前年KAMにあった「高機能シール本部における不適切な取引への対応」(元執行役員等による水増し発注・着服、特別調査委員会の調査)が削除され、新たに「トルクシステム株式会社の企業結合により計上されたのれん及び顧客関連資産の評価」(のれん846百万円、顧客関連資産1,343百万円)が追加された。直送取引に係る収益認識のKAMは継続し、連結売上高は60,113百万円から58,556百万円、直送取引売上高は19,734百万円から20,231百万円に更新された。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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リスク内容の記述が、大規模災害・パンデミックによる生産停止・サプライチェーン混乱から、気候変動に伴う異常気象の影響、国際情勢によるエネルギー価格の不透明さ、環境法規制強化や事故・自然災害による環境汚染と対策費用の発生へと差し替えられた。対応策ではBCPに加え、実践的な初動対応訓練、通信手段の確保、リモートワーク等によるリスク分散が追記された。
前年記載の2024年9月公表の元執行役員・元従業員による不適切取引に関する記述(特別調査委員会の提言を受けた再発防止策)が、2026年4月22日公表の元従業員による会社資金の着服という別の不正行為の記述に置き換わりました。同日公表の再発防止策を実行中である旨が記載され、その他のリスク内容およびリスクへの対応の記載は前年と同様です。
地政学的リスクの「リスクへの対応」で、有事リスクへの対応が「体制の再構築」から「グループ内で個別に対応方針を定め、これに則りモニタリング」へと表現が変わり、米国をはじめとする関税政策の影響への対応と動向注視の記述が新たに加わった。原材料調達リスクの対応では、重要管理品目の範囲を拡張し、調達・製造・供給リスクの低減を図る旨が追記された。リスク内容側は「財務状況」が「財政状態」に改められた程度である。
前年に記載されていた監査上の主要な検討事項(KAM)「取得原価の配分」に関する監査手続の記載が、今年は削除された。前年は商標権の測定における評価方法、事業計画との整合性、割引率・ロイヤルティ料率の見積りの検討などが記載されていた。
前年に監査上の主要な検討事項(KAM)として記載されていた「株式会社heart relationの株式の取得価額」に関する監査対応(取締役会資料の閲覧、事業計画・将来キャッシュ・フローの検証、内部専門家による株式価値評価の検討など)の記載が、今年は削除されている。今年の記載にはこの項目に相当する内容は含まれていない。
KAMの対象が、前年の「滞留商品の評価」と「株式会社heart relationの株式取得に係る会計処理」の2件から、「滞留商品の評価」のみに減少した。滞留商品の記載では商品計上額が1,608,050千円(総資産の24.5%)から2,702,220千円(同27.0%)に増加し、評価損の記載も商品評価損32,249千円から簿価切下額118,584千円へと更新されている。
前年に記載されていた「新株予約権の行使による株式価値の希薄化」のリスク項目(顕在可能性:小・影響度:小、潜在株式数371,700株で発行済株式総数の7.91%)が、今年は記載されなくなった。リスク項目自体が削除された形となっている。
前年に記載されていた「業務委託先との取引関係について」のリスク項目(顕在可能性:中、影響度:小、発生時期:中期的)が、今年の記載では削除されている。商品デザイン開発等を委託する個人・法人との関係が維持できなくなった場合に事業及び業績へ影響を及ぼす可能性があるとの内容であった。
前年に記載されていた「(10)出店計画について」のリスク項目(顕在可能性:中/影響度:中/発生時期:中期的)が今年は削除された。出店エリアの環境変化による集客力の変動や、出店が想定どおりに進まない場合に業績・財政状態へ影響し得るとの記載が無くなっている。
親会社の議決権保有比率が53.0%から62.5%に上昇し、親会社グループの連結子会社数が9社から10社に増加しました。取締役の中桐雅宏氏が親会社の取締役専務執行役員ほか複数のグループ会社の取締役を兼務する旨の記載が追加され、兼務役員は取締役6名中1名から8名中2名となりました。また、パートナー企業に株式会社メルカートが加わり、グループ内ECソリューション事業の構成会社の記載も変更され、MicrosoftAzureの取引金額・割引率の具体的記載は削除されました。
「優秀な人材の確保」の項に、生成AIをはじめとするAI技術の発展に伴いAI関連人材の確保・育成を重要な経営課題と認識している旨と、AI人材の獲得競争が激化する可能性が追加された。一方、「社歴が浅いことについて」の項は削除され、組織規模の数値は取締役6名・従業員37名から取締役8名・従業員50名に更新された。情報セキュリティ・知的財産権の項からは「当該リスクは常に晒されており」等の一部文言が削られている。
「ビジュアルマーケティングプラットフォーム」の表記が「マーケティングプラットフォーム」に変更された。また、技術革新等への対応リスクの発生可能性が「低」から「中」に引き上げられ、生成AI・AI検索技術の発展による顧客行動の変化や競争優位性低下の可能性についての記述が新たに追加された。
特殊リスクに「サイバーセキュリティリスク」が新設され、ランサムウェア被害や情報漏えい、基幹システム障害による開発・生産・販売の停止リスクと、技術的対策・従業員教育・事業継続計画・サイバー保険加入などの対策が記載された。地政学リスクでは「サイバーテロを含む」の文言が削除され、気候変動リスクは項番が③に繰り下がり、対策の記述が冷温水や冷媒の使用量削減・漏えい防止といった表現に修正された。
経済環境リスクで、想定要因が「米国の関税政策」から「中東情勢の緊迫による原油高騰や海運の不安定化」に差し替えられた。外部からの攻撃リスクではサイバーテロおよびサイバーセキュリティ施策の記述が削除された。このほか、拠点表記の具体化(営業拠点8か所)、法令名の変更(下請代金支払遅延等防止法から中小受託取引適正化法)、専門部署から担当部署への表現変更がある。
LPガスの在庫評価方法について、第3四半期連結会計期間より「先入先出法」から「総平均法」へ変更した旨の記載に改められた。輸入価格変動による損益影響は、前年度の2億円の増益効果から、当年度は57億円の減益効果へと変化している。
リスク内容の記載は変更なし。リスクへの対応について、TCFD賛同・影響分析の記述が削除され、環境領域の管轄をSHE委員会からサステナビリティ委員会へ移管した旨と、下部組織の環境ワーキンググループ、執行役員会への報告体制が追記された。
情報セキュリティリスクの記載で、脅威の表現が「高まっている」から「高度化・巧妙化」に変わり、リスク内容に「システム障害に伴う事業中断」が追加された。対応面では、前年の通信監視システム導入や端末紛失時の遠隔停止の記述が削除され、サプライチェーンリスク評価の拡大、サイバー保険への加入、SaaS向けセキュリティ予算の計上が新たに記載された。
リスク内容では「財務状況」が「財政状態」に言い換えられたのみで実質的な変更はありません。リスクへの対応では、M&A実行後にPMI(買収後の経営統合プロセス)体制を構築し、グループ共通の業務ルール整備や企業風土の醸成を通じてガバナンス強化を図る旨が追加され、従来の「改善策の実施や方針の見直し」に関する記述は削除されています。
リスク内容の記述から関税・金利政策への言及が削除され、海外子会社の資産評価への影響が新たに加えられた。対応策は、従来の先物為替等によるヘッジに加え、外貨建て債権債務の通貨一致やモニタリングの実施、必要に応じた為替予約等の活用方針へと具体化・詳細化された。
リスク管理委員会の副委員長にCROが加わり、各専門委員会の列挙表現が一部簡略化された(「法令違反」→「法令遵守」、「安全・衛生・環境」→「安全・衛生」等)。コミットメントライン30億円の記載は維持され、位置付けの説明文が簡素化された。全体として文章の整理・再構成が中心である。
前期は「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準・適用指針)の適用に伴う会計方針の変更が記載されていたが、当期は「該当事項はありません」との記載に変わった。前期の記載でも連結・個別財務諸表への影響はないとされていた。
単一セグメントの事業名称の記載が「アパレル事業」から「ファッション事業」に変更されました。セグメント情報の記載を省略している点に変更はありません。
KAM(施工売上高の収益認識)の対象は同一で、売上高は14,024,081千円から14,355,750千円、施工売上高は13,092,202千円から13,330,506千円に更新された。また、電話による契約意思の確認の対象が「一定の条件を満たす契約後の顧客」に限定され、監査手続の記述(統制の文言や契約意思確認記録の閲覧の位置づけ)が一部修正された。
システム障害・ネットワーク遅延のリスク項目に「業務運営におけるシステム利用の重要性が高まる中」という文言が追加された。リスクの内容や想定される影響(業務の遅滞、財政状況及び業績への影響)に変更はない。
「業界イメージの低下について」の項目で、対策の記述が「業界イメージの向上に努めております」から「業界イメージの向上及び、人材教育によるサービス品質の向上に努めております」へと、人材教育によるサービス品質向上の文言が追加された。リスクの内容や影響に関する記載に変更はない。
重大事故の発生リスクの記載に「安全に対する社会的要請が高まる中」という文言が追加された。安全教育・点検・損害保険加入といった対策や、補償費用・社会的信用低下・業績への影響の可能性という本旨に変更はない。
資材・燃料価格の高騰リスクの記載に、価格上昇の要因として「社会経済情勢の変化等により」という文言が追加された。リスクの内容や影響の想定自体に変更はない。
主要提携先に関するリスク記載で、当社グループに不利な契約内容の改定が行なわれる要因として「提携先を取り巻く事業環境の変化等により」との文言が追加された。提携終了や不利な改定が財政状況及び業績等に影響を及ぼす可能性があるという骨子に変更はない。
総合研修センターの設置場所の記載から福島県が削除され、静岡県のみとなった。また、法令の改廃・新設のリスク要因に「消費者保護意識や個人情報保護意識の高まり等を背景として」との文言が追加された。リスクの本質的な内容に大きな変更はない。
事業等のリスクの前文に、事業環境の変化が継続していることを踏まえてリスクを認識している旨の一文が追加された。自然災害、情報セキュリティ、人材確保、資材価格及びエネルギー価格の変動等が例示されているが、個別のリスク項目の新設・削除を示す記載ではない。
単一セグメントの名称が「ビジュアルマーケティングプラットフォーム事業」から「マーケティングプラットフォーム事業」へ変更された。株式会社ReviCoを吸収合併したことに伴い事業内容を適切に表示するための変更であり、セグメント情報への影響はないと記載されている。
ストック売上の発生に関する監査上の主要な検討事項は継続して記載されている。ストック売上額は778,417千円(売上の93.9%)から933,263千円(同95.9%)に更新され、サービス名称が「ビジュアルマーケティングプラットフォーム」から「マーケティングプラットフォーム」に変更された。また、営業支援システムのデータを誤って修正した場合の過大計上リスクの記述と、金額的重要性が高いとの記述が削除された。
KAM「売上高の実在性」の対象は前年と同じで、計上額が16,042,155千円から17,922,379千円に更新された。監査手続の記載は、内部統制の検証対象に基幹システムと会計システムが明記され、質的に重要な取引の照合書類が「出荷証憑等」に変更されるなど、表現が一部修正されている。
マテリアル事業の取扱品目の記載が一部変更された。「セラミックス原料」「半導体材料」の記載が「レアアース」「電子・半導体材料」に置き換えられ、その他の品目は変更されていない。
前年は法人税等に関する会計基準の適用による会計方針の変更(持分法適用関連会社の影響で利益剰余金130百万円増加)を記載していたが、今年は総合エネルギー事業の商品の評価方法を先入先出法から総平均法へ変更した旨の記載に置き換わった。基幹システム変更を契機とし、過年度データ入手不能のため前期末帳簿価額を期首残高として計算しており、影響は軽微と記載されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の記載のうち、「会社の見積りに関する評価及び検証」の項目が削除された。前年は、使用価値の見積りの基礎となる将来キャッシュ・フローと予算との整合性の検討、過年度計画と実績の比較、売上高成長率や販売数量などの重要な仮定の検証、感応度分析といった監査手続が記載されていたが、今年は該当記載がない。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、事業取得に関する会計処理の検討(3)が新たに記載された。対応手続として、事業計画の売上高・成長率の予測根拠の検証や、技術資産の時価測定におけるロイヤリティ料率・割引率の妥当性の検討(ネットワークファームの専門家を関与)が記載されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)に関する記載として、「(2)事業取得の目的の理解」という項目が新たに追加された。事業取得の取引概要と目的を理解するため、関係する責任者への質問や、取締役会議事録・契約書等の関連資料の閲覧を行った旨が記載されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、前年のNagase America LLCの生活関連セグメントに係るのれん及び無形資産の減損(1,173百万円の減損損失)から、当年はSachemグループアジア事業の取得に伴う取得原価の配分に変更された。当年は技術資産2,099百万円とのれん4,083百万円が計上され、ロイヤリティ免除法における売上高・成長率・ロイヤリティ料率・割引率といった見積りの不確実性が検討理由とされている。
リスク分類表で、地政学リスクの項目が「米中対立、ウクライナ侵攻、経済安全保障法制」等から「地域間経済摩擦(米中対立等)、イラン情勢の長期化」等へ改められ、地政学リスクの定義にも関税引き上げ・非関税障壁や投資規制・政治的不安定性による事業制約が追加された。リスクマップでは、情報発信、情報システム・情報セキュリティ、製品品質等の位置づけが変わり、競争優位性喪失リスクの詳細記載が追加された。
前年は法人税等に関する会計基準(2022年改正)の適用に関する記載で連結財務諸表への影響はないとされていたが、今年はPrinovaグループの製造子会社における製造原価の区分見直しに変更された。販売費及び一般管理費の一部を売上原価へ計上する方法に変更し遡及適用した結果、前連結会計年度の売上原価が7,990百万円増加し売上総利益が同額減少したが、営業利益以下の各利益への影響はないと記載されている。
報告セグメントの区分(5セグメント)や区分方針に変更はないが、各セグメントの主な取り扱い商品・サービスの記載が全面的に書き換えられ、例えば機能素材ではCASE向け原料検索サービスやCO2回収装置、電子・エネルギーでは電池評価・コンサルティングサービスや低誘電材料などが新たに列挙された。一方で、従来記載のあった3Dプリンティング関連商材や太陽光パネル、化粧品・健康食品等の最終消費者向け販売の記載などは削除されている。
KAMの内部統制評価の記載が、「のれん及び無形資産の減損の兆候の有無の判定及び減損損失の認識・測定」に関する内部統制から、「のれん等無形資産の金額の決定」に関する内部統制へと表現が改められた。評価対象が減損関連の統制から金額決定の統制へと言い換えられているが、整備状況の有効性を評価した点は変わらない。
事業等のリスクの前文で、事業を展開するセグメント(機能素材、加工材料、電子・エネルギー、モビリティ、生活関連、全社(共通))の列挙が削除されました。また、リスク評価の取り纏めを行う「主管部門であるリスク・コンプライアンス委員会」が「リスク・コンプライアンス委員会」と簡素化されました。リスク評価の手法や指標自体に変更はありません。
KAM「収益認識に係る見積りの合理性の評価」において、前年にあったポイントプログラムに係る契約負債の見積りに関する監査手続の記載が削除された。返金負債に関する手続も、過去実績との比較対象が「返品割合や返品時期の見込み」から「返却率」に簡素化され、仮定変動の余裕度の検討が、代替的仮定による監査人見積額と経営者見積額の差異の検討に置き換わった。
KAMの収益認識の検証対象が「通信サービス」から「モバイル通信サービス」に絞られ、見積りの合理性の対象もNTTドコモの通信端末機器販売のみとなった。ポイントプログラムに係る契約負債の見積り(独立販売価格・ポイント失効見込み)の記載が削除され、返金負債は78,478百万円から174,199百万円に増加し、返却率の仮定に焦点が移った。
監査上の主要な検討事項(KAM)の内部統制評価の記載で、対象が「通信サービス」から「モバイル通信サービス」に限定された。自動化された業務処理統制の例示も、パケット通信料・通話料等や基本料の算定を含む表現に詳細化され、システム名が「契約管理システム、従量計算システム」から「顧客管理システム、交換機」に変更された。
Global Technology Servicesの公正価値評価に関するKAMで、第三者資本を活用した設備投資の実行可能性、データセンターの受電容量拡張計画の分析、第三者資本活用見込みの検証手続が新たに追加され、構造改革への言及がデータセンターへの成長投資に置き換わった。収益認識のKAMは、通信サービス全般から株式会社NTTドコモのモバイル通信サービスに対象が絞られ、営業収益額や関連収益の内訳も更新された。
Global Technology Servicesののれん評価に関するKAMで、のれん残高が1,719,148百万円から2,079,718百万円へ、同資金生成単位ののれんが377,950百万円から427,629百万円へ増加し、公正価値の帳簿価額超過額も326,156百万円から535,198百万円に拡大した。主要な仮定の記載は、構造改革による収益性改善から、第三者資本も活用した設備投資やデータセンターへの成長投資による新規受注獲得・AI領域等による収益性改善へ変更され、割引率の基礎となる長期金利上昇への言及は削除された。監査手続には、翌連結会計年度収益に対応する受注を主要顧客との契約書と突合する手続が追加された。