合環境に係るリスク <リスクの内容>当社グループの実質的な売掛金を保有している顧客が、景気低迷等のために支払いが困難になり、その売掛金を回収できなくなった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループが属する電子部品業界は、中長期的に需要機会は大きく伸長すると見込まれますが、同時に競合他社との競争は激しく、製品の特性、供給力、コスト競争力等で競合他社に劣後する場合、当社市場シェアが低下し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、昨今、中国・アセアンローカルの競合メーカーが急速に力をつけてきており、競合との競争は更に激化する傾向にあります。 <主な取り組み>当社グループの顧客が適時に支払うことができないことから生じる見積損失について、売掛金に対する貸倒引当金として計上しています。貸倒引当金は当連結会計年度末において40億円計上しています。なお、通常の業務の過程に関連する売掛金は、担保又は信用保険の対象にはなりません。当社グループは、将来の市場、製品及び技術動向の予測に基づき、当社コア技術を活用した開発を進め、付加価値の高い新製品を継続的に投入していきます。また、独自の生産技術、現場のものづくり力を統合したコストダウンの推進、顧客需要にタイムリーに応える供給力の整備、顧客との安定した取引関係を構築する営業力等の総合力により、マーケットシェアの維持拡大に注力し、売上の拡大や収益性の向上に努めます。④人財・労務リスク⑤人財・労務リスク 1)人財確保及び人財定着に係るリスク <リスクの内容> 当社グループが事業活動を推進し将来にわたって発展するためには、研究開発・製造・販売・管理等様々な分野において人財の確保と育成が必要です。社員一人ひとりが働きがいをもってチャレンジを楽しむ組織風土の醸成が重要であり、併せて社会環境の変化に合致した労働環境を構築するためにD&I(ダイバーシティー&インクルージョン)の推進が必要です。一方、国内の少子高齢化に伴う労働人口減少をはじめグローバルでの人財獲得・競争が激化する中、働き方・キャリアに関する価値観が多様化して人財の流動性が高まっているため、年々、人財の確保に関する難易度が高まっています。雇用環境の変化等により、当社が求める人財の確保やその定着・育成が計画通りに進まなかった場合には、当社グループの将来の成長に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 人的資本経営の重要性が高まる中、当社グループは、経営陣と社員が対話を行うタウンホールミーティングを含む社員のエンゲージメント向上施策に取り組むとともに、社内公募制度等様々な分野でチャレンジできる環境整備と、採用ブランディングの向上やインターンシップの実施等の採用力強化により、多様な人財の採用と育成に取り組んでいます。また、社員の高齢化や、定年再雇用者が増加する中、各人の適性に応じた職務の割当てにより、社員一人ひとりの豊富な経験や能力を十分に発揮できる環境の整備に努めています。更に、育児・介護等との両立支援やテレワーク勤務制度等多様な人財が働きやすい職場環境づくり、競争力のある報酬水準となるように賃金の引上げ等を実施し、人財の定着と動機付けを図っています。 2)労働安全衛生に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、国内を対象として「安全衛生方針」を定め、社員一人ひとりが安全に、そして心身ともに健康に働ける職場環境づくりに努めています。しかし、死亡・後遺症が残る又はそれらに準じる怪我や疾病等人的被害が発生した場合や、生産に影響が出る火災等が発生した場合には、社会的な信用が低下するとともに、生産・出荷や顧客との取引が停止することにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、怪我や疾病につながるリスクや火災等につながるリスクの低減に向け、国内全拠点を対象に、年1回安全衛生アセスメントを実施しています。また、労働災害防止や交通事故防止を目的に安全衛生教育及び交通安全講習会を実施しています。更に、国内を対象として「健康経営宣言」を制定し、健康診断やストレスチェックの定期的な実施、特定保健指導の実施率向上、禁煙施策、メンタルヘルスへの取り組み等により、健康経営優良法人に5年連続で認定されているなど健康経営を進め、引き続き従業員の健康維持・増進を経営の重要テーマの一つと位置づけ、積極的に取り組みます。 ⑤環境関連リスク 1)気候変動に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、気候変動に伴うリスクが事業活動に大きく影響すると認識しています。低炭素経済への移行に伴い、広範囲に及ぶ政策・法規制・技術・市場の変化が生じることに起因する移行リスクとして、炭素税導入によるエネルギー調達コスト増加、排出量取引の導入によるCO2排出量削減対策や排出権導入に伴うコスト増加等を想定しています。また、異常気象に伴う災害の激甚化に伴うサプライチェーンの寸断や自社操業の停止による売上減少、生産継続・復旧対応コストの増加等の物理リスクを想定しています。それらが当社の想定した範囲を超えて発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、2020年9月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同を表明し、その開示項目に沿ったシナリオ分析を実施し、事業戦略につなげることで、持続可能な成長及びリスクへの適正な対応を目指していきます。 上記移行リスクに対応する取り組みとして、当社グループは、製品カーボンフットプリントの算定・削減、使用電力の100%再生可能エネルギー化の推進、再エネ電力証書の購入等の施策に取り組んでいます。また、物理リスクに対応する取り組みとして、当社グループは、生産拠点の自然災害リスクに鑑み、生産移管や複数社購買の検討等、BCP対応の強化を行っています。 2)環境汚染及び環境負荷物質に係るリスク <リスクの内容> 当社グループの事業活動を通じて環境汚染が発生した場合、汚染除去費用や損害賠償費用等の対応費用が発生し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、欧州や中国を中心に環境負荷物質に対する規制が強化される方向にあり、必要な要件を満たせない場合、販売機会の損失や市場における回収につながるリスクがあります。 <主な取り組み> 当社グループは、グループ経営、コンプライアンス及び環境保全についての基本理念と行動指針を定めています。その中で、経営姿勢の一つとして、地球との調和を掲げ、環境リスク対策への取り組みを行っています。具体的には、化学物質を含む環境汚染物質の管理及び排出削減、大気汚染物質の排出モニタリングと排ガス処理装置の定期点検、国内事業所における土壌・地下水の浄化等を実施しています。 なお、環境関連リスクに関する施策について、全執行役員で構成される「サステナビリティ委員会」で進捗管理・評価・個別施策の審議を行い、取締役会が監督及びモニタリング機能を果たすことにより、サステナビリティーの重点課題に関する目標達成と企業価値向上を目指しています。更に、国内を対象として「健康経営宣言」を制定し、健康診断やストレスチェックの定期的な実施、特定保健指導の実施率向上、禁煙施策、メンタルヘルスへの取り組み等により、健康経営優良法人に6年連続で認定されています。引き続き健康経営を進め、従業員の健康維持・増進を経営の重要テーマの一つと位置づけ、積極的に取り組みます。⑥ガバナンスリスク⑥ガバナンス・コンプライアンスリスク 1)コーポレート・ガバナンスに係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、グローバルに事業展開しており、コーポレート・ガバナンスが有効に機能しない場合、経営者によるステークホルダーの利益に反する企業運営及び組織的な不祥事につながる可能性があり、この場合、事業の持続的成長に支障が生じ、企業価値が毀損し、当社グループの株価の低下、業績及び財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、コーポレート・ガバナンス体制の機関設計として「監査等委員会設置会社」を選択し、取締役の職務執行の組織的監査を行っており、定款の定めに基づき、「重要な業務執行の決定」を取締役に委任し、経営判断の迅速化を図っています。また、取締役会の実効性を担保するために、毎年取締役会へのアンケートを実施し、取締役会で分析・評価し、その結果をもとに具体的な改善策を実施しています。 加えて、社外取締役や監査等委員が社内取締役及び執行役員等の業務執行を監査することにより、経営の透明性向上や適法な会社運営の確保に努めています。なお、取締役の報酬は、報酬諮問委員会を設置して、公平性・透明性・客観性を強化し、当社取締役に求められる役割と責任に見合った報酬体系及び報酬水準となるよう設計しています。なお、業務執行取締役及び執行役員に対する賞与及び譲渡制限付株式報酬において、重大な法令違反等の非違行為等が生じた場合には、報酬諮問委員会の審議のうえ、取締役会の決議により、支給済みである報酬の一部又は全部について対象者に返還を求めるクローバック制度を導入しています。また、業務執行取締役及び執行役員に対する賞与及び譲渡制限付株式報酬において、重大な法令違反等の非違行為等が生じた場合には、報酬諮問委員会の審議の上、取締役会の決議により、支給済みである報酬の一部又は全部について対象者に返還を求めるクローバック制度を導入しています。 2)グループ統制に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、国内外に多くのグループ会社を持つことから、グループ統制が重要であると認識しています。そのため、「業務の適正を確保するための体制」に基づき、内部統制システムを整備・運用をしていますが、グループ会社が行った経営上の意思決定に際し、結果的に法令違反や巨額の損失が発生した場合には、当社グループの社会的信用を失墜し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、グループ会社の事業運営の独立性と自立性を尊重しつつ、グループ会社の取締役の職務執行の適正を確保するため、「構成会社経営管理規程」において、管理項目ごとに報告等の手続き方法を定め、報告を受けることとしています。また、当社の内部監査部門が、定期的に当社及び当社グループ会社における業務執行状況を監査し、その結果を代表取締役、取締役会、監査等委員会及びグループ会社の取締役等に直接報告しています。また、当社の内部監査部門が、定期的に当社及び当社グループ会社における業務執行状況を監査し、その結果を取締役会、監査等委員会、執行役員会及びグループ会社の取締役等に直接報告しています。⑦法務・コンプライアンスリスク3)コンプライアンスに係るリスク <リスクの内容>当社グループは、事業を展開する各国において法令等の遵守を求められています。そのため、例えば、高いシェアを有する製品については、独占禁止法に関する調査手続きを受ける可能性、当社グループの製造する自動車向け製品については、その不具合に伴って顧客・消費者から訴訟提起を受ける可能性があります。これらの事象が発生した場合には、当該対応に要する費用が生じることで、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、法令、社内規程や社会規範等のコンプライアンス違反や人権侵害、ハラスメントによる問題、製品品質に関する不正等が生じることにより、当社グループの企業イメージ毀損、当社製品の生産及び出荷の停止、顧客からの損害賠償請求等、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響する可能性があります。当社グループは、経営姿勢の一つとして「公正な経営」を掲げ、コンプライアンスの徹底に努めています。しかし、コンプライアンスの徹底が十分になされず、法令、社内規程や社会規範等のコンプライアンス違反や人権侵害、ハラスメントによる問題、製品品質や会計に関する不正等が生じた場合、当社グループの企業イメージ毀損、当社製品の生産及び出荷の停止、顧客からの損害賠償請求等、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響する可能性があります。 <主な取り組み>当社グループにおいては、定期的に役員・社員向けの社内研修を実施するなど、法令遵守・品質維持等を謳う「アルプスアルパイングループ行動規範」の遵守体制を確保しています。また、社内外に内部通報窓口を設置することで、コンプライアンス違反の把握と未然防止に努めています。当社は、コンプライアンス活動を推進する組織として、コンプライアンス推進委員会を設置し、全社コンプライアンス推進体制の構築・運営、コンプライアンス意識の醸成(教育・啓蒙の促進)、ルールとプロセスの遵守の促進(実効的な定期点検の推進とインシデント情報・再発防止策の展開)に取り組んでいます。また、当社グループ会社ごとに、コンプライアンス推進責任者を任命し、当社グループで発生したインシデント情報及び再発防止策を周知するようにしています。 そして、社内外に内部通報窓口を設置することで、コンプライアンス違反の把握と未然防止に努めています。更に、有事の際には法務部門と社外弁護士等が連携し適切な措置を講じる体制を確保しています。 ⑦法務リスク 1)契約締結・訴訟に係るリスク <リスクの内容> 当社グループの事業運営に関し、不適切な契約の締結がなされた場合、損害賠償請求等、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響する可能性があります。また、当社グループの信頼性や企業イメージが低下する可能性もあります。 <主な取り組み> 当社グループは、契約審査制度を整備し、訴訟その他法的手続きの発生を未然に防止するよう努めるとともに、万が一訴訟その他法的手続きが発生した場合には、外部専門家と連携しながら当社グループへの影響を最小限に抑えることに努めています。 ⑧自然災害・感染症リスク 1)自然災害に係るリスク <リスクの内容> 当社グループが事業を展開する地域において、地震・津波・風水害等の自然災害が発生し、当社の想定範囲を超えた場合、設備等への被害、重要な業務の中断、顧客への納期問題等の発生により収益性が悪化し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、自然災害の発生に備え、防災対策や重要な情報インフラのバックアップ体制の整備を行っています。また、事業に重大な影響を及ぼしうる自然災害が発生した際は、危機対策本部を設置するなど、迅速に対応に当たる体制を構築しています。各拠点において、事業活動が停止又は停止に至る可能性のある事象が発生した際は、拠点責任者が予め定められたルールに基づき報告し、全社で収集した情報を共有する体制を整えています。また、顧客に当社グループの被害状況や納入への影響を報告する体制を整備しています。 2)感染症に係るリスク <リスクの内容>新型コロナウイルス感染症は、日本をはじめ、世界的に収束傾向にありますが、今後も類似の感染症や新たな感染症が発生し、拡大するリスクは常にあり、当社グループ内に拡散した場合、又は、経済活動の停滞が生じた場合、操業停止やサプライチェーンの停止等により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。新型コロナウイルス感染症は、収束傾向にありますが、今後も類似の感染症や新たな感染症が発生し、拡大するリスクは常にあり、当社グループ内に拡散した場合、又は、経済活動の停滞が生じた場合、操業停止やサプライチェーンの停止等により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループ社員への感染を未然に防止するため、テレワーク、フレックスタイム勤務を活用した時差出勤、衛生管理の徹底を継続することにより、感染予防と拡散防止に努めます。また、大規模感染症が海外にて発生した場合には、駐在員やその家族の感染状況の把握及び大使館・各種機関からの情報収集に努め、これらの情報をもとに、帰国その他安全措置等必要な対応を迅速に決定していきます。 ⑨財務リスク 1)資金繰りに係るリスク <リスクの内容>当社グループは、取引先銀行とシンジケート方式のコミットメントライン契約を締結していますが、これら契約の財務制限条項に抵触した場合には、借入金の繰上げ返済請求を受けることがあり、当社グループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、取引先銀行とシンジケート方式の借入金契約を締結していますが、これら契約の財務制限条項に抵触した場合には、借入金の繰上げ返済請求を受けることがあり、当社グループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、財務制限条項に抵触しないよう、財務部門において各事業の事業計画を横断的にモニタリングし、資金調達リスクの低減を図っています。 2)繰延税金資産に係るリスク <リスクの内容>当連結会計年度末において、繰延税金資産を152億円計上しています。当連結会計年度末において、繰延税金資産を138億円計上しています。当社グループは将来の収益力に基づく課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断しています。将来課税所得の見積りは、事業計画及びグループ会社間の取引価格を基礎としています。事業計画は、主に、各事業の主要顧客への販売数量及び販売価格、予測されている営業利益率、売上規模に応じた固定費の見積り及び想定為替レートを前提に策定しています。当社グループは、経営環境の変化に応じて事業計画を見直し経営成績の維持を図るとともに、必要な税務戦略を考慮しています。しかし、将来において事業計画の主要な仮定が変化した場合、繰延税金資産の取崩しが発生する可能性があります。 <主な取り組み> 当社は、繰延税金資産に影響を与えるような事業計画の変動要因や、各国・地域の税制変更を定期的に確認しており、将来の見通しの変化等により事業計画の変動が判明した場合には、繰延税金資産の回収可能性に関しての見直しの要否を適時に判断しています。 3)不良債権及び貸し倒れに係るリスク <リスクの内容> 当社は、売掛債権について、顧客が期日までに返済する能力があるか否かを考慮し、回収不能額を見積った上で貸倒引当金を計上しています。しかしながら、通常の営業取引において当社の売掛債権は、担保物件や信用保証により、全ては保全されていません。従って、経済環境の悪化等に伴い、顧客に対する売掛債権の回収が困難となり、保全されていない多額の債権が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社は、顧客与信管理規定に基づき、顧客ごとに回収条件・与信限度額を設定し、定期的に与信の見直しを行っています。また、回収期限を日次で管理しており、回収遅延や信用不安が発生した場合は、個別に債権回収、条件変更、担保・保証の入手等の債権保全策を講じ、貸倒リスクの極小化に努めています。 4)固定資産の評価及び減損損失に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、当連結会計年度末において有形固定資産及び無形固定資産を1,885億円保有しています。当社グループは顧客の需要予測による将来の販売計画に基づいて設備投資を行っていますが、固定資産の回収可能性は、個人消費の動向、新製品の導入タイミング、新仕様や規格変更への対応及び技術革新のスピード等に影響を受けます。特に車載市場においては、自動車販売台数に基づく顧客の需要変動や顧客ニーズの変化、技術革新への対応等が遅延した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、投資判断を行う際、その収益性・投資回収を社内で厳格に精査することで減損損失の計上リスクの軽減に努めています。しかし、急激な経営環境の悪化により収益性が低下し、帳簿価額の全部又は一部を回収できないと判断した場合、減損損失を計上する可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、各市場における製品ライフサイクルを分析し生産設備等の経済的耐用年数を設定しています。また、投資判断を行う際、NPV(正味現在価値)・IRR(内部収益率)基準に基づく収益性・投資回収を社内で厳格に精査することで、減損損失の計上リスクの回避や極小化に努めています。 ⑩IT・情報セキュリティーリスク <リスクの内容> 昨今のサイバー攻撃の高度化や、ITを活用したビジネス詐欺の巧妙化に伴い、当社が事業活動を通じて創出した情報、顧客・サプライヤー又はその他団体及び個人(社員含む)から預かった情報の漏洩・改ざん・破壊等の被害が発生するリスクがあります。 また、社員の働き方の多様化に伴う情報の持ち出しや不適切な取扱いにより秘密情報の外部漏洩が発生するリスクがあります。更に、クラウドシステムの活用推進は、事業活動のDX化を促し、大きな利便性が得られる反面、当社グループが直接管理できないリスクの増大にもつながっています。 このようなリスクが具現化した場合、当社製品の生産及び出荷の停止、顧客やその関係者の機密情報漏洩に起因する損害賠償請求、企業戦略や新技術の漏洩による競争力低下、並びに当社グループの企業イメージ毀損による販売機会の損失等、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響する可能性があります。 また、通信機能を有する車載製品の需要が増加してきており、サイバーセキュリティー体制整備が顧客の採用条件として明示されるようになり、対策の遅れが販売機会の損失につながる可能性もあります。<主な取り組み>2024年7月に第三者による当社グループのサーバーへの不正アクセスを受ける事件が発生しました。当社では、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)体制を構築し、サーバーアクセスの認証強化、社内ネットワーク脆弱性診断の定期実施、重要情報の管理・統制プロセスの改善、情報セキュリティーインシデントを想定した訓練を含む、当社及び当社サプライチェーン全体での情報管理強化対策に取り組んでまいりましたが、2026年3月期に当社が利用している外部VPNシステムに不正アクセスを受け、個人情報が外部の攻撃者に閲覧された可能性を否定できない事案が発生しました。当該事件を踏まえ、当社では、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)体制を構築し、サーバーアクセスの認証強化、社内ネットワーク脆弱性診断の定期実施、重要情報の管理・統制プロセスの改善、情報セキュリティーインシデントを想定した訓練を含む、当社及び当社サプライチェーン全体での情報管理強化対策に取り組んでいます。また、社内研修による社員の知識習得とコンプライアンス意識向上を継続実施します。当該事案を踏まえ、これまでの情報管理強化対策に加え、VPNシステムを含むシステム全体のセキュリティー対策及び監視体制の強化、個人情報の取扱い及び管理ルールの再点検、社内システム利用者に対する情報セキュリティー教育を実施します。これらを通じて、再発防止に努め、信頼回復を図っていきます。また、サイバーセキュリティーに対応した開発体制整備や情報セキュリティーに十分配慮した通信機能を有する製品開発に取り組んでいきます。⑪知的財産リスク⑪環境関連リスク 1)環境汚染及び環境負荷物質に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、事業活動に伴う大気・土壌・河川等水資源環境への影響を最小限に抑えることが、地域社会との共生と持続可能な成長の基盤であると考えています。しかし、当社グループの事業活動を通じて、想定外の事態による環境汚染が発生した場合、汚染除去費用や損害賠償費用等の対応費用が発生し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、欧州や中国を中心に環境負荷物質に対する規制が強化される方向にあり、これらの規制を遵守できない状況に陥った場合、環境負荷物質を大量に漏洩させるなどの事故を起こした場合、あるいは含有が禁止されている環境負荷物質を製品から排除できなかった場合、その対策のために多額の費用が生じるほか、事業活動の制限、顧客への賠償責任、社会的信用の低下を招き、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、土壌汚染及び地下水汚染のリスクを最小限に抑えるため、地下埋設配管の地上化、重油貯蔵タンクの給油口周辺への防液堤の設置、漏洩センサーの導入等の対策を実施しており、リスクの早期検知と迅速な対応を可能にしています。また、国内拠点では、地下水の下流に位置する敷地境界に揚水浄化施設を設置し、基準値を超える地下水が敷地外へ流出しないよう、適切な管理を行っています。更に、各工場では、化学物質の使用状況を確認するパトロールの実施や、工場ごとに、化学物質や廃棄物の保管場所、取扱う場所等を図面化した「環境リスクマップ」を作成し、事故発生リスクが高い場所を可視化し、環境リスクの低減に繋げています。 環境負荷物質の規制に対する取り組みとしては、欧州のRoHS指令やREACH規則等の法規制、業界基準の最新動向を調査し、その結果を「グリーン調達基準書」に反映しており、製品設計部門が部材選定する場合、及び、工程設計部門が工程で使用する設備や生産補助材を選定する場合において、グリーン調達基準書の部材評価に基づく調査を実施し、適合する部材を選定しています。また、出荷する製品に基準を超える環境負荷物質が含有していないことを確認するため、定期的に蛍光X線分析装置による分析を実施しています。 2)気候変動及び資源循環に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、気候変動に伴うリスクが事業活動に大きく影響すると認識しています。低炭素経済への移行に伴い、広範囲に及ぶ政策・法規制・技術・市場の変化が生じることに起因する移行リスクとして、カーボンプライシング制度の加速、省エネ・GHG排出量規制の強化、低炭素製品需要の拡大、鉱物資源の需要逼迫、電力需要の拡大等を想定しています。また、異常気象に伴う災害の激甚化に伴うサプライチェーンの寸断や自社操業の停止による売上減少、気温上昇に伴う従業員の健康悪化による労働生産性の低下やエネルギーコストの増大等の物理リスクを想定しています。それらが当社の想定した範囲を超えて発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、2020年9月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同を表明し、その開示項目に沿ったシナリオ分析を実施し、事業戦略につなげることで、持続可能な成長及びリスクへの適正な対応を目指していきます。 上記移行リスクに対応する取り組みとして、当社グループは、インターナルカーボンプライシング制度導入による事業ポートフォリオ評価への組み込み、計画的な設備更新による規制強化への先行対応、低炭素製品・技術開発の強化による需要対応力の向上、サプライヤーとの協働や複数調達先の検討によるコスト上昇の抑制と安定調達の確保、省エネ推進による電力需要・料金上昇リスクの抑制等の施策に取り組んでいます。また、物理リスクに対応する取り組みとして、当社グループは、定量的リスク評価に基づく防災・減災対策の優先実施、定量的リスク評価に基づくサプライチェーンリスクの可視化、定量的な熱中症リスク評価に基づく職場環境・健康対策の強化、高温環境を考慮した設備・建屋対策によるエネルギー負荷抑制等の対応強化を行っています。 なお、環境関連リスクに関する施策について、全執行役員で構成される「サステナビリティ委員会」で進捗管理・評価・個別施策の審議を行い、取締役会が監督及びモニタリング機能を果たすことにより、サステナビリティーの重点課題に関する目標達成と企業価値向上を目指しています。 ⑫知的財産リスク <リスクの内容> 特許・その他の知的財産は、当社グループに関連する製品市場の多くが技術革新に重点を置いていること等から、重要な競争力の要因となっています。当社グループは、自社開発技術・製品・サービスにおいて、特許・商標及びその他の知的財産権を取得し、場合によっては特許・その他の知的財産権を行使すること等により、当該技術・製品・サービスの保護を図っています。一方、製品開発に当たっては第三者の知的財産権を尊重した開発を行っていますが、実際に侵害しているか否かを問わず第三者による知的財産権侵害の申し立てを受ける可能性があります。また、通信技術に関連する製品では、第三者の標準必須特許に対する高額の実施許諾料の支払いを要求される可能性があります。また、当社グループが知的財産権を侵害しているとして提訴されている訴訟案件については、裁判の経過により将来において損害賠償等が確定した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。更に当社グループの製品には、他社の知的財産権のライセンスを受けているものもありますが、当該知的財産権の保有者が将来において、ライセンスを当社グループに引き続き与えるという保証はありません。また、当社グループの製品には、他社の知的財産権のライセンスを受けているものもありますが、当該知的財産権の保有者が将来において、ライセンスを当社グループに引き続き与えるという保証はありません。当社グループにとって好ましくない事態が生じた場合には、当社グループの事業はその影響を受ける可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、社員向けに知的財産権に関する定期的な教育・研修を実施するとともに、当社グループ社員による知財侵害者発掘奨励制度を導入し、知的財産権保護に努めています。また、他社の知的財産権の侵害を未然に防止するために、先行する知的財産権の調査を徹底するとともに、外部の特許事務所を活用するなどの対策を講じています。また、新技術・新製品・新サービスを開発する際には、他社の知的財産権の侵害を未然に防止するために、先行する知的財産権の調査を徹底し、必要に応じて設計回避等の対策を講じています。それでも第三者から申し立てがあった場合は誠実に対応を行い、必要に応じて適正な和解金や実施許諾料を支払うことで解決を図ります。
前年
有価証券報告書に記載した事業の状況・経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識しているリスクを可視化し、それらの発生可能性、事業への影響度、リスク対策の実施状況等の観点から評価したリスクマップを整備し、その中から優先順位付けした当社グループの主要リスクを示しています。 <リスクマップ(当社グループの主要リスク)> 当社グループにおける主要リスクの内容と取り組みについては次のとおりです。なお、文中においては将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ①事業戦略リスク 1)ビジョン2035・中期経営計画2027に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、注力事業の成長と収益体質への変換を図り、企業価値を向上させるため、ビジョン2035「人の感性に寄り添うテクノロジーで未来をつくる」及び中期経営計画2027を策定しました。当該ビジョン及び中期経営計画は、策定時点における経済・事業環境の認識等様々な前提に基づくものであり、前提が想定どおりとならない場合等には、成長戦略の実施や目標の達成が困難となり、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、ビジョン2035の実現及び中期経営計画2027の達成に向けて、当社グループ全体にこれらを浸透させる活動に取り組みます。 また、中期経営計画2027の各種施策に主管・担当役員を充て、施策内容と実行時期を明確にした上で、執行役員会及び取締役会において進捗状況をモニタリングしながら、進めていきます。 2)顧客ニーズ及び新技術の導入に係るリスク <リスクの内容> 当社グループの事業は、自動車やスマートフォンをはじめとして技術革新のスピードが非常に早く、顧客要求の変化や新製品・サービスの導入が頻繁な市場であり、新たな技術・製品・サービスの開発により短期間に既存の製品・サービスが陳腐化して市場競争力を失い、販売価格が大幅に下落することがあります。また、コンポーネント事業においては、スマートフォン向けカメラ用アクチュエーターの映像の高精細化・高画質化の動きが進み、センサー・コミュニケーション事業やモビリティ事業の車載ビジネスにおいては、システム及びソフトウェアの高度化やセキュリティー対策等、急速に技術革新が進んでいます。そのため、それらの市場の変化に迅速な対応ができない場合や、製品の販売が想定した台数に達しない場合、又は顧客ニーズに合わせた新製品の導入ができない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 新技術の導入に当たっては、これらの変化に対応すべく、中期経営計画2027における戦略投資テーマ(国内生産競争力強化・センサー領域・ソフトウェア・人的資本等)及び個々の開発テーマに対し、投下資本利益率(ROIC)に基づく投資判断を行い、計画的かつ適切に投資を行っていくことで、技術力強化と人財育成を図っていきます。 また、営業・マーケティング部門が市場・顧客動向を把握し、技術部門等にフィードバックを図ることにより、市場変化に対応した新技術開発を進めています。 3)M&A及び事業再構築に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、事業拡大を図るため、当社の事業内容とシナジーを発揮でき、かつ成長が見込まれる会社の買収や事業譲受等のM&Aを検討していきます。M&Aの実施に当たっては、市場動向や顧客のニーズ、相手先企業の経営成績、財務状況、市場競争力、M&A実行後の対象会社と当社グループとの経営・業務・意識統合プロセスの検討及び計画、経営課題及びその対応方針等を十分に考慮して進めます。しかし、事前の調査・検討に不足や見落としが生じることや、買収した事業が計画通りに展開することができず、投下した資金の回収ができない場合や追加的費用が発生した場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、成長性が高く、安定的な収益の得られる事業構造の確立のため、事業ポートフォリオにおける非注力・ノンコア事業/不採算事業の整理、終息の取り組み(カーブアウト)を進めています。しかし、各国の規制、雇用問題、当社グループが売却を検討している事業に対する市場における需要不足等により、これらが実行されない可能性があります。これらが実行された場合においても、顧客等からの評価の低下等、予期せぬ結果をもたらす可能性もあります。 <主な取り組み> M&Aの実施に当たっては、当社事業計画に照らし合わせ、市場・技術動向や顧客ニーズ、相手先企業のポテンシャル等のリスクを執行役員会及び取締役会にて十分に分析・審議した上で、実施していきます。 また、事業再構築に当たっては、市場・業界動向、戦略、売却価格、プロセス及び潜在リスク等様々な視点から分析した上で、執行役員会及び取締役会にて審議し、慎重に進めています。 4)製品品質に係るリスク <リスクの内容> 当社グループの製品の品質に起因して顧客の損失が発生した場合、生産物賠償責任保険の適用を超える賠償責任を問われる可能性があります。その結果として、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、品質保証体制を構築し、品質改善活動を通じ品質の維持・向上に努め、また問題発生の未然防止に取り組んでいます。 5)固定資産の評価及び減損損失に係るリスク <リスクの内容> 当社グループの当連結会計年度末における有形固定資産及び無形固定資産の帳簿価額は1,587億円です。当社グループは顧客の需要予測による将来の販売計画に基づいて設備投資を行っていますが、固定資産の回収可能性は、個人消費の動向、新製品の導入タイミング、新仕様や規格変更への対応及び技術革新のスピード等に影響を受けます。特に自動車市場においては、自動車販売台数に基づく顧客の需要変動や顧客ニーズの変化、技術革新への対応等が遅延した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。 また、投資判断を行う際、その収益性・投資回収予定時期を社内で厳格に精査することで減損損失の計上リスクの軽減に努めています。しかし、急激な経営環境の悪化により収益性が低下し、帳簿価額の全部又は一部を回収できないと判断した場合、減損損失を計上する可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、各市場における製品ライフサイクルを分析し生産設備等の経済的耐用年数を設定しています。また、投資判断を行う際、NPV(正味現在価値)・IRR(内部収益率)基準に基づく収益性・投資回収予定時期を社内で厳格に精査することで、減損損失の計上リスクの回避や極小化に努めています。 ②地政学・経済安全保障リスク <リスクの内容> 米中貿易摩擦、ロシア・ウクライナ情勢、台湾情勢及びインド・パキスタン情勢等の影響により、原油及び天然ガス等の価格高騰、サプライチェーンの混乱、インフレ対策を主眼とした各国中央銀行の利上げ等による為替相場の急変が続くこともあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に下記③ 4)顧客の生産計画に係るリスク及び5)特定の部品の供給体制に係るリスクに記載の影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、事業展開する各国・各地域において事業・投資の許可、関税をはじめとする輸出入規制等、様々な政府規制・法規制の適用を受けています。今後、各国で関税引き上げを伴う保護主義経済政策の本格化が予想され、当社車載製品を中心に売上減少又は原価率悪化の可能性があり、この場合、当社グループの業績及び財務状態に影響を及ぼします。 <主な取り組み> 当社グループは、政府各省庁及び企業・団体等から情報収集し分析を行うことで、各国・各地域における規制・政策及び業界動向を注視し対策を実施していきます。 また、関税引き上げに対する対応として、資材調達から顧客への製品納入に至るサプライチェーンの見直し及び顧客への価格転嫁を図っていきます。 ③市場環境リスク 1)経済状況の変動に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、コンポーネント事業、センサー・コミュニケーション事業、モビリティ事業を中心としてグローバルに事業を展開しており、当連結会計年度の海外売上高は88.8%を占めています。従って、当社グループは直接あるいは間接的に、自動車やスマートフォン等をはじめとし、IoT・AIの活用により新たなビジネスも生まれているEI市場等、グローバルの各市場における経済状況の影響を受ける環境にあり、各市場における景気の変動等によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、物流コストや各種原材料・エネルギーコストの高騰、貿易摩擦、テロ・戦争・感染症拡大・その他の社会的混乱、不利な政治又は経済要因、予期しない法律又は税制の変更等のリスクが常に内在しています。従って、これらの事象が起きた場合には、当社グループ事業の遂行が妨げられ当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、生産拠点と販売拠点が綿密に連携し、迅速に顧客に販売動向や市場の動向を共有することで、生産規模の最適化を図っています。 2)外国為替に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、グローバルに事業展開しており、結果として為替レートの変動による影響を受けます。一例として、外国通貨に対する円高、特に米ドル、ユーロ及び人民元に対して円高に変動した場合には、当社グループの業績にマイナスの影響を及ぼす可能性があります。為替レートの変動が想定から大きく乖離した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、先物為替予約、通貨オプション及び外貨建て債権債務の相殺等、為替変動による影響額の極小化を図っています。 3)有価証券の時価変動に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、売買を目的とした有価証券は保有していませんが、当連結会計年度末において、600億円の有価証券を保有しています。時価を有するものについては全て時価評価を行っており、株式市場における時価の変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、事業上必要である場合を除き、投資株式を取得・保有しないこととし、現在保有している株式については、合理性を確認しながら保有の是非を判断しています。 4)顧客の生産計画に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは国内外のメーカーからの受注生産が大部分を占めるため、顧客の生産計画の影響を直接受けます。地政学・経済安全保障上の各種影響による高まりを受けたエネルギー問題、物流費や部材の高騰、関税引き上げ等不確実な政治経済状況によるサプライチェーン全体への混乱で見通しが立てづらい状況が加速しています。当社グループは、顧客の生産計画に基づき、市場動向、部材の調達リードタイム、安定供給を勘案して取引先に部材手配を行っていますが、市場環境や上記地政学・経済安全保障上の各種影響等に伴う顧客の生産計画の変動影響を受け、生産調整・過剰在庫が発生するリスクがあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、営業部門、生産部門及び資材部門が綿密に連携し、顧客や市場の動向を迅速に共有化し、生産規模及び在庫の適正化を図る取り組みを進めています。 5)特定の部品の供給体制に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、重要部品を当社グループ内で製造するよう努めていますが、一部の重要部品については、当社グループ外の企業から供給を受けています。従って、これらの供給元企業が、上記②地政学・経済安全保障リスクに記載の各種影響、自然災害・感染症、事故等の事由により当社グループの必要とする数量の部品を予定通り供給できない場合、生産遅延や販売機会の損失等が発生し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 供給問題を未然に防ぐ対策として、当社グループは、サプライチェーンマネジメントの強靭化に取り組み、代替調達先の確保や、自然災害・感染症、事故等の発生時は調達部品の生産地を特定できるシステム等により、迅速な対応が取れるよう取り組んでいます。また、取引先への事業方針の説明及び取引先との交流会を適宜実施することにより、パートナーシップの構築を図るとともに、取引先に対する定期的な評価を通じて、部品の安定調達の体制強化を図ります。 6)競合に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、コンポーネント事業におけるスマートフォン向けカメラ用アクチュエーターをはじめとしたデジタル機器向けコンポーネント製品、センサー・コミュニケーション事業やモビリティ事業におけるデジタルキャビン製品等全ての事業分野において、他社との激しい競争に晒されています。特に車載ビジネス分野においては、SDV(Software Defined Vehicle)化やADAS(先進運転支援システム)の進展により、IT・通信分野等、業種・業態の垣根を越えた企業間の開発競争が激化しています。また、従来製品・技術においては市場成熟化の中でコスト競争が激化し、新興国の同業他社が低コストを武器に当社グループと競合しています。それらに起因する市場環境の変化によって、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、当社コア技術を活用した新製品の導入や高品質の製品供給、グローバルネットワークの整備・拡充、M&Aや業務提携の推進等により、顧客満足を得るべく努めます。また、グローバル生産拠点の再編及び生産自動化技術の導入等により、コスト競争力強化を同時に進めていきます。 7)顧客の財務状況に係るリスク <リスクの内容> 当社グループの実質的な売掛金を保有している顧客が、景気低迷等のために支払いが困難になり、その売掛金を回収できなくなった場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループの顧客が適時に支払うことができないことから生じる見積損失について、売掛金に対する貸倒引当金として計上しています。貸倒引当金は当連結会計年度末において40億円計上しています。なお、通常の業務の過程に関連する売掛金は、担保又は信用保険の対象にはなりません。 ④人財・労務リスク 1)人財確保及び人財定着に係るリスク <リスクの内容> 当社グループが事業活動を推進し将来にわたって発展するためには、研究開発・製造・販売・管理等様々な分野において人財の確保と育成が必要です。社員一人ひとりが働きがいをもってチャレンジを楽しむ組織風土の醸成が重要であり、併せて社会環境の変化に合致した労働環境を構築するためにD&I(ダイバーシティー&インクルージョン)の推進が必要です。 一方、国内の少子高齢化に伴う労働人口減少をはじめグローバルでの人財獲得・競争が激化する中、働き方・キャリアに関する価値観が多様化して人財の流動性が高まっているため、年々、人財の確保に関する難易度が高まっています。 雇用環境の変化等により、当社が求める人財の確保やその定着・育成が計画通りに進まなかった場合には、当社グループの将来の成長に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 人的資本経営の重要性が高まる中、当社グループは、経営陣と社員が対話を行うタウンホールミーティングを含む社員のエンゲージメント向上施策に取り組むとともに、社内公募制度等様々な分野でチャレンジできる環境整備と、採用ブランディングの向上やインターンシップの実施等の採用力強化により、多様な人財の採用と育成に取り組んでいます。 また、社員の高齢化や、定年再雇用者が増加する中、各人の適性に応じた職務の割当てにより、社員一人ひとりの豊富な経験や能力を十分に発揮できる環境の整備に努めています。 更に、育児・介護等との両立支援やテレワーク勤務制度等多様な人財が働きやすい職場環境づくり、競争力のある報酬水準となるように賃金の引上げ等を実施し、人財の定着と動機付けを図っています。 2)労働安全衛生に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、国内を対象として「安全衛生方針」を定め、社員一人ひとりが安全に、そして心身ともに健康に働ける職場環境づくりに努めています。 しかし、死亡・後遺症が残る又はそれらに準じる怪我や疾病等人的被害が発生した場合や、生産に影響が出る火災等が発生した場合には、社会的な信用が低下するとともに、生産・出荷や顧客との取引が停止することにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、怪我や疾病につながるリスクや火災等につながるリスクの低減に向け、国内全拠点を対象に、年1回安全衛生アセスメントを実施しています。また、労働災害防止や交通事故防止を目的に安全衛生教育及び交通安全講習会を実施しています。 更に、国内を対象として「健康経営宣言」を制定し、健康診断やストレスチェックの定期的な実施、特定保健指導の実施率向上、禁煙施策、メンタルヘルスへの取り組み等により、健康経営優良法人に5年連続で認定されているなど健康経営を進め、引き続き従業員の健康維持・増進を経営の重要テーマの一つと位置づけ、積極的に取り組みます。 ⑤環境関連リスク 1)気候変動に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、気候変動に伴うリスクが事業活動に大きく影響すると認識しています。低炭素経済への移行に伴い、広範囲に及ぶ政策・法規制・技術・市場の変化が生じることに起因する移行リスクとして、炭素税導入によるエネルギー調達コスト増加、排出量取引の導入によるCO2排出量削減対策や排出権導入に伴うコスト増加等を想定しています。また、異常気象に伴う災害の激甚化に伴うサプライチェーンの寸断や自社操業の停止による売上減少、生産継続・復旧対応コストの増加等の物理リスクを想定しています。それらが当社の想定した範囲を超えて発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、2020年9月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同を表明し、その開示項目に沿ったシナリオ分析を実施し、事業戦略につなげることで、持続可能な成長及びリスクへの適正な対応を目指していきます。 上記移行リスクに対応する取り組みとして、当社グループは、製品カーボンフットプリントの算定・削減、使用電力の100%再生可能エネルギー化の推進、再エネ電力証書の購入等の施策に取り組んでいます。また、物理リスクに対応する取り組みとして、当社グループは、生産拠点の自然災害リスクに鑑み、生産移管や複数社購買の検討等、BCP対応の強化を行っています。 2)環境汚染及び環境負荷物質に係るリスク <リスクの内容> 当社グループの事業活動を通じて環境汚染が発生した場合、汚染除去費用や損害賠償費用等の対応費用が発生し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、欧州や中国を中心に環境負荷物質に対する規制が強化される方向にあり、必要な要件を満たせない場合、販売機会の損失や市場における回収につながるリスクがあります。 <主な取り組み> 当社グループは、グループ経営、コンプライアンス及び環境保全についての基本理念と行動指針を定めています。その中で、経営姿勢の一つとして、地球との調和を掲げ、環境リスク対策への取り組みを行っています。具体的には、化学物質を含む環境汚染物質の管理及び排出削減、大気汚染物質の排出モニタリングと排ガス処理装置の定期点検、国内事業所における土壌・地下水の浄化等を実施しています。 なお、環境関連リスクに関する施策について、全執行役員で構成される「サステナビリティ委員会」で進捗管理・評価・個別施策の審議を行い、取締役会が監督及びモニタリング機能を果たすことにより、サステナビリティーの重点課題に関する目標達成と企業価値向上を目指しています。 ⑥ガバナンスリスク 1)コーポレート・ガバナンスに係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、グローバルに事業展開しており、コーポレート・ガバナンスが有効に機能しない場合、経営者によるステークホルダーの利益に反する企業運営及び組織的な不祥事につながる可能性があり、この場合、事業の持続的成長に支障が生じ、企業価値が毀損し、当社グループの株価の低下、業績及び財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、コーポレート・ガバナンス体制の機関設計として「監査等委員会設置会社」を選択し、取締役の職務執行の組織的監査を行っており、定款の定めに基づき、「重要な業務執行の決定」を取締役に委任し、経営判断の迅速化を図っています。また、取締役会の実効性を担保するために、毎年取締役会へのアンケートを実施し、取締役会で分析・評価し、その結果をもとに具体的な改善策を実施しています。 加えて、社外取締役や監査等委員が社内取締役及び執行役員等の業務執行を監査することにより、経営の透明性向上や適法な会社運営の確保に努めています。なお、取締役の報酬は、報酬諮問委員会を設置して、公平性・透明性・客観性を強化し、当社取締役に求められる役割と責任に見合った報酬体系及び報酬水準となるよう設計しています。なお、業務執行取締役及び執行役員に対する賞与及び譲渡制限付株式報酬において、重大な法令違反等の非違行為等が生じた場合には、報酬諮問委員会の審議のうえ、取締役会の決議により、支給済みである報酬の一部又は全部について対象者に返還を求めるクローバック制度を導入しています。 2)グループ統制に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、国内外に多くのグループ会社を持つことから、グループ統制が重要であると認識しています。そのため、「業務の適正を確保するための体制」に基づき、内部統制システムを整備・運用をしていますが、グループ会社が行った経営上の意思決定に際し、結果的に法令違反や巨額の損失が発生した場合には、当社グループの社会的信用を失墜し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、グループ会社の事業運営の独立性と自立性を尊重しつつ、グループ会社の取締役の職務執行の適正を確保するため、「構成会社経営管理規程」において、管理項目ごとに報告等の手続き方法を定め、報告を受けることとしています。 また、当社の内部監査部門が、定期的に当社及び当社グループ会社における業務執行状況を監査し、その結果を代表取締役、取締役会、監査等委員会及びグループ会社の取締役等に直接報告しています。 ⑦法務・コンプライアンスリスク <リスクの内容> 当社グループは、事業を展開する各国において法令等の遵守を求められています。そのため、例えば、高いシェアを有する製品については、独占禁止法に関する調査手続きを受ける可能性、当社グループの製造する自動車向け製品については、その不具合に伴って顧客・消費者から訴訟提起を受ける可能性があります。これらの事象が発生した場合には、当該対応に要する費用が生じることで、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、法令、社内規程や社会規範等のコンプライアンス違反や人権侵害、ハラスメントによる問題、製品品質に関する不正等が生じることにより、当社グループの企業イメージ毀損、当社製品の生産及び出荷の停止、顧客からの損害賠償請求等、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響する可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループにおいては、定期的に役員・社員向けの社内研修を実施するなど、法令遵守・品質維持等を謳う「アルプスアルパイングループ行動規範」の遵守体制を確保しています。また、社内外に内部通報窓口を設置することで、コンプライアンス違反の把握と未然防止に努めています。更に、有事の際には法務部門と社外弁護士等が連携し適切な措置を講じる体制を確保しています。 ⑧自然災害・感染症リスク 1)自然災害に係るリスク <リスクの内容> 当社グループが事業を展開する地域において、地震・津波・風水害等の自然災害が発生し、当社の想定範囲を超えた場合、設備等への被害、重要な業務の中断、顧客への納期問題等の発生により収益性が悪化し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、自然災害の発生に備え、防災対策や重要な情報インフラのバックアップ体制の整備を行っています。また、事業に重大な影響を及ぼしうる自然災害が発生した際は、危機対策本部を設置するなど、迅速に対応に当たる体制を構築しています。各拠点において、事業活動が停止又は停止に至る可能性のある事象が発生した際は、拠点責任者が予め定められたルールに基づき報告し、全社で収集した情報を共有する体制を整えています。また、顧客に当社グループの被害状況や納入への影響を報告する体制を整備しています。 2)感染症に係るリスク <リスクの内容> 新型コロナウイルス感染症は、日本をはじめ、世界的に収束傾向にありますが、今後も類似の感染症や新たな感染症が発生し、拡大するリスクは常にあり、当社グループ内に拡散した場合、又は、経済活動の停滞が生じた場合、操業停止やサプライチェーンの停止等により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループ社員への感染を未然に防止するため、テレワーク、フレックスタイム勤務を活用した時差出勤、衛生管理の徹底を継続することにより、感染予防と拡散防止に努めます。 ⑨財務リスク 1)資金繰りに係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、取引先銀行とシンジケート方式のコミットメントライン契約を締結していますが、これら契約の財務制限条項に抵触した場合には、借入金の繰上げ返済請求を受けることがあり、当社グループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、財務制限条項に抵触しないよう、財務部門において各事業の事業計画を横断的にモニタリングし、資金調達リスクの低減を図っています。 2)繰延税金資産に係るリスク <リスクの内容> 当連結会計年度末において、繰延税金資産を152億円計上しています。当社グループは将来の収益力に基づく課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断しています。将来課税所得の見積りは、事業計画及びグループ会社間の取引価格を基礎としています。事業計画は、主に、各事業の主要顧客への販売数量及び販売価格、予測されている営業利益率、売上規模に応じた固定費の見積り及び想定為替レートを前提に策定しています。当社グループは、経営環境の変化に応じて事業計画を見直し経営成績の維持を図るとともに、必要な税務戦略を考慮しています。しかし、将来において事業計画の主要な仮定が変化した場合、繰延税金資産の取崩しが発生する可能性があります。 <主な取り組み> 当社は、繰延税金資産に影響を与えるような事業計画の変動要因や、各国・地域の税制変更を定期的に確認しており、将来の見通しの変化等により事業計画の変動が判明した場合には、繰延税金資産の回収可能性に関しての見直しの要否を適時に判断しています。 ⑩IT・情報セキュリティーリスク <リスクの内容> 昨今のサイバー攻撃の高度化や、ITを活用したビジネス詐欺の巧妙化に伴い、当社が事業活動を通じて創出した情報、顧客・サプライヤー又はその他団体及び個人(社員含む)から預かった情報の漏洩・改ざん・破壊等の被害が発生するリスクがあります。 また、社員の働き方の多様化に伴う情報の持ち出しや不適切な取扱いにより秘密情報の外部漏洩が発生するリスクがあります。更に、クラウドシステムの活用推進は、事業活動のDX化を促し、大きな利便性が得られる反面、当社グループが直接管理できないリスクの増大にもつながっています。 このようなリスクが具現化した場合、当社製品の生産及び出荷の停止、顧客やその関係者の機密情報漏洩に起因する損害賠償請求、企業戦略や新技術の漏洩による競争力低下、並びに当社グループの企業イメージ毀損による販売機会の損失等、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響する可能性があります。 また、通信機能を有する車載製品の需要が増加してきており、サイバーセキュリティー体制整備が顧客の採用条件として明示されるようになり、対策の遅れが販売機会の損失につながる可能性もあります。 <主な取り組み> 2024年7月に第三者による当社グループのサーバーへの不正アクセスを受ける事件が発生しました。 当該事件を踏まえ、当社では、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)体制を構築し、サーバーアクセスの認証強化、社内ネットワーク脆弱性診断の定期実施、重要情報の管理・統制プロセスの改善、情報セキュリティーインシデントを想定した訓練を含む、当社及び当社サプライチェーン全体での情報管理強化対策に取り組んでいます。また、社内研修による社員の知識習得とコンプライアンス意識向上を継続実施します。これらを通じて、再発防止に努め、信頼回復を図っていきます。また、サイバーセキュリティーに対応した開発体制整備や情報セキュリティーに十分配慮した通信機能を有する製品開発に取り組んでいきます。 ⑪知的財産リスク <リスクの内容> 特許・その他の知的財産は、当社グループに関連する製品市場の多くが技術革新に重点を置いていること等から、重要な競争力の要因となっています。当社グループは、自社開発技術・製品・サービスにおいて、特許・商標及びその他の知的財産権を取得し、場合によっては特許・その他の知的財産権を行使すること等により、当該技術・製品・サービスの保護を図っています。一方、製品開発に当たっては第三者の知的財産権を尊重した開発を行っていますが、実際に侵害しているか否かを問わず第三者による知的財産権侵害の申し立てを受ける可能性があります。 また、当社グループが知的財産権を侵害しているとして提訴されている訴訟案件については、裁判の経過により将来において損害賠償等が確定した場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。更に当社グループの製品には、他社の知的財産権のライセンスを受けているものもありますが、当該知的財産権の保有者が将来において、ライセンスを当社グループに引き続き与えるという保証はありません。当社グループにとって好ましくない事態が生じた場合には、当社グループの事業はその影響を受ける可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、社員向けに知的財産権に関する定期的な教育・研修を実施するとともに、当社グループ社員による知財侵害者発掘奨励制度を導入し、知的財産権保護に努めています。また、他社の知的財産権の侵害を未然に防止するために、先行する知的財産権の調査を徹底するとともに、外部の特許事務所を活用するなどの対策を講じています。
今年
有価証券報告書に記載した事業の状況・経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識しているリスクを可視化し、それらの発生可能性、事業への影響度、リスク対策の実施状況等の観点から評価したリスクマップを整備し、その中から優先順位付けした当社グループの主要リスクを示しています。 当社グループにおける主要リスクの内容と取り組みについては次のとおりです。なお、文中においては将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。 ①事業戦略リスク 1)事業ポートフォリオ転換に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、事業拡大を図るため、当社の事業内容とシナジーを発揮でき、かつ成長が見込まれる会社の買収や事業譲受等のM&Aを検討していきます。M&Aの実施に当たっては、市場動向や顧客のニーズ、相手先企業の経営成績、財務状況、市場競争力、M&A実行後の対象会社と当社グループとの経営・業務・意識統合プロセスの検討及び計画、経営課題及びその対応方針等を十分に考慮して進めます。しかし、事前の調査・検討に不足や見落としが生じることや、買収した事業が計画通りに展開することができず、投下した資金の回収ができない場合や追加的費用が発生した場合等には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、当社グループは、成長性が高く、安定的な収益の得られる事業構造の確立のため、事業ポートフォリオにおける非注力・ノンコア事業/不採算事業の整理、終息の取り組み(カーブアウト)を進めています。しかし、各国の規制、雇用問題、当社グループが売却を検討している事業に対する市場における需要不足等により、これらが実行されない可能性があります。これらが実行された場合においても、顧客等からの評価の低下等、予期せぬ結果をもたらす可能性もあります。 <主な取り組み> M&Aの実施に当たっては、当社事業計画に照らし合わせ、市場・技術動向や顧客ニーズ、相手先企業のポテンシャル等のリスクを執行役員会及び取締役会にて十分に分析・審議した上で、実施していきます。 また、事業ポートフォリオの再構築に当たっては、市場・業界動向、戦略、売却価格、プロセス及び潜在リスク等様々な視点から分析した上で、執行役員会及び取締役会にて審議し、慎重に進めています。 2)新技術の導入に係るリスク <リスクの内容> 近年、AIや5G/6G等の新技術が急速に進展しており、これらの技術はスマートフォンやサーバー等の情報通信分野だけでなく、自動車等の産業へ波及していくことが予想されます。当社グループは、コンポーネント製品、センサー・コミュニケーション製品、及びキャビンドメインコントローラーをはじめとするモビリティ製品において、当社コア技術を活用し、AI時代に向けたマルチモーダルセンシング技術等の新技術の開発を行っています。当社グループの事業は、スマートフォンや自動車をはじめとして技術革新のスピードが非常に速く、顧客要求の変化や新製品・サービスの導入が頻繁な市場であり、新たな技術・製品・サービスの開発により短期間に製品・サービスが陳腐化して市場競争力を失い、販売価格が大幅に下落することがあります。そのため、それらの市場の変化に迅速な対応ができない場合や、顧客ニーズに合わせた新製品の導入ができない場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 新技術の導入に当たっては、これらの変化に対応すべく、中期経営計画2027における戦略投資テーマ(国内生産競争力強化・センサー領域・ソフトウェア・人的資本等)及び個々の開発テーマに対し、投下資本利益率(ROIC)に基づく投資判断を行い、計画的かつ適切に投資を行っていくことで、技術力強化と人財育成を図っていきます。 また、営業部門が市場・顧客動向を把握し、技術部門等にフィードバックを図ることにより、市場変化に対応した新技術開発を進めています。 3)特定の顧客依存に係るリスク <リスクの内容> 当社の一部のビジネスユニット及び製品の販売では、特定の顧客に依存しているため、当該顧客の投資・販売計画及び資材調達の方針等が、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、既存顧客との更なる関係強化を図るとともに、事業セグメント毎の主要顧客別戦略を推進することにより、特定の顧客に過度に依存しないバランス経営を図ります。 ②事業遂行リスク 1)製品品質に係るリスク <リスクの内容> 当社は、部品の製造や製品の組立の一部を数社の取引先に外部委託しており、その中には、非常に複雑な製造工程を必要とする部品や製品の組立があります。そのため、規格や仕様を満たさない部品や組立品が製造され、当社に供給されることにより、当社製品の品質に影響する場合があります。また、当社で全て製造、組み立てる場合においても、製品への微小不純物の混入や製造工程の問題等の発生によって製品が納品できない状態になる場合や規格外となる場合があります。こうした要因によって生産高が計画を下回る、あるいは製品の出荷が遅れる等、業績に重大な影響を与える可能性があります。また、当社製品の品質問題によりリコールや大規模な製品事故が発生した場合は、多額の費用の発生や社会的信用の低下につながります。当社グループの製品の品質に起因して顧客の損失が発生した場合、生産物賠償責任保険の適用を超える賠償責任を問われる可能性があります。その結果として、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼします。 <主な取り組み> 当社は、外部委託先の選定に当たり、十分な検討の上、委託先を選定しています。また、外部委託先には、当社と同じ生産管理及び品質管理を適用し、顧客への納期及び品質要求に対応しています。社内においては、製品の生産に関し、関連法規制の調査/周知徹底・設計審査・製品アセスメント・内部品質監査・工程管理・各種評価試験等を通じ、開発から出荷に至るサプライチェーンを含めた全ての段階における品質保証体制整備に努めています。また、AIやロボットを活用した生産性改善に向けた取り組みを実施し、リスクの低減に努めています。 2)生成AIの活用に係るリスク <リスクの内容> 近年、生成AIツールの利用が急速に普及しており、当社グループでも業務効率や生産性の向上、イノベーションの促進等を実現するため、生成AIツールの導入を推進していますが、生成AIツールの活用が遅れることにより、競争力が低下するリスクが想定されます。また、生成AIのアウトプットを過信し、適切に業務が遂行されないなどのリスクも想定されます。更に、生成AIは、有用である反面、まだ発展途上の技術であるため、その利用に当たっては、秘密情報や個人情報の入力による情報漏洩、誤情報の生成、知的財産権の侵害等の可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、生成AIの利用に関するガイドラインの策定、社内教育の実施等を通じて、社内の管理体制の整備・強化に取り組んでいます。 ③地政学・経済安全保障リスク <リスクの内容> 当社は、日本以外に米国や欧州、アジア地域をはじめとする世界各国で事業活動や投資を行っています。これらの海外市場において、当社にとって望ましくない政治的・地政学的・経済的要因により、経済安全保障政策・投資規制・製品や原材料の輸出入の規制・収益の本国送金規制・関税の引き上げ等に関する予期できない法律・規制の変更等のリスクに直面し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、ウクライナ情勢や中東情勢の長期化、米中間の政治的・経済的な対立、台湾有事等のリスク発生の可能性が高いと考えています。 <主な取り組み> 増大する地政学・経済安全保障リスクがもたらす当社グループへの影響を最小限に抑えるため、当社は、経済安全保障委員会を設置し、政府各省庁及び企業・団体等から刻々と変化する国際情勢を把握し、地政学リスクのモニタリングや重要技術情報の流出防止の取り組み強化等、能動的なリスク低減施策をとっています。また、事業継続計画(BCP)の観点から日本・アセアンを含めた代替生産体制の実現等による生産体制の多極化を進めます。 ④市場環境リスク 1)顧客の需要に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは国内外のメーカーからの受注生産が大部分を占めるため、顧客の生産計画の影響を直接受けます。地政学・経済安全保障上の各種影響による高まりを受けたエネルギー問題、物流費や部材の高騰、関税引き上げ等、不確実な政治経済状況によるサプライチェーン全体への混乱で見通しが立てづらい状況が加速しています。当社グループは、顧客の生産計画に基づき、市場動向、部材の調達リードタイム、安定供給を勘案して取引先に部材手配を行っていますが、市場環境や上記地政学・経済安全保障上の各種影響等により、早期生産終了を含む顧客の生産計画の変動影響を受け、生産調整・過剰在庫が発生するリスクがあり、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、モビリティ事業の顧客において、EVからHEV等へのモデル変更やEVの開発を中止する事象が発生しており、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、事業部門、営業部門、生産部門及び資材部門が綿密に連携し、顧客や市場の動向を迅速に共有し、生産規模及び在庫の適正化に向けた取り組みを進めています。 また、モビリティ事業の顧客において、企画台数未達の場合には補償に関して交渉を行います。また、モビリティ事業の生産拠点最適化を行うことにより、モビリティ事業の収益確保を図ります。 2)部材価格の高騰に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、重要部材の内製化に努めていますが、一部についてはグループ外からの供給に依存しています。このため、特にモビリティ製品の重要部品であるメモリの供給不足に伴う価格上昇や、主にコンポーネント製品に使用する原材料である地金等の価格上昇に加え、中東情勢の長期化に伴う原油価格の上昇及びナフサ由来部材の調達混乱、更には取引先の事業撤退等により部材価格が高騰した場合には、当社製品の原価率が悪化し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 供給問題を未然に防ぐ対策として、当社グループは、サプライチェーンマネジメントの最適化・強靭化に取り組んでいます。具体的には、取引先へ事業方針説明会を適宜実施することにより、パートナーシップの構築を図るとともに、取引先に対する定期的な評価を通じて、部品の安定調達の体制強化を図っています。また、重要部材については、代替調達先の選定・確保にも努めています。更に、当社製品の原価率が悪化した際には、顧客との価格適正化の交渉を行います。 3)外国為替に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、グローバルに事業展開しており、結果として為替レートの変動による影響を受けます。一例として、米ドルが円高に変動した場合又はユーロ及び人民元が円安に変動した場合には、当社グループの業績にマイナスの影響を及ぼす可能性があります。為替レートの変動が想定から大きく乖離した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、先物為替予約、通貨オプション及び外貨建て債権債務の相殺等、為替変動による影響額の極小化を図っています。 4)有価証券の時価変動に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、売買を目的とした有価証券は保有していませんが、当連結会計年度末において、676億円の有価証券を保有しています。時価を有するものについては全て時価評価を行っており、株式市場における時価の変動が当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社は、政策保有株式等について、毎年の保有に係る合理性検証の結果、保有意義がないと判断された場合、適宜縮減を進めています。また、保有株式の株価変動が当社の財政状態に重要な影響を及ぼす可能性を察知するため、定期的に株価のモニタリングを行っています。 5)当社製品の競合環境に係るリスク <リスクの内容> 当社グループが属する電子部品業界は、中長期的に需要機会は大きく伸長すると見込まれますが、同時に競合他社との競争は激しく、製品の特性、供給力、コスト競争力等で競合他社に劣後する場合、当社市場シェアが低下し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。特に、昨今、中国・アセアンローカルの競合メーカーが急速に力をつけてきており、競合との競争は更に激化する傾向にあります。 <主な取り組み> 当社グループは、将来の市場、製品及び技術動向の予測に基づき、当社コア技術を活用した開発を進め、付加価値の高い新製品を継続的に投入していきます。また、独自の生産技術、現場のものづくり力を統合したコストダウンの推進、顧客需要にタイムリーに応える供給力の整備、顧客との安定した取引関係を構築する営業力等の総合力により、マーケットシェアの維持拡大に注力し、売上の拡大や収益性の向上に努めます。 ⑤人財・労務リスク 1)人財確保及び人財定着に係るリスク <リスクの内容> 当社グループが事業活動を推進し将来にわたって発展するためには、研究開発・製造・販売・管理等様々な分野において人財の確保と育成が必要です。社員一人ひとりが働きがいをもってチャレンジを楽しむ組織風土の醸成が重要であり、併せて社会環境の変化に合致した労働環境を構築するためにD&I(ダイバーシティー&インクルージョン)の推進が必要です。一方、国内の少子高齢化に伴う労働人口減少をはじめグローバルでの人財獲得・競争が激化する中、働き方・キャリアに関する価値観が多様化して人財の流動性が高まっているため、年々、人財の確保に関する難易度が高まっています。雇用環境の変化等により、当社が求める人財の確保やその定着・育成が計画通りに進まなかった場合には、当社グループの将来の成長に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 人的資本経営の重要性が高まる中、当社グループは、経営陣と社員が対話を行うタウンホールミーティングを含む社員のエンゲージメント向上施策に取り組むとともに、社内公募制度等様々な分野でチャレンジできる環境整備と、採用ブランディングの向上やインターンシップの実施等の採用力強化により、多様な人財の採用と育成に取り組んでいます。また、社員の高齢化や、定年再雇用者が増加する中、各人の適性に応じた職務の割当てにより、社員一人ひとりの豊富な経験や能力を十分に発揮できる環境の整備に努めています。更に、育児・介護等との両立支援やテレワーク勤務制度等多様な人財が働きやすい職場環境づくり、競争力のある報酬水準となるように賃金の引上げ等を実施し、人財の定着と動機付けを図っています。 2)労働安全衛生に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、国内を対象として「安全衛生方針」を定め、社員一人ひとりが安全に、そして心身ともに健康に働ける職場環境づくりに努めています。しかし、死亡・後遺症が残る又はそれらに準じる怪我や疾病等人的被害が発生した場合や、生産に影響が出る火災等が発生した場合には、社会的な信用が低下するとともに、生産・出荷や顧客との取引が停止することにより、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、怪我や疾病につながるリスクや火災等につながるリスクの低減に向け、国内全拠点を対象に、年1回安全衛生アセスメントを実施しています。また、労働災害防止や交通事故防止を目的に安全衛生教育及び交通安全講習会を実施しています。更に、国内を対象として「健康経営宣言」を制定し、健康診断やストレスチェックの定期的な実施、特定保健指導の実施率向上、禁煙施策、メンタルヘルスへの取り組み等により、健康経営優良法人に6年連続で認定されています。引き続き健康経営を進め、従業員の健康維持・増進を経営の重要テーマの一つと位置づけ、積極的に取り組みます。 ⑥ガバナンス・コンプライアンスリスク 1)コーポレート・ガバナンスに係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、グローバルに事業展開しており、コーポレート・ガバナンスが有効に機能しない場合、経営者によるステークホルダーの利益に反する企業運営及び組織的な不祥事につながる可能性があり、この場合、事業の持続的成長に支障が生じ、企業価値が毀損し、当社グループの株価の低下、業績及び財務状態に悪影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、コーポレート・ガバナンス体制の機関設計として「監査等委員会設置会社」を選択し、取締役の職務執行の組織的監査を行っており、定款の定めに基づき、「重要な業務執行の決定」を取締役に委任し、経営判断の迅速化を図っています。また、取締役会の実効性を担保するために、毎年取締役会へのアンケートを実施し、取締役会で分析・評価し、その結果をもとに具体的な改善策を実施しています。 加えて、社外取締役や監査等委員が社内取締役及び執行役員等の業務執行を監査することにより、経営の透明性向上や適法な会社運営の確保に努めています。なお、取締役の報酬は、報酬諮問委員会を設置して、公平性・透明性・客観性を強化し、当社取締役に求められる役割と責任に見合った報酬体系及び報酬水準となるよう設計しています。また、業務執行取締役及び執行役員に対する賞与及び譲渡制限付株式報酬において、重大な法令違反等の非違行為等が生じた場合には、報酬諮問委員会の審議の上、取締役会の決議により、支給済みである報酬の一部又は全部について対象者に返還を求めるクローバック制度を導入しています。 2)グループ統制に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、国内外に多くのグループ会社を持つことから、グループ統制が重要であると認識しています。そのため、「業務の適正を確保するための体制」に基づき、内部統制システムを整備・運用をしていますが、グループ会社が行った経営上の意思決定に際し、結果的に法令違反や巨額の損失が発生した場合には、当社グループの社会的信用を失墜し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、グループ会社の事業運営の独立性と自立性を尊重しつつ、グループ会社の取締役の職務執行の適正を確保するため、「構成会社経営管理規程」において、管理項目ごとに報告等の手続き方法を定め、報告を受けることとしています。 また、当社の内部監査部門が、定期的に当社及び当社グループ会社における業務執行状況を監査し、その結果を取締役会、監査等委員会、執行役員会及びグループ会社の取締役等に直接報告しています。 3)コンプライアンスに係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、経営姿勢の一つとして「公正な経営」を掲げ、コンプライアンスの徹底に努めています。しかし、コンプライアンスの徹底が十分になされず、法令、社内規程や社会規範等のコンプライアンス違反や人権侵害、ハラスメントによる問題、製品品質や会計に関する不正等が生じた場合、当社グループの企業イメージ毀損、当社製品の生産及び出荷の停止、顧客からの損害賠償請求等、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響する可能性があります。 <主な取り組み> 当社は、コンプライアンス活動を推進する組織として、コンプライアンス推進委員会を設置し、全社コンプライアンス推進体制の構築・運営、コンプライアンス意識の醸成(教育・啓蒙の促進)、ルールとプロセスの遵守の促進(実効的な定期点検の推進とインシデント情報・再発防止策の展開)に取り組んでいます。また、当社グループ会社ごとに、コンプライアンス推進責任者を任命し、当社グループで発生したインシデント情報及び再発防止策を周知するようにしています。 そして、社内外に内部通報窓口を設置することで、コンプライアンス違反の把握と未然防止に努めています。更に、有事の際には法務部門と社外弁護士等が連携し適切な措置を講じる体制を確保しています。 ⑦法務リスク 1)契約締結・訴訟に係るリスク <リスクの内容> 当社グループの事業運営に関し、不適切な契約の締結がなされた場合、損害賠償請求等、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響する可能性があります。また、当社グループの信頼性や企業イメージが低下する可能性もあります。 <主な取り組み> 当社グループは、契約審査制度を整備し、訴訟その他法的手続きの発生を未然に防止するよう努めるとともに、万が一訴訟その他法的手続きが発生した場合には、外部専門家と連携しながら当社グループへの影響を最小限に抑えることに努めています。 ⑧自然災害・感染症リスク 1)自然災害に係るリスク <リスクの内容> 当社グループが事業を展開する地域において、地震・津波・風水害等の自然災害が発生し、当社の想定範囲を超えた場合、設備等への被害、重要な業務の中断、顧客への納期問題等の発生により収益性が悪化し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、自然災害の発生に備え、防災対策や重要な情報インフラのバックアップ体制の整備を行っています。また、事業に重大な影響を及ぼしうる自然災害が発生した際は、危機対策本部を設置するなど、迅速に対応に当たる体制を構築しています。各拠点において、事業活動が停止又は停止に至る可能性のある事象が発生した際は、拠点責任者が予め定められたルールに基づき報告し、全社で収集した情報を共有する体制を整えています。また、顧客に当社グループの被害状況や納入への影響を報告する体制を整備しています。 2)感染症に係るリスク <リスクの内容> 新型コロナウイルス感染症は、収束傾向にありますが、今後も類似の感染症や新たな感染症が発生し、拡大するリスクは常にあり、当社グループ内に拡散した場合、又は、経済活動の停滞が生じた場合、操業停止やサプライチェーンの停止等により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループ社員への感染を未然に防止するため、テレワーク、フレックスタイム勤務を活用した時差出勤、衛生管理の徹底を継続することにより、感染予防と拡散防止に努めます。また、大規模感染症が海外にて発生した場合には、駐在員やその家族の感染状況の把握及び大使館・各種機関からの情報収集に努め、これらの情報をもとに、帰国その他安全措置等必要な対応を迅速に決定していきます。 ⑨財務リスク 1)資金繰りに係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、取引先銀行とシンジケート方式の借入金契約を締結していますが、これら契約の財務制限条項に抵触した場合には、借入金の繰上げ返済請求を受けることがあり、当社グループの財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、財務制限条項に抵触しないよう、財務部門において各事業の事業計画を横断的にモニタリングし、資金調達リスクの低減を図っています。 2)繰延税金資産に係るリスク <リスクの内容> 当連結会計年度末において、繰延税金資産を138億円計上しています。当社グループは将来の収益力に基づく課税所得を見積り、繰延税金資産の回収可能性を判断しています。将来課税所得の見積りは、事業計画及びグループ会社間の取引価格を基礎としています。事業計画は、主に、各事業の主要顧客への販売数量及び販売価格、予測されている営業利益率、売上規模に応じた固定費の見積り及び想定為替レートを前提に策定しています。当社グループは、経営環境の変化に応じて事業計画を見直し経営成績の維持を図るとともに、必要な税務戦略を考慮しています。しかし、将来において事業計画の主要な仮定が変化した場合、繰延税金資産の取崩しが発生する可能性があります。 <主な取り組み> 当社は、繰延税金資産に影響を与えるような事業計画の変動要因や、各国・地域の税制変更を定期的に確認しており、将来の見通しの変化等により事業計画の変動が判明した場合には、繰延税金資産の回収可能性に関しての見直しの要否を適時に判断しています。 3)不良債権及び貸し倒れに係るリスク <リスクの内容> 当社は、売掛債権について、顧客が期日までに返済する能力があるか否かを考慮し、回収不能額を見積った上で貸倒引当金を計上しています。しかしながら、通常の営業取引において当社の売掛債権は、担保物件や信用保証により、全ては保全されていません。従って、経済環境の悪化等に伴い、顧客に対する売掛債権の回収が困難となり、保全されていない多額の債権が発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社は、顧客与信管理規定に基づき、顧客ごとに回収条件・与信限度額を設定し、定期的に与信の見直しを行っています。また、回収期限を日次で管理しており、回収遅延や信用不安が発生した場合は、個別に債権回収、条件変更、担保・保証の入手等の債権保全策を講じ、貸倒リスクの極小化に努めています。 4)固定資産の評価及び減損損失に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、当連結会計年度末において有形固定資産及び無形固定資産を1,885億円保有しています。当社グループは顧客の需要予測による将来の販売計画に基づいて設備投資を行っていますが、固定資産の回収可能性は、個人消費の動向、新製品の導入タイミング、新仕様や規格変更への対応及び技術革新のスピード等に影響を受けます。特に車載市場においては、自動車販売台数に基づく顧客の需要変動や顧客ニーズの変化、技術革新への対応等が遅延した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、投資判断を行う際、その収益性・投資回収を社内で厳格に精査することで減損損失の計上リスクの軽減に努めています。しかし、急激な経営環境の悪化により収益性が低下し、帳簿価額の全部又は一部を回収できないと判断した場合、減損損失を計上する可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、各市場における製品ライフサイクルを分析し生産設備等の経済的耐用年数を設定しています。また、投資判断を行う際、NPV(正味現在価値)・IRR(内部収益率)基準に基づく収益性・投資回収を社内で厳格に精査することで、減損損失の計上リスクの回避や極小化に努めています。 ⑩IT・情報セキュリティーリスク <リスクの内容> 昨今のサイバー攻撃の高度化や、ITを活用したビジネス詐欺の巧妙化に伴い、当社が事業活動を通じて創出した情報、顧客・サプライヤー又はその他団体及び個人(社員含む)から預かった情報の漏洩・改ざん・破壊等の被害が発生するリスクがあります。 また、社員の働き方の多様化に伴う情報の持ち出しや不適切な取扱いにより秘密情報の外部漏洩が発生するリスクがあります。更に、クラウドシステムの活用推進は、事業活動のDX化を促し、大きな利便性が得られる反面、当社グループが直接管理できないリスクの増大にもつながっています。 このようなリスクが具現化した場合、当社製品の生産及び出荷の停止、顧客やその関係者の機密情報漏洩に起因する損害賠償請求、企業戦略や新技術の漏洩による競争力低下、並びに当社グループの企業イメージ毀損による販売機会の損失等、当社グループの事業、業績及び財務状況に影響する可能性があります。 また、通信機能を有する車載製品の需要が増加してきており、サイバーセキュリティー体制整備が顧客の採用条件として明示されるようになり、対策の遅れが販売機会の損失につながる可能性もあります。 <主な取り組み> 当社では、ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)体制を構築し、サーバーアクセスの認証強化、社内ネットワーク脆弱性診断の定期実施、重要情報の管理・統制プロセスの改善、情報セキュリティーインシデントを想定した訓練を含む、当社及び当社サプライチェーン全体での情報管理強化対策に取り組んでまいりましたが、2026年3月期に当社が利用している外部VPNシステムに不正アクセスを受け、個人情報が外部の攻撃者に閲覧された可能性を否定できない事案が発生しました。 当該事案を踏まえ、これまでの情報管理強化対策に加え、VPNシステムを含むシステム全体のセキュリティー対策及び監視体制の強化、個人情報の取扱い及び管理ルールの再点検、社内システム利用者に対する情報セキュリティー教育を実施します。これらを通じて、再発防止に努め、信頼回復を図っていきます。 ⑪環境関連リスク 1)環境汚染及び環境負荷物質に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、事業活動に伴う大気・土壌・河川等水資源環境への影響を最小限に抑えることが、地域社会との共生と持続可能な成長の基盤であると考えています。しかし、当社グループの事業活動を通じて、想定外の事態による環境汚染が発生した場合、汚染除去費用や損害賠償費用等の対応費用が発生し、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 また、欧州や中国を中心に環境負荷物質に対する規制が強化される方向にあり、これらの規制を遵守できない状況に陥った場合、環境負荷物質を大量に漏洩させるなどの事故を起こした場合、あるいは含有が禁止されている環境負荷物質を製品から排除できなかった場合、その対策のために多額の費用が生じるほか、事業活動の制限、顧客への賠償責任、社会的信用の低下を招き、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、土壌汚染及び地下水汚染のリスクを最小限に抑えるため、地下埋設配管の地上化、重油貯蔵タンクの給油口周辺への防液堤の設置、漏洩センサーの導入等の対策を実施しており、リスクの早期検知と迅速な対応を可能にしています。また、国内拠点では、地下水の下流に位置する敷地境界に揚水浄化施設を設置し、基準値を超える地下水が敷地外へ流出しないよう、適切な管理を行っています。更に、各工場では、化学物質の使用状況を確認するパトロールの実施や、工場ごとに、化学物質や廃棄物の保管場所、取扱う場所等を図面化した「環境リスクマップ」を作成し、事故発生リスクが高い場所を可視化し、環境リスクの低減に繋げています。 環境負荷物質の規制に対する取り組みとしては、欧州のRoHS指令やREACH規則等の法規制、業界基準の最新動向を調査し、その結果を「グリーン調達基準書」に反映しており、製品設計部門が部材選定する場合、及び、工程設計部門が工程で使用する設備や生産補助材を選定する場合において、グリーン調達基準書の部材評価に基づく調査を実施し、適合する部材を選定しています。また、出荷する製品に基準を超える環境負荷物質が含有していないことを確認するため、定期的に蛍光X線分析装置による分析を実施しています。 2)気候変動及び資源循環に係るリスク <リスクの内容> 当社グループは、気候変動に伴うリスクが事業活動に大きく影響すると認識しています。低炭素経済への移行に伴い、広範囲に及ぶ政策・法規制・技術・市場の変化が生じることに起因する移行リスクとして、カーボンプライシング制度の加速、省エネ・GHG排出量規制の強化、低炭素製品需要の拡大、鉱物資源の需要逼迫、電力需要の拡大等を想定しています。また、異常気象に伴う災害の激甚化に伴うサプライチェーンの寸断や自社操業の停止による売上減少、気温上昇に伴う従業員の健康悪化による労働生産性の低下やエネルギーコストの増大等の物理リスクを想定しています。それらが当社の想定した範囲を超えて発生した場合、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、2020年9月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)への賛同を表明し、その開示項目に沿ったシナリオ分析を実施し、事業戦略につなげることで、持続可能な成長及びリスクへの適正な対応を目指していきます。 上記移行リスクに対応する取り組みとして、当社グループは、インターナルカーボンプライシング制度導入による事業ポートフォリオ評価への組み込み、計画的な設備更新による規制強化への先行対応、低炭素製品・技術開発の強化による需要対応力の向上、サプライヤーとの協働や複数調達先の検討によるコスト上昇の抑制と安定調達の確保、省エネ推進による電力需要・料金上昇リスクの抑制等の施策に取り組んでいます。また、物理リスクに対応する取り組みとして、当社グループは、定量的リスク評価に基づく防災・減災対策の優先実施、定量的リスク評価に基づくサプライチェーンリスクの可視化、定量的な熱中症リスク評価に基づく職場環境・健康対策の強化、高温環境を考慮した設備・建屋対策によるエネルギー負荷抑制等の対応強化を行っています。 なお、環境関連リスクに関する施策について、全執行役員で構成される「サステナビリティ委員会」で進捗管理・評価・個別施策の審議を行い、取締役会が監督及びモニタリング機能を果たすことにより、サステナビリティーの重点課題に関する目標達成と企業価値向上を目指しています。 ⑫知的財産リスク <リスクの内容> 特許・その他の知的財産は、当社グループに関連する製品市場の多くが技術革新に重点を置いていること等から、重要な競争力の要因となっています。当社グループは、自社開発技術・製品・サービスにおいて、特許・商標及びその他の知的財産権を取得し、場合によっては特許・その他の知的財産権を行使すること等により、当該技術・製品・サービスの保護を図っています。一方、製品開発に当たっては第三者の知的財産権を尊重した開発を行っていますが、実際に侵害しているか否かを問わず第三者による知的財産権侵害の申し立てを受ける可能性があります。また、通信技術に関連する製品では、第三者の標準必須特許に対する高額の実施許諾料の支払いを要求される可能性があります。 また、当社グループの製品には、他社の知的財産権のライセンスを受けているものもありますが、当該知的財産権の保有者が将来において、ライセンスを当社グループに引き続き与えるという保証はありません。当社グループにとって好ましくない事態が生じた場合には、当社グループの事業はその影響を受ける可能性があります。 <主な取り組み> 当社グループは、社員向けに知的財産権に関する定期的な教育・研修を実施するとともに、当社グループ社員による知財侵害者発掘奨励制度を導入し、知的財産権保護に努めています。また、新技術・新製品・新サービスを開発する際には、他社の知的財産権の侵害を未然に防止するために、先行する知的財産権の調査を徹底し、必要に応じて設計回避等の対策を講じています。それでも第三者から申し立てがあった場合は誠実に対応を行い、必要に応じて適正な和解金や実施許諾料を支払うことで解決を図ります。
KAMの対象が、前年の3項目(モジュール・システム事業の情報通信機器の減損兆候、持分法適用会社(株)アルプス物流の持分一部売却、親会社の繰延税金資産の回収可能性)から、モビリティ事業の情報通信機器に係る固定資産の減損兆候の1項目のみに変更された。セグメント名の変更に伴い固定資産計上額は21,601百万円から26,621百万円に、不確実性の要因も米国追加関税等から日本・北米・欧州の自動車メーカーの販売戦略見直しによる販売数量・製品構成の変化へと記載が改められた。アルプス物流の持分売却および繰延税金資産の2項目は当期のKAMから削除されている。
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監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。モジュール・システム事業の情報通信機器に係る固定資産の減損の兆候モビリティ事業の情報通信機器に係る固定資産の減損の兆候 監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由 監査上の対応会社は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、当連結会計年度末において、モジュール・システム事業の情報通信機器の固定資産を21,601百万円計上している。会社は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、当連結会計年度末において、モビリティ事業の情報通信機器の固定資産を26,621百万円計上している。 会社は、営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスの場合、使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化がある場合、経営環境の著しい悪化の場合等に、減損の兆候があると判断している。当連結会計年度は、中国市場において会社の主要顧客である外資自動車メーカーの販売不振が継続したものの、製品の切り替わりに伴う製品ミックスの良化や開発費の効率化により営業損益は継続してマイナスではない。しかしながら、翌年度以降のモジュール・システム事業の情報通信機器を取り巻く経営環境は、中国における自動車業界の変化に伴う製品販売数量の低迷に加え、米国での追加関税に伴う関税の負担増加及び自動車生産台数への影響による不確実性が存在する。当連結会計年度は、中国市場において主要顧客である日本・北米・欧州の自動車メーカーの販売不振が継続したものの、新製品の発売等に伴い営業損益は継続してマイナスではない。しかしながら、翌年度以降のモビリティ事業の情報通信機器を取り巻く経営環境は、主要顧客である日本・北米・欧州の自動車メーカーの販売戦略の見直し等に起因する販売数量及び製品構成の変化による不確実性が存在する。そのため会社は、固定資産の減損の兆候判定に当たり、事業計画の達成可能性等についても総合的に勘案することにより、事業計画の前提となった経営環境に著しい悪化が生じたか、あるいは生ずる見込みであるか、また、固定資産の使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化が生じていないかどうかを評価している。その結果、経営環境に変化はあるものの、大幅な悪化は見込まれておらず、減損の兆候はないと判断している。 減損の兆候判定に使用する事業計画における主要な仮定は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、受注予測及び限界利益率である。受注予測については、プロジェクトごとの受注金額が大きく、その受注獲得の成否及び受注獲得時の計画販売数量からの変動が将来の売上高に大きな影響を与える。また、限界利益率については、事業計画における変動費率の達成状況等による変動が営業利益に対して大きな影響を与える。 これらの主要な仮定は経営者による判断を必要とすること、減損の兆候判定が適切に行われない場合は減損損失が適切に計上されないリスクがあることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項と判断した。当監査法人は、モジュール・システム事業の情報通信機器に係る固定資産の減損損失の兆候判定において、経営環境の著しい悪化、固定資産の使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化が生じていないという経営者の判断の妥当性を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。当監査法人は、モビリティ事業の情報通信機器に係る固定資産の減損損失の兆候判定において、経営環境の著しい悪化、固定資産の使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化が生じていないという経営者の判断の妥当性を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・過年度における事業計画とその後の実績を比較し、事業計画策定における経営者の見積プロセスの有効性を評価した。 ・受注予測について、経営者と協議を行い、外部機関による各車種の生産予測レポートと比較分析を実施した。また、主要な自動車メーカー向けのOEM製品については、具体的な製品モデルと今後の展開について経営者と協議し、受注予測との整合性を検証した。さらに、長期にわたる受注予測については過去の受注予測に対する受注実績の達成状況が反映されていることを検証した。 ・限界利益率を評価するに当たり、売価については、値引きを考慮した最新の実績売価と比較した。変動費率については、材料費率、加工費率、物流費率及びその他変動費率に区分し、過去実績の趨勢分析を実施した。 ・経営者との協議、取締役会議事録閲覧、過年度における受注予測と受注実績及び事業計画策定に用いられた受注予測との比較等を通じて、使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化を示唆する状況の有無を検証した。持分法適用会社である(株)アルプス物流に対する持分の一部売却 監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由 監査上の対応 会社は、注記事項(連結損益及び包括利益計算書関係)に記載されているとおり、持分法適用会社である(株)アルプス物流が実施する自己株式取得に応じてアルプス物流株式の全てを売却しているが、先んじて(株)アルプス物流の議決権を100%保有することとなったLDEC(株)の株式(議決権比率20%)を取得し、LDEC(株)を通じて、(株)アルプス物流他26社を持分法適用の範囲に含めている。 会社は、「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号 2024年11月1日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2024年11月1日)に基づき、アルプス物流株式の売却及び別個の事業体であるLDEC株式の取得は一体の取引であると判断し、(株)アルプス物流への投資が継続しているとして、当該取引を(株)アルプス物流に対する持分の一部売却として会計処理した結果、関係会社株式売却益27,074百万円を特別利益に計上している。 当該取引は、(株)アルプス物流が会社の保有する同社株式の全てを自己株式として取得する点に特色があること、会社のアルプス物流株式の売却価格と他の一般株主の公開買付価格が異なること等、通常の持分法適用会社の持分の一部売却取引と比較して複雑性が高い。そのため、経営者は、こうした取引の複雑性を考慮して、適用する会計処理及び税務処理を決定する必要がある。加えて、複数の取引を一体の取引として取り扱うかについては、経営者の判断を要する。当該取引に係る取引金額も勘案すると、経営者がこれらの判断及び適用する会計処理を誤った場合、連結財務諸表に与える影響は大きい。 したがって、当監査法人は、持分法適用会社である(株)アルプス物流に対する持分の一部売却に関する会計処理を監査上の主要な検討事項と判断した。 当監査法人は、(株)アルプス物流に対する持分の一部売却に関する会計処理の妥当性を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・当該取引のスキーム全体を理解するため、及び取引実行後においても継続して(株)アルプス物流の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与える意図や目的があったか否かを検討するために、経営者に質問するとともに、提案書、契約書、取締役会議事録等の関連資料を閲覧した。 ・関係会社株式売却益の金額の妥当性を確認するために、契約書、入金証憑等の関連資料を閲覧するとともに、関係会社株式売却益の再計算を実施した。 ・取得したLDEC(株)の株式が、当該取引の実態を反映した価額で評価されていることを確かめるために、以下の手続を実施した。 ・持分法に係る投資簿価の算定資料を検討した。 ・LDEC(株)の連結財務数値及びその根拠資料を検討した。 ・(株)アルプス物流他26社の財務諸表に関して、同社の監査人に対して監査手続を指示し、その結果について査閲した。 ・当監査法人のネットワークファームの税務専門家を関与させ、税務処理について検討した。 親会社における繰延税金資産の回収可能性 監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由 監査上の対応 会社は、当連結会計年度の連結貸借対照表上、繰延税金資産15,234百万円を計上している。また、注記事項(税効果会計関係)に記載されているとおり、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対する繰延税金資産(評価性引当額控除前)の金額は88,958百万円、評価性引当額は69,113百万円である。 このうち、親会社は、減損損失の計上や継続した税務上の欠損金の発生により多額な将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金を有しており、将来の収益力に基づく翌期の課税所得の見積りにより、繰延税金資産の回収可能性を判断している。 課税所得の見積りは、報告セグメントにおける翌期の事業計画を基礎としており、当該事業計画には、各事業の売上予測及び営業利益率の重要な仮定が含まれている。また、親会社は、海外連結子会社との取引が重要な割合を占めるため、その収益性は移転価格税制の制約下におけるグループ会社間の取引価格の影響を受けることから、当該取引価格の設定も重要な仮定である。 繰延税金資産の回収可能性の判断における重要な仮定である売上予測及び営業利益率は、各事業の主要顧客からの受注動向や変動費率の達成状況に不確実性を伴う。また、グループ会社間の取引価格は、各国の移転価格税制を考慮した設定方針に不確実性を伴う。 したがって、将来の事業計画に含まれるこれらの重要な仮定は不確実性を伴うため、経営者の判断を必要とし、その結果、繰延税金資産の金額に重要な変動が生じる可能性があることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項と判断した。 当監査法人は、親会社における繰延税金資産の回収可能性を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・過年度における事業計画とその後の実績を比較し、事業計画策定における経営者の見積プロセスの有効性を評価した。 ・各事業の売上予測について、経営者と協議を行うとともに、主要な製品については、顧客からの受注予測に基づいた生産計画又は顧客からのオーダーシート等との整合性を評価した。また、外部機関による顧客の最終製品に関する生産予測レポートを閲覧し、売上予測との整合性を検証した。 ・グループ全体に占める親会社の営業利益を検討するため、各事業におけるグループ全体の営業利益率について、過去実績からの趨勢分析を実施し、この分析結果と事業計画における将来の営業利益率を比較した。また、親会社と連結子会社の営業利益率の相関分析を実施した。 ・当監査法人のネットワークファームの税務専門家を関与させ、グループ会社間の取引価格の設定方法を検討した。
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監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 モジュール・システム事業の情報通信機器に係る固定資産の減損の兆候 監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由 監査上の対応 会社は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、当連結会計年度末において、モジュール・システム事業の情報通信機器の固定資産を21,601百万円計上している。 会社は、営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスの場合、使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化がある場合、経営環境の著しい悪化の場合等に、減損の兆候があると判断している。 当連結会計年度は、中国市場において会社の主要顧客である外資自動車メーカーの販売不振が継続したものの、製品の切り替わりに伴う製品ミックスの良化や開発費の効率化により営業損益は継続してマイナスではない。しかしながら、翌年度以降のモジュール・システム事業の情報通信機器を取り巻く経営環境は、中国における自動車業界の変化に伴う製品販売数量の低迷に加え、米国での追加関税に伴う関税の負担増加及び自動車生産台数への影響による不確実性が存在する。そのため会社は、固定資産の減損の兆候判定に当たり、事業計画の達成可能性等についても総合的に勘案することにより、事業計画の前提となった経営環境に著しい悪化が生じたか、あるいは生ずる見込みであるか、また、固定資産の使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化が生じていないかどうかを評価している。その結果、経営環境に変化はあるものの、大幅な悪化は見込まれておらず、減損の兆候はないと判断している。 減損の兆候判定に使用する事業計画における主要な仮定は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、受注予測及び限界利益率である。受注予測については、プロジェクトごとの受注金額が大きく、その受注獲得の成否及び受注獲得時の計画販売数量からの変動が将来の売上高に大きな影響を与える。また、限界利益率については、事業計画における変動費率の達成状況等による変動が営業利益に対して大きな影響を与える。 これらの主要な仮定は経営者による判断を必要とすること、減損の兆候判定が適切に行われない場合は減損損失が適切に計上されないリスクがあることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項と判断した。 当監査法人は、モジュール・システム事業の情報通信機器に係る固定資産の減損損失の兆候判定において、経営環境の著しい悪化、固定資産の使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化が生じていないという経営者の判断の妥当性を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・過年度における事業計画とその後の実績を比較し、事業計画策定における経営者の見積プロセスの有効性を評価した。 ・受注予測について、経営者と協議を行い、外部機関による各車種の生産予測レポートと比較分析を実施した。また、主要な自動車メーカー向けのOEM製品については、具体的な製品モデルと今後の展開について経営者と協議し、受注予測との整合性を検証した。さらに、長期にわたる受注予測については過去の受注予測に対する受注実績の達成状況が反映されていることを検証した。 ・限界利益率を評価するに当たり、売価については、値引きを考慮した最新の実績売価と比較した。変動費率については、材料費率、加工費率、物流費率及びその他変動費率に区分し、過去実績の趨勢分析を実施した。 ・経営者との協議、取締役会議事録閲覧、過年度における受注予測と受注実績及び事業計画策定に用いられた受注予測との比較等を通じて、使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化を示唆する状況の有無を検証した。 持分法適用会社である(株)アルプス物流に対する持分の一部売却 監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由 監査上の対応 会社は、注記事項(連結損益及び包括利益計算書関係)に記載されているとおり、持分法適用会社である(株)アルプス物流が実施する自己株式取得に応じてアルプス物流株式の全てを売却しているが、先んじて(株)アルプス物流の議決権を100%保有することとなったLDEC(株)の株式(議決権比率20%)を取得し、LDEC(株)を通じて、(株)アルプス物流他26社を持分法適用の範囲に含めている。 会社は、「事業分離等に関する会計基準」(企業会計基準第7号 2024年11月1日)及び「企業結合会計基準及び事業分離等会計基準に関する適用指針」(企業会計基準適用指針第10号 2024年11月1日)に基づき、アルプス物流株式の売却及び別個の事業体であるLDEC株式の取得は一体の取引であると判断し、(株)アルプス物流への投資が継続しているとして、当該取引を(株)アルプス物流に対する持分の一部売却として会計処理した結果、関係会社株式売却益27,074百万円を特別利益に計上している。 当該取引は、(株)アルプス物流が会社の保有する同社株式の全てを自己株式として取得する点に特色があること、会社のアルプス物流株式の売却価格と他の一般株主の公開買付価格が異なること等、通常の持分法適用会社の持分の一部売却取引と比較して複雑性が高い。そのため、経営者は、こうした取引の複雑性を考慮して、適用する会計処理及び税務処理を決定する必要がある。加えて、複数の取引を一体の取引として取り扱うかについては、経営者の判断を要する。当該取引に係る取引金額も勘案すると、経営者がこれらの判断及び適用する会計処理を誤った場合、連結財務諸表に与える影響は大きい。 したがって、当監査法人は、持分法適用会社である(株)アルプス物流に対する持分の一部売却に関する会計処理を監査上の主要な検討事項と判断した。 当監査法人は、(株)アルプス物流に対する持分の一部売却に関する会計処理の妥当性を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・当該取引のスキーム全体を理解するため、及び取引実行後においても継続して(株)アルプス物流の財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響を与える意図や目的があったか否かを検討するために、経営者に質問するとともに、提案書、契約書、取締役会議事録等の関連資料を閲覧した。 ・関係会社株式売却益の金額の妥当性を確認するために、契約書、入金証憑等の関連資料を閲覧するとともに、関係会社株式売却益の再計算を実施した。 ・取得したLDEC(株)の株式が、当該取引の実態を反映した価額で評価されていることを確かめるために、以下の手続を実施した。 ・持分法に係る投資簿価の算定資料を検討した。 ・LDEC(株)の連結財務数値及びその根拠資料を検討した。 ・(株)アルプス物流他26社の財務諸表に関して、同社の監査人に対して監査手続を指示し、その結果について査閲した。 ・当監査法人のネットワークファームの税務専門家を関与させ、税務処理について検討した。 親会社における繰延税金資産の回収可能性 監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由 監査上の対応 会社は、当連結会計年度の連結貸借対照表上、繰延税金資産15,234百万円を計上している。また、注記事項(税効果会計関係)に記載されているとおり、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金に対する繰延税金資産(評価性引当額控除前)の金額は88,958百万円、評価性引当額は69,113百万円である。 このうち、親会社は、減損損失の計上や継続した税務上の欠損金の発生により多額な将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金を有しており、将来の収益力に基づく翌期の課税所得の見積りにより、繰延税金資産の回収可能性を判断している。 課税所得の見積りは、報告セグメントにおける翌期の事業計画を基礎としており、当該事業計画には、各事業の売上予測及び営業利益率の重要な仮定が含まれている。また、親会社は、海外連結子会社との取引が重要な割合を占めるため、その収益性は移転価格税制の制約下におけるグループ会社間の取引価格の影響を受けることから、当該取引価格の設定も重要な仮定である。 繰延税金資産の回収可能性の判断における重要な仮定である売上予測及び営業利益率は、各事業の主要顧客からの受注動向や変動費率の達成状況に不確実性を伴う。また、グループ会社間の取引価格は、各国の移転価格税制を考慮した設定方針に不確実性を伴う。 したがって、将来の事業計画に含まれるこれらの重要な仮定は不確実性を伴うため、経営者の判断を必要とし、その結果、繰延税金資産の金額に重要な変動が生じる可能性があることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項と判断した。 当監査法人は、親会社における繰延税金資産の回収可能性を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・過年度における事業計画とその後の実績を比較し、事業計画策定における経営者の見積プロセスの有効性を評価した。 ・各事業の売上予測について、経営者と協議を行うとともに、主要な製品については、顧客からの受注予測に基づいた生産計画又は顧客からのオーダーシート等との整合性を評価した。また、外部機関による顧客の最終製品に関する生産予測レポートを閲覧し、売上予測との整合性を検証した。 ・グループ全体に占める親会社の営業利益を検討するため、各事業におけるグループ全体の営業利益率について、過去実績からの趨勢分析を実施し、この分析結果と事業計画における将来の営業利益率を比較した。また、親会社と連結子会社の営業利益率の相関分析を実施した。 ・当監査法人のネットワークファームの税務専門家を関与させ、グループ会社間の取引価格の設定方法を検討した。
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監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 モビリティ事業の情報通信機器に係る固定資産の減損の兆候 監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由 監査上の対応 会社は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載されているとおり、当連結会計年度末において、モビリティ事業の情報通信機器の固定資産を26,621百万円計上している。 会社は、営業活動から生ずる損益又はキャッシュ・フローが継続してマイナスの場合、使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化がある場合、経営環境の著しい悪化の場合等に、減損の兆候があると判断している。 当連結会計年度は、中国市場において主要顧客である日本・北米・欧州の自動車メーカーの販売不振が継続したものの、新製品の発売等に伴い営業損益は継続してマイナスではない。しかしながら、翌年度以降のモビリティ事業の情報通信機器を取り巻く経営環境は、主要顧客である日本・北米・欧州の自動車メーカーの販売戦略の見直し等に起因する販売数量及び製品構成の変化による不確実性が存在する。そのため会社は、固定資産の減損の兆候判定に当たり、事業計画の達成可能性等についても総合的に勘案することにより、事業計画の前提となった経営環境に著しい悪化が生じたか、あるいは生ずる見込みであるか、また、固定資産の使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化が生じていないかどうかを評価している。その結果、経営環境に変化はあるものの、大幅な悪化は見込まれておらず、減損の兆候はないと判断している。 減損の兆候判定に使用する事業計画における主要な仮定は、注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおり、受注予測及び限界利益率である。受注予測については、プロジェクトごとの受注金額が大きく、その受注獲得の成否及び受注獲得時の計画販売数量からの変動が将来の売上高に大きな影響を与える。また、限界利益率については、事業計画における変動費率の達成状況等による変動が営業利益に対して大きな影響を与える。 これらの主要な仮定は経営者による判断を必要とすること、減損の兆候判定が適切に行われない場合は減損損失が適切に計上されないリスクがあることから、当監査法人は当該事項を監査上の主要な検討事項と判断した。 当監査法人は、モビリティ事業の情報通信機器に係る固定資産の減損損失の兆候判定において、経営環境の著しい悪化、固定資産の使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化が生じていないという経営者の判断の妥当性を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・過年度における事業計画とその後の実績を比較し、事業計画策定における経営者の見積プロセスの有効性を評価した。 ・受注予測について、経営者と協議を行い、外部機関による各車種の生産予測レポートと比較分析を実施した。また、主要な自動車メーカー向けのOEM製品については、具体的な製品モデルと今後の展開について経営者と協議し、受注予測との整合性を検証した。さらに、長期にわたる受注予測については過去の受注予測に対する受注実績の達成状況が反映されていることを検証した。 ・限界利益率を評価するに当たり、売価については、値引きを考慮した最新の実績売価と比較した。変動費率については、材料費率、加工費率、物流費率及びその他変動費率に区分し、過去実績の趨勢分析を実施した。 ・経営者との協議、取締役会議事録閲覧、過年度における受注予測と受注実績及び事業計画策定に用いられた受注予測との比較等を通じて、使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化を示唆する状況の有無を検証した。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針変更の記載が、当年度では削除された。前年度の記載では、連結財務諸表および財務諸表に与える影響はないとされていた。
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前年
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用) 「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下、「2022年改正会計基準という。)等を当連結会計年度の期首から適用しています。 法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下、「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っています。なお、これによる連結財務諸表に与える影響はありません。 また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しています。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっています。なお、これによる前連結会計年度の連結財務諸表に与える影響はありません。 (「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用) 「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下、「2022年改正会計基準」という。)を当事業年度の期首から適用しています。 法人税等の計上区分に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っています。なお、これによる財務諸表に与える影響はありません。
今年
(なし)
リスクマネジメントの活動サイクルのうち、危機対策本部の設置条件の記載が変更された。前年は「自然災害、サイバー攻撃等の危機が発生した場合」としていたが、今年は「事業活動の停止又は停止する可能性があるなど、経営に甚大な影響が予想される場合」に改められ、対応内容も早期復旧・損害の最小化から、損害・損失等を最小限にとどめるための方針、施策、計画の迅速な決定・実行へと表現が変わった。
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差分(削除 / 追加)
当社は、リスク管理部門を設置し、当該部門が中心となって、各種委員会・会議を通じて、リスクマップにて定められる主要リスクごとにリスク低減施策・BCPを策定し、リスク対応力の向上に努めています。また、リスク管理部門が主管となって、リスク管理に関する教育・訓練を実施しています。 更に、事業に重活動の停止又は停止する可能性があるなど、経営に甚大な影響を及ぼしうる自然災害、サイバー攻撃等の危機が発生したが予想される場合には、社長を本部長とする危機対策本部を設置し、早期復旧、損害の最小化を図ってい損害・損失等を最小限にとどめるための方針、施策、計画を迅速に決定・実行します。
前年
当社は、リスク管理部門を設置し、当該部門が中心となって、各種委員会・会議を通じて、リスクマップにて定められる主要リスクごとにリスク低減施策・BCPを策定し、リスク対応力の向上に努めています。また、リスク管理部門が主管となって、リスク管理に関する教育・訓練を実施しています。 更に、事業に重大な影響を及ぼしうる自然災害、サイバー攻撃等の危機が発生した場合には、社長を本部長とする危機対策本部を設置し、早期復旧、損害の最小化を図っています。
今年
当社は、リスク管理部門を設置し、当該部門が中心となって、各種委員会・会議を通じて、リスクマップにて定められる主要リスクごとにリスク低減施策・BCPを策定し、リスク対応力の向上に努めています。また、リスク管理部門が主管となって、リスク管理に関する教育・訓練を実施しています。 更に、事業活動の停止又は停止する可能性があるなど、経営に甚大な影響が予想される場合には、社長を本部長とする危機対策本部を設置し、損害・損失等を最小限にとどめるための方針、施策、計画を迅速に決定・実行します。
報告セグメントの名称が「モジュール・システム事業」から「モビリティ事業」に変更され、前連結会計年度分も新名称で表示されています。製品の記述は「情報通信機器(インフォテインメント、ディスプレイ)」から「インフォテインメント、ディスプレイ」へ、「ハプティック」は「haptic reactor」へ表現が変わりました。名称変更によるセグメント情報への影響はないと記載されています。
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差分(削除 / 追加)
当社の事業セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。 当社は、製品・サービス別のグループ会社を持ち、当社及び各グループ会社は、取り扱う製品・サービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。 当社は、製品の種類及び販売市場の共通性を考慮した製品・サービス別のセグメントから構成され、「コンポーネント事業」、「センサー・コミュニケーション事業」、「モジュール・システムビリティ事業」の3つを報告セグメントとしています。 「コンポーネント事業」は、スイッチ類、アクチュエーター、ハプティックhaptic reactor等の電子部品を製造、販売しています。「センサー・コミュニケーション事業」は、センサー、通信デバイス等の電子部品を製造、販売しています。「モジュール・システムビリティ事業」は、車載モジュール、情報通信機器(インフォテインメント、ディスプレイ)、サウンド等の製品を製造、販売しています。 なお、当連結会計年度より「モジュール・システム事業」としていたセグメント名称を「モビリティ事業」へ変更しています。当該セグメントの名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。また、前連結会計年度の報告セグメントについても、変更後の名称で表示しています。
前年
当社の事業セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。 当社は、製品・サービス別のグループ会社を持ち、当社及び各グループ会社は、取り扱う製品・サービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。 当社は、製品の種類及び販売市場の共通性を考慮した製品・サービス別のセグメントから構成され、「コンポーネント事業」、「センサー・コミュニケーション事業」、「モジュール・システム事業」の3つを報告セグメントとしています。 「コンポーネント事業」は、スイッチ類、アクチュエーター、ハプティック等の電子部品を製造、販売しています。「センサー・コミュニケーション事業」は、センサー、通信デバイス等の電子部品を製造、販売しています。「モジュール・システム事業」は、車載モジュール、情報通信機器(インフォテインメント、ディスプレイ)、サウンド等の製品を製造、販売しています。
今年
当社の事業セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものです。 当社は、製品・サービス別のグループ会社を持ち、当社及び各グループ会社は、取り扱う製品・サービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しています。 当社は、製品の種類及び販売市場の共通性を考慮した製品・サービス別のセグメントから構成され、「コンポーネント事業」、「センサー・コミュニケーション事業」、「モビリティ事業」の3つを報告セグメントとしています。 「コンポーネント事業」は、スイッチ類、アクチュエーター、haptic reactor等の電子部品を製造、販売しています。「センサー・コミュニケーション事業」は、センサー、通信デバイス等の電子部品を製造、販売しています。「モビリティ事業」は、車載モジュール、インフォテインメント、ディスプレイ、サウンド等の製品を製造、販売しています。 なお、当連結会計年度より「モジュール・システム事業」としていたセグメント名称を「モビリティ事業」へ変更しています。当該セグメントの名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。また、前連結会計年度の報告セグメントについても、変更後の名称で表示しています。
2025-03-31 期 (提出日 2025-06-24 15:30)
前年版がないため比較していません。