監査上の主要な検討事項(KAM)に、データの正確性・網羅性を確かめるための代替的な監査手続の項目が新たに追加された。「本事案の影響を免れたシステム環境」との記述から、何らかの事案によりシステム環境に影響が生じたことがうかがわれ、自動機事業・キャリアテープ事業の売上高や原価計算について、外部証憑との突合、入金実績の銀行明細照合、売掛金残高確認からの逆算といった代替手続が実施されたことが記載されている。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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監査上の主要な検討事項(KAM)として、ガーター社で発生したサイバー攻撃等とみられる事案への監査対応が新たに記載された。被害状況の把握、外部ネットワークからの遮断措置の確認、財務会計・人事給与システムが影響を受けていないことの確認、外部専門家の調査結果の評価といった手続が示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、連結子会社ワイエイシイガーター株式会社におけるランサムウェア感染(2025年11月)への監査上の対応が新たに追加された。生産管理システム等が一時利用不能となり、売上高の検証手続や手作業による原価計算の検討、情報システムに関連する内部統制への依拠の再評価が必要となった旨が記載されている。あわせて、負ののれん発生益計上額の検討に関する記載も含まれている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、企業結合に伴う受入資産・負債の識別及び時価評価の検討が新たに記載された。負ののれんの主因である土地の時価評価について、外部専門家(不動産鑑定士)の評価の検討や当監査法人の評価専門家の関与、土地以外の資産・負債の網羅性及び測定の検討といった監査手続が示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、取得取引の概要及び経済的合理性の検討に関する項目が新たに追加された。取得取引において負ののれんが発生しており、取引価額の決定経緯、取締役会議事録・株式譲渡契約書、外部専門家の株式価値算定書(時価純資産額が主要指標)との整合性が検証されたことが記載されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、企業結合に伴う負ののれん発生益に関する項目が新たに追加された。資産及び負債の識別の網羅性と測定の妥当性、特に土地の時価評価における前提条件(比較事例の選定等)の合理性が論点とされ、金額的重要性が高く連結財務諸表全体に重要な影響を及ぼす可能性があると監査法人が判断した旨が記載されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、「取得取引の経済的合理性の検討」が新たに記載された。取得対価が時価純資産額を下回るに至った交渉経緯の合理性が検討対象とされている。前年は該当する記載がなかった。
当期の監査上の主要な検討事項(KAM)として「負ののれん発生益の計上額の妥当性」が新たに記載された。三和電気計器株式会社ほか2社の株式取得に伴い、取得原価が受入純資産を下回り、935百万円の負ののれん発生益を特別利益に計上している。主因は被取得企業保有土地の鑑定評価に基づく含み益で、時価純資産額を下回る価格で合意に至った点にあるとされる。
事業等のリスクに「情報セキュリティに係るリスク」が新設された。2025年11月に連結子会社ワイエイシイガーター社でランサムウェア感染が発生し、生産管理システム等が一時利用不能となり、キャリアテープ事業では関連データや証憑が暗号化され、決算書は手作業の集計を含む代替的な手続で作成されたと記載されている。顧客情報等の外部流出は確認されておらず、当期業績への直接的影響は限定的と見込まれる一方、再発防止策の強化が記されている。
事業リスクとして「(14) M&Aによるリスク」の項目が新たに追加された。M&A実施時に市場動向や相手先の財務状況、事業シナジー等を考慮して進める旨を記載した上で、実施後に未認識の問題が判明した場合や期待した成果が上がらなかった場合に業績へ影響する可能性があると記している。
新規事業に係るリスクの記述が書き換えられ、従来の開発遅延・追加投資・投資回収の遅れに代えて、新たな費用発生の可能性、安定収益までに一定期間を要し業績に悪影響を及ぼす可能性、市場ニーズの読み違いや予期せぬ技術革新による計画未達の可能性が記載された。リスクの本質は新規事業の収益化の不確実性という点で変わらず、表現と例示の更新が中心である。
自然災害に係るリスクの記載から、直接被害が少ないと考える理由の一つとして挙げられていた「生産の多くを外部に委託していること」が削除された。風水害のリスクが低い地域に事業所が多いという理由と、得意先の設備投資計画変更や供給遅延・停止による業績への影響可能性の記述は維持されている。
海外依存に係るリスクの記載で、中国およびアジア地域への売上高が全体に占める割合が「約18%弱」から「約22%」へ更新された。リスクの内容や影響に関する記述自体に変更はない。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準・適用指針)の適用に関する会計方針変更の注記が、当年は記載されていない。前年の記載では、連結・個別ともに当該変更による財務諸表への影響はないとされていた。
報告セグメントは「電子部品事業」「アセンブリ事業」「その他の事業」の3区分のまま変わらないが、業績管理区分の見直しに伴う組替対象が、前年の「電子部品事業」の設備装置関連から、今年は「電子部品事業」「アセンブリ事業」の産業機器関連を「その他の事業」に含める形に変更された。あわせて「ソフトウェア」が「ソフトウエア」に表記変更され、前期セグメント情報を変更後の区分で記載する旨の文が独立した記述となった。
地政学リスクの記載のうち、「米国ほか各国の関税政策変更による」という表現が「米国ほか各国の通商政策による」に変更された。リスクの趣旨や影響の記載に実質的な変更はなく、表現の一般化にとどまる。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針の変更の記載が、当年度では削除された。前年度の記載では、連結財務諸表および財務諸表に与える影響はないとされていた。
監査上の主要な検討事項(繰延税金資産の回収可能性の評価)の基準日が2025年3月31日から2026年3月31日に更新され、繰延税金資産の計上額は74,427千円から76,067千円、評価性引当額は84,340千円から92,061千円などへ数値が更新された。また、監査手続のうち売上高予測について、外部機関の市場予測レポートとの整合確認の記述が削除された。
特定業界への依存に関する記載で、業界別売上比率の数値のみが更新された。産業用機器関連は24.5%から25.0%、自動車関連は21.5%から21.8%、情報処理関連は14.7%から14.3%、情報通信機器関連は2.9%から2.8%、精密機器関連は3.1%から3.9%、航空機・宇宙関連は4.0%から5.8%となった。リスクの内容や文言に変更はない。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正)等の適用に関する会計方針変更の注記が、当年度では記載されていない。前年度の記載では、連結財務諸表への影響はない旨が示されていた。
「国内経済に関するリスク」で、想定される影響が「取引先・顧客・代理店・人員の減少」から「国内市場の縮小や経済活動の停滞による事業機会の減少」へ書き換えられ、「感染症」は「疫病」に変更された。「法的規制に係るリスク」には、当社グループまたは取引先(仕入先・販売代理店・金融機関等)の法令違反等により事業運営に支障が生じる可能性が追記された。その他「財務状況」が「財政状態」に統一されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)における事業計画の合理性評価の手続が全面的に書き換えられた。前年は売上高・売上原価の過去実績との整合確認が中心だったが、当年は割引前将来キャッシュ・フローの見積りを対象に、拡張計画の許可取得見込み・時期・許可容量、受託単価、設備投資額の外部見積書との整合、感応度分析などの手続が追加された。
KAMの対象が、株式会社ミダックこなんに関するのれん(未償却残高228,281千円)から、2025年4月に取得した大平興産株式会社に関するのれん(未償却残高2,466,030千円、連結総資産の8.0%を占めるのれん総額の78.3%)へと入れ替わった。評価の重要な仮定も、売上高・原価率の過去水準から、管理型最終処分場の許可容量拡張の可否・時期、行政の認可、環境アセスメント結果、拡張後の受託量・単価へと変わった。維持管理引当金のKAM手続では、最終処分場の視察時期が「当連結会計年度末」から「当連結会計年度末または当連結会計年度中」に変更された。
新規最終処分場の開発に関する項目から、浜松市浜名区の管理型最終処分場の設置許可について、反対派住民より設置許可取り消しを求める訴訟の提起を受けているとの記載が削除された。それ以外の維持管理および開発計画に関する記載内容に変更はない。
前年に記載されていた、経営体制の変更に伴い報告セグメントを「法人サービス」「個人サービス」「取次販売」から「電気・ガス」「通信」「飲料」「保険」「金融」「ソリューション」「取次販売」へ変更した旨の段落が削除された。現在の7つの報告セグメントの構成と各事業内容の記載は前年と同一である。
前年に記載されていた、グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理及び開示に関する取扱い(実務対応報告第46号)の適用に関する会計方針の変更の記載が、今年は無くなっている。前年の記載では、財務諸表への影響はないとされていた。
前期にあった「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号)等の適用に関する会計方針変更の記載が、当期では削除されている。前期の記載では、財務諸表への影響はないとされていた。
前年の有価証券報告書に記載されていた「会計方針の変更」の項目(見出しのみ)が、今年は記載されていない。具体的な変更内容や損益への影響額の記載は前年分にも含まれておらず、今年は当該項目自体が削除されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち、のれんの減損に関する事業計画の内部統制の評価について、記載が一部修正された。評価対象が「減損損失の認識判定」から「減損の兆候及び認識要否の判断」へ広がり、前提となるキャッシュ・フローも「割引前将来キャッシュ・フロー」と明記されたが、評価の焦点(事業計画の合理性の評価及び承認に係る統制)は変わらない。
固定資産の減損に関するリスク記載で、当連結会計年度末の固定資産が18,887百万円から30,540百万円へ、のれんが952百万円から3,150百万円へと金額が更新された。リスクの文言や償却方針の記述自体に変更はない。
借入金の使途の説明が、最終処分場運営会社の買収等から奥山の杜クリーンセンター第2~4工区埋立地及び新規水処理施設の建設工事代金へ変更された。有利子負債残高は9,323百万円から13,072百万円へ、有利子負債依存度は32.7%から33.2%へ変化した。金利上昇による業績影響の可能性という趣旨の記載は変わっていない。
廃棄物処理法に関するリスク記載のうち、関係法令の例示が「毒物及び劇物取締法」等から「消防法」「大気汚染防止法」等に変更され、行政指導の表から産業廃棄物積替保管の項目が削除され、県外廃棄物搬入の対象に千葉県が加わった。許可一覧は有効期限・許可番号が更新され、新たに連結対象となった大平興産株式会社の許可一覧が追加され、ミダックこなんには特別管理産業廃棄物収集運搬業許可が掲載された。
前年は「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に伴う会計方針の変更が記載され、連結財務諸表への影響はないとされていた。今年は同項目が「該当事項はありません。」となり、会計方針の変更の記載が無くなった。
当期の営業損失が3億55百万円から4億62百万円、経常損失が3億円から4億82百万円、親会社株主に帰属する当期純損失が4億7百万円から5億37百万円へ拡大し、連続営業損失は7期から8期に延びた。記載は「黒字化を見込む」から新規事業・収益性改善施策、新株予約権の行使による調達資金を含む資金繰り計画へと変わったが、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないとの判断は維持されている。
事業等のリスクに「(10)投資事業に関するリスクについて」が新設された。投資先の業績悪化や株式価値の下落による投資資金の回収困難、未上場等の流動性の低い資産における売却機会の限定、投資先の事業計画・法規制・競争環境の変化による想定収益性の未達の可能性が記載されている。
事業等のリスクに「ビットコインの保有について」という項目が新設され、価格変動リスク、規制リスク、セキュリティ及び運用リスク(外部サービスプロバイダーへの保管依存)、採用と使用の不確実性の4点が記載された。リスクが顕在化した場合は当社グループの経営成績及び今後の事業展開等に影響を及ぼす可能性があるとしている。
主要株主に関する記載が、議決権の過半数を所有するRIZAPグループ株式会社から、2026年3月31日現在で議決権総数の約24.09%を所有するBAKKT OPCO HOLDINGS, LLCに置き換わった。独立した企業運営を行っているが、主要株主の基本方針等に変更が生じた場合に事業運営や普通株式の需要関係に影響を及ぼす可能性があるという構成は維持されている。
KAM「のれんの評価」の対象は同じだが、のれん計上額が384,007千円(総資産の12%)から276,842千円(同7%)に更新された。監査手続は、事業計画の将来仮定の検討や割引前将来キャッシュ・フローとの比較確認が記載から外れ、ヒアリング先の拡大と外部業界レポート等による市場成長性・競合状況の分析が追加されている。
株式会社プロテラスの事業承継により発生したのれんの期末残高が384,007千円から276,842千円に減少し、総資産に占める割合も12.1%から7.5%に低下した。リスクの趣旨や記載内容に変更はなく、数値の更新のみである。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用に伴う会計方針の変更の記載が、当年では削除されている。前年の記載では、当該変更による連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
監査法人が「監査法人ハイビスカス」から「UHY東京監査法人」に変わりました。
前年の監査報告書に記載されていた監査上の主要な検討事項(KAM)「固定資産に係る減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性」が、今年は記載されていない。前年は有形固定資産19,002百万円・無形固定資産563百万円、減損損失250百万円を背景に、減損の兆候判定や中期事業計画の見積りの不確実性が論点とされていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、リコールに関する製品補償引当金の評価結果の妥当性の検討が新たに追加された。品質保証部門責任者への質問や、1台あたりの修理単価・修理費用に対するグループの負担割合について客先との交渉結果に照らした仮定の合理性評価が監査手続として記載されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節に、「内部統制の評価」という見出しで、製品補償引当金の評価に係る内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価した旨の記載が新たに追加された。前年は当該記載がなかった。
今期の監査報告書に監査上の主要な検討事項(KAM)として「リコールに関する製品補償引当金の評価の妥当性」が新たに記載された。連結貸借対照表に製品補償引当金2,532百万円が計上され、対象車両台数、1台あたりの修理単価、会社グループの負担割合に基づき算定されており、特に修理単価と負担割合は客先との交渉結果に基づく経営者の判断を伴い不確実性が高いとされている。
監査法人が「仰星監査法人」から「東陽監査法人」に変わりました。
売上高に占める上位10社グループの比率が62.7%から63.1%へと0.4ポイント上昇した。顧客基盤の拡充に努める旨やリスク要因(主要顧客の業績、海外生産シフト等)の記載は前年から変更がない。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準・適用指針)の適用に伴う会計方針の変更の記載が、今年は無くなっている。前年の記載では連結・個別財務諸表への影響はないとされており、経過的な取扱いに従った旨が記されていた。
情報セキュリティリスクの記載に、高度化・巧妙化するサイバー攻撃や不正アクセスによる個人情報の流出・改ざん、およびシステム障害による業務支障という具体的な事象が追加されました。影響の範囲もブランドイメージ・社会的信用の低下に加え、業績等への影響が明記されています。対応策の記述に変更はありません。
為替・経済環境の記述に、2026年2月に始まった米国とイランとの紛争やホルムズ海峡封鎖による石油供給リスクへの言及が追加された。一方、前年にあった日本サブウェイ合同会社の持分取得やSubway International B.V.とのマスターフランチャイズ契約締結に関する具体的記述は削除され、SUBWAY事業は業態の一つとして簡素に言及されるのみとなった。