事業等のリスクに「(8)中東情勢について」が新設された。中東情勢の影響によるエネルギー不足での電気料金の高騰や、原油高に伴うナフサ価格上昇による包材・プラスチック等の価格高騰が、連結業績に影響を及ぼす可能性があると記載されている。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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KAMの監査手続のうち、割引前将来キャッシュ・フローの見積りの合理性評価における質問先の記載が変更された。前年は経営環境・事業計画・業績見通しをまとめて経営者に質問としていたが、今年は事業計画の内容については経理責任者に質問する形に改められた。その他の手続内容に変更はない。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち内部統制の評価の記載が簡素化された。前年は固定資産の減損損失の認識要否に関する統制、特に割引前将来キャッシュ・フローの見積りにおける不合理な仮定を防止・発見する統制に焦点を当てた旨が記載されていたが、今年は「店舗運営に係る資産の減損」に関連する内部統制の整備・運用状況の評価という表現に変わり、焦点の具体的記述が削除された。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等の適用に伴う会計方針の変更の注記が、今年は記載されていない。前年の記載では、当該変更による連結財務諸表への影響はないとされていた。
貨物自動車運送収入に関するIT統制の有効性評価というKAMの主題は変わらないが、輸送事業の外部顧客売上高が554,126百万円から630,890百万円に更新された。対象範囲は西濃運輸単体(輸送事業売上の53%)から、セイノースーパーエクスプレス及び九州西濃運輸を加えた3社(同61%)に拡大され、集計処理の記載にも「月別・荷主別」が追加された。
前年は「産業機械関連事業」の単一セグメントであるため記載を省略していたが、今年は「産業機械関連事業」と「ソリューション事業」の2つを報告セグメントとして記載している。各セグメントの事業内容(製粉・飼料・食品工場向け機械及びプラント設備の製造・販売・施工等、システム・IT関連サービス等)も新たに説明されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の記載に、経営者が利用した評価専門家の適性・能力・客観性の評価と、評価報告書の主要な仮定(将来売上、顧客減少率、収益性、割引率、耐用年数、税効果等)を事業計画や過去実績、受注状況等と照らして検討した監査手続の記述が新たに追加された。前年にはこの部分の記載はなかった。
監査上の主要な検討事項(KAM)に、株式取得に関する監査手続の記載が新たに追加された。株式取得の目的・取引条件・関連当事者取引としての承認状況の確認、および取得原価配分で識別された顧客関連資産・受注残の内容や評価手法の妥当性の検討が記載されている。
KAMの対象が「関連当事者を相手先とした株式取得取引の合理性」から「株式会社デジサインの株式取得に係る取得原価配分及びのれん等の会計処理」に変更された。前期は暫定処理だったが、当期に取得原価配分が確定し、顧客関連資産54,000千円、受注残8,000千円、繰延税金負債21,445千円が認識され、のれんは前期記載の142,056千円から101,502千円となった。顧客関連資産等の公正価値測定の仮定に関する記載が加わった一方、関連当事者との取引としての合理性検討も引き続き記載されている。
監査上の主要な検討事項(工事契約に係る収益認識)の趣旨・決定理由は前年と同じで、記載の整理・言い換えが中心。一定の期間にわたり認識した計上額は、前年3,637,199千円から当年2,335,217千円へと変わり、「売上高」としての記載に改められた。
前年は「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に伴う会計方針の変更が連結・個別の双方で記載されていたが、当年は「該当事項はありません。」となった。前年の記載でも連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされており、実質的な影響額を伴う変更ではない。
事業等のリスクに「(12)従業員の長時間労働に関するリスク」が新設された。時間外労働の上限規制など法令遵守が求められる中、長時間労働が従業員の健康・人的資本価値や人材確保に影響し、対応が不十分な場合は工程・コスト、行政指導・罰則による社会的信用低下を通じて業績に影響し得るとされた。対応策として労働時間の適正管理、業務平準化、ICT活用、適正な要員配置・適正工期での受注活動などが記載された。
リスク事象として、ランサムウェア等のサイバー攻撃による事業停止と、生成AIの不適切な利用等による知的財産権の侵害が新たに明記された。対応策では「大林グループ知的財産マネジメント方針」が制定規程に追加され、従業員への教育・啓発による不正防止やリテラシー向上の記述も加わった。
前年は法人税等に関する会計基準等の適用(連結財務諸表への影響なし)の記載であったが、今年は在外子会社等の収益及び費用の換算方法を決算日の直物為替相場から期中平均相場へ変更した旨の記載に置き換わった。遡及適用により前連結会計年度の売上高が29,336百万円、営業利益が972百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が696百万円それぞれ減少している。
KAM(工事収益総額及び工事原価総額の見積り)の対象と構成は前年と同じで、数値が更新された。連結完成工事高は2,496,880百万円から2,409,378百万円、大林組単体の対象工事の割合は61.7%から57.2%、工事損失引当金は16,726百万円から8,575百万円(単体80.0%)に変化した。事業環境の説明は労務費の上昇や原価低減による損益改善に、大型工事の説明は工事進捗に加え損益改善による引当金減少に書き換えられた。
KAMの対象が前年の「のれん及び繰延税金資産の評価における事業計画の合理性の検討」から「のれんの評価」のみに変更され、繰延税金資産に関する記載が削除された。のれん残高は395,256百万円(総資産の14%)から395,585百万円(総資産の11%)となり、減損テストの使用価値算定に専門家を利用した旨や割引率の検討、IAS第36号への準拠確認の手続が追加された。
ベインキャピタル系ファンドの保有比率が51.11%から21.87%へ、東芝の保有比率が30.50%から17.59%へ大きく低下し、両者による株式売却の実施が記載された。関連当事者取引、HOYAのロックアップ、大規模公募特例に基づく流通株式比率(上場維持基準35%)に関する各項目が削除され、一部の株主について、役員選解任や組織再編等の株主総会決議に重要な影響を及ぼす可能性があるとの記述に変更された。
為替変動の項は変更がなく、資金調達環境の項で調達手段の記載が「借入れや社債型優先株式の発行等」から「社債の発行等」に改められた。金融機関の融資方針変更や信用力低下に関する詳細な記述が削除され、代わりに希望する時期・金額・条件で調達できない可能性や、財務制限条項等により事業活動が制約される可能性が追記された。
財務リスクのうち「多額の借入金及び社債型優先株式」の項目が丸ごと削除され、四日市工場土地のセール・アンド・リースバック(年間賃料2,667百万円)の記載も無くなった。のれんは395,585百万円(連結資産合計の10.7%)、繰延税金資産の純額は176,784百万円(前年は319,160百万円)に更新された。
経営戦略リスクが「長期財務モデル」の前提(市場成長・価格推移・為替等)に基づく記載から、AI需要を背景とした事業戦略に基づく記載へと全面的に書き換えられ、AI需要の不成長、データセンター向けシェアの伸び悩み、単価低迷、円安・インフレやサプライチェーン・人材不足による増強遅延が新たなリスク要因として挙げられた。設備投資の目安(売上収益の20%以内)の記述が削除され、Sandiskとの合弁契約の有効期間が四日市工場・北上工場ともに2034年までに変更されたほか、技術革新リスクにCBA技術の記載削除とOCTRAM技術開発への言及追加があった。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「取得価額の合理性及びPPAの適切性の評価」に関する監査手続の記載と、「店舗固定資産の評価」に関するKAM(有形固定資産11,084,839千円、減損損失240,344千円等)の記載が、当年では削除されている。当年の記載内容は空である。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「内部統制の評価」の項目(株式取得価額の決定及びPPAに関する内部統制の整備・運用状況の評価、取締役会による株式取得価額の承認や外部専門家の業務結果の評価への焦点)が、今年は記載されなくなった。
前期の監査上の主要な検討事項(KAM)は、株式会社アミノの株式取得価額の合理性及び取得原価配分(PPA)の適切性であったが、当期は店舗固定資産の評価に変更された。当期は有形固定資産12,335,237千円(総資産の26.2%)と店舗に係る減損損失336,183千円を背景に、減損損失の認識要否の判定に用いる将来キャッシュ・フロー見積り(既存店売上高の見込成長率、人件費の増加率等の仮定)が検討対象とされている。
燃料価格リスクの記載に、中東情勢の変化による原油価格の更なる高騰や石油製品の供給への懸念が新たに加わった。また、業績下振れ要因として「資材調達への支障」が追加された。基本的な価格改定の取組や燃料高止まりの状況の記述は前年と同様である。
国際情勢に関する言及が「ウクライナ情勢」から「中東情勢」に差し替えられた。前年は、ウクライナ・ロシアとの輸出入取引がないため業績への直接的影響はなく、原材料・燃料価格や為替を通じた間接的影響のみとしていたが、今年は原油価格高騰や石油製品の供給不安による業績への直接的な影響を懸念するとの記載になり、金利・為替等の間接的影響にも言及している。
有利子負債に関するリスク記載で、基準日が令和7年3月31日から令和8年3月31日に更新され、有利子負債依存度が27.8%から26.0%に低下しました。金利上昇が経営成績に影響を与える可能性があるという記載内容自体に変更はありません。
情報管理リスクの記載対象に、従来の顧客情報・特定個人情報に加えて「事業運営に関わる機密情報」が追加され、漏洩の懸念も個人情報のみから機密情報を含む形に拡張された。損害賠償や社会的信用の低下による経営成績への影響という趣旨は変わっていない。
「和食さと」業態への売上依存度の数値が、令和7年3月期の41.4%から令和8年3月期の38.1%に更新された。育成に注力する他業態の列挙に「回転すし北海道」が追加され、「うまい鮨勘」と「定食屋宮本むなし」の記載順が入れ替わった。リスクの趣旨や構成に変更はない。
「(11) 出退店について」のリスク記載に、新たに「新商圏での出店が計画どおりに進まない場合」が要因として追加された。あわせて文末の表現が整理されたが、その他の要因(用地確保、立地環境の変化、建築資材の高騰、人員不足)に変更はない。
のれんの減損リスクの記載文言は変わらず、基準日が令和7年3月末から令和8年3月末に更新された。のれんの内訳は、アミノが4,874百万円から4,538百万円、フーズネットが307百万円から217百万円に減少し、シンガ(96百万円)の記載が無くなり、新たに(株)すし弁慶601百万円が加わった。
鋳造事業・工業炉事業の売上高構成比が54.4%から56.7%に更新された。また、自動車業界のEV化について「加速しつつある」との表現が「近時は若干減速しているが、大きな流れは変わらない」に改められた。リスクの本質や対応方針の記載に変更はない。
報告セグメントの3区分自体は維持されたが、セイコータイムクリエーション(株)のクロック販売事業をセイコーウオッチ(株)へ移管し、同社を「エモーショナルバリュー」から「システムソリューション」へ変更、セイコーフューチャークリエーション(株)を「デバイスソリューション」から「その他」へ変更した旨が追記された。これに伴い、エモーショナルバリュー事業の主要製品から設備時計が除かれ、システムソリューション事業の製品区分もハードウェア&ソフトウェア、DXプラットフォーム、ファシリティ等に再編された。前連結会計年度のセグメント情報は変更後の区分で組み替えられている。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正)等の適用に伴う会計方針の変更の項目が、今年度では記載されていない。前年度の記載では、当該変更による連結・個別財務諸表への影響はないとされていた。
監査上の主要な検討事項が、前年のニューロアドバンスド(株)取得時の企業結合の会計処理から、当年はニューロアドバンスド(株)に係るのれんの評価(のれん11,009百万円、総資産の4.3%)へ変更された。減損の兆候の有無の判定や、売上高増加という主要な仮定の不確実性が検討対象となり、監査手続も取得原価配分の検討から、事業計画と実績の比較や内部統制の評価へ移った。当年度末において減損の兆候は認められないと判断されている。
前年にあった継続企業の前提に関する注記が記載されなくなりました。
ウクライナ情勢に関する記載が「長期化」および中東情勢の緊迫化を含む内容に改められ、ロシア・ウクライナの売上比率は連結売上高の1%未満から0.1%未満へ、中近東の売上は連結売上高の1%程度と新たに明記された。また、地政学リスクや原油価格高騰が長期化・深刻化した場合に、部材調達困難による生産遅延・停止や販売・サービス活動の制限が経営成績・財務状況に影響しうるとの記述が追加され、従来の「影響は軽微」との表現は削除された。
対応が必要な規制として、2026年1月公表の臨床意思決定支援ソフトウェア・ガイダンスが新たに追記された。また、当連結会計年度に無線通信やバッテリ輸送等の法規制対応の遅れが生じたものの年度末までに概ね完了したこと、2026年4月から「法規対応推進会議」で定期的に進捗管理する体制を構築したことが追加された。
情報セキュリティの項目で、CSIRT体制や教育・訓練の強化による対策の記述が追加された。また、2025年2月に生成AI利活用ガイドラインを策定し、全役員・社員等に教育・訓練を実施している旨が加わった。リスク内容や影響に関する記載自体は変更されていない。
品質問題の項目で、当連結会計年度のリコール件数の記載が国内外4件(ソフトウェアの品質向上等に取り組み)から国内1件(自主回収を実施)に変更されました。また、期末の製品保証引当金は17億5千万円から18億5千万円に更新されています。リスクの説明部分や管理体制の記載に変更はありません。
システム受託開発の収益認識に関するKAMで、対象は変わらず、監査手続の記載が一部変更された。進捗度の妥当性検討が金額的重要性等に基づき抽出したプロジェクトに限定され、見積総原価の変更プロジェクトの承認確認の手続が、取締役会議事録や会社のモニタリング資料等を閲覧して変更の必要性を確かめる手続に置き換わった。他は表現の微修正である。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)にあった「減損損失の測定に用いる使用価値の見積りの合理性」の項目が、今年の記載では削除された。前年は将来キャッシュ・フローの前提となる受注予測の精度評価や、電動自動車の構成割合増加の仮定に関する外部市場データとの整合性確認などの監査手続が記載されていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)として「引当金計上の可否の検討」が新たに記載された。譲渡取引が完了する可能性を評価するため、譲渡先と監督官庁の協議記録の閲覧、認可手続の状況に関する質問、過去の認可実績の統計資料の確認といった監査手続が示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節に、「本取引の合理性の検討」という見出しの記載が新規に追加された。持分譲渡の経緯を理解するため取締役会議事録を閲覧し、中期経営計画との整合性を経営者に質問したこと、また持分譲渡契約書の取引条件が関係会社の状況に照らして合理的であることを取締役会決議時の資料に基づき確認したことが記載されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち内部統制の評価の記載が変更された。前年は固定資産の減損会計における将来キャッシュ・フローの見積りに関する内部統制を評価対象としていたが、今年は取引の実行時に事業上の経済合理性や取引条件の合理性を確認する内部統制の評価に置き換わっている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、前年の「固定資産の減損損失の測定に用いる使用価値の見積りの合理性」から、「関係会社出資金の譲渡に伴う損失に備えるための引当金の計上に関する会計処理の適切性」に変更された。BASF戸田バッテリーマテリアルズ合同会社の出資持分全部をBASF Battery Materials and Recycling GmbHへ譲渡する契約(2026年2月26日付)に伴い、関係会社出資金譲渡損失引当金繰入額3,016百万円(親会社株主に帰属する当期純損失の87%)が計上され、期末時点で監督官庁の認可が未了である点も検討理由に挙げられている。
原燃料調達リスクの記載で、前年にあった「物流2024年問題や調達先における労働者の確保問題、人件費の高騰等による価格転嫁の要請」への言及が削除され、新たに「中東情勢による石油関連原燃料の供給不安や大幅な価格上昇等」への言及が追加された。その他の記載(供給元依存、価格変動の吸収策、財政状態及び経営成績への影響の可能性)は変更されていない。
予期し得ない事業環境急変に関するリスクの例示が、前年の「米中デカップリングの深刻化等」から、今年は「中東情勢の長期化、中国の輸出規制の深刻化等」に差し替えられた。リスクの構造や影響の記述(資金繰り、財政状態、経営成績への重大な影響の可能性)に変更はない。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正)等の適用に伴う会計方針の変更の注記が、今年は記載されていない。前年の記載では、連結・個別ともに財務諸表への影響はないとされていた。
前年に記載されていた、2022年改正の法人税等会計基準等の適用に伴う会計方針の変更(連結・個別とも)の記載が、今年は削除されている。前年の記載では、当該変更による連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち、「事業計画における経営者の仮定の適切性の評価」に関する監査手続の記載が、今年度の報告書では削除された。前年は、主力製品の将来販売数量の仮定の評価や、立上げ段階にある事業の計画と実績の比較といった手続が記載されていた。