トップリスクの提示形式が、従来の通し番号(No.1〜11)の一覧から「外部環境」「戦略」「業務」「コンプライアンス」等のカテゴリ別の一覧に変更され、一部リスクのカテゴリが見直されています。あわせて、2026年2月28日の米国・イスラエルによるイランへの攻撃に端を発した中東情勢の緊迫とホルムズ海峡の実質的な封鎖により、想定していたリスクシナリオの一部が顕在化し、原油の代替調達や石油製品輸入に伴う追加コストが発生していることが新たに記載されています。
コスモエネルギーホールディングス株式会社
証券コード 50210 / EDINET E31632 / 石油・石炭製品
危険信号
臨時報告書で代表取締役の交代が開示されました。
業績の推移
数値を表で見る
| 決算期 | 売上高(兆円) | 純利益(兆円) |
|---|---|---|
| 2021/3 | 2.23 | 0.09 |
| 2022/3 | 2.44 | 0.14 |
| 2023/3 | 2.79 | 0.07 |
| 2024/3 | 2.73 | 0.08 |
| 2025/3 | 2.8 | 0.06 |
| 2026/3 | 2.68 | 0.07 |
開示データの要約
人的資本
- 平均年収
- 1,188万円
- 女性管理職比率
- —
- 男性育休取得率
- —
- 男女賃金差異
- —
- 従業員数
- 267人
監査
- 監査報酬
- 1.81億円
- 非監査報酬
- 300万円
- 内部統制
- 重要な不備なし
大量保有
大量保有報告は取り込まれていません
大株主(法人)
| 株主 | 区分 | 株数 | 割合 | 前期比 |
|---|---|---|---|---|
| 岩谷産業(株) | 法人 | 35,419,000株 | 22.17% | ▲ +0.89pt |
| 日本マスタートラスト信託銀行(株)(信託口) | 信託口 | 18,233,000株 | 11.41% | ▼ -1.44pt |
| (株)日本カストディ銀行(信託口) | 信託口 | 6,564,000株 | 4.11% | ▼ -0.69pt |
| 関西電力(株) | 法人 | 3,720,000株 | 2.32% | ▲ +0.09pt |
| コスモエネルギーホールディングス取引先持株会 | 法人 | 3,482,000株 | 2.18% | ▲ +0.16pt |
| JPモルガン証券(株) | 法人 | 3,262,000株 | 2.04% | ▼ -0.86pt |
| あいおいニッセイ同和損害保険(株) | 法人 | 3,160,000株 | 1.97% | ▲ +0.08pt |
| 三井住友海上火災保険(株) | 法人 | 2,500,000株 | 1.56% | ▲ +0.06pt |
| THE BANK OF NEW YORK MELLON 140044 | 信託口 | 2,236,000株 | 1.40% | 新規 |
| STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 505001 | 信託口 | 2,051,000株 | 1.28% | 新規 |
個人株主の内訳は非表示
役員 12 名(うち社外 6 名)、役員の持株合計 391,200株
2026-03-31 期 (提出日 2026-06-24 15:30)
トップリスクの決定プロセスが、サステナビリティ戦略会議での議論と取締役会報告から、サステナビリティ戦略委員会での議論を踏まえた経営執行会議での決定と取締役会報告に変更された。トップリスクは2025年3月に選定した11項目から、2026年度に第8次連結中期経営計画のマテリアリティ達成を阻害する主要な経営リスクとして10項目へ見直された。
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差分(削除 / 追加)
経営層へのヒアリングやアンケートによりトップダウンで抽出した中長期的リスク及び各部門・グループ各社がボトムアップで抽出したリスクのうち、影響度や発生可能性が上位かつ、マテリアリティとの関連性や業界特性上の重要性が高いリスクを選定しましたす。これらのリスクについて、経営層がサステナビリティ戦略会議(2025年度からはによるサステナビリティ戦略委員会)において議論し、2024年4月に11項目をでの議論を踏まえ、経営執行会議にてトップリスクとしてを決定し、取締役会へ報告しました。す。これらのプロセスを経て2025年度はその3月にトップリスクとして11項目を継続しつつ、直近の社内外の環境変化が当社グループに与えうる事象・影響を選定し、2026年度には第8次連結中期経営計画におけるマテリアリティの達成を阻害する主要な経営リスクシナリオに織り込み、対策の強化に取り組んでおりますとして、外部環境変化や内部要因等を踏まえ10項目へ見直しを行いました。 トップリスクについては、グループ横断的に統制を図るため、当社グループ全体におけるグループリスクオーナーと、中核事業会社におけるリスクオーナーを設定しています。 グループリスクオーナーであるグループ全体の統括責任部署が、トップリスクへの対策の策定並びにKPIの設定を実施した上でモニタリング・レビューを行い、更なる改善活動に繋げます。中核事業会社のリスクオーナーはグループリスクオーナーとの連携のもと、各社において同様のPDCAサイクルを実践します。 また、トップリスクに含まれない、各部門・グループ各社から抽出したリスクについても、全社的リスクマネジメントの中で管理しております。 当社ERMにおけるPDCAサイクル
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経営層へのヒアリングやアンケートによりトップダウンで抽出した中長期的リスク及び各部門・グループ各社がボトムアップで抽出したリスクのうち、影響度や発生可能性が上位かつ、マテリアリティとの関連性や業界特性上の重要性が高いリスクを選定しました。これらのリスクについて、経営層がサステナビリティ戦略会議(2025年度からはサステナビリティ戦略委員会)において議論し、2024年4月に11項目をトップリスクとして決定し、取締役会へ報告しました。2025年度はその11項目を継続しつつ、直近の社内外の環境変化が当社グループに与えうる事象・影響をリスクシナリオに織り込み、対策の強化に取り組んでおります。 トップリスクについては、グループ横断的に統制を図るため、当社グループ全体におけるグループリスクオーナーと、中核事業会社におけるリスクオーナーを設定しています。 グループリスクオーナーであるグループ全体の統括責任部署が、トップリスクへの対策の策定並びにKPIの設定を実施した上でモニタリング・レビューを行い、更なる改善活動に繋げます。中核事業会社のリスクオーナーはグループリスクオーナーとの連携のもと、各社において同様のPDCAサイクルを実践します。 また、トップリスクに含まれない、各部門・グループ各社から抽出したリスクについても、全社的リスクマネジメントの中で管理しております。 当社ERMにおけるPDCAサイクル
今年
経営層へのヒアリングやアンケートによりトップダウンで抽出した中長期的リスク及び各部門・グループ各社がボトムアップで抽出したリスクのうち、影響度や発生可能性が上位かつ、マテリアリティとの関連性や業界特性上の重要性が高いリスクを選定します。これらのリスクについて、経営層によるサステナビリティ戦略委員会での議論を踏まえ、経営執行会議にてトップリスクを決定し、取締役会へ報告します。これらのプロセスを経て2025年3月にトップリスクとして11項目を選定し、2026年度には第8次連結中期経営計画におけるマテリアリティの達成を阻害する主要な経営リスクとして、外部環境変化や内部要因等を踏まえ10項目へ見直しを行いました。 トップリスクについては、グループ横断的に統制を図るため、当社グループ全体におけるグループリスクオーナーと、中核事業会社におけるリスクオーナーを設定しています。 グループリスクオーナーであるグループ全体の統括責任部署が、トップリスクへの対策の策定並びにKPIの設定を実施した上でモニタリング・レビューを行い、更なる改善活動に繋げます。中核事業会社のリスクオーナーはグループリスクオーナーとの連携のもと、各社において同様のPDCAサイクルを実践します。 また、トップリスクに含まれない、各部門・グループ各社から抽出したリスクについても、全社的リスクマネジメントの中で管理しております。 当社ERMにおけるPDCAサイクル
トップリスクの一覧表を番号付きの形式から「外部環境・戦略・業務・コンプライアンス」のカテゴリ別の構成に再編し、解説もカテゴリごとに整理し直した。新たに、2026年2月28日の米国・イスラエルによるイラン攻撃に端を発する中東情勢の緊迫化とホルムズ海峡の実質的封鎖により、想定していたリスクの一部が顕在化し、原油の代替調達や製品輸入に伴う追加コストが発生した旨と、危機対策本部の設置を追記した。あわせてサプライチェーンにおける人権課題の記述、感応度の前提(原油89ドル/バレル、為替155円/ドル)、BCP訓練実施時期などが更新されている。
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トップリスクは、以下に記載のとおりです。トップリスクについては「(2)リスク管理の運営」に記載のとおり決定し、管理します。2025年度に選定したトップリスクは、以下に記載のとおりです。トップリスクについては「(2)リスク管理の運営」に記載のとおり決定し、管理しております。 なお、当社グループを取り巻く事業環境の変化等を踏まえ、一部のリスク項目についてカテゴリの見直しを行っております。No. トップリスクカテゴリ トップリスク マテリアリティとの関連 想定されるシナリオ・主な対策1 脱炭素化の進展による石油需要の減少・事業資産への影響 戦略 ○ (シナリオ)エネルギートランジションの進行等により、想定外のスピードでの石油製品需要減少やGX-ETSや炭素賦課金によるコスト増に伴い、収益性が低下し、当社グループの事業資産が座礁化する (対策)中長期的な事業環境の変化を適切に捉え、将来の環境を見据えて事業方向性を検討 2 環境規制・気候変動対策の強化に伴うポートフォリオ・戦略投資への影響 戦略 ○ (シナリオ)エネルギー政策や規制変更等により気候変動対策が急激に強化され、ポートフォリオ転換・戦略投資の判断に影響を及ぼす (対策)中長期的な事業環境の変化を適切に捉え、将来の環境に応じた適切なポートフォリオ・事業戦略を構築 3 労働市場の変化による人材確保・育成の困難化 戦略 ○ (シナリオ)労働人口が減少する中で、既存・新規事業の両面で多様性かつ専門性を持った人材の確保・育成が困難になる (対策)経営人材の確保、事業戦略に合わせた人材の確保 4 カーボンニュートラル燃料への対応遅れ 戦略外部環境 サプライチェーンの中断 ○(シナリオ)カーボンニュートラル燃料に関して、上市されている当該燃料の調達が困難となる、あるいは新しい技術開発・導入が遅れる、または失敗することにより、対応が遅れる (対策)業界・政策動向のモニタリング、技術検討 5(シナリオ)当社グループのサプライチェーンは広範囲に及ぶため、政治情勢の悪化や取引先における様々な要因等により、原油生産拠点での操業停止、船舶輸送、製油所の整備や給油所の運営等において、サプライチェーンの中断、損失が発生する (対策)調達体制の最適化、運送体制強化等 原料・資材価格の変動戦略〇 (シナリオ)政情変化や経済変化、各国の政策変更等に伴う原油やLNG等の資源価格のボラティリティ上昇や、世界的な保護主義政策やインフレ(資機材、労務費等の高騰含む)、為替レートの変動により業績が悪化する(対策)業界・政策動向、産油国動向のモニタリング、調達体制の最適化 6(対策)業界・政策動向、産油国動向のモニタリング、調達体制の最適化等 自然災害戦略○ (シナリオ)地震や津波等の大規模自然災害により当社設備が壊滅的な被害を受け、早期復旧が困難となり巨額の損失を被る (対策)当社グループ全体での災害対策の構築7 品質不正 業務環境規制・気候変動対策の強化に伴うポートフォリオ・戦略投資への影響 ○(シナリオ)品質管理の不備と自浄作用の欠如により、(出荷後に)品質に関する問題が発覚し、製品回収による損失、ステークホルダーからの信用失墜を招く (対策)品質監査の実施、品質管理システムの高度化検討 8 サプライチェーンの中断 業務(シナリオ)エネルギー政策や規制変更等により気候変動対策が急激に強化され、ポートフォリオ転換・戦略投資の判断に影響を及ぼす (対策)中長期的な事業環境の変化を適切に捉え、適切なポートフォリオ・事業戦略を構築 戦略 脱炭素化の進展による石油需要の減少・事業資産への影響 ○(シナリオ)当社グループのサプライチェーンは広範囲に及ぶため、政治情勢の悪化や取引先における様々な要因等により、原油生産拠点での操業停止、船舶輸送、製油所の整備や給油所の運営等において、サプライチェーンの中断、損失が発生する (対策)運送体制強化、調達体制の最適化 9 情報セキュリティリスク(シナリオ)エネルギートランジションの進行等により、想定外のスピードでの石油製品需要減少や、GX-ETS、炭素賦課金等によるコスト増に伴い収益性が低下し、当社グループの事業資産が座礁化する (対策)中長期的な事業環境の変化を適切に捉え、事業方向性を検討 カーボンニュートラル 燃料への対応遅れ ○ (シナリオ)カーボンニュートラル燃料に関して、上市されている当該燃料の調達が困難となる、あるいは新しい技術開発・導入が遅れる、または失敗することにより、対応が遅れる (対策)業界・政策動向のモニタリング、技術検討等 労働市場の変化による 人材確保・育成の困難化 ○ (シナリオ)労働人口が減少する中で、既存・新規事業の両面で多様性かつ専門性を持った人材の確保・育成が困難になる (対策)経営人材の確保、事業戦略に合わせた人材の確保等 業務 情報セキュリティ ○ (シナリオ)サイバー攻撃により業務停止や情報漏洩、身代金請求等の被害が発生する 顧客情報管理の委託先に対する指導・監査を適切に行うことができず、個人情報が流出し、顧客からの信頼を失う(対策)ランサムウェアやウイルス対策の強化、個人情報保護等の対策強化 10 生産設備における事故、不具合・故障 業務(対策)ランサムウェアやウイルス対策の強化、個人情報保護等の対策強化等 生産設備における 事故、不具合・故障 ○ (シナリオ)製油所・油田・発電所での事故や不具合・故障により、操業継続が困難となるほか、周辺地域の自然環境・生物に影響を及ぼす等損失が発生し、キャッシュ・フロー創出に影響する(対策)不具合の未然防止(APM(注1)の構築等)及び減災対策の強化、老朽化対策 11 内部統制不備による不正/不適切行為の発生 財務・ コンプライアンス(対策)不具合の未然防止(APM(注1)の構築等)及び減災対策の強化、老朽化対策等 品質不正 ○(シナリオ)内部統制システムが十分に機能せず、人員・ノウハウやIT技術導入不足等により重大な不備や不正が発生し、行政指導や刑事罰を受けるほか、ステークホルダーからの信用を失う(シナリオ)品質管理の不備と自浄作用の欠如により、(出荷後に)品質に関する問題が発覚し、製品回収による損失、ステークホルダーからの信用失墜を招く (対策)品質監査の実施、品質管理システムの高度化検討等 カテゴリ トップリスク マテリアリティとの関連 想定されるシナリオ・主な対策 コンプライ アンス 内部統制不備による 不正/不適切行為の発生 ○ (シナリオ)内部統制システムが十分に機能せず、事業運営における重大な不備や不正が発生し、行政指導や刑事罰を受けるほか、ステークホルダーからの信用を失う 企業の価値・競争力の源泉となる情報資産が社外へ漏えいすることで、企業価値・競争力が毀損される(対策)CSA(注2)の実施、グループガバナンス強化、知的財産管理強化(対策)CSA(注2)の実施、グループガバナンス強化、知的財産管理強化等 (注1)APM(Asset Performance Management System):グローバルスタンダードの保全・設備信頼性業務プロセスをシステムの活用により、保全のビッグデータを効率的かつ効果的に管理し、網羅性・予見性・管理性を高めることができる。 (注2)CSA(Control Self Assessment - 内部統制自己評価)なお、トップリスクに関連するリスク顕在化の可能性、影響の内容及び対策については次のとおりであります。 (トップリスクNo.1 脱炭素化の進展による石油需要の減少・事業資産への影響) 当社グループの売上高のうち主要な部分を占めるガソリン・灯油・軽油は、一般消費者の需要動向の影響を強く受け、ナフサは石油化学業界の需要動向に影響されます。燃料油の国内需要は、少子高齢化や人口減少、自動車ハイブリッド化等による燃費改善や燃料転換等の構造的要因から減少傾向が継続するものと想定しております。また、油価の下落、産油国の政策変更による供給先変更及び国内のみならず海外も含めた経済や政治の動向等で石油および石油化学製品の需要が変動した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 そのため、当社グループは、需要減少に備え国内販路の確保や収益油種を集中して生産できる体制の構築等に取り組んでおります。また、新たな取組としては、日本初の国産SAF(持続可能な航空燃料。カーボンニュートラル燃料に関するリスクについてはトップリスクNo.4に記載)の大規模生産、グリーン電力販売の拡大、蓄電事業の実証の着実な推進、水素事業の推進に取り組んでおります。 (トップリスクNo.2 環境規制・気候変動対策の強化に伴うポートフォリオ・戦略投資への影響) エネルギー政策や規制変更等により気候変動対策が急激に強化され、ポートフォリオ転換・戦略投資の判断に影響を及ぼす可能性があります。 風力発電事業では、開発段階において各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメントが必要となるため、建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生します。開発段階で事業化を断念しなければならない事象が発生し、投資額が回収できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、資材、建設費等の高騰、競争の激化等から、収益性が低下する可能性があります。 これらのリスクについてはそれぞれ施策を講じてリスク低減に取り組んでおります。 一般海域における洋上風力発電事業の開発は「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(平成30年法律第89号)に則って行われ、具体的な手続、スケジュールは経済産業省及び国土交通省により進められています。当社グループが想定している時期に促進区域に指定されず、事業計画に遅れが出るもしくは中止となった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態及び将来の成長性に影響を及ぼす可能性があります。 上記に対し、当社グループでは事業候補地におけるフィージビリティスタディ等を実施し、リスク低減に取り組んでおります。なお、2026年2月28日の米国・イスラエルによるイランへの大規模攻撃に端を発した中東情勢の緊迫化、それに伴うホルムズ海峡の実質的な封鎖によってトップリスクで想定していたリスクシナリオの一部が顕在化し、原油の代替調達や石油製品の輸入に伴う追加コストが発生する等、当社グループの事業も影響を受ける事態となりました。これらの状況が長期化する場合には、影響がさらに拡大する可能性があります。なお、当社グループにおける気候変動に関するリスク及び取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動への対応」をご参照ください。この顕在化したリスクに対し、当社では社長を本部長とする危機対策本部を設置し、人の身体生命の安全確保を最優先とする基本方針のもと、現地からの退避方針の決定・周知を行うことに加え、状況に応じた意思決定と情報連携を行いながら、リスク管理において想定・準備していた対策を中心に石油製品の安定供給責任を果たすための取組を実施、継続しています。(トップリスクNo.3 労働市場の変化による人材確保・育成の困難化) 近年、労働人口が減少する中で有能な人材の確保をめぐる競争は激化しています。在籍している社員の流出防止や、経営戦略の推進に必要な人材の確保・育成ができない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。カテゴリ毎のトップリスクに関連する顕在化の可能性、影響の内容及び対策については次のとおりであります。そのため、当社グループは、事業成長の源泉及び組織活力の維持を担う人材の継続的な確保と育成に努めています。既存・新規事業の両面で多様性かつ専門性を持った人材の確保・育成に対応するため、処遇制度の見直し、自律的キャリア形成強化、人材育成への投資強化、 女性・キャリア採用強化に取り組んでおります。具体的には、自己啓発制度の拡充、経営人材・女性社員・事業部門の育成強化、採用手法の多様化等を実施しています。これら当社グループの取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本」をご参照ください。[カテゴリ:外部環境] (サプライチェーンの中断) 昨今のウクライナ紛争の長期化、中東地域や東アジア地域の政情変化、欧米及び中国の経済変化に伴う原油価格の急激な変動、テロ等の不測の事態により原油調達が影響を受ける可能性があります。また、原油生産拠点での操業停止のほか、必要資材の確保が困難になる等の要因により、製油所が操業停止に至る場合や給油所の運営が中断された場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループにおける原料、資材確保のために様々な施策を講じてリスクの低減に取り組んでおります。(トップリスクNo.4 カーボンニュートラル燃料への対応遅れ) カーボンニュートラル燃料は、既存の石油製品サプライチェーンの活用が可能であること等から脱炭素社会の実現へ向け期待は大きくなっています。一方で、現状では生産効率やコスト等が課題であり、普及に向けて技術開発に取り組む必要があります。脱炭素社会が到来し、カーボンニュートラル燃料が主流となった環境において、技術開発の失敗等によりカーボンニュートラル燃料を扱えない場合には製品の供給が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、脱炭素社会に向けた様々な技術開発・検討を行っており、リスク低減に取り組んでおります。また、サプライチェーンにおける人権課題等の把握が遅れ、リスク発現時にサプライチェーンの変更が求められるほか、中断を招く可能性があります。人権課題に対しては、2021年に策定した人権方針に基づき、人権デューデリジェンス(サプライヤーの人権課題分析、ステークホルダーエンゲージメント、従業員教育等)を実施しました。(トップリスクNo.5 原料・資材価格の変動)(原料・資材価格の変動) 原油価格は、世界経済や産油国の生産方針等の需給動向に加え、中東産油国の周辺地域を中心とした戦争勃発や政情の不安定化、テロ等の不測の事態を含む多様な要因により変動する恐れがあります。石油開発事業における原油価格に関するリスクに加え、当社グループは、原油在庫の価格を総平均法で評価しているため、原油価格の下落局面では、期初の在庫単価と期中に仕入れた在庫単価が平均され売上原価を押し上げることになり、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの主要な石油製品コストは、国際市況である原油価格や為替レートを反映した形で決定されるのに対し、販売活動は主に国内で行っており、販売価格は国内市況を反映して決定されます。国際市況と国内市況とのギャップやタイムラグが生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります(注)。石油化学製品の価格については、国際市況であるナフサ価格や為替レートの変動、世界的な需要動向等の影響を受ける可能性があります。 また、原油価格の下落により、棚卸資産の期末における正味売却価額が帳簿価額よりも低下し、棚卸資産の収益性が低下したと判断する場合があります。この場合、棚卸資産の収益性の低下を反映するために計上した評価損が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループは原油及び石油製品の輸出入に係る価格変動のリスクをヘッジすることを目的としてデリバティブ取引を利用しています。具体的な取組については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 金融商品関係」をご参照ください。 世界的な保護主義政策やインフレによって資材調達、輸送等のコストが変動し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループはパートナーとの提携や、在庫の適正化等の施策を講じてリスクの低減に取り組んでおります。資材価格の変動に関して、洋上風力設備の建設工事着工は入札時からのリードタイムが数年あるため、その間に鋼材や労務費等の上昇が発生した場合、建設費用が増加する可能性があります。資材価格の変動に関して、風力発電設備の工事におけるリードタイムは数年あるため、その間に鋼材や労務費等の上昇が発生した場合、建設費用が増加する可能性があります。また、海外からの資機材搬入の遅延等さまざまな要因により、工事が遅延する可能性があります。建設費増加または工事遅延が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がありますが、当社グループではパートナーとの提携等により、これらのリスクの低減に努めております。(注)2025年5月13日に公表した2026年3月期通期連結業績予想の経常利益へ与える原油価格変動、為替変動の感応度を測定しております。2025年4月~2026年3月の前提条件は原油価格65ドル/バレル、為替145円/ドルとしており、前提より原油価格+1ドル/バレルあたりの影響額及び為替+1円/ドルあたりの影響額は以下のとおりであります。なお期間中において原油価格、為替に変動なく一定に推移した前提で試算しております。(注)2026年5月12日に公表した2027年3月期通期連結業績予想の経常利益へ与える原油価格変動、為替変動の感応度を測定しております。2026年4月~2027年3月の前提条件は原油価格89ドル/バレル、為替155円/ドルとしており、前提より原油価格+1ドル/バレル当たりの影響額及び為替+1円/ドル当たりの影響額は以下のとおりです。(トップリスクNo.6 自然災害)(自然災害) 自然災害の発生時には、当社グループの設備が被害を受け巨額の損失を被るほか、何らかの要因で操業が停止する可能性があります。 そのため、当社グループでは巨大地震等の自然災害を想定し、その影響を最小限に抑えるため、非常用電源設置、耐震改修、BCP(事業継続計画)マニュアル整備等を行っています。2024年9月に南海トラフ巨大地震を想定したBCP訓練を当社、コスモ石油(株)、コスモ石油マーケティング(株)の3社合同で行いました。初動対応から被災地へ向けた石油製品の供給・販売方針策定に重点を置き、災害情報を視覚的に表示するダッシュボードシステム等を活用しオンラインでの情報連携や共有を行う等、より実践的な訓練とし、BCPの実効性や課題を確認しました。さらに2024年11月には、首都直下地震により当社グループの本社機能が麻痺した状態を想定し、臨時危機対策本部をコスモ石油(株)堺製油所及びコスモ石油マーケティング(株)大阪オフィスに設置し、災害対応に関する意思決定の権限を委譲した前提のBCP訓練を実施しました。2025年10月に南海トラフ巨大地震を想定したBCP訓練を当社、コスモ石油(株)、コスモ石油マーケティング(株)の3社合同で行いました。初動対応から被災地へ向けた石油製品の供給・販売方針の策定に重点を置き、災害情報を視覚的に表示するダッシュボードシステム等を活用しオンラインでの情報連携や共有を行う等、より実践的な訓練とすることで、BCPの実効性や課題を確認しました。さらに2025年11月には、首都直下地震により当社グループの本社機能が麻痺した状態を想定し、臨時危機対策本部をコスモ石油(株)堺製油所及びコスモ石油マーケティング(株)大阪オフィスに設置し、災害対応に関する意思決定の権限を委譲した前提のBCP訓練を実施しました。訓練を通じて抽出されたBCPの体制や訓練運営上の課題に対して、対策を進めております。(トップリスクNo.7 品質不正) 当社グループは、日々製品・サービスの品質管理体制の強化に努めておりますが、(出荷後に)品質に関する問題が発覚し、広域にわたり製品回収を行うことにより多額の損失を被るだけでなく、顧客からの信頼喪失やブランドイメージの低下により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。(環境規制・気候変動対策の強化に伴うポートフォリオ・戦略投資への影響) エネルギー政策や規制変更等により気候変動対策が急激に強化され、ポートフォリオ転換・戦略投資の判断に影響を及ぼす可能性があります。当社グループにおいて、過去に一部製品における不適正な検査が顕在化した事案を踏まえ、教育の徹底、試験法管理の見直し、監査の強化等の対策を継続実施し、リスク低減に取り組んでおります。風力発電事業では、開発段階において各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメントが必要となるため、建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生します。開発段階で事業化を断念しなければならない事象が発生し、投資額が回収できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、資材、建設費等の高騰、競争の激化等から、収益性が低下する可能性があります。(トップリスクNo.8 サプライチェーンの中断) 昨今のウクライナ紛争の長期化、中東地域や東アジア地域の政情変化、欧米及び中国の経済変化に伴う原油価格の急激な変動、テロ等の不測の事態により原油調達が影響を受ける可能性があります。また、原油生産拠点での操業停止のほか、必要物資の確保が困難になる等の要因により、製油所の整備ができず操業停止に至る場合や給油所の運営が中断された場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループにおける必要物資確保のために施策を講じてリスクの低減に取り組んでおります。これらのリスクに対し、当社グループでは事業候補地におけるフィージビリティスタディ等を実施し、リスク低減に取り組んでおります。なお、サプライチェーンにおける人権課題等の把握が遅れ、リスク発現時にサプライチェーンの変更が求められるほか、中断を招く可能性があります。人権課題に対しては、2021年に策定した人権方針に基づき、人権デューデリジェンス(サプライヤーの人権課題分析、ステークホルダーエンゲージメント、従業員教育の取組)を実施しました。なお、当社グループにおける気候変動に関するリスク及び取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動への対応」をご参照ください。(トップリスクNo.9 情報セキュリティリスク)[カテゴリ:戦略] (脱炭素化の進展による石油需要の減少・事業資産への影響) 当社グループの売上高のうち主要な部分を占めるガソリン・灯油・軽油は、一般消費者の需要動向の影響を強く受け、ナフサは石油化学業界の需要動向に影響されます。燃料油の国内需要は、少子高齢化や人口減少、自動車ハイブリッド化等による燃費改善や燃料転換等の構造的要因から減少傾向が継続するものと想定しております。また、油価の下落、産油国の政策変更による供給先変更及び国内のみならず海外も含めた経済や政治の動向等で石油及び石油化学製品の需要が変動した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 そのため、当社グループは、需要減少に備え国内販路の確保や需要構造の変化に対応した生産体制の構築等に取り組んでおります。また、新たな取組としては、日本初の国産SAF(持続可能な航空燃料。カーボンニュートラル燃料に関するリスクについては(カーボンニュートラル燃料への対応遅れ)に記載)の大規模生産、グリーン電力販売の拡大、蓄電事業の実証の着実な推進、水素事業の推進等に取り組んでおります。 (カーボンニュートラル燃料への対応遅れ) カーボンニュートラル燃料は、既存の石油製品サプライチェーンの活用が可能であること等から脱炭素社会の実現へ向け期待は大きくなっています。一方で、現状では生産効率やコスト等が課題であり、普及に向けて技術開発に取り組む必要があります。脱炭素社会が到来し、カーボンニュートラル燃料が主流となった環境において、技術開発の失敗等によりカーボンニュートラル燃料を扱えない場合には製品の供給が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、脱炭素社会に向けた様々な技術開発・検討を行っており、リスク低減に取り組んでおります。 (労働市場の変化による人材確保・育成の困難化) 近年、労働人口が減少する中で有能な人材の確保をめぐる競争は激化しています。在籍している社員の流出防止や、経営戦略の推進に必要な人材の確保・育成ができない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。 そのため、当社グループは、事業成長の源泉及び組織活力の維持を担う人材の継続的な確保と育成に努めています。既存・新規事業の両面で多様性かつ専門性を持った人材の確保・育成に対応するため、処遇制度の見直し、自律的キャリア形成強化、人材育成への投資強化、 女性・キャリア採用強化に取り組んでおります。具体的には、自己啓発制度の拡充、経営人材・女性社員・事業部門の育成強化、採用手法の多様化等を実施しています。これら当社グループの取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本」をご参照ください。 [カテゴリ:業務] (情報セキュリティ) サイバー攻撃によって、事業活動の混乱、秘密情報の喪失、個人情報の漏洩等が発生する可能性があり、近年そのリスクは高まっております。個人情報を含む秘密情報の消失、漏洩、改ざん等のリスクが顕在化した場合には、事業運営に支障をきたす恐れがあるほか、顧客からの信頼を失い、ブランドイメージが低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループではランサムウエアへの対応手順の整備、ウイルス対策や個人情報保護等の対策強化を実施しております。さらに、顧客情報を含む機密情報の管理、取り扱いにつきましては、社内体制、社内規程等を整備し、外部への委託先に対して監督管理を実施しております。さらに、顧客情報を含む機密情報の管理、取扱いにつきましては、社内体制、社内規程等を整備し、外部への委託先に対して監督管理を実施しております。(トップリスクNo.10 生産設備における事故、不具合・故障)(生産設備における事故、不具合・故障) 設備の老朽化や人為的なミスを原因とする事故や労働災害によって、製油所、物流基地及び油槽所等の操業が停止する可能性があります。また、製油所、物流基地及び油槽所等以外でも給油所、タンカー及びローリーでの事故で事業運営に支障をきたす場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、事故を未然に防止するために、OMS(注1)の仕組みを強化、千葉製油所・四日市製油所のスーパー認定に続き堺製油所のA認定(注2)を取得しました。加えて、APMの導入範囲拡大やデジタルツイン構築、各種データ連携、VRデータ整備等DX強化に取り組むことで、トラブルの低減及び更なる稼働率の向上を目指しております。(注1)OMS(Operations Management System):「あるべき姿(世界トップレベルの安全安定操業)」と現状のギャップを洗い出し、「規則・マニュアル化」、「教育・訓練」、「定着・実践」、「継続的改善」を繰り返すことで、「あるべき姿」を目指す操業マネジメントシステム。 (注2)A認定:認定高度保安実施者制度。従来のスーパー認定制度に、テクノロジー活用やサイバーセキュリティの要件等が追加された高圧ガス保安法における認定制度。(トップリスクNo.11 内部統制不備による不正/不適切行為の発生) 当社グループが構築した内部統制システムが有効に機能せず、コンプライアンス違反等が発生した場合、ステークホルダーの信頼を失い当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループでは、法令等の遵守のために財務報告に係る内部統制を含む、有効な内部統制システムの整備、運用及び強化を図っております。内部通報制度については、周知並びに教育の強化を引き続き実施いたしました。(品質不正) 当社グループは、日々製品・サービスの品質管理体制の強化に努めておりますが、(出荷後に)品質に関する問題が発覚し、広域にわたり製品回収を行うことにより多額の損失を被るだけでなく、顧客からの信頼喪失やブランドイメージの低下により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループにおいて、過去に一部製品における不適正な検査が顕在化した事案を踏まえ、教育の徹底、試験法管理の見直し、監査の強化等の対策を継続して実施し、リスク低減に取り組んでおります。 [カテゴリ:コンプライアンス] (内部統制不備による不正/不適切行為の発生) 当社グループが構築した内部統制システムが有効に機能せず、コンプライアンス違反等が発生した場合、当該違反による事業の停止や、ステークホルダーからの信頼を失い、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループでは、当社グループ全社員を対象とした企業倫理人権研修の継続的な実施をはじめ、法令等の遵守のために財務報告に係る内部統制を含む、有効な内部統制システムの整備、運用及び強化を図っております。また、内部通報制度について、周知並びに教育の強化を引き続き実施いたしました。
前年
トップリスクは、以下に記載のとおりです。トップリスクについては「(2)リスク管理の運営」に記載のとおり決定し、管理します。 No. トップリスク カテゴリ マテリアリティとの関連 想定されるシナリオ・主な対策 1 脱炭素化の進展による石油需要の減少・事業資産への影響 戦略 ○ (シナリオ)エネルギートランジションの進行等により、想定外のスピードでの石油製品需要減少やGX-ETSや炭素賦課金によるコスト増に伴い、収益性が低下し、当社グループの事業資産が座礁化する (対策)中長期的な事業環境の変化を適切に捉え、将来の環境を見据えて事業方向性を検討 2 環境規制・気候変動対策の強化に伴うポートフォリオ・戦略投資への影響 戦略 ○ (シナリオ)エネルギー政策や規制変更等により気候変動対策が急激に強化され、ポートフォリオ転換・戦略投資の判断に影響を及ぼす (対策)中長期的な事業環境の変化を適切に捉え、将来の環境に応じた適切なポートフォリオ・事業戦略を構築 3 労働市場の変化による人材確保・育成の困難化 戦略 ○ (シナリオ)労働人口が減少する中で、既存・新規事業の両面で多様性かつ専門性を持った人材の確保・育成が困難になる (対策)経営人材の確保、事業戦略に合わせた人材の確保 4 カーボンニュートラル燃料への対応遅れ 戦略 ○ (シナリオ)カーボンニュートラル燃料に関して、上市されている当該燃料の調達が困難となる、あるいは新しい技術開発・導入が遅れる、または失敗することにより、対応が遅れる (対策)業界・政策動向のモニタリング、技術検討 5 原料・資材価格の変動 戦略 (シナリオ)政情変化や経済変化、各国の政策変更等に伴う原油やLNG等の資源価格のボラティリティ上昇や、世界的な保護主義政策やインフレ(資機材、労務費等の高騰含む)、為替レートの変動により業績が悪化する (対策)業界・政策動向、産油国動向のモニタリング、調達体制の最適化 6 自然災害 戦略 ○ (シナリオ)地震や津波等の大規模自然災害により当社設備が壊滅的な被害を受け、早期復旧が困難となり巨額の損失を被る (対策)当社グループ全体での災害対策の構築 7 品質不正 業務 ○ (シナリオ)品質管理の不備と自浄作用の欠如により、(出荷後に)品質に関する問題が発覚し、製品回収による損失、ステークホルダーからの信用失墜を招く (対策)品質監査の実施、品質管理システムの高度化検討 8 サプライチェーンの中断 業務 ○ (シナリオ)当社グループのサプライチェーンは広範囲に及ぶため、政治情勢の悪化や取引先における様々な要因等により、原油生産拠点での操業停止、船舶輸送、製油所の整備や給油所の運営等において、サプライチェーンの中断、損失が発生する (対策)運送体制強化、調達体制の最適化 9 情報セキュリティリスク 業務 ○ (シナリオ)サイバー攻撃により業務停止や情報漏洩、身代金請求等の被害が発生する 顧客情報管理の委託先に対する指導・監査を適切に行うことができず、個人情報が流出し、顧客からの信頼を失う (対策)ランサムウェアやウイルス対策の強化、個人情報保護等の対策強化 10 生産設備における事故、不具合・故障 業務 ○ (シナリオ)製油所・油田・発電所での事故や不具合・故障により、操業継続が困難となるほか、周辺地域の自然環境・生物に影響を及ぼす等損失が発生し、キャッシュ・フロー創出に影響する (対策)不具合の未然防止(APM(注1)の構築等)及び減災対策の強化、老朽化対策 11 内部統制不備による不正/不適切行為の発生 財務・ コンプライアンス ○ (シナリオ)内部統制システムが十分に機能せず、人員・ノウハウやIT技術導入不足等により重大な不備や不正が発生し、行政指導や刑事罰を受けるほか、ステークホルダーからの信用を失う 企業の価値・競争力の源泉となる情報資産が社外へ漏えいすることで、企業価値・競争力が毀損される (対策)CSA(注2)の実施、グループガバナンス強化、知的財産管理強化 (注1)APM(Asset Performance Management System):グローバルスタンダードの保全・設備信頼性業務プロセスをシステムの活用により、保全のビッグデータを効率的かつ効果的に管理し、網羅性・予見性・管理性を高めることができる。 (注2)CSA(Control Self Assessment - 内部統制自己評価) なお、トップリスクに関連するリスク顕在化の可能性、影響の内容及び対策については次のとおりであります。 (トップリスクNo.1 脱炭素化の進展による石油需要の減少・事業資産への影響) 当社グループの売上高のうち主要な部分を占めるガソリン・灯油・軽油は、一般消費者の需要動向の影響を強く受け、ナフサは石油化学業界の需要動向に影響されます。燃料油の国内需要は、少子高齢化や人口減少、自動車ハイブリッド化等による燃費改善や燃料転換等の構造的要因から減少傾向が継続するものと想定しております。また、油価の下落、産油国の政策変更による供給先変更及び国内のみならず海外も含めた経済や政治の動向等で石油および石油化学製品の需要が変動した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 そのため、当社グループは、需要減少に備え国内販路の確保や収益油種を集中して生産できる体制の構築等に取り組んでおります。また、新たな取組としては、日本初の国産SAF(持続可能な航空燃料。カーボンニュートラル燃料に関するリスクについてはトップリスクNo.4に記載)の大規模生産、グリーン電力販売の拡大、蓄電事業の実証の着実な推進、水素事業の推進に取り組んでおります。 (トップリスクNo.2 環境規制・気候変動対策の強化に伴うポートフォリオ・戦略投資への影響) エネルギー政策や規制変更等により気候変動対策が急激に強化され、ポートフォリオ転換・戦略投資の判断に影響を及ぼす可能性があります。 風力発電事業では、開発段階において各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメントが必要となるため、建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生します。開発段階で事業化を断念しなければならない事象が発生し、投資額が回収できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、資材、建設費等の高騰、競争の激化等から、収益性が低下する可能性があります。 これらのリスクについてはそれぞれ施策を講じてリスク低減に取り組んでおります。 一般海域における洋上風力発電事業の開発は「海洋再生可能エネルギー発電設備の整備に係る海域の利用の促進に関する法律」(平成30年法律第89号)に則って行われ、具体的な手続、スケジュールは経済産業省及び国土交通省により進められています。当社グループが想定している時期に促進区域に指定されず、事業計画に遅れが出るもしくは中止となった場合は、当社グループの経営成績及び財政状態及び将来の成長性に影響を及ぼす可能性があります。 上記に対し、当社グループでは事業候補地におけるフィージビリティスタディ等を実施し、リスク低減に取り組んでおります。 なお、当社グループにおける気候変動に関するリスク及び取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動への対応」をご参照ください。 (トップリスクNo.3 労働市場の変化による人材確保・育成の困難化) 近年、労働人口が減少する中で有能な人材の確保をめぐる競争は激化しています。在籍している社員の流出防止や、経営戦略の推進に必要な人材の確保・育成ができない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。 そのため、当社グループは、事業成長の源泉及び組織活力の維持を担う人材の継続的な確保と育成に努めています。既存・新規事業の両面で多様性かつ専門性を持った人材の確保・育成に対応するため、処遇制度の見直し、自律的キャリア形成強化、人材育成への投資強化、 女性・キャリア採用強化に取り組んでおります。具体的には、自己啓発制度の拡充、経営人材・女性社員・事業部門の育成強化、採用手法の多様化等を実施しています。これら当社グループの取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本」をご参照ください。 (トップリスクNo.4 カーボンニュートラル燃料への対応遅れ) カーボンニュートラル燃料は、既存の石油製品サプライチェーンの活用が可能であること等から脱炭素社会の実現へ向け期待は大きくなっています。一方で、現状では生産効率やコスト等が課題であり、普及に向けて技術開発に取り組む必要があります。脱炭素社会が到来し、カーボンニュートラル燃料が主流となった環境において、技術開発の失敗等によりカーボンニュートラル燃料を扱えない場合には製品の供給が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、脱炭素社会に向けた様々な技術開発・検討を行っており、リスク低減に取り組んでおります。 (トップリスクNo.5 原料・資材価格の変動) 原油価格は、世界経済や産油国の生産方針等の需給動向に加え、中東産油国の周辺地域を中心とした戦争勃発や政情の不安定化、テロ等の不測の事態を含む多様な要因により変動する恐れがあります。石油開発事業における原油価格に関するリスクに加え、当社グループは、原油在庫の価格を総平均法で評価しているため、原油価格の下落局面では、期初の在庫単価と期中に仕入れた在庫単価が平均され売上原価を押し上げることになり、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの主要な石油製品コストは、国際市況である原油価格や為替レートを反映した形で決定されるのに対し、販売活動は主に国内で行っており、販売価格は国内市況を反映して決定されます。国際市況と国内市況とのギャップやタイムラグが生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります(注)。石油化学製品の価格については、国際市況であるナフサ価格や為替レートの変動、世界的な需要動向等の影響を受ける可能性があります。 また、原油価格の下落により、棚卸資産の期末における正味売却価額が帳簿価額よりも低下し、棚卸資産の収益性が低下したと判断する場合があります。この場合、棚卸資産の収益性の低下を反映するために計上した評価損が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループは原油及び石油製品の輸出入に係る価格変動のリスクをヘッジすることを目的としてデリバティブ取引を利用しています。具体的な取組については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 金融商品関係」をご参照ください。 世界的な保護主義政策やインフレによって資材調達、輸送等のコストが変動し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループはパートナーとの提携や、在庫の適正化等の施策を講じてリスクの低減に取り組んでおります。 資材価格の変動に関して、洋上風力設備の建設工事着工は入札時からのリードタイムが数年あるため、その間に鋼材や労務費等の上昇が発生した場合、建設費用が増加する可能性があります。また、海外からの資機材搬入の遅延等さまざまな要因により、工事が遅延する可能性があります。建設費増加または工事遅延が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がありますが、当社グループではパートナーとの提携等により、これらのリスクの低減に努めております。 (注)2025年5月13日に公表した2026年3月期通期連結業績予想の経常利益へ与える原油価格変動、為替変動の感応度を測定しております。2025年4月~2026年3月の前提条件は原油価格65ドル/バレル、為替145円/ドルとしており、前提より原油価格+1ドル/バレルあたりの影響額及び為替+1円/ドルあたりの影響額は以下のとおりであります。なお期間中において原油価格、為替に変動なく一定に推移した前提で試算しております。 (トップリスクNo.6 自然災害) 自然災害の発生時には、当社グループの設備が被害を受け巨額の損失を被るほか、何らかの要因で操業が停止する可能性があります。 そのため、当社グループでは巨大地震等の自然災害を想定し、その影響を最小限に抑えるため、非常用電源設置、耐震改修、BCP(事業継続計画)マニュアル整備等を行っています。2024年9月に南海トラフ巨大地震を想定したBCP訓練を当社、コスモ石油(株)、コスモ石油マーケティング(株)の3社合同で行いました。初動対応から被災地へ向けた石油製品の供給・販売方針策定に重点を置き、災害情報を視覚的に表示するダッシュボードシステム等を活用しオンラインでの情報連携や共有を行う等、より実践的な訓練とし、BCPの実効性や課題を確認しました。さらに2024年11月には、首都直下地震により当社グループの本社機能が麻痺した状態を想定し、臨時危機対策本部をコスモ石油(株)堺製油所及びコスモ石油マーケティング(株)大阪オフィスに設置し、災害対応に関する意思決定の権限を委譲した前提のBCP訓練を実施しました。訓練を通じて抽出されたBCPの体制や訓練運営上の課題に対して、対策を進めております。 (トップリスクNo.7 品質不正) 当社グループは、日々製品・サービスの品質管理体制の強化に努めておりますが、(出荷後に)品質に関する問題が発覚し、広域にわたり製品回収を行うことにより多額の損失を被るだけでなく、顧客からの信頼喪失やブランドイメージの低下により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループにおいて、過去に一部製品における不適正な検査が顕在化した事案を踏まえ、教育の徹底、試験法管理の見直し、監査の強化等の対策を継続実施し、リスク低減に取り組んでおります。 (トップリスクNo.8 サプライチェーンの中断) 昨今のウクライナ紛争の長期化、中東地域や東アジア地域の政情変化、欧米及び中国の経済変化に伴う原油価格の急激な変動、テロ等の不測の事態により原油調達が影響を受ける可能性があります。また、原油生産拠点での操業停止のほか、必要物資の確保が困難になる等の要因により、製油所の整備ができず操業停止に至る場合や給油所の運営が中断された場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループにおける必要物資確保のために施策を講じてリスクの低減に取り組んでおります。 なお、サプライチェーンにおける人権課題等の把握が遅れ、リスク発現時にサプライチェーンの変更が求められるほか、中断を招く可能性があります。人権課題に対しては、2021年に策定した人権方針に基づき、人権デューデリジェンス(サプライヤーの人権課題分析、ステークホルダーエンゲージメント、従業員教育の取組)を実施しました。 (トップリスクNo.9 情報セキュリティリスク) サイバー攻撃によって、事業活動の混乱、秘密情報の喪失、個人情報の漏洩等が発生する可能性があり、近年そのリスクは高まっております。個人情報を含む秘密情報の消失、漏洩、改ざん等のリスクが顕在化した場合には、事業運営に支障をきたす恐れがあるほか、顧客からの信頼を失い、ブランドイメージが低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループではランサムウエアへの対応手順の整備、ウイルス対策や個人情報保護等の対策強化を実施しております。さらに、顧客情報を含む機密情報の管理、取り扱いにつきましては、社内体制、社内規程等を整備し、外部への委託先に対して監督管理を実施しております。 (トップリスクNo.10 生産設備における事故、不具合・故障) 設備の老朽化や人為的なミスを原因とする事故や労働災害によって、製油所、物流基地及び油槽所等の操業が停止する可能性があります。また、製油所、物流基地及び油槽所等以外でも給油所、タンカー及びローリーでの事故で事業運営に支障をきたす場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、事故を未然に防止するために、OMS(注1)の仕組みを強化、千葉製油所・四日市製油所のスーパー認定に続き堺製油所のA認定(注2)を取得しました。加えて、APMの導入範囲拡大やデジタルツイン構築、各種データ連携、VRデータ整備等DX強化に取り組むことで、トラブルの低減及び更なる稼働率の向上を目指しております。 (注1)OMS(Operations Management System):「あるべき姿(世界トップレベルの安全安定操業)」と現状のギャップを洗い出し、「規則・マニュアル化」、「教育・訓練」、「定着・実践」、「継続的改善」を繰り返すことで、「あるべき姿」を目指す操業マネジメントシステム。 (注2)A認定:認定高度保安実施者制度。従来のスーパー認定制度に、テクノロジー活用やサイバーセキュリティの要件等が追加された高圧ガス保安法における認定制度。 (トップリスクNo.11 内部統制不備による不正/不適切行為の発生) 当社グループが構築した内部統制システムが有効に機能せず、コンプライアンス違反等が発生した場合、ステークホルダーの信頼を失い当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループでは、法令等の遵守のために財務報告に係る内部統制を含む、有効な内部統制システムの整備、運用及び強化を図っております。内部通報制度については、周知並びに教育の強化を引き続き実施いたしました。
今年
2025年度に選定したトップリスクは、以下に記載のとおりです。トップリスクについては「(2)リスク管理の運営」に記載のとおり決定し、管理しております。 なお、当社グループを取り巻く事業環境の変化等を踏まえ、一部のリスク項目についてカテゴリの見直しを行っております。 カテゴリ トップリスク マテリアリティとの関連 想定されるシナリオ・主な対策 外部環境 サプライチェーンの中断 ○ (シナリオ)当社グループのサプライチェーンは広範囲に及ぶため、政治情勢の悪化や取引先における様々な要因等により、原油生産拠点での操業停止、船舶輸送、製油所の整備や給油所の運営等において、サプライチェーンの中断、損失が発生する (対策)調達体制の最適化、運送体制強化等 原料・資材価格の変動 〇 (シナリオ)政情変化や経済変化、各国の政策変更等に伴う原油やLNG等の資源価格のボラティリティ上昇や、世界的な保護主義政策やインフレ(資機材、労務費等の高騰含む)、為替レートの変動により業績が悪化する (対策)業界・政策動向、産油国動向のモニタリング、調達体制の最適化等 自然災害 ○ (シナリオ)地震や津波等の大規模自然災害により当社設備が壊滅的な被害を受け、早期復旧が困難となり巨額の損失を被る (対策)当社グループ全体での災害対策の構築 環境規制・気候変動対策の強化に伴うポートフォリオ・戦略投資への影響 ○ (シナリオ)エネルギー政策や規制変更等により気候変動対策が急激に強化され、ポートフォリオ転換・戦略投資の判断に影響を及ぼす (対策)中長期的な事業環境の変化を適切に捉え、適切なポートフォリオ・事業戦略を構築 戦略 脱炭素化の進展による石油需要の減少・事業資産への影響 ○ (シナリオ)エネルギートランジションの進行等により、想定外のスピードでの石油製品需要減少や、GX-ETS、炭素賦課金等によるコスト増に伴い収益性が低下し、当社グループの事業資産が座礁化する (対策)中長期的な事業環境の変化を適切に捉え、事業方向性を検討 カーボンニュートラル 燃料への対応遅れ ○ (シナリオ)カーボンニュートラル燃料に関して、上市されている当該燃料の調達が困難となる、あるいは新しい技術開発・導入が遅れる、または失敗することにより、対応が遅れる (対策)業界・政策動向のモニタリング、技術検討等 労働市場の変化による 人材確保・育成の困難化 ○ (シナリオ)労働人口が減少する中で、既存・新規事業の両面で多様性かつ専門性を持った人材の確保・育成が困難になる (対策)経営人材の確保、事業戦略に合わせた人材の確保等 業務 情報セキュリティ ○ (シナリオ)サイバー攻撃により業務停止や情報漏洩、身代金請求等の被害が発生する 顧客情報管理の委託先に対する指導・監査を適切に行うことができず、個人情報が流出し、顧客からの信頼を失う (対策)ランサムウェアやウイルス対策の強化、個人情報保護等の対策強化等 生産設備における 事故、不具合・故障 ○ (シナリオ)製油所・油田・発電所での事故や不具合・故障により、操業継続が困難となるほか、周辺地域の自然環境・生物に影響を及ぼす等損失が発生し、キャッシュ・フロー創出に影響する (対策)不具合の未然防止(APM(注1)の構築等)及び減災対策の強化、老朽化対策等 品質不正 ○ (シナリオ)品質管理の不備と自浄作用の欠如により、(出荷後に)品質に関する問題が発覚し、製品回収による損失、ステークホルダーからの信用失墜を招く (対策)品質監査の実施、品質管理システムの高度化検討等 カテゴリ トップリスク マテリアリティとの関連 想定されるシナリオ・主な対策 コンプライ アンス 内部統制不備による 不正/不適切行為の発生 ○ (シナリオ)内部統制システムが十分に機能せず、事業運営における重大な不備や不正が発生し、行政指導や刑事罰を受けるほか、ステークホルダーからの信用を失う 企業の価値・競争力の源泉となる情報資産が社外へ漏えいすることで、企業価値・競争力が毀損される (対策)CSA(注2)の実施、グループガバナンス強化、知的財産管理強化等 (注1)APM(Asset Performance Management System):グローバルスタンダードの保全・設備信頼性業務プロセスをシステムの活用により、保全のビッグデータを効率的かつ効果的に管理し、網羅性・予見性・管理性を高めることができる。 (注2)CSA(Control Self Assessment - 内部統制自己評価) なお、2026年2月28日の米国・イスラエルによるイランへの大規模攻撃に端を発した中東情勢の緊迫化、それに伴うホルムズ海峡の実質的な封鎖によってトップリスクで想定していたリスクシナリオの一部が顕在化し、原油の代替調達や石油製品の輸入に伴う追加コストが発生する等、当社グループの事業も影響を受ける事態となりました。これらの状況が長期化する場合には、影響がさらに拡大する可能性があります。 この顕在化したリスクに対し、当社では社長を本部長とする危機対策本部を設置し、人の身体生命の安全確保を最優先とする基本方針のもと、現地からの退避方針の決定・周知を行うことに加え、状況に応じた意思決定と情報連携を行いながら、リスク管理において想定・準備していた対策を中心に石油製品の安定供給責任を果たすための取組を実施、継続しています。 カテゴリ毎のトップリスクに関連する顕在化の可能性、影響の内容及び対策については次のとおりであります。 [カテゴリ:外部環境] (サプライチェーンの中断) 昨今のウクライナ紛争の長期化、中東地域や東アジア地域の政情変化、欧米及び中国の経済変化に伴う原油価格の急激な変動、テロ等の不測の事態により原油調達が影響を受ける可能性があります。また、原油生産拠点での操業停止のほか、必要資材の確保が困難になる等の要因により、製油所が操業停止に至る場合や給油所の運営が中断された場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループにおける原料、資材確保のために様々な施策を講じてリスクの低減に取り組んでおります。 また、サプライチェーンにおける人権課題等の把握が遅れ、リスク発現時にサプライチェーンの変更が求められるほか、中断を招く可能性があります。人権課題に対しては、2021年に策定した人権方針に基づき、人権デューデリジェンス(サプライヤーの人権課題分析、ステークホルダーエンゲージメント、従業員教育等)を実施しました。 (原料・資材価格の変動) 原油価格は、世界経済や産油国の生産方針等の需給動向に加え、中東産油国の周辺地域を中心とした戦争勃発や政情の不安定化、テロ等の不測の事態を含む多様な要因により変動する恐れがあります。石油開発事業における原油価格に関するリスクに加え、当社グループは、原油在庫の価格を総平均法で評価しているため、原油価格の下落局面では、期初の在庫単価と期中に仕入れた在庫単価が平均され売上原価を押し上げることになり、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループの主要な石油製品コストは、国際市況である原油価格や為替レートを反映した形で決定されるのに対し、販売活動は主に国内で行っており、販売価格は国内市況を反映して決定されます。国際市況と国内市況とのギャップやタイムラグが生じた場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります(注)。石油化学製品の価格については、国際市況であるナフサ価格や為替レートの変動、世界的な需要動向等の影響を受ける可能性があります。 また、原油価格の下落により、棚卸資産の期末における正味売却価額が帳簿価額よりも低下し、棚卸資産の収益性が低下したと判断する場合があります。この場合、棚卸資産の収益性の低下を反映するために計上した評価損が、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 なお、当社グループは原油及び石油製品の輸出入に係る価格変動のリスクをヘッジすることを目的としてデリバティブ取引を利用しています。具体的な取組については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 金融商品関係」をご参照ください。 世界的な保護主義政策やインフレによって資材調達、輸送等のコストが変動し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループはパートナーとの提携や、在庫の適正化等の施策を講じてリスクの低減に取り組んでおります。 資材価格の変動に関して、風力発電設備の工事におけるリードタイムは数年あるため、その間に鋼材や労務費等の上昇が発生した場合、建設費用が増加する可能性があります。また、海外からの資機材搬入の遅延等さまざまな要因により、工事が遅延する可能性があります。建設費増加または工事遅延が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性がありますが、当社グループではパートナーとの提携等により、これらのリスクの低減に努めております。 (注)2026年5月12日に公表した2027年3月期通期連結業績予想の経常利益へ与える原油価格変動、為替変動の感応度を測定しております。2026年4月~2027年3月の前提条件は原油価格89ドル/バレル、為替155円/ドルとしており、前提より原油価格+1ドル/バレル当たりの影響額及び為替+1円/ドル当たりの影響額は以下のとおりです。 (自然災害) 自然災害の発生時には、当社グループの設備が被害を受け巨額の損失を被るほか、何らかの要因で操業が停止する可能性があります。 そのため、当社グループでは巨大地震等の自然災害を想定し、その影響を最小限に抑えるため、非常用電源設置、耐震改修、BCP(事業継続計画)マニュアル整備等を行っています。2025年10月に南海トラフ巨大地震を想定したBCP訓練を当社、コスモ石油(株)、コスモ石油マーケティング(株)の3社合同で行いました。初動対応から被災地へ向けた石油製品の供給・販売方針の策定に重点を置き、災害情報を視覚的に表示するダッシュボードシステム等を活用しオンラインでの情報連携や共有を行う等、より実践的な訓練とすることで、BCPの実効性や課題を確認しました。さらに2025年11月には、首都直下地震により当社グループの本社機能が麻痺した状態を想定し、臨時危機対策本部をコスモ石油(株)堺製油所及びコスモ石油マーケティング(株)大阪オフィスに設置し、災害対応に関する意思決定の権限を委譲した前提のBCP訓練を実施しました。訓練を通じて抽出されたBCPの体制や訓練運営上の課題に対して、対策を進めております。 (環境規制・気候変動対策の強化に伴うポートフォリオ・戦略投資への影響) エネルギー政策や規制変更等により気候変動対策が急激に強化され、ポートフォリオ転換・戦略投資の判断に影響を及ぼす可能性があります。 風力発電事業では、開発段階において各種許認可の取得に加え、風況観測及び環境アセスメントが必要となるため、建設工事着工前から一定程度の先行的な投資が発生します。開発段階で事業化を断念しなければならない事象が発生し、投資額が回収できない場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 また、資材、建設費等の高騰、競争の激化等から、収益性が低下する可能性があります。 これらのリスクに対し、当社グループでは事業候補地におけるフィージビリティスタディ等を実施し、リスク低減に取り組んでおります。 なお、当社グループにおける気候変動に関するリスク及び取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動への対応」をご参照ください。 [カテゴリ:戦略] (脱炭素化の進展による石油需要の減少・事業資産への影響) 当社グループの売上高のうち主要な部分を占めるガソリン・灯油・軽油は、一般消費者の需要動向の影響を強く受け、ナフサは石油化学業界の需要動向に影響されます。燃料油の国内需要は、少子高齢化や人口減少、自動車ハイブリッド化等による燃費改善や燃料転換等の構造的要因から減少傾向が継続するものと想定しております。また、油価の下落、産油国の政策変更による供給先変更及び国内のみならず海外も含めた経済や政治の動向等で石油及び石油化学製品の需要が変動した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 そのため、当社グループは、需要減少に備え国内販路の確保や需要構造の変化に対応した生産体制の構築等に取り組んでおります。また、新たな取組としては、日本初の国産SAF(持続可能な航空燃料。カーボンニュートラル燃料に関するリスクについては(カーボンニュートラル燃料への対応遅れ)に記載)の大規模生産、グリーン電力販売の拡大、蓄電事業の実証の着実な推進、水素事業の推進等に取り組んでおります。 (カーボンニュートラル燃料への対応遅れ) カーボンニュートラル燃料は、既存の石油製品サプライチェーンの活用が可能であること等から脱炭素社会の実現へ向け期待は大きくなっています。一方で、現状では生産効率やコスト等が課題であり、普及に向けて技術開発に取り組む必要があります。脱炭素社会が到来し、カーボンニュートラル燃料が主流となった環境において、技術開発の失敗等によりカーボンニュートラル燃料を扱えない場合には製品の供給が困難となり、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、脱炭素社会に向けた様々な技術開発・検討を行っており、リスク低減に取り組んでおります。 (労働市場の変化による人材確保・育成の困難化) 近年、労働人口が減少する中で有能な人材の確保をめぐる競争は激化しています。在籍している社員の流出防止や、経営戦略の推進に必要な人材の確保・育成ができない場合には、当社グループの事業、業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。 そのため、当社グループは、事業成長の源泉及び組織活力の維持を担う人材の継続的な確保と育成に努めています。既存・新規事業の両面で多様性かつ専門性を持った人材の確保・育成に対応するため、処遇制度の見直し、自律的キャリア形成強化、人材育成への投資強化、 女性・キャリア採用強化に取り組んでおります。具体的には、自己啓発制度の拡充、経営人材・女性社員・事業部門の育成強化、採用手法の多様化等を実施しています。これら当社グループの取組については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本」をご参照ください。 [カテゴリ:業務] (情報セキュリティ) サイバー攻撃によって、事業活動の混乱、秘密情報の喪失、個人情報の漏洩等が発生する可能性があり、近年そのリスクは高まっております。個人情報を含む秘密情報の消失、漏洩、改ざん等のリスクが顕在化した場合には、事業運営に支障をきたす恐れがあるほか、顧客からの信頼を失い、ブランドイメージが低下し、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループではランサムウエアへの対応手順の整備、ウイルス対策や個人情報保護等の対策強化を実施しております。さらに、顧客情報を含む機密情報の管理、取扱いにつきましては、社内体制、社内規程等を整備し、外部への委託先に対して監督管理を実施しております。 (生産設備における事故、不具合・故障) 設備の老朽化や人為的なミスを原因とする事故や労働災害によって、製油所、物流基地及び油槽所等の操業が停止する可能性があります。また、製油所、物流基地及び油槽所等以外でも給油所、タンカー及びローリーでの事故で事業運営に支障をきたす場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループでは、事故を未然に防止するために、OMS(注1)の仕組みを強化、千葉製油所・四日市製油所のスーパー認定に続き堺製油所のA認定(注2)を取得しました。加えて、APMの導入範囲拡大やデジタルツイン構築、各種データ連携、VRデータ整備等DX強化に取り組むことで、トラブルの低減及び更なる稼働率の向上を目指しております。 (注1)OMS(Operations Management System):「あるべき姿(世界トップレベルの安全安定操業)」と現状のギャップを洗い出し、「規則・マニュアル化」、「教育・訓練」、「定着・実践」、「継続的改善」を繰り返すことで、「あるべき姿」を目指す操業マネジメントシステム。 (注2)A認定:認定高度保安実施者制度。従来のスーパー認定制度に、テクノロジー活用やサイバーセキュリティの要件等が追加された高圧ガス保安法における認定制度。 (品質不正) 当社グループは、日々製品・サービスの品質管理体制の強化に努めておりますが、(出荷後に)品質に関する問題が発覚し、広域にわたり製品回収を行うことにより多額の損失を被るだけでなく、顧客からの信頼喪失やブランドイメージの低下により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。 当社グループにおいて、過去に一部製品における不適正な検査が顕在化した事案を踏まえ、教育の徹底、試験法管理の見直し、監査の強化等の対策を継続して実施し、リスク低減に取り組んでおります。 [カテゴリ:コンプライアンス] (内部統制不備による不正/不適切行為の発生) 当社グループが構築した内部統制システムが有効に機能せず、コンプライアンス違反等が発生した場合、当該違反による事業の停止や、ステークホルダーからの信頼を失い、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、当社グループでは、当社グループ全社員を対象とした企業倫理人権研修の継続的な実施をはじめ、法令等の遵守のために財務報告に係る内部統制を含む、有効な内部統制システムの整備、運用及び強化を図っております。また、内部通報制度について、周知並びに教育の強化を引き続き実施いたしました。
KAMの対象が、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループ単独から、共用資産を含むより大きな単位(固定資産74,115百万円、総資産の3.3%)を加えた判定に拡大した。減損の兆候は、前年の第3エチレン装置停止の意思決定から、ベンゼンのスプレッド悪化や主要顧客の装置トラブルによる営業損益の継続的マイナスに変わり、耐用年数の見直し、定期修繕による稼働停止や物価上昇、中東情勢緊迫化の影響の反映が見積りに追加された。結論は前年同様、減損損失の認識は不要としている。また前年のKAMだった繰延税金資産の回収可能性に関する記載は削除された。
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差分(削除 / 追加)
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。なお、前連結会計年度の連結財務諸表の監査における「監査上の主要な検討事項」とした「通算グループにおける繰延税金資産の回収可能性の判断の妥当性」については、グループ通算制度を適用しているコスモエネルギーホールディングス株式会社及び一部の国内連結子会社の収益力の改善及びそれに伴う税務上の繰越欠損金の減少により、一時差異等加減算前課税所得の見積りの基礎となる将来計画に織り込まれている主要な仮定についての経営者による判断が繰延税金資産の計上額に及ぼす影響の重要性が相対的に低下したため、当連結会計年度の連結財務諸表の監査における「監査上の主要な検討事項」とはしていない。第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループにおける固定資産の減損損失の認識要否に関する判定の妥当性第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループ及び共用資産を含むより大きな単位における固定資産の減損損失の認識要否に関する判定の妥当性監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由 監査上の対応 連結財務諸表注記「(重要な会計上の見積り)」に記載のとおり、コスモエネルギーホールディングス株式会社(以下、「会社」という。)の当連結会計年度の連結貸借対照表において、丸善石油化学株式会社及び京葉エチレン株式会社が営む千葉地区の基礎化学品事業に係る複数の資産グループにおける固定資産が合計で25,321百万円計上されており、当該金額は総資産の1.1%に相当する。 これらの固定資産は規則的に減価償却されるが、減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定する。また、判定の結果、減損損失の認識が必要である場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識する。)の当連結会計年度の連結貸借対照表において、丸善石油化学株式会社(以下、「丸善石油化学」という。)及び京葉エチレン株式会社(以下、「京葉エチレン」という。)が営む第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループに係る固定資産が23,785百万円(総資産の1.0%)、また、丸善石油化学及び京葉エチレンの共用資産を含むより大きな単位に係る固定資産が74,115百万円(総資産の3.3%)計上されている。基礎化学品事業における中国での大型装置の新設及び増強による世界的な供給過剰並びに国内エチレン需要の減少といった事業環境の悪化を背景に、会社は2025年3月に丸善石油化学株式会社の第3エチレン製造装置を停止し、エチレン製造を京葉エチレン株式会社の第4エチレン製造装置に集約することを意思決定した。会社は基礎化学品事業に係る固定資産を単一の資産グループとしていたが、当該意思決定に伴い資産グループを見直した。当該意思決定は各資産グループの使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化であり、減損の兆候に該当すると判断し、減損損失の認識要否を検討した。会社はキャッシュ・フローを生み出す最小単位として、石油化学事業については会社ごとの管理会計上の事業を基礎としてグルーピングを行い、共用資産については、共用資産を含むより大きな単位でグルーピングを行っている。固定資産は規則的に減価償却されるが、減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定する。検討の結果、停止及び撤去が予定されている第3エチレン製造装置については、使用価値はないと評価し、帳簿価額を備忘価額まで減額し、また、第3エチレン製造装置の停止に伴い稼働率が低下する資産については、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ることから、帳簿価額を回収可能価額である使用価値まで減額し、合計で10,929百万円の減損損失を事業構造改善費用として計上している。基礎化学品事業では、中国での大型装置の新設及び増強による世界的な供給過剰並びに国内エチレン需要減少の影響で厳しい事業環境となっている。加えて当連結会計年度においては、基礎化学品事業の主要製品の一つであるベンゼンのスプレッド悪化や、主要顧客における製造装置のトラブルによる停止に伴う基礎化学品の国内減販により、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループ及び共用資産を含むより大きな単位について、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなったことから、減損の兆候に該当し、減損損失の認識要否を検討した。一方で、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループについては、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額22,749百万円を上回ることから、減損損失の認識は不要と判定している。検討の結果、割引前将来キャッシュ・フローの総額が第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループの帳簿価額23,785百万円及び共用資産を含むより大きな単位の帳簿価額74,115百万円を上回ることから、減損損失の認識は不要と判定している。第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループの減損損失の認識要否の判定に用いられる割引前将来キャッシュ・フローは、主要な資産の経済的残存使用年数までの期間について、初年度から3年目までは経営者が策定した事業計画を基礎として、4年目以降は当該事業計画の最終年度の利益水準が継続するとの前提のもと見積もっている。また、減損損失の認識要否の判定に用いられる主要な資産の経済的残存使用年数経過時点における正味売却価額については、当該資産グループが現状有姿で売却可能との前提のもと見積もっている。これらの見積りには、コンビナートユーザー需要を含む国内エチレン需要の業界動向の予測に基づき、将来の販売数量及び販売マージンが安定的に推移するとの仮定が含まれる。丸善石油化学及び京葉エチレンは、当連結会計年度末において固定資産の耐用年数を見直している。会社は、見直し後の耐用年数に基づき経済的残存使用年数を見積り、主要な資産の経済的残存使用年数までの期間における割引前将来キャッシュ・フローについて、初年度から3年目までは経営者が策定した事業計画を基礎として、4年目以降は第4エチレン製造装置の定期修繕による稼働停止及び物価上昇の影響を反映したうえで、当該事業計画において仮定した利益水準が継続するとの前提のもと、見積もっている。また、中東情勢緊迫化により生じると見込まれる影響を見積り、減損損失の認識要否判定への影響を考慮している。加えて、減損損失の認識要否の判定に用いられる主要な資産の経済的残存使用年数経過時点における正味売却価額は、当該資産グループが現状有姿で売却可能との前提のもと見積もっている。これらの見積りには、コンビナートユーザー需要を含む国内エチレン需要の業界動向の予測に基づき、将来の販売数量及び物価上昇後の売上総利益が安定的に推移するとの仮定が含まれる。これらの仮定には、高い不確実性を伴うため、経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。加えて、割引前将来キャッシュ・フローの総額に含まれる土地の正味売却価額は、不動産鑑定士による不動産鑑定評価額を基礎として算定されているが、不動産鑑定評価額の評価手法及びその算定の基礎となる主な前提条件の設定には、高度な専門知識を必要とする。加えて、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループ及び共用資産を含むより大きな単位における固定資産の減損損失の認識要否の検討にあたり、割引前将来キャッシュ・フローの総額に含まれる土地の正味売却価額は、不動産鑑定士による不動産鑑定評価額を基礎として算定されているが、不動産鑑定評価額の評価手法及びその算定の基礎となる主な前提条件の設定には、高度な専門知識を必要とする。以上から、当監査法人は、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループにおける固定資産の減損損失の認識要否に関する判定の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。以上から、当監査法人は、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループ及び共用資産を含むより大きな単位における固定資産の減損損失の認識要否に関する判定の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。当監査法人は、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループにおける固定資産の減損損失の認識要否に関する判定の妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。当監査法人は、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループ及び共用資産を含むより大きな単位における固定資産の減損損失の認識要否に関する判定の妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。
前年
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 なお、前連結会計年度の連結財務諸表の監査における「監査上の主要な検討事項」とした「通算グループにおける繰延税金資産の回収可能性の判断の妥当性」については、グループ通算制度を適用しているコスモエネルギーホールディングス株式会社及び一部の国内連結子会社の収益力の改善及びそれに伴う税務上の繰越欠損金の減少により、一時差異等加減算前課税所得の見積りの基礎となる将来計画に織り込まれている主要な仮定についての経営者による判断が繰延税金資産の計上額に及ぼす影響の重要性が相対的に低下したため、当連結会計年度の連結財務諸表の監査における「監査上の主要な検討事項」とはしていない。 第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループにおける固定資産の減損損失の認識要否に関する判定の妥当性 監査上の主要な検討事項の内容及び決定理由 監査上の対応 連結財務諸表注記「(重要な会計上の見積り)」に記載のとおり、コスモエネルギーホールディングス株式会社(以下、「会社」という。)の当連結会計年度の連結貸借対照表において、丸善石油化学株式会社及び京葉エチレン株式会社が営む千葉地区の基礎化学品事業に係る複数の資産グループにおける固定資産が合計で25,321百万円計上されており、当該金額は総資産の1.1%に相当する。 これらの固定資産は規則的に減価償却されるが、減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定する。また、判定の結果、減損損失の認識が必要である場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、帳簿価額の減少額は減損損失として認識する。 基礎化学品事業における中国での大型装置の新設及び増強による世界的な供給過剰並びに国内エチレン需要の減少といった事業環境の悪化を背景に、会社は2025年3月に丸善石油化学株式会社の第3エチレン製造装置を停止し、エチレン製造を京葉エチレン株式会社の第4エチレン製造装置に集約することを意思決定した。会社は基礎化学品事業に係る固定資産を単一の資産グループとしていたが、当該意思決定に伴い資産グループを見直した。当該意思決定は各資産グループの使用範囲又は方法について回収可能価額を著しく低下させる変化であり、減損の兆候に該当すると判断し、減損損失の認識要否を検討した。 検討の結果、停止及び撤去が予定されている第3エチレン製造装置については、使用価値はないと評価し、帳簿価額を備忘価額まで減額し、また、第3エチレン製造装置の停止に伴い稼働率が低下する資産については、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ることから、帳簿価額を回収可能価額である使用価値まで減額し、合計で10,929百万円の減損損失を事業構造改善費用として計上している。 一方で、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループについては、割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額22,749百万円を上回ることから、減損損失の認識は不要と判定している。 第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループの減損損失の認識要否の判定に用いられる割引前将来キャッシュ・フローは、主要な資産の経済的残存使用年数までの期間について、初年度から3年目までは経営者が策定した事業計画を基礎として、4年目以降は当該事業計画の最終年度の利益水準が継続するとの前提のもと見積もっている。また、減損損失の認識要否の判定に用いられる主要な資産の経済的残存使用年数経過時点における正味売却価額については、当該資産グループが現状有姿で売却可能との前提のもと見積もっている。これらの見積りには、コンビナートユーザー需要を含む国内エチレン需要の業界動向の予測に基づき、将来の販売数量及び販売マージンが安定的に推移するとの仮定が含まれる。これらの仮定には、高い不確実性を伴うため、経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。 加えて、割引前将来キャッシュ・フローの総額に含まれる土地の正味売却価額は、不動産鑑定士による不動産鑑定評価額を基礎として算定されているが、不動産鑑定評価額の評価手法及びその算定の基礎となる主な前提条件の設定には、高度な専門知識を必要とする。 以上から、当監査法人は、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループにおける固定資産の減損損失の認識要否に関する判定の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループにおける固定資産の減損損失の認識要否に関する判定の妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。
今年
監査上の主要な検討事項 監査上の主要な検討事項とは、当連結会計年度の連結財務諸表の監査において、監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項である。監査上の主要な検討事項は、連結財務諸表全体に対する監査の実施過程及び監査意見の形成において対応した事項であり、当監査法人は、当該事項に対して個別に意見を表明するものではない。 第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループ及び共用資産を含むより大きな単位における固定資産の減損損失の認識要否に関する判定の妥当性 監査上の主要な検討事項の 内容及び決定理由 監査上の対応 連結財務諸表注記「(重要な会計上の見積り)」に記載のとおり、コスモエネルギーホールディングス株式会社(以下、「会社」という。)の当連結会計年度の連結貸借対照表において、丸善石油化学株式会社(以下、「丸善石油化学」という。)及び京葉エチレン株式会社(以下、「京葉エチレン」という。)が営む第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループに係る固定資産が23,785百万円(総資産の1.0%)、また、丸善石油化学及び京葉エチレンの共用資産を含むより大きな単位に係る固定資産が74,115百万円(総資産の3.3%)計上されている。 会社はキャッシュ・フローを生み出す最小単位として、石油化学事業については会社ごとの管理会計上の事業を基礎としてグルーピングを行い、共用資産については、共用資産を含むより大きな単位でグルーピングを行っている。固定資産は規則的に減価償却されるが、減損の兆候があると認められる場合には、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額と帳簿価額を比較することによって、減損損失の認識の要否を判定する。 基礎化学品事業では、中国での大型装置の新設及び増強による世界的な供給過剰並びに国内エチレン需要減少の影響で厳しい事業環境となっている。加えて当連結会計年度においては、基礎化学品事業の主要製品の一つであるベンゼンのスプレッド悪化や、主要顧客における製造装置のトラブルによる停止に伴う基礎化学品の国内減販により、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループ及び共用資産を含むより大きな単位について、営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなったことから、減損の兆候に該当し、減損損失の認識要否を検討した。 検討の結果、割引前将来キャッシュ・フローの総額が第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループの帳簿価額23,785百万円及び共用資産を含むより大きな単位の帳簿価額74,115百万円を上回ることから、減損損失の認識は不要と判定している。 丸善石油化学及び京葉エチレンは、当連結会計年度末において固定資産の耐用年数を見直している。会社は、見直し後の耐用年数に基づき経済的残存使用年数を見積り、主要な資産の経済的残存使用年数までの期間における割引前将来キャッシュ・フローについて、初年度から3年目までは経営者が策定した事業計画を基礎として、4年目以降は第4エチレン製造装置の定期修繕による稼働停止及び物価上昇の影響を反映したうえで、当該事業計画において仮定した利益水準が継続するとの前提のもと、見積もっている。また、中東情勢緊迫化により生じると見込まれる影響を見積り、減損損失の認識要否判定への影響を考慮している。加えて、減損損失の認識要否の判定に用いられる主要な資産の経済的残存使用年数経過時点における正味売却価額は、当該資産グループが現状有姿で売却可能との前提のもと見積もっている。これらの見積りには、コンビナートユーザー需要を含む国内エチレン需要の業界動向の予測に基づき、将来の販売数量及び物価上昇後の売上総利益が安定的に推移するとの仮定が含まれる。これらの仮定には、高い不確実性を伴うため、経営者による判断が将来キャッシュ・フローの見積りに重要な影響を及ぼす。 加えて、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループ及び共用資産を含むより大きな単位における固定資産の減損損失の認識要否の検討にあたり、割引前将来キャッシュ・フローの総額に含まれる土地の正味売却価額は、不動産鑑定士による不動産鑑定評価額を基礎として算定されているが、不動産鑑定評価額の評価手法及びその算定の基礎となる主な前提条件の設定には、高度な専門知識を必要とする。 以上から、当監査法人は、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループ及び共用資産を含むより大きな単位における固定資産の減損損失の認識要否に関する判定の妥当性が、当連結会計年度の連結財務諸表監査において特に重要であり、監査上の主要な検討事項に該当すると判断した。 当監査法人は、第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループ及び共用資産を含むより大きな単位における固定資産の減損損失の認識要否に関する判定の妥当性を評価するため、主に以下の監査手続を実施した。
監査上の主要な検討事項(KAM)の内部統制評価の記載から、対象資産が「第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループにおける」固定資産と特定されていた部分が削除され、単に「固定資産の減損損失」とする一般的な表現になった。評価の焦点(需要動向の予測と整合しない不適切な仮定を防止・発見する統制)の記載は前年と同一である。
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差分(削除 / 追加)
第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループにおける固定資産の減損損失の認識要否の判定に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。評価にあたっては、割引前将来キャッシュ・フローの見積りにおいて、国内の基礎化学製品の需要動向の予測と整合しない不適切な仮定が採用されることを防止するための統制及び不適切な仮定が採用された場合にそれを適時に発見するための統制に特に焦点を当てた。
前年
第4エチレン製造装置を主とする基礎化学品事業資産グループにおける固定資産の減損損失の認識要否の判定に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。評価にあたっては、割引前将来キャッシュ・フローの見積りにおいて、国内の基礎化学製品の需要動向の予測と整合しない不適切な仮定が採用されることを防止するための統制及び不適切な仮定が採用された場合にそれを適時に発見するための統制に特に焦点を当てた。
今年
固定資産の減損損失の認識要否の判定に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した。評価にあたっては、割引前将来キャッシュ・フローの見積りにおいて、国内の基礎化学製品の需要動向の予測と整合しない不適切な仮定が採用されることを防止するための統制及び不適切な仮定が採用された場合にそれを適時に発見するための統制に特に焦点を当てた。
KAMの監査手続が変更された。新たに中東情勢緊迫化の影響額の算定仮定と経営会議資料との整合性確認、見積期間と経済的残存使用年数の比較、耐用年数の見積りの検討、物価上昇後の売上総利益の安定性の検討、不確実性を織り込んだ将来キャッシュ・フローの独自見積りが追加された。一方、前年の予算と実績の比較に関する手続は記載から外れ、販売マージンに関する記述は売上総利益の検討に置き換えられた。
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差分(削除 / 追加)
割引前将来キャッシュ・フローの見積りに当たって採用された主要な仮定の適切性を評価するため、その根拠を経営者及び事業計画作成部署に対して質問し、関連する資料を閲覧したほか、以下を含む手続を実施した。 ● 割引前将来キャッシュ・フローについて、基礎となる事業計画の内容との整合性を検討した。 ●当年度における予算と実績を比較することにより、両者の乖離要因を把握し、事業計画の精度を検討中東情勢緊迫化により生じると見込まれる影響を経営者に質問するとともに、当該影響額の算定に用いた仮定が経営会議資料と整合していることを確認した。 ● 割引前将来キャッシュ・フローの見積期間について、主要な資産の経済的残存使用年数と比較した。 ● 事業計画及び事業計画期間以降の利益水準の継続性、経済的残存使用年数の基礎となる耐用年数の見積り並びに経済的残存使用年数経過時点の当該資産グループの売却可能性の判断に含まれる基礎化学製品の将来の販売数量が安定的に推移するという仮定の適切性について、当監査法人が独自に入手した外部機関が公表するコンビナートユーザー需要を含む国内エチレン需要の予測に係る情報と比較することで検討した。 ● 基礎化学製品の将来の販売マージンがナフサ価格に連動する販売価格フォーミュラに基づき物価上昇後の売上総利益が安定的であに推移するという仮定の適切性にを検討するため、以下の手続を実施した。 ・ ナフサ価格の変動によっても売上総利益が安定的に推移するか否かについて、販売マージンは、売上総利益の基礎となる販売価格及び原価を過去の実績と比較することで検討した。またし、主要顧客と取り決めた販売価格フォーミュラについて、顧客との販売価格の合意記録等を閲覧した。 ・ その他の物価上昇によっても売上総利益が安定的に推移するか否かについては、安定的な売上総利益を確保するための販売価格の決定方法に関する社内資料を閲覧するとともに、その妥当性について検討した。 ● 過去の事業計画の達成状況及び差異の原因を基に経営者が策定した事業計画の精度を検討し、一定の不確実性を織り込んだ場合の将来キャッシュ・フローを独自に見積もった。そのうえで、減損損失の認識の要否の判定に与える影響について検討した。 また、割引前将来キャッシュ・フローの総額に含まれる土地の正味売却価額の基礎となる、不動産鑑定評価額の評価手法及びその算定の基礎となる主な前提条件の適切性を評価するために、当監査法人内の不動産鑑定評価の専門家を関与させ、経営者及び事業計画作成部署並びに経営者が利用する専門家にその根拠について質問を実施したほか、以下を含む手続を実施した。 ● 経営者が利用した外部の不動産鑑定士の適性、能力及び客観性を評価した。 ● 会社が入手した不動産鑑定評価書を閲覧し、不動産鑑定評価額の評価手法の適切性を評価した。
前年
割引前将来キャッシュ・フローの見積りに当たって採用された主要な仮定の適切性を評価するため、その根拠を経営者及び事業計画作成部署に対して質問し、関連する資料を閲覧したほか、以下を含む手続を実施した。 ● 割引前将来キャッシュ・フローについて、基礎となる事業計画の内容との整合性を検討した。 ● 当年度における予算と実績を比較することにより、両者の乖離要因を把握し、事業計画の精度を検討した。 ● 事業計画及び事業計画期間以降の利益水準の継続性並びに経済的残存使用年数経過時点の当該資産グループの売却可能性の判断に含まれる基礎化学製品の将来の販売数量が安定的に推移するという仮定の適切性について、当監査法人が独自に入手した外部機関が公表するコンビナートユーザー需要を含む国内エチレン需要の予測に係る情報と比較することで検討した。 ● 基礎化学製品の将来の販売マージンがナフサ価格に連動する販売価格フォーミュラに基づき安定的であるという仮定の適切性について、販売マージンの基礎となる販売価格及び原価を過去の実績と比較することで検討した。また、主要顧客と取り決めた販売価格フォーミュラについて、顧客との販売価格の合意記録等を閲覧した。 また、割引前将来キャッシュ・フローの総額に含まれる土地の正味売却価額の基礎となる、不動産鑑定評価額の評価手法及びその算定の基礎となる主な前提条件の適切性を評価するために、当監査法人内の不動産鑑定評価の専門家を関与させ、経営者及び事業計画作成部署並びに経営者が利用する専門家にその根拠について質問を実施したほか、以下を含む手続を実施した。 ● 経営者が利用した外部の不動産鑑定士の適性、能力及び客観性を評価した。 ● 会社が入手した不動産鑑定評価書を閲覧し、不動産鑑定評価額の評価手法の適切性を評価した。
今年
割引前将来キャッシュ・フローの見積りに当たって採用された主要な仮定の適切性を評価するため、その根拠を経営者及び事業計画作成部署に対して質問し、関連する資料を閲覧したほか、以下を含む手続を実施した。 ● 割引前将来キャッシュ・フローについて、基礎となる事業計画の内容との整合性を検討した。 ● 中東情勢緊迫化により生じると見込まれる影響を経営者に質問するとともに、当該影響額の算定に用いた仮定が経営会議資料と整合していることを確認した。 ● 割引前将来キャッシュ・フローの見積期間について、主要な資産の経済的残存使用年数と比較した。 ● 事業計画及び事業計画期間以降の利益水準の継続性、経済的残存使用年数の基礎となる耐用年数の見積り並びに経済的残存使用年数経過時点の当該資産グループの売却可能性の判断に含まれる基礎化学製品の将来の販売数量が安定的に推移するという仮定の適切性について、当監査法人が独自に入手した外部機関が公表するコンビナートユーザー需要を含む国内エチレン需要の予測に係る情報と比較することで検討した。 ● 基礎化学製品の将来の物価上昇後の売上総利益が安定的に推移するという仮定の適切性を検討するため、以下の手続を実施した。 ・ ナフサ価格の変動によっても売上総利益が安定的に推移するか否かについては、売上総利益の基礎となる販売価格及び原価を過去の実績と比較し、主要顧客と取り決めた販売価格フォーミュラについて、顧客との販売価格の合意記録等を閲覧した。 ・ その他の物価上昇によっても売上総利益が安定的に推移するか否かについては、安定的な売上総利益を確保するための販売価格の決定方法に関する社内資料を閲覧するとともに、その妥当性について検討した。 ● 過去の事業計画の達成状況及び差異の原因を基に経営者が策定した事業計画の精度を検討し、一定の不確実性を織り込んだ場合の将来キャッシュ・フローを独自に見積もった。そのうえで、減損損失の認識の要否の判定に与える影響について検討した。 また、割引前将来キャッシュ・フローの総額に含まれる土地の正味売却価額の基礎となる、不動産鑑定評価額の評価手法及びその算定の基礎となる主な前提条件の適切性を評価するために、当監査法人内の不動産鑑定評価の専門家を関与させ、経営者及び事業計画作成部署並びに経営者が利用する専門家にその根拠について質問を実施したほか、以下を含む手続を実施した。 ● 経営者が利用した外部の不動産鑑定士の適性、能力及び客観性を評価した。 ● 会社が入手した不動産鑑定評価書を閲覧し、不動産鑑定評価額の評価手法の適切性を評価した。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準・適用指針)の適用に関する会計方針変更の注記が、今年は削除されている。前年の注記では、その他の包括利益に対する課税区分の改正による影響はなく、子会社株式売却損益の税務上の繰延に関する改正の遡及適用により利益剰余金の前期首残高が643百万円増加していた。新基準の適用初年度の記載が不要となったことによる削除とみられる。
前年 / 今年の本文を見る
前年
(「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用) 「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 2022年10月28日。以下「2022年改正会計基準」という。)等を当連結会計年度の期首から適用しております。 法人税等の計上区分(その他の包括利益に対する課税)に関する改正については、2022年改正会計基準第20-3項ただし書きに定める経過的な取扱い及び「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号 2022年10月28日。以下「2022年改正適用指針」という。)第65-2項(2)ただし書きに定める経過的な取扱いに従っております。なお、当該会計方針の変更による連結財務諸表への影響はありません。 また、連結会社間における子会社株式等の売却に伴い生じた売却損益を税務上繰り延べる場合の連結財務諸表における取扱いの見直しに関連する改正については、2022年改正適用指針を当連結会計年度の期首から適用しております。当該会計方針の変更は、遡及適用され、前連結会計年度については遡及適用後の連結財務諸表となっております。この結果、前連結会計年度の期首における純資産に累積的影響額が反映されたことにより、利益剰余金の前期首残高は643百万円増加しております。なお、1株当たり情報に対する影響額は、当該箇所に記載のとおりであります。
今年
(なし)
2025-03-31 期 (提出日 2025-06-25 13:00)
前年版がないため比較していません。