監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、前年の「固定資産の減損における将来キャッシュ・フローの見積り」(難燃剤事業の減損損失516百万円を含む)から、「棚卸資産評価」(棚卸資産が総資産の22%を占め、販売単価・滞留状況等に基づく簿価切下げの判断に不確実性があるとするもの)に変更された。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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事業等のリスクに「(13)サイバーセキュリティ」の項目が新規に追加された。システム障害やサイバー攻撃・不正アクセスによる機密情報・個人情報の漏洩やデータ消失、生産・営業活動の停止、信用低下、損害賠償・復旧費用の発生可能性が記載され、対策としてセキュリティ強化、情報管理体制の構築、従業員教育に努めている旨が述べられている。
事業等のリスクに「(12)M&A」が新規項目として追加された。当連結会計年度に取得した錦海化学株式会社を例示し、想定したシナジー効果が得られない場合や減損処理が必要となった場合に業績・財務状況へ影響し得ることを記載している。対応として、外部専門家による精査、取締役会での審議、PMIの推進が挙げられている。
新製品・新技術開発リスクの記載が改訂され、成長戦略としてファインケミカル事業における半導体関連製品の受託拡大を推進している旨と、半導体市場の変化への対応遅れが事業化に影響し得る旨が具体的に追加された。また、顧客の量産立ち上げを技術・生産面から支援し開発期間短縮と確実な事業化に努めるとの対応策の記述が加わった。一方、「収益性が低下」等の表現や「革新的な新製品の登場」の記述は削除・簡略化されている。
需要変動リスクの記載が、前年の中国消費低迷による難燃剤の需要減少・販売数量と単価の下落から、難燃剤需要の下げ止まりと底堅い販売状況の維持、ただし市場全体の成長は当面限定的との表現に改められた。新たにファインケミカル事業の受託案件で顧客側の開発遅延が業績に影響する可能性が追加され、対応策の記述にも収益性確保への言及が加わった。
監査上の主要な検討事項(KAM)における監査手続の記載のうち、「将来キャッシュ・フローの見積りの妥当性の検討」の項目が前年にあったが、今年は削除された。前年は過年度計画と実績の比較、販売予測や材料費・人件費・設備投資の仮定の検討などの手続が記載されていた。
原材料価格上昇の要因として、従来の「ナフサ価格や為替相場の変動、国際情勢、需給バランス等」から「中東情勢等に伴う原材料・エネルギー価格の再高騰や為替相場の変動等」へ記載が変更され、中東情勢への具体的な言及が加わった。対策の記述は順序が入れ替わったのみで内容に実質的な変更はない。
原材料調達リスクの要因記述が、米中貿易摩擦・ウクライナ情勢等への言及から「中東地域の不安定化」や海外の政策変更へと入れ替わり、影響の記述も「生産活動の停止等」から「今後の生産計画の変更」に改められた。対応策には「機動的な生産計画の調整」が追加され、契約締結や在庫水準適正化の表現も整理された。
価格競争リスクの記載が簡素化され、「国際競争の激化」や競合先が価格面で優位である可能性への言及が削除され、安価な製品を供給する既存競合や新規参入企業との価格競争という表現に改められた。対応策も、コストダウン・増産体制の整備・製造原価の低減から、差別化と生産効率の向上へと表現が変更されている。リスクの本質的な内容に変更はない。
継続企業の前提に関する重要事象等の記載が、コロナ禍・ウクライナ情勢・円安・人手不足等の外部環境の説明から、損失の継続期間と具体的金額を示す記載に変更された。単体で2019年3月期以降、連結で2023年3月期以降継続して損失を計上している旨が追記され、当期は営業損失1,438,401千円、経常損失1,591,004千円、親会社株主に帰属する当期純損失5,135,249千円と明記された。継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在する点は前年から継続している。
前年に記載されていた監査上の主要な検討事項(KAM)「減損会計基準適用の妥当性検討」が、今年は記載されていない。前年の内容は、のれんを含む資産グループの使用範囲・方法の変更の有無の検討や、のれん償却額を含む営業損益が継続してマイナスとなる資産グループの有無に関する会社判断と監査人集計結果の乖離の確認であった。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「内部統制の評価」の項目が、今年は記載されていない。前年はのれんに対する減損の判定に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した旨が記載されていた。
前年に記載されていた監査上の主要な検討事項(KAM)のうち、店舗固定資産の減損会計基準適用の妥当性検討に関する監査手続と、のれんの評価(のれん1,588,754千円、総資産の34.7%)に関する記載が、当年は全て削除されている。当年側には代替となる記載内容が示されていない。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「内部統制の評価」の項目が、当年では削除された。前年は固定資産の減損判定に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した旨が記載されていた。
前年の監査報告書にあった監査上の主要な検討事項(KAM)の記載が当年では存在しない。前年は「継続企業の前提に関する重要な不確実性」への言及に加え、飲食事業セグメント(46店舗、セグメント資産1,057,996千円)の固定資産の減損損失がKAMとして報告されていたが、その内容がすべて削除されている。
監査法人が「フロンティア監査法人」から「プログレス監査法人」に変わりました。
前年にあった「当連結会計年度より株式会社Kaihan Medicalが連結子会社となったことに伴い『メディカル事業』を新たに報告セグメントに追加した」旨の記述が削除された。報告セグメントは飲食事業・再生可能エネルギー事業・メディカル事業の3つのままで、各事業の説明内容にも変更はない。
「資金使途及び投資効果について」の記載が改定された。前年は増資資金の全額を飲食事業の新規出店・改装に充当する計画だったとの経緯と出店業態が立地に適応しない場合のリスクを記載していたが、今年は事業計画・市場環境等を勘案して投資を行ってきたとの表現に改められた。飲食事業のリスクは、景気動向・消費者ニーズ・商圏環境の変化により想定収益を確保できない可能性という一般的な記述に置き換わった。
前年は「会計方針の変更」の項目に「該当事項はありません。」と記載されていたが、今年はこの項目の記載自体が無くなっている。会計方針の変更に関する具体的な内容が追加されたわけではない。
当連結会計年度に保土ヶ谷電子販売株式会社および同社グループ3社の株式を全数取得して連結子会社としたことに伴い、報告セグメントに新たに「時計用品事業」が追加され、従来の3区分から4区分となった。同事業は時計用品に関する製品・修理・サービスを取り扱うと記載されている。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正)等の適用に関する会計方針の変更の注記が、当年度では記載されていない。前年度の注記では、当該変更による連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
報告セグメントが従来の「外食事業」「不動産賃貸事業」「外販事業」「温泉事業」の4区分から、「飲食事業」「不動産賃貸事業」「運営受託事業」の3区分に変更された。株式会社Yappaの連結子会社化に伴う業績管理区分の見直しによるもので、外販事業は飲食事業に統合され、通信販売・卸し・委託販売も飲食事業に含まれ、温泉事業は運営受託事業に名称変更された。
前年に記載されていた「減損会計による損失の発生の可能性」のリスク項目が、今年の記載では削除されている。前年は店舗・生産設備等の資産について、時価下落や収益性低下により減損損失が発生する可能性を記載していた。
前年に記載されていた「当社の商標権について」のリスク項目が削除された。同項目では「筑豊ラーメン山小屋」「ばさらか」の商標が一般名詞を含むため類似商標の出現や無断使用の可能性があり、排除勧告や差止請求等の法的措置で対応する旨が述べられていたが、今年は記載がない。
前年の事業等のリスクにあった「法的規制について」の項目が今年は記載されていない。前年は食品衛生法に基づく営業許可の取得、衛生管理体制、設立以来行政処分を受けた事例がないこと、行政処分を受けた場合に経営成績へ影響し得ることが記載されていた。
前年に記載されていた「特定事業への依存と売上高の季節変動」に関するリスク項目が、今年は削除された。前年は外食事業への依存、消費者ニーズの変化・競争激化の影響、ゴールデンウィーク・夏休み・年末年始の繁忙期に天候要因で売上・利益が目標未達となる恐れを記載していた。
「原材料価格の変動について」のリスク項目が、前年にあった記載から今年は削除された。前年は、市場の需給動向による原材料等の価格変動が原価・コスト上昇を通じて経営成績に影響する可能性が記載されていた。
前年に記載されていた「事業展開について」のリスク項目(直営店舗の開発、FC加盟店の展開及び運営)が、今年の記載では削除されている。前年は出店計画の遅延やFC加盟店の苦情・契約解消による事業計画・経営成績への影響の可能性を記載していた。
事業等のリスクに「固定資産及びのれんの減損リスク」の項目が新たに追加された。店舗設備・生産設備・土地等の固定資産やM&Aに伴うのれんについて、事業環境の変化や収益性低下により投資回収が困難となった場合に減損損失を計上し、経営成績及び財政状態に影響する可能性があると記載されている。
前年は外食産業における食中毒・BSE・鳥インフルエンザ等の食材の安全性問題と食材市況の変動・供給停滞を中心に記載していたが、今年は店舗運営に加えOEM受託を含む食品製造事業を前提に、食品衛生法の規制、営業許可の取得、食品衛生責任者の配置、衛生管理マニュアルによる管理体制の整備を記載する内容に改められた。食中毒・異物混入・表示不備・製品不良が発生した場合の社会的信用の低下や損害賠償責任の発生が新たに明記され、食材市況変動や供給停滞への言及は削除された。
事業等のリスクに「外食産業を取り巻く経営環境」の項目が新規に追加された。景気・個人消費・消費者嗜好・競争激化の影響に加え、原材料・物流・人件費・エネルギー価格の上昇と価格転嫁が困難な場合の収益性低下、繁忙期の天候・自然災害・国際情勢悪化によるインバウンドを含む来店客数減少の可能性が記載されている。
新たに「グループ経営及びM&Aに関するリスク」の項目が追加された。M&A後に想定したシナジー効果が得られない可能性や、複数の飲食ブランドの価値低下・運営管理体制の不備によりグループ各社の業績が悪化し、当社の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性が記載されている。
減損損失の妥当性評価に関する監査上の対応手続の記載が一部修正された。比較対象が「事業計画」から「店舗毎の販売計画」に、対象期間が「当事業年度」から「当連結会計年度」に改められたが、不動産鑑定評価額の検討手続は変更されていない。監査対象の論点や手続の実質に変更は見られない。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち内部統制の評価の記載で、「経営者による」という主語が削除された。固定資産の減損損失の認識及び測定に関連する内部統制の整備・運用状況の有効性を評価するという内容自体は前年と変わらない。
KAMの対象は引き続き外食(飲食)事業の固定資産の減損損失の認識及び測定で、財務諸表から連結財務諸表の監査へと表現が変わった。計上額は固定資産755,149千円・減損損失14,367千円から固定資産901,892千円・減損損失534千円に変化し、不確実性の要因として直営店の販売計画(市場環境・天候・災害の影響)の記載が加わった。直営店とFC店で減損判定方法を区別する説明に改められた。
人材確保・育成リスクの記載が、出店計画に人材確保が追いつかない場合のサービス品質低下や店舗展開への影響という内容から、労働力人口の減少や人材獲得競争の激化、人件費の想定超過の上昇を懸念する内容に書き換えられた。求人・採用活動やOJT・研修制度による育成への取組の記述は削除され、対象人材も店舗運営・管理・専門人材に広がっている。
報告セグメントが従来の「オプティマル事業」の単一セグメントから、「AX事業」と「アグリテック事業」の2区分に変更された旨が新たに記載された。アグリテック分野の大幅成長と重要性の増加が理由とされ、前連結会計年度のセグメント情報も変更後の区分で作成して開示している。
報告セグメントの決定方法に関する記載が新たに追加された。報告セグメントは、分離された財務情報が入手可能で取締役会が経営資源配分や業績評価のため定期的に検討する構成単位であり、サービスの性質に基づき「AX事業」と「アグリテック事業」の2つとされている。
前年に記載されていた「敷金・保証金について」のリスク項目が削除された。事務所等の賃借に伴い、契約先会社の状況次第で敷金・保証金が返還されない場合に業績へ影響する可能性があるとの記述がなくなっている。
前年に記載されていた「(14) 海外展開について」のリスク項目が削除された。各国の法令・社会情勢・利用者ニーズへの対応困難や、反日活動などのカントリーリスクに関する記載が無くなっている。
前年に記載されていた「(13) 研究開発について」のリスク項目が、今年の事業等のリスクから削除された。同項目は、自社開発技術のライセンス提供というビジネスモデルを支える研究開発の方針が、利用者ニーズや競合動向の予測を外れた場合に事業・業績へ影響する可能性を述べていた。
前年に記載されていた「業績の下半期への偏重について」のリスク項目が削除された。同項目は、顧客企業の予算サイクルにより検収時期が下半期に偏り、検収遅延により売上計上時期が延期される可能性を述べていた。
前年に記載されていた「内部管理体制の強化について」のリスク項目が今年は削除されている。前年は、事業の急速な拡大に内部管理体制の構築が追いつかない場合に適切な業務運営が困難となり、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があると記載されていた。
前年に記載されていた「(9) 法的規制について」の項目が、今年の事業等のリスクから削除された。前年は特定商取引法、個人情報保護法、景品表示法のほか、医師法、薬機法、航空法、電気通信事業法等の規制に触れ、抵触や規制改正が業績に影響する可能性を記載していた。今年は同項目の記載が確認できない。
前年に記載されていた「知的財産権について」のリスク項目が今年は削除された。第三者の特許成立による事業展開への支障、自社特許の侵害、特許期間満了後のサービスのコモディティ化の可能性に関する記載がなくなっている。
前年に記載されていた「(7) 技術革新への対応について」のリスク項目が、今年の事業等のリスクから削除されている。同項目は、IT業界(AI・IoT・Robotics関連)における技術革新の速さや利用者ニーズの変化、代替サービスの登場による競争力低下と業績への影響の可能性を述べていた。
前年に記載されていた「新規事業について」のリスク項目が、今年の事業等のリスクから削除された。前年は、新規事業の研究開発費の先行による利益率低下や、新規事業が想定どおりに伸張しない場合の業績への影響可能性が記載されていた。
前年に記載されていた「(5) 競合について」のリスク項目が今年は削除された。前年の記載は、IoTプラットフォームサービス及びリモートマネジメントサービスでグローバルプレーヤーを中心に競争が激化し、シェア争いや価格競争の激化が業績に影響を及ぼす可能性があるというものだった。
前年に記載されていた「市場動向について」のリスク項目が削除された。前年はMDM市場及びAI市場が想定より拡大しなかった場合に業績へ影響を及ぼす可能性が記載されていたが、今年は当該項目の記載がない。
前年に記載されていた「特定取引及び特定取引先への依存」の項目が削除された。前年はKDDI株式会社向け売上高が30.9%を占め、即時解除事由に抵触し契約解除された場合に業績へ影響する可能性が記載されていたが、当年は該当記載が存在しない。