監査上の主要な検討事項(KAM)の記載のうち、資産のグルーピング、減損の兆候の有無および減損損失の認識の要否の判定に関する内部統制の整備状況の有効性評価についての項目「(1) 内部統制の評価」が、今年は記載されなくなった。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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金利変動リスクの記載から、総資産に対する有利子負債比率(前期25.1%、当期21.2%)の具体的な数値が削除され、「一定の有利子負債を有している」という一般的な表現に改められた。影響の対象には「経営成績等」に加えて「投資戦略等」が追記され、市場金利の上昇に焦点を当てた記載となった。グループファイナンス等による資金効率化の取組の記述は変更されていない。
労働安全衛生リスクの対策記述が更新された。前年の「hSA25の策定・実行」「ISO 45001の認証取得」といった記載が、今年は「hSA25に沿った安全人材育成・設備安全の推進・安全管理のしくみ構築の維持・強化」に置き換わっている。リスク内容(重篤な労働災害による生産活動への支障)自体に変更はない。
情報セキュリティの項目で、プライベート・クラウド上の構築対象を「特に重要な業務システム」と限定し、リスク低減済みである旨を追記した。対策面では、脆弱性診断の対象を工場閉域環境からIT・OT環境に拡大し、不正プログラムの実行を阻止するアプリケーションの導入が新たに記載された。
自然災害・設備トラブルのリスク記載で、サプライチェーン寸断等が発生し復旧に多大な時間と費用が掛かった場合に業績へ影響しうるという因果関係の文言が整理された。また、対応態勢の記載が「緊急事態対応規程等」から「緊急事態対応規程」に基づくBCPおよび「緊急事態対応基準」等へと名称・表現が改められた。リスク内容自体に実質的な変更は見られない。
適用を受ける法令の例示が、労働安全衛生法・労働基準法・環境規制・知的財産権・製造物責任法から、環境関係・公正取引関係・安全衛生関係・労働関係の各法令へと書き換えられ、公正取引関係法令が新たに挙げられた。追加費用の発生可能性、訴訟等のリスク、法令遵守体制に関する記載は実質的に変わっていない。
原燃料市況の変動リスクの記載で、国際情勢に関する表現が「中東地域の政情不安」から「中東情勢の緊迫化」に、影響の対象が「営業成績等」から「経営成績等」に変更された。リスクの内容や対応方針(サプライヤーの多様化等)に実質的な変更はない。
製品需要及び価格変動リスクの記載自体は変わらず、対応策として挙げる中期経営計画が「2026」から「2030」に更新された。基本方針の表現も「事業ポートフォリオシフトの加速」「競争力強化による優位性の確立」「サステナビリティ経営による価値創造」に改められている。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号)等の適用に伴う会計方針の変更の記載が、当年度では削除された。前年度は利益剰余金の期首残高が1百万円増加し、持分法による投資利益が8百万円減少するなどの影響が記載されていたが、いずれも軽微な金額である。
情報デジタル事業の主な製品・サービスの記載が変更され、「DMサービス」が先頭に移動し、新たに「WEB広告」「WEBマーケティング」が追加された。他のセグメントの記載に変更はない。
前年に記載されていた、事業ポートフォリオ改革に伴う業務管理区分の変更(ダイレクトメールサービス事業・小売店アソートメント事業と「デジタル事業」を統合して「情報デジタル事業」とし、前期数値を組み替えた旨)の説明段落が削除された。報告セグメントの決定方法および4つの報告セグメント(情報デジタル、プリントメディア、環境、BPO)の記載自体は変わっていない。
有利子負債残高と依存度の数値が更新され、2026年3月末は133億4千9百万円、依存度32.5%となった。金利に関する記述では、従来の「直近の金利上昇の影響は軽微」との表現が削除され、運転資金等の一部が変動金利で金利変動の影響を受ける旨と、金利環境の情報収集による中長期的・安定的な資金調達の取組が追記された。
有形固定資産残高の比較年度が更新され、2025年3月末168億6千7百万円(総資産比39.9%)と2026年3月末166億2千3百万円(総資産比40.5%)の記載に変わった。売上高急減時に固定費負担が増大し業績に影響しうるというリスク内容自体に変更はない。
前期に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)の適用に伴う会計方針の変更の記載が、当期は削除された。前期は期首の利益剰余金が152,351千円増加しその他有価証券評価差額金が同額減少したが、税金等調整前当期純利益への影響はなかった。
前年の監査報告書にあった監査上の主要な検討事項(KAM)の記載が、今年は全て無くなった。前年は「飲食関連事業に係る固定資産の減損」(セグメント利益26百万円、減損損失41百万円、有形固定資産574百万円)が主要な検討事項とされていたが、今年度は同項目の記載が存在しない。
監査上の主要な検討事項(KAM)として「繰延税金資産の回収可能性の検討」が新たに記載された。事業計画の重要な仮定(コーヒー生豆の市場予測に基づく原材料価格・販売価格・数量など)の合理性や、一時差異の解消スケジュール、不確実性評価の妥当性に対する監査人の手続が示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)に「(2)企業分類の妥当性」が新たに記載された。過年度及び当期の課税所得の発生状況や税務上の欠損金の推移等を確かめ、繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針に基づく企業分類の妥当性を検討した旨が示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)に「(1)内部統制の評価」が新たに記載された。経営者による将来の事業計画と繰延税金資産の回収可能性の判断に関する内部統制の整備・運用状況を評価し、特にコーヒー生豆の市場予測に基づく原材料価格・販売価格・数量の予測に関する統制に焦点を当てた旨が記されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として「繰延税金資産の回収可能性の評価」が新たに記載された。繰延税金資産526百万円(相殺前)を計上しており、将来の課税所得の見積りはコーヒー生豆の市場予測に基づく原材料価格・販売価格・数量などの仮定に依存し、不確実性と経営者の主観的判断を伴うことが決定理由とされている。
前年に記載されていた「⑬ 海外事業」のリスク項目(影響度:中・発生可能性:中)が今年は削除された。同項目はインドネシアの農園事業や台湾のレギュラーコーヒー販売事業におけるカントリーリスクと、事業継続困難時の撤退可能性を述べていたもので、今年の記載には該当する内容が見当たらない。
前年に記載されていた「⑫ 法的規制(影響度:大、発生可能性:低)」のリスク項目が、今年の事業等のリスクから削除された。食品衛生法・製造物責任法・下請法や海外進出先の法規制の改正・新設により事業活動が制限される可能性についての記載がなくなっている。
前年の事業等のリスクに記載されていた「⑩ 自然災害(影響度:大 発生可能性:低)」の項目が、今年の記載では削除されている。前年は、国内の営業拠点・生産拠点が地震・台風等で被災し、生産設備や棚卸資産の損壊により事業継続が困難となる可能性に言及していた。
事業等のリスクから「⑧ 食の安全性(影響度:大 発生可能性:低)」の項目が削除された。前年は、健康被害に関わる事故が発生した場合にブランド価値の毀損や企業価値の低下を招く可能性が記載されていたが、今年の記載には該当項目が見当たらない。
前年に記載されていた「固定資産の保有」のリスク項目(影響度:大、発生可能性:中)が、今年は削除された。前年は固定資産の収益性低下に伴う減損損失や、保有有価証券の時価変動による評価損計上の可能性を挙げていた。
事業等のリスクに「海外事業におけるカントリーリスク」が新たに追加された。事業展開国の政治・経済・社会情勢の変化により事業継続が困難となり、海外事業から撤退を余儀なくされるリスクとして記載され、対応として基幹人材の派遣と現地情勢の情報収集が挙げられている。
事業等のリスクに「⑫ 法的規制の強化等」が新規に追加された。法的規制の変更・強化による事業活動の制限により事業継続が困難となるリスクとして記載され、対応として適時的確な情報収集と各種規程の整備が挙げられている。
事業等のリスクに「⑩ 自然災害の発生」が新規に追加された。大規模な地震・台風等による生産設備や棚卸資産の損壊で事業継続が困難となるリスクとして記載され、対応として災害対応マニュアルに基づく措置と安否確認システムの活用が挙げられている。
事業等のリスクに「⑧ 食の安全性の毀損」が新規に追加された。原材料や製造工程のトラブルによる食品事故や製品の回収・販売停止がブランド価値の毀損につながるリスクとして記載され、対応として食品関連法令の遵守、食品偽装を防ぐ監視体制の整備、全工場でのFSSC22000認証取得が挙げられている。
事業等のリスクに「保有資産の価値低下」が新規項目として追加された。固定資産の収益性低下や政策保有株式の時価下落により評価損を計上するリスクが記載され、対応として遊休資産の活用・売却と、取締役会での政策保有株式の保有継続の毎期検討が挙げられている。
「資金調達環境の変化」リスクの記載が、銀行借入への依存や将来の借入可能性を述べた文章形式から、要因と対応策を箇条書きで示す簡潔な形式に変わった。要因に「資金調達力の低下」が加わり、対応策として「資金調達手段の検討と分散」が新たに明記された。経常利益が減少する可能性という趣旨は変わっていない。
人材確保と育成の遅れに関するリスク記載が、設備投資・業務効率化による生産性向上や人材育成の取組を述べる文章形式から、「雇用情勢の変化による人材の確保難」を要因とする簡潔な箇条書き形式に書き換えられた。国内の労働人口減少や人件費高騰への言及が削除され、参照先もサステナビリティ項目内の「従業員のエンゲージメント向上とダイバーシティの推進」に具体化された。事業継続が困難となる可能性という帰結は維持されている。
コンプライアンス違反のリスク項目について、従来の文章形式から「リスク要因」と「対応策」を分けた箇条書き形式に書き換えられた。リスクの内容(法令違反や社会的要請に反する行動によるブランド価値毀損)や対応策(行動規範、研修、内部統制システムの基本方針)に実質的な変更はない。
気候変動リスクの記載が文章形式から「要因」と「対応」を分けた箇条書き形式に改められた。「コーヒーの2050年問題」への言及が削除され、参照先がサステナビリティ項目の「(2)戦略 ① 地球温暖化への対応に関する事項」へと具体化された。リスクの内容(栽培適地の縮小による販売困難と売上高減少の可能性)自体に変更はない。
特定販売先への依存リスクの記載形式が、文章形式から「リスク要因」「対応策」を分けた箇条書き形式に変更された。リスクの内容(特定販売先の経営施策や取引約定の変更等による売上高の著しい減少)は同一で、新たに「特定販売先との協力関係の維持・向上」という対応方針と、参照先の節名の明記が加わった。
システム障害及び情報漏洩リスクの記載が、文章形式から「要因」と「対応」を箇条書きで示す形式に再構成された。リスク要因(自然災害・機器故障・コンピューターウイルス・不正アクセス等による情報の消失・漏洩・改ざん)は従前と同様である。一方、顧客情報の取得・保管における注意の記述が削除され、「文書管理規程」「個人情報保護規程」「秘密保持規程」等の整備と啓発活動が対応策として明記された。
「競合他社との競争激化」リスクの記載が、文章形式から要因の箇条書き形式に再構成された。価格・サービスを巡る競争と過当競争によりブランド価値毀損・売上高減少のリスクがある点は維持され、対応策として新商品の開発が追加された一方、人口減少による市場伸長の難しさへの言及は削除された。
「市場環境の変化」リスクの記載が、D2Cビジネスや海外ビジネス、脱プラスチックなどの取組を述べる文章形式から、要因(消費市場・ニーズ変化への対応遅れ、環境負荷低減への対応の遅れ)と対応策(競合・消費者動向の分析、研究開発体制の強化)を箇条書きで示す形式に再構成された。売上高減少の可能性というリスクの本質は維持され、参照先がサステナビリティ節の「(2)戦略 ② 環境負荷の低減に関する事項」へと具体化された。
サプライチェーン分断リスクの記載が、文章形式から「要因」と「対策」を箇条書きで整理する形式に変更された。要因に「価格急騰、供給不足」への言及が加わり、対策に「調達先の分散化」が新たに追加された。一方、各国の政治・経済情勢への言及や俯瞰的なサプライチェーン把握の記述は削除された。
原材料価格高騰及び為替変動リスクの記載が、文章形式から要因と対応策の箇条書き形式に改められた。リスク要因(産地の政情・気候変動、為替変動、エネルギー価格上昇に伴うコスト増)は従来と同様で、新たに価格変動情報の収集、調達先・生産拠点の分散化、適正在庫水準の維持といった対応策が明記され、従来あった「様々な手段を講じている」との記述は具体化された。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正)の適用に伴う会計方針の変更の記載が、今年は削除されている。前年の記載では、連結財務諸表・財務諸表に与える影響はないとされていた。
資産運用型マンションの評価に関するKAMで、販売用不動産の計上額が16,414百万円から25,431百万円に増加し、総資産に占める割合も15.5%から22.3%に上昇した。重要な仮定の記述が「販売価格及び賃料の実績を基に算定した還元利回り」から「還元利回り」のみに簡略化された。監査手続の内容は実質的に同一で、評価の対象と手法に変更はない。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針変更の注記が、今年は削除されている。前年の記載では、当該変更による連結財務諸表及び財務諸表への影響はないとされていた。
継続企業の前提に関する重要事象について、前年は大黒屋の借入金4,350,000千円の財務制限条項抵触と短期借入金3,500,000千円の履行遅滞への言及がありましたが、今年は2025年12月の借入金の借り換え及び第三者割当増資の払込完了により財務基盤が強化されたとの記載に置き換わりました。第4四半期は売上高が増加し在庫の積上げも進んだ一方、赤字は計上しているとしています。いずれの年も重要な疑義を生じさせる事象は存在するとしつつ、重要な不確実性は認められないと判断しています。
監査上の主要な検討事項の対象が、前年の合同会社Selfree社(取得価額447,000千円、のれん360,721千円)の取得から、当期のMWD社の株式取得(取得価額120,001千円、のれん234,047千円、顧客関連資産65,048千円)に変更された。期末ののれんは226,927千円(総資産の6.9%)、顧客関連資産は62,880千円(同1.9%)と記載され、取得価額の合理性と取得原価配分の適切性が引き続き検討対象となっている。監査手続は、売上高成長率や顧客減少率といった仮定の検討、外部専門家の算定の再計算、各種報告書の閲覧などで、前年と同様の構成である。
KAMの対象が、前期のグルーコード社取得(取得価額600,000千円、のれん522,433千円・顧客関連資産計上)から、当期のYNP社取得(2026年3月2日、取得価額253,269千円、のれん241,911千円、総資産の7.3%)に変更された。当期は取得原価の配分が未完了で暫定的な会計処理である点が記載され、監査手続も内部統制の理解や財務調査報告書の閲覧等に置き換わっている。
電機事業のリスクのうち「製品の安全性」の記述が簡素化され、可燃性物質の取扱いや火災事故等の人命に関わる事態、報道による信頼性低下や業績・財務への影響の言及が削除された。また「ii.法的規制について」の項目全体(防爆仕様製品に係る労働安全衛生法に基づく国家検定、電気用品技術基準など)が削除された。
質屋・古物売買業リスクの記載が大幅に簡素化され、為替変動、商品在庫、出店施策、法的規制(古物営業法・質屋営業法)、有利子負債依存度、借入金の返済、財務制限条項に関する項目が削除された。一方、仕入チャネルとして出張買取事業の譲受による多様化や真贋判定機器・システムの活用が追記され、店舗リスクの項目が新たに統合された。
全社的なリスクの項目構成が見直され、企業買収・業務提携、資金調達、情報システム、個人情報の各項目の表現が改められました。海外子会社(SFLグループの撤退計画遅延等)、会計基準・税制の変更に関する項目は削除され、質屋・古物営業法等の法的規制および営業許可取消・営業停止のおそれに関する項目が新設されています。資金調達では、金融機関からの借入や金利動向・取引金融機関のスタンスへの言及が加わりました。
前期に記載されていた「報告セグメントの変更等に関する事項」の項目が当期では削除された。前期はリモートメール事業・SMS事業・ボイスメール事業・受託開発ソフトウェア事業・その他事業から、クラウドソリューション事業・DXソリューション事業へ報告セグメントを変更した旨を説明していたが、当期にはこの記載が無い。
報告セグメントに属する製品・サービスの説明文が整理され、クラウドソリューション事業では「当期においてM&Aにより拡充」という経緯の記述が削除され、「CallConnect」「れすだく」が既存サービス群の一部として並列的に列挙される形になった。DXソリューション事業も「DX化」を「DX」とするなど表現が簡潔化され、「技術者派遣」が「技術派遣」に変更されたが、事業内容に実質的な変更はない。