固定費削減に関するリスクとして、行き過ぎた削減により必要な投資がなされず中長期的な競争力に影響を与える可能性が追記され、削減・管理の進捗を適切にモニタリングしている旨も加わった。また災害復旧対策の記述に、BCP等の策定に加えて研修・訓練の実施が追加された。人的資源に関する記載に変更はない。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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気候変動リスクの物理的影響の記述に、猛暑や異常気象による屋外興行・イベントの中止が新たに加えられました。また、対策の記述に、SBTイニシアチブ「1.5°C水準」の認定取得が追加されました。その他の記載は前年と同一です。
前年度の監査上の主要な検討事項(KAM)に含まれていた「株式会社巴技研及び株式会社泉興産の連結子会社化の会計処理」の項目が、今年度の記載から削除された。前年度は段階取得に係る差益約64.5億円と負ののれん発生益約52.5億円の計上が対象で、外部専門家による株式価値評価・不動産鑑定評価の妥当性検討が主な監査手続とされていた。
前年に監査上の主要な検討事項(KAM)として記載されていた「一定の期間にわたり履行義務を充足し認識される収益の適切性」が、今年の記載から削除された。前年は当該収益26,272,942千円(完成工事高の83.7%)に関する工事収益総額・原価総額の見積りの不確実性が論点とされ、内部統制の評価や請負金額・原価総額の増減案件への実証手続が記載されていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)の「主な実証手続等」として、工事契約の収益認識に関する監査手続の記載が新たに追加された。請負金額が増額された案件への確認状の発送と見直し後の工事収益総額の妥当性検討、工事原価総額が減額された案件の理由の質問と裏付け資料の閲覧などが記載されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として「(1)内部統制の評価」が新たに追加された。受注から完成に至るまでの業務プロセスに関連する内部統制について、整備・運用状況の有効性を評価したとの監査手続の記載が加わっている。
前年は監査上の主要な検討事項の定義を述べる前文のみで具体的な項目の記載がなかったが、今年は「一定の期間にわたり履行義務を充足し認識される収益の適切性」がKAMとして新たに記載された。鉄構建設事業の工事契約の進捗度(インプット法)に基づく収益認識を対象とし、当該収益は完成工事高24,578,522千円(88.0%)を占め、完成工事高の過大計上リスクが決定理由とされている。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号 令和4年改正)等の適用に関する会計方針変更の注記が、当年度では削除されている。前年度の記載では、連結・個別ともに当該変更による財務諸表への影響はないとされていた。
前年は流通株式時価総額が東証スタンダード市場の上場維持基準に不適合で、2026年3月末までの改善期間内に解消しない場合は監理銘柄に指定されるリスクがあるとの記載であった。今年は、2026年4月15日付で東京証券取引所から整理銘柄指定および2026年10月1日付での上場廃止の通知を受けたと記載され、上場廃止予定が確定した内容に変わっている。
KAMの対象は引き続き工作機械製造事業に係る仕掛品の評価の妥当性であるが、対象範囲が株式会社桜井製作所の事業として明記された。計上額は仕掛品630,483千円から685,312千円、受注損失引当金2,889千円から2,100千円に更新され、受注損失引当金繰入額28,169千円の記載は削除された。また、正味売却価額が帳簿価額を下回るものが「増加している」との表現が「ある」に改められた。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針変更の注記が、今年は削除されている。前年の記載では連結・単体ともに財務諸表への影響はないとされていた。
前年度は、報告セグメントの決定方法と「メディカル事業」「リアルアセット事業」の2区分、各事業の内容(再生医療事業等への投資、不動産売買・不動産プロジェクト投資・ホテルビジネス)を記載していた。今年度は、この記載が「II 当連結会計期間(報告セグメントの変更等に関する事項)」への参照のみとなり、本項目内にはセグメント区分や事業内容の説明が残っていない。
前年に記載されていた「為替リスクについて」の項目が今年は削除された。前年はメディカル事業で米国から医療機器を仕入れ米ドルで支払うため、為替レートの急変動が仕入れコストに大きく影響し得ると記載していた。
前年に記載されていた「自然災害のリスクについて」の項目が今年は削除された。前年は、不動産を保有・賃貸しているため、大規模な自然災害・事故等により経営成績及び財政状態に影響が及ぶ可能性がある旨が記載されていた。
前年に記載されていた「(5) 訴訟について」のリスク項目が今年は削除された。前年は、当連結会計年度に重大な訴訟は提起されていないものの、将来重要な訴訟が提起された場合に業績へ悪影響を及ぼす可能性があると記載されていた。
継続企業の前提に関する重要事象等の記載は継続して重要な不確実性が認められるとされた一方、対応策の構成が全面的に刷新された。海外展開・不妊治療・動物向け細胞治療や信託受益権譲渡等の記載がなくなり、国産化の進捗(キット販売開始、遠心分離器は2027年3月期に本格販売)、Neocella事業の本格展開、HGキャピタルによる4億円の債権放棄と5億円のコミットメントライン維持が新たに記載された。主要株主である取締役による5億円上限の資金支援意向表明の記載は削除されている。
事業等のリスクに「(5) システム・情報セキュリティに関するリスク」が新規に追加された。サイバー攻撃やシステム障害等により業務停止や情報漏えいが発生した場合、当社グループの信用低下や損害賠償等につながる可能性があると記載されている。
事業等のリスクに「(3)人材確保に関するリスク」が新規に追加された。専門人材の確保や育成が計画どおりに進まない場合、事業拡大や競争力維持に支障を来す可能性があるとの記載である。
監査法人が「監査法人ハイビスカス」から「佳生監査法人」に変わりました。
金利情勢のリスク項目で、資金調達先の表現が「金融機関等からの借入れ」から「外部からの借入れ」に変更された。金利上昇が業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるという趣旨は変わっていない。
前期に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準・適用指針)の適用に関する会計方針変更の注記が、当期は削除されている。前期の記載では、連結・個別財務諸表ともに当該変更による影響はないとされていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節から、「ガイドラインに従い、維持管理費用の計上に必要な項目が漏れなく検討されていることを確かめた」という見出しの記載が、今年度は削除されている。前年度に記載されていた監査手続の一項目が、今年度には記載されていない。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、株式会社スカラベサクレの株式80%を44,000百万円で取得した企業結合に係る会計処理及びのれん等の評価が新たに追加された。企業結合日時点で建設許可関連資産11,077百万円とのれん33,700百万円を計上しており、取得原価に対し相対的に多額であることから減損の兆候ありと判断し減損損失の認識要否を判定している旨が記載されている。事業計画の主要な仮定(売上高成長率、インフレ率、賃金上昇率)に見積りの不確実性が伴うことも挙げられている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として「最終処分場の資産除去債務の見積り」が新たに記載された。連結貸借対照表に資産除去債務6,949百万円が計上されており、維持管理費用の長期にわたる見積りの不確実性や、発生態様・インフレ率に関する経営者の重要な判断が決定理由とされている。監査対応として、法規制の変化の確認、処分場の視察、ガイドライン準拠性や外部データとの整合性の検証などが記載されている。
前年に記載されていた監査上の主要な検討事項(最終処分場の資産除去債務の見積り。計上額6,315百万円、内容・決定理由、監査上の対応手続を含む)の記載が、当年は見出し直後の定義文のみとなり、具体的なKAM事項の記載が確認できない。KAMの対象事項が削除されたか、抽出範囲から欠落した可能性がある。
事業等のリスクに「サプライヤー依存によるリスク」の項目が新設された。アミューズメント機器・景品類・IPコラボ景品の開発・供給でのサプライヤー依存に加え、新規飲食事業の素材調達も依存する見込みと記載され、新機種の発売停止や供給途絶、調達の滞りがサービス提供や経営成績に影響し得るとしている。
リスク項目(21)から、アミューズメント新機種の発売停止や景品類の新規開発・安定供給が行われなくなった場合に利用者が減少し経営成績に影響を及ぼす可能性があるとの記述が削除された。ボウリング・アミューズメントの人気低下に関する記述は維持されている。
AI活用型社会への対応リスクの記載が、従来の「IT・デジタル技術・AI」からAI中心の表現に改められた。あわせて、サイバー攻撃への対応が重要課題に加えられ、サイバー攻撃によるシステム障害や情報漏洩等の被害を受けた場合も経営成績に影響し得る旨が追記された。
事業等のリスクに「(7) 知的財産・ブランド価値の毀損によるリスク」が新たに追加された。知財を活用した企画や新規事業における知財・ブランド戦略を含む運営体制の構築の必要性や、「ラウンドワン」ブランドの維持・展開の重要性を挙げ、対応が不十分で品質不良・ブランド毀損・権利紛争が生じた場合に信用低下や経営成績へ影響しうると記載している。
事業等のリスクに「新規事業によるリスク」が新設された。日本の人気飲食ブランドを集約した「ジャパニーズフードホール」や高級日本食レストラン事業「ROUND ONE Delicious」等の展開予定に伴い、多額の投資を要し、計画どおりに進まず収益が想定を下回った場合は投下資本の回収が遅延・困難となり、経営成績及び財政状態に影響する可能性があると記載されている。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた、固定資産の減損に関する「減損の兆候の把握」の監査手続(損益のマイナス継続の把握、時価の著しい下落、退店の意思決定、網羅性の検証など)の記載が、今年は削除された。今年の記載には当該項目が存在しない。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「内部統制の評価」の項目が、今年は削除された。前年は各資産グループに係る減損の兆候の有無の把握に関する内部統制を理解した旨が記載されていたが、今年の記載には該当内容が見られない。
監査上の主要な検討事項(KAM)に、事業計画に含まれる重要な仮定及びデータの合理性を検討するための監査手続が新たに追加された。売上高成長率について経営者への質問や過年度実績との整合性を検討し、原材料費や人件費等の発生見込みについて過年度実績との整合性確認と外部機関公表情報の閲覧を行ったと記載されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節に、減損損失の認識の判定に関する監査人の対応として2項目が新たに記載された。内容は、事業計画策定プロセスを含む内部統制の理解と、将来キャッシュ・フローの見積りの基礎となる事業計画について経営者への質問および取締役会承認予算との整合性の検討である。
KAMの対象が「国内店舗運営事業に係る固定資産の減損の兆候の把握」から「国内店舗運営事業及び海外店舗運営事業に係る固定資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性」に変更され、海外店舗運営事業(固定資産1,980,048千円)が対象に加わった。対象固定資産は国内4,294,635千円と海外を合わせて連結総資産の31%(前年は国内のみで23.4%)となり、判断の焦点も減損の兆候の把握から割引前将来キャッシュ・フローの見積り(売上成長率、原材料費、人件費等の仮定)の不確実性へ移った。
事業リスクに「技術革新への対応」(生成AI等による競争優位性の低下やAI関連投資増加)と「サプライチェーンガバナンスリスク」(人権デュー・デリジェンス関連法令対応)が新設された。システムトラブルは発生可能性が低から中、発生時期が中期から短期に引き上げられ、ランサムウェア等サイバー攻撃への言及が追加された。配送コストでは2024年4月施行のドライバー時間外労働規制や最低賃金引上げへの言及が追加され、四半期業績表や売上構成比等の数値も更新された。
産業の成長性のEC化率データを令和6年度調査(食品4.5%、他産業43.0%)に更新した。市況変動リスクの顕在化可能性を「低」から「中」、影響度を「小」から「中」に引き上げ、各国の通商政策変更(関税引上げ等)や燃料・エネルギー価格上昇を要因に追加した。感染症拡大リスクは独立項目から自然災害等に統合してBCP整備に言及し、気候変動リスクの顕在化可能性を「中」へ引き上げて物理的リスクと移行リスクに区分し直した。
事業リスクが13項目から15項目に増え、「技術革新への対応について」(発生可能性中・影響度中・中期)と「サプライチェーンガバナンスリスクについて」(低・小・長期)が新設された。また「システムトラブルについて」は発生可能性が低から中、発生時期が中期から短期へ引き上げられ、「インターネット等による風評被害について」の発生可能性は中から低へ引き下げられた。
「市況変動等について」は発生可能性が「低」から「中」、影響度が「小」から「中」へ引き上げられた。「気候変動について」も発生可能性が「低」から「中」に引き上げられた。また、前年にあった「感染症拡大について」の項目が削除された。
監査上の主要な検討事項(KAM)の監査上の対応の一項目として記載されていた、会社が採用した予想インフレ率及び予想賃金上昇率を利用可能な外部データと照合し整合性を確認したとの手続の記載が、今年度の報告書では削除されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の監査上の対応の一部として、見積変更の要否を検討した資料の閲覧、再計算の実施、根拠証憑との照合を行う旨の記載(④)が前年にあったが、今年は削除されている。記載の削除のみで、他の内容についてはこの比較からは確認できない。
監査上の主要な検討事項(KAM)の記載から、維持管理費用の発生態様についてガイドラインとの整合性を確認したとする監査手続の項目(③)が削除された。本文の記載はなく、見出しのみが対象である。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節から、「上記項目別費用の妥当性について、実績値や外部データとの整合性を確認した」という監査手続の記載が削除された。見出しのみの記載で、削除後の内容は空となっている。
大株主ウイングトワ株式会社の保有比率の時点・数値が前年の62.33%から61.49%(2026年3月末時点)に更新され、流通株式比率も36.08%から37.44%に更新された。リスクの発生可能性・影響度の評価や記載内容そのものに変更はなく、数値と時点の更新のみである。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針の変更の記載が、当年は削除された。前年の記載では、当該変更による連結財務諸表への影響はないとされていた。
減損損失に関する監査手続の記載が一部変更された。過年度比較の対象が「事業計画」から「将来キャッシュ・フローの見積額」に改められ、業績予測の検討に関する記述から「他店舗との比較」「店舗維持のための投資の十分性の検討」が削除された。競合店の出店への言及も除かれ、全体的に簡略化されている。
サステナビリティへの対応の遅れによるリスクの記載で、「サステナビリティへの推進対応」が「サステナビリティ推進への対応」に、「棄損」が「毀損」に改められた。リスクの内容や影響の評価に変更はなく、表現の修正にとどまる。
人材の確保・育成リスクの記載が再構成され、人材育成が円滑に進まない場合に業務効率低下による労働コスト上昇やサービス品質低下を通じて経営成績に影響するという因果の説明が追加された。少子化・労働法令の厳格化・ハラスメント対応は短時間労働者の人件費上昇の文脈に移され、影響対象も事業の継続・拡大から経営成績へと整理された。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節に、減損損失を認識すべきと判定された資産グループについて、帳簿価額と回収可能価額の差額が適切に減損損失として計上されているかを再計算により検討したとの監査手続の記載が新たに追加された。前年は該当記載がなかった。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節に、将来キャッシュ・フローの見積額が事業計画に基づき正確に計算されているかを再計算により検討したとの監査手続の項目(④)が新たに記載された。前年には対応する記載はなく、監査手続の記述が追加された形である。