監査上の主要な検討事項(KAM)に、売上高の実在性及び期間帰属の適切性の検討に関する項目が新たに記載された。抽出した売上取引と証憑との突合や、販売システムを通さず会計システムに直接計上された売上取引の合理性確認といった監査手続が示されている。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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監査上の主要な検討事項(KAM)における内部統制の評価対象が、「固定資産の減損損失の認識の判定及び測定」から「売上高の実在性及び期間帰属の適切性」に変更された。KAMの対象項目が入れ替わっている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、前年の「株式会社川野辺製作所における固定資産の減損損失の妥当性」(減損損失191百万円)から、「株式会社Cominix及び株式会社Kamogawaの売上高の実在性及び期間帰属の適切性」へ変更された。新たなKAMでは、両社の売上高が連結売上高41,114百万円の約64%を占めること、収益認識基準や経営環境の影響が検討理由として記載されている。
前年に記載されていた「レアメタル原材料(タングステン)不足や価格上昇によるリスク」の項目が、今年の事業等のリスクから削除された。前年の記載は見出しと評価記号のみで、削除理由や代替の記述は示されていない。
リスク項目(13)「新規事業及びM&Aにおける収益不全および撤退・減損リスク」の評価記号が変更された。前年は「△」「○」等が混在していたが、今年は「○」を中心に「◎(影響度大)」が1箇所加わり、評価の一部が引き上げられている。本文の記述に変更はなく、評価記号のみの変更である。
事業等のリスクに「レアメタル原材料(タングステン等)の価格高騰および調達難リスク」という項目が新たに追加された。本文の記載は確認できず、見出しと評価記号と思われる表記のみが示されている。
事業等のリスクに「(13) 新規事業及びM&Aにおける収益不全および撤退・減損リスク」が新設された。EC事業等の新規事業やM&A取得事業が計画を下回った場合の棚卸資産評価損、固定資産・のれんの減損、撤退時の在庫処分損や違約金などの損失発生の可能性を記載し、対応として経過年数・営業損益・総資産回転率・予算達成率等を指標とする「事業撤退基準」の策定とモニタリングを挙げている。
タングステン等のレアメタル調達リスクの記載が大幅に拡充された。中国の輸出管理厳格化による世界的な供給制約と調達難が「顕在化」し、国際価格の急騰や中長期的な継続の可能性、価格転嫁の遅れによる売上総利益率低下のリスクが新たに明記された。あわせて、安全在庫確保、調達先の複線化、見積有効期限の短縮、戦略在庫と一般在庫の区分管理といった対応策も追記された。
業績変動リスクの記載のうち、国際情勢の不安に関する言及が「ウクライナをめぐる国際情勢の不安」から「地政学リスクの常態化や主要国の通商政策の変動等による国際情勢の不安」に書き換えられた。その他の記載(自動車業界への依存、国内外でのリスク分散の取組)に変更はない。
監査法人が「有限責任あずさ監査法人」から「仰星監査法人」に変わりました。
前年の監査報告書に記載されていた「貸倒引当金の評価」(931,288千円)および「保証履行引当金の評価」(65,221千円)に関する監査上の主要な検討事項(KAM)の記載が、当年は存在しない。KAMセクション自体が空となっており、2件のKAM対象が消えている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、「求償債権に対する貸倒引当金の見積りの評価」が新たに記載された。社内債権格付や貸倒実績率に基づく損失見込額の仮定の検証、貸倒実績データのサンプルテスト、監査人による貸倒引当金の再計算といった監査手続が示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節に、「(1)内部統制の評価」として貸倒引当金の見積りに関連する内部統制の評価手続が新たに記載された。基礎資料の作成過程及び承認体制について経営管理部及びコンプライアンス部へ質問し、内部統制の整備・運用状況を評価したとされている。前年は該当記載がなかった。
当事業年度の監査報告書において、監査上の主要な検討事項(KAM)として「求償債権に対する貸倒引当金の評価」が新たに記載された。貸倒引当金1,105,528千円のうち、社内債権格付と過去の貸倒実績率に基づく損失見込額の算定について、経営者の主観的判断や見積りの不確実性が高いことが決定理由とされている。
報告セグメントの説明のうち、⑥「Kamogawaものづくりソリューション事業(KMS事業)」の記述が変更された。「2024年12月に新たに連結子会社化した」「主として」という表現が削除され、Kamogawaグループが切削工具・研削砥石などの生産財を販売する旨の記載となった。他のセグメントの記載に変更はない。
事業等のリスクに「(12)特定の業界に依存していることに起因するリスク」という見出しが新たに追加された。ただし、本文は「△」「○」「〇」といった記号のみで、具体的なリスク内容は記載されていない。
「特定の業界に依存していることに起因するリスク」の本文自体は変更がない。前年にあった、セグメントごとの影響度に関する注記文と、セグメント名(切削工具事業、耐摩工具事業、海外事業など)を並べた表の見出し部分が今年は削除されている。
前年の報告書にあった、法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準等(企業会計基準第27号等)の適用に関する会計方針の変更の記載が、今年の報告書では記載されなくなった。前年の記載では、この変更による連結財務諸表および財務諸表への影響はないとされていた。
ライフカード株式会社との提携に関する文章部分は変更がなく、取引表の対象年度と金額のみが更新されている。業務の提携は746,901千円から735,489千円、債務の保証は665,191千円から598,008千円、立替家賃の回収は305,226千円から274,504千円へ減少した一方、代位弁済は441,533千円から603,178千円へ増加した。
契約不適合責任の項目で、本文中の「瑕疵」という用語が2か所とも「契約不適合」に置き換えられた。リスクの内容、責任範囲、事業・業績・財務状況への影響に関する記載に変更はなく、用語の更新のみである。
KAM(繰延税金資産の回収可能性)の対象は同じで、計上額が496,410千円から508,593千円へ、純資産に占める割合が28%から22%へ変わり、評価性引当額・相殺された繰延税金負債の数値も更新された。あわせて決定理由の説明と監査手続の記述が整理・簡略化され、外部情報との整合性検討の手続が追加された。
特定会社への依存に関する記載で、数値のみが更新された。人材サービス事業売上高に占める割合はKDDIが32.8%から34.5%、NECフィールディングが52.6%から46.1%へ変化し、ウィーメックス・KDDI・NECフィールディング3社の全体売上割合は29.7%から37.7%へ上昇した。リスク内容や対策の文言に変更はない。
主要取引先リスクの記載で、PHC株式会社が主要株主の関連会社であるという説明や、同社保有株式(14.5%、266,000株)を2024年11月に自己株式として取得した経緯の記述が削除された。あわせて保守サービス事業の売上割合が59.3%から57.3%、仕入割合が37.6%から32.3%、全体の売上割合が16.4%から16.0%へと数値が更新された。取引関係悪化時のリスク認識(発生可能性:低/影響度:大)自体は変わっていない。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針変更の記載が、今年は削除されている。前年の記載では財務諸表への影響はないとされており、経過措置の適用が説明されていた。
KAM(ITプロセスに係る内部統制の評価)の対象は前年と同一で、監査上の対応の記述が具体化された。IT全般統制については規程の閲覧や担当者への質問等による整備・運用状況の有効性評価と明記され、情報処理統制ではデータ連携の検証が「データを照合し」と手法を示す表現に変わった。「(内部統制の評価)」の小見出しが追加されている。
食材仕入れリスクの対応策の記述から、「カタログ有効期間中は仕入価格を据え置く契約とし、一定期間の固定価格を実現している」との文言が削除された。複数購買や相見積もりによる仕入先変更の実施、SDGs商品の開発方針、および市況・為替変動による経営成績への影響の可能性に関する記載は維持されている。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)および税効果会計に係る適用指針の適用に関する会計方針の変更の記載が、今年は削除された。前年の記載でも当該変更による財務諸表への影響はないとされており、基準適用初年度の記載が終了したものと見られる。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)にあった「(2)会計処理の妥当性の検討」の項目が削除された。前年は株式譲渡の経緯・譲渡価額の合理性・株式譲渡損失見込額と税効果影響額・連結上の会計処理の妥当性に関する監査手続が記載されていたが、今年は該当記載がない。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた、Moriroku Technology De Mexico S.A. De C.V.(MTDM)株式の譲渡に係る会計処理の妥当性および処分コスト控除後の公正価値の見積りの合理性に関する記載が、今年は存在しない。前年は関係会社整理損失引当金繰入額6,626百万円の計上と、これに関する監査手続が記載されていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節から、「内部統制の評価」の見出しとその内容(GMT及びWMTにおける固定資産の減損損失の測定に関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性の評価)の記載が削除された。今期の記載では当該項目は確認できない。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、グループ通算制度適用会社の繰延税金資産の回収可能性に関する経営者の判断の妥当性の検討が新たに記載された。将来の事業計画や課税所得に基づく企業分類の妥当性、樹脂加工事業の得意先の生産計画に基づく販売数量、事業計画と実績との乖離分析、将来減算一時差異等のスケジューリングの検討といった監査手続が示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)における内部統制の評価の対象が、前年の「株式譲渡に係る会計処理」から、今年は「事業計画の策定を含む繰延税金資産の計上」に関連する内部統制へ変更された。KAMの対象事項そのものが入れ替わっている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、前期の「GMT及びWMTにおける固定資産の減損損失(処分コスト控除後の公正価値)の見積りの合理性」から、当期は「グループ通算制度適用会社の繰延税金資産の回収可能性に関する判断の妥当性」へ変更された。繰延税金資産514百万円・繰延税金負債2,457百万円、税務上の繰越欠損金に係る繰延税金資産572百万円が計上され、樹脂加工事業の事業計画の不確実性が論点として記載されている。
新たに「国際情勢の不確実性」のリスク項目が追加され、軍事衝突・制裁措置・資源価格の急変動による原材料高騰や調達遅延への言及が加わった。特定得意先依存の項目では、2026年3月期の売上依存度に加え、2026年4月1日実施のM&Aによる顧客ポートフォリオ拡充と依存度低減の取組が追記された。その他、市場の変化、海外活動、取引先の信用、原材料取引先への依存などで説明や対策の記述が具体化され、疫病に関する言及は市場の変化の項目から削除された。
報告セグメントの説明から、持株会社制の導入および森六テクノロジー(株)・森六ケミカルズ(株)を中心とする旨の記述が削除され、「樹脂加工製品事業」「ケミカル事業」の2つを報告セグメントとするという簡潔な表現に変わった。各セグメントの事業内容の記載に変更はない。
主語が「当社」から「当社グループ」に改められた。規制リスクに炭素税の導入等による直接的なコスト増加、市場リスクに顧客企業のサプライチェーン脱炭素要請への対応遅延に伴う失注リスクが追加され、末尾には主要顧客のサステナビリティ基準厳格化に対応が不十分と判断された場合に取引関係の維持に支障を来すリスクが加筆された。
AIリスクの記載が、デジタルクリエイターへの需要拡大という楽観的な見方から、大型Web運用等の既存主力事業が既にAIの自動化の影響を大きく受けており、既存の事業モデルが代替されるリスクが継続するという認識に変更された。あわせて、AI倫理基本方針およびAI利用ガイドラインの策定・公表と、教育・管理体制の整備等の取組が追記された。
セグメント情報の記載について、前年は「ネットビジネス支援事業の単一セグメントのため記載を省略」としていたが、今年は報告セグメントの定義を説明した上で、事業内容がデジタルビジネス全般の総合支援であり区分すべきセグメントがないため「DX伴走支援サービス事業」の単一セグメントとしている。単一セグメントである点は変わらず、事業名称と説明文が変更された。
KAMの対象は引き続き収益認識(期間配分の適切性)だが、個別財務諸表の「売上高」から連結財務諸表の「売上収益」へ用語が変わり、対象サービスも「Web制作サービス」から「DX伴走支援サービスの請負契約案件」へ変更された。監査手続では、案件利益率分析に基づく抽出が「期末付近における取引先別売上収益増加率分析」に変わり、確認資料も納品時のメールのやり取りからレポート等に改められている。
大口取引先変動リスクの記載で、主語が「当社」から「当社グループ」に変更された。また、取引終了・縮小の要因として従来の「経済情勢などの変化」に代わり、「地政学的リスクや世界経済の変動に起因する取引先の業績変化」という具体的な表現が追加された。売上収益10%超の取引先は存在しないという記載や対応策の内容に変更はない。
大規模プロジェクトに関するリスク項目で、主語が「当社」から「当社グループ」に変更され、一部の表記(「及び」「および」、「長期にわたる」「長期に渡る」)が修正された。リスクの内容や対策の実質的な記載に変更はない。
自然災害等に関するリスク記載で、主語が「当社」から「当社グループ」へ置き換えられ、「及び」が「および」に表記変更された。災害対策や想定されるリスクの内容自体に変更はない。
新株予約権に関するリスク記載で、主語が「当社」から「当社グループ」に変更され、「及び」が「および」に表記変更された。希薄化の可能性や株価形成への影響といった内容に変更はない。
配当政策の記載で、主語が「当社」から「当社グループ」に変更され、指標名が「資本配当率(DOE)」から「親会社所有者帰属持分配当率(DOE)」に改められた。中期目標のDOE5%程度や配当に関するリスク認識は変わっておらず、表現・用語の更新にとどまる。
マネジメント人材の育成に関するリスク記載で、主語が「当社」から「当社グループ」へ置き換えられた。リスクの内容、影響の評価、取組の記述に実質的な変更は見られない。
人材の確保・育成及び労務に関するリスク記載で、主語が「当社」から「当社グループ」に全面的に置き換えられ、「及び」が「および」に表記統一された。リスクの内容、取組、影響の評価などの実質的な記載内容に変更はない。
のれんの減損損失のリスクに関する記載で、主語が「当社」から「当社グループ」に変更され、「及び」が「および」に表記変更された。減損テストの頻度やリスクの内容に変更はない。
新たな会計制度や税制等の変更に関するリスク記載で、主語が「当社」から「当社グループ」に変更された。税務方針に基づく適正納税の記述や、会計基準・税制の変更、税務当局との見解相違による税負担増の可能性といったリスク内容に実質的な変更はない。
知的財産権に関するリスク記載で、主語が「当社」から「当社グループ」へ変更され、開発物・制作物や経営成績への影響の記述対象もグループ全体に拡大された。リスクの内容や評価自体に変更はなく、表現上の修正にとどまる。
主語が「当社」から「当社グループ」へ全面的に置き換えられ、リスクの対象範囲がグループ全体として記載された。また、下請代金支払遅延等防止法への言及が「中小受託取引適正化法」に改められた。リスクの内容や評価自体に実質的な変更はない。