債務者区分の判定に関する実証手続のうち、「道路貨物運送業」で業績悪化の影響が懸念される与信先を対象とした手続(燃料費・人件費上昇を加味した将来見通しや資金繰りの確認を含む)の記載が削除された。要注意先を対象とする手続は番号表記(①)が外れた以外は同内容で維持されている。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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貸倒引当金の見積りに関するKAMで、貸出金残高・総資産・貸倒引当金・中小企業等貸出金残高の数値が更新された(貸倒引当金は19,367百万円から18,675百万円)。前年にあった「道路貨物運送業」への749百万円の追加引当の記述が削除され、新たに「大口の要注意先」が破綻懸念先に下方遷移した場合に引当額が大きく増加する懸念が検討対象として追加された。
重要なリスクとして新たに「人的リスク」が追加され、人的資本の確保・定着が困難となり業務運営の停滞や経営成績に影響し得る旨と、人事制度整備・働き方改革・ES向上などの対応が記載された。また、信用リスク・市場リスクの記述は物価高に加え中東情勢の緊迫化を要因とする原油高騰・為替変動等への言及に更新され、気候変動シナリオ分析による信用コスト増加額は移行リスクが約39億円から約42億円、物理的リスクが約54億円から約48億円に変更された。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号)等の適用に伴う会計方針の変更の記載が、今年度では削除された。前年度の記載では、これによる影響額はないとされていた。
前期の監査上の主要な検討事項(KAM)に含まれていた「処分コスト控除後の公正価値の測定に用いる割引率の検討」の項目が、当期では記載されなくなった。評価の専門家を利用した割引率の合理的範囲の算定と、会社採用の割引率が当該範囲内か否かの確認という手続の記載が削除されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち「(2) 将来キャッシュ・フローの見積りの合理性の評価」の記載が前年から削除された。前年は資源価格を外部調査機関の長期価格予想平均と比較し、資源の生産数量を過年度の予測と実績の比較や設備投資計画との整合性確認で評価する手続を記載していたが、今年は該当記載がない。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節から、「内部統制の評価」の項目が削除された。前年は、将来キャッシュ・フロー及び処分コスト控除後の公正価値の測定に用いる割引率の見積りに関する内部統制の整備状況の有効性を評価した旨が記載されていたが、今年は該当する記載がない。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に含まれていた「内部統制の評価」の項目が、今年は記載されていない。前年は減損テストにおける使用価値の測定に関する内部統制の整備・運用状況の有効性評価が記載されていた。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた、北欧駐車場事業におけるのれんを含む資金生成単位グループの使用価値の見積りの合理性に関する項目が、今年は記載されていない。前年は、のれん21,842百万円を含む無形資産について、回収可能価額が帳簿価額を7,661百万円上回る状況で、事業計画や割引率に関する監査手続が記載されていた。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に含まれていた「マダガスカルニッケル事業を営む持分法適用会社に関する損失計上額の妥当性」の項目全体が今年度は記載されていない。北欧駐車場事業の使用価値の見積りに関する監査手続の記載は前年と変更がない。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、欧米州青果事業バナナ&パイン事業ののれんを含む資金生成単位グループから、北欧駐車場事業ののれんを含む資金生成単位グループへ変更された。のれん残高は13,410百万円から24,409百万円となり、無形資産の総資産比は5.5%から4.9%となった。今期は回収可能価額の帳簿価額に対する余裕部分が9,558百万円と明記され、仮定の変動により減損損失の認識が必要となる可能性が記載されている。
カントリーリスクの記載が、ロシア・ウクライナ関連に限定した表現から、中東諸国を含む全世界でのステークホルダーの安全確保を掲げる表現に改められ、ロシア・ウクライナ関連は別途の対応として残されました。リーガル・コンプライアンスリスクには、子会社の住商リアルティ・マネジメントが2025年12月に金融庁から金融商品取引法に基づく業務改善命令を受け、2026年1月に業務改善報告を提出した旨と、親会社としての監督・協力方針が新たに追記されました。社会・環境リスクには、生物多様性や水ストレスの観点での高リスク事業の特定など、自然資本に関する記載が新設されています。
集中リスクの管理に関する記載が、対応策の箇条書き形式に再構成された。取引先管理の記述では「成約残」への言及が削除され、「債権残が高額になる取引先」の経営状況の把握に絞られた。リスクの内容や評価自体に大きな変更はない。
連結子会社数が315社から327社に、関係会社の除外対象数も更新されました。投資管理の記述では、投資規範が「投資案件選定指針」に改称され、新規投資の審議観点にESGが追加されたほか、「フルポテンシャルプラン」の詳細記述が簡素化され、投資パフォーマンス連動報酬制度の記述がAIプラットフォーム構築の記述に置き換わっています。リスク項目の新設・削除や鉱物資源・ガス開発事業のリスク記載に変更はありません。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち「(3) 貸倒引当金の見積りの評価」の項目が、今年の報告書では記載されていない。前年は破綻懸念先債権に対する引当の必要な修正や、貸倒実績に基づく損失率による引当について自己査定関連部署の評価結果を検討する監査手続が記載されていた。
KAMの題目が「法人顧客向け貸出金に対する債務者区分の妥当性、貸倒引当金の見積りの合理性」から「貸倒引当金の算定における法人顧客の債務者区分判定の妥当性」に変わり、貸倒引当金の見積り(破綻懸念先に対する必要額の計上)に関する記述が削除され、債務者区分判定に焦点が絞られた。貸出金は5,580,589百万円(総資産の50.8%)から5,872,093百万円(同54.2%)、貸倒引当金は30,784百万円から34,048百万円に更新された。
新たにリスク項目「(19) 株式会社群馬銀行との経営統合に関するリスク」が追加された。2027年4月に株式交換方式で経営統合し、当社は株式会社群馬新潟フィナンシャルグループへ商号変更する予定であり、予期せぬ損失や費用等が発生した場合に業績・財務状況・株価へ影響し得ると記載されている。
サステナビリティリスクのうち「気候変動に関するリスク」が「気候変動及び自然資本・生物多様性に関するリスク」に改められ、生態系の劣化や自然資本の毀損による借手の返済能力低下、自然資本依存度の高い取引先の事業継続性低下、生物多様性の損失に起因するサプライチェーンの混乱といった新たなリスク事象が追記されました。一方、TCFD提言に基づく情報開示に関する記述は削除されています。
監査上の主要な検討事項(債務者区分の判定の評価)について、監査手続の記述が書き換えられた。従来の「評価結果の閲覧・分析と質問」を中心とする2項目の手続から、根拠資料の入手・閲覧と、事業内容・決算情報の調整内容・経営改善策の実行可能性・業績見通しと資金繰り・経営環境の変化という5つの着眼点を列挙する記述に変わった。KAMの対象自体(債務者区分の判定)に変更はない。
監査上の主要な検討事項(KAM)における内部統制の評価の記載が変更された。前年は債務者区分の妥当性と貸倒引当金の見積りの合理性に関する内部統制を対象としていたが、今年は債務者区分の判定に関連する内部統制に絞られ、焦点も決算情報の自己査定システムへの入力検証や承認権限者による承認プロセスに変わった。破綻懸念先債権に対する引当金見積りに関する記述は削除された。
金融犯罪に関するリスクの記載で、被害を未然に防止する対象として従来の「振り込め詐欺やキャッシュカードの偽造・盗難等」に「インターネットバンキングの不正送金」が具体例として追加されました。その他のマネーロンダリング対策や業績への影響に関する記述に変更はありません。
外的要因リスクの記載が、中東・ウクライナの紛争や米国の相互関税への個別言及から、地政学的対立・通商政策の変動・金融政策・インフレ・海外経済の減速・資源価格変動といった一般的な表現に改められた。想定される影響(与信関係費用の増加、評価損・減損)は従来と同様だが、資金流動性の低下への言及は削除され、業績及び財務状況への悪影響という表現が加わった。
前年に記載されていた「税効果会計に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第28号)の適用に伴う会計方針の変更の記載が、今年は削除されている。前年は連結会社間の子会社株式売却損益に係る繰延税金資産・負債の取崩しへ変更し、遡及適用により前期の利益剰余金が526百万円増加したと記載されていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、不正会計行為が連結財務諸表に与える影響額が正確かつ網羅的に算定されているかを検討する手続が新たに記載された。具体的には、社内調査担当等が集計した不正会計行為による影響額について、関連資料の閲覧及び再計算を実施したとされている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節に、「本件行為」に関する社内調査への監査人の対応が新たに記載された。社内調査担当及び外部専門家の適正・能力・客観性の評価や、デジタルフォレンジック調査を含む調査範囲・手続・結果の評価を実施したとされている。前年には該当する記載はない。
売上高の期間帰属に関する監査手続の対象が、3月月次のみから2月及び3月月次の取引データに拡大された。あわせて、連結子会社リック株式会社の元従業員による売上・費用の過大計上という不正会計行為が、新たな監査上の主要な検討事項として追加された。2023年3月期から不正が確認されたが、会社は過年度連結財務諸表への影響は軽微と判断し訂正していない旨が記載されている。
報告セグメントが「プロダクト事業」「インテリア卸及び工事事業」の2区分から、「インテリア事業」「グローバル事業」「建材その他事業」の3区分に変更された。前年に予告されていた翌連結会計年度からの変更が反映され、国内インテリア、輸出・海外、建材・産業資材・新規事業という区分と各事業の内容が新たに記載されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節に、類似事案の有無を確かめるための監査手続が新たに追加された。内容は、社内調査担当等が実施した類似事案の調査について、その範囲・実施手続・調査結果の評価を確認するものである。前年にはこの記載はなかった。
原材料調達リスクの記載に「川上原材料の不足」が新たに要因として加わり、影響も「原材料価格の上昇」から「製造コストの上昇や生産・供給の調整」へと広がった。取締役会等での確認対象に調達・生産状況が追加され、検討内容も「安定供給並びに利益改善」に更新された。
経営成績の下期偏重に関する記載は、対象期間が2024年3月期・2025年3月期から2025年3月期・2026年3月期に更新され、数値表が差し替えられた。2026年3月期は売上高112,337百万円、営業利益5,100百万円で、下半期の構成比は売上高53.5%、営業利益72.6%と、前期より下期偏重の度合いがやや低下している。下期に偏る傾向があるという記述自体に変更はない。
前期に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に伴う会計方針の変更の注記が、当期は削除されている。前期の記載では、連結・個別ともに財務諸表への影響はないとされていた。
事業等のリスクに「(6) 技術革新」が新規に追加された。生成AIをはじめとする最新技術の習得が遅れるとサービス提供に遅れが生じ、市場競争力の低下や案件総量の確保困難につながる可能性を記載し、教育・研修の強化、スタートアップ制度、生成AI機能のソリューションへの組込み、誤情報生成や知的財産権侵害リスクへの検証・テスト強化といった対策も示している。
経済情勢変化のリスク記載で、従来の物価高騰・国内外情勢への言及に代えて、AI需要に伴う半導体供給不足による販売機器のリードタイム長期化・高価格化、中東情勢を発端とする地政学的リスク、エネルギー価格高騰によるコスト増加が具体的に追加された。対応策としても、マイグレーション後のシステム保守事業の開始やAI活用人材の育成、全従業員が生成AIを活用できる環境整備が追記されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち見積りの妥当性の評価について、進行中プロジェクトの抽出方法の記述が「見積総原価の変動状況等に着目してサンプルを抽出」から「一定の条件により抽出」に変更され、「査閲」「検証」も「閲覧」「確かめた」に言い換えられた。また、前期の連結財務諸表が前任監査人により監査され無限定適正意見が表明されていた旨の「その他の事項」の記載が削除された。
システム開発及びサービス売上に係る総原価の見積りに関するKAMについて、一定期間にわたり認識した売上計上額が3,613,900千円から3,623,556千円に更新された。また、決定理由の記述が整理され、仕様追加や開発方式の変更により実行予算が見積総原価に反映されず進捗度を誤る可能性への言及が削除され、「適切性」が「妥当性」に表現変更された。KAMの対象自体は変わっていない。
自然災害等のリスク項目で、テロ行為について「緊迫した世界情勢において脅威が高まりつつある」との修飾が追加された。それ以外のリスク内容や事業継続への取組(データセンターの活用、訓練の実施等)の記載に変更はない。
人材確保リスクの説明が、技術革新(生成AI等)への対応力不足を主因とする記載から、採用難による人員不足や従業員エンゲージメント低下に伴う離職者増加を主因とする記載に変更された。対応策も、教育・研修強化中心から、採用目標の設定、人事・給与制度の見直し、ミドル層向け研修などへ具体化されている。
情報セキュリティ問題の項目で、「近年、増え続けている情報セキュリティ事故は大きな脅威です」との一文が追加された。対策面では、社内啓蒙の手段として「定期的なセキュリティ教育及び訓練等の実施」が明記された。リスクの内容や認証取得状況に変更はない。
システム開発の記述に「大型案件が増加傾向にある」との文言が追加された。対策の記載には、契約管理の強化および損害賠償保険への加入等によるリスクヘッジへの取組みが追加された。リスク内容自体(仕様追加等による工数増大、外部委託先のリスク)に変更はない。
各報告セグメントに帰属しない全社共通費について、従来は一定の基準で各セグメントに配分していたが、当連結会計年度より配分しない方法に変更し、前連結会計年度に遡及適用した旨が追加された。この変更により、前連結会計年度のセグメント損益は調味料・食品で20,131百万円、冷凍食品で4,974百万円、ヘルスケア等で13,845百万円、その他で911百万円増加し、全社共通費は39,862百万円減少している。あわせて、CDMOの製品説明から無菌製剤(Fill&Finish)の記載が削除され、ABFの表記が変更されている。
マテリアリティ表から、各重要テーマに紐づく「リスク・機会」の列(気候変動・半導体関連の貿易規制・経営基盤への脅威などの記述)がすべて削除され、対象領域・取組み・目標・KPIのみの構成となった。あわせてスコープ3 FLAG 36.4%削減の追加、森林破壊ゼロ対象へのコーヒー追加、人権の目標を製造サイトの人権リスク抽出(2026年70%以上、2030年100%)へ変更、ESスコア目標を88%に設定するなどKPIが更新された。
リスク・機会の整理方法が全面的に刷新された。前年の14分類(極めて重要10項目・重要4項目)による蓋然性・影響度の評価表から、6つの重要テーマと16トピックに基づく整理へ変更し、SASBスタンダードや外部レポートを参照した特定プロセスの説明が加わった。内容面でも、脱炭素制度、たんぱく質クライシス、半導体、台湾海峡問題、AI技術の高度化など具体的な事象別の記述に置き換わった。
特定の人物への依存リスクの記載において、子会社アイ・アールジャパンの代表取締役に関する説明が更新された。前年の北村雄一郎氏の就任・退任の経緯に代えて、同氏は役員として関与しておらず代表取締役社長に青山幸彦氏が就任している旨の記載となった。発生可能性・影響度(低・小)やリスクの結論部分に変更はない。
カントリーリスクの顕在化の例示にロシア・ウクライナ情勢に加えて中東情勢が追加され、影響の記載も中東及びロシア・ウクライナ関連資産(資源関連投資、営業債権等)を対象とするものに拡大された。各地域の資産が総資産に占める割合はそれぞれ1%未満で、財政状態及び経営成績への重要な影響は見込まれないとの記載は維持されている。
マクロ経済環境リスクの記載において、従来の「米国の輸入関税引上げ等」という具体的言及が削除され、代わりに「中東地域における紛争・軍事的緊張に伴うエネルギー供給等への懸念」が新たに追加された。保護主義的貿易政策の台頭に関する記述は残されている。その他は改行位置等の表現の調整にとどまる。
情報システム及び情報セキュリティに関するリスクの項目に、生成AIの利活用に際して安全性・正確性の確保や倫理的配慮等が求められているとの記述と、その特性を考慮したガイドラインを整備しているとの記述が追加された。その他の記載は主に改行位置の変更で、リスク内容や影響に関する記載に変更はない。
「TSUBASA基幹系システム共同化に係るシステム移行リスク」(2029年度中の稼働に向けた移行遅延・中止・費用上昇)と、「株式会社第四北越フィナンシャルグループとの経営統合に関するリスク」(2027年4月に株式交換で統合予定、統合持株会社名は株式会社群馬新潟フィナンシャルグループ)の2項目が新設された。また「その他」の項目から「米国の関税措置に起因する影響の深刻化」の文言が削除された。
監査法人が「有限責任監査法人トーマツ」から「RSM清和監査法人」に変わりました。
監査上の主要な検討事項(KAM)「保守サービス売上取引の検討」において、監査手続の記載形式が箇条書き(●)から導入文付きの番号形式(①〜③)に変更された。手続の内容(注文書・契約書の査閲、ライセンス販売実績との整合性検証、期間按分額の再計算)に実質的な変更はない。
ソフトウェア販売取引に関する監査上の対応手続の記載が、箇条書きから①〜⑤の番号付き手続に整理された。実質的な変更として、評価対象が「一定の新規取引」から「新規取引」へ、質問・実在性検討の対象が「一部の取引」から「新規取引」へと表現が変わっている。