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セイコーエプソン株式会社

証券コード 67240 / EDINET E01873 / 電気機器

危険信号

重要度 3(重要)文章の変化2026-06-24 12:11
有価証券報告書の記載が変更されました

前年のKAMは「Fiery社取得により認識した顧客関連資産の当初測定」と「Fiery社取得により認識したのれんの期末評価」の2項目であったが、今年は「Fiery社に係るのれんの評価」と「繰延税金資産の評価」の2項目に変わっている。今年ののれん評価では、2026年3月31日時点ののれん20,116百万円のうちFiery社関連が13,827百万円であり、当連結会計年度に25,889百万円の減損損失を計上したと記載されている。繰延税金資産の評価(35,596百万円、総資産の2%)が新たに監査上の主要な検討事項に追加されている。

重要度 1(軽微)持ち合い解消2026-06-24 12:11
持ち合い株「(株)八十二銀行」が保有銘柄から消えた

前年は相互に株式を持ち合っていた「(株)八十二銀行」が、今年の有報の政策保有株に載っていません。売却による持ち合い解消の可能性があります(前年の貸借対照表計上額 2.6億円)。

業績の推移

00.511.5兆円2021/3期 売上高 9,959億円2022/3期 売上高 1兆1,289億円2023/3期 売上高 1兆3,303億円2024/3期 売上高 1兆3,140億円2025/3期 売上高 1兆3,629億円2026/3期 売上高 1兆4,133億円2021/3期 純利益 309億円2022/3期 純利益 923億円2023/3期 純利益 750億円2024/3期 純利益 526億円2025/3期 純利益 552億円2026/3期 純利益 182億円2021/32022/32023/32024/32025/32026/3
棒: 売上高 / 折れ線: 純利益(兆円) · 基準: 連結・IFRS · 有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」から。印は危険信号の日付
数値を表で見る
決算期売上高(兆円)純利益(兆円)
2021/310.03
2022/31.130.09
2023/31.330.08
2024/31.310.05
2025/31.360.06
2026/31.410.02

開示データの要約

人的資本

2026-03-31 期(前年 2025-03-31 期比)

平均年収
809万円(+1.8%)
女性管理職比率
5.9%(+0.6pt)
男性育休取得率
95.7%(+4.1pt)
男女賃金差異
78.4%(+1.2pt)
従業員数
12,311人

人的資本ランキング

監査

2026-03-31 期

監査報酬
2.07億円(前年比 -8.8%)
非監査報酬
—
内部統制
重要な不備なし

監査レーダー

大量保有

提出者数
4
報告数
12
最大の保有者
野村證券株式会社(9.21%)

保有割合の推移を見る

大株主(法人)

2026-03-31 期(前期 2025-03-31 期との割合の差)

個人株主の内訳は非表示

役員 11 名(うち社外 6 名)、役員の持株合計 199,144株(2026-03-31 期)

株主を検索する

2026-03-31 期 (提出日 2026-06-24 12:11)

重要度 3(重要)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / 新規リスク

前年KAMの「Fiery社取得により認識した顧客関連資産の当初測定」が削除され、「Fiery社に係るのれんの評価」に再構成された。のれん13,827百万円を含む資金生成単位で25,889百万円の減損損失が計上された旨が記載され、前年36,103百万円だったのれんから大幅に減少している。あわせて新たに「繰延税金資産の評価」(計上額35,596百万円)がKAMに追加された。

前年 / 今年の本文を見る

差分(削除 / 追加)

監査上の主要な検討事項

監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

Fiery社取得により認識した顧客関連資産の当初測定
Fiery社に係るのれんの評価

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、連結財務諸表注記「7.企業結合」に記載のとおり、2024年12月2日付で、Fiery社(以降、「当連結子会社」とする。)の全株式を取得した。
会社は、取得対価86,170百万円の配分(以下、「PPA」という。)にあたり、公正価値測定にかかる外部専門家を利用して取得した識別可能な資産及び引き受けた負債を認識・測定し、無形資産56,004百万円(顧客関連資産46,350百万円等)及びのれん36,412百万円を計上している。
顧客関連資産の測定は、インカムアプローチ(超過収益法)による評価モデルを用いており、将来キャッシュ・フロー及び割引率の見積りの影響を受ける。将来キャッシュ・フローの見積りには、売上成長率、売上総利益率、既存顧客の減衰率等の、経営者の判断が求められる主要な仮定が用いられている。
顧客関連資産に金額的重要性があり、測定に用いられる主要な仮定には経営者の判断が含まれ、見積りの不確実性を伴うことから、当監査法人は、Fiery社取得により認識した顧客関連資産の当初測定を監査上の主要な検討事項とした。会社は、2026年3月31日現在、連結財政状態計算書上、のれん20,116百万円を計上している。このうち、連結財務諸表注記「16.非金融資産の減損」に記載のとおり、のれん13,827百万円はFiery社に係る資金生成単位に関連するものであり、当連結会計年度において、当該のれんを含む資金生成単位の年次減損テストを行った結果、のれんの減損損失25,889百万円を計上している。
当監査法人は、顧客関連資産の当初測定について、主として以下の手続を実施した。当該のれんを含む資金生成単位の減損テストにおいて、会社は回収可能価額を使用価値により測定している。使用価値の測定には、インカムアプローチによる評価モデルが用いられており、将来キャッシュ・フロー及び割引率の見積りの影響を受ける。
・Fiery社株式の取得に関する取引を理解するために、経営管理者に質問するとともに、取締役会資料及び契約書等の関連資料を閲覧した。事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積りには、売上成長率、売上総利益率、長期成長率等の、経営者の判断が求められる重要な仮定が用いられている。
・Fiery社株式の取得に関連する契約書の閲覧及び出金証憑との突合により、取得対価の正確性を検討した。のれん及びのれんの減損損失に金額的重要性があり、回収可能価額の測定に用いられる重要な仮定には経営者の判断が含まれ、見積りの不確実性を伴うことから、当監査法人はFiery社に係るのれんの評価を監査上の主要な検討事項とした。
・取得対価の配分の基礎とした事業計画と直近実績の比較を行い、経営者の見積りの合理性を検討した。当監査法人は、当該のれん評価を検討するために、主として以下の手続を実施した。
・当監査法人のネットワーク・ファームの評価専門家を関与させ、顧客関連資産の評価方法及び割引率について検討した。割引率については、算定に用いられたインプットデータを外部データ等と比較することにより合理性を評価した。・事業計画資料を閲覧し、事業計画の内容を理解した。
・将来キャッシュ・フローの見積りに用いられた主要な仮定の合理性を評価するために、以下の手続を実施した。・経営者の見積プロセスの有効性を評価するために、過年度における事業計画を、その後の実績と比較した。
・売上成長率及び売上総利益率について、経営管理者
への質問を行うとともに、過去実績、市場予測等の
利用可能な外部データとの比較を行った。・事業計画に含まれる重要な仮定である売上成長率及び売上総利益率について、経営者に質問するとともに、過去実績、市場予測等の利用可能な外部データとの比較を行った。
・既存顧客の減衰率について、経営管理者への質問を
行うとともに、過去の顧客別売上収益の推移を分析し
た。・当監査法人のネットワーク・ファームの評価専門家を関与させ、長期成長率及び割引率について検討した。長期成長率について、経営者に質問するとともに、利用可能な外部データとの比較を行った。割引率については、算定に用いられたインプットデータを外部データと比較することにより合理性を評価した。

Fiery社取得により認識したのれんの期末評価
繰延税金資産の評価

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、連結財政状態計算書において、Fiery社取得に関するのれん36,103百万円を計上している(注16.非金融資産の減損)。当該のれんは、のれん及び無形資産残高の29.5%、総資産の2.5%に相当する。会社は当連結会計年度において、当該のれんを含む資金生成単位の年次減損テストを行った。
当該のれんを含む資金生成単位の減損テストにおいて、会社は回収可能価額を使用価値により測定している。使用価値の測定は、インカムアプローチによる評価モデルを用いており、将来キャッシュ・フロー及び割引率の見積りの影響を受ける。
事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積りには、売上成長率、売上総利益率、長期成長率等の、経営者の判断が求められる主要な仮定が用いられている。会社は当連結会計年度末に、連結財政状態計算書上、繰延税金資産35,596百万円(総資産の2%)を計上しており、連結財務諸表注記「17.法人所得税」に記載のとおり、当該繰延税金資産の繰延税金負債との相殺前の金額は97,523百万円である。
のれんに金額的重要性があり、回収可能価額の測定に用いられる主要な仮定には経営者の判断が含まれ、見積りの不確実性を伴うことから、当監査法人は回収可能価額の測定を監査上の主要な検討事項とした。会社は、重要な税務調整項目、将来課税所得計画及び税務上の繰越欠損金の期限が到来する時期を考慮し、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金を将来利用できる可能性が高いと判断した範囲内で、繰延税金資産を認識している。
当監査法人は、当該のれんを含む資金生成単位の回収可能価額の合理性を評価するために、主として以下の手続を実施した。繰延税金資産の回収可能性は、主に経営者による将来課税所得の見積りに基づいている。当該見積りは、将来の事業計画を基礎としており、主として売上収益の成長見込み及び限界利益率といった重要な仮定が使用されている。
・事業計画資料を閲覧し、事業計画の内容を理解した。これらは経営者の判断が含まれ、見積りの不確実性を伴うことから、当監査法人は繰延税金資産の評価を監査上の主要な検討事項とした。
・事業計画に用いられている売上成長率及び売上総利益率について、経営管理者に質問するとともに、過去実績、市場予測等の利用可能な外部データとの比較を行った。当監査法人は、繰延税金資産の評価を検討するために、主として以下の手続を実施した。
・当監査法人のネットワーク・ファームの評価専門家を関与させ、長期成長率及び割引率について検討した。長期成長率について、経営管理者に質問するとともに、利用可能な外部データとの比較を行った。割引率については、算定に用いられたインプットデータを外部データと比較することにより合理性を評価した。・将来課税所得の見積りの基礎となる事業計画の策定プロセスの有効性を評価するために、過年度における事業計画を、その後の実績と比較した。
・主要な仮定について、合理的に起こりうる変化を仮定した感応度分析を行い、回収可能価額への影響を検討した。・将来の事業計画に含まれる重要な仮定である売上収益の成長見込み及び限界利益率が合理的なものであるかどうかを評価するため、事業計画の実現に向けた施策の内容を経営者に質問するとともに、根拠資料の閲覧を実施した。また、市況推移及び会社の市場占有率の推移と、第三者機関による市場予測レポートなどの利用可能な外部データとの比較を実施した。
・資金生成単位に関する取得時の事業計画を、取得年度の実績及び期末日現在の事業計画と比較した。・将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金の残高について、当監査法人が所属するネットワーク・ファームの税務の専門家を関与させ再計算を実施するとともに、その解消スケジュールについて計算の正確性及び関連基礎資料との一致を確認した。

前年

監査上の主要な検討事項

監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

Fiery社取得により認識した顧客関連資産の当初測定

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、連結財務諸表注記「7.企業結合」に記載のとおり、2024年12月2日付で、Fiery社(以降、「当連結子会社」とする。)の全株式を取得した。
会社は、取得対価86,170百万円の配分(以下、「PPA」という。)にあたり、公正価値測定にかかる外部専門家を利用して取得した識別可能な資産及び引き受けた負債を認識・測定し、無形資産56,004百万円(顧客関連資産46,350百万円等)及びのれん36,412百万円を計上している。
顧客関連資産の測定は、インカムアプローチ(超過収益法)による評価モデルを用いており、将来キャッシュ・フロー及び割引率の見積りの影響を受ける。将来キャッシュ・フローの見積りには、売上成長率、売上総利益率、既存顧客の減衰率等の、経営者の判断が求められる主要な仮定が用いられている。
顧客関連資産に金額的重要性があり、測定に用いられる主要な仮定には経営者の判断が含まれ、見積りの不確実性を伴うことから、当監査法人は、Fiery社取得により認識した顧客関連資産の当初測定を監査上の主要な検討事項とした。
当監査法人は、顧客関連資産の当初測定について、主として以下の手続を実施した。
・Fiery社株式の取得に関する取引を理解するために、経営管理者に質問するとともに、取締役会資料及び契約書等の関連資料を閲覧した。
・Fiery社株式の取得に関連する契約書の閲覧及び出金証憑との突合により、取得対価の正確性を検討した。
・取得対価の配分の基礎とした事業計画と直近実績の比較を行い、経営者の見積りの合理性を検討した。
・当監査法人のネットワーク・ファームの評価専門家を関与させ、顧客関連資産の評価方法及び割引率について検討した。割引率については、算定に用いられたインプットデータを外部データ等と比較することにより合理性を評価した。
・将来キャッシュ・フローの見積りに用いられた主要な仮定の合理性を評価するために、以下の手続を実施した。
・売上成長率及び売上総利益率について、経営管理者
への質問を行うとともに、過去実績、市場予測等の
利用可能な外部データとの比較を行った。
・既存顧客の減衰率について、経営管理者への質問を
行うとともに、過去の顧客別売上収益の推移を分析し
た。

Fiery社取得により認識したのれんの期末評価

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、連結財政状態計算書において、Fiery社取得に関するのれん36,103百万円を計上している(注16.非金融資産の減損)。当該のれんは、のれん及び無形資産残高の29.5%、総資産の2.5%に相当する。会社は当連結会計年度において、当該のれんを含む資金生成単位の年次減損テストを行った。
当該のれんを含む資金生成単位の減損テストにおいて、会社は回収可能価額を使用価値により測定している。使用価値の測定は、インカムアプローチによる評価モデルを用いており、将来キャッシュ・フロー及び割引率の見積りの影響を受ける。
事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積りには、売上成長率、売上総利益率、長期成長率等の、経営者の判断が求められる主要な仮定が用いられている。
のれんに金額的重要性があり、回収可能価額の測定に用いられる主要な仮定には経営者の判断が含まれ、見積りの不確実性を伴うことから、当監査法人は回収可能価額の測定を監査上の主要な検討事項とした。
当監査法人は、当該のれんを含む資金生成単位の回収可能価額の合理性を評価するために、主として以下の手続を実施した。
・事業計画資料を閲覧し、事業計画の内容を理解した。
・事業計画に用いられている売上成長率及び売上総利益率について、経営管理者に質問するとともに、過去実績、市場予測等の利用可能な外部データとの比較を行った。
・当監査法人のネットワーク・ファームの評価専門家を関与させ、長期成長率及び割引率について検討した。長期成長率について、経営管理者に質問するとともに、利用可能な外部データとの比較を行った。割引率については、算定に用いられたインプットデータを外部データと比較することにより合理性を評価した。
・主要な仮定について、合理的に起こりうる変化を仮定した感応度分析を行い、回収可能価額への影響を検討した。
・資金生成単位に関する取得時の事業計画を、取得年度の実績及び期末日現在の事業計画と比較した。

今年

監査上の主要な検討事項

監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

Fiery社に係るのれんの評価

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、2026年3月31日現在、連結財政状態計算書上、のれん20,116百万円を計上している。このうち、連結財務諸表注記「16.非金融資産の減損」に記載のとおり、のれん13,827百万円はFiery社に係る資金生成単位に関連するものであり、当連結会計年度において、当該のれんを含む資金生成単位の年次減損テストを行った結果、のれんの減損損失25,889百万円を計上している。
当該のれんを含む資金生成単位の減損テストにおいて、会社は回収可能価額を使用価値により測定している。使用価値の測定には、インカムアプローチによる評価モデルが用いられており、将来キャッシュ・フロー及び割引率の見積りの影響を受ける。
事業計画を基礎とした将来キャッシュ・フローの見積りには、売上成長率、売上総利益率、長期成長率等の、経営者の判断が求められる重要な仮定が用いられている。
のれん及びのれんの減損損失に金額的重要性があり、回収可能価額の測定に用いられる重要な仮定には経営者の判断が含まれ、見積りの不確実性を伴うことから、当監査法人はFiery社に係るのれんの評価を監査上の主要な検討事項とした。
当監査法人は、当該のれん評価を検討するために、主として以下の手続を実施した。
・事業計画資料を閲覧し、事業計画の内容を理解した。
・経営者の見積プロセスの有効性を評価するために、過年度における事業計画を、その後の実績と比較した。
・事業計画に含まれる重要な仮定である売上成長率及び売上総利益率について、経営者に質問するとともに、過去実績、市場予測等の利用可能な外部データとの比較を行った。
・当監査法人のネットワーク・ファームの評価専門家を関与させ、長期成長率及び割引率について検討した。長期成長率について、経営者に質問するとともに、利用可能な外部データとの比較を行った。割引率については、算定に用いられたインプットデータを外部データと比較することにより合理性を評価した。

繰延税金資産の評価

監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由
監査上の対応
会社は当連結会計年度末に、連結財政状態計算書上、繰延税金資産35,596百万円(総資産の2%)を計上しており、連結財務諸表注記「17.法人所得税」に記載のとおり、当該繰延税金資産の繰延税金負債との相殺前の金額は97,523百万円である。
会社は、重要な税務調整項目、将来課税所得計画及び税務上の繰越欠損金の期限が到来する時期を考慮し、将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金を将来利用できる可能性が高いと判断した範囲内で、繰延税金資産を認識している。
繰延税金資産の回収可能性は、主に経営者による将来課税所得の見積りに基づいている。当該見積りは、将来の事業計画を基礎としており、主として売上収益の成長見込み及び限界利益率といった重要な仮定が使用されている。
これらは経営者の判断が含まれ、見積りの不確実性を伴うことから、当監査法人は繰延税金資産の評価を監査上の主要な検討事項とした。
当監査法人は、繰延税金資産の評価を検討するために、主として以下の手続を実施した。
・将来課税所得の見積りの基礎となる事業計画の策定プロセスの有効性を評価するために、過年度における事業計画を、その後の実績と比較した。
・将来の事業計画に含まれる重要な仮定である売上収益の成長見込み及び限界利益率が合理的なものであるかどうかを評価するため、事業計画の実現に向けた施策の内容を経営者に質問するとともに、根拠資料の閲覧を実施した。また、市況推移及び会社の市場占有率の推移と、第三者機関による市場予測レポートなどの利用可能な外部データとの比較を実施した。
・将来減算一時差異及び税務上の繰越欠損金の残高について、当監査法人が所属するネットワーク・ファームの税務の専門家を関与させ再計算を実施するとともに、その解消スケジュールについて計算の正確性及び関連基礎資料との一致を確認した。
重要度 1(軽微)変更事業等のリスク / 内容更新
(2)事業等のリスク

プリンティングソリューションズ事業の売上収益が9,801億円から1兆295億円に、連結売上収益が1兆3,629億円から1兆4,133億円に更新され、年度表記も2026年3月期に置き換わっている。③では長期ビジョンの記述が「Epson 25 Renewed」と5つのイノベーション領域から「ENGINEERED FUTURE 2035」に変更され、④の第三者の「代替品」という表現が「エプソンのプリンター向けに供給される製品」に改められた。そのほか「など」を「等」とする表記統一や、⑨の再生可能エネルギーの取組で「自社発電の導入拡大」が「省エネ活動」に置き換わるなど、主に表現や取組の更新にとどまる。

前年 / 今年の本文を見る

差分(削除 / 追加)

①プリンターの売上変動による経営成績などへの影響について
2025年3月期におけるプリンティングソリューションズ事業セグメントの売上収益9,801億円は、エプソンの連結売上収益1兆3,629億円の約7割を占めており、そのなかでもオフィス・ホーム市場向けのほか、商業・産業向けのインクジェットプリンターを中心とする各種プリンターと、これらの消耗品が売上収益および利益の多くを占めています。したがって、これらのプリンターおよび消耗品の売上収益が変動した場合には、エプソンの経営成績などに重大な影響を及ぼす可能性があります。①プリンターの売上変動による経営成績等への影響について
2026年3月期におけるプリンティングソリューションズ事業セグメントの売上収益1兆295億円は、エプソンの連結売上収益1兆4,133億円の約7割を占めており、そのなかでもオフィス・ホーム市場向けのほか、商業・産業向けのインクジェットプリンターを中心とする各種プリンターと、これらの消耗品が売上収益および利益の多くを占めています。従って、これらのプリンターおよび消耗品の売上収益が変動した場合には、エプソンの経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。

②他社との競合について
(販売における影響)
エプソンの主力製品であるプリンターやプロジェクターをはじめとする製品全般について、他社との競合の激化により、販売価格の低下や低価格品への需要のシフトおよび販売数量の減少などの影響を受けることがあります。エプソンの主力製品であるプリンターやプロジェクターをはじめとする製品全般について、他社との競合の激化により、販売価格の低下や低価格品への需要のシフトおよび販売数量の減少等の影響を受けることがあります。
エプソンでは、これらの状況に対して、各市場での顧客ニーズに対応した製品や高付加価値製品およびサービスの提供に取り組むとともに、設計・開発の効率化やコストダウンなどにより製造コストの削減に努め、かかる販売価格の低下や低価格品への需要のシフトおよび販売数量の減少などに対処していく方針です。エプソンでは、これらの状況に対して、各市場での顧客ニーズに対応した製品や高付加価値製品およびサービスの提供に取り組むとともに、設計・開発の効率化やコストダウン等により製造コストの削減に努め、係る販売価格の低下や低価格品への需要のシフトおよび販売数量の減少等に対処していく方針です。
しかしながら、今後、これらの施策が成功する保証はなく、エプソンがかかる販売価格の低下などに効果的に対応できない場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、今後、これらの施策が成功する保証はなく、エプソンが係る販売価格の低下等に効果的に対応できない場合には、エプソンの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(テクノロジーにおける影響)
エプソンの販売する一部の製品については、他社のテクノロジーと競合しており、例えば、次のような事例があります。
・インクジェットプリンターにおけるエプソンのマイクロピエゾ方式(※2)と他社のサーマルインクジェット方式(※3)との競合
・プロジェクターにおけるエプソンの3LCD(三板透過型液晶)方式(※4)と他社のDLP方式(※5)などとの競合ならびにエプソンのプロジェクターと他社のFPD(フラットパネルディスプレイ)(※6)との競合
エプソンは、これらのエプソンの製品において採用している方式について、現時点では競合他社の方式に対する技術的な競争優位性があると考えていますが、消費者によるエプソンの技術に対する評価が変化した場合や、エプソンの技術と競合するほかの革新的な技術が出現した場合などには、エプソンの技術的な競争優位性が損なわれ、エプソンの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。・プロジェクターにおけるエプソンの3LCD(三板透過型液晶)方式(※4)と他社のDLP方式(※5)等との競合ならびにエプソンのプロジェクターと他社のFPD(フラットパネルディスプレイ)(※6)との競合
エプソンは、これらのエプソンの製品において採用している方式について、現時点では競合他社の方式に対する技術的な競争優位性があると考えていますが、消費者によるエプソンの技術に対する評価が変化した場合や、エプソンの技術と競合するほかの革新的な技術が出現した場合等には、エプソンの技術的な競争優位性が損なわれ、エプソンの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
※2 マイクロピエゾ方式とは、ピエゾと呼ぶ圧電素子を伸縮させて、インク滴をノズルから噴射させるエプソン独自のインクジェット技術をいいます。
※3 サーマルインクジェット方式とは、インクに熱を加えることで発生する気泡の圧力により、インク滴を噴射する技術をいいます。なお、バブルジェット方式といわれることもあります。
※4 3LCD(三板透過型液晶)方式とは、ライトバルブに高温ポリシリコンTFT液晶パネルを用いる方式であり、光源から出射された光を特殊な鏡を使って赤・緑・青の3原色に分離し、各色専用のLCDで映像を作った後、無駄なく再合成し投影します。※4 3LCD(三板透過型液晶)方式とは、ライトバルブに高温ポリシリコンTFT液晶パネルを用いる方式であり、光源から出射された光を特殊な鏡を使って赤・緑・青の3原色に分離し、各色専用のLCDで映像をつくった後、無駄なく再合成し投影します。
※5 DLP方式とは、表示デバイスにDMD(Digital Micromirror Device)を用いる方式です。DMDとは、ミクロンサイズの微極小な鏡が多数並んだ半導体で、ひとつの鏡が1画素に対応し光源からの光を反射することで映像を投影します。DMDとは、ミクロンサイズの微極小な鏡が多数並んだ半導体で、一つの鏡が1画素に対応し光源からの光を反射することで映像を投影します。なお、DLPおよびDMDは、米国テキサス・インスツルメンツ社の登録商標です。
※6 FPDとは、薄型・平坦な画面の薄型映像表示装置の総称です。

(新たな競合の発生)
エプソンは、現在、高度な技術力、豊富な資金力または強固な財務基盤を有する大企業あるいは市場における認知度、供給力または価格競争力を有する国内外の企業との間で競合関係にありますが、これらに加え、将来、ほかの企業が、ブランド力、技術力、資金調達力、マーケティング力、販売力および低コストの生産能力などを生かしてエプソンの事業領域へ新規参入してくる可能性もあります。エプソンは、現在、高度な技術力、豊富な資金力または強固な財務基盤を有する大企業あるいは市場における認知度、供給力または価格競争力を有する国内外の企業との間で競合関係にありますが、これらに加え、将来、ほかの企業が、ブランド力、技術力、資金調達力、マーケティング力、販売力および低コストの生産能力等を生かしてエプソンの事業領域へ新規参入してくる可能性もあります。

③経営環境の急激な変化などについて
エプソンは、現在、自社として取り組む社会課題の解決に向けて、「オフィス・ホームプリンティングイノベーション」「商業・産業プリンティングイノベーション」「マニュファクチャリングイノベーション」「ビジュアルイノベーション」「ライフスタイルイノベーション」という5つのイノベーション領域において、それぞれのイノベーションを起こすことによりお客様が真に求める価値を創出し、各事業領域のビジョンを実現することに取り組んでいます。この実現に向けて、エプソンでは、長期ビジョン Epson 25 Renewed や各事業戦略などに基づく諸施策を展開していますが、技術的な競争優位性を確立することが競争力を高めるために重要な要素であると考えており、創業当時からの独自の強みである「省・小・精の技術」を源泉とする「マイクロピエゾ」「マイクロディスプレイ」「センシング」「ロボティクス」などの独自のコア技術とデジタル技術などの製品技術およびこれらを支える基盤技術を進化させることにより、顧客ニーズに対応した製品の開発・製造・販売およびサービスの提供を行っています。③経営環境の急激な変化等について
エプソンは、長期ビジョン「ENGINEERED FUTURE 2035」のもと、各戦略等に基づく諸施策を展開しており、技術的な競争優位性を確立することが競争力を高めるために重要な要素であると考えています。創業当時からの独自の強みである「省・小・精」の技術を源泉とする「マイクロピエゾ」「マイクロディスプレイ」「センシング」「ロボティクス」等の独自のコア技術とデジタル技術等の製品技術およびこれらを支える基盤技術を進化させることにより、顧客ニーズに対応した製品の開発・製造・販売およびサービスの提供を行っています。
しかしながら、エプソンが経営資源を集中しているこれらの事業領域における製品の属する市場は、一般的に技術革新の速度が速いとともに製品ライフサイクルが短く、また、世界景気の変動やデジタル化の進展などにともなうエプソンの主要市場における需要・投資動向が、エプソンの製品の販売に影響を及ぼす可能性があるほか、現在推進している長期ビジョンや事業戦略およびこれらで定められた各種の施策が必ずしも実現または成功する保証はありません。エプソンが経営資源を集中しているこれらの事業領域における製品の属する市場は、一般的に技術革新の速度が速いとともに製品ライフサイクルが短く、また、世界景気の変動やデジタル化の進展等に伴うエプソンの主要市場における需要・投資動向が、エプソンの製品の販売に影響を及ぼす可能性があるほか、現在推進している長期ビジョンや事業戦略およびこれらで定められた各種の施策が必ずしも実現または成功する保証はありません。
このような事業環境のもと、エプソンでは、引き続き各市場や顧客のニーズの把握に努め、製品市場予測による中・長期的な研究開発や投資を行うほか、開発・設計のプラットフォーム化などにより、既存製品から新製品への迅速かつ円滑な移行などにも取り組んでいく方針です。このような事業環境のもと、エプソンでは、引き続き各市場や顧客のニーズの把握に努め、製品市場予測による中・長期的な研究開発や投資を行うほか、開発・設計のプラットフォーム化等により、既存製品から新製品への迅速かつ円滑な移行等にも取り組んでいく方針です。
しかしながら、今後、市場でのニーズや技術革新の変化に適切に対応できない場合、他社との競争が激化した場合、景気後退などにより需要が回復しない場合および主要市場における急激な需要変動に適切に対応できない場合などには、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、今後、市場でのニーズや技術革新の変化に適切に対応できない場合、他社との競争が激化した場合、景気後退等により需要が回復しない場合および主要市場における急激な需要変動に適切に対応できない場合等には、エプソンの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

④第三者によるインクジェットプリンター用消耗品の販売について
インクジェットプリンターの主な消耗品であるインクカートリッジなどは、エプソンの売上収益および利益にとって重要なものとなっています。インクカートリッジなどのインクジェットプリンター用消耗品については、第三者によりエプソンのプリンター本体で使用することができる代替品が供給されています。これらの第三者からの代替品は、一般的にエプソンの純正品よりも廉価で販売されており、また、先進国市場と比較して新興国市場においてより流通している状況にあります。インクジェットプリンターの主な消耗品であるインクカートリッジ等は、エプソンの売上収益および利益にとって重要なものとなっています。インクカートリッジ等のインクジェットプリンター用消耗品については、第三者によりエプソンのプリンター向けに供給される製品が存在しています。これらの第三者による製品は、一般的にエプソンの純正品よりも廉価で販売されており、また、先進国市場と比較して新興国市場においてより流通している状況にあります。
エプソンは、こうした第三者によるインクジェットプリンター用消耗品の販売について、純正品としての高い品質の訴求のほか、大容量インクタンクを搭載したモデルの販売など、各市場における顧客ニーズに的確に対応したインクジェットプリンターを提供し、顧客の利便性をさらに高めることにより、引き続きお客様価値の実現を図っていく方針です。エプソンは、こうした第三者によるインクジェットプリンター用消耗品の販売について、純正品としての高い品質の訴求のほか、大容量インクタンクを搭載したモデルの販売等、各市場における顧客ニーズに的確に対応したインクジェットプリンターを提供し、顧客の利便性をさらに高めることにより、引き続きお客様価値の実現を図っていく方針です。また、エプソンが保有するインクカートリッジに関する特許権および商標権の侵害に対しては、適宜、法的措置を講じていく方針です。
しかしながら、これらの施策が必ずしも有効である保証はなく、将来において第三者による代替品の販売が拡大し、純正品のシェア低下にともなう販売数量の減少や、これに対応するための販売価格の引下げなどにより、インクカートリッジなどの売上収益および利益が減少した場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、これらの施策が必ずしも有効である保証はなく、将来において第三者による製品の販売が拡大し、純正品のシェア低下に伴う販売数量の減少や、これに対応するための販売価格の引下げ等により、インクカートリッジ等の売上収益および利益が減少した場合には、エプソンの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑤海外での事業展開について
エプソンは、グローバルに事業を展開しており、2025年3月期の連結売上収益のうち8割以上は海外における売上収益が占めています。エプソンは、中国、インドネシア、シンガポール、マレーシアおよびフィリピンなどのアジア地域をはじめ、アメリカやイギリスなどにも生産拠点を有し、販売会社も世界各地域に設立しています。また、2025年3月末における海外従業員数はエプソンの全従業員数の7割以上を占めています。エプソンは、グローバルに事業を展開しており、2026年3月期の連結売上収益のうち8割以上は海外における売上収益が占めています。エプソンは、中国、インドネシア、シンガポール、マレーシアおよびフィリピン等のアジア地域をはじめ、アメリカやイギリス等にも生産拠点を有し、販売会社も世界各地域に設立しています。また、2026年3月末における海外従業員数はエプソンの全従業員数の7割以上を占めています。
エプソンでは、こうしたグローバルな事業展開は地域ごとの市場ニーズを的確に捉えたマーケティング活動を可能とし、また、製造コストの削減およびリードタイムの短縮によるコスト競争力の確保など、事業上の多くのメリットがあると考えています。一方で、海外における製造・販売に関しては、各国政府の製造・販売に関する諸法令・規制、社会・政治および経済状況の変化、輸送の遅延、電力・通信などのインフラの障害、為替制限、熟練労働力の不足、地域的な労働環境の変化、各国における税制改正および税務当局による税務執行の不確実性、保護貿易諸規制、各種地政学的リスク、そのほかエプソンの製品の輸出入に対する諸法令・規制など、海外事業展開に不可避のリスクがあります。エプソンでは、こうしたグローバルな事業展開は地域ごとの市場ニーズを的確に捉えたマーケティング活動を可能とし、また、製造コストの削減およびリードタイムの短縮によるコスト競争力の確保等、事業上の多くのメリットがあると考えています。一方で、海外における製造・販売に関しては、各国政府の製造・販売に関する諸法令・規制、社会・政治および経済状況の変化、輸送の遅延、電力・通信等のインフラの障害、為替制限、熟練労働力の不足、地域的な労働環境の変化、各国における税制改正および税務当局による税務執行の不確実性、保護貿易諸規制、各種地政学的リスク、そのほかエプソンの製品の輸出入に対する諸法令・規制等、海外事業展開に不可避のリスクがあります。

⑥特定の仕入先からの部品などの調達について
エプソンは、第三者から一部の部品などを調達していますが、一般的に長期仕入契約を締結することなく継続的な取引関係を維持しています。また、エプソンは、部品などに関して複数社からの調達を原則としていますが、特定の部品などについては、他社からの代替調達が困難であるため、1社のみからの調達となる場合があります。エプソンでは、品質の維持・改善やコスト低減活動などに調達先と協同で取り組むことなどにより、安定的かつ効率的な調達活動を展開していく方針ですが、仮にこれらの調達先からの供給の不足や供給された部品などの品質不良などにより、製造・販売活動に支障をきたした場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。⑥特定の仕入先からの部品等の調達について
エプソンは、第三者から一部の部品等を調達していますが、一般的に長期仕入契約を締結することなく継続的な取引関係を維持しています。また、エプソンは、部品等に関して複数社からの調達を原則としていますが、特定の部品等については、他社からの代替調達が困難であるため、1社のみからの調達となる場合があります。エプソンでは、品質の維持・改善やコスト低減活動等に調達先と共同で取り組むこと等により、安定的かつ効率的な調達活動を展開していく方針ですが、仮にこれらの調達先からの供給の不足や供給された部品等の品質不良等により、製造・販売活動に支障をきたした場合には、エプソンの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑦品質問題について
エプソンの製品保証の有無および内容は顧客との個別の契約により異なります。エプソンの製品に不良品または規格に適合しないものがあった場合には、エプソンは当該製品の無償での交換または修理など、不良品を補償するコストを負担し、また、当該製品が人的被害または物的損害を生じさせた場合には、製造物責任などの責任を負う可能性があります。エプソンの製品に不良品または規格に適合しないものがあった場合には、エプソンは当該製品の無償での交換または修理等、不良品を補償するコストを負担し、また、当該製品が人的被害または物的損害を生じさせた場合には、製造物責任等の責任を負う可能性があります。
このほか、エプソンの製品の性能に関し適切な表示または説明がなされなかったことを理由として、顧客などに対し責任を負う場合や、改良のためのコストが発生する可能性があります。さらに、エプソンの製品にこのような品質問題が発生した場合には、エプソンの製品への信頼性を損ない、顧客の喪失または当該製品への需要の減少などにより、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。このほか、エプソンの製品の性能に関し適切な表示または説明がなされなかったことを理由として、顧客等に対し責任を負う場合や、改良のためのコストが発生する可能性があります。さらに、エプソンの製品にこのような品質問題が発生した場合には、エプソンの製品への信頼性を損ない、顧客の喪失または当該製品への需要の減少等により、エプソンの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑧知的財産権について
エプソンにとって、特許権およびそのほかの知的財産権は競争力維持のために非常に重要です。エプソンは、自らが必要とする多くの技術を自社開発してきており、それを国内外において特許権、商標権およびそのほかの知的財産権として、あるいは他社と契約を締結することにより、製品および技術上の知的財産権を設定し保持しています。また、知的財産権の管理業務に人員を重点的に配置し、知的財産権の強化を図っています。
しかしながら、次に想定されるような知的財産権に関する問題が発生した場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。しかしながら、次に想定されるような知的財産権に関する問題が発生した場合には、エプソンの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
・エプソンが保有する知的財産権に対して異議申し立てや無効請求などがなされる可能性、その結果、当該知的財産権が無効と認められる可能性
・エプソンが保有する知的財産権に対して異議申し立てや無効請求等がなされる可能性、その結果、当該知的財産権が無効と認められる可能性
・第三者間での合併または買収の結果、従来、エプソンがライセンスを付与していない第三者がライセンスを保有し、その結果、エプソンが知的財産権の競争優位性を失う可能性
・第三者との合併または買収の結果、従来、エプソンの事業に課せられなかった新たな制約が課せられる可能性およびこれらを解決するために支出を強いられる可能性
・エプソンが保有する知的財産権が競争優位性をもたらさない、またはその知的財産権を有効に行使できない可能性
・エプソンまたはその顧客が第三者から知的財産権の侵害を主張され、その解決のために多くの時間とコストを費やし、または経営資源などの集中が妨げられることになる可能性
・第三者からの侵害の主張が認められた場合に多額の賠償金やロイヤリティの支払い、該当技術の使用差し止めなどの損害が発生する可能性
・エプソンの従業員などにより発明などに対する報酬に関する訴訟が提起され、その解決のために多くの時間とコストを強いられる可能性、その結果、多額の報酬の支払いが決定される可能性
・エプソンまたはその顧客が第三者から知的財産権の侵害を主張され、その解決のために多くの時間とコストを費やし、または経営資源等の集中が妨げられることになる可能性
・第三者からの侵害の主張が認められた場合に多額の賠償金やロイヤリティの支払い、該当技術の使用差し止め等の損害が発生する可能性
・エプソンの従業員等により発明等に対する報酬に関する訴訟が提起され、その解決のために多くの時間とコストを強いられる可能性、その結果、多額の報酬の支払いが決定される可能性

⑨環境問題について
エプソンは、国内外において製造過程で発生する廃棄物および大気中への排出物などについて、さまざまな環境規制に対応した活動が求められています。エプソンは、国内外において製造過程で発生する廃棄物および大気中への排出物等について、さまざまな環境規制に対応した活動が求められています。さらに、国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)にて採択されたパリ協定により、世界的な気候変動への対応に関心が高まるなか、企業としてもより高い削減目標を掲げて取り組む必要性が増しています。
かかる状況のもと、エプソンは、2050年に「カーボンマイナス」と「地下資源(※7)消費ゼロ」の達成を目指す「環境ビジョン2050」に基づき、環境負荷を低減した製品の開発・製造、環境技術の開発、使用エネルギー量の削減、使用済み製品の回収・リサイクル・再生利用の推進、国際的な化学物質規制(主に欧州のRoHS指令やREACH規則)への対応および環境管理システムの改善など、多くの側面から環境保全活動に取り組んでいます。GHGの排出削減目標に関しては、2050年のネットゼロ目標とその達成に向けた2030年の総排出量削減目標についてSBTi(Science Based Targets initiative)の承認を受けるとともに、再生可能エネルギー100%活用の維持や自社発電の導入拡大など、中長期に向けた削減活動を推進しています。係る状況のもと、エプソンは、2050年に「カーボンマイナス」と「地下資源(※7)消費ゼロ」の達成を目指す「環境ビジョン2050」に基づき、環境負荷を低減した製品の開発・製造、環境技術の開発、使用エネルギー量の削減、使用済み製品の回収・リサイクル・再生利用の推進、国際的な化学物質規制(主に欧州のRoHS指令やREACH規則)への対応および環境管理システムの改善等、多くの側面から環境保全活動に取り組んでいます。GHGの排出削減目標に関しては、2050年のネットゼロ目標とその達成に向けた2030年の総排出量削減目標についてSBTi(Science Based Targets initiative)の承認を受けるとともに、再生可能エネルギー100%活用の維持や省エネ活動等、中長期に向けた削減活動を推進しています。
こうした活動の結果、エプソンのGHG排出量は着実に減少しています。詳細な数値は「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動(TCFD) ④ 指標及び目標」をご参照ください。なお、2021年11月に完了した国内拠点の再生可能エネルギー転換の維持に加え、2023年12月海外拠点の転換完了により、以降の電力起因によるスコープ2排出量はゼロとなります。
エプソンでは、これまで重大な環境問題が発生したことはありませんが、将来において環境問題が発生し、損害の賠償や浄化などの費用負担、罰金または生産中止などの影響を受ける可能性、あるいは新しい規制が施行され多額の費用負担が必要となるリスクがあり、このような事態が実現した場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。
一方で、エプソンは環境への対応を機会と捉えた取り組みを進めています。特にお客様のもとでの環境負荷低減に貢献できる商品・サービスで事業拡大の機会があると確認しており、機会を最大化する経営を継続していきます。具体的には、環境負荷低減・生産性向上・印刷コスト低減を実現するインクジェット技術によるプリンティング、商業・産業プリンティング、プリントヘッド外販と、環境負荷低減を実現する新生産装置の拡充による生産システムの提供により、売上収益成長を見込みます。加えて、地球温暖化対策やサーキュラーエコノミーへのシフトに有効なソリューションとして、ドライファイバーテクノロジー応用や原料リサイクル技術確立などによる環境ビジネスの展開を見込んでおります。エプソンでは、これまで重大な環境問題が発生したことはありませんが、将来において環境問題が発生し、損害の賠償や浄化等の費用負担、罰金または生産中止等の影響を受ける可能性、あるいは新しい規制が施行され多額の費用負担が必要となるリスクがあり、このような事態が実現した場合には、エプソンの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
※7 原油・金属などの枯渇性資源
※7 原油・金属等の枯渇性資源

⑩人材の確保について
エプソンの高度な新技術・新製品の開発・製造には、国内外における優秀な人材の確保が重要ですが、これらの人材の獲得競争は激しいものとなっています。エプソンは、役割に基づいた処遇制度の導入、人材育成、ダイバーシティの取り組み、働き方改革と健康経営の推進および現地人材の積極的な登用などにより、多様な人材がその能力を発揮できる風土づくりや働きやすい環境づくりを推進し優秀な人材の確保に努めていますが、仮にこれらの人材を十分に採用または雇用し続けることができない場合や、技術などの継承が適切にできない場合には、エプソンの事業計画の遂行などに影響を及ぼす可能性があります。エプソンは、役割に基づいた処遇制度の導入、人材育成、ダイバーシティの取り組み、働き方改革と健康経営の推進および現地人材の積極的な登用等により、多様な人材がその能力を発揮できる風土づくりや働きやすい環境づくりを推進し優秀な人材の確保に努めていますが、仮にこれらの人材を十分に採用または雇用し続けることができない場合や、技術等の継承が適切にできない場合には、エプソンの事業計画の遂行等に影響を及ぼす可能性があります。

⑪為替変動について
エプソンの売上収益の相当部分は、米ドルおよびユーロなどの外貨建てとなっています。エプソンは、海外調達の拡大および生産拠点の海外移転などを進めたことにより、現状、米ドル建ての費用は米ドル建ての売上収益を上回る状況となっていますが、一方でユーロ建ての売上収益は依然としてユーロ建ての費用よりもかなり多い状況にあります。エプソンの売上収益の相当部分は、米ドルおよびユーロ等の外貨建てとなっています。エプソンは、海外調達の拡大および生産拠点の海外移転等を進めたことにより、現状、米ドル建ての費用は米ドル建ての売上収益を上回る状況となっていますが、一方でユーロ建ての売上収益は依然としてユーロ建ての費用よりもかなり多い状況にあります。また、これら以外の外国通貨についても、全般的に売上収益が費用をかなり上回っています。エプソンは、為替変動リスクをヘッジするために為替予約取引などを行っていますが、米ドル、ユーロおよびこれら以外の外国通貨の日本円に対する為替変動は、エプソンの財政状態および経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。エプソンは、為替変動リスクをヘッジするために為替予約取引等を行っていますが、米ドル、ユーロおよびこれら以外の外国通貨の日本円に対する為替変動は、エプソンの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑫年金制度について
エプソンの設けている確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度および退職一時金制度があります。
エプソンは、確定給付型の退職年金制度について、年金資産の運用収益率の低下や受給権者の増加といった状況を踏まえ、今後の環境変化に適応するとともに、将来にわたり安定的に維持運営することを目的として2014年4月に制度改定を実施しましたが、年金資産の運用成績の変動および退職給付債務の数理計算の基礎となる割引率の見積数値の変動などが発生した場合には、エプソンの財政状態および経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。エプソンは、確定給付型の退職年金制度について、年金資産の運用収益率の低下や受給権者の増加といった状況を踏まえ、今後の環境変化に適応するとともに、将来にわたり安定的に維持運営することを目的として2014年4月に制度改定を実施しましたが、年金資産の運用成績の変動および退職給付債務の数理計算の基礎となる割引率の見積り数値の変動等が発生した場合には、エプソンの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑬法規制および関係当局などによる調査について
エプソンは、グローバルに事業を展開しており、各国・各地域および各事業におけるさまざまな法規制や関係当局などによる調査の対象になる場合があります。例えば、エプソンは、現在、私的独占の禁止および公正取引の確保に関する法律など、国内外の独占禁止法令に基づく手続の対象となっているほか、今後、公的機関などを含む新規顧客への営業活動の強化にあたり、これらの活動に関係する各種の法規制やコンプライアンス(法令遵守)への対応が一層求められることがあります。⑬法規制および関係当局等による調査について
エプソンは、グローバルに事業を展開しており、各国・各地域および各事業におけるさまざまな法規制や関係当局等による調査の対象になる場合があります。例えば、エプソンは、現在、私的独占の禁止および公正取引の確保に関する法律等、国内外の独占禁止法令に基づく手続の対象となっているほか、今後、公的機関等を含む新規顧客への営業活動の強化にあたり、これらの活動に関係する各種の法規制やコンプライアンス(法令遵守)への対応が一層求められることがあります。
このような状況を踏まえ、エプソンでは従来、コンプライアンスを重要な経営方針のひとつとして位置付け、適宜、未然防止・制御活動(RBA(Responsible Business Alliance)加盟による労働者保護や環境保全活動のさらなる促進を含む)を展開していますが、今後も海外の競争法関係当局が特定の業界などを対象に調査または情報収集を行うことがあり、その一環としてエプソンも市場状況および販売方法一般に関する調査などを受けることがあります。また、腐敗防止法規制、広告・表示規制、個人情報保護・プライバシー規制のほか、安全保障貿易管理などにおいて、関係法令などへの抵触またはそのおそれが生じることや、より厳格な法規制の導入や関係当局による法令運用の強化が行われることがあります。このような状況を踏まえ、エプソンでは従来、コンプライアンスを重要な経営方針の一つとして位置付け、適宜、未然防止・制御活動(RBA(Responsible Business Alliance)加盟による労働者保護や環境保全活動のさらなる促進を含む)を展開していますが、今後も海外の競争法関係当局が特定の業界等を対象に調査または情報収集を行うことがあり、その一環としてエプソンも市場状況および販売方法一般に関する調査等を受けることがあります。また、腐敗防止法規制、広告・表示規制、個人情報保護・プライバシー規制のほか、安全保障貿易管理等において、関係法令等への抵触またはそのおそれが生じることや、より厳格な法規制の導入や関係当局による法令運用の強化が行われることがあります。
これらの関連法規の違反があった場合や関係当局による調査・手続が実施された場合には、エプソンの販売活動に支障が生じ、またはエプソンの社会的信用を損なうこと、もしくは多額の制裁金が課されることがあるほか、事業活動に制約が生じるおそれがあるとともに、かかる法規制を遵守するための費用が増加することなどにより、エプソンの経営成績や今後の事業展開などに影響を及ぼす可能性があります。これらの関連法規の違反があった場合や関係当局による調査・手続が実施された場合には、エプソンの販売活動に支障が生じ、またはエプソンの社会的信用を損なうこと、もしくは多額の制裁金が課されることがあるほか、事業活動に制約が生じるおそれがあるとともに、係る法規制を遵守するための費用が増加すること等により、エプソンの経営成績や今後の事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。
有価証券報告書提出日現在、エプソンに対する法規制などに基づく調査は、次のとおりです。有価証券報告書提出日現在、エプソンに対する法規制等に基づく調査は、次のとおりです。
フランスにおいて販売されるインクジェットプリンター製品に関し、2017年に同国の消費者団体による消費者保護法に基づく申し立てがなされ、当局による調査が開始されています。なお、同消費者団体が主張するような製品の寿命を短くしているという意図はなく、エプソンは、今後とも品質や環境をもっとも重視し、お客様のニーズに合わせた設計をしてまいります。なお、同消費者団体が主張するような製品の寿命を短くしているという意図はなく、エプソンは、今後とも品質や環境を重視し、お客様のニーズに合わせた設計をしてまいります。
現時点においてかかる調査の進展、結果および終結の時期ならびにそのエプソンの経営成績および今後の事業展開などへの影響を予測することは困難です。現時点において係る調査の進展、結果および終結の時期ならびにそのエプソンの経営成績および今後の事業展開等への影響を予測することは困難です。

⑭重要な訴訟について
エプソンは、プリンティングソリューションズ事業、ビジュアルコミュニケーション事業およびマニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業などに関する各製品の開発、製造、販売およびこれらに付帯するサービスの提供を主な事業として、国内外においてさまざまな事業活動を展開しています。その事業の特性上、知的財産権、製造物責任、独占禁止法、環境規制などに関連して訴訟が提起される場合や、法的手続が開始される可能性があります。エプソンは、各事業セグメント等に関する各製品の開発、製造、販売およびこれらに付帯するサービスの提供を主な事業として、国内外においてさまざまな事業活動を展開しています。その事業の特性上、知的財産権、製造物責任、独占禁止法、環境規制等に関連して訴訟が提起される場合や、法的手続が開始される可能性があります。
有価証券報告書提出日現在、エプソンに係争している重要な訴訟は、次のとおりです。
当社の連結子会社であるEpson Europe B.V.(以下「EEB」という。)は、2010年にベルギーにおける著作権料徴収団体であるLa SCRL REPROBEL(以下「REPROBEL」という。)に対して、マルチファンクションプリンターに関する著作権料の返還などを求める民事訴訟を提起しました。その後、REPROBELがEEBを提訴したことにより、これら二つの訴訟は併合され、かかる訴訟の第1審ではEEBの主張を棄却する判決がなされましたが、EEBはこれを不服として上訴する方針です。)に対して、マルチファンクションプリンターに関する著作権料の返還等を求める民事訴訟を提起しました。その後、REPROBELがEEBを提訴したことにより、これら二つの訴訟は併合され、係る訴訟の第1審ではEEBの主張を棄却する判決がなされましたが、EEBはこれを不服として上訴する方針です。
現時点において上記の訴訟の結果および終結の時期を予測することは困難ですが、訴訟または法的手続の結果によっては、エプソンの経営成績や今後の事業展開などに影響を及ぼす可能性があります。現時点において上記の訴訟の結果および終結の時期を予測することは困難ですが、訴訟または法的手続の結果によっては、エプソンの経営成績や今後の事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。

⑮財務報告に関する内部統制について
エプソンは、財務報告の信頼性に関する内部統制の構築および運用を重要な経営課題のひとつとして位置付け、グループを挙げて関係会社の管理体制などの点検・改善などに取り組んでいます。エプソンは、財務報告の信頼性に関する内部統制の構築および運用を重要な経営課題の一つとして位置付け、グループを挙げて関係会社の管理体制等の点検・改善等に取り組んでいます。しかしながら、常に有効な内部統制システムを構築および運用できる保証はなく、また、内部統制システムに本質的に内在する固有の限界があるため、今後、上記の対応が有効に機能しなかった場合や、財務報告に関する内部統制の不備または開示すべき重要な不備が発生した場合には、エプソンの財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。

⑯他社との提携について
エプソンは、事業戦略の選択肢のひとつとして、他社と業務提携などを行うことがあります。しかしながら、当事者間における提携などの見直しにともない、提携関係が解消される可能性があるほか、提携内容の一部変更が行われる可能性があります。また、提携などによる事業戦略が必ずしも想定どおり成功し、エプソンの経営成績などに寄与する保証はありません。エプソンは、事業戦略の選択肢の一つとして、他社と業務提携等を行うことがあります。しかしながら、当事者間における提携等の見直しに伴い、提携関係が解消される可能性があるほか、提携内容の一部変更が行われる可能性があります。また、提携等による事業戦略が必ずしも想定どおり成功し、エプソンの経営成績等に寄与する保証はありません。

⑰自然災害・感染症などについて
エプソンは、研究開発、調達、製造、物流、販売およびサービスの拠点を世界に展開していますが、これらの地域において予測不可能な自然災害、新興感染症の流行、調達先罹災によるサプライチェーン上の混乱、戦争・テロなどが発生した場合には、エプソンの経営成績や事業展開などに影響を及ぼす可能性があります。⑰自然災害・感染症等について
エプソンは、研究開発、調達、製造、物流、販売およびサービスの拠点を世界に展開していますが、これらの地域において予測不可能な自然災害、新興感染症の流行、調達先罹災によるサプライチェーン上の混乱、戦争・テロ等が発生した場合には、エプソンの経営成績や事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。
これらのうち、特にエプソンの主要な事業拠点が所在する長野県中部は、糸魚川静岡構造線に沿った活断層帯があるなど、地震発生リスクが比較的高い地域であるため、エプソンでは、設備の耐震構造強化のほか、防災訓練などの地震防災計画や事業継続計画の策定などにより、かかる災害にともなう影響の軽減に向けた対応を可能な範囲において行っています。これらのうち、特にエプソンの主要な事業拠点が所在する長野県中部は、糸魚川静岡構造線に沿った活断層帯がある等、地震発生リスクが比較的高い地域であるため、エプソンでは、設備の耐震構造強化のほか、防災訓練等の地震防災計画やBCP(事業継続計画)の策定等により、係る災害に伴う影響の軽減に向けた対応を可能な範囲において行っています。また、BCPを適切に維持・改善するためのサプライチェーンBCM(事業継続マネジメント)を推進しています。
しかしながら、長野県中部に大規模な地震が発生した場合には、これらの施策にも関わらず、エプソンが受ける影響は甚大なものになる可能性があります。なお、エプソンは、地震により発生する損害に対しては地震保険を付保しているものの、その補償範囲は限定されています。
2020年から猛威を振るっていたCOVID-19は、2023年5月8日以降感染症法上の位置付けが「新型インフルエンザ等感染症(2類相当)」から「5類感染症」へ移行され、節目を迎えました。しかし、今後も感染力や重症化リスクの強い変異株流行や、COVID-19に代わる新たな感染症の流行が発生する可能性があります。エプソンはこうした事態にそなえ、COVID-19への対応をベースに新興感染症を想定したBCP(事業継続計画)を整備し、感染拡大の防止、事業の継続およびすみやかな復旧が図れるよう、平常時・流行初期・流行期の各段階における行動計画を定めてリスクの最小化を図っています。

⑱情報セキュリティーについて
エプソンでは、情報システムにおいてネットワークの利用範囲の拡大や利用頻度の増加が続いており、その重要性が増しています。また、グローバルな事業活動を通じて顧客の個人情報や取引先の機密データを扱っています。セキュリティー上の脅威が年々増しているなか、コンピュータウイルスの感染、顧客データの漏洩、社内重要基幹システムの障害発生、サイバー攻撃、AIの誤用に起因する情報漏洩・第三者の権利侵害、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)における風評被害などが発生した場合には、エプソンの経営成績や事業展開などに影響を及ぼす可能性があります。セキュリティー上の脅威が年々増しているなか、コンピュータウイルスの感染、顧客データの漏洩、社内重要基幹システムの障害発生、サイバー攻撃、AIの誤用に起因する情報漏洩・第三者の権利侵害、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)における風評被害等が発生した場合には、エプソンの経営成績や事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しエプソンでは、全従業員に情報セキュリティー教育を実施しているほか、サイバーセキュリティー対策に関する方針を定めたグランドデザインを策定・制定し、各種施策を実施し対策を講じています。また、グローバルでのセキュリティー事故への対応体制の確立、サイバーセキュリティー対策についての対応計画の策定と対策の実施、製品セキュリティーの強化などに取り組んでいく方針です。また、グローバルでのセキュリティー事故への対応体制の確立、サイバーセキュリティー対策についての対応計画の策定と対策の実施、製品セキュリティーの強化等に取り組んでいく方針です。

前年

①プリンターの売上変動による経営成績などへの影響について
2025年3月期におけるプリンティングソリューションズ事業セグメントの売上収益9,801億円は、エプソンの連結売上収益1兆3,629億円の約7割を占めており、そのなかでもオフィス・ホーム市場向けのほか、商業・産業向けのインクジェットプリンターを中心とする各種プリンターと、これらの消耗品が売上収益および利益の多くを占めています。したがって、これらのプリンターおよび消耗品の売上収益が変動した場合には、エプソンの経営成績などに重大な影響を及ぼす可能性があります。

②他社との競合について
(販売における影響)
エプソンの主力製品であるプリンターやプロジェクターをはじめとする製品全般について、他社との競合の激化により、販売価格の低下や低価格品への需要のシフトおよび販売数量の減少などの影響を受けることがあります。
エプソンでは、これらの状況に対して、各市場での顧客ニーズに対応した製品や高付加価値製品およびサービスの提供に取り組むとともに、設計・開発の効率化やコストダウンなどにより製造コストの削減に努め、かかる販売価格の低下や低価格品への需要のシフトおよび販売数量の減少などに対処していく方針です。
しかしながら、今後、これらの施策が成功する保証はなく、エプソンがかかる販売価格の低下などに効果的に対応できない場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。

(テクノロジーにおける影響)
エプソンの販売する一部の製品については、他社のテクノロジーと競合しており、例えば、次のような事例があります。
・インクジェットプリンターにおけるエプソンのマイクロピエゾ方式(※2)と他社のサーマルインクジェット方式(※3)との競合
・プロジェクターにおけるエプソンの3LCD(三板透過型液晶)方式(※4)と他社のDLP方式(※5)などとの競合ならびにエプソンのプロジェクターと他社のFPD(フラットパネルディスプレイ)(※6)との競合
エプソンは、これらのエプソンの製品において採用している方式について、現時点では競合他社の方式に対する技術的な競争優位性があると考えていますが、消費者によるエプソンの技術に対する評価が変化した場合や、エプソンの技術と競合するほかの革新的な技術が出現した場合などには、エプソンの技術的な競争優位性が損なわれ、エプソンの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
※2 マイクロピエゾ方式とは、ピエゾと呼ぶ圧電素子を伸縮させて、インク滴をノズルから噴射させるエプソン独自のインクジェット技術をいいます。
※3 サーマルインクジェット方式とは、インクに熱を加えることで発生する気泡の圧力により、インク滴を噴射する技術をいいます。なお、バブルジェット方式といわれることもあります。
※4 3LCD(三板透過型液晶)方式とは、ライトバルブに高温ポリシリコンTFT液晶パネルを用いる方式であり、光源から出射された光を特殊な鏡を使って赤・緑・青の3原色に分離し、各色専用のLCDで映像を作った後、無駄なく再合成し投影します。
※5 DLP方式とは、表示デバイスにDMD(Digital Micromirror Device)を用いる方式です。DMDとは、ミクロンサイズの微極小な鏡が多数並んだ半導体で、ひとつの鏡が1画素に対応し光源からの光を反射することで映像を投影します。なお、DLPおよびDMDは、米国テキサス・インスツルメンツ社の登録商標です。
※6 FPDとは、薄型・平坦な画面の薄型映像表示装置の総称です。

(新たな競合の発生)
エプソンは、現在、高度な技術力、豊富な資金力または強固な財務基盤を有する大企業あるいは市場における認知度、供給力または価格競争力を有する国内外の企業との間で競合関係にありますが、これらに加え、将来、ほかの企業が、ブランド力、技術力、資金調達力、マーケティング力、販売力および低コストの生産能力などを生かしてエプソンの事業領域へ新規参入してくる可能性もあります。

③経営環境の急激な変化などについて
エプソンは、現在、自社として取り組む社会課題の解決に向けて、「オフィス・ホームプリンティングイノベーション」「商業・産業プリンティングイノベーション」「マニュファクチャリングイノベーション」「ビジュアルイノベーション」「ライフスタイルイノベーション」という5つのイノベーション領域において、それぞれのイノベーションを起こすことによりお客様が真に求める価値を創出し、各事業領域のビジョンを実現することに取り組んでいます。この実現に向けて、エプソンでは、長期ビジョン Epson 25 Renewed や各事業戦略などに基づく諸施策を展開していますが、技術的な競争優位性を確立することが競争力を高めるために重要な要素であると考えており、創業当時からの独自の強みである「省・小・精の技術」を源泉とする「マイクロピエゾ」「マイクロディスプレイ」「センシング」「ロボティクス」などの独自のコア技術とデジタル技術などの製品技術およびこれらを支える基盤技術を進化させることにより、顧客ニーズに対応した製品の開発・製造・販売およびサービスの提供を行っています。
しかしながら、エプソンが経営資源を集中しているこれらの事業領域における製品の属する市場は、一般的に技術革新の速度が速いとともに製品ライフサイクルが短く、また、世界景気の変動やデジタル化の進展などにともなうエプソンの主要市場における需要・投資動向が、エプソンの製品の販売に影響を及ぼす可能性があるほか、現在推進している長期ビジョンや事業戦略およびこれらで定められた各種の施策が必ずしも実現または成功する保証はありません。
このような事業環境のもと、エプソンでは、引き続き各市場や顧客のニーズの把握に努め、製品市場予測による中・長期的な研究開発や投資を行うほか、開発・設計のプラットフォーム化などにより、既存製品から新製品への迅速かつ円滑な移行などにも取り組んでいく方針です。
しかしながら、今後、市場でのニーズや技術革新の変化に適切に対応できない場合、他社との競争が激化した場合、景気後退などにより需要が回復しない場合および主要市場における急激な需要変動に適切に対応できない場合などには、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。

④第三者によるインクジェットプリンター用消耗品の販売について
インクジェットプリンターの主な消耗品であるインクカートリッジなどは、エプソンの売上収益および利益にとって重要なものとなっています。インクカートリッジなどのインクジェットプリンター用消耗品については、第三者によりエプソンのプリンター本体で使用することができる代替品が供給されています。これらの第三者からの代替品は、一般的にエプソンの純正品よりも廉価で販売されており、また、先進国市場と比較して新興国市場においてより流通している状況にあります。
エプソンは、こうした第三者によるインクジェットプリンター用消耗品の販売について、純正品としての高い品質の訴求のほか、大容量インクタンクを搭載したモデルの販売など、各市場における顧客ニーズに的確に対応したインクジェットプリンターを提供し、顧客の利便性をさらに高めることにより、引き続きお客様価値の実現を図っていく方針です。また、エプソンが保有するインクカートリッジに関する特許権および商標権の侵害に対しては、適宜、法的措置を講じていく方針です。
しかしながら、これらの施策が必ずしも有効である保証はなく、将来において第三者による代替品の販売が拡大し、純正品のシェア低下にともなう販売数量の減少や、これに対応するための販売価格の引下げなどにより、インクカートリッジなどの売上収益および利益が減少した場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。

⑤海外での事業展開について
エプソンは、グローバルに事業を展開しており、2025年3月期の連結売上収益のうち8割以上は海外における売上収益が占めています。エプソンは、中国、インドネシア、シンガポール、マレーシアおよびフィリピンなどのアジア地域をはじめ、アメリカやイギリスなどにも生産拠点を有し、販売会社も世界各地域に設立しています。また、2025年3月末における海外従業員数はエプソンの全従業員数の7割以上を占めています。
エプソンでは、こうしたグローバルな事業展開は地域ごとの市場ニーズを的確に捉えたマーケティング活動を可能とし、また、製造コストの削減およびリードタイムの短縮によるコスト競争力の確保など、事業上の多くのメリットがあると考えています。一方で、海外における製造・販売に関しては、各国政府の製造・販売に関する諸法令・規制、社会・政治および経済状況の変化、輸送の遅延、電力・通信などのインフラの障害、為替制限、熟練労働力の不足、地域的な労働環境の変化、各国における税制改正および税務当局による税務執行の不確実性、保護貿易諸規制、各種地政学的リスク、そのほかエプソンの製品の輸出入に対する諸法令・規制など、海外事業展開に不可避のリスクがあります。

⑥特定の仕入先からの部品などの調達について
エプソンは、第三者から一部の部品などを調達していますが、一般的に長期仕入契約を締結することなく継続的な取引関係を維持しています。また、エプソンは、部品などに関して複数社からの調達を原則としていますが、特定の部品などについては、他社からの代替調達が困難であるため、1社のみからの調達となる場合があります。エプソンでは、品質の維持・改善やコスト低減活動などに調達先と協同で取り組むことなどにより、安定的かつ効率的な調達活動を展開していく方針ですが、仮にこれらの調達先からの供給の不足や供給された部品などの品質不良などにより、製造・販売活動に支障をきたした場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。

⑦品質問題について
エプソンの製品保証の有無および内容は顧客との個別の契約により異なります。エプソンの製品に不良品または規格に適合しないものがあった場合には、エプソンは当該製品の無償での交換または修理など、不良品を補償するコストを負担し、また、当該製品が人的被害または物的損害を生じさせた場合には、製造物責任などの責任を負う可能性があります。
このほか、エプソンの製品の性能に関し適切な表示または説明がなされなかったことを理由として、顧客などに対し責任を負う場合や、改良のためのコストが発生する可能性があります。さらに、エプソンの製品にこのような品質問題が発生した場合には、エプソンの製品への信頼性を損ない、顧客の喪失または当該製品への需要の減少などにより、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。

⑧知的財産権について
エプソンにとって、特許権およびそのほかの知的財産権は競争力維持のために非常に重要です。エプソンは、自らが必要とする多くの技術を自社開発してきており、それを国内外において特許権、商標権およびそのほかの知的財産権として、あるいは他社と契約を締結することにより、製品および技術上の知的財産権を設定し保持しています。また、知的財産権の管理業務に人員を重点的に配置し、知的財産権の強化を図っています。
しかしながら、次に想定されるような知的財産権に関する問題が発生した場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。
・エプソンが保有する知的財産権に対して異議申し立てや無効請求などがなされる可能性、その結果、当該知的財産権が無効と認められる可能性
・第三者間での合併または買収の結果、従来、エプソンがライセンスを付与していない第三者がライセンスを保有し、その結果、エプソンが知的財産権の競争優位性を失う可能性
・第三者との合併または買収の結果、従来、エプソンの事業に課せられなかった新たな制約が課せられる可能性およびこれらを解決するために支出を強いられる可能性
・エプソンが保有する知的財産権が競争優位性をもたらさない、またはその知的財産権を有効に行使できない可能性
・エプソンまたはその顧客が第三者から知的財産権の侵害を主張され、その解決のために多くの時間とコストを費やし、または経営資源などの集中が妨げられることになる可能性
・第三者からの侵害の主張が認められた場合に多額の賠償金やロイヤリティの支払い、該当技術の使用差し止めなどの損害が発生する可能性
・エプソンの従業員などにより発明などに対する報酬に関する訴訟が提起され、その解決のために多くの時間とコストを強いられる可能性、その結果、多額の報酬の支払いが決定される可能性

⑨環境問題について
エプソンは、国内外において製造過程で発生する廃棄物および大気中への排出物などについて、さまざまな環境規制に対応した活動が求められています。さらに、国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)にて採択されたパリ協定により、世界的な気候変動への対応に関心が高まるなか、企業としてもより高い削減目標を掲げて取り組む必要性が増しています。
かかる状況のもと、エプソンは、2050年に「カーボンマイナス」と「地下資源(※7)消費ゼロ」の達成を目指す「環境ビジョン2050」に基づき、環境負荷を低減した製品の開発・製造、環境技術の開発、使用エネルギー量の削減、使用済み製品の回収・リサイクル・再生利用の推進、国際的な化学物質規制(主に欧州のRoHS指令やREACH規則)への対応および環境管理システムの改善など、多くの側面から環境保全活動に取り組んでいます。GHGの排出削減目標に関しては、2050年のネットゼロ目標とその達成に向けた2030年の総排出量削減目標についてSBTi(Science Based Targets initiative)の承認を受けるとともに、再生可能エネルギー100%活用の維持や自社発電の導入拡大など、中長期に向けた削減活動を推進しています。
こうした活動の結果、エプソンのGHG排出量は着実に減少しています。詳細な数値は「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動(TCFD) ④ 指標及び目標」をご参照ください。なお、2021年11月に完了した国内拠点の再生可能エネルギー転換の維持に加え、2023年12月海外拠点の転換完了により、以降の電力起因によるスコープ2排出量はゼロとなります。
エプソンでは、これまで重大な環境問題が発生したことはありませんが、将来において環境問題が発生し、損害の賠償や浄化などの費用負担、罰金または生産中止などの影響を受ける可能性、あるいは新しい規制が施行され多額の費用負担が必要となるリスクがあり、このような事態が実現した場合には、エプソンの経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。
一方で、エプソンは環境への対応を機会と捉えた取り組みを進めています。特にお客様のもとでの環境負荷低減に貢献できる商品・サービスで事業拡大の機会があると確認しており、機会を最大化する経営を継続していきます。具体的には、環境負荷低減・生産性向上・印刷コスト低減を実現するインクジェット技術によるプリンティング、商業・産業プリンティング、プリントヘッド外販と、環境負荷低減を実現する新生産装置の拡充による生産システムの提供により、売上収益成長を見込みます。加えて、地球温暖化対策やサーキュラーエコノミーへのシフトに有効なソリューションとして、ドライファイバーテクノロジー応用や原料リサイクル技術確立などによる環境ビジネスの展開を見込んでおります。
※7 原油・金属などの枯渇性資源

⑩人材の確保について
エプソンの高度な新技術・新製品の開発・製造には、国内外における優秀な人材の確保が重要ですが、これらの人材の獲得競争は激しいものとなっています。エプソンは、役割に基づいた処遇制度の導入、人材育成、ダイバーシティの取り組み、働き方改革と健康経営の推進および現地人材の積極的な登用などにより、多様な人材がその能力を発揮できる風土づくりや働きやすい環境づくりを推進し優秀な人材の確保に努めていますが、仮にこれらの人材を十分に採用または雇用し続けることができない場合や、技術などの継承が適切にできない場合には、エプソンの事業計画の遂行などに影響を及ぼす可能性があります。

⑪為替変動について
エプソンの売上収益の相当部分は、米ドルおよびユーロなどの外貨建てとなっています。エプソンは、海外調達の拡大および生産拠点の海外移転などを進めたことにより、現状、米ドル建ての費用は米ドル建ての売上収益を上回る状況となっていますが、一方でユーロ建ての売上収益は依然としてユーロ建ての費用よりもかなり多い状況にあります。また、これら以外の外国通貨についても、全般的に売上収益が費用をかなり上回っています。エプソンは、為替変動リスクをヘッジするために為替予約取引などを行っていますが、米ドル、ユーロおよびこれら以外の外国通貨の日本円に対する為替変動は、エプソンの財政状態および経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。

⑫年金制度について
エプソンの設けている確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度および退職一時金制度があります。
エプソンは、確定給付型の退職年金制度について、年金資産の運用収益率の低下や受給権者の増加といった状況を踏まえ、今後の環境変化に適応するとともに、将来にわたり安定的に維持運営することを目的として2014年4月に制度改定を実施しましたが、年金資産の運用成績の変動および退職給付債務の数理計算の基礎となる割引率の見積数値の変動などが発生した場合には、エプソンの財政状態および経営成績などに影響を及ぼす可能性があります。

⑬法規制および関係当局などによる調査について
エプソンは、グローバルに事業を展開しており、各国・各地域および各事業におけるさまざまな法規制や関係当局などによる調査の対象になる場合があります。例えば、エプソンは、現在、私的独占の禁止および公正取引の確保に関する法律など、国内外の独占禁止法令に基づく手続の対象となっているほか、今後、公的機関などを含む新規顧客への営業活動の強化にあたり、これらの活動に関係する各種の法規制やコンプライアンス(法令遵守)への対応が一層求められることがあります。
このような状況を踏まえ、エプソンでは従来、コンプライアンスを重要な経営方針のひとつとして位置付け、適宜、未然防止・制御活動(RBA(Responsible Business Alliance)加盟による労働者保護や環境保全活動のさらなる促進を含む)を展開していますが、今後も海外の競争法関係当局が特定の業界などを対象に調査または情報収集を行うことがあり、その一環としてエプソンも市場状況および販売方法一般に関する調査などを受けることがあります。また、腐敗防止法規制、広告・表示規制、個人情報保護・プライバシー規制のほか、安全保障貿易管理などにおいて、関係法令などへの抵触またはそのおそれが生じることや、より厳格な法規制の導入や関係当局による法令運用の強化が行われることがあります。
これらの関連法規の違反があった場合や関係当局による調査・手続が実施された場合には、エプソンの販売活動に支障が生じ、またはエプソンの社会的信用を損なうこと、もしくは多額の制裁金が課されることがあるほか、事業活動に制約が生じるおそれがあるとともに、かかる法規制を遵守するための費用が増加することなどにより、エプソンの経営成績や今後の事業展開などに影響を及ぼす可能性があります。
有価証券報告書提出日現在、エプソンに対する法規制などに基づく調査は、次のとおりです。
フランスにおいて販売されるインクジェットプリンター製品に関し、2017年に同国の消費者団体による消費者保護法に基づく申し立てがなされ、当局による調査が開始されています。なお、同消費者団体が主張するような製品の寿命を短くしているという意図はなく、エプソンは、今後とも品質や環境をもっとも重視し、お客様のニーズに合わせた設計をしてまいります。
現時点においてかかる調査の進展、結果および終結の時期ならびにそのエプソンの経営成績および今後の事業展開などへの影響を予測することは困難です。

⑭重要な訴訟について
エプソンは、プリンティングソリューションズ事業、ビジュアルコミュニケーション事業およびマニュファクチャリング関連・ウエアラブル事業などに関する各製品の開発、製造、販売およびこれらに付帯するサービスの提供を主な事業として、国内外においてさまざまな事業活動を展開しています。その事業の特性上、知的財産権、製造物責任、独占禁止法、環境規制などに関連して訴訟が提起される場合や、法的手続が開始される可能性があります。
有価証券報告書提出日現在、エプソンに係争している重要な訴訟は、次のとおりです。
当社の連結子会社であるEpson Europe B.V.(以下「EEB」という。)は、2010年にベルギーにおける著作権料徴収団体であるLa SCRL REPROBEL(以下「REPROBEL」という。)に対して、マルチファンクションプリンターに関する著作権料の返還などを求める民事訴訟を提起しました。その後、REPROBELがEEBを提訴したことにより、これら二つの訴訟は併合され、かかる訴訟の第1審ではEEBの主張を棄却する判決がなされましたが、EEBはこれを不服として上訴する方針です。
現時点において上記の訴訟の結果および終結の時期を予測することは困難ですが、訴訟または法的手続の結果によっては、エプソンの経営成績や今後の事業展開などに影響を及ぼす可能性があります。

⑮財務報告に関する内部統制について
エプソンは、財務報告の信頼性に関する内部統制の構築および運用を重要な経営課題のひとつとして位置付け、グループを挙げて関係会社の管理体制などの点検・改善などに取り組んでいます。しかしながら、常に有効な内部統制システムを構築および運用できる保証はなく、また、内部統制システムに本質的に内在する固有の限界があるため、今後、上記の対応が有効に機能しなかった場合や、財務報告に関する内部統制の不備または開示すべき重要な不備が発生した場合には、エプソンの財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。

⑯他社との提携について
エプソンは、事業戦略の選択肢のひとつとして、他社と業務提携などを行うことがあります。しかしながら、当事者間における提携などの見直しにともない、提携関係が解消される可能性があるほか、提携内容の一部変更が行われる可能性があります。また、提携などによる事業戦略が必ずしも想定どおり成功し、エプソンの経営成績などに寄与する保証はありません。

⑰自然災害・感染症などについて
エプソンは、研究開発、調達、製造、物流、販売およびサービスの拠点を世界に展開していますが、これらの地域において予測不可能な自然災害、新興感染症の流行、調達先罹災によるサプライチェーン上の混乱、戦争・テロなどが発生した場合には、エプソンの経営成績や事業展開などに影響を及ぼす可能性があります。
これらのうち、特にエプソンの主要な事業拠点が所在する長野県中部は、糸魚川静岡構造線に沿った活断層帯があるなど、地震発生リスクが比較的高い地域であるため、エプソンでは、設備の耐震構造強化のほか、防災訓練などの地震防災計画や事業継続計画の策定などにより、かかる災害にともなう影響の軽減に向けた対応を可能な範囲において行っています。
しかしながら、長野県中部に大規模な地震が発生した場合には、これらの施策にも関わらず、エプソンが受ける影響は甚大なものになる可能性があります。なお、エプソンは、地震により発生する損害に対しては地震保険を付保しているものの、その補償範囲は限定されています。
2020年から猛威を振るっていたCOVID-19は、2023年5月8日以降感染症法上の位置付けが「新型インフルエンザ等感染症(2類相当)」から「5類感染症」へ移行され、節目を迎えました。しかし、今後も感染力や重症化リスクの強い変異株流行や、COVID-19に代わる新たな感染症の流行が発生する可能性があります。エプソンはこうした事態にそなえ、COVID-19への対応をベースに新興感染症を想定したBCP(事業継続計画)を整備し、感染拡大の防止、事業の継続およびすみやかな復旧が図れるよう、平常時・流行初期・流行期の各段階における行動計画を定めてリスクの最小化を図っています。

⑱情報セキュリティーについて
エプソンでは、情報システムにおいてネットワークの利用範囲の拡大や利用頻度の増加が続いており、その重要性が増しています。また、グローバルな事業活動を通じて顧客の個人情報や取引先の機密データを扱っています。セキュリティー上の脅威が年々増しているなか、コンピュータウイルスの感染、顧客データの漏洩、社内重要基幹システムの障害発生、サイバー攻撃、AIの誤用に起因する情報漏洩・第三者の権利侵害、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)における風評被害などが発生した場合には、エプソンの経営成績や事業展開などに影響を及ぼす可能性があります。
これに対しエプソンでは、全従業員に情報セキュリティー教育を実施しているほか、サイバーセキュリティー対策に関する方針を定めたグランドデザインを策定・制定し、各種施策を実施し対策を講じています。また、グローバルでのセキュリティー事故への対応体制の確立、サイバーセキュリティー対策についての対応計画の策定と対策の実施、製品セキュリティーの強化などに取り組んでいく方針です。

今年

①プリンターの売上変動による経営成績等への影響について
2026年3月期におけるプリンティングソリューションズ事業セグメントの売上収益1兆295億円は、エプソンの連結売上収益1兆4,133億円の約7割を占めており、そのなかでもオフィス・ホーム市場向けのほか、商業・産業向けのインクジェットプリンターを中心とする各種プリンターと、これらの消耗品が売上収益および利益の多くを占めています。従って、これらのプリンターおよび消耗品の売上収益が変動した場合には、エプソンの経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があります。

②他社との競合について
(販売における影響)
エプソンの主力製品であるプリンターやプロジェクターをはじめとする製品全般について、他社との競合の激化により、販売価格の低下や低価格品への需要のシフトおよび販売数量の減少等の影響を受けることがあります。
エプソンでは、これらの状況に対して、各市場での顧客ニーズに対応した製品や高付加価値製品およびサービスの提供に取り組むとともに、設計・開発の効率化やコストダウン等により製造コストの削減に努め、係る販売価格の低下や低価格品への需要のシフトおよび販売数量の減少等に対処していく方針です。
しかしながら、今後、これらの施策が成功する保証はなく、エプソンが係る販売価格の低下等に効果的に対応できない場合には、エプソンの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(テクノロジーにおける影響)
エプソンの販売する一部の製品については、他社のテクノロジーと競合しており、例えば、次のような事例があります。
・インクジェットプリンターにおけるエプソンのマイクロピエゾ方式(※2)と他社のサーマルインクジェット方式(※3)との競合
・プロジェクターにおけるエプソンの3LCD(三板透過型液晶)方式(※4)と他社のDLP方式(※5)等との競合ならびにエプソンのプロジェクターと他社のFPD(フラットパネルディスプレイ)(※6)との競合
エプソンは、これらのエプソンの製品において採用している方式について、現時点では競合他社の方式に対する技術的な競争優位性があると考えていますが、消費者によるエプソンの技術に対する評価が変化した場合や、エプソンの技術と競合するほかの革新的な技術が出現した場合等には、エプソンの技術的な競争優位性が損なわれ、エプソンの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
※2 マイクロピエゾ方式とは、ピエゾと呼ぶ圧電素子を伸縮させて、インク滴をノズルから噴射させるエプソン独自のインクジェット技術をいいます。
※3 サーマルインクジェット方式とは、インクに熱を加えることで発生する気泡の圧力により、インク滴を噴射する技術をいいます。なお、バブルジェット方式といわれることもあります。
※4 3LCD(三板透過型液晶)方式とは、ライトバルブに高温ポリシリコンTFT液晶パネルを用いる方式であり、光源から出射された光を特殊な鏡を使って赤・緑・青の3原色に分離し、各色専用のLCDで映像をつくった後、無駄なく再合成し投影します。
※5 DLP方式とは、表示デバイスにDMD(Digital Micromirror Device)を用いる方式です。DMDとは、ミクロンサイズの微極小な鏡が多数並んだ半導体で、一つの鏡が1画素に対応し光源からの光を反射することで映像を投影します。なお、DLPおよびDMDは、米国テキサス・インスツルメンツ社の登録商標です。
※6 FPDとは、薄型・平坦な画面の薄型映像表示装置の総称です。

(新たな競合の発生)
エプソンは、現在、高度な技術力、豊富な資金力または強固な財務基盤を有する大企業あるいは市場における認知度、供給力または価格競争力を有する国内外の企業との間で競合関係にありますが、これらに加え、将来、ほかの企業が、ブランド力、技術力、資金調達力、マーケティング力、販売力および低コストの生産能力等を生かしてエプソンの事業領域へ新規参入してくる可能性もあります。

③経営環境の急激な変化等について
エプソンは、長期ビジョン「ENGINEERED FUTURE 2035」のもと、各戦略等に基づく諸施策を展開しており、技術的な競争優位性を確立することが競争力を高めるために重要な要素であると考えています。創業当時からの独自の強みである「省・小・精」の技術を源泉とする「マイクロピエゾ」「マイクロディスプレイ」「センシング」「ロボティクス」等の独自のコア技術とデジタル技術等の製品技術およびこれらを支える基盤技術を進化させることにより、顧客ニーズに対応した製品の開発・製造・販売およびサービスの提供を行っています。
エプソンが経営資源を集中しているこれらの事業領域における製品の属する市場は、一般的に技術革新の速度が速いとともに製品ライフサイクルが短く、また、世界景気の変動やデジタル化の進展等に伴うエプソンの主要市場における需要・投資動向が、エプソンの製品の販売に影響を及ぼす可能性があるほか、現在推進している長期ビジョンや事業戦略およびこれらで定められた各種の施策が必ずしも実現または成功する保証はありません。
このような事業環境のもと、エプソンでは、引き続き各市場や顧客のニーズの把握に努め、製品市場予測による中・長期的な研究開発や投資を行うほか、開発・設計のプラットフォーム化等により、既存製品から新製品への迅速かつ円滑な移行等にも取り組んでいく方針です。
しかしながら、今後、市場でのニーズや技術革新の変化に適切に対応できない場合、他社との競争が激化した場合、景気後退等により需要が回復しない場合および主要市場における急激な需要変動に適切に対応できない場合等には、エプソンの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

④第三者によるインクジェットプリンター用消耗品の販売について
インクジェットプリンターの主な消耗品であるインクカートリッジ等は、エプソンの売上収益および利益にとって重要なものとなっています。インクカートリッジ等のインクジェットプリンター用消耗品については、第三者によりエプソンのプリンター向けに供給される製品が存在しています。これらの第三者による製品は、一般的にエプソンの純正品よりも廉価で販売されており、また、先進国市場と比較して新興国市場においてより流通している状況にあります。
エプソンは、こうした第三者によるインクジェットプリンター用消耗品の販売について、純正品としての高い品質の訴求のほか、大容量インクタンクを搭載したモデルの販売等、各市場における顧客ニーズに的確に対応したインクジェットプリンターを提供し、顧客の利便性をさらに高めることにより、引き続きお客様価値の実現を図っていく方針です。また、エプソンが保有するインクカートリッジに関する特許権および商標権の侵害に対しては、適宜、法的措置を講じていく方針です。
しかしながら、これらの施策が必ずしも有効である保証はなく、将来において第三者による製品の販売が拡大し、純正品のシェア低下に伴う販売数量の減少や、これに対応するための販売価格の引下げ等により、インクカートリッジ等の売上収益および利益が減少した場合には、エプソンの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑤海外での事業展開について
エプソンは、グローバルに事業を展開しており、2026年3月期の連結売上収益のうち8割以上は海外における売上収益が占めています。エプソンは、中国、インドネシア、シンガポール、マレーシアおよびフィリピン等のアジア地域をはじめ、アメリカやイギリス等にも生産拠点を有し、販売会社も世界各地域に設立しています。また、2026年3月末における海外従業員数はエプソンの全従業員数の7割以上を占めています。
エプソンでは、こうしたグローバルな事業展開は地域ごとの市場ニーズを的確に捉えたマーケティング活動を可能とし、また、製造コストの削減およびリードタイムの短縮によるコスト競争力の確保等、事業上の多くのメリットがあると考えています。一方で、海外における製造・販売に関しては、各国政府の製造・販売に関する諸法令・規制、社会・政治および経済状況の変化、輸送の遅延、電力・通信等のインフラの障害、為替制限、熟練労働力の不足、地域的な労働環境の変化、各国における税制改正および税務当局による税務執行の不確実性、保護貿易諸規制、各種地政学的リスク、そのほかエプソンの製品の輸出入に対する諸法令・規制等、海外事業展開に不可避のリスクがあります。

⑥特定の仕入先からの部品等の調達について
エプソンは、第三者から一部の部品等を調達していますが、一般的に長期仕入契約を締結することなく継続的な取引関係を維持しています。また、エプソンは、部品等に関して複数社からの調達を原則としていますが、特定の部品等については、他社からの代替調達が困難であるため、1社のみからの調達となる場合があります。エプソンでは、品質の維持・改善やコスト低減活動等に調達先と共同で取り組むこと等により、安定的かつ効率的な調達活動を展開していく方針ですが、仮にこれらの調達先からの供給の不足や供給された部品等の品質不良等により、製造・販売活動に支障をきたした場合には、エプソンの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑦品質問題について
エプソンの製品保証の有無および内容は顧客との個別の契約により異なります。エプソンの製品に不良品または規格に適合しないものがあった場合には、エプソンは当該製品の無償での交換または修理等、不良品を補償するコストを負担し、また、当該製品が人的被害または物的損害を生じさせた場合には、製造物責任等の責任を負う可能性があります。
このほか、エプソンの製品の性能に関し適切な表示または説明がなされなかったことを理由として、顧客等に対し責任を負う場合や、改良のためのコストが発生する可能性があります。さらに、エプソンの製品にこのような品質問題が発生した場合には、エプソンの製品への信頼性を損ない、顧客の喪失または当該製品への需要の減少等により、エプソンの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑧知的財産権について
エプソンにとって、特許権およびそのほかの知的財産権は競争力維持のために非常に重要です。エプソンは、自らが必要とする多くの技術を自社開発してきており、それを国内外において特許権、商標権およびそのほかの知的財産権として、あるいは他社と契約を締結することにより、製品および技術上の知的財産権を設定し保持しています。また、知的財産権の管理業務に人員を重点的に配置し、知的財産権の強化を図っています。
しかしながら、次に想定されるような知的財産権に関する問題が発生した場合には、エプソンの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
・エプソンが保有する知的財産権に対して異議申し立てや無効請求等がなされる可能性、その結果、当該知的財産権が無効と認められる可能性
・第三者間での合併または買収の結果、従来、エプソンがライセンスを付与していない第三者がライセンスを保有し、その結果、エプソンが知的財産権の競争優位性を失う可能性
・第三者との合併または買収の結果、従来、エプソンの事業に課せられなかった新たな制約が課せられる可能性およびこれらを解決するために支出を強いられる可能性
・エプソンが保有する知的財産権が競争優位性をもたらさない、またはその知的財産権を有効に行使できない可能性
・エプソンまたはその顧客が第三者から知的財産権の侵害を主張され、その解決のために多くの時間とコストを費やし、または経営資源等の集中が妨げられることになる可能性
・第三者からの侵害の主張が認められた場合に多額の賠償金やロイヤリティの支払い、該当技術の使用差し止め等の損害が発生する可能性
・エプソンの従業員等により発明等に対する報酬に関する訴訟が提起され、その解決のために多くの時間とコストを強いられる可能性、その結果、多額の報酬の支払いが決定される可能性

⑨環境問題について
エプソンは、国内外において製造過程で発生する廃棄物および大気中への排出物等について、さまざまな環境規制に対応した活動が求められています。さらに、国連気候変動枠組条約第21回締約国会議(COP21)にて採択されたパリ協定により、世界的な気候変動への対応に関心が高まるなか、企業としてもより高い削減目標を掲げて取り組む必要性が増しています。
係る状況のもと、エプソンは、2050年に「カーボンマイナス」と「地下資源(※7)消費ゼロ」の達成を目指す「環境ビジョン2050」に基づき、環境負荷を低減した製品の開発・製造、環境技術の開発、使用エネルギー量の削減、使用済み製品の回収・リサイクル・再生利用の推進、国際的な化学物質規制(主に欧州のRoHS指令やREACH規則)への対応および環境管理システムの改善等、多くの側面から環境保全活動に取り組んでいます。GHGの排出削減目標に関しては、2050年のネットゼロ目標とその達成に向けた2030年の総排出量削減目標についてSBTi(Science Based Targets initiative)の承認を受けるとともに、再生可能エネルギー100%活用の維持や省エネ活動等、中長期に向けた削減活動を推進しています。
こうした活動の結果、エプソンのGHG排出量は着実に減少しています。詳細な数値は「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動(TCFD) ④ 指標及び目標」をご参照ください。なお、2021年11月に完了した国内拠点の再生可能エネルギー転換の維持に加え、2023年12月海外拠点の転換完了により、以降の電力起因によるスコープ2排出量はゼロとなります。
エプソンでは、これまで重大な環境問題が発生したことはありませんが、将来において環境問題が発生し、損害の賠償や浄化等の費用負担、罰金または生産中止等の影響を受ける可能性、あるいは新しい規制が施行され多額の費用負担が必要となるリスクがあり、このような事態が実現した場合には、エプソンの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
※7 原油・金属等の枯渇性資源

⑩人材の確保について
エプソンの高度な新技術・新製品の開発・製造には、国内外における優秀な人材の確保が重要ですが、これらの人材の獲得競争は激しいものとなっています。エプソンは、役割に基づいた処遇制度の導入、人材育成、ダイバーシティの取り組み、働き方改革と健康経営の推進および現地人材の積極的な登用等により、多様な人材がその能力を発揮できる風土づくりや働きやすい環境づくりを推進し優秀な人材の確保に努めていますが、仮にこれらの人材を十分に採用または雇用し続けることができない場合や、技術等の継承が適切にできない場合には、エプソンの事業計画の遂行等に影響を及ぼす可能性があります。

⑪為替変動について
エプソンの売上収益の相当部分は、米ドルおよびユーロ等の外貨建てとなっています。エプソンは、海外調達の拡大および生産拠点の海外移転等を進めたことにより、現状、米ドル建ての費用は米ドル建ての売上収益を上回る状況となっていますが、一方でユーロ建ての売上収益は依然としてユーロ建ての費用よりもかなり多い状況にあります。また、これら以外の外国通貨についても、全般的に売上収益が費用をかなり上回っています。エプソンは、為替変動リスクをヘッジするために為替予約取引等を行っていますが、米ドル、ユーロおよびこれら以外の外国通貨の日本円に対する為替変動は、エプソンの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑫年金制度について
エプソンの設けている確定給付型の制度として、確定給付企業年金制度および退職一時金制度があります。
エプソンは、確定給付型の退職年金制度について、年金資産の運用収益率の低下や受給権者の増加といった状況を踏まえ、今後の環境変化に適応するとともに、将来にわたり安定的に維持運営することを目的として2014年4月に制度改定を実施しましたが、年金資産の運用成績の変動および退職給付債務の数理計算の基礎となる割引率の見積り数値の変動等が発生した場合には、エプソンの財政状態および経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

⑬法規制および関係当局等による調査について
エプソンは、グローバルに事業を展開しており、各国・各地域および各事業におけるさまざまな法規制や関係当局等による調査の対象になる場合があります。例えば、エプソンは、現在、私的独占の禁止および公正取引の確保に関する法律等、国内外の独占禁止法令に基づく手続の対象となっているほか、今後、公的機関等を含む新規顧客への営業活動の強化にあたり、これらの活動に関係する各種の法規制やコンプライアンス(法令遵守)への対応が一層求められることがあります。
このような状況を踏まえ、エプソンでは従来、コンプライアンスを重要な経営方針の一つとして位置付け、適宜、未然防止・制御活動(RBA(Responsible Business Alliance)加盟による労働者保護や環境保全活動のさらなる促進を含む)を展開していますが、今後も海外の競争法関係当局が特定の業界等を対象に調査または情報収集を行うことがあり、その一環としてエプソンも市場状況および販売方法一般に関する調査等を受けることがあります。また、腐敗防止法規制、広告・表示規制、個人情報保護・プライバシー規制のほか、安全保障貿易管理等において、関係法令等への抵触またはそのおそれが生じることや、より厳格な法規制の導入や関係当局による法令運用の強化が行われることがあります。
これらの関連法規の違反があった場合や関係当局による調査・手続が実施された場合には、エプソンの販売活動に支障が生じ、またはエプソンの社会的信用を損なうこと、もしくは多額の制裁金が課されることがあるほか、事業活動に制約が生じるおそれがあるとともに、係る法規制を遵守するための費用が増加すること等により、エプソンの経営成績や今後の事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。
有価証券報告書提出日現在、エプソンに対する法規制等に基づく調査は、次のとおりです。
フランスにおいて販売されるインクジェットプリンター製品に関し、2017年に同国の消費者団体による消費者保護法に基づく申し立てがなされ、当局による調査が開始されています。なお、同消費者団体が主張するような製品の寿命を短くしているという意図はなく、エプソンは、今後とも品質や環境を重視し、お客様のニーズに合わせた設計をしてまいります。
現時点において係る調査の進展、結果および終結の時期ならびにそのエプソンの経営成績および今後の事業展開等への影響を予測することは困難です。

⑭重要な訴訟について
エプソンは、各事業セグメント等に関する各製品の開発、製造、販売およびこれらに付帯するサービスの提供を主な事業として、国内外においてさまざまな事業活動を展開しています。その事業の特性上、知的財産権、製造物責任、独占禁止法、環境規制等に関連して訴訟が提起される場合や、法的手続が開始される可能性があります。
有価証券報告書提出日現在、エプソンに係争している重要な訴訟は、次のとおりです。
当社の連結子会社であるEpson Europe B.V.(以下「EEB」という。)は、2010年にベルギーにおける著作権料徴収団体であるLa SCRL REPROBEL(以下「REPROBEL」という。)に対して、マルチファンクションプリンターに関する著作権料の返還等を求める民事訴訟を提起しました。その後、REPROBELがEEBを提訴したことにより、これら二つの訴訟は併合され、係る訴訟の第1審ではEEBの主張を棄却する判決がなされましたが、EEBはこれを不服として上訴する方針です。
現時点において上記の訴訟の結果および終結の時期を予測することは困難ですが、訴訟または法的手続の結果によっては、エプソンの経営成績や今後の事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。

⑮財務報告に関する内部統制について
エプソンは、財務報告の信頼性に関する内部統制の構築および運用を重要な経営課題の一つとして位置付け、グループを挙げて関係会社の管理体制等の点検・改善等に取り組んでいます。しかしながら、常に有効な内部統制システムを構築および運用できる保証はなく、また、内部統制システムに本質的に内在する固有の限界があるため、今後、上記の対応が有効に機能しなかった場合や、財務報告に関する内部統制の不備または開示すべき重要な不備が発生した場合には、エプソンの財務報告の信頼性に影響が及ぶ可能性があります。

⑯他社との提携について
エプソンは、事業戦略の選択肢の一つとして、他社と業務提携等を行うことがあります。しかしながら、当事者間における提携等の見直しに伴い、提携関係が解消される可能性があるほか、提携内容の一部変更が行われる可能性があります。また、提携等による事業戦略が必ずしも想定どおり成功し、エプソンの経営成績等に寄与する保証はありません。

⑰自然災害・感染症等について
エプソンは、研究開発、調達、製造、物流、販売およびサービスの拠点を世界に展開していますが、これらの地域において予測不可能な自然災害、新興感染症の流行、調達先罹災によるサプライチェーン上の混乱、戦争・テロ等が発生した場合には、エプソンの経営成績や事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。
これらのうち、特にエプソンの主要な事業拠点が所在する長野県中部は、糸魚川静岡構造線に沿った活断層帯がある等、地震発生リスクが比較的高い地域であるため、エプソンでは、設備の耐震構造強化のほか、防災訓練等の地震防災計画やBCP(事業継続計画)の策定等により、係る災害に伴う影響の軽減に向けた対応を可能な範囲において行っています。また、BCPを適切に維持・改善するためのサプライチェーンBCM(事業継続マネジメント)を推進しています。
しかしながら、長野県中部に大規模な地震が発生した場合には、これらの施策にも関わらず、エプソンが受ける影響は甚大なものになる可能性があります。なお、エプソンは、地震により発生する損害に対しては地震保険を付保しているものの、その補償範囲は限定されています。

⑱情報セキュリティーについて
エプソンでは、情報システムにおいてネットワークの利用範囲の拡大や利用頻度の増加が続いており、その重要性が増しています。また、グローバルな事業活動を通じて顧客の個人情報や取引先の機密データを扱っています。セキュリティー上の脅威が年々増しているなか、コンピュータウイルスの感染、顧客データの漏洩、社内重要基幹システムの障害発生、サイバー攻撃、AIの誤用に起因する情報漏洩・第三者の権利侵害、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)における風評被害等が発生した場合には、エプソンの経営成績や事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。
これに対しエプソンでは、全従業員に情報セキュリティー教育を実施しているほか、サイバーセキュリティー対策に関する方針を定めたグランドデザインを策定・制定し、各種施策を実施し対策を講じています。また、グローバルでのセキュリティー事故への対応体制の確立、サイバーセキュリティー対策についての対応計画の策定と対策の実施、製品セキュリティーの強化等に取り組んでいく方針です。

2025-03-31 期 (提出日 2025-06-25 11:31)

前年版がないため比較していません。