前年に記載されていた「研究開発等の遅延」のリスク項目が、今年の事業等のリスクから削除された。前年は、多額の投資を要する新製品開発や研究開発における顧客からの求償・訴訟、想定外の変更、原材料高騰に伴う原価低減の遅延が業績に影響し得る旨と、事業計画の立案や進捗の定期モニタリングによる対応が記載されていた。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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事業等のリスクに、温室効果ガス・廃棄物・汚染・化学物質などの排出に関する規制強化が新たな項目として追加された。削減の取組みが計画どおり進まない場合や規制変更に対応できない場合、コスト増加や主要顧客からの取引停止により業績に影響する可能性が記載され、対応としてKPIの設定と施策推進が示されている。
事業等のリスクに「不良品や欠陥品などの品質問題」の項目が新設された。品質問題の発生によるリコール対策費用の増大、損害賠償請求、社会的信用の棄損が財政状況・業績に重大な影響を及ぼす可能性が記載され、QMSの運用・改善、FMEAによる設計段階からの品質確保、自動検査機の導入、再発防止策、緊急時対応体制の整備などの対応策が示されている。
事業等のリスクとして「(4)重大なコンプライアンス違反」が新たに追加された。独占禁止法等の違反により、許認可の喪失、営業停止、入札の指名停止、課徴金・罰金・損害賠償、社会的信用の棄損が生じ、財政状態や業績に重大な影響を及ぼす可能性があると記載され、対策としてコンプライアンス教育、法令順守状況の監査、内部通報制度の運用が挙げられている。
事業等のリスクに「サイバー攻撃による生産停止及び情報漏洩」が新規項目として追加された。重要システムの停止やデータ喪失による事業中断・復旧費用の増大、機密情報・個人情報の漏洩による競争優位性や社会的信用の棄損が、財政状態・業績等に重大な影響を及ぼす可能性があると記載されている。対策として、監視強化、従業員への教育・訓練、CSIRT体制の構築が挙げられている。
事業等のリスクに「重大事案(労働災害・火災・爆発・交通事故等)の発生」が新たな項目として追加された。従業員と重要な機械設備への依存を背景に、事業活動の中断、復旧費用の増大、納期遅延による違約金等が財政状態・業績に重大な影響を及ぼす可能性が記載され、リスクアセスメントや安全パトロール、防火管理体制の整備などの対策も併せて示されている。
事業等のリスクに「異常気象や自然災害の発生及び激甚化」の項目が新たに追加された。地震・風水害等で事業拠点や生産設備が被災した場合に事業中断や復旧費用増大により財政状態・業績に重大な影響を及ぼす可能性があると記載し、BCM基本方針に基づくBCP整備、安否確認システム、訓練、防災・減災対策、サプライチェーンリスク管理などの対応を挙げている。
固定資産の減損の認識の要否に関するKAMで、有形固定資産は3,185,226千円から3,058,147千円、無形固定資産は1,738,566千円から1,406,100千円となり、総資産に占める割合は9.7%から8.6%に低下した。減損損失の計上額は8,302千円から226,690千円に増加し、減損兆候拠点の固定資産残高は321,144千円から248,100千円となった。将来キャッシュ・フローの重要な仮定は、売上高・人件費・諸経費の予測から、教育事業の受講生数・講師給与と保育事業の園児数・保育士給与の予測へ具体化され、監査手続の記述も同様に変更された。
監査法人が「仰星監査法人」から「協立監査法人」に変わりました。
KAMの実証手続のうち、資材価格・外注価格に関する過去実績からの趨勢分析及び実際価格との比較分析の手続と、工事原価総額の見直しの事実を基礎資料で確かめる手続が削除された。一方、将来見通し資料の妥当性確認では、閲覧対象が「見積書等」から「見積書及び外部データ等」に変更された。
パーキングシステム事業の工事損失引当金に関するKAMで、対象を「新明和工業株式会社におけるパーキングシステム事業」と明確化し、事業説明から航空旅客搭乗橋の記載が削除された。また、当該事業の工事損失引当金の金額が673百万円と新たに明記された。
海外拠点でのカントリーリスク(政治・経済情勢の急変、ロックダウン、テロ等)に関する記述が書き換えられ、影響の表現が「業績等に影響を及ぼす可能性」から「事業活動の中断等により、財政状況、業績等に重大な影響を及ぼす可能性」へと強められた。対策(危険情報の収集・共有、従業員への注意喚起)の内容に変更はない。
リスク要因の例示から「世界的な半導体部品不足」が削除され、影響の表現が「業績等に影響」から「当社グループの財政状況、業績等に重大な影響」へ強められた。対策の記述では「海外調達拡大や複数の調達ルート開拓」が削除され、表現も「図っております」から「努めています」に改められた。
事業等のリスクの前文で、「なお、」の接続語が削除され、文の表現が微修正された。また、末尾にあった表の見出し(リスク項目・リスク内容・対応策)の記載が無くなっている。リスクの内容自体に関する変更は見られない。
資金調達・金利変動リスクの記載について、「資金の調達が必要な場合」という条件句が追加され、文末表現が「いたしております」から「しております」に改められた。リスクの内容や対処方針(メインバンク等からの安定調達と幅広い金融機関からの調達)に実質的な変更はない。
人材確保リスクの記載で、「発注であり」を「発注され」、「量産体制」を「大量生産」、「熟練工社員」を「熟練社員」、「進む中」を「進むなか」とするなど、語句・表現の軽微な修正が行われた。リスクの内容や対処策の記載に実質的な変更は見られない。
「製品の品質」リスクの記載について、品質確保の説明が「厳しい基準にて品質確保と信頼性の向上に努めています」から「厳しい基準を適用することで〜努めております」へと文言が整えられた。事故・クレーム・リコールによる損害賠償等のリスクの内容やISO9001認証取得などの対処策に変更はない。
フィットネス事業の店舗固定資産に関するKAMで、計上された減損損失が589百万円から407百万円に変更された。また、重要な仮定の対象がスクール事業の会員数のみから「スクール事業の会員数及び月会費収入の会員数」に拡大され、対応する監査手続の記述にも同様の文言変更が反映されている。KAMの対象事項そのものは前年と同じである。
主要リスク11項目の構成は維持したまま、各リスクに対する当社の対応策(原価低減・高付加価値品強化、投資後のモニタリング、調達最適化と取引先との価格協議など)と具体的な発生要因(不正アクセス、マルウェア感染、設備老朽化など)の記述が詳細化された。原材料高騰・情報システム・災害等では収益性低下や業務停滞といった影響の記述が加わり、環境リスクにはサトウキビ等の農産物を原料とする事業特性に起因する原料調達への影響が追記された。一方、新規事業投資の減損対象から「のれん」の記載が除かれ、コンプライアンスの項には内部通報制度の整備が追加された。
リスク管理体制の説明から、「リスクが顕在化した場合でも、経営への影響を最小限に食い止めるべく対応してまいります」という一文が削除された。リスク管理規程やリスク管理委員会などの体制に関する記載自体は変更されていない。
事業等のリスクの前文について、リスクが顕在化した場合に業績および財政状態に影響を及ぼす可能性がある旨の記述と、リスクの把握・管理体制の整備によりリスク低減と影響最小化に努めている旨の記述が追加された。一方、現時点で予見できない、または重要と見なされていないリスクの影響を受ける可能性があるという従来の文言は、将来的に新たなリスクが発生する可能性があるという表現に置き換えられた。個別のリスク内容自体の変更はこの項目からは読み取れない。
前年の記載にあった、IT事業を行う子会社が2025年3月に人材関連事業の会社へ吸収合併されたことに伴うセグメント区分の変更(IT事業を「その他」から除外し人材関連事業に含めた旨、前連結会計年度の情報も変更後の区分で作成した旨)の説明が、今年は削除された。介護事業の事業内容の記載は変更されていない。
KAMの対象(有価証券及び投資有価証券の会計処理の妥当性)は前年と同一で、計上額が2,451,179千円(総資産の25.7%)から2,738,950千円(同27%)に更新された。残高の割合の表現が「2割程度」から「27%」に変わり、監査手続の導入文言が「確かめるため」から「検討するに当たり」に変更された。
事業等のリスクに「(13) 特定取引先からの調達及び外部委託に関するリスク」が新設された。プローブカード製造で調達・外部委託する取引先の一部に代替困難なものがあり、供給遅延・加工納期遅延・品質問題が生じると製造中断や品質低下を招き、経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があると記載されている。当社は良好な関係の維持と取引先の分散による安定供給に努めるとしている。
事業等のリスクに「(12) 設備投資に関するリスク」が新規に追加された。市場動向や需要予測を踏まえた設備投資計画と稼働率向上による資産の有効活用に触れたうえで、顧客需要の減少や製品単価の下落により投資回収が困難になった場合には減損損失の認識が必要となり、経営成績及び財務状況に影響を与える可能性があると記載している。
地政学的リスクの項目に、政治的緊張によるサプライチェーン全体の供給制約が半導体市場・顧客の生産計画・当社の生産活動に影響し得るという新たな記載が追加され、供給網の強化・安定性向上への取組も記された。従来の海外での販売・生産が困難になるリスクの記載は後段に残り、文言が整理されている。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針の変更の注記が、今年は記載されていない。前年の記載では、連結・個別財務諸表への影響はない旨が示されていた。
前年のKAMは「版画・絵画等の収益認識の適切性」と「高額美術品の実在性及び評価の妥当性」の2件でしたが、今年は「高額美術品の評価の妥当性」と「版画等絵画販売事業に係る棚卸資産の評価の妥当性」の2件に変更されました。収益認識と実在性に関する検討事項が外れ、版画等絵画販売事業の棚卸資産評価(滞留在庫の評価減率など)が新たに追加され、高額美術品については外部専門家の評価を踏まえた正味売却価額の評価が中心となっています。商品及び製品の計上額は7,171,403千円から5,270,670千円に減少しています。
監査法人が「アスカ監査法人」から「保森監査法人」に変わりました。
前期にあった「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準・適用指針)の適用に伴う会計方針の変更の記載が、当期は削除されている。前期の記載では、連結・個別財務諸表への影響はないとされていた。
海外での事業展開リスクの記載で、現地法人の所在地にインドのベンガルール市が追加され、中国・米国・ドイツ・インドの4拠点となりました。また、対応策から「当社の取締役が海外子会社の役員を兼務する」との記述が削除され、人材の出向とWeb会議によるリスク情報共有の記載のみとなっています。
優秀人材の確保及び人材育成リスクの対応策に、「従業員エンゲージメント向上に取り組んでおります」との表現と、「給与水準についてもベースアップ等適宜見直しを実施しております」との記述が追加されました。リスクの内容や発生可能性に関する記載に変更はありません。
前年に記載されていた、「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号)等の適用に関する会計方針の変更の注記が、今年は記載されていません。前年の記載では連結財務諸表および財務諸表に与える影響はないとされていました。
棚卸資産の評価に関する監査手続の記載順が入れ替わり、正常営業循環過程外の棚卸資産の把握に関する手続が「網羅的に」から「正確かつ網羅的に」へ表現が加わった。また、評価減対象から除外した品目について「販売可能性があるとして」という文言が「個別に」へ置き換えられた。監査手続の実質的な内容に大きな変更は見られない。
棚卸資産の評価に関する内部統制の評価というKAMの見出しと基本的な記載は維持されている。一方、前年にあった「評価に利用する情報の正確性及び目的整合性を担保するための統制に焦点を当てた」という記述が今年は削除され、手続の具体的な焦点の説明が簡略化された。
棚卸資産の評価に関するKAMで、棚卸資産の内訳と合計額が962,357千円から916,104千円に更新され、総資産比5.4%から4.9%、セグメント資産比11.1%から10.9%となった。また、棚卸資産評価損11,816千円の計上額と注記事項(重要な会計方針)への参照が新たに追記された。KAMの対象事項(棚卸資産の評価)自体や見積りの不確実性に関する記述に変更はない。
大規模災害等の異常事態リスクの記載から、「当社は、複数の事業拠点を使用し事業運営をしております」という一文が削除された。リスクの内容(想定を超える自然災害やパンデミック等により事業運営が困難になった場合の財政状態・経営成績への大きな影響)自体は変更されていない。
前年に記載されていた、商品の棚卸資産の評価方法を総平均法による原価法から移動平均法による原価法へ変更した旨の記載が、今年は削除されている。前年の記載では、変更の目的は資材価格高騰等に対応した期間損益計算の適正化で、影響額は軽微のため遡及適用は行わないとされていた。
事業環境の変化の項目に、中東情勢をはじめとする地政学リスクの高まりが国際物流の輸送ルート制限・遅延や世界的な荷動きの停滞を招き、業績を下押しする懸念があるとの記述が新たに追加された。あわせて「可能性があります」が「リスクがあります」に変更され、不動産事業の記述には「なお、」が加わったが内容は同じ。
報告セグメントの記載で、「及び」が「および」へと表記が統一的に変更されたのみで、物流事業と不動産事業の2区分や各事業の内容に変更はない。
車両燃料油価格の変動リスクについて、価格に影響する要因の記述で「産油地域の情勢」が「中東など産油地域の情勢」と具体化された。一方、前年にあった「燃料油価格の上昇は、当社グループの業績に重要な影響を及ぼす可能性があります」という業績影響の記述が削除された。
物流事業に係る法的規制のリスク記載について、前年の「法的許認可を事業基盤としており」という表現が、「様々な法的許認可や規制を受けております」に改められ、文の区切りが整理された。規制の種類(通商、租税、為替管理、環境、公正取引等)や、規制の改廃が業績に影響を与える可能性があるという結論部分に変更はない。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正)等の適用に関する会計方針変更の注記が、当年では削除された。前年の記載では、連結・個別ともに当該変更による財務諸表への影響はないとされていた。
前年の記載にあった、当連結会計年度の組織改正に伴うセグメント区分変更の説明(「丸の内事業グループ」新設による「コマーシャル不動産事業」と「丸の内事業」への分割、前年度数値の組替表示)が削除された。報告セグメントの定義および6セグメントの事業内容の記載は前年と同一である。
前年度に記載されていた、法人税等に関する会計基準(企業会計基準第27号)等およびグローバル・ミニマム課税制度に関する実務対応報告第46号の適用に伴う会計方針の変更の記載が、当年度では削除された。前年度は期首利益剰余金が180百万円減少し繰延ヘッジ損益が同額増加したものの、影響は軽微と記載されていた。
のれん・顧客関連資産の評価に関するKAMで、残高がのれん1,387,347千円、顧客関連資産2,535,300千円に減少し、総資産比は42%以上から約39%となった。新たに、管理台数と売上単価は事業計画を上回る一方、売上原価の増加等により売上総利益率が計画を下回っていること、販売価格の見直しで収益性の回帰を見込むことが記載され、売上単価が重要な仮定に追加された。これに伴い、売上単価の推移分析や、顧客からの発注書等による販売価格見直しの進捗確認の監査手続が追加された。
外注費変動リスクの発生可能性の評価が「中」から「高」に引き上げられた。要因として地政学的緊張、中東紛争、大規模自然災害、サプライチェーン分断による供給不足、油脂類・部品の価格高騰が新たに明記され、部品調達難による整備遅延や代車長期貸出によるコスト増加も追記された。対策として部品調達見込み・価格のモニタリング、代替調達の検討、早期在庫確保、取引先への原価情報の共有が追加された。
伊藤忠商事との関係に関するリスク記載について、上場時のロックアップ合意およびロックアップ期間経過後の売却制限なしに関する記述が削除され、株式売却時の悪影響の記述は維持された。あわせて「上場後においても」「引き続き」といった文言や役員状況の参照先の案内が削除され、社名表記の表記揺れ(スペース)も修正された。議決権比率35.6%や出向役員2名などの事実関係に変更はない。
他社との競合に関するリスク記載のうち、対応策の段落から「1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 経営戦略」への参照表現が削除され、文の接続が「また、」に簡素化された。発生可能性・影響度の評価やリスク内容自体に変更はない。
のれん及び顧客関連資産の計上額が前期末の4,213,213千円から当期末は3,922,647千円に減少した旨の数値更新が行われました。また、LBOスキームについて「第1 企業の概況」への参照を削除し、注記でM&A手法の説明を追加しています。発生可能性・影響度の評価や減損リスク低減策の記述に変更はありません。