「事業等のリスク」に、新たに「(5)2026年度の重点管理リスク」の項目が追加された。発生可能性と影響度の評価に基づき、工事原価の変動、施工品質不良、人材の確保と育成、法的規制の4項目を重点管理リスクと定め、定期的なモニタリングのもとで予防・低減の取り組みを継続するとしている。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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事業等のリスクの前文において、「リスク要因」が「リスク」に表現変更され、新たにリスクを4つのカテゴリーに分類したうえで対処する旨の記述が追加された。リスクの内容自体の追加・削除はこの前文には含まれていない。
リスク一覧の分類体系が「社会・自然」「政治」「雇用」等から「経営・財務・戦略・法令」「生産・設備」「サプライチェーン・調達・物流」「災害・BCP」など新たな区分に再編され、既存のリスク項目が組み替えられた。為替ヘッジの活用による対応策や、設備更新・生産自動化・省人化ニーズへの機会の記載が追加された一方、感染症拡大による工場稼働停止のリスクと遠隔営業等の対応・機会の記載は見当たらなくなった。丁寧語表現への変更や「コンピュータウイルス」から「マルウエア」への用語変更も含まれる。
リスクの特定プロセスの記載で、「洗い出しています」「評価しています」「共有しています」が「〜しております」へと丁寧な語尾に変更された。プロセスの内容(各部門での洗い出し、頻度と影響度による評価、取締役会への報告)に変更はない。
リスクマネジメント体制の記載について、文末表現が「〜しています」から「〜しております」に変更された。また、海外子会社に関する海外管理部門の支援の記述が、重点リスクのモニタリングの記述より前に移動された。体制の内容自体に実質的な変更はない。
前年度に記載されていた、2022年改正会計基準(法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準)等の適用に伴う会計方針の変更に関する記載が、今年度は削除されている。前年度の記載では、連結・個別財務諸表への影響はないとされていた。
棚卸資産の評価に関するKAMで、計上額が8,108百万円(2025年3月末)から8,868百万円(2026年3月末)に更新された。収益性の低下が認められない棚卸資産を簿価切下げの対象から除外する点に関する記述と、それに対応する監査手続が削除され、内部統制の評価では滞留期間の算定の正確性に焦点を当てた旨が追加された。
海外(中国)依存リスクの記述中、国際情勢の例示が「米中の緊張感の高まりやウクライナ情勢、感染症の拡大」から「近年は中東やウクライナ情勢、感染症の拡大」に変更された。米中の緊張への言及が削除され、中東情勢が追加された。対応策の記載に変更はない。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準)の適用に関する会計方針の変更の記載が、当年度では削除された。前年度の記載では、連結財務諸表および財務諸表への影響はないとされていた。
人材の確保及び育成に関するリスクの対応策の記述から、「アルバイトの正社員登用」への言及が削除された。リスク内容や影響の記載に変更はなく、「柔軟な採用活動により人材確保に努める」との記述は維持されている。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正)の適用に伴う会計方針の変更の注記が、当期の報告書では記載されなくなった。前年の記載では、連結・個別ともに財務諸表への影響はないとされていた。
敷金及び保証金の期末残高の記載が、2025年3月期末の192,234千円(総資産の3.5%)から2026年3月期末の191,428千円(総資産の3.6%)に更新されました。リスクの内容や文言に変更はなく、数値と年度の更新のみです。
KAMの対象が「店舗用資産の減損損失」から「店舗用資産の減損の兆候判定」に変更された。決定理由は、事業計画の見積りにおける販売数量の見込みなど経営者判断から、店舗営業損益の算定(システム外での共通費配賦)に伴う誤謬リスクと減損損失の計上漏れの可能性へ置き換わった。監査手続も、事業計画や予算実績の検討から、営業損益と会計システムデータの整合性確認、共通費配賦の計算検討、2期連続赤字店舗や閉鎖・譲渡店舗の網羅性検討へ変更された。有形固定資産の計上額は2,757,415千円から2,776,116千円となった。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針の変更の記載が、当年では削除された。前年の記載では、当該適用による連結財務諸表および財務諸表への影響はないとされていた。
前年のKAMであった「基幹システムへの投資」(ソフトウェア仮勘定の資産性)と「新基幹システムへのデータ移行の正確性」の2件が削除され、今年は「サイバー攻撃に伴うシステム障害への対応とシステム稼働停止期間中の取引記録の適切性の検証」が新たに記載された。第三者のVPN経由の不正アクセスによるランサムウェア被害でデータが暗号化され、基幹システムが2025年10月1日に通常運用を再開するまで代替手段で業務を行い、取引データを遡及入力した旨が記載されている。
情報セキュリティリスクの項目に、社内システムへの不正アクセスにより生産体制に重要な影響を及ぼす可能性があるとの記載が追加された。あわせて、2025年度7月よりサイバー攻撃を想定した情報セキュリティ対策の強化とBCPの更新を行っている旨が加筆された。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正)等の適用に伴う会計方針の変更の記載が、当年では削除されている。前年の記載では、連結・個別ともに当該変更による財務諸表への影響はないとされていた。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた、丸全電産儲運(平湖)有限公司の事業用資産に係る減損損失(2,670百万円)に関する項目が、当年の記載では削除されている。前年は将来キャッシュ・フローの見積りや割引率の妥当性を中心に監査手続が記載されていた。
前年に記載されていた監査上の主要な検討事項(KAM)「固定資産の減損損失の認識の判定」の項目が、今年は記載されていない。前年は物流拠点・倉庫・車両等への投資により固定資産残高が増加傾向にあることを背景としていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対象として、前年にあった「丸全電産儲運(平湖)有限公司の固定資産の減損損失の測定」の項目が見当たらなくなり、当年は「固定資産の減損損失の認識の判定」に関する記載が示されている。有形固定資産残高は79,859百万円から81,686百万円、無形固定資産残高は4,593百万円から5,680百万円へ、減損の兆候がある資産グループ3拠点の帳簿価額合計は3,036百万円から3,047百万円へ更新されている。当年は固定資産残高が増加傾向にある旨の説明が加わっているが、主要な仮定や監査手続の内容は同様で、いずれの年も減損損失は計上されていない。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正)等の適用に関する会計方針変更の注記が、今年は記載されていない。前年の記載では、連結・個別とも財務諸表への影響はないとされていた。
継続企業の前提に関する重要な不確実性の評価のKAMが継続して記載されているが、当期の営業損失が774,046千円、親会社株主に帰属する当期純損失が1,276,638千円と、前期(208,368千円、276,771千円)から大幅に拡大している。資金繰りの検討期間は2027年3月末までに更新され、監査手続は新株予約権の割当先との面談から、資本政策等が実行されなかった場合の代替資金調達として主要株主への資金援助意向・資金確保状況の確認へ変更された。
継続企業の前提に関する重要事象の注記が継続して記載され、当期の営業損失は208,368千円から774,046千円、親会社株主に帰属する当期純損失は276,771千円から1,276,638千円へと大幅に拡大した。営業CFは435,483千円のマイナス。対応策は全面的に書き換えられ、手元流動性は充分に確保し資金繰りに支障はないとの記述、サステナブル事業(KAGINOWAプロジェクト)の事業再編検討、環境機器等販売事業の供給不整合による停滞、不採算事業の縮小・撤退、外部資金活用を含む資本政策の検討開始が新たに盛り込まれた。会社は重要な不確実性は認められないとの判断を維持している。
前期にあった報告セグメントの区分変更の経緯説明(3区分から4区分、さらに7区分への変更)が削除された。新たに、マーケット・エクスパンション事業を担う連結子会社(株式会社RIDO Stock、前期は株式会社RIDOS表記)を2026年3月31日付で解散し現在清算手続中であること、およびAI・テクノロジー事業を担っていた株式会社三和製作所の全株式を同日付で売却し連結の範囲から除外したことが追記された。
前年に記載されていた「(7) 個人情報の保護について」のリスク項目が今年は削除された。前年は個人情報保護法の遵守に留意しつつ、漏洩事故が発生した場合に損害賠償請求や信用低下により業績に影響を及ぼす可能性を記載していた。
事業等のリスクに「自然災害リスク」の項目が新たに追加された。大規模地震・噴火・水害等により事務所や従業員への直接的被害や、市場縮小・サプライチェーン断絶などの間接的被害が生じ得ること、防災訓練や防災グッズ配付、事業継続計画(BCP)の策定などの対策を講じていることが記載されている。
事業等のリスクに「(9) 法的リスク」の項目が新たに追加された。商取引・事業投資の債権債務や労務に関する事案で訴訟の被告となる可能性があり、訴訟になった場合は損害賠償金や和解金等により財務状態に悪影響を与える可能性があると記載されている。顧問弁護士と検討の上で法的対応を行っている旨も記されている。
事業等のリスクに「(8) 金融リスク」が新規に追加され、インベストメント事業における暗号資産への投資に伴う価格変動リスクが記載された。社内規程に基づき一定の価格変動時には速やかに売却するなどのリスク管理を行っているが、急激な市場変動時には投下資本回収リスクが生じる可能性があるとしている。
リスク項目として「(7) 事業投資リスク」が新設された。既存事業・新規事業分野への投資について、マクロ経済状況・市場環境の変化・新たな競合者の登場などにより事業計画どおりの収益が確保できず、投下資本を回収できない可能性があると記載されている。
事業戦略リスクの項目で、「ウエルネス」から「ウェルネス」への表記修正が行われた。あわせて、事業計画策定時の市場環境分析と実際の乖離に関する記載が追加され、偶発的事象、顧客嗜好などの市場ニーズの変動、技術革新による新製品や代替品の登場により当初予測と乖離した場合に業績に影響を及ぼす可能性が明記された。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正)等の適用に関する会計方針変更の注記が、今年度は削除された。前年度の記載では連結・個別財務諸表への影響はないとされていた。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に含まれていた「減損の兆候の有無の妥当性の検討」(会津工場の資産グループ)の記載が、当年は削除された。前年は損益の継続的マイナスの有無、本社費配賦の再計算、新生産ラインの稼働状況の視察、経営環境の悪化の有無などの監査手続が記載されていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)の項目として、「棚卸資産の評価の妥当性に関する検証」が新たに記載された。正味売却価額の見積りについて、経営者への質問、過年度見積りと実績の比較、直近販売実績単価や類似製品の利益率の確認、品目別評価資料の網羅性検証と再計算といった監査手続が列挙されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の内部統制の評価に関する記載が、前期の「固定資産の減損損失の計上プロセスにおける減損の兆候判定に係る内部統制の理解」から、今期は「棚卸資産の評価に関連する内部統制の整備状況の確認と運用評価手続の実施」に変わった。KAMの対象が固定資産の減損から棚卸資産の評価へ入れ替わったことを示している。
前年のKAMは「会津工場の資産グループに属する固定資産の減損の兆候の有無の妥当性」(固定資産1,833,766千円)であったが、今年は「八千代工場における棚卸資産の評価」に差し替えられた。今年の記載では、八千代工場の棚卸資産3,607,009千円(グループ棚卸資産の59.6%)や棚卸資産評価損7,558千円、正味売却価額の見積りの不確実性が検討理由として挙げられている。
事業環境リスクの記載が一部更新された。電力流通関連では「原子力発電所の再稼動が見通せず」「第6次エネルギー基本計画への対応」が「地政学的リスクによるエネルギー価格高騰」「再稼働への対応」に置き換わり、交通インフラ関連は「交通等インフラ関連」となり、工事の「遅れ」が新設の国家的プロジェクト工事の「中断や延期」に変更された。情報通信関連では需要減退の可能性が「今後」から「依然」に改められた。
事業等のリスクに「原材料供給について」の項目が新たに追加された。石油化学製品を多く原材料として使用し十分な在庫を保持しているものの、中東情勢の不安定化・長期化により原油・ナフサ価格の高騰や供給不足が生じ、経営成績等に大きな影響を与える可能性があると記載されている。
当連結会計年度より、報告セグメントの名称を「交通インフラ事業」から「交通等インフラ事業」に変更した旨の注記が追加された。名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はないと記載されている。
前年は「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正)等の適用に伴う会計方針の変更が記載されており、連結・個別とも財務諸表への影響はないとされていた。当年は当該項目の記載が削除されている。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針の変更の注記が、当年度では記載されていない。前年度の注記では、連結・個別財務諸表への影響はないとされていた。
分譲マンション・建築受注用地の評価に関するKAMで、対象が「建築受注用地」から「建築受注用地等」に拡大し、正味売却価額の重要な仮定に「建築費」が新たに加わった。販売用不動産は312,779百万円から254,820百万円へ減少し、不動産事業支出金は281,933百万円から296,445百万円へ増加した。建築費の高騰が評価見直しの要因として追記され、監査手続も建築費を含む見積額との比較へ変更された。工事原価総額の見積りに関するKAMでは、手続の記述が一部修正された。
「建設市場の動向」のリスク記載に、中東情勢の影響により建築資材が高騰して工事原価が上昇する恐れや、資材調達の遅れで引渡工期が遅延する恐れがあり、業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があるとの一文が追加された。既存の記載内容に変更はない。
事業等のリスクに「(2) 不動産開発」の項目が新規に記載された。分譲マンション以外の賃貸マンション・戸建住宅等の不動産開発における法令改正、経済情勢の激変、自然災害等による事業遅延・コスト増加のリスクに加え、中東情勢に起因する建築資材の高騰や供給制限による事業収支の悪化・スケジュール遅延の恐れが明記された。
分譲マンション事業への依存に関するリスク項目の末尾に、中東情勢の影響による建築資材の供給制限・高騰が引渡し遅延や価格上昇を招き得るとの記述が追加された。さらに、買い控え等のマンション市況低迷を通じて当社グループの事業に悪影響を及ぼす可能性にも言及している。それ以外の本文は前年と同一である。
前年に記載されていた「(4)不動産証券化事業について」のリスク項目が削除された。同項目では、国内景気後退で賃貸マンションの賃借人募集が難しくなった場合に、以降の物件開発やSPC組成の継続に影響する可能性が述べられていた。
前年に記載されていた「(3)建設事業について」のリスク項目が、今年の有価証券報告書では削除された。前年は、マンションデベロッパーの新規物件供給の停滞による受注への影響、建設資材価格や人件費の上昇によるコスト増、取引先の信用不安による資金回収不能・施工遅延、重大な瑕疵発生時の業績・企業評価への影響を挙げていた。
前年に記載されていた「金融子会社について」のリスク項目が削除された。同項目は、日神ファイナンスによる顧客の住宅ローンの債務保証と当社の連帯保証、代位弁済に伴う求償権の担保不足や引当、新たな不良債権発生による業績影響の可能性を述べていたが、今年は記載がない。
前年に記載されていた「(1)マンション分譲事業」のリスク項目(市況動向、金融機関の融資動向及び金利動向に関する記載)が、今年の記載では見当たらなくなった。用地仕入資金の借入、物件竣工時の返済、在庫滞留や金利変動が業績に与える可能性についての記述が含まれていた。
事業等のリスクに「(7)情報セキュリティに関するリスク」が新設されました。サイバー攻撃によるシステム停止や個人情報漏洩が対応コストの発生、業務の停滞、対外信用への影響につながる可能性が記載され、対応策として情報セキュリティ管理規程によるアクセス制御等の管理とサイバー保険の付保が示されています。
不動産管理事業における人的資本リスクが新規に追加された。管理員が高齢等で退職し新規人材を確保できない場合、基本的サービス提供に影響が出て管理受託棟数の制約となる可能性が記載され、対応策としてデジタル技術による業務効率化、管理委託料見直し提案による財源確保、労働環境改善が挙げられている。