前年に記載されていた、2022年改正の法人税等に関する会計基準および適用指針の適用に伴う会計方針の変更の注記が、当年は記載されていない。前年の記載ではこの変更による連結財務諸表への影響はないとされており、当年は該当する会計方針の変更の記載自体が削除されている。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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前期は「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用に伴う会計方針の変更(影響なし)を記載していたが、当期は連結・個別ともに「該当事項はありません」となった。会計方針の変更に関する記載が前期限りで解消された形である。
KAMの対象が全社の有形固定資産(6,356百万円、総資産の約50%)から、港湾・倉庫事業セグメントの倉庫事業に係る有形固定資産(5,313百万円、総資産の約40%)に絞り込まれた。姫路・大阪・神戸地区での事業展開や、倉庫需要の変動、人件費・エネルギーコスト上昇、競合他社の設備投資など、倉庫事業固有の不確実性の記載が追加され、グルーピングの基準もセグメント別・事業所基準と具体化された。
前年に記載されていた「⑤ 燃料価格の動向」のリスク項目が、今年の記載では削除された。前年は燃料油価格の高騰が業績・財務に影響しうる点と、主要取引先へのバンカーサーチャージ制度導入の依頼・適用拡大の方針が記されていた。
前年に記載されていた「マーケット動向」のリスク項目が削除された。内容は、近海マーケットの需要減退・競争激化・船腹需給バランスの影響による船舶稼働率低下の可能性と、主要航路の複線化や取扱貨物の多様化といった対応策であった。
事業等のリスクに「⑫ 情報システムリスク」が新規に追加された。基幹システム等の障害による業務遂行への影響や、サイバー攻撃等による顧客情報の漏洩・紛失が経営に影響を及ぼす可能性を記載し、対応として最新の情報セキュリティ情報の入手とネットワークセキュリティ向上への継続的な取り組みを挙げている。
事業等のリスクに「⑪ 労働災害」が新設され、船舶・倉庫などの現場作業における事故により作業員が負傷する労働災害のリスクが記載された。未然防止策として安全教育の強化による事故リスク低減に注力する旨も記載されている。
事業リスクとして「事業用資産の減損」の項目が新規に追加された。倉庫や船舶などの事業用固定資産を多く保有しており、収益性が低下して投資額の回収が見込めなくなった場合に減損損失が発生し、財政状態や経営成績に影響を及ぼす可能性があると記載されている。
事業等のリスクとして「④ 人材の確保」が新たに追加された。総合物流企業として最適な物流提案ができる人材、通関事務の専門人材、船員・倉庫作業員などの現業人材を十分確保できない場合に経営に影響を及ぼす可能性があると記載され、対処として採用チャネルの拡大と社員教育の充実に取り組むとしている。
事業等のリスクとして「コストに見合った料金設定」の項目が新たに追加された。円安や中東情勢による燃料・原材料価格の高騰や人件費上昇に対し、コスト上昇分の転嫁が不十分な場合は経営に影響を及ぼす可能性があると記載され、荷主企業との相互理解のもとで適正な料金設定に取り組む旨が示されている。
事業等のリスクに「地政学的リスク」の項目が新たに追加された。ロシア・ウクライナ紛争、米国の関税政策、中東情勢などの国際的な緊張により、物流の停滞、経済制裁による輸出入の禁止、資源価格の上昇等を通じて経営に影響を及ぼす可能性があると記載されている。
事業環境の変化リスクの冒頭に、景気変動・顧客の経済活動の変化・他社との協業等により貨物取扱量が減少し得る旨の一般的な記述が追加された。一方で、大和工業グループおよびJFE物流株式会社グループからの売上が全売上の37.0%を占めるという具体的な取引先集中の記載が削除され、主力の内航事業の主な輸送品目が鉄鋼であるという記述に置き換えられた。資本業務提携や取扱貨物の複線化に関する記述は維持されている。
監査上の主要な検討事項(減損の兆候判断)に関する監査手続として、「セグメント別かつ事業所別の損益の集計方法を検証し、営業活動から生ずる損益等が適切に集計されているかを確認した」旨の手続が新たに追加された。既存の営業損益の一致確認や土地の市場価格の照合の記載に変更はない。
自然災害等の発生リスクについて、被災設備の修復に伴う費用負担の表現が「一時的な費用負担が発生し」から「費用負担等により」に変更された。「一時的」という限定が外れ、「等」が加わったが、リスクの内容や対策の記述に実質的な変更はない。
業務上の事故リスクの記載が簡素化され、船舶への保険付保(社有船・傭船)に関する記述と、事故発生時に顧客の信頼や社会的評価が失墜するとの記述が削除された。事故の未然防止策(月次の安全会議・安全衛生講習等)の内容は変更されていない。
法的規制のリスク記載が簡素化され、事業許可・輸出制限・通商・独占禁止・環境規制の具体列挙や業務停止などの重いペナルティーへの言及、コンプライアンス委員の指名体制や社長が最高責任者である旨の記述が削除された。一方で、規制の改廃・新設に伴う対応コスト増加が経営に影響する可能性が新たに追記された。
傭船先の経営状況に関するリスク記載が簡素化され、従来の「船主への貸付金の実行」や貸倒損失の発生への言及が削除され、債務保証の履行に絞った記載となった。あわせて、保証債務は担保による保全でリスクが低減されている旨が追記された。モニタリングについては、財務諸表等を「定期的に徴求」する旨に変更されている。
金利動向リスクの記載のうち、大型設備投資に係る調達の対応策が「金利スワップ取引による金利の固定化」から「長期借入金を原則として固定金利で調達」へ変更された。運転資金借入については固定金利と変動金利の組み合わせという従来の方針が維持され、文章が分割されたのみである。リスクの内容自体(金利上昇による利払い負担増加)に変更はない。
事業等のリスクの前文から、リスク管理委員会の設置、各部・各店へのリスク管理者の配置、担当役員による管掌、定例的なリスクの洗い出しと共有によるリスク管理意識の向上といったリスク管理体制に関する記述が削除された。リスク項目自体の変更はなく、前文の冒頭と「将来に関する事項」の注記は維持されている。
繰延税金資産の回収可能性に関するKAMは継続して選定されており、計上額が2,961百万円から2,560百万円に減少した。経営環境の記載は、建設資材・アルミ地金の高騰や米国関税、ウクライナ・中東情勢から、石油化学製品原料の建材不足、米国とイランの軍事衝突に伴うホルムズ海峡封鎖、円安、エネルギー価格高騰へ置き換わった。監査手続の構成は同様で、対象事業計画が翌期(2027年3月期)に更新された。
「(1)経済状況について」の記載のうち、債権劣化の例示として挙げられていた「受取手形」が「電子記録債権」に置き換えられた。リスクの内容や影響の評価に変更はなく、用語の更新にとどまる。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正)の適用に関する会計方針の変更の記載が、今年は削除された。前年の記載では、連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
SIGMA ENGINEERING JSCに関するKAMが、前年の「のれん2,915百万円(うち2,513百万円)の減損損失の認識要否(不要と判定)」から、今年は「のれんの一時償却額2,017百万円および減損損失935百万円を計上した資産グループの評価」へ変更された。価格競争や人件費上昇など経営環境の変化を反映した新事業計画に基づき減損認識が必要と判断され、使用価値による回収可能価額の測定や資本連結実務指針第32項に基づくのれん償却額の再計算が監査手続に加わった。
前年に記載されていた「のれんの減損リスク」の項目が今年は削除された。投資先企業の事業計画の大幅修正によりのれんの減損損失が計上される可能性と、事業計画のモニタリング・指導支援という対応策の記載がなくなった。
事業等のリスクに「(8) 不正アクセス・情報流出」の項目が新規に追加された。サイバー攻撃や情報流出が発生した場合に信用失墜を招き経営成績・財務状況に影響し得ることが記載され、社内ルール策定、アクセス権管理、ネットワーク防御、従業員教育・訓練などの対策も示されている。
工事契約に係る損失リスクの記載に、海外事業の工事契約では国内で想定されない当社に不利な条件を求められることがあり、契約内容の精査が不十分な場合に経営成績等へ影響し得るとの内容が追加された。対応策としても、国内は適正な見積算定、海外は必要に応じ外部法律専門家によるリーガルチェックを実施すると具体化された。
法令改正・コンプライアンス違反リスクへの対策記述で、「企業倫理担当役員」が「コンプライアンス推進担当役員」に、労働時間管理を担う「働き方改革推進委員会」が「ウェルビーイング向上委員会」に名称変更された。リスク内容自体や対策の趣旨に変更はない。
材料費及び労務費の高騰等のリスク項目で、原材料価格上昇の要因として「世界情勢の不安定化等」という表現が追加された。リスクの内容、影響の説明及び対応策(工事請負契約への反映協議、競争発注の拡大、集中購買等)に変更はない。
事業等のリスクに「(15)サイバーセキュリティについて」が新規に追加された。DX推進に伴う情報システム依存の高まりを背景に、不正アクセスによるデータ流出やランサムウェアによるシステム停止が、信用失墜・損害賠償・事業中断を通じて業績や財務に重大な影響を及ぼす可能性を記載している。対応として、アクセス権限の厳格化、端末監視ツールや外部専門組織との連携による早期検知体制、模擬攻撃テスト、独立バックアップ環境の整備などを挙げている。
食材確保リスクの要因として、地政学的リスクに伴うエネルギー・資材価格の高騰が新たに追加された。また「豚コレラ」が「豚熱(CSF)」に表記変更された。対応策の記述に変更はない。
「固定資産の減損について」の項目で、中之島クロス(大阪府大阪市)に新設するパイロットスケールプラントについても多額の固定資産を計上する見込みである旨が追記された。また、減損が生じ得る要因として、リハートの条件及び期限付き製造販売承認の取消し・本承認の取得不可、リハートの販売低迷や薬価引下げ等が具体的に追加された。その他の項目(損失計上と資金繰り、希薄化、配当政策)に変更はない。
従業員数が56名から51名に減少し、第一三共との共同研究開発に関する記載から研究開発費の受け入れが削除され、ライセンス条件・終了の文言に置き換わった。大阪大学との共同研究講座が2025年9月に終了した旨と、京都大学iPS細胞研究財団とのiPS細胞使用契約が追記された。原材料リスクは「特定のサプライヤーのみ供給可能な原材料」への言及が加わり、影響の表現が「重大な影響」に強化された。
ヒトiPS細胞由来心筋細胞シートの名称が「リハート」に置き換わり、2026年3月6日付で条件及び期限付きの製造販売承認を取得し、保険適用手続を進めている旨が追記された。研究開発の不確実性では、条件及び期限付承認の取消し・本承認が得られない場合のリスクが新たに記載され、製造販売体制では大量製造技術に関するコンソーシアムでの共同研究と供給制約のリスクが追加された。販売先確保のリスクは「製造販売体制」から「技術革新と競合」に移動している。
労務管理リスクの記載が再構成され、影響の表現が「悪影響」から「重大な悪影響」に強まり、人材の流出・定着率低下への言及も加わった。対策は箇条書きで整理され、新たに採用に関わる全社員への教育を伴う「就活ハラスメント対策マニュアル」の策定が追加された。
人材確保・育成リスクに関する対策の記述が更新された。前年の求人広告媒体の見直し、インターンシップ活用、面接官のスキル向上などの記載が、採用チャネル・方法の見直し、採用公式ページの刷新、アルバイトからのインナー採用による外部・内部両面での強化という表現に置き換わった。リスク内容や研修体制の記載に変更はない。
賃借物件に関するリスク項目のうち、敷金・保証金の回収に関する対応策の記載が変更された。前年の「賃料との相殺」「契約締結時に返還請求権を登記して保全」から、今年は「契約満了時の回収や契約更新協議時の一部回収」と「事案に応じて登記による保全措置を検討」へと表現が改められた。リスク内容および影響度の判断部分に変更はない。
中期経営計画の合理性評価における監査手続の記述が再構成された。患者数については「心臓移植実施数」との整合性検討が「心臓移植希望登録者数」との比較に変わり、既存製品の届出施設数・症例数との照合が追加された。薬価については、既存類似製品の薬価との整合性検討から、会社が保険収載申請に際して試算した希望価格との整合性確認および算出過程の基礎資料との突合に変更された。
固定資産の減損損失の認識の要否に関するKAMは継続して選定されている。計上額は有形固定資産514,663千円→502,763千円、無形固定資産30,271千円→128,007千円に更新された。また前年の「製造販売承認に向けた研究開発段階」との記載が、「国内での製造販売承認を取得したが、研究開発費等の費用が先行し営業損益が継続してマイナス」との記載に変わり、割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を上回り減損不要とする判断は維持されている。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号)等の適用に関する会計方針変更の注記が、今年度は記載されていない。前年度の注記では、経過的な取扱いに従い連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
報告セグメントの区分が変更され、「ライフソリューション」が「価値共創事業」に改称・再編された。中期経営計画MEX26の実現と成長投資の集中による資本効率向上を目的とする旨が追記され、前連結会計年度分も変更後の区分で組み替えて記載されている。各セグメントの製品説明も具体的な製品名を挙げる形に詳細化された。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「特別退職金」に関する監査上の対応(対象従業員の網羅性検証、合意文書の閲覧、支払済額の証憑突合、未払額の計算検討)の項目が、今年の記載では削除されている。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「棚卸資産の処分費用」に関する項目が、今年は記載されていない。前年は評価損の網羅性や実在性、処分対象外資産の販売見込みの検討といった監査手続が記載されていた。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「固定資産の減損損失」の項目(生産終了計画の確認、無形固定資産の評価方法の検討、減損の網羅性の検討といった監査手続)が、今年は記載されていない。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「角形リチウムイオン電池の生産終了に係る会計処理」(減損損失758百万円、棚卸資産処分費用1,010百万円、特別退職金1,886百万円等)が、当年は記載されていない。対象事象に関するKAMが削除された。
監査上の主要な検討事項として、マクセルサクラ株式会社の全株式取得(取得原価7,407百万円)に伴う企業結合の会計処理及びのれん6,181百万円の評価が新たに記載された。取得原価配分は暫定処理で、のれんは10年償却とされ、事業計画の売上予測や原材料価格の販売価格への転嫁を前提とした営業利益率など経営者の判断を要する点が決定理由として示されている。当期は減損の兆候はないと判断されている。
情報セキュリティのリスク項目に、2025年7月に海外連結子会社のサーバーが第三者による不正アクセスを受けた事象が発生した旨が追記されました。オペレーションへの影響は最小限で業務を直ちに再開したこと、再発防止策として不正アクセス制限の強化・情報管理体制の見直し・従業員教育の拡充など、海外拠点を含むグループ全体のITセキュリティ強化を継続していることが記載されています。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)の適用に伴う会計方針の変更の記載が、当年は削除されている。前年は法人税等が198百万円減少し、親会社株主に帰属する当期純利益が同額増加、1株当たり当期純利益が4.51円増加する影響が示されていた。
繰延税金資産の回収可能性に関するKAMは継続しつつ、計上額が2,802百万円から1,751百万円へ、繰越欠損金に係る認識額が1,493百万円から1,633百万円へと更新された。新たに「産業機械関連における粉末冶金事業の固定資産の減損」がKAMに追加され、減損損失895百万円を計上し、残高362百万円となったこと、回収可能価額は不動産鑑定評価に基づく正味売却価額であることが記載された。
固定資産の減損リスクの記載に、減損の契機として「不動産市況により不動産鑑定評価額が低下するなど」が追加された。従来は収益性の低下による投資額の回収不能のみが挙げられていた。その他の記載(財政状態及び経営成績への影響の可能性)に変更はない。
前年の有価証券報告書にあった、2022年改正会計基準(法人税等の計上区分、連結会社間の子会社株式売却損益の税務上の繰延)の適用に伴う会計方針の変更の記載が、今年は記載されていない。前年の記載では連結・個別財務諸表への影響はないとされており、今年の項目は削除されている。