監査上の主要な検討事項(棚卸資産の評価)における内部統制の評価の記載から、「棚卸資産の評価に利用する情報の正確性を担保するための統制に焦点を当てた」という文言が削除された。内部統制の整備・運用状況の有効性を評価した旨の記載自体は維持されている。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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KAMの対象は引き続き「棚卸資産の評価の合理性」で、棚卸資産合計は2,757百万円(総資産比17.8%)から2,191百万円(同13.8%)に減少した。記載内容も、正味売却価額に基づく簿価切下げに加え、過去の販売実績や将来の販売見込みに基づき過剰在庫と判断した棚卸資産についても評価損を計上する旨と、過剰在庫の判断が不確実性を伴う旨が明記される形に変更された。
当事業年度より、棚卸資産の評価方法を、商品・製品・原材料・貯蔵品の先入先出法および仕掛品の移動平均法から、総平均法による原価法に変更した旨の記載が新たに追加された。ERP導入を契機に期間損益計算をより迅速かつ適正にするための変更で、影響額は軽微と記載されている。
セグメント記載の主語が「当社」から「当社グループ」に変わり、「不動産担保ローン事業の単一セグメント」との表現が「不動産担保ローン事業を主要な事業」とし「他のセグメントは重要性が乏しい」との表現に改められた。事業構成の実質的な変更は記載されておらず、表現の修正が中心である。
自然災害リスクの記載において、主語が「当社」から「当社グループ」へ変更された(営業店舗の首都圏集中、財政状態及び経営成績への影響)。リスクの内容や評価自体に変更はなく、表現上の修正にとどまる。
人材の育成と確保に関するリスク記載で、主語が「当社」から「当社グループ」に変更された。リスクの内容や人材育成の取組に関する記述に変更はなく、表現上の修正にとどまる。
イベントリスクの記載について、主体が「当社」から「当社グループ」に変更され、事業拠点の表現が「本店及び6支店」から「東京都、神奈川県、米国カリフォルニア州の全6拠点」へと具体的な所在地を示す記載に改められた。テロや災害等による事業休止のおそれという骨子は変わっていない。
システムリスク及びオペレーショナルリスクの記載で、主語が「当社」から「当社グループ」へ一括して置き換えられた。リスクの内容、管理方針、財政状態及び経営成績への影響の記載自体に変更はない。
主語が「当社」から「当社グループ」に変更され、連結ベースでの記載に改められた。金利上昇リスクの項では、調達金利の固定化・金利キャップ・金利スワップ等の活用方針の記述が削除され、市場金利の動向を注視し調達コストと貸付金利水準のバランスを調整するという記述に置き換わった。資金調達状況および財務制限条項の内容に実質的な変更はない。
主語が「当社」から「当社グループ」へ全面的に置き換えられ、法的規制リスクの記載対象が連結ベースに変更された。関東財務局の貸金業登録番号が(14)から(15)に更新された。規制内容やリスクの評価自体に実質的な変更はない。
主語が「当社」から「当社グループ」に全面的に置き換えられ、リスク記載の対象範囲がグループ全体に変更された。貸倒引当金・営業債権の推移表は第53期〜第57期(2026年3月期)に更新され、貸倒引当金は113,400千円から124,100千円、営業債権期末残高は102,583,893千円から112,014,265千円となった(貸倒引当率0.11%、貸倒償却額なしは変わらず)。リスク項目の構成や内容に実質的な変更はない。
事業等のリスクの前文において、主語が「当社」から「当社グループ」に、時点の表現が「当事業年度末現在」から「当連結会計年度の末日現在」に変更された。連結決算の対象となる範囲に合わせた表現の修正であり、リスクの内容自体に変更は見られない。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に伴う会計方針の変更の記載が、今年は削除されている。前年の記載では、経過的な取扱いに従っており財務諸表に与える影響はないとされていた。
事業等のリスクに「東京証券取引所スタンダード市場での上場廃止への対応」が新規に追加された。流通株式時価総額(10億円)の上場維持基準に基準日(2026年3月31日)で不適合となり、2026年10月1日付で上場廃止となること、2026年6月3日から9月30日まで整理銘柄に指定されたことが記載されている。対応として、2026年6月12日の取締役会で福岡証券取引所本則市場への上場申請を決議したと記載されている。
前年に記載されていた「当社株式の上場廃止の可能性について」のリスク項目が、今年は削除された。前年は流通株式時価総額に係る上場維持基準の改善期間(2026年3月31日まで)に入っており、不適合の場合は監理銘柄・整理銘柄指定を経て2026年10月1日に上場廃止となる旨が記載されていた。今年の記載には該当項目が見られない。
前年に記載されていた「継続企業の前提に関する重要事象等」のリスク項目が今年は削除された。前年は6事業年度連続の営業損失を計上し、重要事象等が存在する可能性に言及しつつ、現預金等1,522百万円・自己資本比率95.6%を理由に重要な不確実性は認められないとしていた。今年の記載ではこの項目自体が見当たらない。
監査上の主要な検討事項(KAM)の項目「(2)事業計画の合理性の検討」が当期の記載から削除された。前期はエムティアイテック株式会社の取得時の事業計画と実績・最新計画との比較、及び最新計画の重要な仮定の合理性評価を実施していた旨が記載されていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)に関する監査手続として、「外注費の発生割合の見積りの合理性の検討」が新たに記載された。リニューアル工事の責任者への質問、外注費発生額の見積りと請求額の比較、工程表・期末時現況画像・作業日報の整合性の検討が手続として挙げられている。
監査上の主要な検討事項における内部統制の理解の対象が、前年の「のれんの減損の兆候の有無の判断に関する内部統制(各子会社の事業計画の承認プロセスを含む)」から、「外注費の当連結会計年度末における発生割合の測定プロセスに係る内部統制」に変わった。KAMの対象項目が、のれんの減損から外注費の発生割合の測定に変更されたことを示している。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、「エムティアイテック株式会社に係るのれんの評価」(のれん122,895千円)から、「リニューアル工事に係る進捗度に基づく収益認識」(未成工事の売上高527,452千円、連結売上高の11.2%)へ変更された。見積りの主要な仮定は、のれんに関する事業計画の売上予測から、外注費の発生割合へ変わっている。
前期に記載されていた、2022年改正の法人税等に関する会計基準および適用指針の適用に伴う会計方針の変更(連結・個別)の記載が、当期には無くなっている。前期の記載では、当該変更による連結財務諸表および財務諸表への影響はないとされていた。
新たに「報告セグメントの変更等に関する事項」が記載され、前連結会計年度に精密プレス部品事業に分類していたタチバナ精機株式会社の全株式を譲渡し連結の範囲から除外したことが示された。これに伴い、当連結会計年度より精密プレス部品事業が報告セグメントから除外されている。
報告セグメントの製品及びサービスの種類に関する記載から、「精密プレス部品事業」(音響機器、映像機器、光学機器、コンピュータ関連機器等の精密プレス部品の製造・販売)の記述が削除された。残る記載は「プラスチック成形事業」と「プリント基板事業」の2セグメントのみとなっている。
報告セグメントの記載が、プラスチック成形事業・精密プレス部品事業・プリント基板事業の3つから、プラスチック成形事業及びプリント基板事業の2つに変更された。精密プレス部品事業が報告セグメントおよび事業ユニットの記載から除かれている。
従来の金型取引の収益認識時期に関するKAMの後に、新たに「国内プラスチック成形事業グループに関する固定資産の減損損失の認識の判定」がKAMとして追加された。同グループは営業損益が継続してマイナスとなり減損の兆候があるが、割引前将来キャッシュ・フロー総額が帳簿価額(有形固定資産4,465,056千円)を上回るため減損損失の認識は不要と判断されており、監査人は事業計画の受注予測や不動産鑑定評価等を検討したと記載されている。
主要販売先上位3社の売上高に占める割合が、34.7%(2025年3月期)から35.8%(2026年3月期)に更新されました。リスクの内容や取引関係に関する記述に変更はなく、数値と年度のみの更新です。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)にあった、不正行為(本件行為)に関する監査対応の記載と、梱包・運輸・倉庫事業(保管・入出庫)の売上高の期間帰属の適切性に関するKAMの記載が、今年は削除され空欄となっている。前年は売上高の前倒し計上リスクや不正リスクの評価手続が詳述されていた。
前年のKAMは米国連結子会社SLAにおける不正行為への対応及び重要な虚偽表示リスクの評価であったが、今年は梱包・運輸・倉庫事業の売上高の期間帰属の適切性に差し替えられた。今年の記載では、これら3事業が連結売上高の98.8%を占めること、業績予想達成のプレッシャーや景気変動等により売上計上が前倒しされるリスクがあることが理由として示されている。前年に記載されていた不正行為の調査結果に関する記述は、この節からは無くなっている。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち売上計上時期の検討に関する監査手続の記述から、「各部門の予算の達成状況を踏まえ」という取引抽出の前提となる文言が削除された。その他の手続(月別・四半期推移・回転期間分析、根拠資料との照合、決算日後のマイナス計上の調査)は前年と同一である。
KAMの内部統制の評価について、評価対象が「売上高の計上プロセス」から「売上高の期間帰属の適切性」に係る内部統制へと変更された。また、前年にあった「特に以下に焦点を当てた」との記述と、売上計上及び請求処理に係る査閲・承認の内部統制への言及が削除された。
全社重要リスクの番号が入れ替わり、「気候変動におけるリスク」が2番から5番へ、「人材確保と育成におけるリスク」が5番から2番へ移動した。人材確保と育成のリスク対応の方向性は、コース別採用や中途採用の活用などの記述から、早期昇格制度・勤務地配慮制度などの新たな人事制度の導入と、年次に応じた体系的な研修計画の運用開始へと書き換えられた。リスク項目自体の追加・削除はなく、その他は「取組み」を「取組」とする表記変更にとどまる。
前期に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針変更の記載が、当期では削除された。前期は連結・個別とも財務諸表に与える影響はないとされていた。
事業等のリスクとして「(9)サイバー攻撃、システム障害」の項目が新たに追加された。ランサムウェア等のサイバー攻撃、システム故障や災害による停止、情報漏洩が操業停止による機会損失、復旧費用、信用失墜、損害賠償を通じて業績に影響し得ると記載され、対策としてセキュリティ強化、バックアップ、従業員教育、緊急時対応計画の整備を挙げている。
前期に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正)の適用に伴う会計方針の変更の注記が、当期には記載されていない。前期の記載では、連結・個別ともに財務諸表への影響はないとされていた。
固定資産の減損に関するKAMで、固定資産計上額が21,034,675千円から24,810,420千円に更新された。将来キャッシュ・フローに影響する仮定として、従来の「新規顧客に対する売上高発生見込額」が削除され、新たに「粗利率見込み(物価高騰の影響を踏まえた仮定)」が追加され、監査手続にも粗利率見込みの検証が加わった。減損の兆候がある営業拠点15拠点(全77拠点中)という記載は変わっていない。
前期に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準・適用指針)の適用に関する会計方針の変更の注記が、当期では削除されている。前期の記載では、連結・個別財務諸表ともに当該変更による影響はないとされていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)に「(2) 取得価額の合理性の評価」の監査手続が新たに記載された。事業計画・将来キャッシュ・フローの主要な仮定(売上高成長率、永久成長率)の外部データとの比較や、評価の専門家を利用した割引率(加重平均資本コスト)の検証などが示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の項目として、「内部統制の評価」が新たに記載された。株式の取得に関する内部統制の整備・運用状況の有効性を評価対象とし、特にRabyte社の株式価値に基づく株式取得価額を取締役会が承認する統制に焦点を当てたとされている。
滞留在庫の評価に関する監査手続の記載が「受注見込み」から「販売可能性」へと表現が変更された。また、新たな監査上の主要な検討事項として、Rabyte Pte.Ltd.及びRabyte Edge Pvt. Ltd.の株式取得価額の合理性が追加され、のれん合計13,354百万円(総資産の8.1%)の計上や、将来キャッシュ・フロー見積りの不確実性が理由として記載された。
事業等のリスクに「(15)AIに関するリスク」が新規に追加された。生成AI活用に伴う情報セキュリティ、誤情報による意思決定精度の低下、知的財産権・契約条件への抵触、部門ごとの個別導入によるガバナンス不統一等がリスクとして挙げられ、対応として2026年度よりリスクマネジメント委員会配下に全社横断の「AIワークフォース」を設置しガイドライン整備やモニタリングを行うと記載されている。
事業等のリスクに「(9)のれんの減損リスク」が新たに追加された。企業買収で生じたのれん及び無形固定資産を計上・償却しており、事業環境の変化等で期待する成果が得られない場合に減損損失を計上し、業績及び財政状態に影響する可能性があると記載されている。
資金調達の用途にM&A資金等が加わり、借入金の一部に純資産や経常損益を基準とする財務制限条項が付されていること、抵触して期限の利益を喪失した場合に資金繰りへ影響し得ることが新たに記載された。参考表は2026年3月期に更新され、短期借入金が12,900百万円から25,427百万円、長期借入金が15,218百万円から24,147百万円に増加し、平均利率も短期1.8%、長期2.1%へ上昇している。
経済・市場動向リスクの記述が更新された。従前の「最終需要の低迷が続き在庫調整が長期化」という趣旨が、生成AI関連のデータセンター向け需要拡大やAI以外の分野での在庫調整進展に伴う回復の動きへ改められた。あわせて、部材価格上昇・物価高の影響、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格上昇や物流の混乱、各国の通商・関税政策の変化への言及が追加された。
報告セグメントの名称が「工業薬品事業」から「ケミカル事業」に変更され、その旨の注記が追加された。「その他の事業」の説明も、「業務・物流の管理全般」が「物流の管理全般」となり、新規事業が含まれる旨が加わり、クリアライズに関する記述が「当連結会計年度より連結対象となった」から単に事業を含める表現へと改められた。事業内容の記載自体は大きく変わっていない。
監査上の主要な検討事項(滞留在庫評価)における内部統制評価の記述で、文言が一部修正された。「経営者が」の語句が第1項目から削除され、第2項目の「今後の受注見込み」が「今後の販売可能性」に置き換えられている。評価の焦点や手続の実質的な内容に変更は見られない。
KAM「滞留在庫の評価の合理性」の記載で、棚卸資産の計上額が44,484百万円(連結総資産の34.1%)から46,311百万円(うち同社保有分33,753百万円、連結総資産の20.5%)という記載に変わった。あわせて見出しや本文の表現が「伯東株式会社の」を付した形に改められた。KAMの対象(滞留在庫の評価)や評価方法の説明は前年と同じ。
海外事業のガバナンスリスクの記載で、インド及びシンガポールの電子部品商社を新たに連結子会社化した旨が追加された。対策の記述も、グループ諸規程の整備から継続的なレビューと運用状況の確認へと更新されている。リスクの内容や評価自体に実質的な変更はなく、表現の調整が中心である。
人材確保・育成リスクの記載で、求める人材像が「顧客課題を起点に複合的な価値提供を担う人材」と具体化され、特にエンジニア・DX・グローバル人材が例示された。対策も、新人事制度の記述から中期経営計画「Hakuto 2028」に基づく学習基盤「伯東の学びの場」、DX資格取得支援、エンゲージメントサーベイを踏まえた改善、入社者フォローアップ等へ更新された。
情報セキュリティリスクの記載について、「策定」を「制定」に、「設置して」を「設置し」に改めるなど、語句・表現の修正にとどまる。対策内容(盗難・紛失対策、不正持ち出し対策、社内教育、外部機関によるサイバーセキュリティ診断)やリスクの影響の説明に実質的な変更はない。
法的規制に関するリスクの記載について、読点の追加、「等」「又は」「取組み」など表記上の調整が行われたのみで、リスク内容や対応策の実質的な変更はありません。