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日産自動車株式会社

証券コード 72010 / EDINET E02142 / 輸送用機器

危険信号

重要度 2(注目)臨時報告書2025-05-13 16:56
特別損失の計上(臨時報告書)

臨時報告書で特別損失の計上が開示されました(467,053百万円)。当社グループは、将来計画を大幅に見直し、2025年3月期末時点において保有する事業用資産について、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき、減損の兆候が認められた資産グループについて減損テストを実施し...

重要度 1(軽微)行政処分等2024-03-07
「日産自動車株式会社」が公正取引委員会から勧告を受けた(取適法・下請法)

取適法(下請法)に基づく勧告

業績の推移

-5051015兆円2021/3期 売上高 7兆8,626億円2022/3期 売上高 8兆4,246億円2023/3期 売上高 10兆5,967億円2024/3期 売上高 12兆6,857億円2025/3期 売上高 12兆6,332億円2026/3期 売上高 12兆79億円2021/3期 純利益 -4,487億円2022/3期 純利益 2,155億円2023/3期 純利益 2,219億円2024/3期 純利益 4,266億円2025/3期 純利益 -6,709億円2026/3期 純利益 -5,331億円2021/32022/32023/32024/32025/32026/32025-05-13 臨時報告書:特別損失の計上(臨時報告書)(重要度 2)2024-03-07 行政処分等:「日産自動車株式会社」が公正取引委員会から勧告を受けた(取適法・下請法)(重要度 1)
棒: 売上高 / 折れ線: 純利益(兆円) · 基準: 連結・日本基準 · 有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」から。印は危険信号の日付
数値を表で見る
決算期売上高(兆円)純利益(兆円)
2021/37.86-0.45
2022/38.420.22
2023/310.60.22
2024/312.690.43
2025/312.63-0.67
2026/312.01-0.53

開示データの要約

人的資本

2026-03-31 期(前年 2025-03-31 期比)

平均年収
857万円(-4.3%)
女性管理職比率
11.3%(-0.2pt)
男性育休取得率
75.5%(+10.0pt)
男女賃金差異
84.7%(+0.9pt)
従業員数
23,174人

人的資本ランキング

監査

2026-03-31 期

監査報酬
6.24億円(前年比 -5.5%)
非監査報酬
7,800万円(比率 11.1%)
内部統制
重要な不備なし

監査レーダー

大量保有

大量保有報告は取り込まれていません

保有割合の推移を見る

大株主(法人)

2026-03-31 期(前期 2025-03-31 期との割合の差)

個人株主の内訳は非表示

役員 12 名(うち社外 0 名)、役員の持株合計 236,000株(2026-03-31 期)

株主を検索する

2026-03-31 期 (提出日 2026-06-22 16:25)

重要度 2(注目)変更事業等のリスク / 記載の強化
1.世界経済や景気の急激な変動

経済状況の項で、主要市場に中東を追加し、従来の「第2次トランプ政権による関税政策」から「米国による関税政策」に加えて中東の地政学リスク増大によるエネルギー価格変動・サプライチェーン混乱へと記述が変更された。資源エネルギー情勢の項でも、中東情勢悪化に伴う原油・天然ガス価格の急騰や海上輸送ルートの混乱が製造・物流コストを大幅に上昇させるリスクとして追加された。

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差分(削除 / 追加)

(1) 経済状況
当社グループの製品・サービスの需要は、それらを提供している国又は地域の経済状況の影響を強く受けている。従って、日本、北米、中国、北米中東、ヨーロッパなど、当社グループの主要な市場における経済や景気動向、各国の関税政策・インフレーション・市況変動とそれに伴う需要の変動については可能な限り正確な予測に努め必要な対策を行っている。しかしながら、第2次トランプ政権米国による関税政策は、日々状況が変わりに加え、中東地域の地政学リスクの増大は、エネルギー価格の激しい変動や世界的なサプライチェーンの混乱を招いており、先行きを見通すことが非常に困難であり、る。また、世界同時不況やパンデミック、複雑化する地政学リスク各国政策が重視する点・優先度の変化、国際紛争の激化など予測を超えた急激な変動がある時は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(2) 資源エネルギー情勢
原油、天然ガス、再生エネルギー等の価格高騰など資源やエネルギー情勢の急激な変化により当社グループの製品・サービスに対する需要も大きく変動する。特に昨今の中東情勢の悪化に伴う原油・天然ガス価格の急騰や、海上輸送ルートの混乱による供給不足の懸念は、製造・物流コストの大幅な上昇に直結するリスクがある。ガソリン価格が上昇すれば燃費の良い製品に需要がシフトすることが予測され、更に上昇すれば全体の需要は低下することも予測される。鉄、アルミ、樹脂といった従来の自動車の原材料に加えて、リチウム、コバルト、ニッケル、ロジウム、パラジウムといった希少金属の価格に予測を超えた急激な変動がある時は、業績の悪化や機会損失の発生等、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

前年

(1) 経済状況
当社グループの製品・サービスの需要は、それらを提供している国又は地域の経済状況の影響を強く受けている。従って、日本、中国、北米、ヨーロッパなど、当社グループの主要な市場における経済や景気動向、各国の関税政策・インフレーション・市況変動とそれに伴う需要の変動については可能な限り正確な予測に努め必要な対策を行っている。しかしながら、第2次トランプ政権による関税政策は、日々状況が変わり先行きを見通すことが非常に困難であり、また、世界同時不況やパンデミック、複雑化する地政学リスクなど予測を超えた急激な変動がある時は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(2) 資源エネルギー情勢
原油、天然ガス、再生エネルギー等の価格高騰など資源やエネルギー情勢の急激な変化により当社グループの製品・サービスに対する需要も大きく変動する。ガソリン価格が上昇すれば燃費の良い製品に需要がシフトすることが予測され、更に上昇すれば全体の需要は低下することも予測される。鉄、アルミ、樹脂といった従来の自動車の原材料に加えて、リチウム、コバルト、ニッケル、ロジウム、パラジウムといった希少金属の価格に予測を超えた急激な変動がある時は、業績の悪化や機会損失の発生等、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

今年

(1) 経済状況
当社グループの製品・サービスの需要は、それらを提供している国又は地域の経済状況の影響を強く受けている。従って、日本、北米、中国、中東、ヨーロッパなど、当社グループの主要な市場における経済や景気動向、各国の関税政策・インフレーション・市況変動とそれに伴う需要の変動については可能な限り正確な予測に努め必要な対策を行っている。しかしながら、米国による関税政策に加え、中東地域の地政学リスクの増大は、エネルギー価格の激しい変動や世界的なサプライチェーンの混乱を招いており、先行きを見通すことが非常に困難である。また、世界同時不況やパンデミック、各国政策が重視する点・優先度の変化、国際紛争の激化など予測を超えた急激な変動がある時は、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(2) 資源エネルギー情勢
原油、天然ガス、再生エネルギー等の価格高騰など資源やエネルギー情勢の急激な変化により当社グループの製品・サービスに対する需要も大きく変動する。特に昨今の中東情勢の悪化に伴う原油・天然ガス価格の急騰や、海上輸送ルートの混乱による供給不足の懸念は、製造・物流コストの大幅な上昇に直結するリスクがある。ガソリン価格が上昇すれば燃費の良い製品に需要がシフトすることが予測され、更に上昇すれば全体の需要は低下することも予測される。鉄、アルミ、樹脂といった従来の自動車の原材料に加えて、リチウム、コバルト、ニッケル、ロジウム、パラジウムといった希少金属の価格に予測を超えた急激な変動がある時は、業績の悪化や機会損失の発生等、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
重要度 2(注目)変更事業等のリスク / 記載の強化
2.自動車市場における急激な変動

事業環境の変化の例示が「第2次トランプ政権による関税政策」から「米国の関税政策」に改められ、中東情勢に起因するエネルギー価格の激しい変動や世界的なサプライチェーンの混乱が新たに追記された。また、地政学的事由による物流網の混乱や生産活動への支障への対応不足が業績・財務に大きな影響を及ぼす可能性がある旨が加わり、技術革新の例にAIが追加された(ハードウエア等の表記もカタカナ表記に統一)。

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差分(削除 / 追加)

自動車業界は、世界的に非常に厳しい状況と不確実な競争に直面している。また、第2次トランプ政権による米国の関税政策なや、中東情勢に起因するエネルギー価格の激しい変動や世界的なサプライチェーンの混乱など、事業環境は大きく変化している。このような外部環境の中で、当社グループもその競争に打ち勝つべく、お客様のニーズにあった製品・サービスを素早く提供できるように技術開発・商品開発や販売戦略において努力している。しかしながら、お客様ニーズに合う製品・サービスをタイムリーに提供できなかった場合や、環境や市場の変化への、地政学的な事由による物流網の混乱や、それに伴う生産活動への支障等への対応が不十分な場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

例えば、成熟市場では人口の減少や少子高齢化の進行により需要が減退したり変化したりする一方で、新興市場では大きく需要が増える可能性もある。これらはビジネスチャンスとして当社グループに有利な結果をもたらす可能性もある一方、特定商品や特定地域への過度な依存が発生し、次なる変化への対応が十分に行われない場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

また、車両の電動化が進み、各国での温室ガス排出に対する規制が強化されており、カーボンニュートラルに向けたライフサイクルでの取り組みが必須となってきている。これらの社会・環境要請に対応する取り組みが遅れた場合には、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

さらに、CASE(Connected, Autonomous, Shared, and Electric)や、SDV(Software Defined Vehicle)、AIなどの技術革新が進むことにより、今後、カーシェアリング、ライドシェアリング、ロボットタクシーといった業態が普及し、「自動車メーカーがハードウエェアとしてのクルマを製造・販売し、お客様はそのクルマを購入・所有・使用する」という従来のビジネスモデルが大きく変革していくことが想定される。また、自動車の付加価値の中心がハードウエェアとしてのクルマの性能から、ソフトウエェアの活用によるお客様へのサービス・体験の提供へ移ることが想定される。その結果、ソフトウエェアの部分での魅力が他社との差異化のポイントとなり、予てより当社の強みであったクルマというハードウエェアを開発・量産するというノウハウや専門性がそれ程の付加価値を生まないものとなっていく可能性もある。また、新技術の開発という点では、各国、メーカー共に激しい競争状態にあり、開発費負担の増大、車両コストの増加等により、当社グループの業績や財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。
これらの自動車市場の変化に対して、可能な限り的確な予測に努め必要な対策を行っているが、我々の想定を超えた速度や範囲で変革が起き、そのような変化に対して十分に対応できない場合には、我々は競争相手に対して優位性を保つことができず、競争力を失う可能性もある。

前年

自動車業界は、世界的に非常に厳しい状況と不確実な競争に直面している。また、第2次トランプ政権による関税政策など、事業環境は大きく変化している。このような外部環境の中で、当社グループもその競争に打ち勝つべく、お客様のニーズにあった製品・サービスを素早く提供できるように技術開発・商品開発や販売戦略において努力している。しかしながら、お客様ニーズに合う製品・サービスをタイムリーに提供できなかった場合や、環境や市場の変化への対応が不十分な場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

例えば、成熟市場では人口の減少や少子高齢化の進行により需要が減退したり変化したりする一方で、新興市場では大きく需要が増える可能性もある。これらはビジネスチャンスとして当社グループに有利な結果をもたらす可能性もある一方、特定商品や特定地域への過度な依存が発生し、次なる変化への対応が十分に行われない場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

また、車両の電動化が進み、各国での温室ガス排出に対する規制が強化されており、カーボンニュートラルに向けたライフサイクルでの取り組みが必須となってきている。これらの社会・環境要請に対応する取り組みが遅れた場合には、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

さらに、CASE(Connected, Autonomous, Shared, and Electric)やSDV(Software Defined Vehicle)などの技術革新が進むことにより、今後、カーシェアリング、ライドシェアリング、ロボットタクシーといった業態が普及し、「自動車メーカーがハードウエアとしてのクルマを製造・販売し、お客様はそのクルマを購入・所有・使用する」という従来のビジネスモデルが大きく変革していくことが想定される。また、自動車の付加価値の中心がハードウエアとしてのクルマの性能から、ソフトウエアの活用によるお客様へのサービス・体験の提供へ移ることが想定される。その結果、ソフトウエアの部分での魅力が他社との差異化のポイントとなり、予てより当社の強みであったクルマというハードウエアを開発・量産するというノウハウや専門性がそれ程の付加価値を生まないものとなっていく可能性もある。また、新技術の開発という点では、各国、メーカー共に激しい競争状態にあり、開発費負担の増大、車両コストの増加等により、当社グループの業績や財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。
これらの自動車市場の変化に対して、可能な限り的確な予測に努め必要な対策を行っているが、我々の想定を超えた速度や範囲で変革が起き、そのような変化に対して十分に対応できない場合には、我々は競争相手に対して優位性を保つことができず、競争力を失う可能性もある。

今年

自動車業界は、世界的に非常に厳しい状況と不確実な競争に直面している。また、米国の関税政策や、中東情勢に起因するエネルギー価格の激しい変動や世界的なサプライチェーンの混乱など、事業環境は大きく変化している。このような外部環境の中で、当社グループもその競争に打ち勝つべく、お客様のニーズにあった製品・サービスを素早く提供できるように技術開発・商品開発や販売戦略において努力している。しかしながら、お客様ニーズに合う製品・サービスをタイムリーに提供できなかった場合や、環境や市場の変化、地政学的な事由による物流網の混乱や、それに伴う生産活動への支障等への対応が不十分な場合には、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

例えば、成熟市場では人口の減少や少子高齢化の進行により需要が減退したり変化したりする一方で、新興市場では大きく需要が増える可能性もある。これらはビジネスチャンスとして当社グループに有利な結果をもたらす可能性もある一方、特定商品や特定地域への過度な依存が発生し、次なる変化への対応が十分に行われない場合には、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

また、車両の電動化が進み、各国での温室ガス排出に対する規制が強化されており、カーボンニュートラルに向けたライフサイクルでの取り組みが必須となってきている。これらの社会・環境要請に対応する取り組みが遅れた場合には、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性がある。

さらに、CASE(Connected, Autonomous, Shared, and Electric)、SDV(Software Defined Vehicle)、AIなどの技術革新が進むことにより、今後、カーシェアリング、ライドシェアリング、ロボタクシーといった業態が普及し、「自動車メーカーがハードウェアとしてのクルマを製造・販売し、お客様はそのクルマを購入・所有・使用する」という従来のビジネスモデルが大きく変革していくことが想定される。また、自動車の付加価値の中心がハードウェアとしてのクルマの性能から、ソフトウェアの活用によるお客様へのサービス・体験の提供へ移ることが想定される。その結果、ソフトウェアの部分での魅力が他社との差異化のポイントとなり、予てより当社の強みであったクルマというハードウェアを開発・量産するというノウハウや専門性がそれ程の付加価値を生まないものとなっていく可能性もある。また、新技術の開発という点では、各国、メーカー共に激しい競争状態にあり、開発費負担の増大、車両コストの増加等により、当社グループの業績や財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。
これらの自動車市場の変化に対して、可能な限り的確な予測に努め必要な対策を行っているが、我々の想定を超えた速度や範囲で変革が起き、そのような変化に対して十分に対応できない場合には、我々は競争相手に対して優位性を保つことができず、競争力を失う可能性もある。
重要度 2(注目)変更事業等のリスク / 新規リスク
4.事業戦略や競争力維持に係るリスク

戦略表現が「Nissan Ambition 2030」やCASE/SDVから、長期ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」とAIディファインドビークル(AIDV)・先進運転支援技術へ置き換えられた。訴訟項目に、第三者から知的財産権侵害を理由とする請求・訴訟が提起され、差止・損害賠償・ライセンス料支払・設計変更等を求められる可能性が新たに追記された。また気候変動の記載は、気候変動対策の度合いが想定を超えて進展または後退した場合を想定する表現や市場需要変化の具体例に改められ、下請法勧告の詳細記述は簡略化された。

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差分(削除 / 追加)

(1) 国際的活動及び海外進出に関するリスク
当社グループは世界13の市場で完成車の生産を行い、およそ160の市場で販売を行っている。海外市場への事業進出の際には以下に掲げるようなリスクの検討も十分行っているが、アメリカ・中国及び中東をはじめとする不透明な世界情勢など進出した先で予期しないリスクあるいは想定を超えるリスクが顕在化した場合には計画どおりの操業度や収益性を実現できず、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
・ 政治的又は経済的要因
・ 法律又は規制の変更
・ 法人税、関税その他税制の変更及び移転価格税制等の国際税務問題による影響
・ ストライキ等の労働争議
・ 優秀な人材の採用と定着の難しさ
・ テロ、戦争、クーデター、デモ、暴動、大規模自然災害、伝染病、その他の要因による社会的混乱

(2) 研究開発活動
当社グループが開発する技術は、世の中のニーズに即し、有用かつ現実的で使い易いものでなくてはならない。この目的のため当社グループは、将来のニーズを予測し、優先順位をつけ、電動化、自動運転化、コネクティビティ機能の強化、安全面の強化、モビリティサービス等にかかわる新技術の開発に投資している。この目的のため当社グループは、将来のニーズを予測し、優先順位をつけ、AIディファインドビークル(AIDV)、先進運転支援技術、電動化、安全面の強化、モビリティサービス等にかかわる新技術の開発に投資している。しかし、予測を超えた環境の変化や世の中のニーズの変化、相対的な開発競争力の低下により、最終的にお客様にその新技術が受け入れられない可能性もあり、その結果当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(3) 他企業との提携等
当社グループは、「Nissan Ambition 2030」の達成に向けて、CASE(Connected, Autonomous, Shared, and Electric)やSDV(Software Defined Vehicle)などの技術革新に対応しより高い競争力を短期間で獲得するために、また現在の厳しい経営状況を考慮して、優れた技術・サービスを有する他の企業と戦略的に提携することがある。当社グループは、長期ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」の達成に向けて、AIディファインドビークル(AIDV)、先進運転支援技術、電動化などの技術革新に対応しより高い競争力を短期間で獲得するために、また現在の厳しい経営状況を考慮して、優れた技術・サービスを有する他の企業と戦略的に提携することがある。将来に想定されるビジネスモデルの変革も見据え、従来の自動車業界の企業との提携のみならず、業界の枠を超えた、異業種企業との戦略的な提携等の可能性も含まれる。しかしながら、当該分野の市場環境や技術動向の変化、提携先との活動の進捗状況によっては予定した成果を享受できない可能性もあり、その結果当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(4) 製品・サービスの品質
当社グループは、優れた品質の製品・サービスを提供するため、開発・製造から販売・サービスまできめ細かい管理体制を敷き最善の努力を傾けている。しかしながら、より高い付加価値を提案するための新技術の採用は、それが十分に吟味されたものであっても、後に製造物責任や製品リコールなど予期せぬ品質に係る問題を惹起することがある。また、今後自動運転技術が発展し、かつ広く普及していった場合は、運転者の関与の希薄化に伴い、より製造者側の責任が問われるようになることも想定される。製造物責任については賠償原資を確保するため一定の限度額までは保険に加入しているが、必ずしもすべての損害が保険でカバーされるとは限らない。またお客様の安全のため実施したリコールが大規模なものになった場合には多額のコストが発生するだけでなく、ブランドイメージが低下する等、当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(5) 気候変動によるリスク
気候変動に影響を与えると言われている温室効果ガスは、2015年に採択されたパリ協定にてできるだけ早い時期にピークアウトすること、また、2018年のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)1.5°C特別報告書では、遅くとも2050年までにはネットゼロとすることが必要とされ、国の政策や企業の取り組みが増加している。気候変動に影響を与えると言われている温室効果ガスは、2015年に採択されたパリ協定にてできるだけ早い時期にピークアウトすること、また、2018年のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)1.5°C特別報告書では、遅くとも2050年までにはネットゼロとする必要性が示されている。これを受けて各国での気候変動対策が具体的な制度や法規として実装段階に移行、内容の強化や変更が進んでおり企業活動の不確実性が高まっている。
当社グループは、事業活動やクルマによって生じる環境への依存と負荷を自然が吸収可能なレベルに抑え、豊かな自然資産を次世代に引き継ぐことを究極のゴールとしている。この実現に向け、クルマの原材料の調達から輸送、走行時などバリューチェーン各段階での排出量削減をサプライヤーと共に取り組んでおり、中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム」でグローバルKPIと目標値を設定し、年次成果を公表している。
特に自動車のバリューチェーン全体に占めるクルマの使用時に排出されるCO2量は、企業活動に伴う排出量に比較して著しく多く、全体の80%以上を占めている。よって、企業活動のみならずクルマの使用時についても、継続した削減が重要となる。
2021年1月には、2050年までに事業活動を含むクルマのライフサイクル全体におけるカーボンニュートラルの実現と、2030年代早期より主要市場に投入する新型車をすべて電動車とすることを目指すと発表した。環境対応と社会的価値の創出に向けて、活動を具体化させていく所存である。
また、気候変動のような不確実な将来事象に起因するリスクと機会に対して、複数のシナリオでの変化を評価し、レジリエントな戦略とすることが重要と認識している。このシナリオ分析の実施によって明確になったインパクトを鑑みた戦略構築を行っている。2021年1月には、2050年までに事業活動を含むクルマのライフサイクル全体におけるカーボンニュートラルの実現を目指す宣言を行った。この実現に向け、自社の企業活動だけでなくクルマの原材料の調達から輸送、使用時などバリューチェーン各段階での排出量削減を取引先と共に取り組んでおり、中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム」でグローバルKPIと目標値を設定し、年次成果を公表している。2024年3月には、カーボンニュートラル実現に向けた一層の取り組み拡大をまとめた「ニッサン・グリーンプログラム2030(NGP2030)」を発表した。クルマの使用時に排出されるCO2量は、企業活動に伴う排出量に比較して著しく多く、バリューチェーン全体の80%以上を占めている。そのため、NGP2030ではバリューチェーンでの削減に向けた各取り組みを維持、強化するとともに、2030年までに主要地域における新車1台当たりのCO2排出量を2018年比で50%削減することを目標にしている。
2024年3月には、リスクと機会への対策と、カーボンニュートラル実現に向けた一層の取り組み拡大をまとめた「ニッサン・グリーンプログラム2030」を発表。最も排出量の多いクルマの使用時については、2030年までに新車1台当たりのCO2排出量を2018年比で50%削減することを目標にしている。(日本、米国、欧州、中国の新車を対象)。シナリオ分析と合わせ、詳細は2025年7月末に当社企業サイトに掲載するサステナビリティデータブック2025や、第2[事業の状況]の2[サステナビリティに関する考え方及び取組]にて紹介している。気候変動のような不確実な将来事象に起因するリスクと機会に対しては、複数のシナリオでの変化を評価し、レジリエントな戦略とすることが重要と認識しており、明確になったインパクトはNGP2030に織り込まれている。シナリオ分析の結果を含む、NGP2030の詳細は第2[事業の状況]の2[サステナビリティに関する考え方及び取組]にて開示しているほか、2026年7月末に当社企業サイトに掲載のサステナビリティデータブック2026にて開示を予定している。
しかしながら社会全体の気候変動対策が遅れた場合、カーボンプライシングの導入や国境炭素税などの脱炭素社会へのさらなる政策や法規制、研究開発業務の増加、市場需要や企業評判の変化による移行リスクや、異常気象災害の増加や海面の上昇などの物理的リスクにより、それぞれのリスクに対応するコスト増とクルマの販売成績の低下によって財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。また、社会全体の気候変動対策の度合いが当社の想定を超えて進展あるいは後退した場合、移行リスクとして脱炭素社会へのさらなる政策や法規制、公共交通機関や自転車の選択などの市場需要の変化、物理的リスクとして異常気象災害のさらなる増加や海面の上昇などが予想され、各リスクに対応するための研究開発費用、設備投資などのコスト増とクルマの販売台数減少は財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(6) 環境や社会課題に関する規制、企業の社会的責任
自動車業界は、排出ガス基準、CO2/燃費基準、騒音、化学物質管理、リサイクル、水資源、環境や安全性、人権等に係る様々な規制の影響を受けており、これらの規制はより一層厳格になってきている。
当社はこれらの法規を遵守するだけでなく、さらに企業の社会的責任として、「ニッサン・グリーンプログラム2030」「ニッサン・ソーシャルプログラム2030」を掲げ、環境と社会課題に対する取り組みを加速している。自動車業界は、排出ガス基準、CO2/燃費基準、騒音、化学物質管理、資源循環、水資源、環境や安全性、人権等に係る様々な規制の影響を受けており、これらの規制はより一層厳格になってきている。当社グループは従来の車両に対する規制だけでなくサプライチェーンを含むバリューチェーン全体に対する規制に関しても各種ポリシーを定め取引先と共に対応している。これらの法規を遵守するだけでなく、さらに企業の社会的責任として、「ニッサン・グリーンプログラム2030」「ニッサン・ソーシャルプログラム2030」を掲げ、環境と社会課題に対する取り組みを加速している。法規や社会的な要請の高まりに伴い、対応のための開発や投資の費用負担は増加している。仮に、規制や社会的責任への対応が不十分と判断された場合には、リコール、認証の取り消し、罰金、社会的信用やブランドイメージが低下する等、当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。
また、上記取り組みを行ったとしても、株主やお客様等のステークホルダーから、他社との比較において優位性を持たないと評価された場合には株価や販売に負の影響を及ぼし、その結果当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(7) 重要な訴訟等
当社グループが事業活動を進めていく中で、様々な訴訟が起きることがある。それら訴訟については、当社グループ側の主張又は予測と異なる結果となるリスクは避けられず、場合によっては当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。また、当社グループの製品、技術、サービス等に関して、第三者の知的財産権(特許権等)を侵害しないよう細心の注意を払っているものの、第三者から知的財産権の侵害を理由とする請求又は訴訟が提起される可能性がある。このような紛争が生じた場合には、当社グループは防御のための相当の費用及び経営資源の投入を余儀なくされるほか、差止請求、損害賠償請求、ライセンス料の支払、又は設計変更等を求められる可能性があり、これらが当社グループの事業活動、業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(8) 知的財産保護
当社グループは、他社製品と差別化できる技術とノウハウを保持している。これらの知的財産は今後の当社グループの発展に不可欠なものであり、当社グループは専門の部署を設け知的財産を保護しているが、第三者が当社グループの知的財産を侵害した製品を製造・販売することを、すべて防止できない可能性がある。これらの知的財産は今後の当社グループの発展に不可欠なものであり、当社グループは専門の部署を設け知的財産を保護している。しかしながら、第三者が当社グループの知的財産を侵害した製品を製造・販売することを、すべて防止できない可能性がある。そのような事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

(9) 優秀な人財の確保
当社グループでは人財はモノづくりをはじめとする競争力の源泉であり、最も重要な資産と考えている。「Nissan Ambition 2030」で掲げた目標及びそれを実現するための人材戦略については、第2[事業の状況]の2[サステナビリティに関する考え方及び取組]にて述べたとおり、人財育成の投資や評価報酬制度の充実にも力を入れている。コーポレートパーパスや長期ビジョンで掲げた目標及びそれを実現するための人財戦略については、第2[事業の状況]の2[サステナビリティに関する考え方及び取組]にて述べたとおり、人財育成の投資や評価報酬制度の充実にも力を入れている。しかしながら優秀な人財確保のための競争は厳しく、計画どおりに採用や定着化が進まなかった場合は、長期的に当社グループの競争力が低下する可能性がある。

(10) コンプライアンス、レピュテーション
2017年に発生した、当社国内車両製造工場における完成検査に係る不適切取扱いの案件を受けて、当社は再発防止に向けた取り組みを進めてきた。特に、完成検査トレーサビリティシステムの導入、経営会議メンバーの工場訪問などによる風通しの良い職場づくり、コンプライアンス意識向上のためのコンプライアンスイベントの開催やコンプライアンス教育など、完成検査問題の風化を防止するための取り組みを継続して実施している。
一方、2018年から2019年にかけて、当社の元代表取締役による不正行為を受けて、独立第三者及び独立社外取締役で構成されるガバナンス改善特別委員会を設置し、2019年6月、東京証券取引所に一連の問題の経緯とその改善措置を記載した「改善報告書」を提出し、2020年1月には改善措置の実施状況及び運用状況を「改善状況報告書」として同取引所に提出した。
2023年11月に規制当局の承認を受け、新たなアライアンス契約が発効した。これに伴い、独占禁止法等の遵守と抵触防止の活動にも、継続して取り組んでいく。
また、2024年3月に当社は公正取引委員会から、下請代金支払遅延等防止法(以下、下請法)の適用対象となる事業者との取引に関して、下請法に基づく勧告を受け、2025年3月に「改善報告書」を提出した。勧告においては、当社が、下請法の適用対象となる事業者36社との取引において、受け取った割戻金の一部が、下請法第4条第1項第3号(下請代金の減額の禁止)の規定に抵触すると判断されたものである。当社は、下請事業者に対して、下請代金の減額に該当すると判断された金額を返金するとともに、割戻金の運用も廃止した。当社は、法の遵守状況についての定期的な点検体制の強化、役員や下請取引に関わる従業員への教育の徹底及び定期的な研修の実施など、法令遵守体制の強化を行うとともに、再発防止策の徹底ならびに今後の取引適正化に全社的に取り組んでいく。また、2024年3月に当社は公正取引委員会から、下請代金支払遅延等防止法(現在は中小受託取引適正化法)に基づく勧告を受け、2025年3月に「改善報告書」を提出した。当社は、法の遵守状況についての定期的な点検体制の強化、役員や従業員への教育の徹底及び定期的な研修の実施など、法令遵守体制の強化を行うとともに、再発防止策の徹底ならびに取引適正化に全社的に取り組んでいく。当社は引き続き、ガバナンスの改善、企業風土の改革、企業倫理の再構築、企業情報の適切な開示、コンプライアンスを遵守した経営に努めている。
しかしながらコンプライアンスの問題は全ての従業員、全ての役員のあらゆる行動にかかわっており、会社全体でコンプライアンスの重要性を明確に認識するとともにその実効性を担保するための環境を整備し、一人一人がコンプライアンスの重要性を本当の意味で理解し、常に意識して行動することが定着しない限りは案件の発生を完全に防止することは困難である。もし求められるガバナンスを十分に実現できなかったり、再び重大なコンプライアンス違反の発生を許したりした場合には、当社グループの社会的信用及びブランドや製品に対する信頼は失われ、当社グループの業績に極めて大きな影響を与える可能性がある。2020年より、国連の「国際腐敗防止デー」が設けられた12月に「日産エシックス・デー」を開催し、全地域の従業員を対象として業務に関する行動を振り返り、日産の価値観をいかに日々の業務において実践できるかについて全社的な振り返りを行っている。
さらに守るべき法令やルールは年々増加している一方で企業の社会的責任に対する社会の期待や要求も増大している。仮に、企業の社会的責任に照らして不適切な行為を行ったのが2次3次以降のサプライヤーや販売者であったり、あるいは当社グループが想定した販売ルート以外で流通した製品に関連するものであっても、当社グループ自身が社会的責任を追及され、対応の内容や迅速性が不十分な場合には当社グループの社会的信用や評判に悪い影響を及ぼし、売上高の減少等、当社グループの業績に影響を与える可能性がある。

前年

(1) 国際的活動及び海外進出に関するリスク
当社グループは世界13の市場で完成車の生産を行い、およそ160の市場で販売を行っている。海外市場への事業進出の際には以下に掲げるようなリスクの検討も十分行っているが、アメリカ・中国及び中東をはじめとする不透明な世界情勢など進出した先で予期しないリスクあるいは想定を超えるリスクが顕在化した場合には計画どおりの操業度や収益性を実現できず、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
・ 政治的又は経済的要因
・ 法律又は規制の変更
・ 法人税、関税その他税制の変更及び移転価格税制等の国際税務問題による影響
・ ストライキ等の労働争議
・ 優秀な人材の採用と定着の難しさ
・ テロ、戦争、クーデター、デモ、暴動、大規模自然災害、伝染病、その他の要因による社会的混乱

(2) 研究開発活動
当社グループが開発する技術は、世の中のニーズに即し、有用かつ現実的で使い易いものでなくてはならない。この目的のため当社グループは、将来のニーズを予測し、優先順位をつけ、電動化、自動運転化、コネクティビティ機能の強化、安全面の強化、モビリティサービス等にかかわる新技術の開発に投資している。しかし、予測を超えた環境の変化や世の中のニーズの変化、相対的な開発競争力の低下により、最終的にお客様にその新技術が受け入れられない可能性もあり、その結果当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(3) 他企業との提携等
当社グループは、「Nissan Ambition 2030」の達成に向けて、CASE(Connected, Autonomous, Shared, and Electric)やSDV(Software Defined Vehicle)などの技術革新に対応しより高い競争力を短期間で獲得するために、また現在の厳しい経営状況を考慮して、優れた技術・サービスを有する他の企業と戦略的に提携することがある。将来に想定されるビジネスモデルの変革も見据え、従来の自動車業界の企業との提携のみならず、業界の枠を超えた、異業種企業との戦略的な提携等の可能性も含まれる。しかしながら、当該分野の市場環境や技術動向の変化、提携先との活動の進捗状況によっては予定した成果を享受できない可能性もあり、その結果当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(4) 製品・サービスの品質
当社グループは、優れた品質の製品・サービスを提供するため、開発・製造から販売・サービスまできめ細かい管理体制を敷き最善の努力を傾けている。しかしながら、より高い付加価値を提案するための新技術の採用は、それが十分に吟味されたものであっても、後に製造物責任や製品リコールなど予期せぬ品質に係る問題を惹起することがある。また、今後自動運転技術が発展し、かつ広く普及していった場合は、運転者の関与の希薄化に伴い、より製造者側の責任が問われるようになることも想定される。製造物責任については賠償原資を確保するため一定の限度額までは保険に加入しているが、必ずしもすべての損害が保険でカバーされるとは限らない。またお客様の安全のため実施したリコールが大規模なものになった場合には多額のコストが発生するだけでなく、ブランドイメージが低下する等、当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(5) 気候変動によるリスク
気候変動に影響を与えると言われている温室効果ガスは、2015年に採択されたパリ協定にてできるだけ早い時期にピークアウトすること、また、2018年のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)1.5°C特別報告書では、遅くとも2050年までにはネットゼロとすることが必要とされ、国の政策や企業の取り組みが増加している。
当社グループは、事業活動やクルマによって生じる環境への依存と負荷を自然が吸収可能なレベルに抑え、豊かな自然資産を次世代に引き継ぐことを究極のゴールとしている。この実現に向け、クルマの原材料の調達から輸送、走行時などバリューチェーン各段階での排出量削減をサプライヤーと共に取り組んでおり、中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム」でグローバルKPIと目標値を設定し、年次成果を公表している。
特に自動車のバリューチェーン全体に占めるクルマの使用時に排出されるCO2量は、企業活動に伴う排出量に比較して著しく多く、全体の80%以上を占めている。よって、企業活動のみならずクルマの使用時についても、継続した削減が重要となる。
2021年1月には、2050年までに事業活動を含むクルマのライフサイクル全体におけるカーボンニュートラルの実現と、2030年代早期より主要市場に投入する新型車をすべて電動車とすることを目指すと発表した。環境対応と社会的価値の創出に向けて、活動を具体化させていく所存である。
また、気候変動のような不確実な将来事象に起因するリスクと機会に対して、複数のシナリオでの変化を評価し、レジリエントな戦略とすることが重要と認識している。このシナリオ分析の実施によって明確になったインパクトを鑑みた戦略構築を行っている。
2024年3月には、リスクと機会への対策と、カーボンニュートラル実現に向けた一層の取り組み拡大をまとめた「ニッサン・グリーンプログラム2030」を発表。最も排出量の多いクルマの使用時については、2030年までに新車1台当たりのCO2排出量を2018年比で50%削減することを目標にしている。(日本、米国、欧州、中国の新車を対象)。シナリオ分析と合わせ、詳細は2025年7月末に当社企業サイトに掲載するサステナビリティデータブック2025や、第2[事業の状況]の2[サステナビリティに関する考え方及び取組]にて紹介している。
しかしながら社会全体の気候変動対策が遅れた場合、カーボンプライシングの導入や国境炭素税などの脱炭素社会へのさらなる政策や法規制、研究開発業務の増加、市場需要や企業評判の変化による移行リスクや、異常気象災害の増加や海面の上昇などの物理的リスクにより、それぞれのリスクに対応するコスト増とクルマの販売成績の低下によって財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(6) 環境や社会課題に関する規制、企業の社会的責任
自動車業界は、排出ガス基準、CO2/燃費基準、騒音、化学物質管理、リサイクル、水資源、環境や安全性、人権等に係る様々な規制の影響を受けており、これらの規制はより一層厳格になってきている。
当社はこれらの法規を遵守するだけでなく、さらに企業の社会的責任として、「ニッサン・グリーンプログラム2030」「ニッサン・ソーシャルプログラム2030」を掲げ、環境と社会課題に対する取り組みを加速している。法規や社会的な要請の高まりに伴い、対応のための開発や投資の費用負担は増加している。仮に、規制や社会的責任への対応が不十分と判断された場合には、リコール、認証の取り消し、罰金、社会的信用やブランドイメージが低下する等、当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。
また、上記取り組みを行ったとしても、株主やお客様等のステークホルダーから、他社との比較において優位性を持たないと評価された場合には株価や販売に負の影響を及ぼし、その結果当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(7) 重要な訴訟等
当社グループが事業活動を進めていく中で、様々な訴訟が起きることがある。それら訴訟については、当社グループ側の主張又は予測と異なる結果となるリスクは避けられず、場合によっては当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(8) 知的財産保護
当社グループは、他社製品と差別化できる技術とノウハウを保持している。これらの知的財産は今後の当社グループの発展に不可欠なものであり、当社グループは専門の部署を設け知的財産を保護しているが、第三者が当社グループの知的財産を侵害した製品を製造・販売することを、すべて防止できない可能性がある。

(9) 優秀な人財の確保
当社グループでは人財はモノづくりをはじめとする競争力の源泉であり、最も重要な資産と考えている。「Nissan Ambition 2030」で掲げた目標及びそれを実現するための人材戦略については、第2[事業の状況]の2[サステナビリティに関する考え方及び取組]にて述べたとおり、人財育成の投資や評価報酬制度の充実にも力を入れている。しかしながら優秀な人財確保のための競争は厳しく、計画どおりに採用や定着化が進まなかった場合は、長期的に当社グループの競争力が低下する可能性がある。

(10) コンプライアンス、レピュテーション
2017年に発生した、当社国内車両製造工場における完成検査に係る不適切取扱いの案件を受けて、当社は再発防止に向けた取り組みを進めてきた。特に、完成検査トレーサビリティシステムの導入、経営会議メンバーの工場訪問などによる風通しの良い職場づくり、コンプライアンス意識向上のためのコンプライアンスイベントの開催やコンプライアンス教育など、完成検査問題の風化を防止するための取り組みを継続して実施している。
一方、2018年から2019年にかけて、当社の元代表取締役による不正行為を受けて、独立第三者及び独立社外取締役で構成されるガバナンス改善特別委員会を設置し、2019年6月、東京証券取引所に一連の問題の経緯とその改善措置を記載した「改善報告書」を提出し、2020年1月には改善措置の実施状況及び運用状況を「改善状況報告書」として同取引所に提出した。
2023年11月に規制当局の承認を受け、新たなアライアンス契約が発効した。これに伴い、独占禁止法等の遵守と抵触防止の活動にも、継続して取り組んでいく。
また、2024年3月に当社は公正取引委員会から、下請代金支払遅延等防止法(以下、下請法)の適用対象となる事業者との取引に関して、下請法に基づく勧告を受け、2025年3月に「改善報告書」を提出した。勧告においては、当社が、下請法の適用対象となる事業者36社との取引において、受け取った割戻金の一部が、下請法第4条第1項第3号(下請代金の減額の禁止)の規定に抵触すると判断されたものである。当社は、下請事業者に対して、下請代金の減額に該当すると判断された金額を返金するとともに、割戻金の運用も廃止した。当社は、法の遵守状況についての定期的な点検体制の強化、役員や下請取引に関わる従業員への教育の徹底及び定期的な研修の実施など、法令遵守体制の強化を行うとともに、再発防止策の徹底ならびに今後の取引適正化に全社的に取り組んでいく。当社は引き続き、ガバナンスの改善、企業風土の改革、企業倫理の再構築、企業情報の適切な開示、コンプライアンスを遵守した経営に努めている。
しかしながらコンプライアンスの問題は全ての従業員、全ての役員のあらゆる行動にかかわっており、会社全体でコンプライアンスの重要性を明確に認識するとともにその実効性を担保するための環境を整備し、一人一人がコンプライアンスの重要性を本当の意味で理解し、常に意識して行動することが定着しない限りは案件の発生を完全に防止することは困難である。もし求められるガバナンスを十分に実現できなかったり、再び重大なコンプライアンス違反の発生を許したりした場合には、当社グループの社会的信用及びブランドや製品に対する信頼は失われ、当社グループの業績に極めて大きな影響を与える可能性がある。2020年より、国連の「国際腐敗防止デー」が設けられた12月に「日産エシックス・デー」を開催し、全地域の従業員を対象として業務に関する行動を振り返り、日産の価値観をいかに日々の業務において実践できるかについて全社的な振り返りを行っている。
さらに守るべき法令やルールは年々増加している一方で企業の社会的責任に対する社会の期待や要求も増大している。仮に、企業の社会的責任に照らして不適切な行為を行ったのが2次3次以降のサプライヤーや販売者であったり、あるいは当社グループが想定した販売ルート以外で流通した製品に関連するものであっても、当社グループ自身が社会的責任を追及され、対応の内容や迅速性が不十分な場合には当社グループの社会的信用や評判に悪い影響を及ぼし、売上高の減少等、当社グループの業績に影響を与える可能性がある。

今年

(1) 国際的活動及び海外進出に関するリスク
当社グループは世界13の市場で完成車の生産を行い、およそ160の市場で販売を行っている。海外市場への事業進出の際には以下に掲げるようなリスクの検討も十分行っているが、アメリカ・中国及び中東をはじめとする不透明な世界情勢など進出した先で予期しないリスクあるいは想定を超えるリスクが顕在化した場合には計画どおりの操業度や収益性を実現できず、当社グループの業績及び財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
・ 政治的又は経済的要因
・ 法律又は規制の変更
・ 法人税、関税その他税制の変更及び移転価格税制等の国際税務問題による影響
・ ストライキ等の労働争議
・ 優秀な人材の採用と定着の難しさ
・ テロ、戦争、クーデター、デモ、暴動、大規模自然災害、伝染病、その他の要因による社会的混乱

(2) 研究開発活動
当社グループが開発する技術は、世の中のニーズに即し、有用かつ現実的で使い易いものでなくてはならない。この目的のため当社グループは、将来のニーズを予測し、優先順位をつけ、AIディファインドビークル(AIDV)、先進運転支援技術、電動化、安全面の強化、モビリティサービス等にかかわる新技術の開発に投資している。しかし、予測を超えた環境の変化や世の中のニーズの変化、相対的な開発競争力の低下により、最終的にお客様にその新技術が受け入れられない可能性もあり、その結果当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(3) 他企業との提携等
当社グループは、長期ビジョン「モビリティの知能化で、毎日を新たな体験に」の達成に向けて、AIディファインドビークル(AIDV)、先進運転支援技術、電動化などの技術革新に対応しより高い競争力を短期間で獲得するために、また現在の厳しい経営状況を考慮して、優れた技術・サービスを有する他の企業と戦略的に提携することがある。将来に想定されるビジネスモデルの変革も見据え、従来の自動車業界の企業との提携のみならず、業界の枠を超えた、異業種企業との戦略的な提携等の可能性も含まれる。しかしながら、当該分野の市場環境や技術動向の変化、提携先との活動の進捗状況によっては予定した成果を享受できない可能性もあり、その結果当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(4) 製品・サービスの品質
当社グループは、優れた品質の製品・サービスを提供するため、開発・製造から販売・サービスまできめ細かい管理体制を敷き最善の努力を傾けている。しかしながら、より高い付加価値を提案するための新技術の採用は、それが十分に吟味されたものであっても、後に製造物責任や製品リコールなど予期せぬ品質に係る問題を惹起することがある。また、今後自動運転技術が発展し、かつ広く普及していった場合は、運転者の関与の希薄化に伴い、より製造者側の責任が問われるようになることも想定される。製造物責任については賠償原資を確保するため一定の限度額までは保険に加入しているが、必ずしもすべての損害が保険でカバーされるとは限らない。またお客様の安全のため実施したリコールが大規模なものになった場合には多額のコストが発生するだけでなく、ブランドイメージが低下する等、当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(5) 気候変動によるリスク
気候変動に影響を与えると言われている温室効果ガスは、2015年に採択されたパリ協定にてできるだけ早い時期にピークアウトすること、また、2018年のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)1.5°C特別報告書では、遅くとも2050年までにはネットゼロとする必要性が示されている。これを受けて各国での気候変動対策が具体的な制度や法規として実装段階に移行、内容の強化や変更が進んでおり企業活動の不確実性が高まっている。
当社グループは、事業活動やクルマによって生じる環境への依存と負荷を自然が吸収可能なレベルに抑え、豊かな自然資産を次世代に引き継ぐことを究極のゴールとしている。2021年1月には、2050年までに事業活動を含むクルマのライフサイクル全体におけるカーボンニュートラルの実現を目指す宣言を行った。この実現に向け、自社の企業活動だけでなくクルマの原材料の調達から輸送、使用時などバリューチェーン各段階での排出量削減を取引先と共に取り組んでおり、中期環境行動計画「ニッサン・グリーンプログラム」でグローバルKPIと目標値を設定し、年次成果を公表している。2024年3月には、カーボンニュートラル実現に向けた一層の取り組み拡大をまとめた「ニッサン・グリーンプログラム2030(NGP2030)」を発表した。クルマの使用時に排出されるCO2量は、企業活動に伴う排出量に比較して著しく多く、バリューチェーン全体の80%以上を占めている。そのため、NGP2030ではバリューチェーンでの削減に向けた各取り組みを維持、強化するとともに、2030年までに主要地域における新車1台当たりのCO2排出量を2018年比で50%削減することを目標にしている。
気候変動のような不確実な将来事象に起因するリスクと機会に対しては、複数のシナリオでの変化を評価し、レジリエントな戦略とすることが重要と認識しており、明確になったインパクトはNGP2030に織り込まれている。シナリオ分析の結果を含む、NGP2030の詳細は第2[事業の状況]の2[サステナビリティに関する考え方及び取組]にて開示しているほか、2026年7月末に当社企業サイトに掲載のサステナビリティデータブック2026にて開示を予定している。
また、社会全体の気候変動対策の度合いが当社の想定を超えて進展あるいは後退した場合、移行リスクとして脱炭素社会へのさらなる政策や法規制、公共交通機関や自転車の選択などの市場需要の変化、物理的リスクとして異常気象災害のさらなる増加や海面の上昇などが予想され、各リスクに対応するための研究開発費用、設備投資などのコスト増とクルマの販売台数減少は財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(6) 環境や社会課題に関する規制、企業の社会的責任
自動車業界は、排出ガス基準、CO2/燃費基準、騒音、化学物質管理、資源循環、水資源、環境や安全性、人権等に係る様々な規制の影響を受けており、これらの規制はより一層厳格になってきている。当社グループは従来の車両に対する規制だけでなくサプライチェーンを含むバリューチェーン全体に対する規制に関しても各種ポリシーを定め取引先と共に対応している。これらの法規を遵守するだけでなく、さらに企業の社会的責任として、「ニッサン・グリーンプログラム2030」「ニッサン・ソーシャルプログラム2030」を掲げ、環境と社会課題に対する取り組みを加速している。法規や社会的な要請の高まりに伴い、対応のための開発や投資の費用負担は増加している。仮に、規制や社会的責任への対応が不十分と判断された場合には、リコール、認証の取り消し、罰金、社会的信用やブランドイメージが低下する等、当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。
また、上記取り組みを行ったとしても、株主やお客様等のステークホルダーから、他社との比較において優位性を持たないと評価された場合には株価や販売に負の影響を及ぼし、その結果当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(7) 重要な訴訟等
当社グループが事業活動を進めていく中で、様々な訴訟が起きることがある。それら訴訟については、当社グループ側の主張又は予測と異なる結果となるリスクは避けられず、場合によっては当社グループの業績と財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。また、当社グループの製品、技術、サービス等に関して、第三者の知的財産権(特許権等)を侵害しないよう細心の注意を払っているものの、第三者から知的財産権の侵害を理由とする請求又は訴訟が提起される可能性がある。このような紛争が生じた場合には、当社グループは防御のための相当の費用及び経営資源の投入を余儀なくされるほか、差止請求、損害賠償請求、ライセンス料の支払、又は設計変更等を求められる可能性があり、これらが当社グループの事業活動、業績及び財務状況に大きな影響を及ぼす可能性がある。

(8) 知的財産保護
当社グループは、他社製品と差別化できる技術とノウハウを保持している。これらの知的財産は今後の当社グループの発展に不可欠なものであり、当社グループは専門の部署を設け知的財産を保護している。しかしながら、第三者が当社グループの知的財産を侵害した製品を製造・販売することを、すべて防止できない可能性がある。そのような事象が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。

(9) 優秀な人財の確保
当社グループでは人財はモノづくりをはじめとする競争力の源泉であり、最も重要な資産と考えている。コーポレートパーパスや長期ビジョンで掲げた目標及びそれを実現するための人財戦略については、第2[事業の状況]の2[サステナビリティに関する考え方及び取組]にて述べたとおり、人財育成の投資や評価報酬制度の充実にも力を入れている。しかしながら優秀な人財確保のための競争は厳しく、計画どおりに採用や定着化が進まなかった場合は、長期的に当社グループの競争力が低下する可能性がある。

(10) コンプライアンス、レピュテーション
2017年に発生した、当社国内車両製造工場における完成検査に係る不適切取扱いの案件を受けて、当社は再発防止に向けた取り組みを進めてきた。特に、完成検査トレーサビリティシステムの導入、経営会議メンバーの工場訪問などによる風通しの良い職場づくり、コンプライアンス意識向上のためのコンプライアンスイベントの開催やコンプライアンス教育など、完成検査問題の風化を防止するための取り組みを継続して実施している。
一方、2018年から2019年にかけて、当社の元代表取締役による不正行為を受けて、独立第三者及び独立社外取締役で構成されるガバナンス改善特別委員会を設置し、2019年6月、東京証券取引所に一連の問題の経緯とその改善措置を記載した「改善報告書」を提出し、2020年1月には改善措置の実施状況及び運用状況を「改善状況報告書」として同取引所に提出した。
2023年11月に規制当局の承認を受け、新たなアライアンス契約が発効した。これに伴い、独占禁止法等の遵守と抵触防止の活動にも、継続して取り組んでいく。
また、2024年3月に当社は公正取引委員会から、下請代金支払遅延等防止法(現在は中小受託取引適正化法)に基づく勧告を受け、2025年3月に「改善報告書」を提出した。当社は、法の遵守状況についての定期的な点検体制の強化、役員や従業員への教育の徹底及び定期的な研修の実施など、法令遵守体制の強化を行うとともに、再発防止策の徹底ならびに取引適正化に全社的に取り組んでいく。当社は引き続き、ガバナンスの改善、企業風土の改革、企業倫理の再構築、企業情報の適切な開示、コンプライアンスを遵守した経営に努めている。
しかしながらコンプライアンスの問題は全ての従業員、全ての役員のあらゆる行動にかかわっており、会社全体でコンプライアンスの重要性を明確に認識するとともにその実効性を担保するための環境を整備し、一人一人がコンプライアンスの重要性を本当の意味で理解し、常に意識して行動することが定着しない限りは案件の発生を完全に防止することは困難である。もし求められるガバナンスを十分に実現できなかったり、再び重大なコンプライアンス違反の発生を許したりした場合には、当社グループの社会的信用及びブランドや製品に対する信頼は失われ、当社グループの業績に極めて大きな影響を与える可能性がある。2020年より、国連の「国際腐敗防止デー」が設けられた12月に「日産エシックス・デー」を開催し、全地域の従業員を対象として業務に関する行動を振り返り、日産の価値観をいかに日々の業務において実践できるかについて全社的な振り返りを行っている。
さらに守るべき法令やルールは年々増加している一方で企業の社会的責任に対する社会の期待や要求も増大している。仮に、企業の社会的責任に照らして不適切な行為を行ったのが2次3次以降のサプライヤーや販売者であったり、あるいは当社グループが想定した販売ルート以外で流通した製品に関連するものであっても、当社グループ自身が社会的責任を追及され、対応の内容や迅速性が不十分な場合には当社グループの社会的信用や評判に悪い影響を及ぼし、売上高の減少等、当社グループの業績に影響を与える可能性がある。
重要度 2(注目)変更監査上の主要な検討事項(KAM) / 内容更新

KAMの対象が「北米の自動車事業の事業用資産に係る減損損失の測定」から「自動車事業の事業用資産に係る減損の兆候の判定及び減損損失の認識測定」へ変更され、減損損失は前期467,053百万円から240,122百万円に減少、正味売却価額での測定や中東地域の地政学リスクを含む兆候判定の検討が追加された。繰延税金資産は163,618百万円から265,757百万円へ増加し、税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産が17,774百万円から103,461百万円に増加したことから海外子会社の回収可能性評価が主要な検討事項に加わった。リコール等のサービス保証料は29,829百万円から66,369百万円に増加した。

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監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

北米の自動車事業の事業用資産に係る減損損失の測定の妥当性
自動車事業の事業用資産に係る減損の兆候の判定及び減損損失の認識測定の妥当性
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、2025年3月31日現在、連結貸借対照表上、有形固定資産を4,332,060百万円、無形固定資産を216,554百万円計上している。これらは自動車事業及び販売金融事業の残高から構成され、自動車事業の事業用資産の金額は2,285,273百万円であり、総資産の12.0%を占める。会社は、2026年3月31日現在、連結貸借対照表上、有形固定資産を4,530,402百万円、無形固定資産を167,768百万円計上している。これらは自動車事業及び販売金融事業の残高から構成され、自動車事業の事業用資産の金額は2,134,264百万円であり、総資産の10.8%を占める。

当連結会計年度において、会社は、会社の課題がより深刻であること及び厳しい市場競争に直面している現在の状況を受けて将来計画を大幅に見直し、減損の兆候が認められた資産グループについて減損テストを実施した結果、北米、南米及び欧州等の資産グループに係る事業用資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を特別損失に467,053百万円(このうち、自動車事業は464,367百万円)計上した。なかでも、北米の事業用資産について、会社は回収可能価額を使用価値により算定し、帳簿価額を回収可能価額まで減額するとともに、当該減少額を減損損失(237,558百万円)として特別損失に計上した。会社は、使用価値の算定にあたって使用する将来キャッシュ・フローの見積りは、経営会議において承認された事業計画を基礎として、将来への投資、「Re:Nissan」の取り組みを反映した事業計画をもとに、将来キャッシュ・フローを見積もっている。米国関税に関する状況の見通しについては不確実性が高く、会社は現下の情勢を踏まえ2025年度第1四半期会計期間に係る関税影響を考慮して見積りを行っている。正味売却価額の算定においては、不動産鑑定評価額等を参照するほか、一般に入手可能な市場情報を考慮している。割引率は、加重平均資本コストを基に、各国のカントリーリスク等を考慮して算定している。「(重要な会計上の見積り)1 固定資産の減損損失」に記載のとおり、当連結会計年度において、会社は、減損の兆候が認められた資産グループについて減損テストを実施した結果、自動車事業の事業用資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を特別損失に240,122百万円計上した。このうち、建物及び構築物、機械装置及び運搬具等に関する金額が大部分を占めており、特に重要である。

減損損失の測定で使用される将来キャッシュ・フローの見積りに含まれるマーケットシェア、利益率、市場成長率、為替相場を含めた関連する市場動向及び米国関税の将来見通し並びに経済的残存使用年数経過時点における正味売却価額が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼし、割引率が将来キャッシュ・フローの現在価値の算定に重要な影響を及ぼすことから、これらを会計上の見積りにおける重要な仮定であると判断する。会社は、減損の兆候について、継続した営業損失の状況、経営環境の著しい悪化及び市場価格の著しい下落等により判定している。減損損失の認識及び測定において使用する将来キャッシュ・フローの見積りに使用される前提は、経営会議において承認された事業計画を基礎としている。正味売却価額の算定においては、不動産鑑定評価額等を参照するほか、一般に入手可能な市場情報を考慮している。回収可能価額は、使用価値又は正味売却価額のいずれか高い方の金額により算定しており、これらの資産の回収可能価額は正味売却価額により測定されている。

将来キャッシュ・フローの見積りにおける上記の重要な仮定は、不確実性を伴い経営者の重要な判断を必要とすることから、その評価にあたっては監査上の高度な判断が要求される。将来キャッシュ・フローの現在価値の算定に用いられる割引率は計算手法及びインプットデータの選択に当たり、評価に関する高度な専門知識及び判断が要求される。減損の兆候の判定の検討は、資産グループの損益実績に加えて、中東地域の地政学リスクを含め、自動車業界における事業環境や市場の変化等を総合的に評価し判断を行うことから、経営者の主観を伴う。減損損失の認識の判定で使用される将来キャッシュ・フローの見積りに含まれるマーケットシェア、利益率、市場成長率、為替相場を含めた関連する市場動向及び経済的残存使用年数経過時点における正味売却価額が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼし、正味売却価額が減損損失の測定に重要な影響を及ぼすことから、これらを会計上の見積りにおける重要な仮定であると判断する。

また、新たに固定資産の減損損失を認識する必要がある場合には、会社の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性がある。減損の兆候の判定に際しては、経営環境の著しい悪化の有無等の高度な判断が必要になり、適切に兆候が判定されない場合、減損損失の認識及び測定が適切になされず、会社の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性がある。また、将来キャッシュ・フローの見積りにおける上記の重要な仮定は、将来事象に関する不確実性を伴い経営者の重要な判断を必要とすることから、その評価にあたっては監査上の高度な判断が要求される。正味売却価額の基礎となる不動産鑑定評価額の算定には高い専門性を伴う。

以上から、当監査法人は、北米の自動車事業の事業用資産に係る減損損失の測定の妥当性を監査上の主要な検討事項と判断した。以上から、当監査法人は、自動車事業の事業用資産に係る減損の兆候の判定及び減損損失の認識測定の妥当性を監査上の主要な検討事項と判断した。
当監査法人は、主として以下の手続を実施した。

・将来キャッシュ・フローの見積期間について、主要な資産の経済的残存使用年数と比較した。・減損の兆候の判定について、主として以下の手続を実施した。
- 継続的な営業損失の判断の基礎となる資産グループの損益実績について、関連する資料との突合により、その正確性を検証した。
・将来キャッシュ・フローについて、その基礎となる経営会議によって承認された事業計画との整合性を検討した。- 中東地域の地政学リスクの増大による影響を含め、経営環境の著しい悪化等の有無を把握するために、経営者等への質問や関連資料の閲覧をした。
- 工場の稼働率や車種毎の生産台数の推移を分析した。
・将来キャッシュ・フローの見積りに使用された重要な仮定であるマーケットシェア、利益率、市場成長率及び米国関税の将来見通しについて、経営者と協議してその適用された仮定の内容を理解するとともに、下記の手続を実施した。
・減損の兆候がある資産グループの将来キャッシュ・フローの見積りに使用された重要な仮定であるマーケットシェア、利益率及び市場成長率について、経営者と協議してその適用された仮定の内容を理解するとともに、主として以下の手続を実施した。
- マーケットシェアについて、過去の実績との比較分析を実施したほか、事業計画における今後の新車投入計画を反映した販売台数予測を地域毎の市場の需要予測で除した数値との比較を行った。
- 利益率について、変動費及び固定費等の構成要素に分解した上で実績との比較分析を実施したほか、「Re:Nissan」の取り組みが利益率に及ぼす影響を分析した。- 利益率について、変動費及び固定費等の構成要素に分解した上で実績との比較分析を実施した。前提となった為替相場については、将来の為替相場に関する予測を含む利用可能な外部データとの比較を行った。
- 市場成長率について、その元となる需要予測に関して自動車市場における地域別販売台数の実績との比較分析を実施したほか、自動車市場の全体需要に関する予測を含む利用可能な外部データとの比較を行った。
- 米国関税の将来見通しについて、将来キャッシュ・フローの見積りに考慮する期間及び当該期間における影響額に関し、関税交渉の状況に係る外部公表情報及び現時点での法制度に基づく影響の社内試算資料との比較を行った。

・会社の見積計算モデルに基づく使用価値の算定について、当監査法人のネットワーク・ファームの評価の専門家を関与させ、下記の手続を実施した。
- 使用価値の算定方法及び割引率の算定方法について、会計基準の要求事項に準拠しているかどうか検討した。
- 割引率について、割引率の算定に利用されたインプットデータと外部データの整合性を検討した。
- 将来キャッシュ・フローに含まれる経済的残存使用年数経過時点における正味売却価額の評価の合理性について検討した。
・経済的残存使用年数経過時点における正味売却価額及び減損損失の測定に用いられた正味売却価額の合理性を評価するため、主として以下の手続を実施した。
・将来キャッシュ・フローの見積り及び割引率について感応度分析を実施し、固定資産の減損の認識の判定及び測定における影響を検討した。- 正味売却価額の算定に用いられた不動産鑑定評価額について、経営者の利用する外部の不動産鑑定の専門家の適性、能力及び客観性を評価した。
- 当監査法人のネットワークファームの評価専門家を関与させ、不動産鑑定評価額の前提条件や採用した評価方法及び評価結果の適切性を評価した。
・会社の見積計算モデルを使用して見積りの再計算を行った。- その他の固定資産の評価額について、算定根拠の合理性について経営者に質問をした上で、関連資料の閲覧をし、仮定の合理性を評価した。

繰延税金資産の回収可能性の評価
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、2025年3月31日現在、連結貸借対照表上、繰延税金資産(繰延税金負債との相殺後の残高)を163,618百万円計上している。会社は、2026年3月31日現在、連結貸借対照表上、繰延税金資産(繰延税金負債との相殺後の残高)を265,757百万円計上している。

「(重要な会計上の見積り)2 繰延税金資産」に記載のとおり、会社は、将来減算一時差異等及び税務上の繰越欠損金に対して、将来加算一時差異の解消及び実現可能なタックスプランニングを考慮し、将来の課税所得を合理的に見積ったうえで、繰延税金資産の回収可能性を評価している。

「(税効果会計関係)」に記載のとおり、会社は、会社の課題がより深刻であること及び厳しい市場競争に直面している現在の状況を受けて将来計画を大幅に見直し、繰延税金資産の回収可能性を評価した。「(税効果会計関係)」に記載のとおり、2026年3月31日現在の評価性引当額控除前の繰延税金資産(繰延税金負債との相殺前の残高)は1,729,323百万円であり、連結貸借対照表上の繰延税金資産は、評価性引当額807,098百万円を控除の上、納税主体ごとに繰延税金資産と繰延税金負債を相殺して計上されている。
評価性引当額控除後の繰延税金資産(繰延税金負債との相殺前の残高)922,225百万円のうち、税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産は103,461百万円であり、前連結会計年度末の税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産17,774百万円に対し85,687百万円増加している。当該税務上の繰越欠損金について会社は、将来の課税所得を見込んだ結果、回収可能と判断している。
「1 【連結財務諸表等】(1)【連結財務諸表】【注記事項】(税効果会計関係)」に記載のとおり、2025年3月31日現在の評価性引当額控除前の繰延税金資産(繰延税金負債との相殺前の残高)は1,565,521百万円であり、連結貸借対照表上の繰延税金資産は、評価性引当額787,734百万円を控除の上、納税主体ごとに繰延税金資産と繰延税金負債を相殺して計上されている。
上記のうち、日産自動車株式会社が計上している繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり、会社は、外国子会社合算税制の影響を含め、将来の課税所得を見積もっている。また、重要な税務上の繰越欠損金に対し繰延税金資産を計上している海外子会社の繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり、同社は、日産自動車株式会社の経営会議において承認された事業計画を構成する数値を基礎として将来の課税所得を見積っている。
会社は、経営会議において承認された事業計画を構成する数値を基礎として、将来への投資、「Re:Nissan」の取り組みを反映した事業計画をもとに、各社の将来の課税所得を見積もっている。将来の課税所得の見積りに含まれるマーケットシェア、利益率及び市場成長率の変動が将来の課税所得の見積りに重要な影響を及ぼすことから、これらを会計上の見積りにおける重要な仮定であると判断する。
日産自動車株式会社の複雑な外国子会社合算税制、並びに、重要な税務上の繰越欠損金に対し繰延税金資産を計上している海外子会社の事業計画の見積りに含まれるマーケットシェア、販売価格(関係会社向け売上に係る移転価格を含む)を反映した利益率、市場成長率及び為替相場の変動は、各社の将来の課税所得の見積りに重要な影響を及ぼすことから、これらを会計上の見積りにおける重要な仮定であると判断する。
将来の課税所得の見積りにおける上記の重要な仮定は、不確実性を伴い経営者の重要な判断を必要とすることから、その評価にあたっては、会社に影響を与える複雑な税制を考慮した上で監査上の高度な判断が要求される。
将来の課税所得の見積りにおける上記の重要な仮定は、将来事象に関する不確実性を伴い経営者の重要な判断を必要とすることから、その評価にあたっては、会社に影響を与える複雑な税制を考慮した上で監査上の高度な判断が要求される。

以上から、当監査法人は、繰延税金資産の回収可能性を監査上の主要な検討事項と判断した。
当監査法人は、主として以下の手続を実施した。

・将来の課税所得の見積りの基礎となった事業計画に含まれる重要な仮定であるマーケットシェア、利益率及び市場成長率について、固定資産の減損の会計処理で用いられた仮定と整合していることを会社資料の閲覧により検討した。

・会社の連結財務諸表に重要な影響を与える複雑な税制への対応にあたっては、税務に関する内部専門家を監査チームに含めて、検討した。

・日産自動車株式会社の繰延税金資産残高について、以下の手続を実施した。
- 「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」に基づき、会社の外国子会社合算税制の影響を含む課税所得の実績推移等を勘案し、将来課税所得の見積りを検討することにより、会社分類を評価した。
- 一時差異等の残高について、税務に関する内部専門家を監査チームに含めて、検討するとともに、その解消スケジュールを検討した。
- 将来の課税所得の見積りに関して考慮された外国子会社合算税制の影響については、構成単位の監査人を関与させ検討するとともに、税務に関する内部専門家を監査チームに含めて、検討した。
- 将来の課税所得の見積りに係る感応度分析を実施し、繰延税金資産の回収可能性における影響を検討した。- 会社の財務諸表に重要な影響を与える複雑な税制への対応にあたっては、税務に関する内部専門家を監査チームに含めて、検討した。
- 将来の課税所得の見積りに係る感応度分析を実施し、繰延税金資産の回収可能性における影響を検討した

・主な関係会社の繰延税金資産残高について、以下の手続を実施した。・重要な税務上の繰越欠損金に対し繰延税金資産を計上している海外子会社の繰延税金資産残高について、以下の手続を実施した。
- 各社における繰延税金資産の回収可能性の検討の基礎とすべき情報が、会社の所管部門から各社に伝達されていることを、会社資料の閲覧により検討した。- 同社における繰延税金資産の回収可能性の検討にあたって構成単位の監査人を関与させ、構成単位の監査人からの報告資料を閲覧し、必要な質問及び分析を行った。
- 各社における繰延税金資産の回収可能性の検討にあたって構成単位の監査人を関与させ、構成単位の監査人からの報告資料を閲覧し、必要な質問及び分析を行った。- 同社における重要な税務上の欠損金が生じた原因について、担当部署の責任者への質問及び会社資料の閲覧により検討した。
- 同社の所在する国の税制に基づく税務上の欠損金の繰越期限内の期間において見積られた将来課税所得について、過去の業績や課税所得の発生状況との比較及び販売価格(関係会社向け売上に係る移転価格を含む)を反映した利益率を反映した将来の業績予測の分析等により検討した。
- 同社の事業状況及び見通しについて、日産自動車株式会社の経営者に質問した。
- 将来の課税所得の見積りの基礎となった事業計画に含まれる重要な仮定であるマーケットシェア、市場成長率及び為替相場について、固定資産の減損の会計処理で用いられた仮定と整合していることを会社資料の閲覧により検討した。
- 同社における将来の課税所得の見積りに係る感応度分析を実施し、繰延税金資産の回収可能性への影響を検討した。

リコール等の市場措置費用の見積り
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、「(重要な会計上の見積り)5 リコール等の市場措置費用」に記載のとおり、当連結会計年度の連結損益計算書にサービス保証料を29,829百万円計上している。会社は、「(重要な会計上の見積り)5 リコール等の市場措置費用」に記載のとおり、当連結会計年度の連結損益計算書にサービス保証料を66,369百万円計上している。

自動車メーカーは、設計及び製造の過程に問題があったために安全及び環境基準に適合しない又は適合しなくなるおそれがある自動車について、監督官庁へのリコール等の届出を行った上で回収及び修理を行うことが求められる。

会社及び連結子会社は、届出等に基づく市場措置が必要と認められた場合には、製品保証費用の見積りとは別に、その見積額を未払費用として計上している。

大規模なリコール等が発生した場合には多額のコストが発生する等、会社の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性がある。

市場措置費用の見積りには、対象となるモデルの市場流通台数、市場措置の予想実施率、台当たりの市場措置金額が含まれる。市場措置費用の見積りには、リコール等の対象となるモデルの市場流通台数、市場措置の予想実施率、台当たりの市場措置金額が含まれる。そのうち市場措置の予想実施率は、その見積りに重要な影響を及ぼすことから、これを会計上の見積りにおける重要な仮定と判断する。よって、市場措置費用の見積りにおける当該重要な仮定は、不確実性を伴うことから、その評価にあたっては監査上の高度な判断が要求される。よって、市場措置費用の見積りにおける当該重要な仮定は、将来事象に関する不確実性を伴うことから、その評価にあたっては監査上の高度な判断が要求される。

また、連結会計年度末以降に決定された市場措置に係る費用を網羅的に連結財務諸表に反映するためには、費用計上の対象とすべき案件の有無を適時に把握し、連結財務諸表に与える影響を評価する必要がある。

以上から、当監査法人は、リコール等の市場措置費用の見積りを監査上の主要な検討事項と判断した。

当監査法人は、主として以下の監査手続を実施した。

・リコール等の市場措置費用の計上プロセスのリスクを評価するため、見積計算で使用した仮定の前期の予測値と実績値の結果を比較した。

・担当部署の責任者への質問及び関連する会議議事録を閲覧することにより、市場措置案件の網羅性を検討し、その費用の見積りに含まれる重要な仮定を理解した。

・市場措置の対象となる製品の社内の販売実績データ及び国土交通省等への届出、プレスリリース等の利用可能なデータを入手し、市場措置案件の網羅性を検討するとともに、費用の見積りに使用されているリコール対象台数との整合性を検討した。

・市場措置費用の見積りに含まれる台当たり市場措置金額及び重要な仮定である市場措置の予想実施率については、根拠資料との整合性の検討、類似の案件との比較、過去実績との比較を実施した。

・会社の見積計算モデルを使用して見積りの再計算を行った。

・連結会計年度末以降、連結財務諸表の提出日までに決定された市場措置の内容を踏まえ、市場措置費用の網羅性と正確性について検討した。・連結会計年度末以降、連結財務諸表の提出日までに決定された市場措置の内容を踏まえ、連結会計年度末現在の市場措置費用の網羅性と正確性について検討した。

・主要な連結子会社の監査人にリコール等の市場措置費用の見積りに関する監査手続の実施を指示し、監査手続の実施結果についての報告を受け、十分かつ適切な監査証拠が入手されているかについて評価した。

前年

監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

北米の自動車事業の事業用資産に係る減損損失の測定の妥当性
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、2025年3月31日現在、連結貸借対照表上、有形固定資産を4,332,060百万円、無形固定資産を216,554百万円計上している。これらは自動車事業及び販売金融事業の残高から構成され、自動車事業の事業用資産の金額は2,285,273百万円であり、総資産の12.0%を占める。

当連結会計年度において、会社は、会社の課題がより深刻であること及び厳しい市場競争に直面している現在の状況を受けて将来計画を大幅に見直し、減損の兆候が認められた資産グループについて減損テストを実施した結果、北米、南米及び欧州等の資産グループに係る事業用資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を特別損失に467,053百万円(このうち、自動車事業は464,367百万円)計上した。なかでも、北米の事業用資産について、会社は回収可能価額を使用価値により算定し、帳簿価額を回収可能価額まで減額するとともに、当該減少額を減損損失(237,558百万円)として特別損失に計上した。会社は、使用価値の算定にあたって使用する将来キャッシュ・フローの見積りは、経営会議において承認された事業計画を基礎として、将来への投資、「Re:Nissan」の取り組みを反映した事業計画をもとに、将来キャッシュ・フローを見積もっている。米国関税に関する状況の見通しについては不確実性が高く、会社は現下の情勢を踏まえ2025年度第1四半期会計期間に係る関税影響を考慮して見積りを行っている。正味売却価額の算定においては、不動産鑑定評価額等を参照するほか、一般に入手可能な市場情報を考慮している。割引率は、加重平均資本コストを基に、各国のカントリーリスク等を考慮して算定している。

減損損失の測定で使用される将来キャッシュ・フローの見積りに含まれるマーケットシェア、利益率、市場成長率、為替相場を含めた関連する市場動向及び米国関税の将来見通し並びに経済的残存使用年数経過時点における正味売却価額が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼし、割引率が将来キャッシュ・フローの現在価値の算定に重要な影響を及ぼすことから、これらを会計上の見積りにおける重要な仮定であると判断する。

将来キャッシュ・フローの見積りにおける上記の重要な仮定は、不確実性を伴い経営者の重要な判断を必要とすることから、その評価にあたっては監査上の高度な判断が要求される。将来キャッシュ・フローの現在価値の算定に用いられる割引率は計算手法及びインプットデータの選択に当たり、評価に関する高度な専門知識及び判断が要求される。

また、新たに固定資産の減損損失を認識する必要がある場合には、会社の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性がある。

以上から、当監査法人は、北米の自動車事業の事業用資産に係る減損損失の測定の妥当性を監査上の主要な検討事項と判断した。
当監査法人は、主として以下の手続を実施した。

・将来キャッシュ・フローの見積期間について、主要な資産の経済的残存使用年数と比較した。

・将来キャッシュ・フローについて、その基礎となる経営会議によって承認された事業計画との整合性を検討した。

・将来キャッシュ・フローの見積りに使用された重要な仮定であるマーケットシェア、利益率、市場成長率及び米国関税の将来見通しについて、経営者と協議してその適用された仮定の内容を理解するとともに、下記の手続を実施した。
- マーケットシェアについて、過去の実績との比較分析を実施したほか、事業計画における今後の新車投入計画を反映した販売台数予測を地域毎の市場の需要予測で除した数値との比較を行った。
- 利益率について、変動費及び固定費等の構成要素に分解した上で実績との比較分析を実施したほか、「Re:Nissan」の取り組みが利益率に及ぼす影響を分析した。前提となった為替相場については、将来の為替相場に関する予測を含む利用可能な外部データとの比較を行った。
- 市場成長率について、その元となる需要予測に関して自動車市場における地域別販売台数の実績との比較分析を実施したほか、自動車市場の全体需要に関する予測を含む利用可能な外部データとの比較を行った。
- 米国関税の将来見通しについて、将来キャッシュ・フローの見積りに考慮する期間及び当該期間における影響額に関し、関税交渉の状況に係る外部公表情報及び現時点での法制度に基づく影響の社内試算資料との比較を行った。

・会社の見積計算モデルに基づく使用価値の算定について、当監査法人のネットワーク・ファームの評価の専門家を関与させ、下記の手続を実施した。
- 使用価値の算定方法及び割引率の算定方法について、会計基準の要求事項に準拠しているかどうか検討した。
- 割引率について、割引率の算定に利用されたインプットデータと外部データの整合性を検討した。
- 将来キャッシュ・フローに含まれる経済的残存使用年数経過時点における正味売却価額の評価の合理性について検討した。

・将来キャッシュ・フローの見積り及び割引率について感応度分析を実施し、固定資産の減損の認識の判定及び測定における影響を検討した。

・会社の見積計算モデルを使用して見積りの再計算を行った。

繰延税金資産の回収可能性の評価
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、2025年3月31日現在、連結貸借対照表上、繰延税金資産(繰延税金負債との相殺後の残高)を163,618百万円計上している。

「(重要な会計上の見積り)2 繰延税金資産」に記載のとおり、会社は、将来減算一時差異等及び税務上の繰越欠損金に対して、将来加算一時差異の解消及び実現可能なタックスプランニングを考慮し、将来の課税所得を合理的に見積ったうえで、繰延税金資産の回収可能性を評価している。

「(税効果会計関係)」に記載のとおり、会社は、会社の課題がより深刻であること及び厳しい市場競争に直面している現在の状況を受けて将来計画を大幅に見直し、繰延税金資産の回収可能性を評価した。

「1 【連結財務諸表等】(1)【連結財務諸表】【注記事項】(税効果会計関係)」に記載のとおり、2025年3月31日現在の評価性引当額控除前の繰延税金資産(繰延税金負債との相殺前の残高)は1,565,521百万円であり、連結貸借対照表上の繰延税金資産は、評価性引当額787,734百万円を控除の上、納税主体ごとに繰延税金資産と繰延税金負債を相殺して計上されている。

会社は、経営会議において承認された事業計画を構成する数値を基礎として、将来への投資、「Re:Nissan」の取り組みを反映した事業計画をもとに、各社の将来の課税所得を見積もっている。将来の課税所得の見積りに含まれるマーケットシェア、利益率及び市場成長率の変動が将来の課税所得の見積りに重要な影響を及ぼすことから、これらを会計上の見積りにおける重要な仮定であると判断する。

将来の課税所得の見積りにおける上記の重要な仮定は、不確実性を伴い経営者の重要な判断を必要とすることから、その評価にあたっては、会社に影響を与える複雑な税制を考慮した上で監査上の高度な判断が要求される。

以上から、当監査法人は、繰延税金資産の回収可能性を監査上の主要な検討事項と判断した。
当監査法人は、主として以下の手続を実施した。

・将来の課税所得の見積りの基礎となった事業計画に含まれる重要な仮定であるマーケットシェア、利益率及び市場成長率について、固定資産の減損の会計処理で用いられた仮定と整合していることを会社資料の閲覧により検討した。

・会社の連結財務諸表に重要な影響を与える複雑な税制への対応にあたっては、税務に関する内部専門家を監査チームに含めて、検討した。

・日産自動車株式会社の繰延税金資産残高について、以下の手続を実施した。
- 「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」に基づき、会社の外国子会社合算税制の影響を含む課税所得の実績推移等を勘案し、将来課税所得の見積りを検討することにより、会社分類を評価した。
- 一時差異等の残高について、税務に関する内部専門家を監査チームに含めて、検討するとともに、その解消スケジュールを検討した。
- 将来の課税所得の見積りに関して考慮された外国子会社合算税制の影響については、構成単位の監査人を関与させ検討するとともに、税務に関する内部専門家を監査チームに含めて、検討した。
- 将来の課税所得の見積りに係る感応度分析を実施し、繰延税金資産の回収可能性における影響を検討した。

・主な関係会社の繰延税金資産残高について、以下の手続を実施した。
- 各社における繰延税金資産の回収可能性の検討の基礎とすべき情報が、会社の所管部門から各社に伝達されていることを、会社資料の閲覧により検討した。
- 各社における繰延税金資産の回収可能性の検討にあたって構成単位の監査人を関与させ、構成単位の監査人からの報告資料を閲覧し、必要な質問及び分析を行った。

リコール等の市場措置費用の見積り
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、「(重要な会計上の見積り)5 リコール等の市場措置費用」に記載のとおり、当連結会計年度の連結損益計算書にサービス保証料を29,829百万円計上している。

自動車メーカーは、設計及び製造の過程に問題があったために安全及び環境基準に適合しない又は適合しなくなるおそれがある自動車について、監督官庁へのリコール等の届出を行った上で回収及び修理を行うことが求められる。

会社及び連結子会社は、届出等に基づく市場措置が必要と認められた場合には、製品保証費用の見積りとは別に、その見積額を未払費用として計上している。

大規模なリコール等が発生した場合には多額のコストが発生する等、会社の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性がある。

市場措置費用の見積りには、対象となるモデルの市場流通台数、市場措置の予想実施率、台当たりの市場措置金額が含まれる。そのうち市場措置の予想実施率は、その見積りに重要な影響を及ぼすことから、これを会計上の見積りにおける重要な仮定と判断する。よって、市場措置費用の見積りにおける当該重要な仮定は、不確実性を伴うことから、その評価にあたっては監査上の高度な判断が要求される。

また、連結会計年度末以降に決定された市場措置に係る費用を網羅的に連結財務諸表に反映するためには、費用計上の対象とすべき案件の有無を適時に把握し、連結財務諸表に与える影響を評価する必要がある。

以上から、当監査法人は、リコール等の市場措置費用の見積りを監査上の主要な検討事項と判断した。

当監査法人は、主として以下の監査手続を実施した。

・リコール等の市場措置費用の計上プロセスのリスクを評価するため、見積計算で使用した仮定の前期の予測値と実績値の結果を比較した。

・担当部署の責任者への質問及び関連する会議議事録を閲覧することにより、市場措置案件の網羅性を検討し、その費用の見積りに含まれる重要な仮定を理解した。

・市場措置の対象となる製品の社内の販売実績データ及び国土交通省等への届出、プレスリリース等の利用可能なデータを入手し、市場措置案件の網羅性を検討するとともに、費用の見積りに使用されているリコール対象台数との整合性を検討した。

・市場措置費用の見積りに含まれる台当たり市場措置金額及び重要な仮定である市場措置の予想実施率については、根拠資料との整合性の検討、類似の案件との比較、過去実績との比較を実施した。

・会社の見積計算モデルを使用して見積りの再計算を行った。

・連結会計年度末以降、連結財務諸表の提出日までに決定された市場措置の内容を踏まえ、市場措置費用の網羅性と正確性について検討した。

・主要な連結子会社の監査人にリコール等の市場措置費用の見積りに関する監査手続の実施を指示し、監査手続の実施結果についての報告を受け、十分かつ適切な監査証拠が入手されているかについて評価した。

今年

監査上の主要な検討事項
監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。

自動車事業の事業用資産に係る減損の兆候の判定及び減損損失の認識測定の妥当性
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、2026年3月31日現在、連結貸借対照表上、有形固定資産を4,530,402百万円、無形固定資産を167,768百万円計上している。これらは自動車事業及び販売金融事業の残高から構成され、自動車事業の事業用資産の金額は2,134,264百万円であり、総資産の10.8%を占める。

「(重要な会計上の見積り)1 固定資産の減損損失」に記載のとおり、当連結会計年度において、会社は、減損の兆候が認められた資産グループについて減損テストを実施した結果、自動車事業の事業用資産について帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失を特別損失に240,122百万円計上した。このうち、建物及び構築物、機械装置及び運搬具等に関する金額が大部分を占めており、特に重要である。

会社は、減損の兆候について、継続した営業損失の状況、経営環境の著しい悪化及び市場価格の著しい下落等により判定している。減損損失の認識及び測定において使用する将来キャッシュ・フローの見積りに使用される前提は、経営会議において承認された事業計画を基礎としている。正味売却価額の算定においては、不動産鑑定評価額等を参照するほか、一般に入手可能な市場情報を考慮している。回収可能価額は、使用価値又は正味売却価額のいずれか高い方の金額により算定しており、これらの資産の回収可能価額は正味売却価額により測定されている。

減損の兆候の判定の検討は、資産グループの損益実績に加えて、中東地域の地政学リスクを含め、自動車業界における事業環境や市場の変化等を総合的に評価し判断を行うことから、経営者の主観を伴う。減損損失の認識の判定で使用される将来キャッシュ・フローの見積りに含まれるマーケットシェア、利益率、市場成長率、為替相場を含めた関連する市場動向及び経済的残存使用年数経過時点における正味売却価額が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼし、正味売却価額が減損損失の測定に重要な影響を及ぼすことから、これらを会計上の見積りにおける重要な仮定であると判断する。

減損の兆候の判定に際しては、経営環境の著しい悪化の有無等の高度な判断が必要になり、適切に兆候が判定されない場合、減損損失の認識及び測定が適切になされず、会社の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性がある。また、将来キャッシュ・フローの見積りにおける上記の重要な仮定は、将来事象に関する不確実性を伴い経営者の重要な判断を必要とすることから、その評価にあたっては監査上の高度な判断が要求される。正味売却価額の基礎となる不動産鑑定評価額の算定には高い専門性を伴う。

以上から、当監査法人は、自動車事業の事業用資産に係る減損の兆候の判定及び減損損失の認識測定の妥当性を監査上の主要な検討事項と判断した。
当監査法人は、主として以下の手続を実施した。

・減損の兆候の判定について、主として以下の手続を実施した。
- 継続的な営業損失の判断の基礎となる資産グループの損益実績について、関連する資料との突合により、その正確性を検証した。
- 中東地域の地政学リスクの増大による影響を含め、経営環境の著しい悪化等の有無を把握するために、経営者等への質問や関連資料の閲覧をした。
- 工場の稼働率や車種毎の生産台数の推移を分析した。

・減損の兆候がある資産グループの将来キャッシュ・フローの見積りに使用された重要な仮定であるマーケットシェア、利益率及び市場成長率について、経営者と協議してその適用された仮定の内容を理解するとともに、主として以下の手続を実施した。
- マーケットシェアについて、過去の実績との比較分析を実施したほか、事業計画における今後の新車投入計画を反映した販売台数予測を地域毎の市場の需要予測で除した数値との比較を行った。
- 利益率について、変動費及び固定費等の構成要素に分解した上で実績との比較分析を実施した。前提となった為替相場については、将来の為替相場に関する予測を含む利用可能な外部データとの比較を行った。
- 市場成長率について、その元となる需要予測に関して自動車市場における地域別販売台数の実績との比較分析を実施したほか、自動車市場の全体需要に関する予測を含む利用可能な外部データとの比較を行った。

・経済的残存使用年数経過時点における正味売却価額及び減損損失の測定に用いられた正味売却価額の合理性を評価するため、主として以下の手続を実施した。
- 正味売却価額の算定に用いられた不動産鑑定評価額について、経営者の利用する外部の不動産鑑定の専門家の適性、能力及び客観性を評価した。
- 当監査法人のネットワークファームの評価専門家を関与させ、不動産鑑定評価額の前提条件や採用した評価方法及び評価結果の適切性を評価した。
- その他の固定資産の評価額について、算定根拠の合理性について経営者に質問をした上で、関連資料の閲覧をし、仮定の合理性を評価した。

繰延税金資産の回収可能性の評価
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、2026年3月31日現在、連結貸借対照表上、繰延税金資産(繰延税金負債との相殺後の残高)を265,757百万円計上している。

「(重要な会計上の見積り)2 繰延税金資産」に記載のとおり、会社は、将来減算一時差異等及び税務上の繰越欠損金に対して、将来加算一時差異の解消及び実現可能なタックスプランニングを考慮し、将来の課税所得を合理的に見積ったうえで、繰延税金資産の回収可能性を評価している。

「(税効果会計関係)」に記載のとおり、2026年3月31日現在の評価性引当額控除前の繰延税金資産(繰延税金負債との相殺前の残高)は1,729,323百万円であり、連結貸借対照表上の繰延税金資産は、評価性引当額807,098百万円を控除の上、納税主体ごとに繰延税金資産と繰延税金負債を相殺して計上されている。
評価性引当額控除後の繰延税金資産(繰延税金負債との相殺前の残高)922,225百万円のうち、税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産は103,461百万円であり、前連結会計年度末の税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産17,774百万円に対し85,687百万円増加している。当該税務上の繰越欠損金について会社は、将来の課税所得を見込んだ結果、回収可能と判断している。

上記のうち、日産自動車株式会社が計上している繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり、会社は、外国子会社合算税制の影響を含め、将来の課税所得を見積もっている。また、重要な税務上の繰越欠損金に対し繰延税金資産を計上している海外子会社の繰延税金資産の回収可能性の評価にあたり、同社は、日産自動車株式会社の経営会議において承認された事業計画を構成する数値を基礎として将来の課税所得を見積っている。

日産自動車株式会社の複雑な外国子会社合算税制、並びに、重要な税務上の繰越欠損金に対し繰延税金資産を計上している海外子会社の事業計画の見積りに含まれるマーケットシェア、販売価格(関係会社向け売上に係る移転価格を含む)を反映した利益率、市場成長率及び為替相場の変動は、各社の将来の課税所得の見積りに重要な影響を及ぼすことから、これらを会計上の見積りにおける重要な仮定であると判断する。

将来の課税所得の見積りにおける上記の重要な仮定は、将来事象に関する不確実性を伴い経営者の重要な判断を必要とすることから、その評価にあたっては、会社に影響を与える複雑な税制を考慮した上で監査上の高度な判断が要求される。

以上から、当監査法人は、繰延税金資産の回収可能性を監査上の主要な検討事項と判断した。
当監査法人は、主として以下の手続を実施した。

・日産自動車株式会社の繰延税金資産残高について、以下の手続を実施した。
- 「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」に基づき、会社の外国子会社合算税制の影響を含む課税所得の実績推移等を勘案し、将来課税所得の見積りを検討することにより、会社分類を評価した。
- 一時差異等の残高について、税務に関する内部専門家を監査チームに含めて、検討するとともに、その解消スケジュールを検討した。
- 将来の課税所得の見積りに関して考慮された外国子会社合算税制の影響については、構成単位の監査人を関与させ検討するとともに、税務に関する内部専門家を監査チームに含めて、検討した。
- 会社の財務諸表に重要な影響を与える複雑な税制への対応にあたっては、税務に関する内部専門家を監査チームに含めて、検討した。
- 将来の課税所得の見積りに係る感応度分析を実施し、繰延税金資産の回収可能性における影響を検討した

・重要な税務上の繰越欠損金に対し繰延税金資産を計上している海外子会社の繰延税金資産残高について、以下の手続を実施した。
- 同社における繰延税金資産の回収可能性の検討にあたって構成単位の監査人を関与させ、構成単位の監査人からの報告資料を閲覧し、必要な質問及び分析を行った。
- 同社における重要な税務上の欠損金が生じた原因について、担当部署の責任者への質問及び会社資料の閲覧により検討した。
- 同社の所在する国の税制に基づく税務上の欠損金の繰越期限内の期間において見積られた将来課税所得について、過去の業績や課税所得の発生状況との比較及び販売価格(関係会社向け売上に係る移転価格を含む)を反映した利益率を反映した将来の業績予測の分析等により検討した。
- 同社の事業状況及び見通しについて、日産自動車株式会社の経営者に質問した。
- 将来の課税所得の見積りの基礎となった事業計画に含まれる重要な仮定であるマーケットシェア、市場成長率及び為替相場について、固定資産の減損の会計処理で用いられた仮定と整合していることを会社資料の閲覧により検討した。
- 同社における将来の課税所得の見積りに係る感応度分析を実施し、繰延税金資産の回収可能性への影響を検討した。

リコール等の市場措置費用の見積り
監査上の主要な検討事項の
内容及び決定理由
監査上の対応
会社は、「(重要な会計上の見積り)5 リコール等の市場措置費用」に記載のとおり、当連結会計年度の連結損益計算書にサービス保証料を66,369百万円計上している。

自動車メーカーは、設計及び製造の過程に問題があったために安全及び環境基準に適合しない又は適合しなくなるおそれがある自動車について、監督官庁へのリコール等の届出を行った上で回収及び修理を行うことが求められる。

会社及び連結子会社は、届出等に基づく市場措置が必要と認められた場合には、製品保証費用の見積りとは別に、その見積額を未払費用として計上している。

大規模なリコール等が発生した場合には多額のコストが発生する等、会社の連結財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性がある。

市場措置費用の見積りには、リコール等の対象となるモデルの市場流通台数、市場措置の予想実施率、台当たりの市場措置金額が含まれる。そのうち市場措置の予想実施率は、その見積りに重要な影響を及ぼすことから、これを会計上の見積りにおける重要な仮定と判断する。よって、市場措置費用の見積りにおける当該重要な仮定は、将来事象に関する不確実性を伴うことから、その評価にあたっては監査上の高度な判断が要求される。

また、連結会計年度末以降に決定された市場措置に係る費用を網羅的に連結財務諸表に反映するためには、費用計上の対象とすべき案件の有無を適時に把握し、連結財務諸表に与える影響を評価する必要がある。

以上から、当監査法人は、リコール等の市場措置費用の見積りを監査上の主要な検討事項と判断した。

当監査法人は、主として以下の監査手続を実施した。

・リコール等の市場措置費用の計上プロセスのリスクを評価するため、見積計算で使用した仮定の前期の予測値と実績値の結果を比較した。

・担当部署の責任者への質問及び関連する会議議事録を閲覧することにより、市場措置案件の網羅性を検討し、その費用の見積りに含まれる重要な仮定を理解した。

・市場措置の対象となる製品の社内の販売実績データ及び国土交通省等への届出、プレスリリース等の利用可能なデータを入手し、市場措置案件の網羅性を検討するとともに、費用の見積りに使用されているリコール対象台数との整合性を検討した。

・市場措置費用の見積りに含まれる台当たり市場措置金額及び重要な仮定である市場措置の予想実施率については、根拠資料との整合性の検討、類似の案件との比較、過去実績との比較を実施した。

・会社の見積計算モデルを使用して見積りの再計算を行った。

・連結会計年度末以降、連結財務諸表の提出日までに決定された市場措置の内容を踏まえ、連結会計年度末現在の市場措置費用の網羅性と正確性について検討した。

・主要な連結子会社の監査人にリコール等の市場措置費用の見積りに関する監査手続の実施を指示し、監査手続の実施結果についての報告を受け、十分かつ適切な監査証拠が入手されているかについて評価した。

2025-03-31 期 (提出日 2025-06-23 16:13)

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