前期は「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準)の適用に関する会計方針の変更が記載され、連結財務諸表・財務諸表への影響はない旨が示されていた。当期は「該当事項はありません。」との記載に変わり、会計方針の変更の記載自体がなくなった。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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監査上の主要な検討事項(KAM)に、第一生命ホールディングス(現・第一ライフグループ)との国内不動産事業統合に伴う子会社等の支配喪失に係る公正価値評価益(76,455百万円)が新たに追加された。持分法投資は2,954,616百万円(資産合計比約32%)から3,504,176百万円(約33%)に更新され、Sugar Group訴訟のKAMは注記番号の変更(27→25)以外は実質的に同内容である。
世界経済リスクの記載が米国関税政策等の個別事象から主要国の政治・経済情勢や通商政策へと一般化され、中東情勢の影響を別項目で参照する旨が追加された。資源権益のエクスポージャー合計は約8,700億円から約10,500億円に増加し(銅は約4,600億円から約5,900億円)、為替・原油・銅価格の感応度試算額や部門名・投資基準(IRR→ROIC)も更新された。
統合リスク管理の記述が改訂され、従前の「想定最大損失率を乗じたリスクアセットを資本の範囲内に収める」という基本方針の記載に代えて、国別・事業領域別などの切り口でエクスポージャーを集計して懸念すべき変化や集中の有無をモニターし、ストレスシナリオ下のリスクアセットを資本や収益性等と対比してポートフォリオの健全性を定期的に確認する旨が記載された。その他の部分は軽微な表記変更(「顕在化状況」への修正)を除き同一である。
前期に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号)の適用に関する会計方針変更の記載が、当期では削除されている。前期は期首の繰越利益剰余金が2,532百万円減少し、損益計算書への影響には重要性がないとされていた。
退職給付債務に関するリスクの本文は変更されておらず、比較表の年度が更新されています。退職給付債務の期末残高は465億円から431億円、年金資産は724億円から782億円となり、割引率は1.8%又は1.9%から2.6%又は2.9%、長期期待運用収益率は3.5%又は4.0%から3.0%又は4.5%に変わっています。
マネー・ローンダリング等防止に関するリスクの記載で、「不公正」が「不正」に改められ、対策の対象に外為法令等に基づく制裁違反対策が追加された。あわせて、取引時確認の徹底などを「リスク低減措置を不断に実施する」と位置づける表現に更新されている。
市場リスク(金利変動・為替変動・価格変動)の文章記載は前年と同一で、年度表記と有価証券の評価損益の数値のみが更新されている。満期保有目的の債券の評価損は28億円から44億円に、その他有価証券の評価益合計は836億円から1,447億円に、評価損合計は1,754億円から2,152億円に変化している。
前期は、2022年改正の法人税等会計基準および適用指針を期首から適用する会計方針の変更について記載されていた。当期の報告書ではこの項目の記載が削除されている。前期の記載では、連結・個別財務諸表への影響はないとされていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち、のれん等を含む資金生成単位の減損テストにおける回収可能価額の算定に関する内部統制の評価に係る記載(「(1)内部統制の評価」)が、今年の報告書では削除されている。該当する監査手続の記述が確認できなくなった。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)にあった、Radiant社(センシングユニット) ののれんを含む資金生成単位の評価に関する項目が、今年の記載では削除された。前年は同のれんに係る減損損失16,907百万円の計上と使用価値の見積りの不確実性が取り上げられていたが、今年は該当記載がない。
監査上の主要な検討事項(KAM)において、前年にあった「公正価値の見積りの合理性の評価」の項目が削除された。前年は公正価値の基礎となる株価を外部情報機関公表の株価と照合する手続が記載されていたが、今年は記載がない。
前年に記載されていた監査上の主要な検討事項(KAM)の対応手続のうち、「内部統制の評価」(のれん等を含む資金生成単位の減損テストにおける回収可能価額の算定に関連する内部統制の整備・運用状況の評価)の項目が、当年では記載されなくなった。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)にあった「産業印刷ユニットに属するMGI社グループに係るのれんを含む資金生成単位の評価」が、今年は記載されなくなった。前年は同社グループの減損損失13,904百万円を計上し、のれんがゼロとなり、回収可能価額が処分コスト控除後の公正価値に基づき算定されたことが主な内容だった。
経済動向の項目が再構成され、新たに「経済安全保障」のリスク項目(リスクマネジメント委員会による評価・モニタリング、経済安全保障推進法への対応、安全保障輸出管理規程に基づく該非判定等)が追加された。規制リスクにはレアアース等の重要資源の輸出規制による部材調達・生産への制約リスクが加わり、サプライチェーン多元化や代替調達先確保などの対応策も追記された。また、為替感応度(ユーロ約4億→5億円、人民元約8億→10億円)やIDCのプリントボリューム予測の数値、生成AI・AIエージェント等への言及が更新された。
当期のグループ重要リスクとして選定された項目が、前年の2項目(サプライチェーンおよび情報セキュリティにおけるリスクマネジメント)から、サプライチェーンにおけるリスクマネジメントのみに変更された。情報セキュリティのリスク項目がグループ重要リスクの選定対象から外れている。リスクマネジメント体制に関するその他の記載に変更はない。
KAMにおける使用価値の見積りの監査手続のうち、事業計画期間後の成長率の検討方法が変更された。前年は外部調査機関が予測した米国の物価上昇率との比較であったが、今年は関連市場の成長率および事業計画に含まれる営業利益の予測との比較に改められた。他の手続(売上高予測、割引率)は同一である。
リスクマネジメント体制の運用状況の記載について、文言の整理・言い換えが行われた(例:「リスクとその対応策を策定」→「リスク及び対応策の策定を行う」、取締役会への報告の記述を二文に分割、クライシスの定義主体を「当社」から「当社グループ」へ変更)。委員会の開催回数(年2回)、地政学リスク等のモニタリング対象、報告ルールなど実質的な内容に変更はない。
企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等を早期適用し、借手の全てのリースについて使用権資産とリース負債を認識する単一モデルへ変更した旨が新たに記載された。従来のオペレーティング・リースは経過措置により使用権資産をリース負債と等しい額で測定し、適用初年度期首のリース負債は34,016百万円と明記されている。
KAMの対象は引き続き銅と原油の中長期価格見通しだが、関連資産の金額が更新され、銅では過年度減損損失の一部戻入れ53,193百万円を持分法による投資損益として計上した旨が追記された。減損損失の戻入れの兆候判定・測定に関する記述が両KAMに追加され、原油では中東地域の地政学的リスクの高まり等の足元の世界情勢が不確実性要因および監査上の検証前提として加わった。事業名称も「LNG関連事業」から「天然ガス・LNG事業」に変更された。
マクロ経済・原油・LNG価格の記述が更新され、米国の通商政策や中東情勢(ホルムズ海峡閉鎖、カタールLNGの戦争被害)への言及が加わり、LNGスポット価格は2026年3月に20米ドル超へ上昇したと記載された。感応度試算(原油1米ドル変動で約20億円→24億円、為替1円で約40億円→約50億円など)、株式時価(1兆1,913億円→1兆4,406億円)、有利子負債(4兆6,170億円→5兆7,469億円)の数値が更新された。重要投資案件ではアングロスール社の減損戻入532億円の計上が追記され、前年のブラックウォーター炭鉱等の売却記述が削除された。
株式会社NSHDの持株比率が59.22%(32,585千株)から37.82%(20,814千株)に低下し、同社の位置づけが「親会社」から「支配株主等」へ表現変更された。関連当事者取引の記載も、前期の自己株式取得や社債発行等から、ユニコムグループホールディングス株式会社に対する社債の償還2,500,000千円および利息の支払32,410千円に置き換わった。
係争中の訴訟が、前年の3件(金融商品取引2件、商品先物取引1件、訴額合計225,752千円)から、商品先物取引2件(訴額合計374,871千円)に変更された。金融商品取引に係る訴訟(くりっく365等に関するもの)の記載が無くなり、訴額合計は増加している。訴訟の主張内容や経営成績・財政状況への影響可能性に関する記載は維持されている。
前年に記載されていた、2022年改正の法人税等に関する会計基準および適用指針の適用に伴う会計方針の変更の記載が、当年では削除された。前年の記載では、連結・個別ともに当該変更による財務諸表への影響はないとされていた。
将来油価前提のKAMで、中東情勢を契機とした急激な地政学的情勢変化、ホルムズ海峡の通航制限、ベネズエラ情勢が新たに言及され、エネルギーセグメントの主要資産の帳簿価額も増加した(持分法投資789,415百万円、FVTOCI金融資産314,001百万円、有形固定資産957,037百万円)。サハリンII事業のKAMでは、定款が未締結との記載が「定款締結に向けて協議が進捗」に変わり、米国の制裁緩和・適用除外の継続に言及。公正価値の減少額は22,630百万円から6,172百万円、投資残高は65,012百万円から58,840百万円となり、Arctic LNG2事業への言及は削除された。
カントリーリスクの項目から、ブラジル・チリ・ロシア(金属資源・エネルギー)、マレーシア(ヘルスケア)、モザンビーク(エネルギー)、台湾(再生可能エネルギー)における投融資残高の具体例の列挙が削除された。リスクヘッジ策の記述は「保険・各国輸出信用機関によるファイナンス等を活用するなど」と表現が微修正され、モニタリング体制の記述は変更されていない。
地政学的リスクの記載で、冒頭の列挙順が中東情勢を先頭とする形に改められ、「当社業績」が「経営成績及び財政状態」と表現されたほか、中東紛争の長期化・波及によるエネルギー市況変動や物流停滞等の影響とLNGプロジェクトへの投資(FVTOCI)への言及が新たに追加された。ロシア向けは投融資保証残高2,385億円(約2%)から商事債権を含むリスクエクスポージャー(グロス)2,798億円(約1.5%)へと集計基準と数値が変更され、情勢変化・制裁等による重要な影響の可能性も追記された。
トップリスクの選定時期が2025年3月から2026年3月の取締役会に更新され、中東情勢の混乱長期化が市場リスク・信用リスク等を通じて業績や財務状況に影響しうる旨の注記が新たに追加された。リスク事象の「人材獲得競争の激化・従業員満足度の低下」は「働き方の価値観の変化・人材確保の難化」へ、「デジタル社会の進展・銀行サービスの競争激化」は「急速なデジタル化・銀行サービスの競争激化」へ名称・シナリオが改められ、AIや金融業界再編、預貸金獲得競争の記述が加わった。景気後退・金利変動のリスクにも物価の大幅上昇や預金獲得競争の激化が追記され、各リスクの掲載順も入れ替わっている。
人権リスクの記載で、影響の及ぶ範囲に「投融資先」が加わり、2025年のマテリアリティ見直しで「人権を尊重する社会をつくる」を独立したマテリアリティに設定した旨が追記された。また、重大な人権課題の認識時の対応(是正・救済要請)、改善が見られない場合の取引関係の見直し(取引停止を含む)、売買契約への人権条項追加といった具体的な対応策の記述が加わった。リスクの趣旨自体に変更はない。
事業投資リスクの記載は、全体として文言の整理・言い換えが中心です。リスク要因の箇条書きの導入文が整理され、投資判断の評価基準が「収益率」から「収益性」、定性評価に「戦略的意義」が追加され、モニタリングが「全事業の保有意義の定期的なレビュー」に変わり、改善計画・撤退方針の対象として不採算事業・低収益事業が明記されました。リスクの種類や内容に実質的な追加・削除はありません。
事業等のリスク前文の文言が一部修正された。「社内規程等の制定」が「社内規程の制定・管理」に、「横断的に見て」が「横断的に把握し」に変わるなど表現上の調整にとどまり、リスク管理体制の内容自体に実質的な変更はない。
前期に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用に関する会計方針変更の記載が、当期には削除されている。前期は期首の繰越利益剰余金が8,265百万円減少し評価・換算差額等が同額増加する影響が記載されていたが、これは当該基準の初年度適用に係る一回限りの記載である。
貸倒引当金の算定に関するKAMは、検討対象(債務者区分の仮定の合理性)や監査手続の骨子は前年と同じである。貸出金は13兆2,031億円から13兆9,976億円へ、貸倒引当金は735億円から732億円へと数値が更新され、常陽銀行・足利銀行を「子銀行」と定義する形で記載が再構成された。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対応手続として記載されていた、割引率の計算に含まれる仮定について、経営者の適用方法を理解し、評価の専門家を利用して割引率の妥当性を検討するという項目が、当年度の記載では削除されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の記載から、コスト削減計画に関する監査手続(対象・範囲の経営者への質問、会議体議事録の閲覧による進捗確認、事業環境に照らした合理性の評価)の項目が削除された。今年の記載には当該項目に相当する内容が存在しない。
監査上の主要な検討事項(KAM)の記載から、売上予測に関する監査手続(営業責任者への質問、および顧客である完成車メーカーから提示された受注見込み情報との比較)の項目が削除された。今年度の記載には該当項目が存在しない。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「有形固定資産の減損損失の測定」が、今年は記載されなくなった。前年は有形固定資産残高1,424,038百万円のうち一部子会社で減損の兆候が認められ、4,201百万円の減損損失を計上した旨と、割引率や事業計画の仮定に関する監査手続が記載されていた。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた、市場処置に係る未払費用の見積り仮定(対象台数、台当たり修理費用、処置率、顧客との責任割合)に対する監査手続の記載が、今年は削除されている。今年の記載には該当項目が存在しない。
監査上の主要な検討事項(KAM)の一部として記載されていた、市場処置案件に関する未払費用計上要否の協議・承認の内部統制、および経理部による債務計上額の確認・承認の内部統制の評価に関する記載が、当期は削除された。
前年度の監査上の主要な検討事項(KAM)にあった「市場処置に係る未払費用」(リコール等に備える未払費用94,916百万円、連結総資産の2.2%)の記載が、当年度では見当たらない。見積りの仮定(対象台数・修理費用・処置率・責任割合)の不確実性を理由に挙げた項目が削除されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として「製品のリコール等の市場処置に係る債務」が新たに記載された。製品保証引当金(リコール等分23,161百万円)と未払費用78,014百万円を対象とし、当期から顧客決定のリコール等の市場処置費用の見積方法を包括的な製品保証引当金計上へ変更したことも含め、見積りの不確実性の高さが主要な検討事項とされている。
各リスク項目に「関連する重点リスク」の注記が新たに付され、トヨタグループ向け売上収益の割合は68.3%から69.7%に更新された。新商品開発では地政学リスクに起因するレアアース調達制約による開発遅延の可能性が新たに加わり、原材料調達では国際紛争・輸出入規制による不足時のバックアップ品確保、価格転嫁対象(労務費・エネルギー・金型保管費等)の明示が追記された。海外事業展開では関税・貿易政策変更や軍事的緊張がサプライチェーンや製品コストに与える影響の記述が追加された。
重点リスクの決定プロセスの記述が、全社版「機会とリスク」を起点に外部環境・内部環境の変化に伴うリスクを洗い出す形に書き換えられた。また、従来の最重点リスクの記載に代えて、2026年度の重点リスク一覧が新設され、前提リスク・最重点リスク・重点リスクの区分、各リスク項目(地政学、関税・通商、サイバー攻撃、品質問題、ハラスメントなど)と対応組織が具体的に列挙された。
監査上の主要な検討事項(KAM)の項目から、「過去に未払費用として計上した事案について、実績との比較を行った」という見出しの記載が削除された。KAM内の監査手続の一つの記載が前年にあり、今年は無くなった形である。
リスクマネジメントの取組の記述が改められ、平時の「リスクの発生抑制・被害軽減」と有事の「早期復旧・被害最小化」という整理に表現が変更された。あわせて、リスク発生の兆候を察知して回避するための予兆管理を2025年度よりリスクマネジメントの枠組みに組み込んだ旨が追加され、「リスクマネジメントプロセス~PDCAサイクル~」の図表見出しも加わった。
リスクマネジメントの目標表現が「あらゆるリスクを最小化できている状態」から「持続的成長と安定」に変更され、「統合的に管理する」との記述が削除された。経営戦略リスクに「中期的な」との限定が加わり、両リスクの記載順や注記表記も入れ替わった。リスク項目自体の追加・削除はない。
リスクマネジメント推進体制の記述が更新され、委員会がサステナビリティ会議での方針展開を受ける旨が追加された。参加企業が「グループ12社の社長」から「主要グループ会社の社長」に、グループ会社の担当が「対策責任者、推進者」から「リスクマネジメント推進責任者」に改められた。あわせて語句の言い換えと「リスクマネジメント体制」の見出しが加えられた。
リスクマネジメントの基本方針について、「クルマの両輪」が「車の両輪」に表記変更され、リスクへの対応姿勢の表現が「未然防止・抑制」から「発生抑制・被害軽減」に改められた。方針の趣旨や取り組みの枠組みに実質的な変更はない。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)にあった「道路貨物運送業」で業績悪化の影響が懸念される与信先に関する項目(燃料費・人件費上昇による貸倒引当金見積りへの懸念)が、今年は記載されていない。これに伴い、KAMの対象が大口の要注意先のみの記述に縮小されたとみられる。
監査上の主要な検討事項(KAM)から、「(1)大口の要注意先」の項目が削除された。前年は大口要注意先が破綻懸念先へ下方遷移した場合に引当額が大きく増加する懸念が記載されていたが、今年は当該記載がない。