前年にあった、セグメント名称の「電子部品製造事業」から「産業資材・電子部品製造事業」への変更に関する説明と、一部子会社の経営管理区分変更に伴い「印刷事業」の一部を「不動産賃貸等事業」へ移した旨の説明が削除された。3つの報告セグメントの構成と事業内容の記載は前年と同じである。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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災害リスクの記載で、川越工場における自家発電設備及び地下水ろ過システムの設置への言及が削除され、防火・耐震対策のみの記述となった。また、想定される事象が「大規模な自然災害など」による従業員や施設・設備等への想定を超える被害という表現に具体化された。
法務・コンプライアンスのリスクについて、契約内容の確認を担う主体が「コンプライアンス部及び顧問弁護士」から「経営企画室」へ変更され、コンプライアンス部は不正行為防止活動を担う旨に整理された。不利益な契約や不正行為が業績等に影響を与える可能性があるというリスク認識自体に変更はない。
情報システムとセキュリティのリスク記載で、「共に」を「とともに」へ、「導入等」を「導入するなど」へ改めるなど文言を整理し、一文を二文に分割した。リスク内容や影響の評価に変更はなく、表現上の修正にとどまる。
受注単価の下落リスクについて、文章表現が整理された。「急激な受注単価の下落」が「競合各社との価格競争の激化により更なる受注単価の下落」に変わり、価格競争を原因とする点が明記されたが、リスクの内容や評価自体に実質的な変更はない。
前期に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用に伴う会計方針の変更の記載が、当期にはなくなった。前期の記載では連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
報告セグメントの記載で、海外連結子会社の社名表記がカタカナ表記から英語表記(例: サンオー アメリカ インコーポレーテッド→Sanoh America, Inc.)に変更された。セグメント区分(日本・北南米・欧州・中国・アジアの5つ)や管理体制の説明に実質的な変更はない。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)の記載にあった「資産グループの営業活動から生ずる損益が継続してマイナスとなっているか、業績推移を閲覧した」という監査手続の項目が、今年は記載されていない。見出しのみの記載で、削除された項目の具体的な内容は読み取れない。
中国事業セグメント子会社の固定資産の減損損失の測定に関するKAMが継続して記載されている。対象が「固定資産」から「有形固定資産」に明確化され、連結の有形固定資産計上額が36,674百万円から45,310百万円、中国子会社分が3,408百万円から2,391百万円へ更新された。減損の兆候の識別要件が「5社が継続して営業損失」から「営業損益が継続してマイナス又は経営環境が著しく悪化」へ、グルーピングの基礎が「事業部門」から「生産ユニット」へ変更された。
製品品質リスクの記載において、準拠する品質管理基準が「世界的に認められた基準」からIATF16949、ISO9001等の具体名に変更された。また、品質問題への対応策の記述が、APQPの大幅な見直し・改善による再発防止から、設計段階の品質確保や工程能力の向上を重視した未然防止・再発防止体制の整備へと更新された。リスクの内容自体(欠陥・リコール、保険による補填の限界)に実質的な変更はない。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正)等の適用に関する会計方針の変更の記載が、当年では削除された。前年の記載では連結財務諸表および財務諸表への影響はないとされていた。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に含まれていた「2年目以降の将来キャッシュ・フローの見積額の合理性」の項目が、今年は記載されなくなった。前年は見積期間と資産の残存耐用年数との比較や、事業責任者への質問・外部データとの比較による評価が記載されていた。
KAMの対象はRIZAP株式会社の繰延税金資産の回収可能性と有形固定資産・使用権資産の減損テストで変わらないが、記載内容が更新された。前年にあった債務免除益11,444百万円を課税所得の見積りに考慮する旨の記載が削除され、重要な仮定にフランチャイズ関連収益や中長期的な損益の予測が加わった。繰延税金資産は6,746百万円から4,082百万円(RIZAP株式会社分は5,620百万円から2,278百万円)に、有形固定資産と使用権資産の残高も更新され、監査手続の記載(過年度の計画と実績の比較、ストレス分析など)も入れ替わった。
法規制の項で規制対象事業に建設業(建設業法)が追加された。商品・サービスの安全性の項では「chocoZAP」の無人運営・多角的サービス・提供機器に伴う施設内事故や設備トラブルのリスクが具体的に追記され、AIカメラ遠隔監視等の対策も記載された。さらに、chocoZAPのノウハウを生かした建設事業の外販に伴う、法令順守体制や工程管理品質など既存事業と異なる新たなリスクへの対応が追加された。
KAM(将来キャッシュ・フローの見積額の合理性)の監査手続の記載が更新された。前年の「取締役会で承認された翌期の事業計画」との整合確認から「経営会議で承認された事業計画」へ変更され、過年度の計画と実績の比較、chocoZAP事業の入会者数・退会率やフランチャイズ関連収益の予測の評価、中長期損益予測と外部データとの比較などの手続が追加された。一方、2025年3月期の入会者数等とシステム基礎データの照合や広告宣伝費・KPIに関する記述は削除された。
監査上の主要な検討事項(資金生成単位の合理性)におけるchocoZAP事業に関する監査手続の記述から、「サービス特性等を踏まえた退店方針に係る取締役会決議資料」の閲覧が削除された。顧客の店舗利用状況の分析結果と、複数店舗をグルーピングした各エリアの損益管理資料の閲覧に関する記載は維持されている。
海外事業リスクにおいて、chocoZAPの海外出店・運営を明示し、為替や資材費・人件費上昇が現地出店・運営費に及ぶ旨を追記した一方、生産拠点の記載からアジア・台湾・アメリカへの言及を整理した。情報セキュリティ項目では、外部委託先管理やサプライチェーン対応、2026年度からのグループ共通セキュリティ基準の新設、グループ各社への監督体制の検討など、対策の記述が大幅に拡充された。
継続企業の前提に関する注記が新たに記載されました。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、前年の「有形固定資産及び無形固定資産の評価(減損)」から、当期は「総合医療サービス株式会社の株式取得に係る取得原価の配分」に変更された。当期は同社全株式の取得により顧客関連資産160,406千円及びのれん192,193千円を計上しており、売上高予測・既存顧客減少率・割引率といった主要な仮定の評価が検討事項とされている。あわせて、財務諸表が連結財務諸表の記載に改められている。
セグメント情報の記載主体が「当社」から「当社グループ」に変更されました。報告セグメント(不整脈事業・虚血事業)の区分や事業内容、販売商品の記載に変更はありません。
事業等のリスクの前文で、記載対象が「当社」から「当社グループ」に、時点の表記が「当事業年度末」から「当連結会計年度末」に変更されている。連結決算の開始等に伴う表現上の修正とみられ、リスクの内容そのものに変更はない。
監査上の主要な検討事項(KAM)に「(2) 使用価値の見積りの合理性の評価」が新たに記載された。Firmus社の中期事業計画の主要な仮定(市場成長率、将来の販売見込み)や割引率について、外部データとの照合、過去実績との比較、評価の専門家の利用などの監査手続が示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節に、「(1) 内部統制の評価」が新たに記載された。のれんを含む資金生成単位の減損テストにおける使用価値の測定に関する内部統制の整備・運用状況の有効性を評価した内容で、特に将来事業計画の承認プロセスに焦点を当てたとされている。
売上収益の期間帰属に関する監査手続の記載は前年と変わらないが、当年度は新たにFirmus Sdn. Bhd.に係るのれん(4,337,931千円、総資産の3.6%)の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性がKAMとして追加された。使用価値算定に用いる将来キャッシュ・フローはサイバーセキュリティ市場の成長等に高い不確実性を伴い、割引率の見積りにも専門知識を要することが決定理由とされている。
ハザードリスクの項目②が「半導体や部品の不足による製品の納期遅延について」から「地政学的リスクの高まりによる影響について」へ置き換えられた。対象が半導体・部品の調達に起因する納期遅延から、国際物流の停滞、海外ベンダー製品の調達遅延、クラウドサービスや情報セキュリティ環境への影響へと広がり、調達先の多様化、在庫・契約管理の強化、BCPの高度化といった対応策の記載も追加された。
売上収益の金額が64,882,255千円から71,733,770千円に更新され、テクマトリックス株式会社単体の売上収益が連結の72.3%を占める旨が追記された。また、期末集中の記述が「通期決算期末(3月末)」から「特に一時点で認識される収益については、通期決算期末付近」へと表現修正され、会計方針の注記番号表記も改められた。KAMの対象(売上収益の期間帰属の適切性)自体は変更されていない。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた、将来の事業計画の達成可能性に関する監査手続(売上高予測の実績・外部レポートとの比較、想定為替レートに基づく売上総利益の評価、アピックス社の超過収益力が毀損していないことの確認)の記述が、今年は記載されていない。KAMの対象項目が前年から削除されたことを示す変化である。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「取得時に見込んでいたアピックス社の事業計画の達成可能性を検討し、のれんの減損の兆候の有無を確かめた」という監査手続の項目が、今年の記載では削除されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の記載のうち、のれんの評価に関連する内部統制の理解に関する項目(減損の兆候判定に用いる事業計画の合理性を検証する内部統制の構築・運用の検討)が、今年度の報告書では記載されなくなった。
監査上の主要な検討事項(KAM)として「繰延税金資産の回収可能性の検討」が新たに記載された。過年度の事業計画と実績の比較、将来課税所得見込額と取締役会承認の事業計画との整合性、市場成長率や専門量販店ごとの受注予測など主要な仮定の外部データとの比較といった監査手続が示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として「内部統制の評価」の項目が新たに追加され、繰延税金資産の回収可能性の判断に関連する内部統制の整備状況の有効性を評価した旨が記載された。前年には該当する記載はない。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、前年の「株式会社アピックスインターナショナルに関するのれんの評価」から、「株式会社電響社の繰延税金資産の回収可能性に関する判断の妥当性」に変更された。繰延税金資産の計上額は222百万円で、うち電響社分が85%を占め、事業計画の主要な仮定は市場成長率と専門量販店ごとの受注予測とされている。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針変更の注記が、今年度は記載されなくなった。前年度の記載では、連結・個別ともに当該変更による財務諸表への影響はないとされていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、「のれんの減損判定に関する事業計画の合理性の検討」の項目が新たに記載された。投資先現地を含む音楽市場の将来予測や事業計画の主要な仮定(将来の契約件数・契約金額、市場動向等)について、経営者への質問、過去実績の趨勢分析、外部公表データによる分析を行った旨が記されている。あわせて、その他の記載内容、経営者・監査人の責任、内部統制監査、報酬関連情報等の監査報告書の定型的な記載が含まれている。
監査上の主要な検討事項(KAM)に関する記載が新規に追加された。見出し「内部統制の評価」のもと、のれんの減損の兆候判定プロセス(取得時の当初事業計画と取得後の経営実績の比較分析、将来事業計画の見直し要否の判断)に関連する内部統制の整備・運用状況を評価した旨が記載されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち、S10 Entertainment & Media LLCに関する項目が、前年の「持分追加取得に係る取得価額の評価」(投資有価証券2,779百万円、持分法適用、外部専門家利用のDCF評価)から、今年は「のれんの評価」(のれん2,535百万円、連結子会社化に伴う超過収益力、将来キャッシュ・フローによる減損判定)へ変更された。前年の取得原価決定に関する具体的な監査対応手続の記載は今年の抽出範囲に含まれていない。
技術革新に関するリスク記載に、人工知能(AI)等の急速な進展による既存技術の陳腐化と、AIの普及により当社保有の権利が侵害される可能性が新たに明記された。影響範囲の表現も「業績」から「事業及び業績」に広げられている。
受ける法的規制の列挙で「下請法」が「取適法」に表記変更された。また、将来に重大な法令違反や倫理を逸脱する行為が発生した場合に当社グループの社会的信用が毀損される可能性があるとの記述が新たに加わり、一方で「事業活動に対する制約」への言及は削除された。
前年度の有価証券報告書にあった「報告セグメントの変更等に関する事項」の記載が、今年度では削除された。前年度は「デジタル事業」を「音楽事業」に統合し、4区分へ変更した旨と前期情報の組替えを説明していたが、今年度は該当記載がない。
KAMの対象は引き続き繰延税金資産の回収可能性で、計上額が5,183百万円(総資産の4.9%)から5,307百万円(同4.7%)に、相殺前の回収可能額が5,481百万円から5,698百万円に更新された。繰延税金資産総額は9,120百万円から8,616百万円、評価性引当額は△3,638百万円から△2,917百万円に変わり、注記参照表記も一部修正された。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に伴う会計方針の変更の注記が、当年度では記載されていない。前年度の記載では、連結・個別とも財務諸表への影響はないとされていた。
前年に記載されていた「コンピュータートラブル」のリスク項目(生産・販売・会計システムの停電やサーバー故障による業務への影響、無停電電源装置やバックアップ等の対策)が、今年の事業等のリスクから削除された。代替となる記載は示されていない。
事業等のリスクとして「情報セキュリティ・サイバー攻撃」の項目が新規に追加された。基幹システムの障害(老朽化・自然災害・外部侵入を含む)、コンピュータウイルス感染によるシステム停止、サイバー攻撃による情報漏洩が業務活動に影響を及ぼす可能性が記載され、AI等の電子ツール活用に伴う機密情報・個人情報の漏洩・紛失・消失リスクにも言及している。
新製品開発力のリスク項目で、顧客ニーズの変化への対応に関する文が段落内に統合された。あわせて、AI活用を前提とした市場環境の変化に対応できない場合に事業機会の喪失につながる可能性があるとの記載が新たに追加された。
原材料価格変動リスクの記載が、金属の海外依存度や為替・政情不安といった要因の説明から、鉄鋼・鋳物に加え樹脂・レアメタル・エネルギーを対象とする記載に変更された。製造原価の上昇による利益率の悪化や、価格転嫁が遅れた場合に収益へ直接影響する可能性が新たに明記された。
海外環境リスクの記載で、輸出先の例示から「特にアジア」が削除され、影響要因に「関税」が追加された。あわせて海外調達に関する新たな記載(地政学的リスク、物流混乱、貿易政策の不安定化による資材の供給遅延・調達コスト上昇、長期化時の生産活動・業績への影響)が加わった。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち、化成品輸送部門の資産グループに係る「減損の兆候に関する判断の妥当性の評価」の監査手続の記載が、前年にはあったが今年は削除されている。経営者へのインタビュー、減損の兆候判定資料や将来計画資料の検証、取締役会議事録等の閲覧といった手続の記述が無くなっている。
監査上の主要な検討事項(KAM)に、コンテナ輸送事業の固定資産の減損に関する「割引前将来キャッシュ・フローの見積りの合理性の評価」の項目が新たに記載された。事業計画と過年度実績の乖離分析、第三者機関の市場情報の検討、中古コンテナ販売価額と売却実績の比較、不確実性を織り込んだ独自の見積りによる減損認識要否への影響の検討といった監査手続が示されている。
監査上の主要な検討事項における内部統制の評価の記載が、前年は減損の兆候判定が資産グループごとに会計基準に則して行われているかへの焦点であったのに対し、今年は事業計画を基礎とした割引前将来キャッシュ・フローの見積りの合理性を確保する統制を含む、減損損失の認識の要否の判断に関する内部統制の評価に変更された。評価対象が兆候判定から認識の要否判断・キャッシュ・フロー見積りへと移っている。
監査上の主要な検討事項の対象が、化成品輸送部門の有形固定資産の減損の兆候に関する判断から、コンテナ輸送事業の有形固定資産の減損損失の認識の要否に関する判断へ変更された。コンテナ輸送事業は営業損益が継続してマイナスで減損の兆候が認められ、割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額(1,744百万円、総資産の7.9%)を上回ったため減損損失の認識は不要と判断されており、事業計画の売上高予測の不確実性が論点とされている。