各市場動向の統計数値が2025年のデータに更新された(インターネット広告費は前年比10.8%増の4兆459億円、音楽ソフト生産実績は前年比5%増の2,157億円など)。インターネット広告市場のリスク要因として、生成AIの普及に伴う検索行動の変化、「ゼロクリック検索」の増加、広告ブロックアプリの利用拡大等による広告表示機会の減少が新たに追記された。音楽配信(ダウンロード・ストリーミング)に関する記述は削除された。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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のれんの評価に関するKAMは継続しており、のれん残高は111,635百万円から124,087百万円(総資産の19%)に増加、減損損失は2,077百万円から2,535百万円となった(主に英国の医師向けキャリア事業の資金生成単位で2,040百万円)。前期のKAMであった株式会社エランの株式取得による企業結合の会計処理は、当期の記載から削除されている。割引率の範囲(2.9%~19.7%から6.3%~20.1%)や長期成長率の範囲、資金生成単位別ののれん残高(イーウェルの追加など)も更新された。
原材料リスクで「原油および鉄鋼価格」が「原油価格」と「原材料および資材の資源価格」に改められ、物流費の上昇が影響に追加された。カントリーリスクでは影響に資材の供給遅延が加わり、対応策に製品スペックの見直しが追加された。システム関連リスクは「システム等への侵入や情報漏洩」から「システム等の停止や情報漏洩」に改題され、サイバー攻撃によるシステム停止・誤作動が内容に、販売機会の喪失などが影響に、復旧および業務継続体制の見直しが対応策に追加された。
前年に記載されていた、ペットショップ事業を「その他」から新たな報告セグメントへ追加した経緯(中期経営計画に基づく事業ポートフォリオ再構築、アレンザホールディングスのペットショップ事業への注力)と前連結会計年度のセグメント情報の組替え開示に関する説明が削除された。報告セグメントの区分(6セグメント)と各事業の説明内容は変わっていない。
金利変動リスクの記載のうち、当期末の連結ベースの借入金及び社債等の残高が1,285億70百万円から1,479億40百万円に更新された。リスクの内容や文言に変更はなく、数値の更新のみである。
資本業務提携及び新規事業参入に関するリスク項目の文言が整理され、「提携」が「資本業務提携」に改められたほか、期待した成果をあげられない場合のリスクの対象に新規事業参入だけでなく資本業務提携も含まれる記載となった。業績及び財政状態への影響可能性という趣旨は変わっていない。
小売業の外部環境に関するリスク要因の列挙に、従来の「気候変動等」から「気候変動、地政学リスク及び国際情勢等」へと、地政学リスクと国際情勢が新たに追加された。その他の記載内容に変更はない。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正)の適用に伴う会計方針の変更の記載が、当年度では無くなった。前年度の記載では連結・個別とも財務諸表への影響はないとされており、適用初年度の注記が不要となったことによる削除とみられる。
前期に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準・適用指針)の適用に伴う会計方針の変更の記載が、当期では削除されている。前期の記載では、連結財務諸表および財務諸表に与える影響はないとされていた。
「メディカルプラットフォーム」の説明で「インターネットとリアルオペレーション」が「テクノロジーとリアルオペレーション」に表現変更された。また、前年にあった「ペイシェントソリューション」が2024年10月の株式会社エラン子会社化に伴い新設された旨の注記が削除された。報告セグメントの構成(6区分)や各事業内容に変更はない。
新株予約権の行使による希薄化リスクの記載について、基準日が2025年3月31日から2026年3月31日に更新された。発行済株式総数は679,077,900株から679,120,300株へ、今後増加し得る株式数は15,518,600株から15,755,700株へと数値が更新されたのみで、文言や条件の記載に変更はない。
ソニーの議決権所有割合の記載が2025年3月31日現在の33.9%から2026年3月31日現在の34.5%に更新された。また、前年にあった「③ ソニーグループとの人的関係について」(ソニー代表執行役を兼任する取締役吉田憲一郎の記載と退任予定)が削除された。①②のリスク文言自体は変更されていない。
個人情報保護の項目で、プライバシーポリシーの記載が「情報セキュリティ基本方針」および各グループ会社の個人情報保護方針への言及に置き換わり、対象に福利厚生サービス利用者が加わった。低減策の記述は「社内規定の整備や定期的な内部監査」へ更新された。ポイントシステムでは不正操作の随時監視・調査によるリスク低減の記述が追加され、CSセットのサービス内容の説明も具体化された。
前年の報告書にあった「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号)等の適用に関する会計方針変更の記載が、今年は削除されている。前年の記載では、連結財務諸表および財務諸表への影響はないとされていた。
取引先集中リスクの項目で、貸倒損失の発生防止策の記述が変更された。従来の「取引保証金の受け入れ」が「取引信用保険、売掛債権保証等」に置き換えられた。リスクの内容や影響に関する記載自体に変更はない。
商品開発リスクの項目から、中期経営計画(2022年4月~2027年3月)に基づく戦略課題(既存事業の収益力強化、「くらすわ」ブランドを軸としたダイレクトチャネル事業の構築)に関する記述が削除された。経営理念に基づく新商品開発への取組と、新商品が受け入れられない場合に業績へ影響しうるというリスク認識の記載は変更されていない。
前年に記載されていた「サステナビリティ課題の対応 循環型社会」のリスク項目(フードロスや商品の大量廃棄、持続可能な原材料調達への対応遅れによる社会的信頼低下と業績影響、分科会設置などの対応策、発生可能性5年超・影響度大)が、今年の記載では削除されている。他の項目への統合や削除理由の記載は比較対象からは確認できない。
前年に記載されていた事業等のリスクの項目「④-2 気候変動」が、今年は記載されていない。当該リスク項目が削除された形となっている。
前年に記載されていた事業等のリスク項目「サステナビリティ課題の対応(人権・多様性)」の見出しが、今年の記載では見当たらず削除されている。記載内容の詳細は見出しのみで、変更理由の記載もない。
事業等のリスクに「酷暑による事業継続」が新規に追加された。屋外体験が中心のテーマパークにおいて、気温上昇により大規模な運営制限や方針変更を強いられ、夏期の事業継続が困難になり業績に影響する可能性を記載し、発生可能性は「5年超」、対応策として快適性向上施策や安全に配慮した運営ルール、夏季集客方針の振り返り、ホテル事業拡大・新規事業の検討を挙げている。
リスク記述が簡略化され、夏期の来園者数減少や対策コスト増加、異常気象・自然災害の激甚化による営業時間短縮・休園・サプライチェーン被害への具体的な言及が削除された。対応策からも暑さ対策や極端な気象現象への施設対策・安全対策の記述が削除され、影響度「極大」の記載も無くなった。発生可能性「5年超」は変わらない。
事業等のリスクの項目として、新たに「⑥ 酷暑による事業継続」という見出しが追加された。前年には対応する記載がなく、猛暑が事業継続に与える影響がリスク項目として新設された。
事業等のリスクとして、「⑤ 気候変動に関するサステナビリティ課題」という見出しの項目が今年度の報告書で新たに記載された。前年は該当する項目の記載がなく、提供された範囲では見出しのみで、具体的な内容や評価は確認できない。
事業等のリスクに、見出し「④ 人権の尊重」が新たに追加された。前年にはこの項目に対応する記載はなく、本文の内容は抽出されていないため、見出しの追加のみが確認できる。
ソニーグループ関係のリスク項目が再編され、旧①(ソニーネットワークコミュニケーションズへの売上比率32.7%の記載とそれに伴う販売機会逸失リスク)および旧③(人的関係・役員兼務の詳細)が削除され、新たに利益相反防止策を中心とした「ソニーグループ各社との取引について」が独立項目となった。ソニーグループの保有比率は36.4%から40.2%、ソニーネットワークコミュニケーションズの保有比率は25.2%から29.1%に更新され、主語も「当社」から「当社グループ」に変更されている。
主語が「当社」から「当社グループ」に変更され、表現も全体的に敬体調に改められた。NTTドコモからのモバイル通信仕入比率は約70%(2025年3月期)から約60%(2026年3月期)に低下した。特定取引先の売上比率は、楽天モバイル・ソフトバンク計15.2%の記載から、ソニーネットワークコミュニケーションズ及びカブ&ピースの計47.8%の記載に置き換わった。
のれんに関する監査上の主要な検討事項で、のれん残高が11,234百万円から10,096百万円に更新され、前期に記載されていた減損損失939百万円の計上の記述が無くなった。経営環境の記述はウクライナ情勢・コメ価格高騰等から中東情勢・米国通商政策・為替変動等に改められ、減損損失の認識不要と判定された事業は介護事業824百万円からグローバルファストフード事業2,556百万円に変わった(小売事業は5,789百万円から5,379百万円)。質問先の役職名も変更されている。
店舗資産に関するKAMの対象が外食事業のみから外食関連事業及び小売事業等へ拡大し、店舗資産計上額は139,411百万円から223,506百万円に、減損損失は3,555百万円から2,924百万円に変化した。経営環境の記述はウクライナ情勢・食材価格上昇から中東情勢・米国通商政策・物価上昇へ更新され、減損不要と判定した主要店舗の事業会社も入れ替わった。監査手続からは前年度予算と実績の比較に関する項目が削除された。
事業等のリスクに「(18)サプライチェーン及び仕入先に関するリスクについて」が新規に追加された。仕入先の品質管理不備・不正・事故による商品の安全性・品質問題や、海外調達における法規制・政治経済情勢の変化、労働環境・人権問題への対応不足が、商品供給停止・回収・顧客離れを通じて経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性が記載されている。
「(17)取引先との契約及び取引慣行に関するリスク」が新たに追加された。仕入先・取引先との契約条件が不十分・不明確な場合の紛争や、原材料価格変動・供給不足時の価格改定に係る合意形成の不備による商品調達への支障を挙げ、基本契約の締結や契約内容の標準化などの対応を記載している。
事業等のリスクに「(16)製造物責任(商品・サービスの安全性)について」が新設された。品質不良や表示不備等による欠陥で顧客に損害が生じた場合、PL法や民法上の不法行為責任に基づく賠償責任を負う可能性や、外部仕入先調達品でも販売者・表示製造業者として責任を問われる可能性、リコールやブランド毀損による業績への悪影響が記載されている。
前年の監査報告書にあった監査上の主要な検討事項(KAM)「継続企業の前提に関する重要な不確実性の有無についての経営者による判断の妥当性の評価」の記載が、今年は削除された。前年は、前事業年度まで継続していた営業損失等に伴う継続企業の前提に関する注記が解消されたとの経営者判断を評価対象とし、現金及び預金1,886,776千円の保有や翌期資金繰り計画の検討などの監査手続が記載されていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)に、棚卸資産評価に係る見積プロセスの合理性という項目が新たに記載された。評価損計算資料の入手、評価対象の網羅性の検証、賞味期限切れ見込数量と評価損計上の検証、収益性低下に基づく評価での見積販売価格・見積販売経費の妥当性の検討といった監査手続が示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、新たに「内部統制の評価」の項目が追加された。内容は、棚卸資産の評価に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価したという記載である。
監査上の主要な検討事項(KAM)として「棚卸資産の評価」が新たに記載された。棚卸資産合計は2,291,703千円で総資産の29.8%に相当し、賞味期限切れ数量の見積りに主観性・不確実性を伴うことから、商品、製品及び原材料の評価がKAMに該当すると判断されている。
前年の記載にあった「③資金の確保」の項目が削除された。同項目では、新株予約権の行使により1,683,777千円を調達して現金及び預金が1,886,776千円となり、純資産が2,955,961千円に増加したこと、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象等が解消されたと判断していることが記載されていた。
前年の事業等のリスクに記載されていた「継続企業の前提に関する重要事象等について」の項目が削除された。前年は営業損失・経常損失・当期純損失及び営業キャッシュ・フローのマイナスの継続により、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせる事象又は状況が存在していた旨と、事業面・財務面の安定化施策に努めてきた旨が記載されていた。
監査上の主要な検討事項「売上計上額の正確性の検討」の監査手続が変更された。前年は全売上種別に単価推定と入園者数・稼働客室数を乗じた推定売上高の乖離確認を行っていたが、当期はこの手続をアトラクション・ショー収入に限定し、商品販売・飲食販売・ホテル売上については現金やキャッシュレス決済等の証憑書類との突合を行う手続に変更された。
監査上の主要な検討事項における内部統制評価の記述で、実績データに関する統制の表現が変更された。前年は「会計システムに連携されるシステム統制」とされていたが、今年は「システムに記録される自動化統制」と改められ、会計システムへの連携の記述は売上計算の統制の項目に移された。評価対象の売上区分や単価マスタ登録統制の記載に変更はない。
前年に記載されていた「④-3 循環型社会」の見出しの項目が、今年は記載されていない。削除された項目の本文は提示されておらず、見出しのみの比較となる。
「単一事業」リスクの対応策で、クルーズ事業の「開業・成長させてまいります」という記述が「開業・成長や東京ディズニーリゾート外のホテル事業の検討を進めてまいります」に変更され、東京ディズニーリゾート外のホテル事業の検討が追加された。また、前年に記載されていた影響度「大」の項目が今年は記載されていない。リスク内容や発生可能性(5年超)、CVC投資資金枠の記述に変更はない。
リスク評価の説明部分から、影響度を「極大」「大」の2段階で評価するとの記述および影響度の定義(極大・大)が削除された。また「経営戦略課題の一つ」「取組んで」が「ひとつ」「取り組んで」へ表記のみ修正された。発生可能性の区分(5年以内・5年超)の記載は変更されていない。
リスクマネジメント体制の記述が改定され、戦略リスクの統括主体が経営戦略部からリスクマネジメント委員会に一本化され、経営戦略部への言及が削除された。戦略リスクの例示から「人権・多様性」が「人権の尊重」に変更され、「循環型社会」が削除された。主要リスクの定義に「当社グループの経営戦略及び事業運営への影響が大きくなると想定される事項」との括弧書きが追加された。
前期に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正)の適用に伴う会計方針の変更に関する記載が、当期では削除された。前期の記載では、連結・個別財務諸表への影響はないとされていた。
セグメント情報の記載省略に関する文言で、主語が「当社」から「当社グループ」に変更された。モバイルIoT支援事業の単一セグメントであることを理由に記載を省略している点は変わっていない。
KAMの対象(契約負債の繰り延べ期間の見積り)と監査手続は前年と同一で、記載対象が個別財務諸表から連結財務諸表に変わった。契約負債の期末残高は564,957千円から659,792千円に増加し、新たに契約負債が連結財務諸表で金額的重要性が高いとの決定理由が追記された。
自然災害等のリスクの主体が「当社」から「当社グループ」に変更され、新型コロナ以降のリモートワーク導入に関する記述が削除された。潜在株式比率は17.7%から17.2%に、流通株式比率は37.2%から35.0%に更新された。配当政策では、株主還元(配当)の実施に向けて前向きに検討を進める旨の記載が追加された。
事業運営に関する10項目のリスクについて、主語が「当社」から「当社グループ」に全面的に置き換えられた。③人材の流出では、技術者流出の影響が「サービス提供の生産性維持のリスク」「生産性の低下」から「サービス品質の低下」へと表現が変更された。発生可能性・影響度の評価やリスク項目の構成に変更はない。
システムに関するリスクの記載で、主語が「当社」から「当社グループ」へ全般的に置き換えられ、一部表現(「ハードウェア」→「ハードウエア」、賃貸借契約の「継続を予定」→「更新を行う方針」など)が修正された。発生可能性・影響度の評価や想定されるリスク事象の内容に変更はない。
事業等のリスク前文の末尾が「当事業年度末現在において当社が判断したもの」から「当連結会計年度末現在において当社グループが判断したもの」に変更された。単体から連結ベースの記載への表現変更であり、リスク内容自体の追加・削除は見られない。