監査上の主要な検討事項(営業債権の評価)における内部統制の評価の記載が一部変更された。債権明細表の区分が「弁済期間別」から「回収期日別」に改められ、与信管理統制に債権回収の遅延状況が加わり、新たに貸倒懸念債権の回収不能見込額の見積りの合理性評価に関する内部統制の項目が追加された。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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監査上の主要な検討事項(貸倒懸念債権に係る回収不能見込額の見積りの合理性)の対象は前年と同一で、数値のみ更新された。連結営業債権は207,480百万円から206,760百万円、貸倒懸念債権は765百万円から912百万円に増加し、単体債権の連結に占める割合は68.9%から67.5%となった。また「債務弁済の延滞状況」が「債権回収の遅延状況」に表現変更され、貸倒懸念債権に対する貸倒引当金が計上されていない点は変わらない。
神戸製鋼所グループによる議決権所有比率(35.9%)に変更はなく、同社向け売上高比率が6.4%から7.0%へ、同社からの仕入高比率が38.9%から38.6%へと更新されました。リスクの趣旨や文言に変更はなく、数値の更新のみです。
前年度に記載されていた、2022年改正会計基準等(法人税等の計上区分、子会社株式等の売却損益の税務上の繰延に関する改正)の適用に伴う会計方針の変更の記載が、当年度では削除されている。前年度の記載では、当該変更による連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
システム関連リスクの記載のうち、リスク内容(障害発生時の業務支障と経営成績・財政状態への影響)は変更がない。リスク軽減策の記述が、従来の「設備投資によるハード強化」から、「情報セキュリティ教育による役社員の意識向上」と「ソフトウェアの継続的な更新」に置き換わった。
自己資本規制比率に関する注記の定義文が、「金融商品取引業者が常に健全な経営を維持するために維持することが要求されている指標」から「金融商品取引業者の経営の健全性を測る指標」へと言い換えられた。規制内容や比率の基準値(120%・100%)、日次モニタリング体制などその他の記載に変更はない。
事業等のリスク全体で記載が整理・更新された。国際情勢リスクでは米国相互関税に加え中東情勢の不安定化に伴うエネルギー価格・物流・調達への影響が新たに言及され、対策に調達先分散等が追加された。また品質リスクではSNSの影響は限定的との見解とSNS事象の検出強化が追記され、情報セキュリティの記載は簡素化され、自然災害リスクの項目が新設されている。
請負工事に関する収益認識のKAMで、対象期の売上高が2025年3月期の300,378百万円から2026年3月期の298,930百万円に、請負工事関連売上高が83,531百万円から80,776百万円に、総売上高に占める割合が27.8%から27.0%に更新された。また、重要な連結子会社について子会社監査人を利用して実施した手続の記載が削除された。その他の内容および監査手続の記載は同一である。
リスクマネジメントプロセスの運用について、主体を「当社」から「当社グループ」に改め、「リスク一覧表」を「統合リスク台帳」に名称変更した。評価基準の記述から「リスクの発生頻度等」が「リスクの発生可能性」に変わり、図表の注記などの軽微な文言修正も行われた。プロセスの骨子(リスク抽出・評価、委員会審議、PDCA管理)に実質的な変更はない。
リスクマネジメント体制の記述で、主語が「当社」から「当社グループ」に改められ、「実施」が「開催」へ、「統括責任者」が「委員長」へと表現が修正された。また小見出し「リスク担当役員の明確化による防衛線の強化」が削除された。体制の構成や会議の頻度などの実質的内容に変更はない。
金属製品事業に係る売上高の期間帰属に関するKAMについて、連結売上高が11,802,650千円から12,725,509千円、金属製品事業の売上が7,859,797千円から8,273,712千円、同事業の構成比が66.6%から65.0%へ更新された。また、自動車業界に関する記述から「販売価格が下落する等」の文言が削除され、監査手続の表現が「収益認識」から「売上高の期間帰属」「売上高の計上時点」へ変更された。KAMの対象事項や監査手続の内容自体に実質的な変更はない。
前年度に記載されていた、法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準(2022年改正会計基準)等の適用に伴う会計方針の変更の項目が、当年度では記載されていない。前年度の記載では、当該変更による連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「不動産ファンド等への不動産売却に係る収益認識」および「負ののれん発生益計上額の妥当性」の2項目が、当期では本文の記載がなくなり、見出し(専門家の業務の適切性評価)のみが残っている。前年は営業収益や負ののれん発生益54,096百万円に関する決定理由と監査手続が詳述されていた。
前年に⑪として記載されていた「安全・安心に関するリスク」(発生可能性:低、影響度:大)と、⑬「情報システム・情報管理に関するリスク」(発生可能性:低、影響度:中)が、当年の「その他の主要なリスク」の節から削除された。これに伴い、残る項目の番号が繰り上がり(法的規制は⑩→⑫、協力企業は⑫→⑬、ブランド・風評は⑭のまま)、法的規制・協力企業・ブランドの各リスクの本文は変更されていない。
リスク対策の記述が更新され、不動産開発では建築費高騰への言及とNAV成長に向けた含み益の早期顕在化・再投資の最適化が追加された。技術革新リスクの対策はDX中心からデジタル・AI活用による生産性向上へ書き換えられ、新たに「情報システム・情報管理に関するリスク」(サイバー攻撃等)が独立項目として追加された。一方、経済情勢リスクから退職給付費用・債務の項目が削除され、自然災害等リスクの発生可能性は「中」から「高」に引き上げられ、気候変動リスクは⑥から⑧へ項番が移動した。
前年度の記載にあった、株式会社西武ペットケアのセグメントを「ホテル・レジャー事業」から「その他」へ変更し前連結会計年度の数値を組み替えた旨の注記が、当年度の記載では削除された。報告セグメントを不動産事業、ホテル・レジャー事業、都市交通・沿線事業の3つとする記載自体は変わっていない。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に伴う会計方針の変更の記載が、当年では削除されている。前年の記載では、法人税等の計上区分や連結会社間の子会社株式売却損益に係る税効果の取扱いの変更について、連結・個別財務諸表への影響はないとされていた。
「情報管理について」のリスク記載が拡充され、標的型サイバー攻撃・ランサムウェア感染・DDoS攻撃による大規模なシステム停止(事業中断)や、生成AI等の先端技術の不適切な利活用に伴う情報漏洩・権利侵害が新たにリスク要因として明記された。あわせてAIツールの利用ガイドライン策定、安全な利用環境整備、リテラシー教育が対応策に追加された。その他の項目(労働者派遣、知的財産権、安全規格)に実質的な変更はない。
事業体制リスクのうち、①人材の確保と育成では、従来の技術者要員の確保に加え、次世代の経営幹部・後継者の育成や意思決定の遅延リスクが追記され、対応策として指名・報酬委員会等を通じた幹部候補選定や次世代リーダー育成プログラムが加わりました。③は「従業員の安全衛生及び労務管理について」に改題され、ハラスメントや不適切な労務管理、離職・社会的信用の失墜等が想定リスクに加わり、ストレスチェックや内部通報制度、リスペクト・トレーニング等の対策が詳細に記載されています。②の協力会社に関する記載に変更はありません。
超過収益力の毀損に関する監査上の対応手続について、項目が①〜④に整理され、外部環境・内部環境を踏まえた事業計画かどうかのデータ検討と、重要な仮定の合理性の検討および受注価格の関連証憑との突合が新たに追加された。質問事項も部材高騰分の価格転嫁、粗利率改善、課題解決型営業活動、KPIとしての原材料費率等に言及する内容へ具体化・変更されている。
前年に記載されていた、2022年改正の法人税等に関する会計基準および適用指針を期首から適用した旨の会計方針の変更の記載が、今年は削除された。前年の記載では、当該変更による連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
前年に記載されていた「持ち帰り弁当事業」から「中食事業」への報告セグメント名称変更に関する説明文が削除されました。また、物流・食品加工事業の事業内容に「人工光型植物工場における野菜生産及び販売」が新たに追加されています。報告セグメントの数(3つ)や他の事業内容に変更はありません。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準)の適用に関する会計方針の変更の記載が、今年度では削除された。前年度の記載では、この変更による連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
前年に記載されていた「外部環境に関するリスク」の節全体(償還価格改定、為替・インフレ、災害、医療従事者不足の4項目)が、今年の記載では見当たらず削除されている。償還価格改定の2025年3月期売上高への約2%のマイナス影響や、商品仕入の約75%が円建てである旨の記述も含まれなくなった。
前年に記載されていた「(2)経営基盤に関するリスク」の見出しの下の、医療機器の製造販売に係る許認可(第一種医療機器製造販売業許可の更新・取消しや新製品の承認取得の遅延)および情報セキュリティ(サイバー攻撃、システム障害、機密情報漏洩)のリスク記載が、今年の抽出結果では確認できない。リスク記載の削除として検出されたが、別の節・見出しへ再編された可能性もあり、記載内容そのものの変更は本比較からは判別できない。
前年に記載されていた「事業戦略に関するリスク」の見出しと、その配下の4項目(技術革新への対応、製品の不具合、特定の仕入先への依存、取引先等への投融資)が当年の記載から削除されている。これらにはS-ICD等4品目が売上高の約5割、仕入先上位5社が約4割を占める旨や、PFA等の新技術普及リスクなどの具体的記述が含まれていたが、当該節には該当記載が見当たらない。他の見出し等へ再編・移動された可能性があるが、この比較範囲では確認できない。
事業等のリスク項目が新規に追加され、「主要なリスク」として事業戦略・経営基盤・外部環境の3区分で整理された。各リスクに経営への影響度と発生可能性の評価、対応策が付され、コア製品4品目が2026年3月期売上高の約5割、仕入先上位5社が連結売上高の約4割を占めること、2024年6月の保険償還価格改定が2025年3月期売上高に前期比約2%のマイナス影響を与えたことなどが具体的に記載されている。
「(3)リスクの評価」の項目が新設され、経営への影響度と発生可能性の二軸でリスクマップを作成・分析し、リスク許容限度を超える最優先対策領域のリスクをリスクマネジメント委員会で審議して重要リスクとして選定、取締役会へ報告する手順が記載された。2026年3月期の評価で優先対応が必要と判断した主要リスクを以下に示す旨が記されている。
事業等のリスクの節に「(2)リスクマネジメントプロセス」が新たに追加された。PDCAサイクルによるリスクの洗い出し、影響度・発生可能性・対応状況に基づく評価、対策の策定・実行、定期的なモニタリングと改善というプロセスが記載されている。具体的なリスク事象の追加ではなく、管理体制の説明の追記である。
事業等のリスクに「リスクマネジメント体制」の項目が新たに追加された。取締役会が任命したCROを委員長とするリスクマネジメント委員会を設置し、リスクの特定・評価・対応方針の決定や取締役会への報告を行う体制と、緊急時に社長執行役員を本部長とする対策本部を設置する体制が記載されている。
事業等のリスクの前文から、リスクが当社グループの経営成績および財務状況等に影響を与える可能性のある主要なものである旨の説明と、将来に関する事項は当連結会計年度末現在の判断である旨の注記が削除され、見出しのみとなった。個別のリスク項目の変更は本差分には含まれない。
前期に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針の変更の注記が、当期では削除された。前期の記載では、連結・個別財務諸表ともに当該変更による影響はないとされていた。
前年に監査上の主要な検討事項(KAM)として記載されていた「繰延税金資産の回収可能性」(繰延税金資産5,417百万円、繰越欠損金に係る分2,476百万円、有価証券ポートフォリオ入替による売却処理が主な発生要因)の項目が、今年は記載されなくなった。事業計画の合理性に関する監査対応の記述もあわせて削除されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)に「追加引当が取り崩しとなった貸出先の債務者区分の妥当性」という項目が新たに記載された。当該検討事項に対する監査法人の監査上の対応が記載されている。
貸出金は2,189,275百万円から2,452,258百万円へ、貸倒引当金は10,978百万円から11,221百万円へ更新された。コロナ関連の追加引当442百万円は全額取り崩され、今期は予想損失率の修正が不要とされた。一方で、追加引当対象だった貸出先の情報把握が不適切となる等により債務者区分の決定が適切に行われないリスクが、KAMの検討事項として新たに記載された(2点を検討事項と判断)。
「その他のリスク」に「⑧ 金融犯罪に係るリスク」(キャッシュカード偽造・振り込め詐欺等による補償・対策費用)と「⑬ AI技術に関するリスク」(対応遅れ、情報流出・著作権侵害・ハルシネーション等、AI関連法制度の動向による追加コスト)が新設されました。一方、独立項目だった「情報資産リスク」は削除され、項目番号が繰り上がっています。繰延税金資産のリスクに「財政状態」が追記されたほか、一部の文言(「取り組み」→「取組み」、「影響を及ぼす」→「悪影響を及ぼす」等)が修正されています。
オペレーショナルリスクの区分が6項目から8項目に再編され、従来システムリスクに含まれていたサイバー攻撃の記述が独立した「サイバーセキュリティリスク」となり、サードパーティのシステムへの攻撃や金融サービス停止・損害補償負担にも言及した。また新たに「情報資産リスク」(顧客情報等の漏洩・紛失・改ざん、AI利用過程を含む)が追加され、人的リスクにはハラスメントや使用者責任に基づく訴訟等の具体例が加わった。
追加引当の取崩しに関する監査上の主要な検討事項(KAM)の監査手続の記載が簡素化された。前年にあった貸出先の選定方法の評価、選定の網羅性の検討、除外する貸出先の妥当性評価、予想損失率の修正の検討に関する手続と、リスクの説明および「下記2点」の判断の記述が削除され、内部統制の評価、情報の信頼性の評価、債務者区分の合理性の検討の3項目に集約された。
市場リスクの項に、金利などの市場予測の下で運用・調達の期間のミスマッチを管理し、債券の売却・入れ替えや金利スワップによるヘッジ等を行うというリスク管理体制の説明が冒頭に追加された。また金利変動リスクに、資産と負債で金利や更改期間が異なるため金利変動により損失が発生する可能性があるとの記述が加わった。3つの主要リスクの区分自体は変わっていない。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(企業会計基準第27号、第25号、適用指針第28号)の適用に伴う会計方針の変更の記載が、今年は削除された。前年の記載でも連結財務諸表への影響はないとされていた。
前年度に記載されていた「税務に係るリスク」の項目が、今年度の事業等のリスクから削除された。前年度は、各国での課税強化や不利な税制変更、税務当局との見解相違による予想外の課税が経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性を記載していた。
前年に記載されていた「退職給付債務に係るリスク」の項目が削除された。割引率や長期期待運用収益率などの前提条件の変動が退職給付費用・債務を通じて経営成績等に影響し得るとの記載が、今年は無くなっている。
前年に記載されていた「(12) 自然災害等に係るリスク」の項目が、今年の事業等のリスクから削除された。前年は地震や感染症に備えた危機管理マニュアル・事業継続計画・安否確認システム等の対策と、想定を超える損害が経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性が記載されていた。
前年に記載されていた「(11) 取扱商品の品質に係るリスク」の項目が、今年の記載では削除されている。同項目は、製品・サービスの欠陥による製造物責任賠償やリコール発生時の費用負担および社会的信用の低下を想定したものであった。
前年に記載されていた「(10) 法的規制等に係るリスク」の項目が、今年の記載では見当たらなくなっている。前年は、許認可、輸出入・販売制限、関税などの貿易規制、独占禁止、租税、食品安全、環境関連の各種法規制が経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性が述べられていた。
前年に記載されていた「国際的活動及び海外での事業展開に潜在するリスク」の項目全体が、今年の事業等のリスクから削除された。前年は貿易規制や関税の変更、政治・経済変動や為替変動、人材確保の難しさ、インフラ未整備、不利な税制変更、テロ・戦争等の社会的混乱を、経営成績及び財政状態への悪影響要因として挙げていた。
前年に記載されていた「資金の流動性に係るリスク」の項目が、今年は削除されている。前年は金融市場の混乱、信用格付の引き下げ、資金需要の急増、財務制限条項への抵触による資金調達の制約やコスト増加の可能性を記載していたが、今年の該当節には記載がない。
前年に記載されていた「(7) 事業投資に係るリスク」の項目が、今年の有価証券報告書では削除されている。前年は、投資等審査委員会での審査や投資後のモニタリング体制に触れつつ、投資先の企業価値低下や投資採算未達による業績・財政状態への悪影響、開発型案件や資源分野での収益変動の大きさを記載していた。
前年の有価証券報告書に記載されていた「(6) 取引先の信用に係るリスク」の項目が、今年の事業等のリスクから削除されている。前年は与信限度額の設定や信用保険の付保等による与信管理、最大損失額の計測、取引先の倒産・民事再生が経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性を記載していた。今年の該当節には同項目の記載が見られない。
前年の有価証券報告書に記載されていた「株価等の変動に係るリスク」の項目が、今年は削除されている。前年は、取引先を中心に保有する市場性のある株式等の株価変動が経営成績・財政状態に悪影響を及ぼす可能性や、取締役会・経営会議による保有の適否の定期検証と売却の方針が記載されていた。