「⑥ カントリーリスク」が新規に追加され、国際紛争や軍事衝突による顧客・従業員の安全への影響、サプライチェーン寸断、国際物流事業の収益変動、訪日外国人減少による運輸・流通・ホテル・レジャー業への影響が記載された。あわせて、大規模自然災害の項で「特急券オンライン発券システム」が「特急座席予約システム」に、品質・表示の項で「令和6年」が「2024年」に表現変更されている。
近鉄グループホールディングス株式会社
証券コード 90410 / EDINET E04102 / 陸運業
危険信号
リスク管理体制の再整備時期が「令和6年3月」から「2024年3月」に表記変更された。リスク管理の運用状況のモニタリングについて「総合政策本部において」との記載が追加された。前期と比べて新たに重要と認識したリスクはない、という記載が削除され、「カントリーリスク」を新たに重要リスクとして追加した旨が記載された。
業績の推移
数値を表で見る
| 決算期 | 売上高(兆円) | 純利益(兆円) |
|---|---|---|
| 2021/3 | 0.7 | -0.06 |
| 2022/3 | 0.69 | 0.04 |
| 2023/3 | 1.56 | 0.09 |
| 2024/3 | 1.63 | 0.05 |
| 2025/3 | 1.74 | 0.05 |
| 2026/3 | 1.75 | 0.05 |
開示データの要約
人的資本
- 平均年収
- 823万円
- 女性管理職比率
- 10.0%
- 男性育休取得率
- 92.3%
- 男女賃金差異
- 59.4%
- 従業員数
- 264人
監査
- 監査報酬
- 1.38億円
- 非監査報酬
- 100万円
- 内部統制
- 重要な不備なし
大量保有
- 提出者数
- 1
- 報告数
- 1
- 最大の保有者
- 三井住友信託銀行株式会社
大株主(法人)
| 株主 | 区分 | 株数 | 割合 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行(株)(信託口) | 信託口 | 23,639,000株 | 12.40% | ▼ -2.40pt |
| (株)日本カストディ銀行(信託口) | 信託口 | 7,347,000株 | 3.90% | ▼ -0.90pt |
| 日本生命保険(相) | 法人 | 2,939,000株 | 1.50% | ▼ -0.70pt |
| JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 (株)みずほ銀行) | 信託口 | 2,781,000株 | 1.50% | ▲ +0.20pt |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 (株)みずほ銀行) | 信託口 | 2,267,000株 | 1.20% | 変化なし |
| 明治安田生命保険(相) | 法人 | 1,629,000株 | 0.90% | 変化なし |
| JP MORGAN CHASE BANK 385642 (常任代理人 (株)みずほ銀行) | 信託口 | 1,605,000株 | 0.80% | 新規 |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人 (株)みずほ銀行) | 信託口 | 1,419,000株 | 0.70% | ▼ -0.30pt |
| 三重交通(株) | 法人 | 1,343,000株 | 0.70% | 変化なし |
個人株主の内訳は非表示
役員 17 名(うち社外 0 名)、役員の持株合計 104,600株
2026-03-31 期 (提出日 2026-06-17 09:59)
リスク管理体制の記載について、「令和6年3月」が「2024年3月」に表記変更され、モニタリング主体として「総合政策本部において」の文言が加わった。また、前期は「新たに重要と認識したリスクはない」としていたが、今期は「カントリーリスク」を新たに重要リスクとして追加した旨の記載に変わった。
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差分(削除 / 追加)
3【事業等のリスク】 当社グループでは、企業経営におけるリスクの把握・回避と影響の軽減、再発防止、有事における対応力強化、そしてリスク管理の意識向上を目的に、令和62024年3月、下図のとおり、グループ横断的なリスク管理体制を再整備・強化しました。 本体制のもと、お客様・従業員の生命・健康に関わる「安全」、社会から当社グループへの「信頼」、当社グループに金銭的損失を与える「経済損失」という3つの視点から、当社及びグループ各社において具体的なリスクを抽 出・把握しました。そのうえで、把握したリスクを影響度・発生頻度の二軸で評価して近鉄グループ全体のリスクマップを作成し、対処すべき重要リスクを特定いたしました。 当社及びグループ各社において、これらのリスクへの対応計画を決定して実行しており、リスク管理の運用状況や対応計画の実施状況については、本リスク管理体制のもと、総合政策本部において、リスク管理室が中心となり、リスク管理委員会を通じてモニタリングすることで、一元的なリスク管理を行っています。なお、リスク管理活動を通じて重要リスクの変化や追加を検討した結果、前期と比較して「カントリーリスク」を新たに重要と認識したリスクはございませんとして追加いたしました。 特定した重要リスクを踏まえ、「第2 事業の状況」「第5 経理の状況」等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識しているリスク及びリスクへの対応につきましては、以下のようなものがあります。 なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
前年
3【事業等のリスク】 当社グループでは、企業経営におけるリスクの把握・回避と影響の軽減、再発防止、有事における対応力強化、そしてリスク管理の意識向上を目的に、令和6年3月、下図のとおり、グループ横断的なリスク管理体制を再整備・強化しました。 本体制のもと、お客様・従業員の生命・健康に関わる「安全」、社会から当社グループへの「信頼」、当社グループに金銭的損失を与える「経済損失」という3つの視点から、当社及びグループ各社において具体的なリスクを抽 出・把握しました。そのうえで、把握したリスクを影響度・発生頻度の二軸で評価して近鉄グループ全体のリスクマップを作成し、対処すべき重要リスクを特定いたしました。 当社及びグループ各社において、これらのリスクへの対応計画を決定して実行しており、リスク管理の運用状況や対応計画の実施状況については、本リスク管理体制のもと、リスク管理室が中心となり、リスク管理委員会を通じてモニタリングすることで、一元的なリスク管理を行っています。なお、リスク管理活動を通じて重要リスクの変化や追加を検討した結果、前期と比較して新たに重要と認識したリスクはございません。 特定した重要リスクを踏まえ、「第2 事業の状況」「第5 経理の状況」等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識しているリスク及びリスクへの対応につきましては、以下のようなものがあります。 なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
今年
3【事業等のリスク】 当社グループでは、企業経営におけるリスクの把握・回避と影響の軽減、再発防止、有事における対応力強化、そしてリスク管理の意識向上を目的に、2024年3月、下図のとおり、グループ横断的なリスク管理体制を再整備・強化しました。 本体制のもと、お客様・従業員の生命・健康に関わる「安全」、社会から当社グループへの「信頼」、当社グループに金銭的損失を与える「経済損失」という3つの視点から、当社及びグループ各社において具体的なリスクを抽 出・把握しました。そのうえで、把握したリスクを影響度・発生頻度の二軸で評価して近鉄グループ全体のリスクマップを作成し、対処すべき重要リスクを特定いたしました。 当社及びグループ各社において、これらのリスクへの対応計画を決定して実行しており、リスク管理の運用状況や対応計画の実施状況については、本リスク管理体制のもと、総合政策本部において、リスク管理室が中心となり、リスク管理委員会を通じてモニタリングすることで、一元的なリスク管理を行っています。なお、リスク管理活動を通じて重要リスクの変化や追加を検討した結果、「カントリーリスク」を新たに重要リスクとして追加いたしました。 特定した重要リスクを踏まえ、「第2 事業の状況」「第5 経理の状況」等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識しているリスク及びリスクへの対応につきましては、以下のようなものがあります。 なお、文中における将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において、当社グループが判断したものであります。
「安全」に関わるリスクに、新たに「⑥ カントリーリスク」の項目が追加された。国際紛争や軍事衝突による顧客・従業員の安全への影響、サプライチェーン寸断による事業中断、国際物流事業の収益変動、訪日外国人の減少による運輸・流通・ホテル・レジャー業への影響などが記載されている。あわせて、特急券オンライン発券システムが特急座席予約システムに表記変更され、和暦が西暦表記に改められた。
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差分(削除 / 追加)
① 大規模事故等の発生 万一大規模事故や大規模火災、テロ等が発生した場合、その復旧や損害賠償に巨額の費用が必要となるほか、長期間にわたる事業の中断が発生する可能性があり、業績に深刻な影響を与えるおそれがあります。当社グループでは、公共交通機関として多数のお客様の輸送に当たる鉄軌道事業やバス事業をはじめ、その他の各事業においてもお客様の安全の確保を第一義に考えております。当社グループでは、公共交通機関として多数のお客様の輸送にあたる鉄軌道事業やバス事業をはじめ、その他の各事業においてもお客様の安全の確保を第一義に考えております。このため、運輸安全マネジメントの推進・徹底、従業員の教育・訓練、鉄軌道事業における運転保安設備の新設、更新、増強ほか各事業において計画的に投資を継続するなど、各種の安全対策に万全を期しております。 ② 大規模自然災害の発生南海トラフ地震等とそれらに伴う津波や、気候変動の影響により激甚化している大規模な風水害などが発生した場合、長大橋梁・鉄道トンネル・線路等鉄道施設の毀損、特急券オンライン発券システムの停止・損壊などのほか、ホテルや百貨店、賃貸施設、レジャー施設等についても大きな被害が生じるおそれがあり、当社グループにおいて大規模な損害及び復旧費用が発生する可能性があります。南海トラフ地震等とそれらに伴う津波や、気候変動の影響により激甚化している大規模な風水害などが発生した場合、長大橋梁・鉄道トンネル・線路等鉄道施設の毀損、特急座席予約システムの停止・損壊などのほか、ホテルや百貨店、賃貸施設、レジャー施設等についても大きな被害が生じるおそれがあり、当社グループにおいて大規模な損害及び復旧費用が発生する可能性があります。また、当社グループの経営資源が大阪府、奈良県、三重県をはじめ、近鉄沿線に集中していることから、特に南海トラフ地震が発生した際は、グループ全体の業績に深刻な影響を与えるおそれがあります。 このため、鉄軌道事業における駅や高架橋、シールドトンネルの耐震補強、橋梁洗堀対策、電気設備等の浸水対策等の計画的な実施、各事業における耐震補強など防災対策工事の推進、従業員の教育、大規模地震の発生を想定した異例事態対応訓練の実施によるグループ各社との連携強化、事業継続計画の定期的な見直し等、大規模な災害・事故等の発生に備えた危機管理体制の整備を一層推し進めております。 ③ 労務管理の不足 運輸業をはじめ労働集約型の事業を幅広く展開している当社グループにおいては、自責・他責によらない事故の発生、就業環境等に起因するメンタル面の不調等、心身両面での健康被害や死傷者の発生等の労働災害が生じる可能性があります。また、働き方改革など労働環境改善のための法改定への対応が遅れた場合、従業員が心身両面での健康被害を受けるおそれに加え、ステークホルダーからの信用低下や業績悪化を招く可能性があります。 当社グループでは、労働安全衛生の向上を図るため、安全管理意識の徹底や設備面の充実によるバックアップ等を進めております。また、働きやすい職場環境の整備、従業員との対話や各種支援制度の充実、「近鉄グループ健康経営宣言」に基づく健康経営の積極的な推進などを通じて、従業員のエンゲージメント向上、心身の健康増進を図っております。さらに、グループ全体で法令遵守の徹底や必要な情報の収集・共有に努めております。 ④ 感染症の拡大 新規または既存の感染症の発生・拡大に伴う経済活動の規制、顧客の事業活動の停止、移動需要や観光需要の激減が生じた場合、収支の著しい悪化、従業員の罹患による事業中断の可能性があります。また、アフターコロナ社会において、感染症がもたらした社会構造や行動様式の変化により、通勤・出張需要の減少、オンラインビジネスの拡大などが定着したように、事業形態や事業収支への影響が恒常的なものになるおそれがあります。 当社グループでは、社会・経済環境、行動様式の変化に応じた各事業の構造改革や新サービスの創出を進めるとともに、感染症が発生した場合には感染予防と拡大防止に全力で取り組んでまいります。 ⑤ 商品・サービスの品質、安全性、表示の信用棄損 主として一般消費者を顧客としている流通業及びホテル・レジャー業において、当社グループが販売する商品・提供するサービスの品質や、食品類等の表示について信用毀損が生じた場合、お客様の減少による減収や損害賠償、争訟費用等のコスト発生により業績が悪化するおそれがあります。当社グループでは、令和6年に改組した食品表示衛生管理委員会を通じて、食品表示及び食品衛生に関する法令の遵守状況の確認や品質・衛生管理・食品類等の表示のチェック、従業員に対する定期的な研修などを実施し、商品・サービスの品質、安全性の確保、適切な表示に努めております。当社グループでは、2024年に改組した食品表示衛生管理委員会を通じて、食品表示及び食品衛生に関する法令の遵守状況の確認や品質・衛生管理・食品類等の表示のチェック、従業員に対する定期的な研修などを実施し、商品・サービスの品質、安全性の確保、適切な表示に努めております。 ⑥ カントリーリスク 国際紛争や軍事衝突等が発生した場合、現地滞在中の顧客や従業員の安全性に影響が及ぶおそれがあるとともに、サプライチェーンの寸断により、事業中断の可能性があります。また、輸出入量の変動や物流網の変化に伴う国際物流事業の収益への影響や、長期間にわたって渡航自粛が発生した場合、訪日外国人の減少により運輸業、流通業、ホテル・レジャー業の業績が悪化するおそれがあります。 当社グループでは、カントリーリスク発現時における顧客や従業員の安全確保について体制整備を充実させるとともに、迅速な情報収集と適切な対応に取り組んでまいります。
前年
① 大規模事故等の発生 万一大規模事故や大規模火災、テロ等が発生した場合、その復旧や損害賠償に巨額の費用が必要となるほか、長期間にわたる事業の中断が発生する可能性があり、業績に深刻な影響を与えるおそれがあります。 当社グループでは、公共交通機関として多数のお客様の輸送に当たる鉄軌道事業やバス事業をはじめ、その他の各事業においてもお客様の安全の確保を第一義に考えております。このため、運輸安全マネジメントの推進・徹底、従業員の教育・訓練、鉄軌道事業における運転保安設備の新設、更新、増強ほか各事業において計画的に投資を継続するなど、各種の安全対策に万全を期しております。 ② 大規模自然災害の発生 南海トラフ地震等とそれらに伴う津波や、気候変動の影響により激甚化している大規模な風水害などが発生した場合、長大橋梁・鉄道トンネル・線路等鉄道施設の毀損、特急券オンライン発券システムの停止・損壊などのほか、ホテルや百貨店、賃貸施設、レジャー施設等についても大きな被害が生じるおそれがあり、当社グループにおいて大規模な損害及び復旧費用が発生する可能性があります。また、当社グループの経営資源が大阪府、奈良県、三重県をはじめ、近鉄沿線に集中していることから、特に南海トラフ地震が発生した際は、グループ全体の業績に深刻な影響を与えるおそれがあります。 このため、鉄軌道事業における駅や高架橋、シールドトンネルの耐震補強、橋梁洗堀対策、電気設備等の浸水対策等の計画的な実施、各事業における耐震補強など防災対策工事の推進、従業員の教育、大規模地震の発生を想定した異例事態対応訓練の実施によるグループ各社との連携強化、事業継続計画の定期的な見直し等、大規模な災害・事故等の発生に備えた危機管理体制の整備を一層推し進めております。 ③ 労務管理の不足 運輸業をはじめ労働集約型の事業を幅広く展開している当社グループにおいては、自責・他責によらない事故の発生、就業環境等に起因するメンタル面の不調等、心身両面での健康被害や死傷者の発生等の労働災害が生じる可能性があります。また、働き方改革など労働環境改善のための法改定への対応が遅れた場合、従業員が心身両面での健康被害を受けるおそれに加え、ステークホルダーからの信用低下や業績悪化を招く可能性があります。 当社グループでは、労働安全衛生の向上を図るため、安全管理意識の徹底や設備面の充実によるバックアップ等を進めております。また、働きやすい職場環境の整備、従業員との対話や各種支援制度の充実、「近鉄グループ健康経営宣言」に基づく健康経営の積極的な推進などを通じて、従業員のエンゲージメント向上、心身の健康増進を図っております。さらに、グループ全体で法令遵守の徹底や必要な情報の収集・共有に努めております。 ④ 感染症の拡大 新規または既存の感染症の発生・拡大に伴う経済活動の規制、顧客の事業活動の停止、移動需要や観光需要の激減が生じた場合、収支の著しい悪化、従業員の罹患による事業中断の可能性があります。また、アフターコロナ社会において、感染症がもたらした社会構造や行動様式の変化により、通勤・出張需要の減少、オンラインビジネスの拡大などが定着したように、事業形態や事業収支への影響が恒常的なものになるおそれがあります。 当社グループでは、社会・経済環境、行動様式の変化に応じた各事業の構造改革や新サービスの創出を進めるとともに、感染症が発生した場合には感染予防と拡大防止に全力で取り組んでまいります。 ⑤ 商品・サービスの品質、安全性、表示の信用棄損 主として一般消費者を顧客としている流通業及びホテル・レジャー業において、当社グループが販売する商品・提供するサービスの品質や、食品類等の表示について信用毀損が生じた場合、お客様の減少による減収や損害賠償、争訟費用等のコスト発生により業績が悪化するおそれがあります。 当社グループでは、令和6年に改組した食品表示衛生管理委員会を通じて、食品表示及び食品衛生に関する法令の遵守状況の確認や品質・衛生管理・食品類等の表示のチェック、従業員に対する定期的な研修などを実施し、商品・サービスの品質、安全性の確保、適切な表示に努めております。
今年
① 大規模事故等の発生 万一大規模事故や大規模火災、テロ等が発生した場合、その復旧や損害賠償に巨額の費用が必要となるほか、長期間にわたる事業の中断が発生する可能性があり、業績に深刻な影響を与えるおそれがあります。 当社グループでは、公共交通機関として多数のお客様の輸送にあたる鉄軌道事業やバス事業をはじめ、その他の各事業においてもお客様の安全の確保を第一義に考えております。このため、運輸安全マネジメントの推進・徹底、従業員の教育・訓練、鉄軌道事業における運転保安設備の新設、更新、増強ほか各事業において計画的に投資を継続するなど、各種の安全対策に万全を期しております。 ② 大規模自然災害の発生 南海トラフ地震等とそれらに伴う津波や、気候変動の影響により激甚化している大規模な風水害などが発生した場合、長大橋梁・鉄道トンネル・線路等鉄道施設の毀損、特急座席予約システムの停止・損壊などのほか、ホテルや百貨店、賃貸施設、レジャー施設等についても大きな被害が生じるおそれがあり、当社グループにおいて大規模な損害及び復旧費用が発生する可能性があります。また、当社グループの経営資源が大阪府、奈良県、三重県をはじめ、近鉄沿線に集中していることから、特に南海トラフ地震が発生した際は、グループ全体の業績に深刻な影響を与えるおそれがあります。 このため、鉄軌道事業における駅や高架橋、シールドトンネルの耐震補強、橋梁洗堀対策、電気設備等の浸水対策等の計画的な実施、各事業における耐震補強など防災対策工事の推進、従業員の教育、大規模地震の発生を想定した異例事態対応訓練の実施によるグループ各社との連携強化、事業継続計画の定期的な見直し等、大規模な災害・事故等の発生に備えた危機管理体制の整備を一層推し進めております。 ③ 労務管理の不足 運輸業をはじめ労働集約型の事業を幅広く展開している当社グループにおいては、自責・他責によらない事故の発生、就業環境等に起因するメンタル面の不調等、心身両面での健康被害や死傷者の発生等の労働災害が生じる可能性があります。また、働き方改革など労働環境改善のための法改定への対応が遅れた場合、従業員が心身両面での健康被害を受けるおそれに加え、ステークホルダーからの信用低下や業績悪化を招く可能性があります。 当社グループでは、労働安全衛生の向上を図るため、安全管理意識の徹底や設備面の充実によるバックアップ等を進めております。また、働きやすい職場環境の整備、従業員との対話や各種支援制度の充実、「近鉄グループ健康経営宣言」に基づく健康経営の積極的な推進などを通じて、従業員のエンゲージメント向上、心身の健康増進を図っております。さらに、グループ全体で法令遵守の徹底や必要な情報の収集・共有に努めております。 ④ 感染症の拡大 新規または既存の感染症の発生・拡大に伴う経済活動の規制、顧客の事業活動の停止、移動需要や観光需要の激減が生じた場合、収支の著しい悪化、従業員の罹患による事業中断の可能性があります。また、アフターコロナ社会において、感染症がもたらした社会構造や行動様式の変化により、通勤・出張需要の減少、オンラインビジネスの拡大などが定着したように、事業形態や事業収支への影響が恒常的なものになるおそれがあります。 当社グループでは、社会・経済環境、行動様式の変化に応じた各事業の構造改革や新サービスの創出を進めるとともに、感染症が発生した場合には感染予防と拡大防止に全力で取り組んでまいります。 ⑤ 商品・サービスの品質、安全性、表示の信用棄損 主として一般消費者を顧客としている流通業及びホテル・レジャー業において、当社グループが販売する商品・提供するサービスの品質や、食品類等の表示について信用毀損が生じた場合、お客様の減少による減収や損害賠償、争訟費用等のコスト発生により業績が悪化するおそれがあります。 当社グループでは、2024年に改組した食品表示衛生管理委員会を通じて、食品表示及び食品衛生に関する法令の遵守状況の確認や品質・衛生管理・食品類等の表示のチェック、従業員に対する定期的な研修などを実施し、商品・サービスの品質、安全性の確保、適切な表示に努めております。 ⑥ カントリーリスク 国際紛争や軍事衝突等が発生した場合、現地滞在中の顧客や従業員の安全性に影響が及ぶおそれがあるとともに、サプライチェーンの寸断により、事業中断の可能性があります。また、輸出入量の変動や物流網の変化に伴う国際物流事業の収益への影響や、長期間にわたって渡航自粛が発生した場合、訪日外国人の減少により運輸業、流通業、ホテル・レジャー業の業績が悪化するおそれがあります。 当社グループでは、カントリーリスク発現時における顧客や従業員の安全確保について体制整備を充実させるとともに、迅速な情報収集と適切な対応に取り組んでまいります。
和暦から西暦への表記統一が行われたほか、「原油・電気料金・資材価格等の高騰」に「資材サプライチェーンの混乱」が見出しと本文に追加され、マンション建設や設備投資の遅延・休止の影響が明記されました。「調達金利の変動」では有利子負債残高と支払利息の数値が更新され、支払利息の増加への言及や、純有利子負債/EBITDA倍率等の財務指標改善・格付引き上げに努める方針が追加されています。デジタル推進室の記述はデジタル戦略部に変更されています。
前年 / 今年の本文を見る
差分(削除 / 追加)
① 人財不足 当社グループにおいては、鉄軌道事業をはじめとする多くの事業が労働集約型であり、人財の安定的な確保が不可欠であります。しかしながら、少子高齢化により生産年齢人口の減少が続いており、また、終身雇用を前提としない働き方の浸透や、労働市場の流動化が進んでいることから、今後十分な人財が確保できない場合及び優秀な人財がグループ外に流出した場合は、事業機会の損失や競争力低下により、事業運営への支障や収支に影響を及ぼす可能性があります。また、社会インフラである交通サービスを計画通りに提供できず、皆様の生活にご迷惑をおかけするおそれがあります。 当社グループとしては、採用区分や採用エリアの拡大など多様な形態の採用活動により、引き続き適材適所の人財の確保に努めるとともに、働きがいがあり働きやすい魅力ある職場環境の整備、業務の合理化・システム化等による効率的な運営体制の構築、グループ全体で人財を有効活用する仕組みづくり等に取り組んでおります。また、令和6年10月、当社グループ全体の人に関する業務を担う新会社「(株)近鉄HRパートナーズ」を設立しました。また、2024年10月、当社グループ全体の人に関する業務を担う新会社「(株)近鉄HRパートナーズ」を設立しました。グループ各社の人事施策を支援していきながら、新たなビジネス機会の探究にも取り組んでまいります。 ② 沿線人口の減少、沿線の魅力低下 少子高齢化及び都心への人口移転により、近鉄沿線での人口、特に就労人口及び通学人口が減少しており、今後もその傾向が続くと予想されます。この状況は鉄軌道事業収入、流通業収入や不動産業収入等、各事業の需要減少を招き、収支に悪影響を及ぼすと見込まれます。また、沿線の街や観光地の賑わいが乏しくなり魅力が低下することによって、定住人口や交流人口がさらに減少するおそれがあります。 当社グループとしては、お客様・地域社会のニーズに対応した商品・サービスの拡充、競争力のあるエリアでの不動産業等の展開、テクノロジーを活用した新たなビジネスモデルや効率的な運営体制の構築などの諸施策を積極的に進めてまいります。また、グループ各社間のみならず、自治体ほか幅広い関係者との連携を強化し、まちづくり推進、産業振興等による沿線の定住人口の減少抑制・増加、沿線観光資源の活用、観光魅力の向上による交流人口の拡大を目指してまいります。 ③ 競合他社への顧客転移 近鉄線と競合する高速道路網の整備等によりモータリゼーションが一層進展しているほか、一部路線が鉄道他社と競合しております。また、沿線の観光地は、他の観光地と競合関係にあるため、観光客が減少し、鉄軌道事業のほかホテル・レジャー業の収入が影響を受ける可能性があります。さらに、大阪・奈良・三重地区等で競合する他の百貨店や異業態の新店舗開業・改装により、流通業の収入が影響を受ける可能性があります。 当社グループとしては、関係者と連携しながら、持続可能で魅力ある公共交通サービスの提供、豊富な沿線観光資源の活用やお客様・地域社会のニーズに対応した商品・サービスの拡充に努めるほか、競争力のあるエリアでの不動産業等の展開、テクノロジーを活用した新たなビジネスモデルや効率的な運営体制の構築などの諸施策を積極的に進め、グループ各社の連携によりグループ事業全体の基盤強化を図ってまいります。 ④ 事業領域等の偏り 当社グループは、近畿・東海を主たる事業エリアとする鉄軌道事業など人の移動を前提とするBtoC事業に事業領域が偏っていました。その結果、新型コロナウイルス感染症の拡大により、人流が激減したことが損益の大幅な悪化をもたらしました。グループの事業が特定の事業領域及び事業エリアに偏っていることは、外部環境の急激な変化に柔軟に対応しきれず、事業収支の大幅な悪化を招く可能性があります。これに対して、令和3年に工業用製品を製造する(株)サカエをグループに加え、令和4年には物流業界で世界的にフォワーディング事業を展開する(株)近鉄エクスプレスを完全子会社化して、国際物流業をグループの中核事業とするなど、M&Aなどを活用してバランスある事業ポートフォリオを構築するとともに、海外へも事業エリアを拡大しております。これに対して、2021年に工業用製品を製造する(株)サカエをグループに加え、2022年には物流業界で世界的にフォワーディング事業を展開する(株)近鉄エクスプレスを完全子会社化して、国際物流業をグループの中核事業とするなど、M&Aなどを活用してバランスある事業ポートフォリオを構築するとともに、海外へも事業エリアを拡大しております。この流れを継続深化するとともに、グループ間連携の強化によってグループ全体の企業価値向上を図ってまいります。 ⑤ 気候変動 気候変動の物理的リスクのうち、急性リスクとして、大型台風、豪雨に伴う風水害や土砂災害により列車が運行不能になるおそれがあります。また、旅行やホテルのキャンセルや、買物・レジャーの出控えが発生します。慢性リスクとしては、猛暑等により空調などの電力使用量やエネルギーコストが増加するおそれがあります。また移行リスクとして、法律等の規制強化や、旅行や日常生活における消費者行動の変化により、大規模な設備投資や事業構造の見直しを迫られるおそれがあります。鉄道事業においては、「炭素税等の導入」「エネルギーコストの増加」「災害激甚化」リスクの影響が特に大きいと見込んでおります。 当社グループとしては、TCFDの枠組みに沿って気候関連の影響に関するシナリオ分析を行い、戦略検討やリスク管理、統合報告書等での情報開示を進めております。激甚化する災害に備え鉄道の防災・安全対策を推進するとともに、令和5(2023)年11月に、2050年カーボンニュートラルを目指す「近鉄グループ環境目標」における令和12(2030)年度のCO2排出量削減目標を引き上げ、各事業で省エネルギー、省資源等の取組みを一層推進し、気候変動への対応に努めております。激甚化する災害に備え鉄道の防災・安全対策を推進するとともに、2023年11月に、2050年カーボンニュートラルを目指す「近鉄グループ環境目標」における2030年度のCO2排出量削減目標を引き上げ、各事業で省エネルギー、省資源等の取組を一層推進し、気候変動への対応に努めております。 ⑥ デジタル社会の進展 ITの進化により在宅勤務やオンライン会議の環境が整備されてきた中、コロナ禍を経てこれらが急速に普及し、公共交通機関を利用した通勤や遠距離の出張が減少しております。今後この動きやデジタル化の進展による新たな技術革新、生産性向上等がさらに進んだ場合は、人流に依拠する鉄道・バスなどの運輸収入やオフィスビルなどの不動産賃貸収入が減少したり、生産性が低下したりするおそれがあります。 当社グループとしては、交流人口を拡大するため、乗ること自体を目的とした鉄道車両の開発、伊勢志摩や奈良など沿線観光地の一層の魅力向上等により観光旅客の増加を図るとともに、競争力のあるエリアでの不動産事業の展開に加え、施設のリニューアル等により資産価値の維持・向上を図ってまいります。また、令和5年にデジタル推進室を設置してグループ全体のビジョンの策定、グループ共通顧客基盤の整備ほかDX施策の推進、DX人財の確保と育成等に努めております。また、デジタル戦略部が中心となり、グループ全体のビジョンの策定、グループ共通顧客基盤の整備ほかDX施策の推進、DX人財の確保と育成等に努めております。これらの取組みにより、近鉄沿線の交流人口の増加、新しい生活様式に適応したサービスの提供やデジタル技術を活用した新サービス創出、生産性向上等による業績の向上に努めてまいります。これらの取組により、近鉄沿線の交流人口の増加、新しい生活様式に適応したサービスの提供やデジタル技術を活用した新サービス創出、生産性向上等による業績の向上に努めてまいります。 ⑦ 景気、個人消費動向、国際情勢等の変動 運輸業、不動産業、流通業及びホテル・レジャー業は、いずれも主に一般消費者を顧客としており、景気、個人消費動向等の経済情勢のほか、冷夏、暖冬などの異常気象や天候不順等の影響により、業績が悪化するおそれがあります。また、これらの事業は、天災・悪天候や通商問題、テロ攻撃・戦争等による国際情勢の悪化により訪日外国人が減少し、業績が悪化するおそれがあります。 また、国際物流業は、国内外の経済・景気動向、顧客企業の輸送需要、政治的又は社会的な要因の地政学リスク、それに伴うテロ攻撃や地域紛争、天災・悪天候、パンデミックなど様々な要因により、業績が悪化するおそれがあります。 当社グループとしては、構造改革の実施による損益分岐点の引き下げを図るとともに、BtoB事業の育成・強化による事業ポートフォリオのリスク耐性強化等を通じて、事業環境の変化、顧客の動向・ニーズに迅速かつ柔軟に対処して、業績の向上に努めてまいります。⑧ 原油、電気料金、資材価格等の高騰 原油等の資源価格、電気料金、資材価格等の上昇は、当社グループの鉄軌道事業、バス事業、タクシー事業、国際物流業などに大きな影響を与えます。また、不動産業におけるマンション建築工事費や飲食店業、ホテル業、百貨店業等におけるエネルギーコストの上昇は、利益減の要因となります。⑧ 原油・電気料金・資材価格等の高騰、資材サプライチェーンの混乱 原油等の資源価格・電気料金・資材価格等の上昇は、当社グループの鉄軌道事業のほか、各事業に大きな影響を与えます。また、資材サプライチェーンの混乱が発生した場合、不動産事業のマンション建設計画や、鉄軌道事業の設備投資計画などの投資額上昇や遅延、休止等の影響が想定されます。 当社グループとしては、各事業において原価の抑制に努めているほか、各社及びグループ共同で資源の供給会社に対する価格交渉を随時行っております。また、新型車両導入や設備更新等による省エネの推進、資源価格に左右されない再生可能エネルギーの調達拡大の検討を進めております。 ⑨ 貨物運賃・運送原価の高騰 国際物流業の航空貨物輸送においては、チャーター便を利用した輸送スペースを確保する際には、チャーター契約が固定的な仕入となることから、輸送需要が想定以上に低迷した場合は販売価格の下落により業績に影響を与える可能性があります。 これに対し、従前より取り組む機材スペースの部分的な確保や市場価格での買付けの比重を高めるなど、業績への影響を最小限に抑えるべく対処してまいります。また、安定的な供給スペースとサービスの提供による物量の拡大と継続的な成長を図るために、航空会社との関係を強化するとともに集中購買も進め、事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対処してまいります。 他方、物流に関わる人財不足も顕在化しており、今後の情勢によっては、運送、荷役原価も大きく変動する可能性があります。仕入原価が想定以上に上昇し、一方顧客から適正料金の収受が困難となった場合は、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 これらの可能性に対し、航空会社、船会社、トラック会社などの実運送事業者との協力関係の強化や集中購買の強化を図るとともに、顧客からの環境変化に応じた適正料金収受に努める等、事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対処し、業績への影響を最小限にすべく努めております。 ⑩ 法令による規制等鉄道事業法(昭和61年法律第92号)の定めにより旅客運賃の設定・変更は国土交通大臣の認可を受けなければならず、鉄軌道事業における運賃の設定・変更を制限される可能性があります。鉄道事業法(1986年法律第92号)の定めにより旅客運賃の設定・変更は国土交通大臣の認可を受けなければならず、鉄軌道事業における運賃の設定・変更を制限される可能性があります。 当社グループの事業活動においては各種法令の規制を受けており、法令改正の内容によっては、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、国内外の法令に関する情報を収集することで、当社グループの業績への影響を最小限とするよう努めております。 ⑪ 大規模投資・新規投資の失敗、保有資産の価値棄損 駅周辺再開発や観光振興に向けた沿線及び沿線外での大規模投資、成長に向けた新規事業への投資等を決定・着手した後の投資額の大幅な増額や、社会情勢の変化等によって完成後に期待した収益を創出できなかった場合、また、不動産市況の低迷や地価の下落に伴う販売用土地及びマンションの販売不振、不動産賃料収入の減少が生じた場合には、投資回収の遅れや固定資産及び販売土地建物についての評価損失の計上などにより、業績が悪化するおそれがあります。 当社グループとしては、経済動向や投資効果等を慎重に見極めて判断を行うとともに、地価変動の影響を極力避けるための保有資産の入替え、競争力のあるエリアでの事業展開、付加価値の高い案件への投資や新規物件の開発促進、低利用地の更なる有効利用等によって業績向上に努めております。 ⑫ 為替レートの変動 国際物流業や旅行業は、グローバルに事業を展開しているため、各地域における通貨の変動が業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 これに対し、当社グループでは、外貨建債権・債務及び外貨建予定取引に係る為替の変動リスクを回避する目的で、為替予約取引や通貨スワップ取引等を利用しております。取引の運用にあたっては、社内管理規程等に則って執行と管理が行われており、投機目的及びレバレッジ効果の高い取引は行わない方針としております。また、海外での事業拡大に向けた投資に際しては、グループの海外法人が有する外貨資金の活用も資金調達の一つとして為替リスクの軽減及び財務の効率的運用を図ってまいります。 ⑬ 調達金利の変動景気の急激な変動や金融市場の混乱等により、今後市場金利が上昇又は乱高下した場合や、信用格付業者による格付が引き下げられた場合には、調達金利が上昇し、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、令和6年度末の連結有利子負債残高は1兆2,569億11百万円、令和6年度の連結営業外費用における支払利息及び社債利息は117億44百万円であります。景気の急激な変動や金融市場の混乱等により、今後市場金利が上昇又は乱高下した場合や、信用格付業者による格付が引き下げられた場合には、調達金利が上昇し、支払利息が増加することで業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、2025年度末の連結有利子負債残高は1兆2,655億39百万円、2025年度の連結営業外費用における支払利息は145億93百万円であります。当社グループでは、「成長」と「財務健全性」のバランスに配慮しつつ、有利子負債残高のコントロールに努めており、また、金利変動による影響を軽減するため、金利の長期固定化を図っております。さらに、将来の金利上昇を予測した早期の資金調達実施の計画を立てております。当社グループでは、バランスシートの質的向上と各事業のキャッシュ・フロー創出により、有利子負債の圧縮を加速させ、財務リスクの低減を優先課題として取り組んでまいります。また、財務規律を強化し、自己資本比率、純有利子負債/EBITDA倍率などの指標向上、キャッシュ・フロー創出力の向上により、信用格付業者による格付の引き上げにも努めてまいります。 (注)1.純有利子負債=有利子負債(借入金+社債)+リース債務(IFRS第16号による計上分を除く)-現預金 2.EBITDA=営業利益+減価償却費(IFRS第16号による計上分を除く)+のれん償却費 ⑭ 株式相場の変動 株式相場の変動により、時価のある投資有価証券の価格が下落し、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、年金資産(退職給付信託を含む。)の一部は上場株式で運用しており、株価の下落は退職給付費用の増加や掛金拠出の増加につながるおそれがあります。 当社グループでは、上場株式の売却を進めるとともに、定期的に投資有価証券の市場価格を把握し、リスクを抑制しております。年金資産の運用については、外部の専門家によるアドバイスを参考にしつつ、定期的に運用状況の確認と見直しを行っております。 ⑮ 企業買収等 当社グループ各社は、今後の成長に向けた競争力強化や収益性の向上及び事業ポートフォリオの最適化のため企業買収等を行っており、また、将来行うことがあります。 当社グループとしては、個々の案件の規模等に応じて、取締役会及び各社における各種の会議体での審議並びに投資先に対するデュー・ディリジェンスを十分に実施することにより、企業買収等の検討を進めるとともに、買収先の資産効率の向上及び利益の最大化に努めてまいります。 なお、買収先企業の業績が買収時の想定を下回る場合、又は事業環境の変化や競合状況等により期待する成果が得られないと判断された場合には、企業買収等を行ったグループ各社においてのれんを含む固定資産の減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。平成27年5月には、持分法適用関連会社であった(株)近鉄エクスプレスがグローバルにロジスティクス事業を展開するAPL Logistics Ltdの買収を行ったほか、令和4年7月には、当社が(株)近鉄エクスプレスの発行済株式を対象とする公開買付けにより、同社を連結子会社化しております。2015年5月には、持分法適用関連会社であった(株)近鉄エクスプレスがグローバルにロジスティクス事業を展開するAPL Logistics Ltdの買収を行ったほか、2022年7月には、当社が(株)近鉄エクスプレスの発行済株式を対象とする公開買付けにより、同社を連結子会社化しております。令和7年3月末時点において、当社の連結財務諸表で上記の買収に関連する固定資産2,697億8百万円(顧客関連資産425億61百万円、商標権342億58百万円及びのれん560億17百万円を含む。2026年3月末時点において、当社の連結財務諸表で上記の買収に関連する固定資産2,594億41百万円(顧客関連資産400億94百万円、商標権322億72百万円及びのれん494億40百万円を含む。)が計上されております。
前年
① 人財不足 当社グループにおいては、鉄軌道事業をはじめとする多くの事業が労働集約型であり、人財の安定的な確保が不可欠であります。しかしながら、少子高齢化により生産年齢人口の減少が続いており、また、終身雇用を前提としない働き方の浸透や、労働市場の流動化が進んでいることから、今後十分な人財が確保できない場合及び優秀な人財がグループ外に流出した場合は、事業機会の損失や競争力低下により、事業運営への支障や収支に影響を及ぼす可能性があります。また、社会インフラである交通サービスを計画通りに提供できず、皆様の生活にご迷惑をおかけするおそれがあります。 当社グループとしては、採用区分や採用エリアの拡大など多様な形態の採用活動により、引き続き適材適所の人財の確保に努めるとともに、働きがいがあり働きやすい魅力ある職場環境の整備、業務の合理化・システム化等による効率的な運営体制の構築、グループ全体で人財を有効活用する仕組みづくり等に取り組んでおります。また、令和6年10月、当社グループ全体の人に関する業務を担う新会社「(株)近鉄HRパートナーズ」を設立しました。グループ各社の人事施策を支援していきながら、新たなビジネス機会の探究にも取り組んでまいります。 ② 沿線人口の減少、沿線の魅力低下 少子高齢化及び都心への人口移転により、近鉄沿線での人口、特に就労人口及び通学人口が減少しており、今後もその傾向が続くと予想されます。この状況は鉄軌道事業収入、流通業収入や不動産業収入等、各事業の需要減少を招き、収支に悪影響を及ぼすと見込まれます。また、沿線の街や観光地の賑わいが乏しくなり魅力が低下することによって、定住人口や交流人口がさらに減少するおそれがあります。 当社グループとしては、お客様・地域社会のニーズに対応した商品・サービスの拡充、競争力のあるエリアでの不動産業等の展開、テクノロジーを活用した新たなビジネスモデルや効率的な運営体制の構築などの諸施策を積極的に進めてまいります。また、グループ各社間のみならず、自治体ほか幅広い関係者との連携を強化し、まちづくり推進、産業振興等による沿線の定住人口の減少抑制・増加、沿線観光資源の活用、観光魅力の向上による交流人口の拡大を目指してまいります。 ③ 競合他社への顧客転移 近鉄線と競合する高速道路網の整備等によりモータリゼーションが一層進展しているほか、一部路線が鉄道他社と競合しております。また、沿線の観光地は、他の観光地と競合関係にあるため、観光客が減少し、鉄軌道事業のほかホテル・レジャー業の収入が影響を受ける可能性があります。さらに、大阪・奈良・三重地区等で競合する他の百貨店や異業態の新店舗開業・改装により、流通業の収入が影響を受ける可能性があります。 当社グループとしては、関係者と連携しながら、持続可能で魅力ある公共交通サービスの提供、豊富な沿線観光資源の活用やお客様・地域社会のニーズに対応した商品・サービスの拡充に努めるほか、競争力のあるエリアでの不動産業等の展開、テクノロジーを活用した新たなビジネスモデルや効率的な運営体制の構築などの諸施策を積極的に進め、グループ各社の連携によりグループ事業全体の基盤強化を図ってまいります。 ④ 事業領域等の偏り 当社グループは、近畿・東海を主たる事業エリアとする鉄軌道事業など人の移動を前提とするBtoC事業に事業領域が偏っていました。その結果、新型コロナウイルス感染症の拡大により、人流が激減したことが損益の大幅な悪化をもたらしました。グループの事業が特定の事業領域及び事業エリアに偏っていることは、外部環境の急激な変化に柔軟に対応しきれず、事業収支の大幅な悪化を招く可能性があります。 これに対して、令和3年に工業用製品を製造する(株)サカエをグループに加え、令和4年には物流業界で世界的にフォワーディング事業を展開する(株)近鉄エクスプレスを完全子会社化して、国際物流業をグループの中核事業とするなど、M&Aなどを活用してバランスある事業ポートフォリオを構築するとともに、海外へも事業エリアを拡大しております。この流れを継続深化するとともに、グループ間連携の強化によってグループ全体の企業価値向上を図ってまいります。 ⑤ 気候変動 気候変動の物理的リスクのうち、急性リスクとして、大型台風、豪雨に伴う風水害や土砂災害により列車が運行不能になるおそれがあります。また、旅行やホテルのキャンセルや、買物・レジャーの出控えが発生します。慢性リスクとしては、猛暑等により空調などの電力使用量やエネルギーコストが増加するおそれがあります。また移行リスクとして、法律等の規制強化や、旅行や日常生活における消費者行動の変化により、大規模な設備投資や事業構造の見直しを迫られるおそれがあります。鉄道事業においては、「炭素税等の導入」「エネルギーコストの増加」「災害激甚化」リスクの影響が特に大きいと見込んでおります。 当社グループとしては、TCFDの枠組みに沿って気候関連の影響に関するシナリオ分析を行い、戦略検討やリスク管理、統合報告書等での情報開示を進めております。激甚化する災害に備え鉄道の防災・安全対策を推進するとともに、令和5(2023)年11月に、2050年カーボンニュートラルを目指す「近鉄グループ環境目標」における令和12(2030)年度のCO2排出量削減目標を引き上げ、各事業で省エネルギー、省資源等の取組みを一層推進し、気候変動への対応に努めております。 ⑥ デジタル社会の進展 ITの進化により在宅勤務やオンライン会議の環境が整備されてきた中、コロナ禍を経てこれらが急速に普及し、公共交通機関を利用した通勤や遠距離の出張が減少しております。今後この動きやデジタル化の進展による新たな技術革新、生産性向上等がさらに進んだ場合は、人流に依拠する鉄道・バスなどの運輸収入やオフィスビルなどの不動産賃貸収入が減少したり、生産性が低下したりするおそれがあります。 当社グループとしては、交流人口を拡大するため、乗ること自体を目的とした鉄道車両の開発、伊勢志摩や奈良など沿線観光地の一層の魅力向上等により観光旅客の増加を図るとともに、競争力のあるエリアでの不動産事業の展開に加え、施設のリニューアル等により資産価値の維持・向上を図ってまいります。また、令和5年にデジタル推進室を設置してグループ全体のビジョンの策定、グループ共通顧客基盤の整備ほかDX施策の推進、DX人財の確保と育成等に努めております。 これらの取組みにより、近鉄沿線の交流人口の増加、新しい生活様式に適応したサービスの提供やデジタル技術を活用した新サービス創出、生産性向上等による業績の向上に努めてまいります。 ⑦ 景気、個人消費動向、国際情勢等の変動 運輸業、不動産業、流通業及びホテル・レジャー業は、いずれも主に一般消費者を顧客としており、景気、個人消費動向等の経済情勢のほか、冷夏、暖冬などの異常気象や天候不順等の影響により、業績が悪化するおそれがあります。また、これらの事業は、天災・悪天候や通商問題、テロ攻撃・戦争等による国際情勢の悪化により訪日外国人が減少し、業績が悪化するおそれがあります。 また、国際物流業は、国内外の経済・景気動向、顧客企業の輸送需要、政治的又は社会的な要因の地政学リスク、それに伴うテロ攻撃や地域紛争、天災・悪天候、パンデミックなど様々な要因により、業績が悪化するおそれがあります。 当社グループとしては、構造改革の実施による損益分岐点の引き下げを図るとともに、BtoB事業の育成・強化による事業ポートフォリオのリスク耐性強化等を通じて、事業環境の変化、顧客の動向・ニーズに迅速かつ柔軟に対処して、業績の向上に努めてまいります。 ⑧ 原油、電気料金、資材価格等の高騰 原油等の資源価格、電気料金、資材価格等の上昇は、当社グループの鉄軌道事業、バス事業、タクシー事業、国際物流業などに大きな影響を与えます。また、不動産業におけるマンション建築工事費や飲食店業、ホテル業、百貨店業等におけるエネルギーコストの上昇は、利益減の要因となります。 当社グループとしては、各事業において原価の抑制に努めているほか、各社及びグループ共同で資源の供給会社に対する価格交渉を随時行っております。また、新型車両導入や設備更新等による省エネの推進、資源価格に左右されない再生可能エネルギーの調達拡大の検討を進めております。 ⑨ 貨物運賃・運送原価の高騰 国際物流業の航空貨物輸送においては、チャーター便を利用した輸送スペースを確保する際には、チャーター契約が固定的な仕入となることから、輸送需要が想定以上に低迷した場合は販売価格の下落により業績に影響を与える可能性があります。 これに対し、従前より取り組む機材スペースの部分的な確保や市場価格での買付けの比重を高めるなど、業績への影響を最小限に抑えるべく対処してまいります。また、安定的な供給スペースとサービスの提供による物量の拡大と継続的な成長を図るために、航空会社との関係を強化するとともに集中購買も進め、事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対処してまいります。 他方、物流に関わる人財不足も顕在化しており、今後の情勢によっては、運送、荷役原価も大きく変動する可能性があります。仕入原価が想定以上に上昇し、一方顧客から適正料金の収受が困難となった場合は、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 これらの可能性に対し、航空会社、船会社、トラック会社などの実運送事業者との協力関係の強化や集中購買の強化を図るとともに、顧客からの環境変化に応じた適正料金収受に努める等、事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対処し、業績への影響を最小限にすべく努めております。 ⑩ 法令による規制等 鉄道事業法(昭和61年法律第92号)の定めにより旅客運賃の設定・変更は国土交通大臣の認可を受けなければならず、鉄軌道事業における運賃の設定・変更を制限される可能性があります。 当社グループの事業活動においては各種法令の規制を受けており、法令改正の内容によっては、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、国内外の法令に関する情報を収集することで、当社グループの業績への影響を最小限とするよう努めております。 ⑪ 大規模投資・新規投資の失敗、保有資産の価値棄損 駅周辺再開発や観光振興に向けた沿線及び沿線外での大規模投資、成長に向けた新規事業への投資等を決定・着手した後の投資額の大幅な増額や、社会情勢の変化等によって完成後に期待した収益を創出できなかった場合、また、不動産市況の低迷や地価の下落に伴う販売用土地及びマンションの販売不振、不動産賃料収入の減少が生じた場合には、投資回収の遅れや固定資産及び販売土地建物についての評価損失の計上などにより、業績が悪化するおそれがあります。 当社グループとしては、経済動向や投資効果等を慎重に見極めて判断を行うとともに、地価変動の影響を極力避けるための保有資産の入替え、競争力のあるエリアでの事業展開、付加価値の高い案件への投資や新規物件の開発促進、低利用地の更なる有効利用等によって業績向上に努めております。 ⑫ 為替レートの変動 国際物流業や旅行業は、グローバルに事業を展開しているため、各地域における通貨の変動が業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 これに対し、当社グループでは、外貨建債権・債務及び外貨建予定取引に係る為替の変動リスクを回避する目的で、為替予約取引や通貨スワップ取引等を利用しております。取引の運用にあたっては、社内管理規程等に則って執行と管理が行われており、投機目的及びレバレッジ効果の高い取引は行わない方針としております。また、海外での事業拡大に向けた投資に際しては、グループの海外法人が有する外貨資金の活用も資金調達の一つとして為替リスクの軽減及び財務の効率的運用を図ってまいります。 ⑬ 調達金利の変動 景気の急激な変動や金融市場の混乱等により、今後市場金利が上昇又は乱高下した場合や、信用格付業者による格付が引き下げられた場合には、調達金利が上昇し、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、令和6年度末の連結有利子負債残高は1兆2,569億11百万円、令和6年度の連結営業外費用における支払利息及び社債利息は117億44百万円であります。 当社グループでは、「成長」と「財務健全性」のバランスに配慮しつつ、有利子負債残高のコントロールに努めており、また、金利変動による影響を軽減するため、金利の長期固定化を図っております。さらに、将来の金利上昇を予測した早期の資金調達実施の計画を立てております。 ⑭ 株式相場の変動 株式相場の変動により、時価のある投資有価証券の価格が下落し、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、年金資産(退職給付信託を含む。)の一部は上場株式で運用しており、株価の下落は退職給付費用の増加や掛金拠出の増加につながるおそれがあります。 当社グループでは、上場株式の売却を進めるとともに、定期的に投資有価証券の市場価格を把握し、リスクを抑制しております。年金資産の運用については、外部の専門家によるアドバイスを参考にしつつ、定期的に運用状況の確認と見直しを行っております。 ⑮ 企業買収等 当社グループ各社は、今後の成長に向けた競争力強化や収益性の向上及び事業ポートフォリオの最適化のため企業買収等を行っており、また、将来行うことがあります。 当社グループとしては、個々の案件の規模等に応じて、取締役会及び各社における各種の会議体での審議並びに投資先に対するデュー・ディリジェンスを十分に実施することにより、企業買収等の検討を進めるとともに、買収先の資産効率の向上及び利益の最大化に努めてまいります。 なお、買収先企業の業績が買収時の想定を下回る場合、又は事業環境の変化や競合状況等により期待する成果が得られないと判断された場合には、企業買収等を行ったグループ各社においてのれんを含む固定資産の減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 平成27年5月には、持分法適用関連会社であった(株)近鉄エクスプレスがグローバルにロジスティクス事業を展開するAPL Logistics Ltdの買収を行ったほか、令和4年7月には、当社が(株)近鉄エクスプレスの発行済株式を対象とする公開買付けにより、同社を連結子会社化しております。 令和7年3月末時点において、当社の連結財務諸表で上記の買収に関連する固定資産2,697億8百万円(顧客関連資産425億61百万円、商標権342億58百万円及びのれん560億17百万円を含む。)が計上されております。
今年
① 人財不足 当社グループにおいては、鉄軌道事業をはじめとする多くの事業が労働集約型であり、人財の安定的な確保が不可欠であります。しかしながら、少子高齢化により生産年齢人口の減少が続いており、また、終身雇用を前提としない働き方の浸透や、労働市場の流動化が進んでいることから、今後十分な人財が確保できない場合及び優秀な人財がグループ外に流出した場合は、事業機会の損失や競争力低下により、事業運営への支障や収支に影響を及ぼす可能性があります。また、社会インフラである交通サービスを計画通りに提供できず、皆様の生活にご迷惑をおかけするおそれがあります。 当社グループとしては、採用区分や採用エリアの拡大など多様な形態の採用活動により、引き続き適材適所の人財の確保に努めるとともに、働きがいがあり働きやすい魅力ある職場環境の整備、業務の合理化・システム化等による効率的な運営体制の構築、グループ全体で人財を有効活用する仕組みづくり等に取り組んでおります。また、2024年10月、当社グループ全体の人に関する業務を担う新会社「(株)近鉄HRパートナーズ」を設立しました。グループ各社の人事施策を支援していきながら、新たなビジネス機会の探究にも取り組んでまいります。 ② 沿線人口の減少、沿線の魅力低下 少子高齢化及び都心への人口移転により、近鉄沿線での人口、特に就労人口及び通学人口が減少しており、今後もその傾向が続くと予想されます。この状況は鉄軌道事業収入、流通業収入や不動産業収入等、各事業の需要減少を招き、収支に悪影響を及ぼすと見込まれます。また、沿線の街や観光地の賑わいが乏しくなり魅力が低下することによって、定住人口や交流人口がさらに減少するおそれがあります。 当社グループとしては、お客様・地域社会のニーズに対応した商品・サービスの拡充、競争力のあるエリアでの不動産業等の展開、テクノロジーを活用した新たなビジネスモデルや効率的な運営体制の構築などの諸施策を積極的に進めてまいります。また、グループ各社間のみならず、自治体ほか幅広い関係者との連携を強化し、まちづくり推進、産業振興等による沿線の定住人口の減少抑制・増加、沿線観光資源の活用、観光魅力の向上による交流人口の拡大を目指してまいります。 ③ 競合他社への顧客転移 近鉄線と競合する高速道路網の整備等によりモータリゼーションが一層進展しているほか、一部路線が鉄道他社と競合しております。また、沿線の観光地は、他の観光地と競合関係にあるため、観光客が減少し、鉄軌道事業のほかホテル・レジャー業の収入が影響を受ける可能性があります。さらに、大阪・奈良・三重地区等で競合する他の百貨店や異業態の新店舗開業・改装により、流通業の収入が影響を受ける可能性があります。 当社グループとしては、関係者と連携しながら、持続可能で魅力ある公共交通サービスの提供、豊富な沿線観光資源の活用やお客様・地域社会のニーズに対応した商品・サービスの拡充に努めるほか、競争力のあるエリアでの不動産業等の展開、テクノロジーを活用した新たなビジネスモデルや効率的な運営体制の構築などの諸施策を積極的に進め、グループ各社の連携によりグループ事業全体の基盤強化を図ってまいります。 ④ 事業領域等の偏り 当社グループは、近畿・東海を主たる事業エリアとする鉄軌道事業など人の移動を前提とするBtoC事業に事業領域が偏っていました。その結果、新型コロナウイルス感染症の拡大により、人流が激減したことが損益の大幅な悪化をもたらしました。グループの事業が特定の事業領域及び事業エリアに偏っていることは、外部環境の急激な変化に柔軟に対応しきれず、事業収支の大幅な悪化を招く可能性があります。 これに対して、2021年に工業用製品を製造する(株)サカエをグループに加え、2022年には物流業界で世界的にフォワーディング事業を展開する(株)近鉄エクスプレスを完全子会社化して、国際物流業をグループの中核事業とするなど、M&Aなどを活用してバランスある事業ポートフォリオを構築するとともに、海外へも事業エリアを拡大しております。この流れを継続深化するとともに、グループ間連携の強化によってグループ全体の企業価値向上を図ってまいります。 ⑤ 気候変動 気候変動の物理的リスクのうち、急性リスクとして、大型台風、豪雨に伴う風水害や土砂災害により列車が運行不能になるおそれがあります。また、旅行やホテルのキャンセルや、買物・レジャーの出控えが発生します。慢性リスクとしては、猛暑等により空調などの電力使用量やエネルギーコストが増加するおそれがあります。また移行リスクとして、法律等の規制強化や、旅行や日常生活における消費者行動の変化により、大規模な設備投資や事業構造の見直しを迫られるおそれがあります。鉄道事業においては、「炭素税等の導入」「エネルギーコストの増加」「災害激甚化」リスクの影響が特に大きいと見込んでおります。 当社グループとしては、TCFDの枠組みに沿って気候関連の影響に関するシナリオ分析を行い、戦略検討やリスク管理、統合報告書等での情報開示を進めております。激甚化する災害に備え鉄道の防災・安全対策を推進するとともに、2023年11月に、2050年カーボンニュートラルを目指す「近鉄グループ環境目標」における2030年度のCO2排出量削減目標を引き上げ、各事業で省エネルギー、省資源等の取組を一層推進し、気候変動への対応に努めております。 ⑥ デジタル社会の進展 ITの進化により在宅勤務やオンライン会議の環境が整備されてきた中、コロナ禍を経てこれらが急速に普及し、公共交通機関を利用した通勤や遠距離の出張が減少しております。今後この動きやデジタル化の進展による新たな技術革新、生産性向上等がさらに進んだ場合は、人流に依拠する鉄道・バスなどの運輸収入やオフィスビルなどの不動産賃貸収入が減少したり、生産性が低下したりするおそれがあります。 当社グループとしては、交流人口を拡大するため、乗ること自体を目的とした鉄道車両の開発、伊勢志摩や奈良など沿線観光地の一層の魅力向上等により観光旅客の増加を図るとともに、競争力のあるエリアでの不動産事業の展開に加え、施設のリニューアル等により資産価値の維持・向上を図ってまいります。また、デジタル戦略部が中心となり、グループ全体のビジョンの策定、グループ共通顧客基盤の整備ほかDX施策の推進、DX人財の確保と育成等に努めております。 これらの取組により、近鉄沿線の交流人口の増加、新しい生活様式に適応したサービスの提供やデジタル技術を活用した新サービス創出、生産性向上等による業績の向上に努めてまいります。 ⑦ 景気、個人消費動向、国際情勢等の変動 運輸業、不動産業、流通業及びホテル・レジャー業は、いずれも主に一般消費者を顧客としており、景気、個人消費動向等の経済情勢のほか、冷夏、暖冬などの異常気象や天候不順等の影響により、業績が悪化するおそれがあります。また、これらの事業は、天災・悪天候や通商問題、テロ攻撃・戦争等による国際情勢の悪化により訪日外国人が減少し、業績が悪化するおそれがあります。 また、国際物流業は、国内外の経済・景気動向、顧客企業の輸送需要、政治的又は社会的な要因の地政学リスク、それに伴うテロ攻撃や地域紛争、天災・悪天候、パンデミックなど様々な要因により、業績が悪化するおそれがあります。 当社グループとしては、構造改革の実施による損益分岐点の引き下げを図るとともに、BtoB事業の育成・強化による事業ポートフォリオのリスク耐性強化等を通じて、事業環境の変化、顧客の動向・ニーズに迅速かつ柔軟に対処して、業績の向上に努めてまいります。 ⑧ 原油・電気料金・資材価格等の高騰、資材サプライチェーンの混乱 原油等の資源価格・電気料金・資材価格等の上昇は、当社グループの鉄軌道事業のほか、各事業に大きな影響を与えます。また、資材サプライチェーンの混乱が発生した場合、不動産事業のマンション建設計画や、鉄軌道事業の設備投資計画などの投資額上昇や遅延、休止等の影響が想定されます。 当社グループとしては、各事業において原価の抑制に努めているほか、各社及びグループ共同で資源の供給会社に対する価格交渉を随時行っております。また、新型車両導入や設備更新等による省エネの推進、資源価格に左右されない再生可能エネルギーの調達拡大の検討を進めております。 ⑨ 貨物運賃・運送原価の高騰 国際物流業の航空貨物輸送においては、チャーター便を利用した輸送スペースを確保する際には、チャーター契約が固定的な仕入となることから、輸送需要が想定以上に低迷した場合は販売価格の下落により業績に影響を与える可能性があります。 これに対し、従前より取り組む機材スペースの部分的な確保や市場価格での買付けの比重を高めるなど、業績への影響を最小限に抑えるべく対処してまいります。また、安定的な供給スペースとサービスの提供による物量の拡大と継続的な成長を図るために、航空会社との関係を強化するとともに集中購買も進め、事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対処してまいります。 他方、物流に関わる人財不足も顕在化しており、今後の情勢によっては、運送、荷役原価も大きく変動する可能性があります。仕入原価が想定以上に上昇し、一方顧客から適正料金の収受が困難となった場合は、業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 これらの可能性に対し、航空会社、船会社、トラック会社などの実運送事業者との協力関係の強化や集中購買の強化を図るとともに、顧客からの環境変化に応じた適正料金収受に努める等、事業環境の変化に迅速かつ柔軟に対処し、業績への影響を最小限にすべく努めております。 ⑩ 法令による規制等 鉄道事業法(1986年法律第92号)の定めにより旅客運賃の設定・変更は国土交通大臣の認可を受けなければならず、鉄軌道事業における運賃の設定・変更を制限される可能性があります。 当社グループの事業活動においては各種法令の規制を受けており、法令改正の内容によっては、業績に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、国内外の法令に関する情報を収集することで、当社グループの業績への影響を最小限とするよう努めております。 ⑪ 大規模投資・新規投資の失敗、保有資産の価値棄損 駅周辺再開発や観光振興に向けた沿線及び沿線外での大規模投資、成長に向けた新規事業への投資等を決定・着手した後の投資額の大幅な増額や、社会情勢の変化等によって完成後に期待した収益を創出できなかった場合、また、不動産市況の低迷や地価の下落に伴う販売用土地及びマンションの販売不振、不動産賃料収入の減少が生じた場合には、投資回収の遅れや固定資産及び販売土地建物についての評価損失の計上などにより、業績が悪化するおそれがあります。 当社グループとしては、経済動向や投資効果等を慎重に見極めて判断を行うとともに、地価変動の影響を極力避けるための保有資産の入替え、競争力のあるエリアでの事業展開、付加価値の高い案件への投資や新規物件の開発促進、低利用地の更なる有効利用等によって業績向上に努めております。 ⑫ 為替レートの変動 国際物流業や旅行業は、グローバルに事業を展開しているため、各地域における通貨の変動が業績及び財務状況に影響を与える可能性があります。 これに対し、当社グループでは、外貨建債権・債務及び外貨建予定取引に係る為替の変動リスクを回避する目的で、為替予約取引や通貨スワップ取引等を利用しております。取引の運用にあたっては、社内管理規程等に則って執行と管理が行われており、投機目的及びレバレッジ効果の高い取引は行わない方針としております。また、海外での事業拡大に向けた投資に際しては、グループの海外法人が有する外貨資金の活用も資金調達の一つとして為替リスクの軽減及び財務の効率的運用を図ってまいります。 ⑬ 調達金利の変動 景気の急激な変動や金融市場の混乱等により、今後市場金利が上昇又は乱高下した場合や、信用格付業者による格付が引き下げられた場合には、調達金利が上昇し、支払利息が増加することで業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。なお、2025年度末の連結有利子負債残高は1兆2,655億39百万円、2025年度の連結営業外費用における支払利息は145億93百万円であります。 当社グループでは、バランスシートの質的向上と各事業のキャッシュ・フロー創出により、有利子負債の圧縮を加速させ、財務リスクの低減を優先課題として取り組んでまいります。また、財務規律を強化し、自己資本比率、純有利子負債/EBITDA倍率などの指標向上、キャッシュ・フロー創出力の向上により、信用格付業者による格付の引き上げにも努めてまいります。 (注)1.純有利子負債=有利子負債(借入金+社債)+リース債務(IFRS第16号による計上分を除く)-現預金 2.EBITDA=営業利益+減価償却費(IFRS第16号による計上分を除く)+のれん償却費 ⑭ 株式相場の変動 株式相場の変動により、時価のある投資有価証券の価格が下落し、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。また、年金資産(退職給付信託を含む。)の一部は上場株式で運用しており、株価の下落は退職給付費用の増加や掛金拠出の増加につながるおそれがあります。 当社グループでは、上場株式の売却を進めるとともに、定期的に投資有価証券の市場価格を把握し、リスクを抑制しております。年金資産の運用については、外部の専門家によるアドバイスを参考にしつつ、定期的に運用状況の確認と見直しを行っております。 ⑮ 企業買収等 当社グループ各社は、今後の成長に向けた競争力強化や収益性の向上及び事業ポートフォリオの最適化のため企業買収等を行っており、また、将来行うことがあります。 当社グループとしては、個々の案件の規模等に応じて、取締役会及び各社における各種の会議体での審議並びに投資先に対するデュー・ディリジェンスを十分に実施することにより、企業買収等の検討を進めるとともに、買収先の資産効率の向上及び利益の最大化に努めてまいります。 なお、買収先企業の業績が買収時の想定を下回る場合、又は事業環境の変化や競合状況等により期待する成果が得られないと判断された場合には、企業買収等を行ったグループ各社においてのれんを含む固定資産の減損損失が発生し、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。 2015年5月には、持分法適用関連会社であった(株)近鉄エクスプレスがグローバルにロジスティクス事業を展開するAPL Logistics Ltdの買収を行ったほか、2022年7月には、当社が(株)近鉄エクスプレスの発行済株式を対象とする公開買付けにより、同社を連結子会社化しております。 2026年3月末時点において、当社の連結財務諸表で上記の買収に関連する固定資産2,594億41百万円(顧客関連資産400億94百万円、商標権322億72百万円及びのれん494億40百万円を含む。)が計上されております。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、前年のAPL Logistics Ltdグループののれんを含む固定資産の減損損失の認識要否から、不動産セグメントに属する固定資産の減損損失計上額の妥当性(減損損失3,380百万円、対象有形固定資産422,068百万円)へ変更された。前年は減損の兆候ありと判断したものの割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を上回り減損不要とされていたが、今年は一部資産グループで割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回り、不動産鑑定評価額等に基づく正味売却価額が算定されている。
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差分(削除 / 追加)
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。APL Logistics Ltdグループののれんを含む不動産セグメントに属する固定資産の減損損失の認識の要否に関する判断計上額の妥当性 監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由 監査上の対応 当連結会計年度の連結貸借対照表において、有形固定資産1,744,384464,022百万円が計上されている。このうち固定資産68,159百万円(のれん3,534百万円、商標権8,589百万円及び顧客関連資産25,444百万円を含む)は、連連結財務諸表注記「(重要な会計上の見積り)3.のれんを含む2.固定資産の評価減損」に記載のされているとおり、令和4年7月に実施した株式会社近鉄エクスプレスの公開買付により同社を連結子会社化した際に識別された同社の連結子会社であるAPL Logistics Ltdグループに関するものこのうち不動産セグメントに属する有形固定資産は422,068百万円であり、連結総資産の2.716%を占めている。また、当連結会計年度において不動産セグメントに係る減損損失3,380百万円が計上されている。 これらの固定資産は規則的に減価償却されるが、減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定する必要がある。判定の結果、減損損失の認識が必要とされた場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。経営者は、買収時に予定されていた事業計画に対して実績が乖離会社は、管理会計上の区分を基準に事業ごと又は物件・店舗ごとに資産のグルーピングを行っており、不動産セグメントに属する有形固定資産のうち一部の施設は各子会社に賃貸している状況に鑑み、ため、連結の見地から資産のグルーピングの単位を見直している。減損の兆候があると判断した。このため、割引前将来キャッシュ・フローを見積もり、減損損失の認識の要否を検討したところ不動産セグメントの資産グループの一部については、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を上下回ったことから、減損損失の計上を不要と判断回収可能価額である正味売却価額を算定している。固定資産の減損損失の認識の要否判定に用いる経営者が作成した割引前将来キャッシュ・フローには、営業収入の成長率、販売費及び一般管理費の見込み等に係るこれらの正味売却価額は、外部の不動産鑑定士が算定した不動産鑑定評価額等を基礎としているが、その評価には将来の収支予測等の仮定が含まれている。これらの将来予測は、不確実性が伴い、経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼすある。また、不動産鑑定評価額等の算定に用いられた評価手法の選択及び適用は複雑で専門的知識が必要である。 以上から、当監査法人は、APL Logistics Ltdグループののれんを含む不動産セグメントに属する固定資産の減損損失の認識の要否に関する判断計上額の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、APL Logistics Ltdグループののれんを含む不動産セグメントに属する固定資産の減損損失の認識の要否に関する判断計上額の妥当性を評価するため、株式会社近鉄エクスプレスの監査人を関与させ、同監査人への指揮、監督及びその作業の査閲を含め減損の兆候がある不動産セグメントの資産グループに対して、主として以下の監査手続を実施した。
前年
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 APL Logistics Ltdグループののれんを含む固定資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応 当連結会計年度の連結貸借対照表において、固定資産1,744,384百万円が計上されている。このうち固定資産68,159百万円(のれん3,534百万円、商標権8,589百万円及び顧客関連資産25,444百万円を含む)は、連結財務諸表注記「(重要な会計上の見積り)3.のれんを含む固定資産の評価」に記載のとおり、令和4年7月に実施した株式会社近鉄エクスプレスの公開買付により同社を連結子会社化した際に識別された同社の連結子会社であるAPL Logistics Ltdグループに関するものであり、総資産の2.7%を占めている。 これらの固定資産は規則的に減価償却されるが、減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定する必要がある。判定の結果、減損損失の認識が必要とされた場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。 経営者は、買収時に予定されていた事業計画に対して実績が乖離している状況に鑑み、減損の兆候があると判断した。このため、割引前将来キャッシュ・フローを見積もり、減損損失の認識の要否を検討したところ、割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を上回ったことから、減損損失の計上を不要と判断している。 固定資産の減損損失の認識の要否判定に用いる経営者が作成した割引前将来キャッシュ・フローには、営業収入の成長率、販売費及び一般管理費の見込み等に係る仮定が含まれている。これらの将来予測は不確実性が伴い、経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。 以上から、当監査法人は、APL Logistics Ltdグループののれんを含む固定資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、APL Logistics Ltdグループののれんを含む固定資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性を評価するため、株式会社近鉄エクスプレスの監査人を関与させ、同監査人への指揮、監督及びその作業の査閲を含め、主として以下の監査手続を実施した。
今年
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 不動産セグメントに属する固定資産の減損損失計上額の妥当性 監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由 監査上の対応 当連結会計年度の連結貸借対照表において、有形固定資産1,464,022百万円が計上されている。連結財務諸表注記「(重要な会計上の見積り)2.固定資産の減損」に記載されているとおり、このうち不動産セグメントに属する有形固定資産は422,068百万円であり、連結総資産の16%を占めている。また、当連結会計年度において不動産セグメントに係る減損損失3,380百万円が計上されている。 これらの固定資産は規則的に減価償却されるが、減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定する必要がある。判定の結果、減損損失の認識が必要とされた場合、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識される。 会社は、管理会計上の区分を基準に事業ごと又は物件・店舗ごとに資産のグルーピングを行っており、不動産セグメントに属する有形固定資産のうち一部の施設は各子会社に賃貸しているため、連結の見地から資産のグルーピングの単位を見直している。減損の兆候がある不動産セグメントの資産グループの一部については、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ったことから、回収可能価額である正味売却価額を算定している。これらの正味売却価額は、外部の不動産鑑定士が算定した不動産鑑定評価額等を基礎としているが、その評価には将来の収支予測等の仮定が含まれ、不確実性がある。また、不動産鑑定評価額等の算定に用いられた評価手法の選択及び適用は複雑で専門的知識が必要である。 以上から、当監査法人は、不動産セグメントに属する固定資産の減損損失計上額の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、不動産セグメントに属する固定資産の減損損失計上額の妥当性を評価するため、減損の兆候がある不動産セグメントの資産グループに対して、主として以下の監査手続を実施した。
監査上の主要な検討事項における内部統制の評価の対象が、「のれんを含む固定資産の減損損失の認識の要否の判断」から「固定資産の減損損失の測定」に変更された。のれんへの言及がなくなり、判断の対象が認識の要否から測定へと変わっている。
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差分(削除 / 追加)
のれんを含む固定資産の減損損失の認識の要否の判断測定に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。
前年
のれんを含む固定資産の減損損失の認識の要否の判断に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。
今年
固定資産の減損損失の測定に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した。
監査上の主要な検討事項(KAM)に「不動産鑑定評価額等の適切性の評価」が新たに記載された。減損損失の測定の基礎となる不動産鑑定評価額等について、基礎データの内部資料との突合、外部不動産鑑定士の適性・能力・客観性の評価、国内ネットワークファームの評価専門家を関与させた評価方法・将来収支予測の仮定の検討という監査手続が示されている。
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前年
(なし)
今年
減損損失の測定の基礎となる不動産鑑定評価額等の適切性を評価するため、以下の手続を実施した。 ● 不動産鑑定評価書等に用いられた基礎データについて、会社の関連する内部資料と突合した。 ● 経営者が利用した外部の不動産鑑定士の適性、能力、及び客観性を評価した。 ● 当監査法人が属する国内ネットワークファームの評価の専門家を関与させ、採用した評価方法、将来の収支予測の仮定を含む評価結果の適切性を評価した。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)にあった「割引前将来キャッシュ・フローの見積りの検討」の項目(近鉄エクスプレスの事業計画の主要な仮定の評価手続)が、今年は記載されなくなった。顧客産業別の営業収入や販管費の予算実績乖離分析などの監査手続の記述も併せて削除されている。
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前年
割引前将来キャッシュ・フローの見積りに用いられた事業計画に含まれる主要な仮定が適切かどうかを評価するため、その根拠について、株式会社近鉄エクスプレスの経営者等に対して質問したほか、主に以下の手続を実施した。 ● 顧客産業別にその事業環境を理解し、営業収入の過年度の予算と実績の乖離要因を分析した。 ● 顧客産業別の営業収入の成長率について、外部機関が公表している市場成長率との連動性を検討した。 ● 販売費及び一般管理費について過年度の予算と実績の乖離要因を分析した。 ● 販売費及び一般管理費の主要な費目について、見込みに用いられた仮定と関連する外部機関が公表している指数と過去の実績の推移と比較し、その連動性を検討した。
今年
(なし)
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用に伴う会計方針の変更の注記が、今年は記載されていない。前年の注記では、連結会社間の子会社株式売却損益に係る税効果の取扱い変更により、前期首の利益剰余金が2,818百万円増加し、前期の法人税等調整額が265百万円増加した旨が記載されていた。
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前年
(会計方針の変更) (「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用) 「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。 法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。 なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響はありません。 また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しております。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合に係る税効果の取扱いについて、当該子会社株式等を売却した企業の財務諸表において、当該売却損益に係る一時差異に対して繰延税金資産又は繰延税金負債が計上されているときは、従来、連結決算手続上、当該一時差異に係る繰延税金資産又は繰延税金負債の額は修正しないこととしておりましたが、当該一時差異に係る繰延税金資産又は繰延税金負債を取り崩すこととしました。 この結果、前連結会計年度の期首の純資産に累積的影響額が反映されたことにより、利益剰余金の前期首残高は2,818百万円増加しております。 また、前連結会計年度の連結損益計算書の法人税等調整額が265百万円増加し、当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益がそれぞれ同額減少しており、前連結会計年度の連結貸借対照表の繰延税金負債が2,552百万円減少し、利益剰余金が同額増加しております。 1株当たり情報においては、前連結会計年度の1株当たり純資産額が13円43銭増加、1株当たり当期純利益が1円40銭減少しております。
今年
(なし)
2025-03-31 期 (提出日 2025-06-19 11:00)
前年版がないため比較していません。