災害・感染症リスクの記載が拡充され、店舗営業の停止・営業時間短縮・外出自粛による事業活動への支障に加え、物流網の停滞や原材料調達への影響が新たに言及された。リスク項目自体の趣旨は従来と同じで、影響の具体例が追加された形である。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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原材料価格の上昇リスクの要因に「国際情勢の変化」が加わり、上昇の対象も原材料価格のみから、エネルギー価格及び物流費等にまで拡大された。メニュー価格改定による対応や業績への影響の可能性という基本的な構成は変わっていない。
事業リスクの要因記述が一部修正され、「インバウンド需要の変動」が新たに要因として加わった。また「環境リスク」が「環境問題への対応」に、「受入れられない場合」が「市場ニーズに適合しない場合」に言い換えられている。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準・適用指針)の適用に伴う会計方針の変更の注記が、当年は記載されていない。前年の記載では連結財務諸表に与える影響はないとされていた。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正)の適用に伴う会計方針の変更の記載が、今年は削除された。前年の記載では連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
リスク記述に「地政学リスクの顕在化によるサプライチェーンの混乱」が追加され、製商品の供給不安定化の要因として明記された。一方、厚生労働省等の基準に基づく従業員・家庭状況に応じた対応体制の整備に関する記述は削除された。
工事進捗度の見積りに関する監査手続の記載で、実行予算の見直し判断の対象が「工事内容の変更等」から「工事内容の変更や工期を遵守するための追加原価」に変更された。また、実行予算見直しの要否判断の対象が「外注費・人件費の高騰」から「外注費・人件費の上昇及び国際情勢に起因する資材価格の高騰」へ拡大された。
KAM「大型工事契約の工事原価総額及び受注損失引当金の見積り」の対象は同一だが、環境エネルギー関連事業の受注残高が673,287百万円から447,060百万円へ、受注損失引当金が1,196百万円から1,003百万円へ変動した。また、大型案件の受注拡大により業績への影響が大きくなっている旨が加わり、不確実性の項目に資材価格高騰や工期遵守のための追加原価などが追加・修正された。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号)等の適用に伴う会計方針の変更の注記が、今年の報告書では削除されている。前年の記載では遡及適用や期首利益剰余金の修正は行わず、連結財務諸表への影響は軽微とされていた。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準・適用指針)の適用に伴う会計方針の変更の注記が、今年は記載されていない。前年の記載では、連結財務諸表への影響はないとされていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、前期の「株式会社ニッキ及びNikki America, Inc.の製品売上に関する収益認識の適切性」から、今期は「株式会社神奈川精工ののれん及び技術関連資産の評価」に変更された。今期は、神奈川精工に係るのれん439,281千円及び技術関連資産166,250千円が計上され、償却費控除後の営業損益が継続してマイナスで減損の兆候があるものの、割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を上回るため減損損失の認識は不要と判定された旨が記載されている。
特定の取引先への依存に関する記載が、株式会社リクルート1社(前期売上高比23.1%)から、株式会社ファーストリテイリング18.1%・株式会社リクルート15.5%の2社(2026年3月期)へと変更された。また、仕入先の項目では主要製品の仕入先として株式会社LangGeniusが追加され、「プロダクトサービスで取り扱う」との限定表現が削除された。
KAMの対象は前年と同じ「小売事業における固定資産の減損」と工事契約の収益認識の2件で、有形固定資産額は28,210百万円から27,867百万円に、工事契約の売上高は30,332百万円から33,469百万円に更新された。減損では監査手続の具体的施策の列挙や平均買上点数の指標が削除され、工事契約では見出し変更に加え、設計・工事範囲の変更による見直しの必要性や見直しが適時適切に行われない場合の売上計上への影響が決定理由に追記された。
前年度に記載されていた、2022年改正会計基準(法人税等に関する会計基準)等の適用に伴う会計方針の変更に関する記載が、当年度では削除された。前年度の記載では、連結・個別ともに影響は軽微または影響なしとされていた。
海外依存度及び為替変動リスクの記載で、海外売上高比率が2025年3月期57.6%・2026年3月期60.3%に更新され、米国向け売上高は33億6千3百万円(40.2%)から37億4千4百万円(40.4%)に変わった。リスクの趣旨や文言に変更はなく、数値の更新のみである。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号)等の適用に関する会計方針変更の注記が、当年の記載では削除されている。前年の注記では、連結・個別財務諸表への影響はないとされていた。
リスク①の見出しが「ビッグデータ・AIソリューションサービスの技術革新の影響について」から「技術革新の影響について」に簡略化された。リスク⑤では見積もり・工数算定に関する記述が整理され、業務量が左右される要因に「品質等」が追加された。リスク⑥では、2010年1月施行の改正著作権法への言及が、著作権法・個人情報保護法その他関連法令及び国内外の規制・ガイドラインの継続的な整備・変更という記述に置き換えられた。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)にあった、Delphi社が投資する証券化商品等(レベル3の時価に分類される買入金銭債権・有価証券)の時価評価と、CREローン等に係る予想信用損失の評価に関する記載が、当年では削除されている。前年の記載ではレベル3の買入金銭債権272,017百万円、有価証券283,234百万円の多くを占めるとされていた。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた、CLO等の証券化商品や米国商業用不動産担保付貸付金(CREローン)などレベル3の時価に分類される金融商品の評価に関する項目が、今年は記載されなくなった。運用手法の多様化の説明やDelphi社による運用に関する記述も含め、当該KAMの項目自体が削除されている。
前年はレベル3証券化商品等の評価とCREローン等の予想信用損失の2点がKAMだったが、今年はCREローン等の予想信用損失のみに絞られ、証券化商品の評価に関する記載と監査手続が削除された。CREローンの記載もIFRS適用を前提とした二段階(12か月/全期間)の損失評価引当金の説明に変わり、貸付金残高2,852,633百万円・引当金134,509百万円が示され、信用リスクの著しい増大や債務不履行の判断が重要な判断事項として追加された。監査手続も判断基準の検討、信用減損資産の個別評価、関連開示の検討などに組み替えられた。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、Delphi社が投資するレベル3の公正価値に分類される証券化商品等の評価が新たに記載された。レベル3の投資有価証券(負債性)残高は1,207,138百万円で金額的重要性が高く、クレジットスプレッドや期限前償還率等の観察できないインプットに経営者の重要な判断を要する点が決定理由とされている。あわせて、米国の商業用不動産担保付貸付金(CREローン)等に係る予想信用損失の評価に関するKAMの記載も追加されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、PAAを適用しない保険契約に係る残存カバー負債の測定(将来キャッシュ・フローの重要な仮定と割引率)が新たに記載された。あわせて、レベル3の公正価値に分類される証券化商品等(CLO等)の評価が新たなKAMとして挙げられ、米国子会社Delphi社が運用を担う旨が記載されている。
IFRS適用に伴い、KAMの対象が「支払備金の見積り」から「発生保険金負債の測定(将来キャッシュ・フローの見積り及び割引率の検討)」へ変更され、割引率の承認統制や市場データとの突合・再計算などの監査手続が追加された。また前年のPure社に係るのれん等の評価に関するKAMは記載がなくなり、新たに主要子会社のPAA非適用の保険契約に係る残存カバー負債の評価が追加されている。
国際会計基準の適用開始に伴い、KAMの構成が変更された。前年の3項目から、発生保険金負債の評価、保険料配分アプローチ非適用契約の残存カバー負債の評価(新規)、レベル3証券化商品等の評価、商業用不動産担保付貸付金等の予想信用損失の評価の4項目となり、Pure社ののれん等の評価は不確実性の低減を理由にKAMから外れた。主要子会社の保険契約負債は総負債の81.0%、うち発生保険金負債は6,611,298百万円と記載されている。
重要なリスク一覧が12項目から14項目に再編され、「システム障害」と「ビジネスモデル変革に伴うリスク」が新設された。「重要情報の漏えい」は「重要情報の漏えい・不正取得」に改められ、AIの不適切利用による情報漏えいが追加された。サイバーリスクには経済的影響への対応が追記され、法令・規制リスクには保険業法と行政処分が加わった。エマージングリスクの対応例も更新され、前年の情報漏えい事案への言及は削除された。
前年に記載されていた報告セグメントの説明(国内損害保険、国内生命保険、海外保険、金融・その他の4区分とその事業内容)が、今年の該当節では記載されなくなっている。記載が削除された形であり、内容自体の変更が示されているわけではない。
リスク管理の項に「定量的リスク管理」が新たに記載された。実質純資産をリスク量で除したESRで資本の十分性を確認する枠組みで、2026年3月末より算出基準を99.95%VaRから99.5%VaRに変更した(新資本規制導入に伴う)。ESRのターゲットは190%以上、2026年3月末時点は268%と記載され、ストレステスト結果も問題なしとされている。
前年に記載されていた監査上の主要な検討事項(KAM)「売上高の発生及び期間配分の適切性」の記載が、今年は存在しない。前年は会社の売上高7,622百万円(連結売上高の68%)について期末月の不適切計上リスクを検討事項としていたが、その記載が削除されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、新たに「ソフトウエア開発における会計処理の適切性の評価」が追加された。稟議書等による資産計上判断の合理性、労務費等の集計や外部支払額の正確性、ソフトウエア仮勘定から本勘定への振替・償却開始時期の妥当性を検証する監査手続が記載されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)に関する記載で、前年は空欄だったが今年は「(1)内部統制の評価」が追加された。自社利用ソフトウエアの資産計上プロセスと、ソフトウエア開発支出を資産計上と費用処理に区分する内部統制の整備・運用状況の有効性を評価した旨が記されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、ソフトウエア及びソフトウエア仮勘定(合計4,029,543千円、連結総資産の22.6%)の資産計上の妥当性が新たに記載された。将来の収益獲得又は費用削減の確実性に関する経営者判断を伴う点が決定理由とされている。あわせて、ショット売上の計上に関する実証手続(月次推移分析、証憑との突合、システム間の売上高の突合、翌月のマイナス売上の検討)の記載も追加された。
今年度の監査上の主要な検討事項(KAM)に「内部統制の評価」という項目が新たに記載された。ショット売上を含む売上高の計上プロセスについて、関連する内部統制の整備状況及び運用状況の有効性を評価した旨が示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、「ショット売上の期間帰属の適切性」が新たに記載された。初期設定・導入支援・機器納入等の一時的収益について、履行義務の充足時点や支配獲得時点の判断を誤ると収益の期間帰属を誤る可能性があり、特に期末日前後の計上が重要な影響を及ぼし得ると説明されている。
投資事業組合の株式保有リスク(16)は、2組合合計44.0%の保有からSBIイノベーションファンド1号のみ15.7%の記載に縮小され、NBSEヘルステック投資事業有限責任組合に関する記述が削除されました。また、流通株式比率が上場維持基準25%を下回っている旨と大株主上位3名の保有に触れた「当社株式の流動性」リスク(17)が削除されています。
EPARK関連のリスク記載で数値が更新され、EPARKサービス事業の売上割合は39.4%から40.7%へ、EPARKの当社株式保有比率は27.9%から39.4%へ変わった。間接保有を含む持株比率の記載は大量保有報告書の共同保有者を合わせた合計40.8%に改められ、EPARKは「筆頭株主」と記載された。ロイヤリティ支払額は増加から減少に転じ、社内LAN利用料も大きく減少し、メディア事業の対象に医療機関分野、予約サービスに医科が追加された。
監査法人が「史彩監査法人」から「監査法人アヴァンティア」に変わりました。
競合・業界リスクの記載が整理され、前年にあった「異業種を含む新規参入者との競争激化」「現在の優位分野でも将来の優位性を確保できない可能性」への言及が削除された。価格下落や技術陳腐化による売上・損益への影響という骨子は維持され、対策欄は市場動向・競争環境の定期的分析や研究開発投資の表現が更新されている。
コンプライアンスリスクの影響として、課徴金や損害賠償請求に加え、顧客からの指名停止や取引先からの取引停止によるビジネス機会損失の可能性が新たに明記された。その他は「抵触」から「違反」への言い換えや、対策欄の表現調整にとどまる。
人権リスクの概要に、欧州をはじめ各国でAI規制法が施行されたこと、およびAI関連の人権侵害時に制裁金等による経済的損失の可能性があることが新たに追記された。対策面では、従来の「One Delivery品質保証プロセス」へのAI統制組込みの記述に代わり、AI規制法点検・AIセーフティ評価を含むAIリスクマネジメントの全社ルール化が記載された。その他は表現の整理や「人権ステートメント」の「改定」から「制定」への文言変更が中心である。
自然災害等のリスクの影響として、IDC(Internet Data Center)機能の停止やクラウドサービスを含むサービス提供の停止が新たに明記された。紛争・テロ等のリスクでは、国家間の対立の追加に加え、設備損壊・事業所閉鎖・サプライチェーン分断・当該地域からの事業撤退といった具体的な影響が記載され、従業員家族への対応指針整備やBCP確認・更新など対策の記述も拡充された。
リスク概要では、欠陥・瑕疵への対応における「組織的な不正」の記載が「不適切な行為」へと表現が改められた。対策欄は、システム受託開発向けの「One Delivery」やFujitsu Developers Platformを中心とする記述から、Fujitsu Group Global PolicyやQuality Policy、品質マネジメントシステム(QMS)、社長直下の全社品質管理組織といった全社的な品質ガバナンス体制を中心とする記述に差し替えられた。パブリックサービスの品質統制や損失引当ての記載は削除された。
セキュリティリスクの項目に、生成AI等を悪用した攻撃の高度化やAIエージェントの普及により従来対策では想定しきれないサイバーリスクが顕在化しているとの記載が新たに追加された。対策面でも、攻撃手法の分析・検知能力の高度化やAIエージェント利用に対するセキュリティガバナンス強化、経営層・現場層・CISO組織が一体となる取組の記載が加わった。その他は表現の整理が中心である。
前年の監査報告書に記載されていた、KAM「将来の課税所得の発生見込額の合理性評価」(繰延税金資産の回収可能性に関する監査手続)の記載が、今年は削除されている。前年は事業計画と予算・実績との整合性検討、遊技機の販売台数予測や電子部品調達計画に関する仮定の検討、一時差異の解消スケジュールの検討などが記載されていた。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「企業分類の妥当性」(繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針に基づく企業分類の検討)の項目が、当年は記載されていない。KAMの対象項目が1件削除された。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「(1)内部統制の評価」の項目が、今年は記載されていない。前年は、繰延税金資産の回収可能性に関する経営者判断について、重要な虚偽表示リスクに対応する内部統制の整備・運用状況の有効性評価手続を実施した旨が記載されていた。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた、遊技機事業に係る繰延税金資産の回収可能性(繰延税金資産10,185百万円のうち遊技機事業分4,230百万円、41.5%)に関する記載と、事業計画の合理性評価に関する監査手続の記載が、今年は存在しない。販売台数予測を重要な仮定とし、パチンコホールの経営環境や法令改廃による市場変動の影響を受けるとの説明も記載されなくなった。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち、「暫定的な会計処理の検討」に係る監査手続の記載(担当取締役への質問、みなし取得日の連結貸借対照表の重要項目の確認、のれんの算定の検討など)が今年は削除された。この項目に関する記載は今年の報告書には残っていない。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち「取得原価の検討」に関する監査手続の記載が削除された。前年は株式取得に係る契約書・出金証憑の突合、株式価値算定書や外部専門家の企業価値評価書の検討、デューデリジェンス報告書の閲覧等が記載されていたが、当期は該当記載がない。
監査上の主要な検討事項(KAM)の一部として前年に記載されていた「(1)取得目的の検討」の項目(経営者等への質問、議事録の閲覧による株式取得目的や被取得企業の事業内容・事業環境の理解)が、今年は記載されていない。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、アコーディア・ゴルフホールディングスに係るのれんの評価が新たに記載された。事業計画や来場者数・顧客単価などの重要な仮定に見積りの不確実性があるため、減損損失の認識要否の判断が監査上の主要な検討事項に該当すると判断され、内部統制の評価や将来キャッシュ・フローの合理性検討などの監査手続が示されている。