半期報告書が法定期限 2025-11-14 から14日過ぎて提出されました。提出期限延長の承認を受けた提出の可能性がありますが、延長承認はEDINET上で確認できず、期限超過からの推定です。決算・監査の遅れ(会計上の問題)の兆候の可能性があります。
SOMPOホールディングス株式会社
証券コード 86300 / EDINET E23924 / 保険業
危険信号
有価証券報告書の訂正報告書が提出されました。有価証券報告書の訂正(第15期)。元の提出日 2025-06-30。訂正事項: 第一部 企業情報/第1 企業の概況/4 関係会社の状況/(注)4/5 従業員の状況/(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率および労働…
業務改善命令(保険業法)。処分の内容: 経営管理態勢の抜本的な強化等。主たる処分原因: 経営管理態勢の不備
業績の推移
数値を表で見る
| 決算期 | 売上高(兆円) | 純利益(兆円) |
|---|---|---|
| 2021/3 | 3.85 | 0.14 |
| 2022/3 | 4.17 | 0.22 |
| 2023/3 | 4.53 | 0.03 |
| 2024/3 | 4.93 | 0.42 |
| 2025/3 | 5.45 | 0.42 |
| 2026/3 | — | 0.64 |
開示データの要約
人的資本
- 平均年収
- 1,260万円
- 女性管理職比率
- 9.4%
- 男性育休取得率
- 71.0%
- 男女賃金差異
- 68.9%
- 従業員数
- 497人
監査
- 監査報酬
- 1.46億円
- 非監査報酬
- 2,400万円
- 内部統制
- 重要な不備なし
大量保有
- 提出者数
- 1
- 報告数
- 1
- 最大の保有者
- 三井住友トラスト・アセットマネジメント株式会社
大株主(法人)
| 株主 | 区分 | 株数 | 割合 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) | 信託口 | 145,863,000株 | 16.32% | ▼ -0.43pt |
| 株式会社日本カストディ銀行(信託口) | 信託口 | 52,168,000株 | 5.84% | ▼ -0.82pt |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505103 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 信託口 | 30,465,000株 | 3.41% | ▲ +0.88pt |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 信託口 | 24,830,000株 | 2.78% | ▲ +0.48pt |
| SOMPOホールディングス従業員持株会 | 法人 | 20,726,000株 | 2.32% | ▼ -0.01pt |
| JP MORGAN CHASE BANK 380055 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 信託口 | 16,561,000株 | 1.85% | ▲ +0.03pt |
| THE CHASE MANHATTAN BANK,N.A. LONDONSECS LENDING OMNIBUS ACCOUNT (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 信託口 | 15,441,000株 | 1.73% | 新規 |
| THE BANK OF NEW YORK MELLON 140042 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 信託口 | 13,061,000株 | 1.46% | 新規 |
| GOVERNMENT OF NORWAY (常任代理人 シティバンク、エヌ・エイ東京支店) | 政府・公共 | 12,767,000株 | 1.43% | ▼ -1.44pt |
| JP MORGAN CHASE BANK 385781 (常任代理人 株式会社みずほ銀行決済営業部) | 信託口 | 12,701,000株 | 1.42% | ▼ -0.02pt |
個人株主の内訳は非表示
役員 13 名(うち社外 0 名)、役員の持株合計 73,476株
2026-03-31 期 (提出日 2026-06-17 14:16)
前年の記載にあった、損保ジャパンが2023年12月・2024年1月・2025年3月に金融庁から受けた各業務改善命令と、再発防止・業務改善計画の実行、信頼回復に向けた取組みに関する段落が、今年は事業等のリスクの前文から削除された。残るのはリスク記載の枠組みと将来事項に関する注意書きのみで、「なお」が「また」に変わっている。
前年 / 今年の本文を見る
差分(削除 / 追加)
3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況(以下「経営成績等」といいます。)に重大な影響を及ぼす可能性があると認識している「主要なリスク」および「当該リスクの管理体制・枠組み」は、以下のとおりであります。なおまた、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 当社および当社の連結子会社である損害保険ジャパン株式会社(以下「損保ジャパン」といいます。)は、損保ジャパンが2023年12月に不適切な保険料調整行為等の問題により金融庁から受けた業務改善命令、ならびに当社および損保ジャパンが2024年1月に自動車保険金不正請求等への対応に関する問題により金融庁から受けた業務改善命令を踏まえ、問題の真因を分析の上、再発防止に向けた取組みを進めております。 そのような中、損保ジャパンが保険契約情報等の不適切な管理に関する問題により2025年3月24日付けで金融庁から業務改善命令を受けたことを厳粛に受け止めるとともに、今後、このような問題を二度と起こさないために、業務改善計画を着実かつスピード感をもって実行し、全てのステークホルダーの皆さまからの信頼を1日も早く取り戻せるよう、取り組んでまいります。 パーパスの実現やその礎となる企業文化の変革、人材育成、さらにはガバナンスの実効性を高めるための態勢強化等につきましては、グループの不断の取組みを今後も継続してまいります。当社および損保ジャパンに対する行政処分への対応等は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
前年
3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況(以下「経営成績等」といいます。)に重大な影響を及ぼす可能性があると認識している「主要なリスク」および「当該リスクの管理体制・枠組み」は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。 当社および当社の連結子会社である損害保険ジャパン株式会社(以下「損保ジャパン」といいます。)は、損保ジャパンが2023年12月に不適切な保険料調整行為等の問題により金融庁から受けた業務改善命令、ならびに当社および損保ジャパンが2024年1月に自動車保険金不正請求等への対応に関する問題により金融庁から受けた業務改善命令を踏まえ、問題の真因を分析の上、再発防止に向けた取組みを進めております。 そのような中、損保ジャパンが保険契約情報等の不適切な管理に関する問題により2025年3月24日付けで金融庁から業務改善命令を受けたことを厳粛に受け止めるとともに、今後、このような問題を二度と起こさないために、業務改善計画を着実かつスピード感をもって実行し、全てのステークホルダーの皆さまからの信頼を1日も早く取り戻せるよう、取り組んでまいります。 パーパスの実現やその礎となる企業文化の変革、人材育成、さらにはガバナンスの実効性を高めるための態勢強化等につきましては、グループの不断の取組みを今後も継続してまいります。当社および損保ジャパンに対する行政処分への対応等は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
今年
3 【事業等のリスク】 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社グループの財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローの状況(以下「経営成績等」といいます。)に重大な影響を及ぼす可能性があると認識している「主要なリスク」および「当該リスクの管理体制・枠組み」は、以下のとおりであります。また、文中の将来に関する事項は、本有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
リスク管理体制の枠組み自体は維持されつつ、年度更新が行われた。ESRは256%から270%に更新され、ターゲットレンジ(200~250%)が撤廃されて「200%以上」のターゲット資本水準に変更された。また、Aspen Insurance Holdings Limited買収によるマイナス影響への言及と、2026年3月期から経済価値ベースに移行する規制上のソルベンシー・マージン比率(100%以上確保)の記載が追加され、リスク管理部の名称変更に関する記述は削除された。
前年 / 今年の本文を見る
差分(削除 / 追加)
① リスク管理の全体像 当社グループのリスク管理の枠組みである戦略的リスク経営(ERM)は、経営における高性能な『羅針盤』として、次の「3つの機能」を強化・高度化し、損失を未然に回避するだけでなく、新規事業投資などの機会損失を低減させることで、当社グループを最適な方向に導く役割を果たしております。 ア. グループが置かれた現在地を正確に把握(現状の多面的な分析) イ. 将来起こりうるリスクを敏感に察知(重要なリスクの的確な把握と対策) ウ.グループが取るべき航路を提示(最適な事業ポートフォリオの提示) 戦略的リスク経営(ERM)は、資本・リスク・収益のバランスを取りながら企業価値の最大化を図る一連の経営管理プロセスとして「戦略執行に係るリスクテイク」と「経営基盤の安定に資するリスクコントロール」の2つの側面を持っております。リスクテイクの側面では、リスクアペタイトフレームワークを中心に資本・リスク・収益に関する分析を重要な経営判断に活かし(上記ウ)、リスクコントロールの側面では、当社グループを取り巻く多様なリスクを特定、分析、評価する仕組み(リスクコントロールシステム)を活用して(上記ア、イ)、不測の損失の極小化と利益の安定を目指しております。 ※上記の図は、2026年5月以降の体制 ② リスク管理に関するガバナンス体制当社では、取締役会が制定した「SOMPOグループERM基本方針」に基づき、「戦略的リスク経営(ERM)」の実効性を確保するため、グループ戦略・経営計画と合わせて、リスクテイクの指針としてリスクアペタイト原則、中期リスクテイク戦略およびリスクアペタイト指標からなる「SOMPOグループ リスクアペタイトステートメント」を定めております。当社では、取締役会が制定した「SOMPOグループERM基本方針」に基づき、「戦略的リスク経営(ERM)」の実効性を確保するため、グループ戦略・経営計画と合わせて、リスクテイクの指針としてリスクアペタイト原則、中期リスクテイク戦略およびリスクアペタイト指標からなる「SOMPOグループリスクアペタイトステートメント」を定めております。 グループCEOの諮問機関であるグループ執行会議では、グループのリスクアペタイトステートメント、中期グループERM推進方針、リスク許容度に関する対応方針・対応策などのリスク管理に関する事項について定期的に経営論議しております。 また、グループ執行会議の下部組織として、グループCROを委員長とするグループERM委員会を設置しております。グループERM委員会では、リスクテイク戦略などグループの戦略的リスク経営に関する重要な事項やリスク管理部、各主管部を通じた重大リスクのコントロールの状況等について、グループ横断で確認・議論を行っております。グループERM委員会では、リスクテイク戦略などグループの戦略的リスク経営に関する重要な事項やリスク統括部、各主管部を通じた重大リスクのコントロールの状況等について、グループ横断で確認・議論を行っております。その結果はグループ執行会議を経て取締役会へ報告を行っており、取締役会からの助言等も踏まえながらグループのリスク管理に関するガバナンスの強化への不断の取組みを継続する態勢としております。 グループCROは、「SOMPOグループERM基本方針」や「中期グループERM推進方針」をグループ会社に周知徹底し、また定期的なモニタリング、各社CROとのディスカッション等を通じ、グループ全体の戦略的リスク経営の実効性の向上を図っております。 グループ全体のガバナンス体制においては、グループの方針に沿ったリスク管理体制を整備し、リスク管理を各社にて自律的に行っております。当社および主要子会社においては、施策の策定および運用を行う各部門が自律的にリスク管理を行う第1線、専門的見地から第1線を支援・けん制するリスク管理部・各主管部による第2線、内部監査部門が独立した立場からリスクガバナンス体制の妥当性・有効性を監査する第3線の3線体制によりリスク管理の実効性確保および強化に努めております。 なお、2025年4月1日付けでリスク管理部はリスク統括部に名称変更しております。当社および主要子会社においては、施策の策定および運用を行う各部門が自律的にリスク管理を行う第1線、専門的見地から第1線を支援・牽制するリスク統括部・各主管部による第2線、内部監査部門が独立した立場からリスクガバナンス体制の妥当性・有効性を監査する第3線の3線体制によりリスク管理の実効性確保および強化に努めております。<リスク管理に関するガバナンス体制(2025年4月以降)><リスク管理に関するガバナンス体制> ③ リスクコントロールシステム、リスクと資本の状況 リスクコントロールシステムにおいては、「重大リスク管理」の枠組みで当社グループを取り巻く重大リスクを網羅的に特定し、定性的・定量的な評価を行っております。 定量化が可能なリスクについては「自己資本管理」「ストレステスト」「リミット管理」「流動性リスク管理」の枠組みで自己資本、流動性などに与える影響を様々な定量指標により分析・評価し、財務健全性およびその向上に必要なリスクコントロールの施策に関する経営論議を行っております。 ア.重大リスク管理 当社グループは、「事業に重大な影響を及ぼす可能性があるリスク」を「重大リスク」と定義し、事業の抱えるリスクをボトムアップのリスクアセスメントと、取締役会等によるトップダウンでの確認・議論を通じて網羅的に把握・評価しております。リスク評価の実施にあたっては、経済的損失や業務継続に加えて、お客さま、社会などのステークホルダーの観点でのレピュテーション影響を重視するように基準の明確化を図っております。重大リスクは、グループCROがリスクアセスメントや専門家等の見解に基づいて網羅的に把握し、リスクが当社グループに及ぼす影響を具体的なシナリオで想定した上で、発生可能性および影響度でリスクを定性・定量の両面から評価し、管理状況を年2回以上、グループERM委員会にて協議のうえ、グループ執行会議および取締役会に報告しております。重大リスクは、グループCROがリスクアセスメントや専門家等の見解に基づいて網羅的に把握し、リスクが当社グループに及ぼす影響を具体的なシナリオで想定したうえで、発生可能性および影響度でリスクを定性・定量の両面から評価し、管理状況を年2回以上、グループERM委員会にて協議のうえ、グループ執行会議および取締役会に報告しております。 管理態勢の強化が必要なリスクについては、グループ執行会議において議論を行っております。 また、現時点では具体的な影響シナリオの想定に基づく評価は困難であるものの、環境変化などにより新たに発現または変化し、今後、当社グループに大きな影響を及ぼす可能性のあるリスクを「エマージングリスク」と定め、個別の重大リスクと関連付けて適切に管理を実施しております。エマージングリスクの選定については、官民の各種情報を将来大きな影響をもたらす可能性のある変化の兆候などの観点から収集・分析し、リスク候補をリストアップしたうえで、その中から重要性を踏まえてリスクを選定しております。 <重大リスクおよびエマージングリスクの管理プロセス> イ.自己資本管理 当社グループが保有する保険引受リスク、資産運用リスク、介護リスクおよびオペレーショナル・リスクを定量化したうえで、自己資本がリスク量と比べて充分な水準を維持できるよう管理を行っており、必要に応じ対応策を実施する態勢を整備しております。 リスクと資本の状況2025年3月期においては、事業の拡大などに伴うリスク増加の一方で、政策保有株式の計画を上回る売却やALMの推進による金利リスクのコントロールを実施した結果、同年3月末時点の当社グループのESR(注1)は256%とターゲットレンジ(200~250%、注2)を上回っており、十分な財務健全性を示す水準となっております。2026年3月期においては、Aspen Insurance Holdings Limited買収によるマイナス影響がある一方、政策保有株式の売却によるリスク減少や利益の積上げの結果、同年3月末時点の当社グループのESR(注1)は270%とターゲット資本水準(200%以上、注2)を上回っており、十分な財務健全性を示す水準となっております。 今後も、財務健全性を維持しつつ資本効率・利益安定性の更なる向上を目指すため、グループ収益の拡大と適切なリスクコントロールに取り組んでまいります。(注)1 ESR(Economic Solvency Ratio)は、リスクに対して確保している資本の十分性を示す指標であります。(注)1 ESR(Economic Solvency Ratio)は、リスクに対して確保している資本の十分性を示す指標であり、当社グループでは、事業ポートフォリオに即した内部モデルを用いて独自のESRを計算し、経営上の重要な指標の一つとして管理しております。2026年3月期から「経済価値ベース」に移行する規制上のソルベンシー・マージン比率につきましても、健全性の目安となる100%以上を確保するよう管理しております。2 ターゲットレンジは、2025年4月1日以降の基準を適用しております。2 2025年度通期決算から、ターゲットレンジおよびレンジ上限(250%)を撤廃し、これまでのレンジ下限である200%をターゲット資本水準として設定しております。 ウ.ストレステスト 当社グループの経営に重大な影響を及ぼし得る事象を的確に把握・管理するために、グループベースで「シナリオ・ストレステスト」、「リバース・ストレステスト」および「感応度分析」を実施し、資本およびリスクへの影響度を分析して、必要に応じ対応策を実施する態勢を整備しております。また、2025年3月末時点で、当社の想定するストレス下においても十分な資本を有していることを確認しております。また、2026年3月末時点で、当社の想定するストレス下においても十分な資本を有していることを確認しております。 シナリオ・ ストレステスト 大規模な自然災害や金融市場の混乱など、経営に重大な影響を及ぼすストレスシナリオが顕在化した際の影響を評価し、資本の十分性やリスク軽減策の有効性検証などに活用することを目的として実施しております。なお、環境変化などに適切に対応するため、ストレスシナリオの妥当性を定期的に検証しております。 リバース・ ストレステスト リスク許容度などに抵触する具体的な事象を探索することで脆弱性を特定し、あらかじめ具体的なストレス事象を想定した対策を検討することを目的として実施しております。 感応度分析 主なリスク要因の変動が資本とリスクに与える影響を把握するとともに、内部モデルが算出した理論値と実績値との比較を行い、内部モデルの妥当性を検証することを目的として実施しております。 エ.リミット管理 特定事象の発現により多額の損失が生じることを回避するため、与信リスク、出再リスク、自然災害リスクの各々に対してグループベースで最大限度額を定め、その範囲内でリスクの特性を踏まえたリミットを設定し、リミットを超過した場合には対応策を実施する態勢を整備しております。なお、2025年3月末時点で各リスクを適切にコントロールできていることを確認しております。なお、2026年3月末時点で各リスクを適切にコントロールできていることを確認しております。 オ.流動性リスク管理日々の資金繰り管理のほか、巨大災害発生時などの最大資金流出額を予想し、それに対応できる流動性資産が十分に確保されるよう管理しており、2025年3月末時点で当社に最大の資金流出をもたらすシナリオに対しても、十分な流動性資産を有していることを確認しております。日々の資金繰り管理のほか、巨大災害発生時などの最大資金流出額を予想し、それに対応できる流動性資産が十分に確保されるよう管理しており、2026年3月末時点で各保険子会社は最大の資金流出をもたらすシナリオに対しても、十分な流動性資産を有していることを確認しております。
前年
① リスク管理の全体像 当社グループのリスク管理の枠組みである戦略的リスク経営(ERM)は、経営における高性能な『羅針盤』として、次の「3つの機能」を強化・高度化し、損失を未然に回避するだけでなく、新規事業投資などの機会損失を低減させることで、当社グループを最適な方向に導く役割を果たしております。 ア. グループが置かれた現在地を正確に把握(現状の多面的な分析) イ. 将来起こりうるリスクを敏感に察知(重要なリスクの的確な把握と対策) ウ.グループが取るべき航路を提示(最適な事業ポートフォリオの提示) 戦略的リスク経営(ERM)は、資本・リスク・収益のバランスを取りながら企業価値の最大化を図る一連の経営管理プロセスとして「戦略執行に係るリスクテイク」と「経営基盤の安定に資するリスクコントロール」の2つの側面を持っております。リスクテイクの側面では、リスクアペタイトフレームワークを中心に資本・リスク・収益に関する分析を重要な経営判断に活かし(上記ウ)、リスクコントロールの側面では、当社グループを取り巻く多様なリスクを特定、分析、評価する仕組み(リスクコントロールシステム)を活用して(上記ア、イ)、不測の損失の極小化と利益の安定を目指しております。 ② リスク管理に関するガバナンス体制 当社では、取締役会が制定した「SOMPOグループERM基本方針」に基づき、「戦略的リスク経営(ERM)」の実効性を確保するため、グループ戦略・経営計画と合わせて、リスクテイクの指針としてリスクアペタイト原則、中期リスクテイク戦略およびリスクアペタイト指標からなる「SOMPOグループ リスクアペタイトステートメント」を定めております。 グループCEOの諮問機関であるグループ執行会議では、グループのリスクアペタイトステートメント、中期グループERM推進方針、リスク許容度に関する対応方針・対応策などのリスク管理に関する事項について定期的に経営論議しております。 また、グループ執行会議の下部組織として、グループCROを委員長とするグループERM委員会を設置しております。グループERM委員会では、リスクテイク戦略などグループの戦略的リスク経営に関する重要な事項やリスク管理部、各主管部を通じた重大リスクのコントロールの状況等について、グループ横断で確認・議論を行っております。その結果はグループ執行会議を経て取締役会へ報告を行っており、取締役会からの助言等も踏まえながらグループのリスク管理に関するガバナンスの強化への不断の取組みを継続する態勢としております。 グループCROは、「SOMPOグループERM基本方針」や「中期グループERM推進方針」をグループ会社に周知徹底し、また定期的なモニタリング、各社CROとのディスカッション等を通じ、グループ全体の戦略的リスク経営の実効性の向上を図っております。 グループ全体のガバナンス体制においては、グループの方針に沿ったリスク管理体制を整備し、リスク管理を各社にて自律的に行っております。当社および主要子会社においては、施策の策定および運用を行う各部門が自律的にリスク管理を行う第1線、専門的見地から第1線を支援・けん制するリスク管理部・各主管部による第2線、内部監査部門が独立した立場からリスクガバナンス体制の妥当性・有効性を監査する第3線の3線体制によりリスク管理の実効性確保および強化に努めております。 なお、2025年4月1日付けでリスク管理部はリスク統括部に名称変更しております。 <リスク管理に関するガバナンス体制(2025年4月以降)> ③ リスクコントロールシステム、リスクと資本の状況 リスクコントロールシステムにおいては、「重大リスク管理」の枠組みで当社グループを取り巻く重大リスクを網羅的に特定し、定性的・定量的な評価を行っております。 定量化が可能なリスクについては「自己資本管理」「ストレステスト」「リミット管理」「流動性リスク管理」の枠組みで自己資本、流動性などに与える影響を様々な定量指標により分析・評価し、財務健全性およびその向上に必要なリスクコントロールの施策に関する経営論議を行っております。 ア.重大リスク管理 当社グループは、「事業に重大な影響を及ぼす可能性があるリスク」を「重大リスク」と定義し、事業の抱えるリスクをボトムアップのリスクアセスメントと、取締役会等によるトップダウンでの確認・議論を通じて網羅的に把握・評価しております。リスク評価の実施にあたっては、経済的損失や業務継続に加えて、お客さま、社会などのステークホルダーの観点でのレピュテーション影響を重視するように基準の明確化を図っております。 重大リスクは、グループCROがリスクアセスメントや専門家等の見解に基づいて網羅的に把握し、リスクが当社グループに及ぼす影響を具体的なシナリオで想定した上で、発生可能性および影響度でリスクを定性・定量の両面から評価し、管理状況を年2回以上、グループERM委員会にて協議のうえ、グループ執行会議および取締役会に報告しております。 管理態勢の強化が必要なリスクについては、グループ執行会議において議論を行っております。 また、現時点では具体的な影響シナリオの想定に基づく評価は困難であるものの、環境変化などにより新たに発現または変化し、今後、当社グループに大きな影響を及ぼす可能性のあるリスクを「エマージングリスク」と定め、個別の重大リスクと関連付けて適切に管理を実施しております。エマージングリスクの選定については、官民の各種情報を将来大きな影響をもたらす可能性のある変化の兆候などの観点から収集・分析し、リスク候補をリストアップしたうえで、その中から重要性を踏まえてリスクを選定しております。 <重大リスクおよびエマージングリスクの管理プロセス> イ.自己資本管理 当社グループが保有する保険引受リスク、資産運用リスク、介護リスクおよびオペレーショナル・リスクを定量化したうえで、自己資本がリスク量と比べて充分な水準を維持できるよう管理を行っており、必要に応じ対応策を実施する態勢を整備しております。 リスクと資本の状況 2025年3月期においては、事業の拡大などに伴うリスク増加の一方で、政策保有株式の計画を上回る売却やALMの推進による金利リスクのコントロールを実施した結果、同年3月末時点の当社グループのESR(注1)は256%とターゲットレンジ(200~250%、注2)を上回っており、十分な財務健全性を示す水準となっております。 今後も、財務健全性を維持しつつ資本効率・利益安定性の更なる向上を目指すため、グループ収益の拡大と適切なリスクコントロールに取り組んでまいります。 (注)1 ESR(Economic Solvency Ratio)は、リスクに対して確保している資本の十分性を示す指標であります。 2 ターゲットレンジは、2025年4月1日以降の基準を適用しております。 ウ.ストレステスト 当社グループの経営に重大な影響を及ぼし得る事象を的確に把握・管理するために、グループベースで「シナリオ・ストレステスト」、「リバース・ストレステスト」および「感応度分析」を実施し、資本およびリスクへの影響度を分析して、必要に応じ対応策を実施する態勢を整備しております。また、2025年3月末時点で、当社の想定するストレス下においても十分な資本を有していることを確認しております。 シナリオ・ ストレステスト 大規模な自然災害や金融市場の混乱など、経営に重大な影響を及ぼすストレスシナリオが顕在化した際の影響を評価し、資本の十分性やリスク軽減策の有効性検証などに活用することを目的として実施しております。なお、環境変化などに適切に対応するため、ストレスシナリオの妥当性を定期的に検証しております。 リバース・ ストレステスト リスク許容度などに抵触する具体的な事象を探索することで脆弱性を特定し、あらかじめ具体的なストレス事象を想定した対策を検討することを目的として実施しております。 感応度分析 主なリスク要因の変動が資本とリスクに与える影響を把握するとともに、内部モデルが算出した理論値と実績値との比較を行い、内部モデルの妥当性を検証することを目的として実施しております。 エ.リミット管理 特定事象の発現により多額の損失が生じることを回避するため、与信リスク、出再リスク、自然災害リスクの各々に対してグループベースで最大限度額を定め、その範囲内でリスクの特性を踏まえたリミットを設定し、リミットを超過した場合には対応策を実施する態勢を整備しております。なお、2025年3月末時点で各リスクを適切にコントロールできていることを確認しております。 オ.流動性リスク管理 日々の資金繰り管理のほか、巨大災害発生時などの最大資金流出額を予想し、それに対応できる流動性資産が十分に確保されるよう管理しており、2025年3月末時点で当社に最大の資金流出をもたらすシナリオに対しても、十分な流動性資産を有していることを確認しております。
今年
① リスク管理の全体像 当社グループのリスク管理の枠組みである戦略的リスク経営(ERM)は、経営における高性能な『羅針盤』として、次の「3つの機能」を強化・高度化し、損失を未然に回避するだけでなく、新規事業投資などの機会損失を低減させることで、当社グループを最適な方向に導く役割を果たしております。 ア. グループが置かれた現在地を正確に把握(現状の多面的な分析) イ. 将来起こりうるリスクを敏感に察知(重要なリスクの的確な把握と対策) ウ.グループが取るべき航路を提示(最適な事業ポートフォリオの提示) 戦略的リスク経営(ERM)は、資本・リスク・収益のバランスを取りながら企業価値の最大化を図る一連の経営管理プロセスとして「戦略執行に係るリスクテイク」と「経営基盤の安定に資するリスクコントロール」の2つの側面を持っております。リスクテイクの側面では、リスクアペタイトフレームワークを中心に資本・リスク・収益に関する分析を重要な経営判断に活かし(上記ウ)、リスクコントロールの側面では、当社グループを取り巻く多様なリスクを特定、分析、評価する仕組み(リスクコントロールシステム)を活用して(上記ア、イ)、不測の損失の極小化と利益の安定を目指しております。 ※上記の図は、2026年5月以降の体制 ② リスク管理に関するガバナンス体制 当社では、取締役会が制定した「SOMPOグループERM基本方針」に基づき、「戦略的リスク経営(ERM)」の実効性を確保するため、グループ戦略・経営計画と合わせて、リスクテイクの指針としてリスクアペタイト原則、中期リスクテイク戦略およびリスクアペタイト指標からなる「SOMPOグループリスクアペタイトステートメント」を定めております。 グループCEOの諮問機関であるグループ執行会議では、グループのリスクアペタイトステートメント、中期グループERM推進方針、リスク許容度に関する対応方針・対応策などのリスク管理に関する事項について定期的に経営論議しております。 また、グループ執行会議の下部組織として、グループCROを委員長とするグループERM委員会を設置しております。グループERM委員会では、リスクテイク戦略などグループの戦略的リスク経営に関する重要な事項やリスク統括部、各主管部を通じた重大リスクのコントロールの状況等について、グループ横断で確認・議論を行っております。その結果はグループ執行会議を経て取締役会へ報告を行っており、取締役会からの助言等も踏まえながらグループのリスク管理に関するガバナンスの強化への不断の取組みを継続する態勢としております。 グループCROは、「SOMPOグループERM基本方針」や「中期グループERM推進方針」をグループ会社に周知徹底し、また定期的なモニタリング、各社CROとのディスカッション等を通じ、グループ全体の戦略的リスク経営の実効性の向上を図っております。 グループ全体のガバナンス体制においては、グループの方針に沿ったリスク管理体制を整備し、リスク管理を各社にて自律的に行っております。当社および主要子会社においては、施策の策定および運用を行う各部門が自律的にリスク管理を行う第1線、専門的見地から第1線を支援・牽制するリスク統括部・各主管部による第2線、内部監査部門が独立した立場からリスクガバナンス体制の妥当性・有効性を監査する第3線の3線体制によりリスク管理の実効性確保および強化に努めております。 <リスク管理に関するガバナンス体制> ③ リスクコントロールシステム、リスクと資本の状況 リスクコントロールシステムにおいては、「重大リスク管理」の枠組みで当社グループを取り巻く重大リスクを網羅的に特定し、定性的・定量的な評価を行っております。 定量化が可能なリスクについては「自己資本管理」「ストレステスト」「リミット管理」「流動性リスク管理」の枠組みで自己資本、流動性などに与える影響を様々な定量指標により分析・評価し、財務健全性およびその向上に必要なリスクコントロールの施策に関する経営論議を行っております。 ア.重大リスク管理 当社グループは、「事業に重大な影響を及ぼす可能性があるリスク」を「重大リスク」と定義し、事業の抱えるリスクをボトムアップのリスクアセスメントと、取締役会等によるトップダウンでの確認・議論を通じて網羅的に把握・評価しております。リスク評価の実施にあたっては、経済的損失や業務継続に加えて、お客さま、社会などのステークホルダーの観点でのレピュテーション影響を重視するように基準の明確化を図っております。 重大リスクは、グループCROがリスクアセスメントや専門家等の見解に基づいて網羅的に把握し、リスクが当社グループに及ぼす影響を具体的なシナリオで想定したうえで、発生可能性および影響度でリスクを定性・定量の両面から評価し、管理状況を年2回以上、グループERM委員会にて協議のうえ、グループ執行会議および取締役会に報告しております。 管理態勢の強化が必要なリスクについては、グループ執行会議において議論を行っております。 また、現時点では具体的な影響シナリオの想定に基づく評価は困難であるものの、環境変化などにより新たに発現または変化し、今後、当社グループに大きな影響を及ぼす可能性のあるリスクを「エマージングリスク」と定め、個別の重大リスクと関連付けて適切に管理を実施しております。エマージングリスクの選定については、官民の各種情報を将来大きな影響をもたらす可能性のある変化の兆候などの観点から収集・分析し、リスク候補をリストアップしたうえで、その中から重要性を踏まえてリスクを選定しております。 <重大リスクおよびエマージングリスクの管理プロセス> イ.自己資本管理 当社グループが保有する保険引受リスク、資産運用リスク、介護リスクおよびオペレーショナル・リスクを定量化したうえで、自己資本がリスク量と比べて充分な水準を維持できるよう管理を行っており、必要に応じ対応策を実施する態勢を整備しております。 リスクと資本の状況 2026年3月期においては、Aspen Insurance Holdings Limited買収によるマイナス影響がある一方、政策保有株式の売却によるリスク減少や利益の積上げの結果、同年3月末時点の当社グループのESR(注1)は270%とターゲット資本水準(200%以上、注2)を上回っており、十分な財務健全性を示す水準となっております。 今後も、財務健全性を維持しつつ資本効率・利益安定性の更なる向上を目指すため、グループ収益の拡大と適切なリスクコントロールに取り組んでまいります。 (注)1 ESR(Economic Solvency Ratio)は、リスクに対して確保している資本の十分性を示す指標であり、当社グループでは、事業ポートフォリオに即した内部モデルを用いて独自のESRを計算し、経営上の重要な指標の一つとして管理しております。2026年3月期から「経済価値ベース」に移行する規制上のソルベンシー・マージン比率につきましても、健全性の目安となる100%以上を確保するよう管理しております。 2 2025年度通期決算から、ターゲットレンジおよびレンジ上限(250%)を撤廃し、これまでのレンジ下限である200%をターゲット資本水準として設定しております。 ウ.ストレステスト 当社グループの経営に重大な影響を及ぼし得る事象を的確に把握・管理するために、グループベースで「シナリオ・ストレステスト」、「リバース・ストレステスト」および「感応度分析」を実施し、資本およびリスクへの影響度を分析して、必要に応じ対応策を実施する態勢を整備しております。また、2026年3月末時点で、当社の想定するストレス下においても十分な資本を有していることを確認しております。 シナリオ・ ストレステスト 大規模な自然災害や金融市場の混乱など、経営に重大な影響を及ぼすストレスシナリオが顕在化した際の影響を評価し、資本の十分性やリスク軽減策の有効性検証などに活用することを目的として実施しております。なお、環境変化などに適切に対応するため、ストレスシナリオの妥当性を定期的に検証しております。 リバース・ ストレステスト リスク許容度などに抵触する具体的な事象を探索することで脆弱性を特定し、あらかじめ具体的なストレス事象を想定した対策を検討することを目的として実施しております。 感応度分析 主なリスク要因の変動が資本とリスクに与える影響を把握するとともに、内部モデルが算出した理論値と実績値との比較を行い、内部モデルの妥当性を検証することを目的として実施しております。 エ.リミット管理 特定事象の発現により多額の損失が生じることを回避するため、与信リスク、出再リスク、自然災害リスクの各々に対してグループベースで最大限度額を定め、その範囲内でリスクの特性を踏まえたリミットを設定し、リミットを超過した場合には対応策を実施する態勢を整備しております。なお、2026年3月末時点で各リスクを適切にコントロールできていることを確認しております。 オ.流動性リスク管理 日々の資金繰り管理のほか、巨大災害発生時などの最大資金流出額を予想し、それに対応できる流動性資産が十分に確保されるよう管理しており、2026年3月末時点で各保険子会社は最大の資金流出をもたらすシナリオに対しても、十分な流動性資産を有していることを確認しております。
「主要なリスク」の位置付けを再定義し、『重大リスク』の一覧(30項目)のうち管理態勢の強化が必要な項目を『主要なリスク』として選定する構成に変更した。従来の発生可能性・影響度のヒートマップ表に代えて、個別リスクごとに発生可能性・影響度を記載する形となった。また、委託先等に関するリスク、サイバーセキュリティ、AI関連リスク、機密情報・顧客情報漏えい、コンプライアンスリスク、コンダクトリスクが新たに主要なリスクとして記載され、損保ジャパンへの行政処分に基づく業務改善計画への言及が追加された。一方、競争環境の悪化・転換、マクロ経済環境の大幅な変化、パンデミック、税制・規制の変更、サステナビリティリスク、戦略投資・新事業に係るリスクの見誤り、システム戦略リスク、市場の大幅悪化などは主要なリスクの詳細記載から外れ、一覧のみの掲載に変わった。
前年 / 今年の本文を見る
差分(削除 / 追加)
① 重大リスクおよびその発生可能性・影響度の評価経営者が当社グループの経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があると認識している「主要なリスク」は、当社グループが定義する「重大リスク」であります。重大リスクおよびその発生可能性・影響度の評価は、下記のとおりであります。 <重大リスク一覧> <重大リスクのヒートマップ(発生可能性・影響度)> 影響度 発生可能性 経済的損失 業務継続性 レピュテーション毀損 極大 5,000億円以上 事業免許の取消し 信頼の極めて大幅な失墜 1年に1回以上 大 2,000億円以上 主要な業務の停止 信頼の大幅な失墜 (信頼回復に5年以上) 10年に1回以上 中 100億円以上 一部の業務の停止 信頼の失墜 (信頼回復に2~3年以上) 100年に1回以上 小 100億円未満 - 信頼の失墜の可能性は低い 100年に1回未満 また、エマージングリスクの状況は以下のとおりであります。 <エマージングリスク一覧> 革新的な医療技術 リスクの概要・ 当社事業への影響 ・革新的な医療技術により、疾病・傷害の治療方法等が変化することで、保険ニーズが変化する可能性 ・生命保険事業において第三分野保険の保有が多く、革新的な診断・治療技術が市場に普及することで、疾病の早期発見・生存率向上・治療期間長期化などにより、想定していた給付金の支払いが大きく変動する可能性 対応策の例 革新的な医療技術の状況や影響の調査。また、調査結果を踏まえ、将来の保険事業に与える影響を分析し、商品・サービスの開発に活用するなど今後の対応を検討 生物多様性の喪失 リスクの概要・ 当社事業への影響 ・生物多様性喪失に関する、規制の厳格化やビジネス影響、政府方針・消費者選好の変化に伴うレピュテーションリスク ・物理的リスクの観点では、台風・ハリケーンの激甚化や頻度増加、生態系を活用した減災機能の低下、被害悪化による火災保険等の保険金支払、再保険コストの増大や生態系サービスの劣化に伴う自然への依存度が高いセクターの業績悪化による保険収益の減少、投資リターンの減少 ・移行リスクの観点では、自然関連の訴訟等に伴う賠償責任保険の保険金支払増加、商品・サービスにおける生物多様性・自然資本の取組みや情報開示の優劣によるレピュテーションリスクや企業価値の低下 対応策の例 生物多様性・自然資本の開示基準に関する動向の調査や自社への影響評価を継続するとともに、国内外の保険事業バリューチェーンにおける生物多様性・自然資本への依存と影響を分析。 生成AI等がもたらす新たなリスク リスクの概要・ 当社事業への影響 ・AIの急速な普及による社会的な変化などに対応できないこと、またはAI活用の遅れによる機会損失、競争力低下 ・AIの業務利用における誤情報のお客さま等への提供、知的財産権の侵害、情報漏えい等、およびこれらに伴う社会的信用の失墜 対応策の例 社内業務利用等のAI活用推進。AIシステム開発時のリスク評価、利用開始後のモニタリングなどのガバナンス態勢の構築。利用者向けのガイドライン提供による社内教育・注意喚起 不確実性の高い要因による重要インフラの停止 リスクの概要・ 当社事業への影響 セキュリティが不十分な物理的またはデジタル重要インフラの大規模・長期停止による当社の事業中断、想定外の巨額の保険金支払等 対応策の例 太陽嵐等を含めた不確実性の高い各種要因による災害の発生可能性や重要インフラに及ぼす影響に関する調査・分析を実施 ビジネスと人権に関する規制・ガイドライン強化 リスクの概要・ 当社事業への影響 ・グローバルな人権に関する法律や規制・ガイドラインの変更が人権に対する社会の感度を高め、それによって増加するステークホルダーからの人権訴訟の増大やレピュテーション毀損 ・ステークホルダーから人権訴訟があった場合、訴訟に対応するための費用の発生。その他、人権尊重に関する当社グループの取組みが社会から不適切とみなされ、レピュテーションを毀損しブランド毀損や企業価値・信用の低下 対応策の例 ビジネスと人権に関する規制・ガイドラインで求められる事項に則った方針の公表、人権リスクのアセスメント強化、ステークホルダーとの対話を実施。グループ全体での人権デュー・ディリジェンスの取組みを実施する体制構築 ② 重大リスクの分類ごとのリスクの概要と対応策の状況 経営戦略リスク経営者が当社グループの経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクは、当社グループでは「重大リスク」として管理しております。各重大リスクのリスクシナリオは直近の事業環境等を踏まえ随時見直しをしており、影響度や発生可能性についてもシナリオの見直しに合わせて再評価を実施しております。1. 競争環境の悪化・転換また、重大リスクのうち、経営の議論に基づき、管理態勢を強化する必要性が高いと考えられる「主要なリスク」を選定しております。<リスク概要> デジタル関連等の異業種からの新規参入や生成AIをはじめデジタル技術進展への対応不十分による競争力・収益基盤の劣化・毀損、シェアリング経済の拡大や国内の人口減少・高齢化等を背景としたマーケット規模の縮小や技術革新に伴う事故の減少による保険ニーズの減少等による当社グループの経営成績等への影響当該リスクは、目指すべき姿および取組方針を設定したうえで対応策を講じ、リスク管理状況をグループERM委員会にて協議し、定期的にグループ執行会議および取締役会に報告するなど、管理態勢の強化を図っております。<対応策の状況> デジタル戦略、M&A等を実行し、「SOMPOのパーパス」実現へのトランスフォーメーションを進めております。例えば、生成AI活用・データドリブンな意思決定を可能にするワークフローの構築等をはじめとした既存事業の生産性向上、デジタル技術の活用や、防災・減災・モビリティ領域等における社会課題起点での新商品・サービスを通じた新たな価値創造、それらの実現を支えるデジタル分野の専門人材の採用・育成によるデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めております。これらをまとめたリスクの一覧は以下のとおりであります。また、主要なリスクの概要と対応策の状況を②以降に記載しております。2. マクロ経済環境の大幅な変化<重大リスクおよび主要なリスク一覧><リスク概要> 世界経済の減速による収入の大幅減少、急激なインフレ進行による事業コスト・支払保険金の増加を商品・サービス価格に転嫁できない可能性や金融資産の価値下落〇 マクロ経済環境の大幅な変化 ● 地政学リスク 〇 市場の大幅悪化 〇 投融資先、出再先の破綻 〇 法規制等の変更 〇 競争環境の悪化・転換 ● 気候変動(物理的リスク) 〇 国内巨大地震 〇 国内巨大風水災 〇 海外巨大自然災害 〇 サステナビリティリスク 〇 従来型爆弾テロ 〇 テクノロジー巨大災害(サイバー) 〇 事業中断 〇 パンデミック ● 委託先等に関するリスク 〇 大規模災害時の資金繰り 〇 システム障害 ● サイバーセキュリティ ● AI関連リスク ● 機密情報・顧客情報漏えい(サイバー攻撃を除く) ● コンプライアンスリスク 〇 介護事業における重大不祥事件 ● コンダクトリスク 〇 レピュテーションリスク ● ガバナンス不十分(内部統制の機能不全) 〇 戦略投資・新事業に係るリスクの見誤り 〇 介護事業環境の見誤り 〇 システム戦略リスク ● 人的資本リスク<対応策の状況> 世界経済の減速や急激なインフレ変動など、マクロ経済の状況が事業に与える影響を注視し、保険料収入や支払保険金などの適切な見積もりおよびそれを踏まえた施策を講じております。また、マクロ経済環境の変化は、運用資産の価格変動を通じて当社の資本の状況にも大きな影響を与えるため、発生しうる複数のシナリオを設定したうえで、当社グループへの影響を分析し、対応策を講じております。※○は重大リスク、●はそのうち主要なリスクを示しております。3. 地政学リスク② 主要なリスクの概要と対応策の状況 地政学リスク (発生可能性:大、影響度:中) <リスク概要>地政学的緊張の高まりによる制裁の応酬や重大事象の発生などによる当社グループへの波及的な影響(金融資産の価値下落、支払保険金増大、事業中断など)・地政学的緊張の高まりによる制裁の応酬や重大事象の発生などによる当社グループへの波及的な影響(金融資産の価値下落、支払保険金増大、事業中断など) <対応策の状況>外部専門家の知見も活用して、当社グループに大きな影響を及ぼすシナリオ(市場への影響含め)を調査し、財務的な影響の検証を行い、経営上の影響を見極められるよう注視しております。外部専門家の知見も活用して、当社グループに大きな影響を及ぼすシナリオを調査し、市場動向などを踏まえた財務的な影響の検証を行い、経営上のリスクを適時に見極められるよう注視しております。また、危機発生時の役職員の行動等を示したマニュアルや業務継続計画等を整備し、訓練や自主点検を通じて、実効性のある危機対応体制の維持に努めております。4. パンデミック <リスク概要> 人々の生活や産業活動に制約をかけるレベルのパンデミック(世界的な大流行)が発生した場合の当社グループに及ぼす影響(支払保険金増大、世界経済の減速による事業計画の未達、事業中断、金融資産の価値下落など) <対応策の状況> 新型コロナウイルスのパンデミック時に得た経験を踏まえ、新たな感染症等のパンデミックの発生に備えた業務継続計画を策定し、定期的に訓練を実施するとともに、業務継続計画の有効性の検証を行っております。また、その後の大きな変化から来る機会と脅威に柔軟に対応できるよう、環境変化への注視など続けてまいります。 5. 税制・規制の変更 <リスク概要> 保険業に係る法規制、監督態勢、金融行政方針等の大幅な変更に対して適切な対応が実施されないリスク(行政処分、イノベーション機会の喪失、事業コストの増大、訴訟に伴う賠償金の支払い、レピュテーション毀損など) <対応策の状況> 関連法令の改正状況の把握に努め、必要な対応を実施しております。また、「損害保険業の構造的課題と競争のあり方に関する有識者会議」や金融審議会「損害保険業等に関する制度等ワーキング・グループ」における議論等、損害保険業の構造改革に関する動向を適時適切に把握しております。 6. ガバナンス不十分(内部統制の機能不全) <リスク概要> グループガバナンス機能(内部統制システムの整備・運用を含む)の発揮が不十分なことで生じるリスク(当社とグループ会社間におけるコミュニケーション不足・情報共有不足を起因とした当社の監督機能の不全。意思決定プロセスなどに対する内部統制システムの機能不全による戦略目標の実現不能、規制からの逸脱、レピュテーション毀損など。) <対応策の状況> グループガバナンスを適切に機能させるために、リスクベースでグループ会社の内部統制の十分性・実効性を適時・適切に把握する管理・モニタリング体制の検証・強化を進めております。具体的には、損保ジャパンについては、当社役員の取締役兼任者を増員し、取締役会議長をグループCEOが務める等、監督態勢を強化しております。また、不芳情報の報告を含む当社とグループ会社間のコミュニケーションの活性化および内部通報制度の利用促進・スピークアップ風土の醸成に取り組んでおります。 7. 戦略投資・新事業に係るリスクの見誤り <リスク概要> 戦略投資・新事業(デジタル技術関連を含む)に対するリスク認識が不十分なことによる、出資金の毀損、レピュテーション毀損、デジタル技術・システムによる投資対効果不発揮 <対応策の状況> デジタル戦略・M&Aや大規模システム開発等の大規模投資は取締役会等で妥当性を十分議論して実行しておりますが、環境変化や想定を超える困難などのために期待した成果が得られない可能性があるため、実行後も定期的に所定の基準に基づいて妥当性が失われていないことおよび撤退基準に抵触していないことを確認しております。 8. システム戦略リスク <リスク概要> ・外部環境の急速な変化、プロジェクトマネジメントの不備、システム開発の複雑化、人材不足等の各種要因により、各事業に大きな影響を及ぼす大規模なシステム開発プロジェクトにおいて、スケジュール延伸、予算超過、品質低下等が発生するリスク ・ビジネスの機会損失、ROIの低下、企業の信用毀損の発生や他社との競争力の劣後等への影響 <対応策の状況> 適切なITガバナンスを確保するため国際標準に沿った管理プロセスを整備しております。また、大規模システム開発プロジェクトに対しプロジェクトモニタリングを実施する態勢を整え、適切なプロジェクトの遂行に努めております。 9. 気候変動(物理的リスク)気候変動(物理的リスク) (発生可能性:中、影響度:大) <リスク概要> ・気候変動による想定を超える巨大風水災損害(雪・雹災等を含む)の発生、または発生頻度の上昇による保険引受収支への影響 ・風水災損害の拡大に伴い再保険マーケットがハード化し、再保険キャパシティが大幅に減少することによるリスクの集積および利益安定性の低下<対応策の状況>IPCC(気候変動に関する政府間パネル)、NGFS(気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク)などの外部機関の研究成果や、大学等の研究機関と連携して得た科学的知見を踏まえた取組みを進めており、気象・気候ビッグデータを用いた大規模分析によって、台風や洪水、海面水位の変化の影響を受ける高潮の平均的な傾向変化や極端災害の発生傾向について、平均気温が上昇した気候下での長期的な影響を把握するための取組みを行っております。また、巨大風水災損害が当社グループに及ぼす影響をコントロールするために、商品改定・引受条件見直しを行っております。 10. サステナビリティリスク <リスク概要> ・サステナビリティに関する企業への社会的要請が高まる中で、脱炭素社会への移行に向けた商品・サービス展開の遅れ等、対応が不十分なことによるステークホルダーからのレピュテーション毀損。気候変動対応に係る規制強化等による化石燃料資産の価格下落(座礁資産) ・ビジネスと人権の規範に反する不適切な行為・事象の発生、発生時の不十分な対応・未是正によるステークホルダーからのレピュテーション毀損 <対応策の状況> 移行リスクについては、保険引受や資産運用を中心としたグリーントランジションプランを掲げ取組みを進めるとともに、人権リスクに関しては、各事業の事業プロセス(バリューチェーン全体)を対象に発生する可能性のある「潜在的な影響とリスク」を特定し、評価を行っております。これらの取組みについては、グループCSuOを議長とする「グループサステナブル経営推進協議会」において、状況把握、協議を行い、取締役会等に報告する体制を構築しております。 11. 人的資本リスク <リスク概要> ・多様な意見が受け入れられるコーポレートカルチャーへの変革が進まないことによる従業員エンゲージメント低下 ・グループ人材を強化できず、また、DEI等に対する対応不十分により人材確保ができず、戦略的な人材配置計画が実現しない状態の発生 <対応策の状況> 人的資本のリスクについて、人事制度面では、人材競争力の向上を図るため、自律的なキャリア形成を促進するジョブ型人事制度や多様な働き方を実現する制度など、自分自身の人生の意義や目的あるいは働く意義である「MYパーパス」に基づくキャリアを描ける人事制度を構築しているほか、自律的な学びを促進するためのプラットフォームを整備して、その機会を従業員に提供しております。また、性別、障害の有無、国籍、年齢等に捉われない人材を登用したうえで、人材への投資を拡大することにより従業員の専門性向上を図り、さらには遵守しなければならない行動原則等の策定を含めた、グループ企業理念体系の見直しを実施し、グループ役職員の認識・思考・価値観および行動の変革および浸透を図っております。 財務・運用リスク 12. 市場の大幅悪化 <リスク概要> ・国内外の有価証券等に幅広く投資しており、株式・為替・金利相場の変動により、資産の価値が下落した場合の投資実現損や時価評価損の発生、公正価値の下落等による当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性 ・予定利率(契約時にお客さまにお約束する運用利回り)を設定した契約期間が長期の保険商品を販売しており、金利の低下局面で、実際の運用利回りが予定利率を下回る可能性 ・反対に、金利の上昇局面では、主に貯蓄性商品において、お客さまが予定利率の高い商品に乗り換えることに伴う保険契約の解約が増加する可能性 ・国内生命保険事業については、保険商品の長期性から保険負債の金利感応度が大きく、資産の金利感応度とミスマッチが生じることにより、金利変動時に実質自己資本が減少するリスクが大きくなる可能性 <対応策の状況と評価> 当社グループは、保有することで保険取引において公正な競争を阻害する要因となりうる株式については、2030年度末を目処に保有残高ゼロとする計画を策定しております。特に2024年度以降は削減ペースを加速させ、着実に残高が減少しており、株式相場下落の影響が低減するよう努めております。また、為替変動の影響については、グループベースで為替リスク量をモニターし、円高により自己資本が大幅に減少するリスクを管理しております。 積立保険の満期返戻金や国内生命保険事業などの長期の保険負債の金利感応度に対しては、経済価値ベースの観点と保険業法に基づく会計の観点とのバランスを踏まえつつ長期の投融資を実行することで、資産負債全体の金利感応度を低減させ、実質自己資本に対する金利変動の影響を抑制するとともに、国内生命保険事業では、保障性商品をはじめとする金利の影響を受けにくい商品の保有割合を高めることにも努めております。なお、市場の大幅悪化など、経営に重大な影響を及ぼすストレスシナリオが顕在化した際の影響を定期的に評価しております。 13. 投融資先、出再先の破綻 <リスク概要> 投融資先・保証保険の保証先の破綻や信用力低下等による金融資産の価値下落・保険金支払、また出再先再保険会社の破綻等に伴う再保険金回収不能による当社グループの経営成績等への影響 <対応策の状況> 投融資先については特定の与信先への集中、また再保険の出再先については特定の再保険会社への集中を回避するため、社内格付に応じたリミットを設定し、当該リミットを超えることがないように定期的にモニタリングを実施して適切に管理しております。台風や洪水、海面水位の変化の影響を受ける高潮の平均的な傾向変化や極端災害の発生傾向について、平均気温が上昇した気候下での長期的な影響を把握するための分析を行っております。分析にあたっては、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)、NGFS(気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク)などの外部機関の研究成果や、大学等の研究機関と連携して得た科学的知見に加え、気象・気候ビッグデータや損害保険料率算出機構の自然災害リスクモデル等も活用したリスク評価を行っております。14. 大規模災害時の資金繰りまた、巨大風水災損害が当社グループに及ぼす影響をコントロールするために、商品改定・引受条件見直しを行っております。 委託先等に関するリスク (発生可能性:大、影響度:大) <リスク概要>大規模災害時等の資金繰りのために多額の借入れや金融資産の売却等が必要となることによる当社グループの経営成績等への影響・代理店等を含む重要な外部委託先の業務遂行能力不足、経営破綻、法令等違反、不適切行為、サービス撤退等により委託業務の継続が困難となる状態の発生および賠償金支払やレピュテーション毀損 <対応策の状況>資金繰りについては保険子会社ごとに管理しており、巨大災害時の資金ニーズや金利上昇に伴う解約増加等に対応できる流動性資産が十分確保されるようにして管理しております。 オペレーショナルリスクおよびコンプライアンスリスク 15. 委託先・提携先に関するリスク <リスク概要> 代理店等を含む重要な外部委託先の業務遂行能力不足、経営破綻、法令等違反、不適切行為、サービス撤退等による委託業務の継続が困難となる状態の発生および賠償金支払やレピュテーション毀損一般の外部委託先に対しては外部委託管理基本方針等に基づく適切な管理を行うとともに、保険募集を委託する代理店に対しては、別途関連する規程等に基づき指導・管理を行っております。<対応策の状況> 当社グループは、当社および損保ジャパンに対する行政処分の指摘を受けて、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり再発防止策を進めております。その中でも、コンプライアンスやお客さま保護を重視する健全な企業風土を醸成し、グループ役職員の認識・思考・価値観および行動を変革するために、遵守しなければならない行動原則等の策定を含めた、グループ企業理念体系の見直しを行いました。今後さらなる浸透を図るべく周知、教育等を行っていく予定であります。当社グループは、当社および損害保険ジャパン株式会社(以下「損保ジャパン」といいます。)に対する行政処分に基づき、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり業務改善計画に取り組んでおります。業務改善計画では、実効性のある代理店管理態勢の確立に向けた対策を講じるとともに、コンプライアンスやお客さま保護を重視する健全な企業風土を醸成し、グループ役職員の認識・思考・価値観および行動を変革するために、遵守しなければならない行動原則等の浸透を図っております。 また、法規制や社会規範および企業倫理に則った適正な企業活動を行うための態勢を整備するだけではなく、グループ各社で発生している不適切事案の具体事例を分析し、共通する課題への対策を実施することなどにより、グループ全体の内部統制システムの実効性向上に努めてまいります。16. システム障害 <リスク概要> ・機器の故障、人為的ミス、情報システムの不備といった内部要因や災害等の外部要因により、情報システムの停止、誤作動等のシステム障害が発生するリスク ・復旧コストの発生やサービス停止による機会損失、信用失墜による取引等への影響 <対応策の状況> 適切なITガバナンスを確保するため国際標準に沿った管理プロセスを整備しております。各種手順や基準を定めることでシステム障害の未然防止を図るとともに、システム障害等の定期的な分析、事業継続計画(BCP)の整備、平時からの訓練といった各種対策を実施することで、継続的にシステムリスクの低減等に努めております。 17. サイバーセキュリティサイバーセキュリティ (発生可能性:大、影響度:大) <リスク概要> ・サイバー攻撃により当社グループまたは代理店・委託先へのセキュリティ侵害が発生し、情報システムの停止、誤作動、不正使用、データ破壊・改ざん、重大な情報漏えい、サプライチェーンの寸断等が発生するリスク ・調査・復旧コストの発生やサービス停止による機会損失、信用失墜による取引等への影響の他、個人情報保護法やEU一般データ保護規則(GDPR)等の各国法令違反等の発生<対応策の状況>日々高度化・巧妙化するサイバー攻撃に対しては、対応能力を継続的に向上させることが何よりも重要と認識しております。サイバー攻撃に対する管理態勢を整えるとともに、グループ一丸となってサイバーセキュリティ対策(詳細は後述「サイバーセキュリティへの取組み」を参照)に取り組み、対応能力の継続的な向上を図っております。 なお、2025年4月21日、損保ジャパンのウェブシステムに対する第三者による不正アクセスが発覚し、お客さまの情報の一部が外部に流出した可能性があることを認識しました。本件による影響を確認のうえ適切に対応を行うとともに、事案発生を踏まえた管理態勢の見直しを進めてまいります。 18. 労務リスク日々高度化・巧妙化するサイバー攻撃に対しては、対応能力を継続的に向上させることが何よりも重要との認識のもと、当社グループでは「SOMPOグループサイバーセキュリティ基本方針」を定め、グループ全体でサイバーリスク管理態勢の整備に努めております。グループ各社のサイバーセキュリティ対策状況を定量的にモニタリングし可視化を行う「サイバーメトリックス」を運用する他、当社内にサイバーCoE(Center of Excellence)を設置し、グループ一丸となってサイバーセキュリティ対策に取り組み、対応能力の継続的な向上を図っております。 AI関連リスク (発生可能性:大、影響度:中) <リスク概要>・国内外の労働関連法令違反や過重労働に係る訴訟や離職者増加などによる、事業停止やレピュテーション毀損、健康経営取組みの不十分 ・パワハラなどの各種ハラスメントを主因とした従業員の心身の不調、生産性低下などによるコスト負担や退職者の増加およびそれに伴う人材採用や要員確保が困難となる状態の発生・生成AIを組み込んだシステム開発にあたり、知的財産やプライバシー侵害および虚偽情報生成を抑制できず、結果として誤った判断を行ったり、風評等を発生させるリスク ・AI活用における規程・ガイドラインなどのルールやその運用の不備、または役職員のAIリテラシーの不足による上記リスクの顕在化 <対応策の状況>長時間労働等による労務リスクについては、適正な勤怠管理を徹底し、またハラスメントの撲滅、メンタルヘルス対策、健康経営推進およびキャリア採用者の拡充等を通じたインクルーシブな文化の醸成に取り組んでおります。「SOMPOグループAIガバナンス基本方針」およびAIツール導入の際のリスク評価等に関する規程、利用者ガイドラインなどの策定によりガバナンス態勢を整備するとともに、実効性の向上に取り組んでおります。開発するシステムが「高リスク」と評価された場合は、第三者による専門的なモデルテストを実施し、結果に基づき必要な対策を講じております。19. 機密情報・顧客情報漏えい(サイバー攻撃を除く)AIリテラシー習熟を目的とした社内研修を必須化し、AI活用を行う社員の知識の向上およびルールの定着を図っております。 機密情報・顧客情報漏えい(サイバー攻撃を除く) (発生可能性:大、影響度:大) <リスク概要>グループ各社において、役職員による重大な情報漏えいの発生を起因とした賠償金支払およびレピュテーション毀損・グループ各社において、役職員による重大な情報漏えいの発生に起因する賠償金支払およびレピュテーション毀損 <対応策の状況>「SOMPOグループ顧客情報管理基本方針」等を定め、各種の安全管理措置などの管理態勢を整備し、重大な情報漏えい発生の未然防止を図っております。「SOMPOグループ顧客情報管理基本方針」等を定め、お客さまに関する情報を保全し適切な取扱いを行うため、各種の安全管理措置などの管理態勢を整備し、重大な情報漏えい発生の未然防止を図っております。 また、情報漏えいの具体的事例を分析し、グループで共通する課題への対策を実施するなど、グループ全体の予防統制の強化に取り組んでおります。20. コンプライアンスリスクコンプライアンスリスク (発生可能性:大、影響度:極大) <リスク概要> ・当社グループの各事業に適用される法規制や海外事業を展開する各国・地域で適用される法規制への違反とこれに伴う課徴金等の支払い、役職員等による不正行為、外部からの犯罪行為、訴訟に伴う賠償金の支払い等 ・法令違反や不祥事等の発生による当社グループの社会的信頼・信用の失墜<対応策の状況> 法規制や社会規範および企業倫理に則った適正な企業活動を行うための態勢を整備するだけではなく、グループ各社で発生している不祥事等の具体事例を分析し、グループで共通する課題への対策を実施することなどにより、グループ全体の内部統制システムの実効性向上に努めております。役職員へは、「SOMPOグループコンプライアンス行動規範」や役職員を業務の中で正しい判断・行動へ導くための判断基準である「SOMPOのYes」などの研修を実施、コンプライアンス意識の浸透・定着を推進しております。役職員に対しては、「SOMPOグループコンプライアンス行動規範」や役職員を業務の中で正しい判断・行動へ導くための判断基準である「SOMPOのYes」などの研修を実施し、コンプライアンス意識の浸透・定着を推進しております。また、不祥事等の早期発見を図るため、内部通報制度の利用に関するグループ共通の相談受付窓口を設置し、その実効性を検証しながら運用しております。21. コンダクトリスク <リスク概要> ・当社グループが提供する商品・サービスや業務慣行と社会やお客さまをはじめとしたステークホルダーの期待との間にギャップが生じることによる企業価値の毀損 ・当社グループの商品・サービスや個人情報収集、AI活用などに関するガバナンスがステークホルダーの期待を下回る、および市場の健全性に悪影響を及ぼす可能性 <対応策の状況> コンプライアンスやお客さま保護を重視する健全な企業風土を醸成するため、グループ全役職員に適用される「SOMPOグループコンプライアンス行動規範 実践の手引き」をリニューアル、また「SOMPOのYes」を策定し、浸透を図るべく継続的に周知・教育等を行ってまいります。 事業固有リスク 22. 国内巨大地震、23.国内巨大風水災、24. 海外巨大自然災害 <リスク概要> ・大規模な自然災害が発生し、多額の保険金等の支払いが発生することによる、保険引受収支への影響 ・再保険の手配が困難となる等の影響により、リスクアペタイトに沿ったリスク管理が難しくなる状態 <対応策の状況> 自然災害リスクについて、集積が過大とならないよう、グループの資本水準を踏まえたリミットを地域別・自然災害種類別に設定し、当該リミットを超えることがないように定期的にモニタリングを実施して適切に管理しております。また、ストレステストを定期的に行い資本の十分性を確認しつつ、再保険の活用や資本の充実を通じて事業の安定化を図るとともに、自然災害による保険金支払のリスクについて定量的に評価することで、適切な料率設定・商品設計を行っております。 25. テクノロジー巨大災害(サイバー) <リスク概要> 大規模なサイバー攻撃等が発生し、多額の保険金の支払いが発生することによる、保険引受収支への影響 <対応策の状況> 主要な保険子会社において、リスクモデルによる定量評価に基づくサイバー保険の予想最大損害額を算出し、あらかじめ設定したリミットまたはガイドラインに対する状況を定期的にモニタリングしております。 26. 従来型爆弾テロ <リスク概要> 大規模なテロ攻撃から生じる、人的・物的・経済的混乱による甚大な損害 <対応策の状況> 従来型爆弾テロなどの予想最大損害額を算出し、予め設定したリミットに対する状況を定期的にモニタリングしております。 27. 介護事業環境の見誤り <リスク概要> ・在宅介護から施設介護までフルラインナップの介護サービスを提供していることから生じる、介護事業環境を見誤るリスク ・介護保険法の改正ならびに介護報酬の改定、介護市場における競争激化、介護人材の需給ギャップ拡大などに起因する従業員確保が困難となる状態の発生 <対応策の状況> SOMPOケア株式会社では、将来に向かって拡大していく介護人材の需給ギャップを見据え、データとテクノロジーの活用によって、介護施設のオペレーションの効率化を図ることで時間を創出し、人は人にしかできないことに注力し品質を伴う生産性向上を実現する「未来の介護」を追求しながら、介護事業の持続的成長を目指します。さらに、この流れを介護業界全体へ波及させることで、介護の未来を変えていきます。 28. 介護事業における重大不祥事件コンダクトリスク (発生可能性:大、影響度:極大) <リスク概要>・重大不祥事件が発生してブランド価値を毀損するリスク ・食中毒、集団感染症の発生、高齢者事業特有の事故等の発生およびそれらによる社会的信頼・信用の毀損、レピュテーション毀損・当社グループが提供する商品・サービスや業務慣行と社会やお客さまをはじめとしたステークホルダーの期待との間にギャップが生じることによる企業価値の毀損 ・当社グループの商品・サービスや個人情報収集、AI活用などに関するガバナンスがステークホルダーの期待を下回る、および市場の健全性に悪影響を及ぼす可能性 <対応策の状況>SOMPOケア株式会社では、ご利用者さまとの信頼を築くため、コーポレート・ガバナンス体制、事業所管理体制の構築に取り組んでおります。ガバナンス・リスク・クオリティ・コンプライアンス委員会を経営会議の諮問機関として設置し、リスク管理・品質にかかわる重大事象への対応や、内部監査結果などの内部統制に関する事項の審議を実施するとともに、本社リスク管理部門では事故情報を集約し、再発防止策の周知・徹底を図っております。 その他リスク 29. 事業中断コンプライアンスやお客さま保護を重視する健全な企業風土を醸成するため、グループ全役職員に適用される「SOMPOグループコンプライアンス行動規範 実践の手引き」および「SOMPOのYes」を策定し、浸透を図るべく継続的に周知・教育等を行ってまいります。 ガバナンス不十分(内部統制の機能不全) (発生可能性:大、影響度:大) <リスク概要>大規模地震等の自然災害、大規模テロ攻撃、新型感染症等のパンデミック、サイバー攻撃等による大規模システム障害等が発生し、本社機能、保険金支払、介護サービスの提供などにおける円滑な業務運営が阻害される状態・グループガバナンス機能(内部統制システムの整備・運用を含む)の発揮が不十分なことで生じるリスク(当社とグループ会社間におけるコミュニケーション不足・情報共有不足に起因する当社の監督機能の不全。意思決定プロセスなどに対する内部統制システムの機能不全による戦略目標の実現不能、規制からの逸脱、レピュテーション毀損など。) <対応策の状況>当社グループでは、従来から大規模な地震などの自然災害、新型感染症等のパンデミックの発生、サイバー攻撃等による大規模システム障害発生の有事に備えた業務継続計画を策定し、定期的に訓練を実施するとともに、業務継続計画の有効性の検証・改善等に努めております。 また、直近では、「首都直下地震」や「南海トラフ地震」の被害想定に基づくグループ各社の業務継続計画の整備状況の点検や最新の通信手段・電力ファシリティの配備、サイバー対応の有事体制やグループ内連携フローの明確化などを通じて、更なる危機対応力向上へ向け、グループ各社の重要業務の継続のための改善を行っております。グループガバナンスを適切に機能させるために、リスクベースでグループ会社の内部統制の十分性・実効性を適時・適切に把握する管理・モニタリング体制の検証・強化を進めております。具体的には、当社の代表執行役が損保ジャパンの取締役を兼任するなど監督態勢を強化しております。また、不芳情報の報告を含む当社とグループ会社間のコミュニケーションの活性化および内部通報制度の利用促進・スピークアップ風土の醸成に取り組んでおります。30. レピュテーションリスク人的資本リスク (発生可能性:大、影響度:大) <リスク概要>ネガティブ情報がマスメディアの報道・インターネット上の記事等に流布されることによるブランド価値の毀損・「働きやすさ」「社員と組織の成長」「働きがい」が実現できないことで、社員の挑戦や学び、専門性強化が進まず、新たな価値創出、持続的な価値創造が実現できないリスク ・優秀な人材の確保・定着が困難となり、戦略的な人材配置が実行できず、生産性や企業競争力の低下につながるリスク <対応策の状況>レピュテーションリスクについては、当社が定める規程において、ネガティブ情報による信用毀損リスクをコントロールする方法を明確化し、迅速かつ適切に対応することで、影響の抑制を図っております。また、危機発生時に情報開示要否を判断するための基準を作成し、適時適切な情報開示を徹底しております。さらに、不芳情報の報告ルールに基づき、グループ内のレピュテーション事案を会社として早期に把握する体制を構築しております。 <サイバーセキュリティへの取組み> ① 基本方針の策定 当社グループでは、サイバーセキュリティへの取組みにより安心・安全な社会を構築することが企業の社会的責任であるとの認識のもと、「SOMPOグループサイバーセキュリティ基本方針」を定め、グループ全体でサイバーリスク管理態勢の整備に努めております。 ② 管理体制 当社内にサイバーCoE(Center of Excellence)態勢を構築し、情報処理安全確保支援士やCISSP(Certified Information Systems Security Professional)などのサイバーセキュリティ人材が中心となり、グローバルレベルで実効的な態勢の強化を推進しております。その方針や方向性については、グループCIOをはじめとする関連役員による協議を踏まえ決定しており、特に部門横断での対応が求められるレジリエンスの強化に向けては、関係各部が相互に連携しながら対応にあたっております。「SOMPOの価値観(誠実・自律・多様性)」を土台とし「働きやすさ」「社員と組織の成長」「働きがい」の最大化に向けた人材戦略を実行しております。 「働きやすさ」の充実に向けては、オフィス環境の整備や過重労働の防止を含む健康経営の推進、ハラスメントの撲滅等、社員のウェルビーイング向上に取り組んでおります。また、キャリア採用者の早期戦力化に向けた支援体制の強化や各種DEIの施策を通じて、多様な人材がインクルーシブに活躍するカルチャーの醸成を進めております。③ リスクの把握と対応計画策定 当社グループでは、グループ各社のサイバーセキュリティ対策状況を定量的にモニタリングし可視化を行う「サイバーメトリックス」を構築しております。サイバーメトリックスは、グループ内の各社から、サイバーセキュリティの管理強度や網羅性に関するデータを集め、それらを統一的に評点化したうえで、ダッシュボード上に視覚的に表示したものです。これにより、各社のサイバーセキュリティ対策状況につき、経営層を含め、共通目線での理解を可能としております。各社の対策状況は、KPIを策定し管理しており、把握した課題に対しては、サイバーCoEや外部コンサルティング会社の知見を活用してPDCAサイクルを通じた改善を継続的に実施しております。「社員と組織の成長」に向けては、「SOMPO人材ファンド」を活用した自律的な学びを促進する大規模な人材投資や、ジョブ型人事制度やジョブチャレンジ制度の整備・運用、また社員がキャリア観やライフイベントに応じて柔軟に働き方を選択できる環境構築を進め、社員の自律的キャリア形成等を支援しております。また、採用競争力の強化に向け、採用チャネルの多角化や採用ブランディング強化に取り組んでおります。 これらの取組みを通じ、「働きがい」を着実に向上すべく、定期的にエンゲージメントサーベイを実施し、結果を活用した組織のPDCAサイクルを構築しております。<サイバーメトリックスによるサイバーセキュリティ対策の可視化イメージ>④ 緊急対応体制・復旧体制 当社内にHD-CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を組成し、事案発生時の情報連携や意思決定、フォレンジック調査といった有事の際に必要となる各種対応を適時迅速に行えるよう組織的な整備を行っております。※ここに記載していない重大リスクについても、リスクコントロールの状況をモニタリングし、必要に応じて対応策を強化するなど適切に管理しております。また、マルウェア感染等のインシデントを想定した実践的なサイバーインシデント演習を定期的に実施し、レジリエンスの強化に努めております。③ エマージングリスクの状況⑤ 保護対策の実施 当社グループでは、多層防御を前提とした総合的な技術的対策を実施しております。「ゼロトラストセキュリティ」の考えの下、SASE基盤(Secure Access Service Edge)の導入やSOC(Security Operation Center)での監視等を通し安全性の確保に努めているほか、クラウドの設定ミスを防ぐセキュリティガードレールの適用、インターネット資産の監視と保護を行うサイバーパトロール活動、IT資産を対象とした脆弱性診断、侵入テストの実施といった各種の対策を実施しております。エマージングリスクの状況は以下のとおりであります。人的対策としては、当社グループの全従業員を対象にサイバーセキュリティ教育やフィッシングメール訓練を実施し、従業員の倫理観とセキュリティ意識の向上を図っております。また、当社内にサイバーセキュリティの研究開発の拠点である「サイバーラボ」を設置し、サイバーセキュリティの知識共有を目的としたイベントや体験型の研修をグローバルレベルで定期的に開催することで、人材の育成と知識、専門性の向上に努めております。また、サイバーセキュリティ対策は当社グループのみではなく、取引先である代理店や委託先等における対策も不可欠であることから、契約時のセキュリティチェックや定期的なモニタリング等、取引先のセキュリティ対策を意識した取組みを実施しております。革新的な医療技術 リスクの概要・事業への影響 ・革新的な医療技術により、疾病・傷害の治療方法等が変化することで、保険ニーズが変化する可能性 ・生命保険事業において第三分野保険の保有が多く、革新的な診断・治療技術が市場に普及することで、疾病の早期発見・生存率向上・治療期間長期化などにより、想定していた給付金の支払いが大きく変動する可能性 対応策の例 革新的な医療技術の状況や影響の調査。また、調査結果を踏まえ、将来の保険事業に与える影響を分析し、商品・サービスの開発に活用するなど今後の対応を検討 生物多様性の喪失 リスクの概要・ 事業への影響 ・生物多様性喪失に関する、規制の厳格化や政府方針の変化 ・商品・サービスにおける取組みや情報開示の劣後によるレピュテーションリスクや企業価値の低下 ・物理的リスクの観点では、生物多様性の喪失による生態系を活用した防災・減災機能の低下が、財物被害の悪化を生じさせ、火災保険等の保険金支払や再保険コストが増大 ・移行リスクの観点では、生態系サービスの劣化に伴う、自然への依存度が高いセクターの業績悪化による保険収益の減少や投資リターンの減少。また、自然関連の訴訟等における賠償責任保険の保険金支払が増大する可能性 対応策の例 生物多様性・自然資本の開示基準に関する動向の調査や自社への影響評価を継続するとともに、国内外の保険事業バリュー・チェーンにおける生物多様性・自然資本への依存と影響を分析 不確実性の高い要因による重要インフラの停止 リスクの概要・ 事業への影響 ・相互接続されたグローバルなデジタル重要インフラ(電力網、海底ケーブル、衛星通信網など)は物理的安定性が相対的に低く、従来の自然災害を越えた、極めて不確実性の高い外部ショック(太陽嵐や磁気嵐などの過酷な宇宙天気、海底ケーブルの物理的破壊など)による脆弱性が高い ・上記のような外部ショックにより、大規模かつ長期的なインフラ停止が発生するリスクがあり、それに伴う想定外の巨額の保険金支払(事業中断に対する請求など)をもたらすと同時に、当社グループ自身の事業継続、とりわけ極めて重要な介護サービスの提供を脅かすおそれ 対応策の例 太陽嵐等を含めた不確実性の高い各種要因による災害の発生可能性や重要インフラに及ぼす影響に関する調査・分析等を通じて事業への影響度を確認 ビジネスと人権に関する社会の期待と要請水準の変化 リスクの概要・ 事業への影響 ・世界的な価値観の急速な変化により、ビジネスと人権に対する社会の感度が高まり、関連する法律や規制・ガイドラインの枠組みを上回る速さで変化 ・人権尊重に関する当社グループの取組みが社会から不適切とみなされることによる深刻なレピュテーション毀損に加え、社会からの要請水準の高まりにより、当社グループのビジネス・モデル(保険引受やウェルビーイング事業等)の制約や転換を余儀なくされるおそれ 対応策の例 ビジネスと人権に関する規制・ガイドラインで求められる事項に則った方針の公表、人権リスクのアセスメント強化、ステークホルダーとの対話を実施。グループ全体での人権デュー・ディリジェンスの取組みを実施する体制構築
前年
① 重大リスクおよびその発生可能性・影響度の評価 経営者が当社グループの経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があると認識している「主要なリスク」は、当社グループが定義する「重大リスク」であります。重大リスクおよびその発生可能性・影響度の評価は、下記のとおりであります。 <重大リスク一覧> <重大リスクのヒートマップ(発生可能性・影響度)> 影響度 発生可能性 経済的損失 業務継続性 レピュテーション毀損 極大 5,000億円以上 事業免許の取消し 信頼の極めて大幅な失墜 1年に1回以上 大 2,000億円以上 主要な業務の停止 信頼の大幅な失墜 (信頼回復に5年以上) 10年に1回以上 中 100億円以上 一部の業務の停止 信頼の失墜 (信頼回復に2~3年以上) 100年に1回以上 小 100億円未満 - 信頼の失墜の可能性は低い 100年に1回未満 また、エマージングリスクの状況は以下のとおりであります。 <エマージングリスク一覧> 革新的な医療技術 リスクの概要・ 当社事業への影響 ・革新的な医療技術により、疾病・傷害の治療方法等が変化することで、保険ニーズが変化する可能性 ・生命保険事業において第三分野保険の保有が多く、革新的な診断・治療技術が市場に普及することで、疾病の早期発見・生存率向上・治療期間長期化などにより、想定していた給付金の支払いが大きく変動する可能性 対応策の例 革新的な医療技術の状況や影響の調査。また、調査結果を踏まえ、将来の保険事業に与える影響を分析し、商品・サービスの開発に活用するなど今後の対応を検討 生物多様性の喪失 リスクの概要・ 当社事業への影響 ・生物多様性喪失に関する、規制の厳格化やビジネス影響、政府方針・消費者選好の変化に伴うレピュテーションリスク ・物理的リスクの観点では、台風・ハリケーンの激甚化や頻度増加、生態系を活用した減災機能の低下、被害悪化による火災保険等の保険金支払、再保険コストの増大や生態系サービスの劣化に伴う自然への依存度が高いセクターの業績悪化による保険収益の減少、投資リターンの減少 ・移行リスクの観点では、自然関連の訴訟等に伴う賠償責任保険の保険金支払増加、商品・サービスにおける生物多様性・自然資本の取組みや情報開示の優劣によるレピュテーションリスクや企業価値の低下 対応策の例 生物多様性・自然資本の開示基準に関する動向の調査や自社への影響評価を継続するとともに、国内外の保険事業バリューチェーンにおける生物多様性・自然資本への依存と影響を分析。 生成AI等がもたらす新たなリスク リスクの概要・ 当社事業への影響 ・AIの急速な普及による社会的な変化などに対応できないこと、またはAI活用の遅れによる機会損失、競争力低下 ・AIの業務利用における誤情報のお客さま等への提供、知的財産権の侵害、情報漏えい等、およびこれらに伴う社会的信用の失墜 対応策の例 社内業務利用等のAI活用推進。AIシステム開発時のリスク評価、利用開始後のモニタリングなどのガバナンス態勢の構築。利用者向けのガイドライン提供による社内教育・注意喚起 不確実性の高い要因による重要インフラの停止 リスクの概要・ 当社事業への影響 セキュリティが不十分な物理的またはデジタル重要インフラの大規模・長期停止による当社の事業中断、想定外の巨額の保険金支払等 対応策の例 太陽嵐等を含めた不確実性の高い各種要因による災害の発生可能性や重要インフラに及ぼす影響に関する調査・分析を実施 ビジネスと人権に関する規制・ガイドライン強化 リスクの概要・ 当社事業への影響 ・グローバルな人権に関する法律や規制・ガイドラインの変更が人権に対する社会の感度を高め、それによって増加するステークホルダーからの人権訴訟の増大やレピュテーション毀損 ・ステークホルダーから人権訴訟があった場合、訴訟に対応するための費用の発生。その他、人権尊重に関する当社グループの取組みが社会から不適切とみなされ、レピュテーションを毀損しブランド毀損や企業価値・信用の低下 対応策の例 ビジネスと人権に関する規制・ガイドラインで求められる事項に則った方針の公表、人権リスクのアセスメント強化、ステークホルダーとの対話を実施。グループ全体での人権デュー・ディリジェンスの取組みを実施する体制構築 ② 重大リスクの分類ごとのリスクの概要と対応策の状況 経営戦略リスク 1. 競争環境の悪化・転換 <リスク概要> デジタル関連等の異業種からの新規参入や生成AIをはじめデジタル技術進展への対応不十分による競争力・収益基盤の劣化・毀損、シェアリング経済の拡大や国内の人口減少・高齢化等を背景としたマーケット規模の縮小や技術革新に伴う事故の減少による保険ニーズの減少等による当社グループの経営成績等への影響 <対応策の状況> デジタル戦略、M&A等を実行し、「SOMPOのパーパス」実現へのトランスフォーメーションを進めております。例えば、生成AI活用・データドリブンな意思決定を可能にするワークフローの構築等をはじめとした既存事業の生産性向上、デジタル技術の活用や、防災・減災・モビリティ領域等における社会課題起点での新商品・サービスを通じた新たな価値創造、それらの実現を支えるデジタル分野の専門人材の採用・育成によるデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めております。 2. マクロ経済環境の大幅な変化 <リスク概要> 世界経済の減速による収入の大幅減少、急激なインフレ進行による事業コスト・支払保険金の増加を商品・サービス価格に転嫁できない可能性や金融資産の価値下落 <対応策の状況> 世界経済の減速や急激なインフレ変動など、マクロ経済の状況が事業に与える影響を注視し、保険料収入や支払保険金などの適切な見積もりおよびそれを踏まえた施策を講じております。また、マクロ経済環境の変化は、運用資産の価格変動を通じて当社の資本の状況にも大きな影響を与えるため、発生しうる複数のシナリオを設定したうえで、当社グループへの影響を分析し、対応策を講じております。 3. 地政学リスク <リスク概要> 地政学的緊張の高まりによる制裁の応酬や重大事象の発生などによる当社グループへの波及的な影響(金融資産の価値下落、支払保険金増大、事業中断など) <対応策の状況> 外部専門家の知見も活用して、当社グループに大きな影響を及ぼすシナリオ(市場への影響含め)を調査し、財務的な影響の検証を行い、経営上の影響を見極められるよう注視しております。また、危機発生時の役職員の行動等を示したマニュアルや業務継続計画等を整備し、訓練や自主点検を通じて、実効性のある危機対応体制の維持に努めております。 4. パンデミック <リスク概要> 人々の生活や産業活動に制約をかけるレベルのパンデミック(世界的な大流行)が発生した場合の当社グループに及ぼす影響(支払保険金増大、世界経済の減速による事業計画の未達、事業中断、金融資産の価値下落など) <対応策の状況> 新型コロナウイルスのパンデミック時に得た経験を踏まえ、新たな感染症等のパンデミックの発生に備えた業務継続計画を策定し、定期的に訓練を実施するとともに、業務継続計画の有効性の検証を行っております。また、その後の大きな変化から来る機会と脅威に柔軟に対応できるよう、環境変化への注視など続けてまいります。 5. 税制・規制の変更 <リスク概要> 保険業に係る法規制、監督態勢、金融行政方針等の大幅な変更に対して適切な対応が実施されないリスク(行政処分、イノベーション機会の喪失、事業コストの増大、訴訟に伴う賠償金の支払い、レピュテーション毀損など) <対応策の状況> 関連法令の改正状況の把握に努め、必要な対応を実施しております。また、「損害保険業の構造的課題と競争のあり方に関する有識者会議」や金融審議会「損害保険業等に関する制度等ワーキング・グループ」における議論等、損害保険業の構造改革に関する動向を適時適切に把握しております。 6. ガバナンス不十分(内部統制の機能不全) <リスク概要> グループガバナンス機能(内部統制システムの整備・運用を含む)の発揮が不十分なことで生じるリスク(当社とグループ会社間におけるコミュニケーション不足・情報共有不足を起因とした当社の監督機能の不全。意思決定プロセスなどに対する内部統制システムの機能不全による戦略目標の実現不能、規制からの逸脱、レピュテーション毀損など。) <対応策の状況> グループガバナンスを適切に機能させるために、リスクベースでグループ会社の内部統制の十分性・実効性を適時・適切に把握する管理・モニタリング体制の検証・強化を進めております。具体的には、損保ジャパンについては、当社役員の取締役兼任者を増員し、取締役会議長をグループCEOが務める等、監督態勢を強化しております。また、不芳情報の報告を含む当社とグループ会社間のコミュニケーションの活性化および内部通報制度の利用促進・スピークアップ風土の醸成に取り組んでおります。 7. 戦略投資・新事業に係るリスクの見誤り <リスク概要> 戦略投資・新事業(デジタル技術関連を含む)に対するリスク認識が不十分なことによる、出資金の毀損、レピュテーション毀損、デジタル技術・システムによる投資対効果不発揮 <対応策の状況> デジタル戦略・M&Aや大規模システム開発等の大規模投資は取締役会等で妥当性を十分議論して実行しておりますが、環境変化や想定を超える困難などのために期待した成果が得られない可能性があるため、実行後も定期的に所定の基準に基づいて妥当性が失われていないことおよび撤退基準に抵触していないことを確認しております。 8. システム戦略リスク <リスク概要> ・外部環境の急速な変化、プロジェクトマネジメントの不備、システム開発の複雑化、人材不足等の各種要因により、各事業に大きな影響を及ぼす大規模なシステム開発プロジェクトにおいて、スケジュール延伸、予算超過、品質低下等が発生するリスク ・ビジネスの機会損失、ROIの低下、企業の信用毀損の発生や他社との競争力の劣後等への影響 <対応策の状況> 適切なITガバナンスを確保するため国際標準に沿った管理プロセスを整備しております。また、大規模システム開発プロジェクトに対しプロジェクトモニタリングを実施する態勢を整え、適切なプロジェクトの遂行に努めております。 9. 気候変動(物理的リスク) <リスク概要> ・気候変動による想定を超える巨大風水災損害(雪・雹災等を含む)の発生、または発生頻度の上昇による保険引受収支への影響 ・風水災損害の拡大に伴い再保険マーケットがハード化し、再保険キャパシティが大幅に減少することによるリスクの集積および利益安定性の低下 <対応策の状況> IPCC(気候変動に関する政府間パネル)、NGFS(気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク)などの外部機関の研究成果や、大学等の研究機関と連携して得た科学的知見を踏まえた取組みを進めており、気象・気候ビッグデータを用いた大規模分析によって、台風や洪水、海面水位の変化の影響を受ける高潮の平均的な傾向変化や極端災害の発生傾向について、平均気温が上昇した気候下での長期的な影響を把握するための取組みを行っております。また、巨大風水災損害が当社グループに及ぼす影響をコントロールするために、商品改定・引受条件見直しを行っております。 10. サステナビリティリスク <リスク概要> ・サステナビリティに関する企業への社会的要請が高まる中で、脱炭素社会への移行に向けた商品・サービス展開の遅れ等、対応が不十分なことによるステークホルダーからのレピュテーション毀損。気候変動対応に係る規制強化等による化石燃料資産の価格下落(座礁資産) ・ビジネスと人権の規範に反する不適切な行為・事象の発生、発生時の不十分な対応・未是正によるステークホルダーからのレピュテーション毀損 <対応策の状況> 移行リスクについては、保険引受や資産運用を中心としたグリーントランジションプランを掲げ取組みを進めるとともに、人権リスクに関しては、各事業の事業プロセス(バリューチェーン全体)を対象に発生する可能性のある「潜在的な影響とリスク」を特定し、評価を行っております。これらの取組みについては、グループCSuOを議長とする「グループサステナブル経営推進協議会」において、状況把握、協議を行い、取締役会等に報告する体制を構築しております。 11. 人的資本リスク <リスク概要> ・多様な意見が受け入れられるコーポレートカルチャーへの変革が進まないことによる従業員エンゲージメント低下 ・グループ人材を強化できず、また、DEI等に対する対応不十分により人材確保ができず、戦略的な人材配置計画が実現しない状態の発生 <対応策の状況> 人的資本のリスクについて、人事制度面では、人材競争力の向上を図るため、自律的なキャリア形成を促進するジョブ型人事制度や多様な働き方を実現する制度など、自分自身の人生の意義や目的あるいは働く意義である「MYパーパス」に基づくキャリアを描ける人事制度を構築しているほか、自律的な学びを促進するためのプラットフォームを整備して、その機会を従業員に提供しております。また、性別、障害の有無、国籍、年齢等に捉われない人材を登用したうえで、人材への投資を拡大することにより従業員の専門性向上を図り、さらには遵守しなければならない行動原則等の策定を含めた、グループ企業理念体系の見直しを実施し、グループ役職員の認識・思考・価値観および行動の変革および浸透を図っております。 財務・運用リスク 12. 市場の大幅悪化 <リスク概要> ・国内外の有価証券等に幅広く投資しており、株式・為替・金利相場の変動により、資産の価値が下落した場合の投資実現損や時価評価損の発生、公正価値の下落等による当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性 ・予定利率(契約時にお客さまにお約束する運用利回り)を設定した契約期間が長期の保険商品を販売しており、金利の低下局面で、実際の運用利回りが予定利率を下回る可能性 ・反対に、金利の上昇局面では、主に貯蓄性商品において、お客さまが予定利率の高い商品に乗り換えることに伴う保険契約の解約が増加する可能性 ・国内生命保険事業については、保険商品の長期性から保険負債の金利感応度が大きく、資産の金利感応度とミスマッチが生じることにより、金利変動時に実質自己資本が減少するリスクが大きくなる可能性 <対応策の状況と評価> 当社グループは、保有することで保険取引において公正な競争を阻害する要因となりうる株式については、2030年度末を目処に保有残高ゼロとする計画を策定しております。特に2024年度以降は削減ペースを加速させ、着実に残高が減少しており、株式相場下落の影響が低減するよう努めております。また、為替変動の影響については、グループベースで為替リスク量をモニターし、円高により自己資本が大幅に減少するリスクを管理しております。 積立保険の満期返戻金や国内生命保険事業などの長期の保険負債の金利感応度に対しては、経済価値ベースの観点と保険業法に基づく会計の観点とのバランスを踏まえつつ長期の投融資を実行することで、資産負債全体の金利感応度を低減させ、実質自己資本に対する金利変動の影響を抑制するとともに、国内生命保険事業では、保障性商品をはじめとする金利の影響を受けにくい商品の保有割合を高めることにも努めております。なお、市場の大幅悪化など、経営に重大な影響を及ぼすストレスシナリオが顕在化した際の影響を定期的に評価しております。 13. 投融資先、出再先の破綻 <リスク概要> 投融資先・保証保険の保証先の破綻や信用力低下等による金融資産の価値下落・保険金支払、また出再先再保険会社の破綻等に伴う再保険金回収不能による当社グループの経営成績等への影響 <対応策の状況> 投融資先については特定の与信先への集中、また再保険の出再先については特定の再保険会社への集中を回避するため、社内格付に応じたリミットを設定し、当該リミットを超えることがないように定期的にモニタリングを実施して適切に管理しております。 14. 大規模災害時の資金繰り <リスク概要> 大規模災害時等の資金繰りのために多額の借入れや金融資産の売却等が必要となることによる当社グループの経営成績等への影響 <対応策の状況> 資金繰りについては保険子会社ごとに管理しており、巨大災害時の資金ニーズや金利上昇に伴う解約増加等に対応できる流動性資産が十分確保されるようにして管理しております。 オペレーショナルリスクおよびコンプライアンスリスク 15. 委託先・提携先に関するリスク <リスク概要> 代理店等を含む重要な外部委託先の業務遂行能力不足、経営破綻、法令等違反、不適切行為、サービス撤退等による委託業務の継続が困難となる状態の発生および賠償金支払やレピュテーション毀損 <対応策の状況> 当社グループは、当社および損保ジャパンに対する行政処分の指摘を受けて、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり再発防止策を進めております。その中でも、コンプライアンスやお客さま保護を重視する健全な企業風土を醸成し、グループ役職員の認識・思考・価値観および行動を変革するために、遵守しなければならない行動原則等の策定を含めた、グループ企業理念体系の見直しを行いました。今後さらなる浸透を図るべく周知、教育等を行っていく予定であります。 また、法規制や社会規範および企業倫理に則った適正な企業活動を行うための態勢を整備するだけではなく、グループ各社で発生している不適切事案の具体事例を分析し、共通する課題への対策を実施することなどにより、グループ全体の内部統制システムの実効性向上に努めてまいります。 16. システム障害 <リスク概要> ・機器の故障、人為的ミス、情報システムの不備といった内部要因や災害等の外部要因により、情報システムの停止、誤作動等のシステム障害が発生するリスク ・復旧コストの発生やサービス停止による機会損失、信用失墜による取引等への影響 <対応策の状況> 適切なITガバナンスを確保するため国際標準に沿った管理プロセスを整備しております。各種手順や基準を定めることでシステム障害の未然防止を図るとともに、システム障害等の定期的な分析、事業継続計画(BCP)の整備、平時からの訓練といった各種対策を実施することで、継続的にシステムリスクの低減等に努めております。 17. サイバーセキュリティ <リスク概要> ・サイバー攻撃により当社グループまたは代理店・委託先へのセキュリティ侵害が発生し、情報システムの停止、誤作動、不正使用、データ破壊・改ざん、重大な情報漏えい、サプライチェーンの寸断等が発生するリスク ・調査・復旧コストの発生やサービス停止による機会損失、信用失墜による取引等への影響の他、個人情報保護法やEU一般データ保護規則(GDPR)等の各国法令違反等の発生 <対応策の状況> 日々高度化・巧妙化するサイバー攻撃に対しては、対応能力を継続的に向上させることが何よりも重要と認識しております。サイバー攻撃に対する管理態勢を整えるとともに、グループ一丸となってサイバーセキュリティ対策(詳細は後述「サイバーセキュリティへの取組み」を参照)に取り組み、対応能力の継続的な向上を図っております。 なお、2025年4月21日、損保ジャパンのウェブシステムに対する第三者による不正アクセスが発覚し、お客さまの情報の一部が外部に流出した可能性があることを認識しました。本件による影響を確認のうえ適切に対応を行うとともに、事案発生を踏まえた管理態勢の見直しを進めてまいります。 18. 労務リスク <リスク概要> ・国内外の労働関連法令違反や過重労働に係る訴訟や離職者増加などによる、事業停止やレピュテーション毀損、健康経営取組みの不十分 ・パワハラなどの各種ハラスメントを主因とした従業員の心身の不調、生産性低下などによるコスト負担や退職者の増加およびそれに伴う人材採用や要員確保が困難となる状態の発生 <対応策の状況> 長時間労働等による労務リスクについては、適正な勤怠管理を徹底し、またハラスメントの撲滅、メンタルヘルス対策、健康経営推進およびキャリア採用者の拡充等を通じたインクルーシブな文化の醸成に取り組んでおります。 19. 機密情報・顧客情報漏えい(サイバー攻撃を除く) <リスク概要> グループ各社において、役職員による重大な情報漏えいの発生を起因とした賠償金支払およびレピュテーション毀損 <対応策の状況> 「SOMPOグループ顧客情報管理基本方針」等を定め、各種の安全管理措置などの管理態勢を整備し、重大な情報漏えい発生の未然防止を図っております。 20. コンプライアンスリスク <リスク概要> ・当社グループの各事業に適用される法規制や海外事業を展開する各国・地域で適用される法規制への違反とこれに伴う課徴金等の支払い、役職員等による不正行為、外部からの犯罪行為、訴訟に伴う賠償金の支払い等 ・法令違反や不祥事等の発生による当社グループの社会的信頼・信用の失墜 <対応策の状況> 法規制や社会規範および企業倫理に則った適正な企業活動を行うための態勢を整備するだけではなく、グループ各社で発生している不祥事等の具体事例を分析し、グループで共通する課題への対策を実施することなどにより、グループ全体の内部統制システムの実効性向上に努めております。役職員へは、「SOMPOグループコンプライアンス行動規範」や役職員を業務の中で正しい判断・行動へ導くための判断基準である「SOMPOのYes」などの研修を実施、コンプライアンス意識の浸透・定着を推進しております。また、不祥事等の早期発見を図るため、内部通報制度の利用に関するグループ共通の相談受付窓口を設置し、その実効性を検証しながら運用しております。 21. コンダクトリスク <リスク概要> ・当社グループが提供する商品・サービスや業務慣行と社会やお客さまをはじめとしたステークホルダーの期待との間にギャップが生じることによる企業価値の毀損 ・当社グループの商品・サービスや個人情報収集、AI活用などに関するガバナンスがステークホルダーの期待を下回る、および市場の健全性に悪影響を及ぼす可能性 <対応策の状況> コンプライアンスやお客さま保護を重視する健全な企業風土を醸成するため、グループ全役職員に適用される「SOMPOグループコンプライアンス行動規範 実践の手引き」をリニューアル、また「SOMPOのYes」を策定し、浸透を図るべく継続的に周知・教育等を行ってまいります。 事業固有リスク 22. 国内巨大地震、23.国内巨大風水災、24. 海外巨大自然災害 <リスク概要> ・大規模な自然災害が発生し、多額の保険金等の支払いが発生することによる、保険引受収支への影響 ・再保険の手配が困難となる等の影響により、リスクアペタイトに沿ったリスク管理が難しくなる状態 <対応策の状況> 自然災害リスクについて、集積が過大とならないよう、グループの資本水準を踏まえたリミットを地域別・自然災害種類別に設定し、当該リミットを超えることがないように定期的にモニタリングを実施して適切に管理しております。また、ストレステストを定期的に行い資本の十分性を確認しつつ、再保険の活用や資本の充実を通じて事業の安定化を図るとともに、自然災害による保険金支払のリスクについて定量的に評価することで、適切な料率設定・商品設計を行っております。 25. テクノロジー巨大災害(サイバー) <リスク概要> 大規模なサイバー攻撃等が発生し、多額の保険金の支払いが発生することによる、保険引受収支への影響 <対応策の状況> 主要な保険子会社において、リスクモデルによる定量評価に基づくサイバー保険の予想最大損害額を算出し、あらかじめ設定したリミットまたはガイドラインに対する状況を定期的にモニタリングしております。 26. 従来型爆弾テロ <リスク概要> 大規模なテロ攻撃から生じる、人的・物的・経済的混乱による甚大な損害 <対応策の状況> 従来型爆弾テロなどの予想最大損害額を算出し、予め設定したリミットに対する状況を定期的にモニタリングしております。 27. 介護事業環境の見誤り <リスク概要> ・在宅介護から施設介護までフルラインナップの介護サービスを提供していることから生じる、介護事業環境を見誤るリスク ・介護保険法の改正ならびに介護報酬の改定、介護市場における競争激化、介護人材の需給ギャップ拡大などに起因する従業員確保が困難となる状態の発生 <対応策の状況> SOMPOケア株式会社では、将来に向かって拡大していく介護人材の需給ギャップを見据え、データとテクノロジーの活用によって、介護施設のオペレーションの効率化を図ることで時間を創出し、人は人にしかできないことに注力し品質を伴う生産性向上を実現する「未来の介護」を追求しながら、介護事業の持続的成長を目指します。さらに、この流れを介護業界全体へ波及させることで、介護の未来を変えていきます。 28. 介護事業における重大不祥事件 <リスク概要> ・重大不祥事件が発生してブランド価値を毀損するリスク ・食中毒、集団感染症の発生、高齢者事業特有の事故等の発生およびそれらによる社会的信頼・信用の毀損、レピュテーション毀損 <対応策の状況> SOMPOケア株式会社では、ご利用者さまとの信頼を築くため、コーポレート・ガバナンス体制、事業所管理体制の構築に取り組んでおります。ガバナンス・リスク・クオリティ・コンプライアンス委員会を経営会議の諮問機関として設置し、リスク管理・品質にかかわる重大事象への対応や、内部監査結果などの内部統制に関する事項の審議を実施するとともに、本社リスク管理部門では事故情報を集約し、再発防止策の周知・徹底を図っております。 その他リスク 29. 事業中断 <リスク概要> 大規模地震等の自然災害、大規模テロ攻撃、新型感染症等のパンデミック、サイバー攻撃等による大規模システム障害等が発生し、本社機能、保険金支払、介護サービスの提供などにおける円滑な業務運営が阻害される状態 <対応策の状況> 当社グループでは、従来から大規模な地震などの自然災害、新型感染症等のパンデミックの発生、サイバー攻撃等による大規模システム障害発生の有事に備えた業務継続計画を策定し、定期的に訓練を実施するとともに、業務継続計画の有効性の検証・改善等に努めております。 また、直近では、「首都直下地震」や「南海トラフ地震」の被害想定に基づくグループ各社の業務継続計画の整備状況の点検や最新の通信手段・電力ファシリティの配備、サイバー対応の有事体制やグループ内連携フローの明確化などを通じて、更なる危機対応力向上へ向け、グループ各社の重要業務の継続のための改善を行っております。 30. レピュテーションリスク <リスク概要> ネガティブ情報がマスメディアの報道・インターネット上の記事等に流布されることによるブランド価値の毀損 <対応策の状況> レピュテーションリスクについては、当社が定める規程において、ネガティブ情報による信用毀損リスクをコントロールする方法を明確化し、迅速かつ適切に対応することで、影響の抑制を図っております。また、危機発生時に情報開示要否を判断するための基準を作成し、適時適切な情報開示を徹底しております。さらに、不芳情報の報告ルールに基づき、グループ内のレピュテーション事案を会社として早期に把握する体制を構築しております。 <サイバーセキュリティへの取組み> ① 基本方針の策定 当社グループでは、サイバーセキュリティへの取組みにより安心・安全な社会を構築することが企業の社会的責任であるとの認識のもと、「SOMPOグループサイバーセキュリティ基本方針」を定め、グループ全体でサイバーリスク管理態勢の整備に努めております。 ② 管理体制 当社内にサイバーCoE(Center of Excellence)態勢を構築し、情報処理安全確保支援士やCISSP(Certified Information Systems Security Professional)などのサイバーセキュリティ人材が中心となり、グローバルレベルで実効的な態勢の強化を推進しております。その方針や方向性については、グループCIOをはじめとする関連役員による協議を踏まえ決定しており、特に部門横断での対応が求められるレジリエンスの強化に向けては、関係各部が相互に連携しながら対応にあたっております。 ③ リスクの把握と対応計画策定 当社グループでは、グループ各社のサイバーセキュリティ対策状況を定量的にモニタリングし可視化を行う「サイバーメトリックス」を構築しております。サイバーメトリックスは、グループ内の各社から、サイバーセキュリティの管理強度や網羅性に関するデータを集め、それらを統一的に評点化したうえで、ダッシュボード上に視覚的に表示したものです。これにより、各社のサイバーセキュリティ対策状況につき、経営層を含め、共通目線での理解を可能としております。各社の対策状況は、KPIを策定し管理しており、把握した課題に対しては、サイバーCoEや外部コンサルティング会社の知見を活用してPDCAサイクルを通じた改善を継続的に実施しております。 <サイバーメトリックスによるサイバーセキュリティ対策の可視化イメージ> ④ 緊急対応体制・復旧体制 当社内にHD-CSIRT(Computer Security Incident Response Team)を組成し、事案発生時の情報連携や意思決定、フォレンジック調査といった有事の際に必要となる各種対応を適時迅速に行えるよう組織的な整備を行っております。 また、マルウェア感染等のインシデントを想定した実践的なサイバーインシデント演習を定期的に実施し、レジリエンスの強化に努めております。 ⑤ 保護対策の実施 当社グループでは、多層防御を前提とした総合的な技術的対策を実施しております。「ゼロトラストセキュリティ」の考えの下、SASE基盤(Secure Access Service Edge)の導入やSOC(Security Operation Center)での監視等を通し安全性の確保に努めているほか、クラウドの設定ミスを防ぐセキュリティガードレールの適用、インターネット資産の監視と保護を行うサイバーパトロール活動、IT資産を対象とした脆弱性診断、侵入テストの実施といった各種の対策を実施しております。 人的対策としては、当社グループの全従業員を対象にサイバーセキュリティ教育やフィッシングメール訓練を実施し、従業員の倫理観とセキュリティ意識の向上を図っております。また、当社内にサイバーセキュリティの研究開発の拠点である「サイバーラボ」を設置し、サイバーセキュリティの知識共有を目的としたイベントや体験型の研修をグローバルレベルで定期的に開催することで、人材の育成と知識、専門性の向上に努めております。 また、サイバーセキュリティ対策は当社グループのみではなく、取引先である代理店や委託先等における対策も不可欠であることから、契約時のセキュリティチェックや定期的なモニタリング等、取引先のセキュリティ対策を意識した取組みを実施しております。
今年
① 重大リスクおよびその発生可能性・影響度の評価 経営者が当社グループの経営成績等に重大な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクは、当社グループでは「重大リスク」として管理しております。各重大リスクのリスクシナリオは直近の事業環境等を踏まえ随時見直しをしており、影響度や発生可能性についてもシナリオの見直しに合わせて再評価を実施しております。 また、重大リスクのうち、経営の議論に基づき、管理態勢を強化する必要性が高いと考えられる「主要なリスク」を選定しております。 当該リスクは、目指すべき姿および取組方針を設定したうえで対応策を講じ、リスク管理状況をグループERM委員会にて協議し、定期的にグループ執行会議および取締役会に報告するなど、管理態勢の強化を図っております。 これらをまとめたリスクの一覧は以下のとおりであります。また、主要なリスクの概要と対応策の状況を②以降に記載しております。 <重大リスクおよび主要なリスク一覧> 〇 マクロ経済環境の大幅な変化 ● 地政学リスク 〇 市場の大幅悪化 〇 投融資先、出再先の破綻 〇 法規制等の変更 〇 競争環境の悪化・転換 ● 気候変動(物理的リスク) 〇 国内巨大地震 〇 国内巨大風水災 〇 海外巨大自然災害 〇 サステナビリティリスク 〇 従来型爆弾テロ 〇 テクノロジー巨大災害(サイバー) 〇 事業中断 〇 パンデミック ● 委託先等に関するリスク 〇 大規模災害時の資金繰り 〇 システム障害 ● サイバーセキュリティ ● AI関連リスク ● 機密情報・顧客情報漏えい(サイバー攻撃を除く) ● コンプライアンスリスク 〇 介護事業における重大不祥事件 ● コンダクトリスク 〇 レピュテーションリスク ● ガバナンス不十分(内部統制の機能不全) 〇 戦略投資・新事業に係るリスクの見誤り 〇 介護事業環境の見誤り 〇 システム戦略リスク ● 人的資本リスク ※○は重大リスク、●はそのうち主要なリスクを示しております。 ② 主要なリスクの概要と対応策の状況 地政学リスク (発生可能性:大、影響度:中) <リスク概要> ・地政学的緊張の高まりによる制裁の応酬や重大事象の発生などによる当社グループへの波及的な影響(金融資産の価値下落、支払保険金増大、事業中断など) <対応策の状況> 外部専門家の知見も活用して、当社グループに大きな影響を及ぼすシナリオを調査し、市場動向などを踏まえた財務的な影響の検証を行い、経営上のリスクを適時に見極められるよう注視しております。また、危機発生時の役職員の行動等を示したマニュアルや業務継続計画等を整備し、訓練や自主点検を通じて、実効性のある危機対応体制の維持に努めております。 気候変動(物理的リスク) (発生可能性:中、影響度:大) <リスク概要> ・気候変動による想定を超える巨大風水災損害(雪・雹災等を含む)の発生、または発生頻度の上昇による保険引受収支への影響 ・風水災損害の拡大に伴い再保険マーケットがハード化し、再保険キャパシティが大幅に減少することによるリスクの集積および利益安定性の低下 <対応策の状況> 台風や洪水、海面水位の変化の影響を受ける高潮の平均的な傾向変化や極端災害の発生傾向について、平均気温が上昇した気候下での長期的な影響を把握するための分析を行っております。分析にあたっては、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)、NGFS(気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク)などの外部機関の研究成果や、大学等の研究機関と連携して得た科学的知見に加え、気象・気候ビッグデータや損害保険料率算出機構の自然災害リスクモデル等も活用したリスク評価を行っております。 また、巨大風水災損害が当社グループに及ぼす影響をコントロールするために、商品改定・引受条件見直しを行っております。 委託先等に関するリスク (発生可能性:大、影響度:大) <リスク概要> ・代理店等を含む重要な外部委託先の業務遂行能力不足、経営破綻、法令等違反、不適切行為、サービス撤退等により委託業務の継続が困難となる状態の発生および賠償金支払やレピュテーション毀損 <対応策の状況> 一般の外部委託先に対しては外部委託管理基本方針等に基づく適切な管理を行うとともに、保険募集を委託する代理店に対しては、別途関連する規程等に基づき指導・管理を行っております。 当社グループは、当社および損害保険ジャパン株式会社(以下「損保ジャパン」といいます。)に対する行政処分に基づき、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおり業務改善計画に取り組んでおります。業務改善計画では、実効性のある代理店管理態勢の確立に向けた対策を講じるとともに、コンプライアンスやお客さま保護を重視する健全な企業風土を醸成し、グループ役職員の認識・思考・価値観および行動を変革するために、遵守しなければならない行動原則等の浸透を図っております。 また、法規制や社会規範および企業倫理に則った適正な企業活動を行うための態勢を整備するだけではなく、グループ各社で発生している不適切事案の具体事例を分析し、共通する課題への対策を実施することなどにより、グループ全体の内部統制システムの実効性向上に努めてまいります。 サイバーセキュリティ (発生可能性:大、影響度:大) <リスク概要> ・サイバー攻撃により当社グループまたは代理店・委託先へのセキュリティ侵害が発生し、情報システムの停止、誤作動、不正使用、データ破壊・改ざん、重大な情報漏えい、サプライチェーンの寸断等が発生するリスク ・調査・復旧コストの発生やサービス停止による機会損失、信用失墜による取引等への影響の他、個人情報保護法やEU一般データ保護規則(GDPR)等の各国法令違反等の発生 <対応策の状況> 日々高度化・巧妙化するサイバー攻撃に対しては、対応能力を継続的に向上させることが何よりも重要との認識のもと、当社グループでは「SOMPOグループサイバーセキュリティ基本方針」を定め、グループ全体でサイバーリスク管理態勢の整備に努めております。グループ各社のサイバーセキュリティ対策状況を定量的にモニタリングし可視化を行う「サイバーメトリックス」を運用する他、当社内にサイバーCoE(Center of Excellence)を設置し、グループ一丸となってサイバーセキュリティ対策に取り組み、対応能力の継続的な向上を図っております。 AI関連リスク (発生可能性:大、影響度:中) <リスク概要> ・生成AIを組み込んだシステム開発にあたり、知的財産やプライバシー侵害および虚偽情報生成を抑制できず、結果として誤った判断を行ったり、風評等を発生させるリスク ・AI活用における規程・ガイドラインなどのルールやその運用の不備、または役職員のAIリテラシーの不足による上記リスクの顕在化 <対応策の状況> 「SOMPOグループAIガバナンス基本方針」およびAIツール導入の際のリスク評価等に関する規程、利用者ガイドラインなどの策定によりガバナンス態勢を整備するとともに、実効性の向上に取り組んでおります。開発するシステムが「高リスク」と評価された場合は、第三者による専門的なモデルテストを実施し、結果に基づき必要な対策を講じております。 AIリテラシー習熟を目的とした社内研修を必須化し、AI活用を行う社員の知識の向上およびルールの定着を図っております。 機密情報・顧客情報漏えい(サイバー攻撃を除く) (発生可能性:大、影響度:大) <リスク概要> ・グループ各社において、役職員による重大な情報漏えいの発生に起因する賠償金支払およびレピュテーション毀損 <対応策の状況> 「SOMPOグループ顧客情報管理基本方針」等を定め、お客さまに関する情報を保全し適切な取扱いを行うため、各種の安全管理措置などの管理態勢を整備し、重大な情報漏えい発生の未然防止を図っております。 また、情報漏えいの具体的事例を分析し、グループで共通する課題への対策を実施するなど、グループ全体の予防統制の強化に取り組んでおります。 コンプライアンスリスク (発生可能性:大、影響度:極大) <リスク概要> ・当社グループの各事業に適用される法規制や海外事業を展開する各国・地域で適用される法規制への違反とこれに伴う課徴金等の支払い、役職員等による不正行為、外部からの犯罪行為、訴訟に伴う賠償金の支払い等 ・法令違反や不祥事等の発生による当社グループの社会的信頼・信用の失墜 <対応策の状況> 法規制や社会規範および企業倫理に則った適正な企業活動を行うための態勢を整備するだけではなく、グループ各社で発生している不祥事等の具体事例を分析し、グループで共通する課題への対策を実施することなどにより、グループ全体の内部統制システムの実効性向上に努めております。役職員に対しては、「SOMPOグループコンプライアンス行動規範」や役職員を業務の中で正しい判断・行動へ導くための判断基準である「SOMPOのYes」などの研修を実施し、コンプライアンス意識の浸透・定着を推進しております。また、不祥事等の早期発見を図るため、内部通報制度の利用に関するグループ共通の相談受付窓口を設置し、その実効性を検証しながら運用しております。 コンダクトリスク (発生可能性:大、影響度:極大) <リスク概要> ・当社グループが提供する商品・サービスや業務慣行と社会やお客さまをはじめとしたステークホルダーの期待との間にギャップが生じることによる企業価値の毀損 ・当社グループの商品・サービスや個人情報収集、AI活用などに関するガバナンスがステークホルダーの期待を下回る、および市場の健全性に悪影響を及ぼす可能性 <対応策の状況> コンプライアンスやお客さま保護を重視する健全な企業風土を醸成するため、グループ全役職員に適用される「SOMPOグループコンプライアンス行動規範 実践の手引き」および「SOMPOのYes」を策定し、浸透を図るべく継続的に周知・教育等を行ってまいります。 ガバナンス不十分(内部統制の機能不全) (発生可能性:大、影響度:大) <リスク概要> ・グループガバナンス機能(内部統制システムの整備・運用を含む)の発揮が不十分なことで生じるリスク(当社とグループ会社間におけるコミュニケーション不足・情報共有不足に起因する当社の監督機能の不全。意思決定プロセスなどに対する内部統制システムの機能不全による戦略目標の実現不能、規制からの逸脱、レピュテーション毀損など。) <対応策の状況> グループガバナンスを適切に機能させるために、リスクベースでグループ会社の内部統制の十分性・実効性を適時・適切に把握する管理・モニタリング体制の検証・強化を進めております。具体的には、当社の代表執行役が損保ジャパンの取締役を兼任するなど監督態勢を強化しております。また、不芳情報の報告を含む当社とグループ会社間のコミュニケーションの活性化および内部通報制度の利用促進・スピークアップ風土の醸成に取り組んでおります。 人的資本リスク (発生可能性:大、影響度:大) <リスク概要> ・「働きやすさ」「社員と組織の成長」「働きがい」が実現できないことで、社員の挑戦や学び、専門性強化が進まず、新たな価値創出、持続的な価値創造が実現できないリスク ・優秀な人材の確保・定着が困難となり、戦略的な人材配置が実行できず、生産性や企業競争力の低下につながるリスク <対応策の状況> 「SOMPOの価値観(誠実・自律・多様性)」を土台とし「働きやすさ」「社員と組織の成長」「働きがい」の最大化に向けた人材戦略を実行しております。 「働きやすさ」の充実に向けては、オフィス環境の整備や過重労働の防止を含む健康経営の推進、ハラスメントの撲滅等、社員のウェルビーイング向上に取り組んでおります。また、キャリア採用者の早期戦力化に向けた支援体制の強化や各種DEIの施策を通じて、多様な人材がインクルーシブに活躍するカルチャーの醸成を進めております。 「社員と組織の成長」に向けては、「SOMPO人材ファンド」を活用した自律的な学びを促進する大規模な人材投資や、ジョブ型人事制度やジョブチャレンジ制度の整備・運用、また社員がキャリア観やライフイベントに応じて柔軟に働き方を選択できる環境構築を進め、社員の自律的キャリア形成等を支援しております。また、採用競争力の強化に向け、採用チャネルの多角化や採用ブランディング強化に取り組んでおります。 これらの取組みを通じ、「働きがい」を着実に向上すべく、定期的にエンゲージメントサーベイを実施し、結果を活用した組織のPDCAサイクルを構築しております。 ※ここに記載していない重大リスクについても、リスクコントロールの状況をモニタリングし、必要に応じて対応策を強化するなど適切に管理しております。 ③ エマージングリスクの状況 エマージングリスクの状況は以下のとおりであります。 革新的な医療技術 リスクの概要・事業への影響 ・革新的な医療技術により、疾病・傷害の治療方法等が変化することで、保険ニーズが変化する可能性 ・生命保険事業において第三分野保険の保有が多く、革新的な診断・治療技術が市場に普及することで、疾病の早期発見・生存率向上・治療期間長期化などにより、想定していた給付金の支払いが大きく変動する可能性 対応策の例 革新的な医療技術の状況や影響の調査。また、調査結果を踏まえ、将来の保険事業に与える影響を分析し、商品・サービスの開発に活用するなど今後の対応を検討 生物多様性の喪失 リスクの概要・ 事業への影響 ・生物多様性喪失に関する、規制の厳格化や政府方針の変化 ・商品・サービスにおける取組みや情報開示の劣後によるレピュテーションリスクや企業価値の低下 ・物理的リスクの観点では、生物多様性の喪失による生態系を活用した防災・減災機能の低下が、財物被害の悪化を生じさせ、火災保険等の保険金支払や再保険コストが増大 ・移行リスクの観点では、生態系サービスの劣化に伴う、自然への依存度が高いセクターの業績悪化による保険収益の減少や投資リターンの減少。また、自然関連の訴訟等における賠償責任保険の保険金支払が増大する可能性 対応策の例 生物多様性・自然資本の開示基準に関する動向の調査や自社への影響評価を継続するとともに、国内外の保険事業バリュー・チェーンにおける生物多様性・自然資本への依存と影響を分析 不確実性の高い要因による重要インフラの停止 リスクの概要・ 事業への影響 ・相互接続されたグローバルなデジタル重要インフラ(電力網、海底ケーブル、衛星通信網など)は物理的安定性が相対的に低く、従来の自然災害を越えた、極めて不確実性の高い外部ショック(太陽嵐や磁気嵐などの過酷な宇宙天気、海底ケーブルの物理的破壊など)による脆弱性が高い ・上記のような外部ショックにより、大規模かつ長期的なインフラ停止が発生するリスクがあり、それに伴う想定外の巨額の保険金支払(事業中断に対する請求など)をもたらすと同時に、当社グループ自身の事業継続、とりわけ極めて重要な介護サービスの提供を脅かすおそれ 対応策の例 太陽嵐等を含めた不確実性の高い各種要因による災害の発生可能性や重要インフラに及ぼす影響に関する調査・分析等を通じて事業への影響度を確認 ビジネスと人権に関する社会の期待と要請水準の変化 リスクの概要・ 事業への影響 ・世界的な価値観の急速な変化により、ビジネスと人権に対する社会の感度が高まり、関連する法律や規制・ガイドラインの枠組みを上回る速さで変化 ・人権尊重に関する当社グループの取組みが社会から不適切とみなされることによる深刻なレピュテーション毀損に加え、社会からの要請水準の高まりにより、当社グループのビジネス・モデル(保険引受やウェルビーイング事業等)の制約や転換を余儀なくされるおそれ 対応策の例 ビジネスと人権に関する規制・ガイドラインで求められる事項に則った方針の公表、人権リスクのアセスメント強化、ステークホルダーとの対話を実施。グループ全体での人権デュー・ディリジェンスの取組みを実施する体制構築
KAMの3項目(残存カバーに係る負債、発生保険金に係る負債、海外コマーシャル事業ののれん)は維持され、基準日が2026年3月31日に更新されて保険契約負債は9,343,635百万円から10,737,677百万円、のれんは110,942百万円から141,327百万円に増加した。2026年2月買収のAspen Insurance Holdings Limited関連の保険契約グループやのれんが対象に加わり、残存カバー負債ではインフレ率が重要な仮定に追加され、現地監査人との連携手続も加わった。リテール事業の記載やウクライナ・イスラエル情勢への個別言及は削除された。
前年 / 今年の本文を見る
差分(削除 / 追加)
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に対する残存カバーに係る負債の測定 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応会社は、当連結会計年度より、IFRSの任意適用を開始し、IFRS第17号「保険契約」を適用している。会社の2025年3月31日現在における連結貸借対照表には、「保険契約負債」が9,343,635百万円計上されている。関連する注記は、【連結財務諸表注記】3. 重要性がある会計方針(11)保険契約および再保険契約、及び【連結財務諸表注記】17. 保険契約および再保険契約である。会社の2026年3月31日現在における連結貸借対照表には、「保険契約負債」が10,737,677百万円計上されている。関連する注記は、【連結財務諸表注記】3. 重要性がある会計方針(11)保険契約および再保険契約、及び【連結財務諸表注記】18. 保険契約および再保険契約である。 直接連動有配当保険契約以外の保険契約に係る「保険契約負債」には、保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に関して、将来の期間において保険契約に基づき提供されることとなるサービスに係る履行キャッシュ・フロー及び期末日の残存CSM(契約上のサービス・マージン:Contractual Service Margin)により構成される「残存カバーに係る負債」が含まれる。なお、履行キャッシュ・フローとは、貨幣の時間価値及び関連する金融リスクを反映するように調整した見積将来キャッシュ・フロー並びに非金融リスクに係るリスク調整により算定される。 連結貸借対照表の「保険契約負債」に含まれる「残存カバーに係る負債」は、国内損害保険事業に属する損害保険ジャパン株式会社及び国内生命保険事業に属するSOMPOひまわり生命保険株式会社の「残存カバーに係る負債」が大半を占める。また、2026年2月に買収した海外保険事業に属するSompo International Holdings Ltd. (以下、「SIH社」)傘下のAspen Insurance Holdings Limitedの企業結合で取得した保険契約グループも含まれる。 これらの連結子会社の「残存カバーに係る負債」の測定における保険契約の履行キャッシュ・フローは、期末日時点で、将来キャッシュ・フローに関する現在の見積り、現在の割引率、及び非金融リスクに係るリスク調整に関する現在の見積りを用いて測定される。 保険契約の履行キャッシュ・フローの測定においては、保険商品の特性に基づく区分ごとに将来の仮定を設定したうえで、保険数理計算による将来キャッシュ・フローに関する現在の見積りが求められ、保険数理に関する高度な専門性が必要となる。保険契約の履行キャッシュ・フローの測定における重要な仮定は、保険商品の特性に基づく区分、損害保険業における損害率や維持費率及び生命保険業における死亡率や罹患率に代表される非金融リスクに係る仮定、非金融リスクに係るリスク調整、及び割引率である。保険契約の履行キャッシュ・フローの測定における重要な仮定は、損害保険業における損害率や維持費率、生命保険業における死亡率や罹患率に代表される非金融リスクに係る仮定、非金融リスクに係るリスク調整、インフレ率及び割引率である。 上記を踏まえ、保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に対する残存カバーに係る負債の測定は、保険数理に関する高度な専門性が求められ、保険数理計算に使用される重要な仮定は経営者の判断に依拠する程度が高いことから、当監査法人は、保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に対する残存カバーに係る負債の測定を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に対する残存カバーに係る負債の測定を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ● 残存カバーに係る負債の測定に関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。当該評価には、保険商品の特性に基づく区分、損害保険業や生命保険業に特有の非金融リスクに係る仮定、非金融リスクに係るリスク調整、及び割引率という重要な仮定の設定に関する内部統制の評価が含まれている。当該評価には、損害保険業や生命保険業の非金融リスクに係る仮定、非金融リスクに係るリスク調整、インフレ率及び割引率という重要な仮定の設定に関する内部統制の評価が含まれている。 ● 当監査法人のネットワーク・ファームの保険数理専門家(アクチュアリー)を関与させ、主に以下の手続を実施した。 ・ 保険契約の履行キャッシュ・フローの仮定を設定する区分が、保険商品の特性に基づいて設定されていることを検討した。・ 保険商品の特性に基づく区分における非金融リスクに係る仮定を、当該保険商品の当該仮定の過去の実績等と比較・検討するとともに、会社による異常値の調整の要否に関する判断を評価した。・ 保険商品の特性に基づく区分における非金融リスクに係る仮定を、当該保険商品の当該仮定の過去の実績及び保険料率の改定の動向等と比較・検討するとともに、会社による異常値の調整の要否に関する判断を評価した。・ 割引率が、利用可能な最新の市場データによるリスクフリーのレート及び終局フォワードレートに基づく補間計算により設定されていることを、再計算により検討した。・ 割引率が、利用可能な最新の市場データによるリスクフリーのレート及び終局金利に基づく補間計算により設定されていることを、再計算により検討した。 ・ インフレ率が、ブレーク・イーブン・インフレ率及び最新の消費者物価指数を参考に算出されていること及び補間計算が適切に行われていることを、再計算により検討した。 ・ 非金融リスクに係るリスク調整が、必要資本額に資本コスト率を乗じ、非流動性を調整したリスクフリーのレートで割り引いた金額となっていることを、再計算により検討した。 ・ 保険商品の特性に基づく区分における保険契約の履行キャッシュ・フローに関する資料を閲覧し、サンプルを抽出して、履行キャッシュ・フローを再計算した。 ・ Aspen Insurance Holdings Limitedの企業結合で取得した保険契約グループについて、履行キャッシュ・フローの測定に関する見積り計算や重要な仮定の検証にあたり、当監査法人のネットワーク・ファームであるSIH社の現地監査人及び保険数理専門家(アクチュアリー)と継続的にコミュニケーションを実施し、現地監査に係る監査調書を閲覧することにより、手続結果を検討した。 ● 保険契約の履行キャッシュ・フローの測定に使用されたデータを評価するために、保険料等の関連資料と履行キャッシュ・フローの測定の基礎データを比較・検討した。 発生保険金に係る負債の推計方法 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応会社は、当連結会計年度より、IFRSの任意適用を開始し、IFRS第17号「保険契約」を適用している。会社の2025年3月31日現在における連結貸借対照表には、「保険契約負債」が9,343,635百万円計上されている。関連する注記は、【連結財務諸表注記】3. 重要性がある会計方針(11)保険契約および再保険契約、及び【連結財務諸表注記】17. 保険契約および再保険契約である。会社の2026年3月31日現在における連結貸借対照表には、「保険契約負債」が10,737,677百万円計上されている。関連する注記は、【連結財務諸表注記】3. 重要性がある会計方針(11)保険契約および再保険契約、及び【連結財務諸表注記】18. 保険契約および再保険契約である。「保険契約負債」には、まだ支払われていない発生保険金(発生しているがまだ報告されていない保険金を含む)及び費用に係る履行キャッシュ・フローにより構成される「発生保険金に係る負債」が含まれる。「保険契約負債」には、まだ支払われていない発生保険金(発生しているがまだ報告されていない保険金を含む)及び関連する費用に係る履行キャッシュ・フローにより構成される「発生保険金に係る負債」が含まれる。なお、履行キャッシュ・フローとは、貨幣の時間価値及び関連する金融リスクを反映するように調整した見積将来キャッシュ・フロー並びに非金融リスクに係るリスク調整により算定される。 連結貸借対照表の「保険契約負債」に含まれる「発生保険金に係る負債」は、国内損害保険事業に属する損害保険ジャパン株式会社及び海外保険事業に属するSompo International Holdings Ltd.の「発生保険金に係る負債」が大半を占める。 これらの連結子会社における「発生保険金に係る負債」には、支払事由の発生の報告があった保険契約について、支払事由の報告内容、保険契約の内容、及び損害調査内容等に基づき個別に保険金等の支払見込額を見積もったもののほか、まだ支払事由の発生の報告を受けていないが保険契約に規定する支払事由が既に発生したと認められる保険金等の支払見込額を見積もったもの(既発生未報告損害に係る負債)が含まれる。既発生未報告損害に係る負債には、保険種類ごとの引受けの区分別の計算単位に基づき、統計的な見積方法により推計した負債が含まれる。既発生未報告損害に係る負債には、保険種類等の計算単位ごとに統計的な見積方法により推計した負債が含まれる。 既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債は、一定の統計的な見積方法に基づく保険数理計算により推計され、保険数理に関する高度な専門性が必要となる。統計的な見積方法における重要な仮定は、過去の一定期間にわたる事故年度別の保険金等の支払いの実績を踏まえ、最終的な保険金等の損害額を見積もるための係数(ロス・ディベロップメント係数)、予想損害率や損害調査費率に代表される仮定、非金融リスクに係るリスク調整、及び割引率である。また、これらの重要な仮定は、大規模自然災害に起因する損害等の異常値の識別や時の経過に伴う保険金等の損害額の進捗傾向等に影響を受ける。 上記を踏まえ、「発生保険金に係る負債」に含まれる既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計方法は、保険数理に関する高度な専門性が求められ、統計的な見積方法に使用される重要な仮定は経営者の判断に依拠する程度が高いことから、当監査法人は、「発生保険金に係る負債」に含まれる既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計方法を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計方法を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ● 既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計方法に関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。当該評価には、統計的な見積方法の選択やロス・ディベロップメント係数、予想損害率や損害調査費率に代表される仮定、非金融リスクに係るリスク調整、及び割引率という重要な仮定の設定に関する内部統制の評価が含まれている。 ● 当監査法人のネットワーク・ファームの保険数理専門家(アクチュアリー)を関与させ、主に以下の手続を実施した。 ・ 保険数理計算における大規模自然災害に起因する損害等の異常値の控除の継続性を評価し、保険金等の損害額の進捗傾向とロス・ディベロップメント係数の進捗傾向を比較・検討した。・ 保険料率の改定等の動向を踏まえ、予想損害率の変更の要否を検討するとともに、損害調査費率を実績等と比較・検討した。・ 損害調査費率について、実績等と比較・検討した。 ・ 非金融リスクに係るリスク調整が、必要資本額に資本コスト率を乗じ、非流動性を調整したリスクフリーのレートで割り引いた金額となっていることを、再計算により検討した。・ 割引率が、利用可能な最新の市場データによるリスクフリーのレート及び終局フォワードレートに基づく補間計算により設定されていることを、再計算により検討した。・ 割引率が、利用可能な最新の市場データによるリスクフリーのレート及び終局金利に基づく補間計算により設定されていることを、再計算により検討した。・ 重要な計算単位に係る既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債については、大規模自然災害に起因する損害額の進捗傾向の検討を踏まえ、独自の見積りを行い、経営者による見積額と比較・検討した。・ 重要な計算単位に係る既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債については、保険料率の改定等の動向を踏まえた予想損害率や保険金等の損害額の進捗傾向等を検討した上で、独自の見積りを行い、経営者による見積額と比較・検討した。 ● 既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計に使用された保険金等のデータを評価するために、サンプルを抽出して、支払関連資料と突合した保険金等の支払実績データと推計の基礎データを比較・検討した。● 保険種類ごとの引受けの区分別の計算単位に基づく既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計資料を閲覧し、ロス・ディベロップメント係数の算定を含む当該負債の推計について再計算した。● 既発生未報告損害に係る負債のうち、保険種類等の計算単位ごとに統計的な見積方法により推計した負債の推計資料を閲覧し、ロス・ディベロップメント係数の算定を含む当該負債の推計について再計算した。 海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんの評価 監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由 監査上の対応会社の2025年3月31日現在における連結貸借対照表に計上されている「のれん及び無形資産」535,795百万円には、海外保険事業に関するのれんが110,942百万円含まれている。当該のれんは、コマーシャル事業に関するのれんである。関連する注記は、【連結財務諸表注記】14. のれん及び無形資産である。会社の2026年3月31日現在における連結貸借対照表に計上されている「のれん及び無形資産」599,080百万円には、海外保険事業に関するのれんが141,327百万円含まれており、すべてコマーシャル事業に関するのれんである。関連する注記は、【連結財務諸表注記】15. のれん及び無形資産である。 海外保険事業に関するのれんは、取得原価から減損損失累計額を控除した額で計上している。関連する注記は、【連結財務諸表注記】3. 重要性がある会計方針(8)のれん及び(10)非金融資産の減損である。また、海外保険事業に関するのれんの減損テストにおいて、のれんを配分した資金生成単位グループの回収可能価額を見積り、資金生成単位グループの回収可能価額が帳簿価額を下回っている場合には、差額を純損益として計上する。なお、のれんを配分した資金生成単位グループの回収可能価額は、使用価値により測定している。なお、のれんを配分した資金生成単位グループの回収可能価額は、使用価値により算定している。使用価値は、経営者が承認した事業計画に基づくキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引くことにより算定しており、当該事業計画は5年とし、業界の将来の趨勢に関する経営者の評価や過去の実績及び企業内外からの情報に基づいている。使用価値の算定に用いる事業計画を超えて発生すると見込まれるキャッシュ・フローには、資金生成単位グループの市場の長期平均成長率(永久成長率)を加味した継続価値を用いている。海外保険事業は、Sompo International Holdings Ltd.(以下、「SIH社」)を中核会社として、スペシャルティ保険等を中心とするコマーシャル事業及び個人保険等を中心とするコンシューマー事業における元受保険事業及び再保険事業を行っている。海外保険事業は、Sompo International Holdings Ltd.(以下、「SIH社」)を中核会社として、スペシャルティ保険等を中心とするコマーシャル事業及び個人保険等を中心とするコンシューマー事業を行っている。海外保険事業は、バミューダや北米等の先進国市場並びにトルコ、南米、及び東南アジア等の新興国市場にて展開している。会社は、海外保険事業に関するのれんを配分する資金生成単位グループとして、コマーシャル事業及びリテール事業を設定している。個人保険等を中心とするコンシューマー事業は、保険引受に係る業績の測定区分であることから、海外保険事業に属する会社を基礎とした資金生成単位グループとして、リテール事業を識別している。なお、会社のIFRSの任意適用に伴う減損テストの結果、2025年3月31日現在において、リテール事業に配分されるのれんはない。会社は、海外保険事業に関するのれんを配分する資金生成単位グループとして、コマーシャル事業を設定している。海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんは、SIH社の事業に関するものであり、主として、Endurance Specialty Holdings Ltd.(現SIH社)を買収した際に生じたのれんにより構成される。海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんは、SIH社の事業に関するものであり、主として、Endurance Specialty Holdings Ltd.(現SIH社)を買収した際に生じたのれんにより構成されるほか、2026年2月に買収したAspen Insurance Holdings Limited に関するのれんも含まれる。海外保険事業は、先進国市場及び新興国市場において、グローバルに事業を展開しており、コマーシャル事業は、北米、グローバルマーケット、農業、及び再保険におけるビジネスの進展や近年の保険料のレートアップ等に起因して業績が拡大し、SOMPOグループにおける重要性が高まる一方、引き続き、競争環境や規制、インフレーション、為替、金利等の動向等が業績に影響を与えている。このように、コマーシャル事業の戦略の遂行において、保険市場の需給に伴う保険料の動向、ウクライナやイスラエルをめぐる現下の国際情勢に係る不確実性、ハリケーン等の大規模自然災害、事業を展開している各国の競争環境、及び規制や経済指標の動向等に代表される各種リスク要因が存在することから、のれんの減損テストは、監査において慎重な検討が必要となる。海外保険事業は、先進国市場及び新興国市場において、グローバルに事業を展開しており、コマーシャル事業は、保険引受利益の改善と計画に沿った地理的な拡大の進展等に起因して業績が拡大し、SOMPOグループにおける重要性が高まる一方、引き続き、競争環境や規制、インフレーション、為替、金利等の動向等が業績に影響を与えている。このように、コマーシャル事業の戦略の遂行において、保険市場の需給に伴う保険料の動向、現下の国際情勢に係る不確実性、ハリケーン等の大規模自然災害、事業を展開している各国の競争環境、及び規制や経済指標の動向等に代表される各種リスク要因が存在することから、のれんの減損テストは、監査において慎重な検討が必要となる。なお、会社は、当連結会計年度において、コマーシャル事業に関するのれんの減損は不要であると判断した。 当監査法人は、のれんの評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。•のれんの評価に関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。当該評価には、会社の実施している資金生成単位グループの決定、利益の推移の検討、事業の廃止や再編成による回収可能価額を著しく低下させる変化の有無の検討、及び市場環境の著しい悪化の有無の検討等に関する内部統制の評価が含まれている。・のれんの評価に関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。当該評価には、会社が実施している資金生成単位グループの決定、利益の推移の検討、事業の廃止や再編成による回収可能価額を著しく低下させる変化の有無の検討、及び市場環境の著しい悪化の有無の検討等に関する内部統制の評価が含まれている。•のれんに関する減損テストを行う関連部署に質問した。・のれんに関する減損テストを行う関連部署に事業計画等について質問した。また、当監査法人は、海外保険事業に関するのれんの評価において、回収可能価額の基礎となる将来キャッシュ・フローの見積りに使用される重要な仮定である保険料増収率や損害率等の検証のために、主として以下の監査手続を実施した。また、当監査法人は、海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんの評価において、回収可能価額の検証のために、主として以下の監査手続を実施した。•海外保険事業におけるコマーシャル事業の事業計画、戦略、及び業績等を検討するために、取締役会や経営会議を含む会社の意思決定に関連する会議の議事録を閲覧した。・海外保険事業におけるコマーシャル事業の事業計画、戦略、及び業績等を検討するために、取締役会や経営会議を含む会社の意思決定に関連する会議の議事録を閲覧した。•海外保険事業におけるコマーシャル事業の元受保険市場や再保険市場の見通し及びウクライナやイスラエルをめぐる現下の国際情勢の影響等について、利用可能な外部機関情報に基づき検討した。・海外保険事業におけるコマーシャル事業の業績の推移や事業計画、現下の国際情勢の影響等について、会社の海外保険事業担当役員やSIH社の経営者に質問した。•海外保険事業におけるコマーシャル事業の業績の推移や事業計画等について、会社の海外保険事業担当役員やSIH社の経営者に質問した。・当監査法人のネットワーク・ファームであるSIH社の現地監査人と継続的にコミュニケーションを実施し、現地監査に係る監査調書を閲覧することにより、元受保険市場及び再保険市場の見通し、金利の動向、及び規制の改正等を評価した。•当監査法人のネットワーク・ファームであるSIH社の現地監査人と継続的にコミュニケーションを実施し、現地監査に係る監査調書を閲覧することにより、元受保険市場及び再保険市場の見通し、金利の動向、及び規制の改正等を評価した。・将来キャッシュ・フローの見積りにおける、保険料増収率や損害率等の重要な仮定について、過去からの趨勢分析や類似企業との比較を実施した。•回収可能価額の算定における永久成長率について、当監査法人のネットワーク・ファームであるSIH社の現地監査人の評価専門家を関与させ、外部機関が公表している市場予測データとの比較による合理性の検討を行った。・回収可能価額の算定における永久成長率について、当監査法人のネットワーク・ファームであるSIH社の現地監査人の評価専門家を関与させ、外部機関が公表している市場予測データとの比較による合理性の検討を行った。•回収可能価額の算定における割引率について、当監査法人のネットワーク・ファームであるSIH社の現地監査人の評価専門家を関与させ、経営者が採用した割引率の算定方法の適切性を評価するとともに、当該専門家が独自に算出した割引率との比較による合理性の検討を行った。・回収可能価額の算定における割引率について、当監査法人のネットワーク・ファームであるSIH社の現地監査人の評価専門家を関与させ、経営者が採用した割引率の算定方法の適切性を評価するとともに、当該専門家が独自に算出した割引率との比較による合理性の検討を行った。 監査における検討では、SIH社のコマーシャル事業の業績の推移や経営者によって承認された事業計画の進捗状況等の評価が重要である。上記の各種リスク要因は、業績や事業計画において、保険料、保険金、及び保険負債の変動要因となる結果、回収可能価額の基礎となる将来キャッシュ・フローの見積りに影響する。将来キャッシュ・フローの見積りにおける重要な仮定は、保険引受業務の業績に関連する保険料増収率や損害率等であり、また、5年の事業計画を超えて発生すると見込まれるキャッシュ・フローの見積に使用される永久成長率である。さらに、回収可能価額の算定においては、使用する割引率も重要である。これらの重要な仮定は、経営者の判断に依拠する程度が高い。 上記を踏まえ、海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんの評価は、対象子会社の事業に関する経営者の判断に依拠する程度が高いことから、当監査法人は、海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんの評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
前年
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に対する残存カバーに係る負債の測定 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応 会社は、当連結会計年度より、IFRSの任意適用を開始し、IFRS第17号「保険契約」を適用している。会社の2025年3月31日現在における連結貸借対照表には、「保険契約負債」が9,343,635百万円計上されている。関連する注記は、【連結財務諸表注記】3. 重要性がある会計方針(11)保険契約および再保険契約、及び【連結財務諸表注記】17. 保険契約および再保険契約である。 直接連動有配当保険契約以外の保険契約に係る「保険契約負債」には、保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に関して、将来の期間において保険契約に基づき提供されることとなるサービスに係る履行キャッシュ・フロー及び期末日の残存CSM(契約上のサービス・マージン:Contractual Service Margin)により構成される「残存カバーに係る負債」が含まれる。なお、履行キャッシュ・フローとは、貨幣の時間価値及び関連する金融リスクを反映するように調整した見積将来キャッシュ・フロー並びに非金融リスクに係るリスク調整により算定される。 連結貸借対照表の「保険契約負債」に含まれる「残存カバーに係る負債」は、国内損害保険事業に属する損害保険ジャパン株式会社及び国内生命保険事業に属するSOMPOひまわり生命保険株式会社の「残存カバーに係る負債」が大半を占める。 これらの連結子会社の「残存カバーに係る負債」の測定における保険契約の履行キャッシュ・フローは、期末日時点で、将来キャッシュ・フローに関する現在の見積り、現在の割引率、及び非金融リスクに係るリスク調整に関する現在の見積りを用いて測定される。 保険契約の履行キャッシュ・フローの測定においては、保険商品の特性に基づく区分ごとに将来の仮定を設定したうえで、保険数理計算による将来キャッシュ・フローに関する現在の見積りが求められ、保険数理に関する高度な専門性が必要となる。保険契約の履行キャッシュ・フローの測定における重要な仮定は、保険商品の特性に基づく区分、損害保険業における損害率や維持費率及び生命保険業における死亡率や罹患率に代表される非金融リスクに係る仮定、非金融リスクに係るリスク調整、及び割引率である。 上記を踏まえ、保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に対する残存カバーに係る負債の測定は、保険数理に関する高度な専門性が求められ、保険数理計算に使用される重要な仮定は経営者の判断に依拠する程度が高いことから、当監査法人は、保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に対する残存カバーに係る負債の測定を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に対する残存カバーに係る負債の測定を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ● 残存カバーに係る負債の測定に関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。当該評価には、保険商品の特性に基づく区分、損害保険業や生命保険業に特有の非金融リスクに係る仮定、非金融リスクに係るリスク調整、及び割引率という重要な仮定の設定に関する内部統制の評価が含まれている。 ● 当監査法人のネットワーク・ファームの保険数理専門家(アクチュアリー)を関与させ、主に以下の手続を実施した。 ・ 保険契約の履行キャッシュ・フローの仮定を設定する区分が、保険商品の特性に基づいて設定されていることを検討した。 ・ 保険商品の特性に基づく区分における非金融リスクに係る仮定を、当該保険商品の当該仮定の過去の実績等と比較・検討するとともに、会社による異常値の調整の要否に関する判断を評価した。 ・ 割引率が、利用可能な最新の市場データによるリスクフリーのレート及び終局フォワードレートに基づく補間計算により設定されていることを、再計算により検討した。 ・ 非金融リスクに係るリスク調整が、必要資本額に資本コスト率を乗じ、非流動性を調整したリスクフリーのレートで割り引いた金額となっていることを、再計算により検討した。 ・ 保険商品の特性に基づく区分における保険契約の履行キャッシュ・フローに関する資料を閲覧し、サンプルを抽出して、履行キャッシュ・フローを再計算した。 ● 保険契約の履行キャッシュ・フローの測定に使用されたデータを評価するために、保険料等の関連資料と履行キャッシュ・フローの測定の基礎データを比較・検討した。 発生保険金に係る負債の推計方法 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応 会社は、当連結会計年度より、IFRSの任意適用を開始し、IFRS第17号「保険契約」を適用している。会社の2025年3月31日現在における連結貸借対照表には、「保険契約負債」が9,343,635百万円計上されている。関連する注記は、【連結財務諸表注記】3. 重要性がある会計方針(11)保険契約および再保険契約、及び【連結財務諸表注記】17. 保険契約および再保険契約である。 「保険契約負債」には、まだ支払われていない発生保険金(発生しているがまだ報告されていない保険金を含む)及び費用に係る履行キャッシュ・フローにより構成される「発生保険金に係る負債」が含まれる。なお、履行キャッシュ・フローとは、貨幣の時間価値及び関連する金融リスクを反映するように調整した見積将来キャッシュ・フロー並びに非金融リスクに係るリスク調整により算定される。 連結貸借対照表の「保険契約負債」に含まれる「発生保険金に係る負債」は、国内損害保険事業に属する損害保険ジャパン株式会社及び海外保険事業に属するSompo International Holdings Ltd.の「発生保険金に係る負債」が大半を占める。 これらの連結子会社における「発生保険金に係る負債」には、支払事由の発生の報告があった保険契約について、支払事由の報告内容、保険契約の内容、及び損害調査内容等に基づき個別に保険金等の支払見込額を見積もったもののほか、まだ支払事由の発生の報告を受けていないが保険契約に規定する支払事由が既に発生したと認められる保険金等の支払見込額を見積もったもの(既発生未報告損害に係る負債)が含まれる。既発生未報告損害に係る負債には、保険種類ごとの引受けの区分別の計算単位に基づき、統計的な見積方法により推計した負債が含まれる。 既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債は、一定の統計的な見積方法に基づく保険数理計算により推計され、保険数理に関する高度な専門性が必要となる。統計的な見積方法における重要な仮定は、過去の一定期間にわたる事故年度別の保険金等の支払いの実績を踏まえ、最終的な保険金等の損害額を見積もるための係数(ロス・ディベロップメント係数)、予想損害率や損害調査費率に代表される仮定、非金融リスクに係るリスク調整、及び割引率である。また、これらの重要な仮定は、大規模自然災害に起因する損害等の異常値の識別や時の経過に伴う保険金等の損害額の進捗傾向等に影響を受ける。 上記を踏まえ、「発生保険金に係る負債」に含まれる既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計方法は、保険数理に関する高度な専門性が求められ、統計的な見積方法に使用される重要な仮定は経営者の判断に依拠する程度が高いことから、当監査法人は、「発生保険金に係る負債」に含まれる既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計方法を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計方法を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ● 既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計方法に関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。当該評価には、統計的な見積方法の選択やロス・ディベロップメント係数、予想損害率や損害調査費率に代表される仮定、非金融リスクに係るリスク調整、及び割引率という重要な仮定の設定に関する内部統制の評価が含まれている。 ● 当監査法人のネットワーク・ファームの保険数理専門家(アクチュアリー)を関与させ、主に以下の手続を実施した。 ・ 保険数理計算における大規模自然災害に起因する損害等の異常値の控除の継続性を評価し、保険金等の損害額の進捗傾向とロス・ディベロップメント係数の進捗傾向を比較・検討した。 ・ 保険料率の改定等の動向を踏まえ、予想損害率の変更の要否を検討するとともに、損害調査費率を実績等と比較・検討した。 ・ 非金融リスクに係るリスク調整が、必要資本額に資本コスト率を乗じ、非流動性を調整したリスクフリーのレートで割り引いた金額となっていることを、再計算により検討した。 ・ 割引率が、利用可能な最新の市場データによるリスクフリーのレート及び終局フォワードレートに基づく補間計算により設定されていることを、再計算により検討した。 ・ 重要な計算単位に係る既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債については、大規模自然災害に起因する損害額の進捗傾向の検討を踏まえ、独自の見積りを行い、経営者による見積額と比較・検討した。 ● 既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計に使用された保険金等のデータを評価するために、サンプルを抽出して、支払関連資料と突合した保険金等の支払実績データと推計の基礎データを比較・検討した。 ● 保険種類ごとの引受けの区分別の計算単位に基づく既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計資料を閲覧し、ロス・ディベロップメント係数の算定を含む当該負債の推計について再計算した。 海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんの評価 監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由 監査上の対応 会社の2025年3月31日現在における連結貸借対照表に計上されている「のれん及び無形資産」535,795百万円には、海外保険事業に関するのれんが110,942百万円含まれている。当該のれんは、コマーシャル事業に関するのれんである。関連する注記は、【連結財務諸表注記】14. のれん及び無形資産である。 海外保険事業に関するのれんは、取得原価から減損損失累計額を控除した額で計上している。関連する注記は、【連結財務諸表注記】3. 重要性がある会計方針(8)のれん及び(10)非金融資産の減損である。また、海外保険事業に関するのれんの減損テストにおいて、のれんを配分した資金生成単位グループの回収可能価額を見積り、資金生成単位グループの回収可能価額が帳簿価額を下回っている場合には、差額を純損益として計上する。なお、のれんを配分した資金生成単位グループの回収可能価額は、使用価値により測定している。使用価値は、経営者が承認した事業計画に基づくキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引くことにより算定しており、当該事業計画は5年とし、業界の将来の趨勢に関する経営者の評価や過去の実績及び企業内外からの情報に基づいている。使用価値の算定に用いる事業計画を超えて発生すると見込まれるキャッシュ・フローには、資金生成単位グループの市場の長期平均成長率(永久成長率)を加味した継続価値を用いている。 海外保険事業は、Sompo International Holdings Ltd.(以下、「SIH社」)を中核会社として、スペシャルティ保険等を中心とするコマーシャル事業及び個人保険等を中心とするコンシューマー事業における元受保険事業及び再保険事業を行っている。海外保険事業は、バミューダや北米等の先進国市場並びにトルコ、南米、及び東南アジア等の新興国市場にて展開している。 会社は、海外保険事業に関するのれんを配分する資金生成単位グループとして、コマーシャル事業及びリテール事業を設定している。個人保険等を中心とするコンシューマー事業は、保険引受に係る業績の測定区分であることから、海外保険事業に属する会社を基礎とした資金生成単位グループとして、リテール事業を識別している。なお、会社のIFRSの任意適用に伴う減損テストの結果、2025年3月31日現在において、リテール事業に配分されるのれんはない。 海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんは、SIH社の事業に関するものであり、主として、Endurance Specialty Holdings Ltd.(現SIH社)を買収した際に生じたのれんにより構成される。 海外保険事業は、先進国市場及び新興国市場において、グローバルに事業を展開しており、コマーシャル事業は、北米、グローバルマーケット、農業、及び再保険におけるビジネスの進展や近年の保険料のレートアップ等に起因して業績が拡大し、SOMPOグループにおける重要性が高まる一方、引き続き、競争環境や規制、インフレーション、為替、金利等の動向等が業績に影響を与えている。このように、コマーシャル事業の戦略の遂行において、保険市場の需給に伴う保険料の動向、ウクライナやイスラエルをめぐる現下の国際情勢に係る不確実性、ハリケーン等の大規模自然災害、事業を展開している各国の競争環境、及び規制や経済指標の動向等に代表される各種リスク要因が存在することから、のれんの減損テストは、監査において慎重な検討が必要となる。なお、会社は、当連結会計年度において、コマーシャル事業に関するのれんの減損は不要であると判断した。 当監査法人は、のれんの評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 •のれんの評価に関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。当該評価には、会社の実施している資金生成単位グループの決定、利益の推移の検討、事業の廃止や再編成による回収可能価額を著しく低下させる変化の有無の検討、及び市場環境の著しい悪化の有無の検討等に関する内部統制の評価が含まれている。 •のれんに関する減損テストを行う関連部署に質問した。 また、当監査法人は、海外保険事業に関するのれんの評価において、回収可能価額の基礎となる将来キャッシュ・フローの見積りに使用される重要な仮定である保険料増収率や損害率等の検証のために、主として以下の監査手続を実施した。 •海外保険事業におけるコマーシャル事業の事業計画、戦略、及び業績等を検討するために、取締役会や経営会議を含む会社の意思決定に関連する会議の議事録を閲覧した。 •海外保険事業におけるコマーシャル事業の元受保険市場や再保険市場の見通し及びウクライナやイスラエルをめぐる現下の国際情勢の影響等について、利用可能な外部機関情報に基づき検討した。 •海外保険事業におけるコマーシャル事業の業績の推移や事業計画等について、会社の海外保険事業担当役員やSIH社の経営者に質問した。 •当監査法人のネットワーク・ファームであるSIH社の現地監査人と継続的にコミュニケーションを実施し、現地監査に係る監査調書を閲覧することにより、元受保険市場及び再保険市場の見通し、金利の動向、及び規制の改正等を評価した。 •回収可能価額の算定における永久成長率について、当監査法人のネットワーク・ファームであるSIH社の現地監査人の評価専門家を関与させ、外部機関が公表している市場予測データとの比較による合理性の検討を行った。 •回収可能価額の算定における割引率について、当監査法人のネットワーク・ファームであるSIH社の現地監査人の評価専門家を関与させ、経営者が採用した割引率の算定方法の適切性を評価するとともに、当該専門家が独自に算出した割引率との比較による合理性の検討を行った。 監査における検討では、SIH社のコマーシャル事業の業績の推移や経営者によって承認された事業計画の進捗状況等の評価が重要である。上記の各種リスク要因は、業績や事業計画において、保険料、保険金、及び保険負債の変動要因となる結果、回収可能価額の基礎となる将来キャッシュ・フローの見積りに影響する。将来キャッシュ・フローの見積りにおける重要な仮定は、保険引受業務の業績に関連する保険料増収率や損害率等であり、また、5年の事業計画を超えて発生すると見込まれるキャッシュ・フローの見積に使用される永久成長率である。さらに、回収可能価額の算定においては、使用する割引率も重要である。これらの重要な仮定は、経営者の判断に依拠する程度が高い。 上記を踏まえ、海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんの評価は、対象子会社の事業に関する経営者の判断に依拠する程度が高いことから、当監査法人は、海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんの評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
今年
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に対する残存カバーに係る負債の測定 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応 会社の2026年3月31日現在における連結貸借対照表には、「保険契約負債」が10,737,677百万円計上されている。関連する注記は、【連結財務諸表注記】3. 重要性がある会計方針(11)保険契約および再保険契約、及び【連結財務諸表注記】18. 保険契約および再保険契約である。 直接連動有配当保険契約以外の保険契約に係る「保険契約負債」には、保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に関して、将来の期間において保険契約に基づき提供されることとなるサービスに係る履行キャッシュ・フロー及び期末日の残存CSM(契約上のサービス・マージン:Contractual Service Margin)により構成される「残存カバーに係る負債」が含まれる。なお、履行キャッシュ・フローとは、貨幣の時間価値及び関連する金融リスクを反映するように調整した見積将来キャッシュ・フロー並びに非金融リスクに係るリスク調整により算定される。 連結貸借対照表の「保険契約負債」に含まれる「残存カバーに係る負債」は、国内損害保険事業に属する損害保険ジャパン株式会社及び国内生命保険事業に属するSOMPOひまわり生命保険株式会社の「残存カバーに係る負債」が大半を占める。また、2026年2月に買収した海外保険事業に属するSompo International Holdings Ltd. (以下、「SIH社」)傘下のAspen Insurance Holdings Limitedの企業結合で取得した保険契約グループも含まれる。 これらの連結子会社の「残存カバーに係る負債」の測定における保険契約の履行キャッシュ・フローは、期末日時点で、将来キャッシュ・フローに関する現在の見積り、現在の割引率、及び非金融リスクに係るリスク調整に関する現在の見積りを用いて測定される。 保険契約の履行キャッシュ・フローの測定においては、保険商品の特性に基づく区分ごとに将来の仮定を設定したうえで、保険数理計算による将来キャッシュ・フローに関する現在の見積りが求められ、保険数理に関する高度な専門性が必要となる。保険契約の履行キャッシュ・フローの測定における重要な仮定は、損害保険業における損害率や維持費率、生命保険業における死亡率や罹患率に代表される非金融リスクに係る仮定、非金融リスクに係るリスク調整、インフレ率及び割引率である。 上記を踏まえ、保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に対する残存カバーに係る負債の測定は、保険数理に関する高度な専門性が求められ、保険数理計算に使用される重要な仮定は経営者の判断に依拠する程度が高いことから、当監査法人は、保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に対する残存カバーに係る負債の測定を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、保険料配分アプローチ(PAA)を適用せずに測定する契約に対する残存カバーに係る負債の測定を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ● 残存カバーに係る負債の測定に関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。当該評価には、損害保険業や生命保険業の非金融リスクに係る仮定、非金融リスクに係るリスク調整、インフレ率及び割引率という重要な仮定の設定に関する内部統制の評価が含まれている。 ● 当監査法人のネットワーク・ファームの保険数理専門家(アクチュアリー)を関与させ、主に以下の手続を実施した。 ・ 保険契約の履行キャッシュ・フローの仮定を設定する区分が、保険商品の特性に基づいて設定されていることを検討した。 ・ 保険商品の特性に基づく区分における非金融リスクに係る仮定を、当該保険商品の当該仮定の過去の実績及び保険料率の改定の動向等と比較・検討するとともに、会社による異常値の調整の要否に関する判断を評価した。 ・ 割引率が、利用可能な最新の市場データによるリスクフリーのレート及び終局金利に基づく補間計算により設定されていることを、再計算により検討した。 ・ インフレ率が、ブレーク・イーブン・インフレ率及び最新の消費者物価指数を参考に算出されていること及び補間計算が適切に行われていることを、再計算により検討した。 ・ 非金融リスクに係るリスク調整が、必要資本額に資本コスト率を乗じ、非流動性を調整したリスクフリーのレートで割り引いた金額となっていることを、再計算により検討した。 ・ 保険商品の特性に基づく区分における保険契約の履行キャッシュ・フローに関する資料を閲覧し、サンプルを抽出して、履行キャッシュ・フローを再計算した。 ・ Aspen Insurance Holdings Limitedの企業結合で取得した保険契約グループについて、履行キャッシュ・フローの測定に関する見積り計算や重要な仮定の検証にあたり、当監査法人のネットワーク・ファームであるSIH社の現地監査人及び保険数理専門家(アクチュアリー)と継続的にコミュニケーションを実施し、現地監査に係る監査調書を閲覧することにより、手続結果を検討した。 ● 保険契約の履行キャッシュ・フローの測定に使用されたデータを評価するために、保険料等の関連資料と履行キャッシュ・フローの測定の基礎データを比較・検討した。 発生保険金に係る負債の推計方法 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応 会社の2026年3月31日現在における連結貸借対照表には、「保険契約負債」が10,737,677百万円計上されている。関連する注記は、【連結財務諸表注記】3. 重要性がある会計方針(11)保険契約および再保険契約、及び【連結財務諸表注記】18. 保険契約および再保険契約である。 「保険契約負債」には、まだ支払われていない発生保険金(発生しているがまだ報告されていない保険金を含む)及び関連する費用に係る履行キャッシュ・フローにより構成される「発生保険金に係る負債」が含まれる。なお、履行キャッシュ・フローとは、貨幣の時間価値及び関連する金融リスクを反映するように調整した見積将来キャッシュ・フロー並びに非金融リスクに係るリスク調整により算定される。 連結貸借対照表の「保険契約負債」に含まれる「発生保険金に係る負債」は、国内損害保険事業に属する損害保険ジャパン株式会社及び海外保険事業に属するSompo International Holdings Ltd.の「発生保険金に係る負債」が大半を占める。 これらの連結子会社における「発生保険金に係る負債」には、支払事由の発生の報告があった保険契約について、支払事由の報告内容、保険契約の内容、及び損害調査内容等に基づき個別に保険金等の支払見込額を見積もったもののほか、まだ支払事由の発生の報告を受けていないが保険契約に規定する支払事由が既に発生したと認められる保険金等の支払見込額を見積もったもの(既発生未報告損害に係る負債)が含まれる。既発生未報告損害に係る負債には、保険種類等の計算単位ごとに統計的な見積方法により推計した負債が含まれる。 既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債は、一定の統計的な見積方法に基づく保険数理計算により推計され、保険数理に関する高度な専門性が必要となる。統計的な見積方法における重要な仮定は、過去の一定期間にわたる事故年度別の保険金等の支払いの実績を踏まえ、最終的な保険金等の損害額を見積もるための係数(ロス・ディベロップメント係数)、予想損害率や損害調査費率に代表される仮定、非金融リスクに係るリスク調整、及び割引率である。また、これらの重要な仮定は、大規模自然災害に起因する損害等の異常値の識別や時の経過に伴う保険金等の損害額の進捗傾向等に影響を受ける。 上記を踏まえ、「発生保険金に係る負債」に含まれる既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計方法は、保険数理に関する高度な専門性が求められ、統計的な見積方法に使用される重要な仮定は経営者の判断に依拠する程度が高いことから、当監査法人は、「発生保険金に係る負債」に含まれる既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計方法を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。 当監査法人は、既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計方法を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ● 既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計方法に関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。当該評価には、統計的な見積方法の選択やロス・ディベロップメント係数、予想損害率や損害調査費率に代表される仮定、非金融リスクに係るリスク調整、及び割引率という重要な仮定の設定に関する内部統制の評価が含まれている。 ● 当監査法人のネットワーク・ファームの保険数理専門家(アクチュアリー)を関与させ、主に以下の手続を実施した。 ・ 保険数理計算における大規模自然災害に起因する損害等の異常値の控除の継続性を評価し、保険金等の損害額の進捗傾向とロス・ディベロップメント係数の進捗傾向を比較・検討した。 ・ 損害調査費率について、実績等と比較・検討した。 ・ 非金融リスクに係るリスク調整が、必要資本額に資本コスト率を乗じ、非流動性を調整したリスクフリーのレートで割り引いた金額となっていることを、再計算により検討した。 ・ 割引率が、利用可能な最新の市場データによるリスクフリーのレート及び終局金利に基づく補間計算により設定されていることを、再計算により検討した。 ・ 重要な計算単位に係る既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債については、保険料率の改定等の動向を踏まえた予想損害率や保険金等の損害額の進捗傾向等を検討した上で、独自の見積りを行い、経営者による見積額と比較・検討した。 ● 既発生未報告損害に係る負債のうち、統計的な見積方法により推計した負債の推計に使用された保険金等のデータを評価するために、サンプルを抽出して、支払関連資料と突合した保険金等の支払実績データと推計の基礎データを比較・検討した。 ● 既発生未報告損害に係る負債のうち、保険種類等の計算単位ごとに統計的な見積方法により推計した負債の推計資料を閲覧し、ロス・ディベロップメント係数の算定を含む当該負債の推計について再計算した。 海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんの評価 監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由 監査上の対応 会社の2026年3月31日現在における連結貸借対照表に計上されている「のれん及び無形資産」599,080百万円には、海外保険事業に関するのれんが141,327百万円含まれており、すべてコマーシャル事業に関するのれんである。関連する注記は、【連結財務諸表注記】15. のれん及び無形資産である。 海外保険事業に関するのれんは、取得原価から減損損失累計額を控除した額で計上している。関連する注記は、【連結財務諸表注記】3. 重要性がある会計方針(8)のれん及び(10)非金融資産の減損である。また、海外保険事業に関するのれんの減損テストにおいて、のれんを配分した資金生成単位グループの回収可能価額を見積り、資金生成単位グループの回収可能価額が帳簿価額を下回っている場合には、差額を純損益として計上する。なお、のれんを配分した資金生成単位グループの回収可能価額は、使用価値により算定している。使用価値は、経営者が承認した事業計画に基づくキャッシュ・フローの見積額を現在価値に割り引くことにより算定しており、当該事業計画は5年とし、業界の将来の趨勢に関する経営者の評価や過去の実績及び企業内外からの情報に基づいている。使用価値の算定に用いる事業計画を超えて発生すると見込まれるキャッシュ・フローには、資金生成単位グループの市場の長期平均成長率(永久成長率)を加味した継続価値を用いている。 海外保険事業は、Sompo International Holdings Ltd.(以下、「SIH社」)を中核会社として、スペシャルティ保険等を中心とするコマーシャル事業及び個人保険等を中心とするコンシューマー事業を行っている。海外保険事業は、バミューダや北米等の先進国市場並びにトルコ、南米、及び東南アジア等の新興国市場にて展開している。 会社は、海外保険事業に関するのれんを配分する資金生成単位グループとして、コマーシャル事業を設定している。 海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんは、SIH社の事業に関するものであり、主として、Endurance Specialty Holdings Ltd.(現SIH社)を買収した際に生じたのれんにより構成されるほか、2026年2月に買収したAspen Insurance Holdings Limited に関するのれんも含まれる。 海外保険事業は、先進国市場及び新興国市場において、グローバルに事業を展開しており、コマーシャル事業は、保険引受利益の改善と計画に沿った地理的な拡大の進展等に起因して業績が拡大し、SOMPOグループにおける重要性が高まる一方、引き続き、競争環境や規制、インフレーション、為替、金利等の動向等が業績に影響を与えている。このように、コマーシャル事業の戦略の遂行において、保険市場の需給に伴う保険料の動向、現下の国際情勢に係る不確実性、ハリケーン等の大規模自然災害、事業を展開している各国の競争環境、及び規制や経済指標の動向等に代表される各種リスク要因が存在することから、のれんの減損テストは、監査において慎重な検討が必要となる。なお、会社は、当連結会計年度において、コマーシャル事業に関するのれんの減損は不要であると判断した。 当監査法人は、のれんの評価を検討するに当たり、主として以下の監査手続を実施した。 ・のれんの評価に関する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。当該評価には、会社が実施している資金生成単位グループの決定、利益の推移の検討、事業の廃止や再編成による回収可能価額を著しく低下させる変化の有無の検討、及び市場環境の著しい悪化の有無の検討等に関する内部統制の評価が含まれている。 ・のれんに関する減損テストを行う関連部署に事業計画等について質問した。 また、当監査法人は、海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんの評価において、回収可能価額の検証のために、主として以下の監査手続を実施した。 ・海外保険事業におけるコマーシャル事業の事業計画、戦略、及び業績等を検討するために、取締役会や経営会議を含む会社の意思決定に関連する会議の議事録を閲覧した。 ・海外保険事業におけるコマーシャル事業の業績の推移や事業計画、現下の国際情勢の影響等について、会社の海外保険事業担当役員やSIH社の経営者に質問した。 ・当監査法人のネットワーク・ファームであるSIH社の現地監査人と継続的にコミュニケーションを実施し、現地監査に係る監査調書を閲覧することにより、元受保険市場及び再保険市場の見通し、金利の動向、及び規制の改正等を評価した。 ・将来キャッシュ・フローの見積りにおける、保険料増収率や損害率等の重要な仮定について、過去からの趨勢分析や類似企業との比較を実施した。 ・回収可能価額の算定における永久成長率について、当監査法人のネットワーク・ファームであるSIH社の現地監査人の評価専門家を関与させ、外部機関が公表している市場予測データとの比較による合理性の検討を行った。 ・回収可能価額の算定における割引率について、当監査法人のネットワーク・ファームであるSIH社の現地監査人の評価専門家を関与させ、経営者が採用した割引率の算定方法の適切性を評価するとともに、当該専門家が独自に算出した割引率との比較による合理性の検討を行った。 監査における検討では、SIH社のコマーシャル事業の業績の推移や経営者によって承認された事業計画の進捗状況等の評価が重要である。上記の各種リスク要因は、業績や事業計画において、保険料、保険金、及び保険負債の変動要因となる結果、回収可能価額の基礎となる将来キャッシュ・フローの見積りに影響する。将来キャッシュ・フローの見積りにおける重要な仮定は、保険引受業務の業績に関連する保険料増収率や損害率等であり、また、5年の事業計画を超えて発生すると見込まれるキャッシュ・フローの見積に使用される永久成長率である。さらに、回収可能価額の算定においては、使用する割引率も重要である。これらの重要な仮定は、経営者の判断に依拠する程度が高い。 上記を踏まえ、海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんの評価は、対象子会社の事業に関する経営者の判断に依拠する程度が高いことから、当監査法人は、海外保険事業におけるコマーシャル事業に関するのれんの評価を監査上の主要な検討事項に該当するものと判断した。
2025-03-31 期 (提出日 2025-06-30 14:40)
前年版がないため比較していません。