rader

日本ライフライン株式会社

証券コード 75750 / EDINET E02881 / 卸売業

危険信号

重要度 2(注目)文章の変化2026-06-19 11:26
(4)主要なリスク

前年の記載はなく、今年の有価証券報告書で「主要なリスク」の項目が新たに追加された。事業戦略(技術革新・競争環境、製品の不具合、特定仕入先への依存、投融資・債権回収)、経営基盤(労働環境、情報セキュリティ、人材、許認可の維持、コンプライアンス)、外部環境(環境規制、保険償還価格改定、大規模災害、為替・インフレ、医療供給体制)の各リスクについて、影響度・発生可能性と対応策が記載されている。

業績の推移

0200400600億円2021/3期 売上高 513億円2022/3期 売上高 515億円2023/3期 売上高 518億円2024/3期 売上高 514億円2025/3期 売上高 566億円2026/3期 売上高 592億円2021/3期 純利益 20億円2022/3期 純利益 74.8億円2023/3期 純利益 68.9億円2024/3期 純利益 75.2億円2025/3期 純利益 93.2億円2026/3期 純利益 93.5億円2021/32022/32023/32024/32025/32026/3
棒: 売上高 / 折れ線: 純利益(億円) · 基準: 連結・日本基準 · 有価証券報告書の「主要な経営指標等の推移」から。印は危険信号の日付
数値を表で見る
決算期売上高(億円)純利益(億円)
2021/351320
2022/351574.8
2023/351868.9
2024/351475.2
2025/356693.2
2026/359293.5

開示データの要約

人的資本

2026-03-31 期(前年 2025-03-31 期比)

平均年収
956万円(+0.8%)
女性管理職比率
3.8%(+0.7pt)
男性育休取得率
79.4%(+26.5pt)
男女賃金差異
43.9%(+3.1pt)
従業員数
1,085人

人的資本ランキング

監査

2026-03-31 期

監査報酬
4,500万円(前年比 -2.2%)
非監査報酬
—
内部統制
重要な不備なし

監査レーダー

大量保有

提出者数
1
報告数
2
最大の保有者
エムティ商会株式会社(7.24%)

保有割合の推移を見る

大株主(法人)

2026-03-31 期(前期 2025-03-31 期との割合の差)

株主区分株数割合前期比
KS商事株式会社法人11,067,000株15.76%▲ +2.85pt
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)信託口7,498,000株10.68%▼ -0.50pt
株式会社日本カストディ銀行(信託口)信託口7,282,000株10.37%▼ -1.12pt
BNP PARIBAS LUXEMBOURG/2S/JASDEC/FIM/LUXEMBOURG FUNDS/UCITS ASSETS (常任代理人 香港上海銀行東京支店 セキュリティーズ・サービシズ・オペレーションズ部長 角田 武士)ファンド1,450,000株2.06%▲ +0.86pt
日本ライフライン従業員持株会法人1,437,000株2.05%▲ +0.10pt
株式会社RMアセットマネジメント法人972,000株1.38%新規
エムティ商会株式会社法人972,000株1.38%▼ -5.54pt
株式会社MSJ商会法人972,000株1.38%新規
MM商会株式会社法人972,000株1.38%新規
M.S MEDICAL株式会社法人972,000株1.38%新規

個人株主の内訳は非表示

役員 13 名(うち社外 0 名)、役員の持株合計 261,000株(2026-03-31 期)

株主を検索する

2026-03-31 期 (提出日 2026-06-19 11:26)

重要度 2(注目)追加事業等のリスク / 新規リスク
(4)主要なリスク

事業等のリスク項目が新規に追加され、「主要なリスク」として事業戦略・経営基盤・外部環境の3区分で整理された。各リスクに経営への影響度と発生可能性の評価、対応策が付され、コア製品4品目が2026年3月期売上高の約5割、仕入先上位5社が連結売上高の約4割を占めること、2024年6月の保険償還価格改定が2025年3月期売上高に前期比約2%のマイナス影響を与えたことなどが具体的に記載されている。

前年 / 今年の本文を見る

前年

(なし)

今年

本項に含まれる将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

① 事業戦略に関するリスク
i 技術革新および競争環境の変化
経営への影響度:大 / 発生可能性:中
リスク:当社グループが販売する医療機器の中には、その独自性や操作性が評価され、高い市場シェアを有する製品があります。しかしながら、医療機器業界では競合企業による研究開発が活発に行われており、当社製品と競合する医療機器が市場に導入された場合や、革新的な医療機器の上市により治療方法が大きく変化した場合、また、PFA(パルス・フィールド・アブレーション)等の新技術の普及が進んだ場合、当社製品の市場シェアが低下し、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。とくに、コア製品であるS-ICD(完全皮下植込み型除細動器)や、コア製品である心腔内除細動カテーテル、Frozen Elephant Trunkおよび大腿静脈用止血デバイスの4品目は、2026年3月期の売上高の約5割を占めており、当該リスクが顕在化した場合、一定の影響があると認識しています。
対応策:当社グループでは、コア製品における競合他社の新規参入に対応するため、製品ラインナップの強化・拡充を図るとともに、医療技術の動向を注視し、新規性の高い製品の迅速な導入・開発を推進することで、当該リスクの低減に努めています。

ii 製品の不具合の発生
経営への影響度:大 / 発生可能性:中
リスク:当社グループが取り扱う医療機器において、製品の不具合に起因する健康被害の発生やその懸念が生じた場合、製品の販売停止や回収 (リコール) 等の措置を講じる可能性があります。また、製品の不具合に起因して健康被害が発生した場合には、損害賠償請求等の訴訟を提起されるリスクがあります。これらの事象が顕在化した場合、当社グループの社会的信用の低下、ならびに経営成績および財政状態に重要な影響を与える可能性があります。
対応策:当社グループでは、医療機器の有効性や安全性を最優先課題とし、関連する規制や品質管理に関する規格に準拠し、厳格な品質管理体制を構築することで、リスクの低減に努めています。

iii 特定の仕入先に対する依存
経営への影響度:大 / 発生可能性:中
リスク:当社グループは、一部の商品や自社製品の原材料供給を特定の仕入先に依存しています。災害やその他の要因により商品や原材料の供給が滞った場合や、競合企業による仕入先の買収等に伴い取引が終了した場合には、該当製品の販売継続が困難となり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。とくに、2026年3月期において、仕入先上位5社からの調達商品等が連結売上高の約4割を占めており、これら主要仕入先に係るリスクが顕在化した場合、一定の影響が生じる可能性が高いことを認識しています。
対応策:過去に仕入先の買収に伴う販売契約の終了が複数回発生しており、当該リスクを完全に回避することは困難であると認識しています。そのため、当社グループでは、仕入先との契約期間の長期化や支配権変更 (チェンジ・オブ・コントロール) 時の補償条件の設定を進めるとともに、代替仕入先の確保等を通じて、リスクの低減に努めています。

iv 投融資および債権の回収遅延・不能
経営への影響度:中 / 発生可能性:中
リスク:当社グループの資産には、海外スタートアップを中心とする取引先への投資有価証券および貸付金が含まれています。当社グループは、独自の技術を有し特定のメーカー系列に属さない独立性の高い取引先への投融資を通じて協力関係を強化し、製品開発の支援を通じた将来の商品パイプラインの確保を図っています。
しかしながら、これらの投資有価証券および貸付金は、取引先の経営状況の悪化や事業計画の遅れに伴い、投資有価証券評価損や貸倒引当金の計上が必要となるケースがあり、リスクが顕在化した場合には、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
対応策:当社グループでは過去に取引先への投融資に関連する損失計上が複数回発生しています。将来のパイプライン確保という戦略上の観点から、当該リスクを完全に回避することは困難であると認識しています。そのため、当社グループでは、リスク低減に向け「投融資委員会」を設置し、新規の投融資案件の慎重な審査を行うとともに、既存の投融資案件についても取引先の経営成績、財政状態および事業計画の進捗状況を定期的にモニタリングし、評価および継続の可否を厳格に審議する体制を整備・運用しています。

②経営基盤に関するリスク
i 労働環境
経営への影響度:中 / 発生可能性:高
リスク:過重労働による労働災害やハラスメントの発生は、従業員の心身の健康を損なうだけでなく、生産性の低下や損害賠償請求、社会的信用の失墜を招き、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
対応策:当社グループでは、過重労働や心身の不調の早期発見と予防に向け、健康診断およびストレスチェックにおいて、全従業員の受診・受検率100%を徹底するとともに、産業医等によるメンタルヘルス対策を実施しています。また、ハラスメントの発生防止に向け、全従業員を対象とした定期的な研修の実施に加え、ハラスメント事案の早期発見と速やかな是正措置を講じる相談窓口を運用しています。

ii 情報セキュリティおよびシステム障害
経営への影響度:中 / 発生可能性:中
リスク:当社グループは、販売物流、生産管理、経理等の広範な業務においてITシステムを活用しています。そのため、サイバー攻撃やシステム障害等による大規模なシステムトラブルが発生し復旧が長期化した場合や、不正アクセス等により個人情報や製品情報等の機密情報が漏洩した場合、事業活動の停滞、社会的信用の低下、損害賠償請求等の訴訟の提起を招き、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
対応策:当社グループでは、情報セキュリティ関連規程の整備や有事のマネジメント体制の構築に加え、サイバー攻撃に対する防御策を強化しています。具体的には、全従業員を対象とした標的型攻撃メール訓練の継続実施や最新セキュリティシステムの導入により全社的な意識向上を図っています。また、患者さまのプライバシーに関わる重要情報等については、2021年12月にプライバシーマークを取得し、適切な保護措置を講じる体制を整備しています。

iii 人材の確保・育成
経営への影響度:中 / 発生可能性:中
リスク:専門性を有する人材の確保が困難となった場合、製品の上市遅延や中長期的な事業成長の鈍化等を招く可能性があります。また、女性管理職をはじめとする多様な人材の確保が停滞した場合、イノベーションの阻害や人材市場における競争力低下を招くおそれがあります。
対応策:当社グループでは、「多様な人材が活躍できる職場づくり」と「企業競争力を高める人材育成」をマテリアリティに掲げ、施策を推進しています。具体的には、自社や環境の変化を踏まえた人事制度の整備・最適化を進め、多様なライフステージにある従業員が十分に能力を発揮し、働きがいと働きやすさを実現できる環境整備に取り組んでいます。また、会社の持続的な成長やグローバル展開を支えるため、マネジメント人材や若手リーダー、グローバル人材の育成・強化に注力しています。

iv 事業継続に係る法的規制および許認可の維持
経営への影響度:大 / 発生可能性:低
リスク:当社グループは、医療機器の製造販売を行うにあたり、医薬品医療機器等法 (薬機法) の規制を受けており、当社は以下のとおり第一種医療機器製造販売業許可を監督官庁より取得しています。現在、当社グループは各規制を遵守し、業許可の基準を満たしていますが、万が一、当該許可が行使できない場合や取消処分等の事態が生じた場合、医療機器の販売継続ができなくなるリスクがあります。また、新たな医療機器の国内販売をするにあたり、仕入先が薬事承認を取得する一部の商品を除き、当社グループが同法の定めに従い、品質、有効性および安全性等に関する審査を受け、監督官庁の承認を取得する必要があります。これらの承認が取得できない場合や、承認取得までの期間が想定を超えて長期化した場合には、販売戦略の変更が余儀なくされ、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
対応策:当社グループでは、薬事・品質保証部門を中心に法令遵守体制の徹底を図るとともに、承認取得プロセスの効率化を図っています。また、監督官庁との適切なコミュニケーションを密に行うことでリスクの低減に努めています。

許認可等の名称
許認可等の内容
有効期限
主な許認可取消し事由
第一種医療機器
製造販売業許可証
第一種医療機器製造販売に関する許可
許可番号:13B1X00007
2027年6月30日
(5年ごとの更新)
不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合は許可の取消し
(医薬品医療機器等法第75条)

v コンプライアンス
経営への影響度:大 / 発生可能性:低
リスク:不適切な会計処理、国内外の公務員等に対する贈収賄、入札談合や販売価格拘束等の独占禁止法違反、およびインサイダー取引等の違法行為が発生した場合、多額の課徴金や刑事罰の科刑、社会的信用の失墜を招き、当社グループの経営成績や事業継続に重大な影響を及ぼすおそれがあります。また、他社の知的財産権侵害に伴う製品の供給停止や損害賠償、内部者による技術情報の漏えいも、経営に甚大な影響を与えるリスクがあると認識しています。
対応策:当社グループでは、職務上の適切な権限分離を進めるとともに、定期的な内部監査の実施や内部通報制度の適切な運用により、不正を誘発しない組織的な抑止力を維持しています。また、継続的な教育研修や法務的審査を通じて、公正な取引慣行の徹底と権利侵害の防止に努めています。

③外部環境に関するリスク
i 環境規制の強化
経営への影響度:中 / 発生可能性:高
リスク:国内外における脱炭素化の進展に伴い、温室効果ガスの排出規制や炭素税等の新たな公課負担を含めた環境関連の法規制が強化される傾向にあります。特に、クリーンルーム等を擁する製造拠点は電力消費量が多く、エネルギーコストの上昇や法遵守コストの増大が、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
対応策:当社グループは、環境負荷の低減を事業継続上の重要課題と捉え、サステナビリティ推進体制のもとで対策を実行しています。具体的には、自社工場への太陽光発電システムの導入等による二酸化炭素排出量の削減に注力しています。また、将来的な法規制強化を見据え、製造工程における排ガス処理装置の適切な運用・設備更新に加え、滅菌工程における環境配慮型の代替技術の調査・研究を継続的に実施しています。

ii 保険償還価格の改定および医療市場の変化
経営への影響度:大 / 発生可能性:高
リスク:当社グループが販売する医療機器の多くは、特定保険医療材料に指定されており、その価格 (保険償還価格) は政府によって決定されています。医療費抑制策の一環として、保険償還価格は継続的に改定されており、大幅な引下げが行われた場合、当社グループの製品販売価格が下落し、経営成績および財政状態に影響を与えるリスクがあります。2024年6月に実施された改定では、2025年3月期の連結売上高に対して前期比で約2%のマイナス影響がありました。また、少子高齢化に伴う国内市場の構造的縮小や、社会保障財政の悪化に伴う医療保険制度の抜本的な見直しがなされた場合、当社グループの事業モデルや業績に重大な変化をもたらすおそれがあると認識しています。
対応策:当社グループでは医療保険制度や保険償還価格の改定に関する改定動向を常に注視するとともに、改定の影響を受けにくい新規性・独自性の高い製品の導入・開発を推進しています。また、国内の市場構造の変化に対しては、グローバル市場への展開加速、製品ラインナップの拡充、および新たな商材の探索を通じて収益基盤の多様化を進めることで、リスクの低減と中長期的な持続可能性の確保に努めています。

iii 大規模災害および不慮の事故
経営への影響度:大 / 発生可能性:低
リスク:地震、台風、洪水等の自然災害や火災等の不慮の事故により、当社グループまたは取引先の拠点・設備に甚大な被害が発生した場合や、物流インフラの寸断に伴いサプライチェーンの復旧に時間を要する場合、製品の安定供給が困難となり、事業活動が停滞し、経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
対応策:当社グループでは、災害防災マニュアルや事業継続基本規程の整備、BCP(事業継続計画)の策定、および社員安否確認システムの導入等の対策を講じています。また、サプライチェーンの寸断リスクに対しては、主要な製品や原材料における仕入先・調達ルートの複線化や適正な在庫水準の維持を進めることで、リスクの低減に努めています。

以下の事項については、現時点で当社グループの経営成績等に与える直接的な影響は一定の範囲内に留まるものと認識しています。しかしながら、将来的な外部環境の不確実性に備え、その動向を継続的に管理・注視しているリスクです。

iv 外国為替相場の変動やインフレーション
リスク:仕入商品および自社製品の部材・原材料については、急激な円安の進行やインフレーションに伴う調達コストの上昇が、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
対応策:現時点において、当社グループの商品仕入高の約70%は円建て取引であり、為替変動の直接的な影響は限定的です。外国通貨建ての一部取引については、一定以上の為替変動が生じた際に価格改定を行う為替条項を契約内に設定する等のリスク低減を図っています。また、一時的なコスト増加が発生した場合でも、売上原価の計算に移動平均法を採用しているため、損益に与える影響は長期にわたって平準化される仕組みとなっています。

v 医療供給体制のひっ迫
リスク:国内の医療現場において、循環器内科、心臓血管外科、小児循環器科を志望する若手医師が、その業務の厳しさから減少傾向にあり、今後増加が見込まれる診療ニーズとの乖離が懸念されています。国による看護師や臨床工学技士等への業務移管等の対策は進められているものの、医師不足により将来的に症例数の伸び率が鈍化した際、当社グループの経営成績および財政状態に影響を与える可能性があります。
対応策:当社グループでは、手技時間の短縮や医療安全の向上、操作の簡素化に寄与する高度医療機器の積極的な開発・上市を推進しています。これにより、医療従事者の負担軽減と、医療現場の効率化を通じた症例数の維持・拡大を図り、リスクの低減に努めています。
重要度 2(注目)削除事業等のリスク / リスク削除
(1) 事業戦略に関するリスク

前年に記載されていた「事業戦略に関するリスク」の見出しと、その配下の4項目(技術革新への対応、製品の不具合、特定の仕入先への依存、取引先等への投融資)が当年の記載から削除されている。これらにはS-ICD等4品目が売上高の約5割、仕入先上位5社が約4割を占める旨や、PFA等の新技術普及リスクなどの具体的記述が含まれていたが、当該節には該当記載が見当たらない。他の見出し等へ再編・移動された可能性があるが、この比較範囲では確認できない。

前年 / 今年の本文を見る

前年

① 技術革新への対応について
当社グループが販売する医療機器の中には、その独自性や操作性が評価され、高い市場シェアを有する製品があります。しかしながら、医療機器業界では競合企業による研究開発が活発に行われており、当社製品と競合する医療機器が市場に導入された場合や、革新的な医療機器の上市により治療方法が大きく変化した場合、また、PFA(パルス・フィールド・アブレーション)等の新技術が普及した場合、当社製品の市場シェアが低下し、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。とくに、オンリーワン製品であるS-ICD(完全皮下植込み型除細動器)や、コア製品として販売している心腔内除細動カテーテル、Frozen Elephant Trunkおよび大腿静脈用止血デバイスの4品目は、2025年3月期の売上高の約5割を占めており、当該リスクが顕在化した場合、一定の影響があると認識しています。
当社グループでは、コア製品における競合他社の新規参入に対応するため、製品ラインナップの強化・拡充を図るとともに、医療技術の動向を注視し、新規性の高い製品の導入を推進することで、リスクの低減に努めています。

② 製品の不具合の発生について
当社グループが取り扱う製品は医療機器であり、製品の不具合に起因する健康被害の発生や、その懸念が生じた場合には、製品の販売停止や回収等の措置を講じる可能性があります。
また、健康被害が製品の不具合に起因して発生した場合には、損害賠償請求等の訴訟を提起される可能性があり、これらの事象が発生した場合、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループでは、医療機器の有効性や安全性を確保するため、関連する規制や品質管理に関する規格に準拠し、厳格な品質管理体制を構築することで、リスクの低減に努めています。

③ 特定の仕入先に対する依存について
当社グループは、一部の商品や自社製品の原材料供給を特定の仕入先に依存しています。災害やその他の要因により商品や原材料の供給が円滑に行われなくなった場合や、競合企業による仕入先の買収等により当社との取引が終了した場合には、該当製品の販売が継続できなくなり、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。とくに、2025年3月期において、仕入先上位5社の商品が連結売上高の約4割を占めており、これら仕入先に係るリスクが顕在化した場合、一定の影響が生じる可能性があることを認識しています。
過去には、仕入先の買収に伴う販売契約の終了が複数回発生しており、このようなリスクを完全に回避することは困難です。当社グループでは、契約期間の長期化、支配権変更時の補償条件の設定、代替仕入先の確保等を通じて、リスクの低減に努めています。

④ 取引先等への投融資について
当社グループの資産には、海外スタートアップを中心とする取引先への投資有価証券および貸付金が含まれています。当社グループは、独自の技術を有し特定のメーカー系列に属さない独立性の高い経営体制を持つ取引先に対し、投融資を行うことで協力関係を強化し安定的な製品開発の支援を通じて、商品パイプラインの確保を図っています。
しかしながら、これらの投資有価証券および貸付金は、取引先の経営状況の悪化や事業計画の遅れにより、投資有価証券評価損や貸倒引当金の計上が必要となり、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
当社グループでは過去に取引先への投融資に関連する損失計上が複数回発生しています。将来のパイプライン確保のために必要な取組みであり、このようなリスクを完全に回避することは困難ですが、当社グループでは、リスク低減のために投融資委員会を設置し、新規の投融資案件について慎重に審議を行うとともに、既存の投融資案件についても取引先の経営状態や財務状況を定期的にモニタリングし、投融資の評価および継続の可否を審議する体制を整備しています。

今年

(なし)
重要度 2(注目)削除事業等のリスク / リスク削除
(2)経営基盤に関するリスク

前年に記載されていた「(2)経営基盤に関するリスク」の見出しの下の、医療機器の製造販売に係る許認可(第一種医療機器製造販売業許可の更新・取消しや新製品の承認取得の遅延)および情報セキュリティ(サイバー攻撃、システム障害、機密情報漏洩)のリスク記載が、今年の抽出結果では確認できない。リスク記載の削除として検出されたが、別の節・見出しへ再編された可能性もあり、記載内容そのものの変更は本比較からは判別できない。

前年 / 今年の本文を見る

前年

① 医療機器の製造・販売に係る許認可について
当社グループは、医療機器の製造販売を行うにあたり、医薬品医療機器等法の規制を受けており、当社は以下のとおり第一種医療機器製造販売業許可を監督官庁より取得しています。
当社グループでは法的規制を遵守し、業許可の基準を満たしていますが、製造販売業許可が更新できない、または取り消された場合、医療機器の販売ができなくなる可能性があります。
また、新たな医療機器の国内販売を開始するにあたり、仕入先が薬事承認を取得する一部の商品を除き、当社グループが同法の定めに従い、品質、有効性および安全性等に関する審査を受け、監督官庁の承認を取得する必要があります。当該医療機器に係る承認が取得できない、または、承認取得までの期間が想定を超えて長期化した場合、当社グループの販売戦略の変更が必要となるおそれがあり、これにより当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。このようなリスクに対して、当社グループでは法令遵守体制の強化や、承認取得プロセスの効率化を図るとともに、監督官庁との適切なコミュニケーションを維持することで、リスクの低減に努めています。

許認可等の名称
許認可等の内容
有効期限
主な許認可取消し事由
第一種医療機器
製造販売業許可証
第一種医療機器製造販売に関する許可
許可番号:13B1X00007
2027年6月30日
(5年ごとの更新)
不正な手段による許可の取得や役員等の欠格条項違反に該当した場合は許可の取消し
(医薬品医療機器等法第75条)

② 情報セキュリティについて
当社グループは、販売物流業務、生産管理業務、経理業務等の事業全般においてITシステムを活用しています。このため、サイバー攻撃やシステム障害等により大規模なシステムトラブルが発生し、復旧に時間を要した場合や、不正アクセス等による個人情報や製品情報等の機密情報の漏洩が発生した場合、事業活動の停滞、信用の低下、訴訟の提起等を招き、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。これらのリスクに対し、当社グループでは、コンピュータウイルスやサイバー攻撃に対する防御策の強化、有事におけるマネジメント体制の構築、情報セキュリティ関連規程の整備を進めています。
また、全従業員を対象とした標的型攻撃メール訓練の実施やメールセキュリティシステムの導入を行い、セキュリティ意識の向上を図っています。
秘匿性の高い患者様のプライバシーに関わる情報等については、2021年12月にプライバシーマークを取得し、適切な保護措置を講じる体制を整備しています。

今年

(なし)
重要度 2(注目)削除事業等のリスク / リスク削除
(3)外部環境に関するリスク

前年に記載されていた「外部環境に関するリスク」の節全体(償還価格改定、為替・インフレ、災害、医療従事者不足の4項目)が、今年の記載では見当たらず削除されている。償還価格改定の2025年3月期売上高への約2%のマイナス影響や、商品仕入の約75%が円建てである旨の記述も含まれなくなった。

前年 / 今年の本文を見る

前年

① 特定保険医療材料の償還価格改定について
当社グループが販売する製品の多くは、健康保険の給付対象となる特定保険医療材料であり、その価格は政府により保険償還価格として決定されています。医療費抑制策の一環として、保険償還価格は継続的に改定されており、大幅な引下げが行われた場合には、当社グループの製品販売価格が下落し、経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。
2024年6月に実施された改定では、2025年3月期の連結売上高に対して前期比で約2%のマイナス影響がありました。このようなリスクに備えるため、当社グループでは医療保険制度や保険償還価格の改定に関する動向を常に注視するとともに、保険償還価格改定の影響を受けにくい新規性の高い製品の導入を推進することで、リスクの低減に努めています。

② 外国為替相場の変動やインフレーションについて
当社の仕入商品および自社製品の部材・原材料については、円安やインフレーションの進行に伴う仕入コストの上昇が、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。現時点では、当社の商品仕入の約75%が円建てで行われており、円安の影響は限定的です。
外国通貨建ての一部取引については、一定以上の為替変動が生じた場合に仕入価格を調整する為替条項を設けるなど、リスクの低減に努めています。
なお、一時的なコスト増加の影響があった場合でも、売上原価の計算に移動平均法を採用しているため、損益に与える影響は長期間にわたって平準化されます。

③ 災害の発生について
地震、台風、洪水等の自然災害や火災等の災害により、当社または取引先の事業所に損害が発生した場合や、サプライチェーンが寸断され、その復旧に時間を要する場合、当社グループの事業活動が停滞し、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対し、当社グループでは、災害防災マニュアルや事業継続基本規程の整備、BCP(事業継続計画)の策定、社員安否確認システムの導入等の対策を講じています。
また、国内外のサプライチェーンにおいては、生産拠点や原材料の仕入先の複線化を進めるなど、リスクの低減に努めています。

④ 医療従事者の不足について
国内において、循環器内科医(心臓血管外科医、小児循環器医を含む)を志望する若手医師が、その業務の厳しさから減少傾向にあり、今後増加が見込まれる診療ニーズとの乖離が懸念されています。こうした状況により、症例数の伸び率が将来的に鈍化し、当社グループの経営成績および財務状況に影響を与える可能性があります。国は看護師や臨床技師等への業務移管や運営上の工夫を進めている状況です。
このような課題認識のもと、当社グループでは、手技の時間短縮に寄与する製品の開発・上市を通じて、医療従事者不足に伴うリスクの低減に努めています。

今年

(なし)
重要度 1(軽微)削除会計方針の変更 / 内容更新

前期に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針の変更の注記が、当期では削除された。前期の記載では、連結・個別財務諸表ともに当該変更による影響はないとされていた。

前年 / 今年の本文を見る

前年

(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しています。
法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いおよび「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っています。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響はありません。
また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しています。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっています。
なお、当該会計方針の変更による前連結会計年度の連結財務諸表への影響はありません。

(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用)
「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当事業年度の期首から適用しています。
法人税等の計上区分に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱いに従っています。
なお、当該会計方針の変更による財務諸表への影響はありません。

今年

(なし)
重要度 1(軽微)変更事業等のリスク / 記載の緩和
前文

事業等のリスクの前文から、リスクが当社グループの経営成績および財務状況等に影響を与える可能性のある主要なものである旨の説明と、将来に関する事項は当連結会計年度末現在の判断である旨の注記が削除され、見出しのみとなった。個別のリスク項目の変更は本差分には含まれない。

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差分(削除 / 追加)

3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を与える可能性のある主要なリスクとして次の事項があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

前年

3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、当社グループの経営成績および財務状況等に影響を与える可能性のある主要なリスクとして次の事項があります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

今年

3【事業等のリスク】
重要度 1(軽微)追加事業等のリスク / 内容更新
(1)リスクマネジメント体制

事業等のリスクに「リスクマネジメント体制」の項目が新たに追加された。取締役会が任命したCROを委員長とするリスクマネジメント委員会を設置し、リスクの特定・評価・対応方針の決定や取締役会への報告を行う体制と、緊急時に社長執行役員を本部長とする対策本部を設置する体制が記載されている。

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前年

(なし)

今年

当社グループは、医療機器の安定供給という社会的責任を果たし、持続的な企業価値向上を実現するため、適切なリスク管理体制の構築を推進しています。その中核を担う組織として、取締役会が任命したチーフ・リスクマネジメント・オフィサー(CRO)を委員長とするリスクマネジメント委員会を設置し、リスク管理の全社的推進とリスク管理に必要な情報共有を図っています。同委員会は、コンプライアンス、サステナビリティ、情報セキュリティ、投融資の各委員会および各部門との連携のもと、リスクの特定・評価・対応方針の決定や対応状況の確認等を行い、これらを取締役会へ適宜報告しています。
また、重大なリスクが顕在化し全社的対応を要する緊急事態が発生した場合は、社長執行役員を本部長とする対策本部を即座に設置し、損失を最小限に抑える体制を整えています。
重要度 1(軽微)追加事業等のリスク / 記載の強化
(2)リスクマネジメントプロセス

事業等のリスクの節に「(2)リスクマネジメントプロセス」が新たに追加された。PDCAサイクルによるリスクの洗い出し、影響度・発生可能性・対応状況に基づく評価、対策の策定・実行、定期的なモニタリングと改善というプロセスが記載されている。具体的なリスク事象の追加ではなく、管理体制の説明の追記である。

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前年

(なし)

今年

当社グループでは、PDCAサイクルにより、リスクマネジメントプロセスの継続的な見直しを実施しています。各部門において、事業活動に影響を及ぼす可能性のあるリスクを洗い出し、影響度、発生可能性および対応状況等を踏まえて評価したうえで、必要な対策を策定・実行しています。また、これらのリスクへの対応状況については、定期的にモニタリングを行い、対策の有効性を評価するとともに、必要に応じて改善を図ることで、リスクの未然防止、影響の低減およびリスクマネジメント体制の実効性向上に努めています。
重要度 1(軽微)追加事業等のリスク / 記載の強化
(3)リスクの評価

「(3)リスクの評価」の項目が新設され、経営への影響度と発生可能性の二軸でリスクマップを作成・分析し、リスク許容限度を超える最優先対策領域のリスクをリスクマネジメント委員会で審議して重要リスクとして選定、取締役会へ報告する手順が記載された。2026年3月期の評価で優先対応が必要と判断した主要リスクを以下に示す旨が記されている。

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前年

(なし)

今年

当社グループでは、経営に影響を与える可能性のあるリスクを洗い出し、それらについて「経営への影響度」と「発生可能性」の二軸による評価を行い、リスクマップを作成して分析しています。リスクマップ上に設定した「リスク許容限度(曲線)」を超える最優先対策領域に位置するリスクについて、リスクマネジメント委員会で審議のうえ、優先的に対応すべき重要なリスクと選定し、取締役会へ報告しています。2026年3月期における評価の結果、リスク許容限度を超え、優先的に対応すべきと判断した主要なリスクの状況は以下の通りです。

2025-03-31 期 (提出日 2025-06-19 11:41)

前年版がないため比較していません。