KAMにおける売上高の検証手続の記載が修正された。KPIの前期比較の記載がより詳細化され、相手先別売上高の前期比較が新たに追加された一方、システム間照合時の差分取引に対する入金証憑の閲覧と、経営者・担当者への質問の記載は削除された。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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メディア事業の売上に関する監査上の主要な検討事項のうち「内部統制の評価」の記述が、表現を改めた上で手続の順序が入れ替えられた。「検証した」が「有効性を評価した」に改められ、収益認識の確認も「システム・ロジックが有効に機能していることを確かめた」との記載になったが、対象とする監査手続の範囲に大きな変更は見られない。
KAM「メディア事業に係る収益認識の適切性」は継続して選定されているが、売上高が11,214,027千円から12,008,754千円へ、メディア事業売上高が3,521,719千円から4,461,282千円(構成比37.2%、前期比26.7%増)へ更新された。あわせて参照先の表記や会計方針の項番、決定理由の文言(金額的重要性と収益認識の複雑性への言及)が一部修正されている。
新株予約権による潜在株式数の基準日が2025年5月31日から2026年5月31日に更新され、潜在株式数は87,010株から114,422株に増加しました。一方、発行済み株式総数に対する割合は6.0%から3.9%に低下しており、リスクの趣旨や評価(発生可能性:小、影響度:中)に変更はありません。
株式上場時の公募増資による資金使途について、「充当する予定であります」から「順次充当しております」へと、将来予定から進行中の表現に変更された。発生可能性(中)・影響度(中)の評価やその他のリスク記載内容に変更はない。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に伴う会計方針の変更の注記が、当期には記載されていない。前年の記載でも、連結・個別とも財務諸表に与える影響はないとされていた。
今期の記載では、報告セグメントの変更に関する説明が新たに追加された。グループ内再編に伴い、2025年4月1日付で「Staffing」の一部事業を「その他」へ、2025年8月1日付で「その他」の一部事業を各セグメントに帰属しない「調整額」へ変更し、前連結会計年度のセグメント情報も変更後の区分方法で作成して記載している。報告セグメントは引き続き5つで、その構成に変更はない。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)の適用に伴う会計方針の変更の記載が、今年度では削除されている。前年度の記載では、当該変更による財務諸表への影響はないとされていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)の内部統制評価に関する記載のうち、「本番環境とテスト環境の同質性を検討した」との記述が、「プログラムリリース履歴を閲覧し、両環境に同一のプログラムがリリースされていることをもって同一性を確かめた」という具体的な手続の記述に置き換わった。その他の記載に変更はない。
ライブ配信事業における収益認識に関するKAMの対象は前年と同一で、連結子会社数が3社から4社に、一般消費者向け関連事業の外部顧客売上高が13,773,583千円から14,612,886千円に、連結売上高が13,796,280千円から14,631,505千円に更新され、売上高に占める割合も99.8%から99.9%となった。会計方針の参照番号が(3)から(4)に変更され、その他は表現の微修正にとどまる。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準・適用指針)の適用に関する会計方針の変更の記載が、当年度では削除されている。前年度の記載では、連結・個別財務諸表への影響はないとされていた。
KAM「進捗度の見積りの合理性の評価」における監査手続の記載が簡素化された。注文書・仕様書と実行予算原価明細の比較手続が削除され、原価構成比の乖離確認では実行予算書の更新・承認状況の確認に変更されたほか、各手続で資料確認等の表現が整理された。KAMの対象事項自体に変更はない。
監査上の主要な検討事項(工事進捗度の見積り)における内部統制の評価手続の記載が一部簡略化された。「特に」の削除、承認統制から「妥当性を検討し」の文言削除、状況変化の統制から「適時に把握し、適切に」の文言削除といった表現上の修正で、評価対象の統制の骨子は変わっていない。
建設業許可に関する表が更新され、前年に記載のあった「2025年7月11日に許可の有効期限が到来し更新手続き中」という記述が削除された。許可は2025年7月取得、有効期限2030年7月11日までの一般建設業(管工事業・機械器具設置工事業を統合)と特定建設業の2区分に整理された。法令遵守に関するリスク本文の記載に変更はない。
災害・事故等のリスク項目に、事業継続計画(BCP)の一環として生産拠点のリスク分散を目的に一部製品の委託生産を開始した旨と、有事の際に生産体制を柔軟に見直して安定供給の維持に努める旨が追記された。リスク内容自体の記載に変更はなく、対応策の記述が追加された。
情報セキュリティの項目で、冒頭に「企業を標的にしたサイバー攻撃の脅威など情報セキュリティリスクが高まっている」との認識が追加された。対策の記述も、端末の常時監視、重要データの保管体制の構築、外部専門機関との連携、従業員教育・啓発の継続などへ具体化・拡充されている。リスクの内容自体(個人情報漏洩等による信用低下・賠償の可能性)に変更はない。
品質管理リスクの本文に変更はなく、注記※3のAABBの正式名称が「アメリカ血液銀行協会(American Association of Blood Banks)」から「血液・バイオセラピー振興協会(Association for the Advancement of Blood & Biotherapies)」に更新された。団体名称の表記変更のみで、リスク内容や取組の記載に実質的な変更はない。
KAM「適切な期間に完成工事高が計上されているか否かの検討」の監査手続の記載が文言修正された。期末月完成工事の抽出対象が「重要と判断した金額を超える全ての工事契約」等から「完成工事高が一定金額以上の全ての工事及び統計的手法により抽出した工事」へと表現が整理されたが、完了日の照合という手続の趣旨に変更はない。
KAMの対象が「非上場株式の評価」(投資有価証券541百万円)から「back check株式会社に関するのれん及び顧客関連資産の評価」(のれん1,059百万円、顧客関連資産1,168百万円)へ変更された。新たな対象は株式取得に伴う取得原価配分と減損判定で、既存顧客減少率・新規顧客獲得費用や売上高・営業利益の将来予測が主要な仮定とされ、専門家を関与させた監査手続が記載されている。
ストック・オプション行使による1株当たり株式価値の希薄化の最大見込み率が、前年の3.13%から2.70%へ数値のみ更新された。リスクの内容や記載構成に変更はない。
前期に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正)の適用に関する会計方針変更の注記が、当期は削除された。前期の記載では、連結・個別財務諸表に与える影響はないとされていた。
「経営戦略、事業戦略が奏功しないリスク」において、第7次中期経営計画の記載が「2024年5月10日公表」から「2024年度〜2028年度(2026年度より重点戦略を見直し)」に改められた。重点戦略も、従来の5項目(トップライン強化、効率経営、人的資本投資など)から、「金利ある世界での収益構造の転換」など4項目に入れ替わった。リスクの趣旨(戦略が奏功せず収益性が悪化した場合の影響)自体に変更はない。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち固定資産の評価に係る内部統制の評価で、焦点を当てる統制が「減損損失の認識の要否の判定に関連する統制」から「公正価値の見積りおよびその基礎となる事業計画の合理性の評価に関連する統制」に変更された。固定資産の評価に関する内部統制の評価という枠組み自体は維持されている。
インドイースト事業(OYI社)に係る固定資産の評価に関するKAMについて、前年は減損テストの結果、減損損失の認識は不要としていたが、当年は8,772百万円の減損損失を計上した旨の記載に変わった。業績が事業計画を下回る要因も、原材料・エネルギー価格の上昇から、原材料・燃料相場の高止まりと競争激化による製品価格転嫁の遅れへと記載が変更された。
地政学リスクの記載が改められ、従来の「米国関税政策等」への言及と独立した「ウクライナ情勢の影響について」の項が削除され、ウクライナ情勢・中東情勢を含む地政学的緊張として統合された。新たに中東情勢の不透明感と、停戦後も原材料価格・エネルギーコストへの影響が一定期間残る可能性、原材料のコストアップや供給途絶・遅延リスクへの対応方針が追記された。また、リスクマネジメント委員会の役割に関する記述が、重大クライシス時の対策本部設置から、経営判断・投資判断におけるリスク認識の反映とガバナンス確保へと変更された。
報告セグメント(製粉・食品・中食・惣菜)の区分と主要製品の記載は変わらず、新たに「報告セグメントの変更等に関する事項」が追加された。当連結会計年度から、持株会社の全社共通費用の各事業への配賦基準を、M&AやPMI推進、現地法制への適合など成長投資対応の増加を踏まえて変更し、前連結会計年度のセグメント利益は変更影響を補正した数値で表示している。
「新技術への対応」リスクの説明に、新技術を活用した新たな事業や事業モデルの探索で事業化の難易度が想定以上に高い場合が新たに加わった。また、末尾の包括的記載に、事業ポートフォリオの変化や事業構造の転換に伴い顕在化する新たなリスクも把握・管理するとの文言が追加された。可能性の程度(中)・影響度(中)や主要な対応策に変更はない。
人材確保リスクの前提となる事業方針の記述が、「既存事業のモデルチェンジと事業ポートフォリオの強化」から「事業ポートフォリオの再構築によるグループ成長力の促進等の基本方針に基づく事業戦略」に改められた。対応策では「人材力向上」と「組織力向上」の2観点による人材戦略の実行が追記され、リファラル採用にアルムナイ採用が加わった。可能性の程度・影響度(中・中)に変更はない。
情報セキュリティ・DXリスクの記述に、新たな情報技術の活用に向けた投資が業務改革や事業競争力の向上に十分結びつかない場合も事業競争力等の低下を招く可能性がある、との趣旨が追加されました。可能性の程度(中)・影響度(大)の評価および主要な対応策の記載は前年から変更ありません。
リスク要因の記述に、買収後・新規事業が想定通り進まない原因として「市場環境の変化、事業仮説やシナジー創出の難易度の高まり」が追加された。対応策では、従来の「M&Aチーム体制の構築」の記述に代わり、投資実行後の事業進捗・収益性の継続的なモニタリングと、必要に応じた戦略・体制の見直しが明記された。リスクの可能性の程度(中)と影響度(大)の評価は変更されていない。
国際貿易交渉の進展と麦政策変更のリスクについて、主要国の農業政策・貿易制度の見直しが継続的に議論されている旨の記述が追加され、影響が小麦粉関連事業全般に及ぶ旨や、業績・事業運営に影響を及ぼす可能性が明記された。可能性の程度「高」・影響度「大」の評価や主要な対応策の骨子に変更はなく、表現の精緻化が中心である。
オペレーションリスクの表のうち、「製品の欠陥」と「法規制・法令遵守・各種自主規制」から「特に重要なリスク」の表示が外れ、「サプライチェーンマネジメント」に同表示が付された。また「海外認証制度の変更」の項目(ISO13485維持、MDDからMDRへの移行等)が削除され、主要な許認可一覧の名称・有効期限・取消事由の記載も改められた。
監査上の主要な検討事項(KAM)の棚卸資産評価に関する監査手続のうち、「出荷期限内で出荷する可能性を評価するため、将来の売上予算の変動リスクを考慮した感応度分析を実施した」との項目が削除された。その他の手続(評価損の算定検証、出荷見込数量の検証、売上予算と実績の比較)の記載は変更されていない。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正)等の適用に関する会計方針変更の注記が、当年度では記載されていない。前年度の注記では連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされており、基準適用初年度の経過的な記載の終了によるものとみられる。
事業等のリスクの記載が新たに追加され、IT関連、取引先依存、事業環境変化、人材、外部委託先管理、事業展開・投資、業績変動、法令遵守、内部統制の9項目について、影響度・発生可能性の評価、リスクシナリオ、対策状況が示されている。内部統制の項目では、過年度の有価証券報告書等の訂正を行ったこと、外部調査委員会の調査結果を踏まえて会計処理に起因する訂正の発生原因を認識している旨が記載されている。
前年に記載されていた「パートナー企業に対する顧客紹介手数料収入」の項目が、今年は削除されている。前年はパートナー経由の集客、顧客紹介手数料の受領、当連結会計年度の売上高急増、および同一取引先に対する売上と業務委託費用の両建て計上が説明されていた。
セグメント関連の記載のうち、「電力切替またはガス切替の成約手数料収入」の項目全体が削除された。前年は、ユーザーが切替プラットフォーム上で電力・ガス契約を切り替えた際に電力会社・ガス会社から受領する収入であること、および直近3年間で売上高が急増し売上高上位の取引先が毎期変動していることが記載されていたが、今年は該当記載がない。
前年のKAMは「継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象又は状況の解消についての経営者の判断の妥当性」であったが、当年は「電力切替支援事業及びSaaS・システム開発事業における収益認識の実在性及び期間帰属の適切性」に差し替えられた。売上高6,697百万円のうち電力切替支援事業が76.4%、SaaS・システム開発事業が17.0%を占め、架空売上や前倒し計上のリスクが検討対象とされている。継続企業の前提、債務超過、財務制限条項抵触に関する記載はKAMから消えている。
前年に記載されていた「事業内容及び提供サービスに関するリスク」の項目全体(電力・ガス会社への依存、大型案件、サービスのライフサイクル、競合他社、検索エンジンのロジック変化、技術革新、海外展開、システム障害、出資ファンドの投資コミット金額の9項目)が、今年の記載では確認できない。見出し・構成の組み替えにより他の箇所へ移された可能性もあるが、この節の中では内容が空となっている。
前年に記載されていた「事業環境に関するリスク」の項目(電力小売市場、電力制度改革、インターネット・クラウド等の関連市場に関するリスク)が、今年の事業等のリスクの該当節から記載されなくなった。この節の内容は今年は空となっており、他の節への移動の有無は提示された情報からは確認できない。
事業等のリスクに「(6)会計監査人との信頼関係の構築」という項目が新たに追加された。内容は、グループ全体の内部統制およびコンプライアンス体制を一層強化し、健全なガバナンスを構築することを重要な経営課題と認識し、今後も継続して取り組むというもの。具体的な事象や影響額への言及はない。
事業等のリスクに「(8)外部専門家の活用の不足」が新規に追加された。経営体制の刷新を含む再発防止策や内部統制・コンプライアンス体制の強化に取り組んでいるものの、改善措置が想定どおり機能しない場合や予期せぬ内部統制の不備・法令違反が発生した場合に、社会的信用の失墜、取引先との関係悪化、ブランド力の毀損を招くおそれがあると記載されている。改善報告書・改善状況報告書等に基づく再発防止策を継続的に実施しているとも記されている。
事業等のリスクに「会計監査人とのコミュニケーション上の課題」という見出しの項目が新たに追加された。今回抽出された範囲では見出しのみで、具体的な内容や影響についての記載は確認できない。
事業等のリスクに「会計・法務コンプライアンス面における社内体制の脆弱性」という見出しのリスク項目が新たに追加された。前年には対応する記載はなく、今年から新設されている(見出しのみが確認でき、詳細な記載内容は提示されていない)。
事業等のリスクに「(5)経営陣のコンプライアンス意識を軽視する姿勢」という見出しが新たに追加された。前年には該当する項目は存在せず、今回提供されたのは見出しのみで、具体的な記載内容は確認できない。
事業等のリスクに、「取締役会及び監査役会への情報共有の不足に起因する監督機能不全」という見出しの項目(4)が新たに追加された。前年の記載には該当項目が存在せず、今回提供された範囲では見出しのみで、本文の内容は確認できない。
事業等のリスクに「(3)管理部門による内部牽制機能の不足」という見出しの項目が新たに追加された。今回は見出しのみの記載で、具体的な内容は含まれていない。
事業等のリスクに「(2)業績優先の経営姿勢」という見出しが新たに追加された。提示された範囲では見出しのみで、具体的な記載内容は確認できない。
事業等のリスクに「城口氏への権限集中と強烈なトップダウンカルチャー」という見出しの項目が新たに追加された。前年の記載には該当する項目がなく、今回提示された範囲では見出しのみで、具体的な本文内容は示されていない。
「重要な事業リスク」の項目が新規に記載され、9項目の重要リスク(IT関連、取引先への依存、事業環境の変化、人材確保・育成、外部委託先管理など)が影響度・発生可能性とともに一覧表で示された。IT関連リスクと取引先依存リスクは影響度「大」・発生可能性「高」と評価されている。