監査上の主要な検討事項(KAM)「原価総額の見積りの適切性」における監査手続の記述について、「比較を行った」が「比較分析を行った」に、「理由」が「要因」に、「検討し」が「分析し」に変更された。手続の内容や対象に実質的な変更はなく、表現の調整にとどまる。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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KAMの内部統制評価の記載で、「内部統制の整備状況及び運用状況について評価を行った」が「整備状況及び運用状況の有効性を評価した」に改められた。また、製造着手後の状況変化に関する統制の記述が「原価総額に反映」から「原価総額の見積りに反映」へ、「適時・適切に」が「適時かつ適切に」へ修正された。実行予算作成プロセスや着目した統制項目の内容自体に変更はなく、文言の調整にとどまる。
監査上の主要な検討事項(一定期間にわたり充足される履行義務に係る原価総額の見積り)の対象は前年から変わらず、売上高は21,578,662千円から20,737,290千円へ、一定期間にわたり認識する売上高は20,095,890千円から19,115,208千円へと数値が更新された。そのほかは文言の整理・言い換え(「調達価格等」が「部品費等の調達価格等」になる等)にとどまり、実質的な内容の変更は見られない。
ウイルス感染症リスクの記載で、感染対策の対象者が「従業員及び出入業者等」から「従業員、来場者及び取引先等」へ変更された。リスク内容や影響の記述、対策の種類に変更はない。
コーティング事業の固定資産の減損に関するKAMが継続して記載されているが、計上減損損失は791,353千円から106,556千円へ減少し、有形固定資産は17,935,596千円、無形固定資産は1,272,962千円に更新された。割引前将来キャッシュ・フローの重要な仮定は、販売数量及び事業計画後の成長率から、売上高の成長率、限界利益率及び固定費に変更された。監査手続では、感応度分析、重要な設備投資額と契約書との整合性、減価償却費の計算、減損損失の資産配分の検討などが追加され、事業計画後の成長率と外部データの比較は記載されなくなった。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準・適用指針)の適用に伴う会計方針の変更に関する記載が、当年は削除されている。前年の記載では、連結・個別財務諸表への影響はないとされていた。
事業等のリスクから「(7) 自然災害・事故等について」の項目が削除された。前年は、出店地域での大地震・台風等の自然災害や予期せぬ事故により店舗や出店先商業施設が被害を受けた場合に、営業活動が制約され経営成績に影響する可能性を記載していたが、今年の記載には当該項目が存在しない。
前年に記載されていた「売上債権について」のリスク項目が今年は削除された。前年はショッピングセンター内賃借店舗の日々の売上金をデベロッパーに預託する「デベロッパー預け金」について、預託先が倒産した場合に全額回収できない可能性を記載していた。
前年の有価証券報告書にあった「(3) 敷金及び保証金について」の項目が今年は記載されていない。前年は、テナント出店に伴う敷金・保証金について、賃借先の倒産等により全部または一部が回収できなくなる可能性が示されていた。
前年の有価証券報告書にあった「(2) 流行について」のリスク項目が今年は記載されていない。前年は、レディースバッグ類・鞄類・小物雑貨類等の販売が商品の流行の影響を受け、売上の低下や滞留在庫の陳腐化に伴う損失が生じる可能性を記載していた。
前年に記載されていた「出店政策について」のリスク項目(テナント出店の条件に合致する物件数や退店店舗数が当初予定と異なり、経営成績に影響を及ぼす可能性)が、今年は記載されていない。代替となる記載の有無は提示された範囲からは確認できない。
法的規制の対象として列挙されていた「個人情報保護」が削除され、消費者保護・環境リサイクル・独占禁止等のみの記載となった。また、取締役会、コンプライアンス委員会及び内部監査を通じて重要リスクの特定・評価・モニタリングを行う旨の取組の記述が追加された。
事業等のリスクに「情報システム及び情報セキュリティ・サイバーセキュリティに関するリスク」が新規項目として追加された。基幹システム・POS・ECサイト等の障害や、サイバー攻撃による個人情報・機密情報の漏洩が業績・企業価値に影響し得ることが記載され、バックアップ体制、情報セキュリティポリシー、従業員教育、委託先管理などの対策も併記されている。
事業等のリスクに「サステナビリティ・気候変動に関するリスク」が新規項目として追加された。異常気象による需要構造の変化、原材料・エネルギーコストの上昇、サプライチェーンの途絶・規制、サステナビリティや人権・環境配慮への要請への対応不足による企業価値への影響をリスクとして認識している旨が記載され、TCFD提言に基づく体制整備や温室効果ガス排出量の削減、サステナブル素材の活用拡大などの取り組みも示されている。
前年はコロナ禍を例とした大規模感染症による店舗休業・消費縮小・商品調達不全のリスクが中心であったが、今年は地震・台風・水害・火災等の自然災害を含む記載に拡充され、店舗・本部機能・物流拠点の集中配置に伴う影響が明記された。あわせて「危機管理規程」に基づく危機管理体制の整備や関係機関との連携といった対応策の記述が追加された。
事業等のリスクに「人的資本に関するリスク」が新たに追加された。販売スタッフや商品企画・デジタルマーケティング・サプライチェーン管理を担う人材の確保・育成に競争力が依存しており、人材不足や従業員エンゲージメントの低下がブランド価値及び業績に影響を及ぼす可能性があると記載されている。あわせて、人事戦略の推進、教育研修・評価・処遇制度、人的資本に関する指標・目標のモニタリングなどの対応策も記載された。
事業等のリスクに「投資判断(M&A・アライアンス)に関するリスク」の項目が新たに追加された。事前の見積りと実績の乖離やPMIの停滞により、期待した収益が得られず減損損失の計上等で業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性が記載され、外部専門家の活用やPMI体制整備といった対応策も示されている。
事業等のリスクに「サプライチェーン及び海外事業に関するリスク」の項目が新たに追加された。海外協力工場での生産や海外市場での販売拡大に関し、政治・経済情勢の変化、紛争、感染症、環境規制の変更等により生産・物流の停滞や調達コスト上昇が生じ得ると記載し、生産拠点・調達先の分散化や情報収集体制の強化といった対応も示している。
事業運営に関するリスクとして、出店政策・店舗ポートフォリオ、賃借物件の敷金及び保証金、売上債権・預託金の3項目が新たに記載された。出店後の売上未達や退店時の費用負担、デベロッパー倒産時の敷金・保証金や預託金の回収不能の可能性とその管理方法が説明されている。
事業等のリスクの項目に「事業環境に関するリスク」の見出しが新たに記載され、(1)国内市場の動向(少子高齢化・人口減少、実質賃金の伸び悩み等による鞄・雑貨支出の縮小可能性)と(2)ファッション・ライフスタイルの変化(トレンドの影響、在庫・値引きによる収益性低下)の2項目が追加された。各項目にPB/NPB強化やEC・BtoB・海外展開、データ活用によるトレンド分析などの対応策も併記されている。
ファンド事業に係る商品出資金の計上額が51,778百万円から76,363百万円へ、販売用航空機等が25,488百万円から15,152百万円へ変動し、総資産に占める割合も商品出資金が48%から68%、販売用航空機等が24%から13%へ変わった。また、販売用航空機等の評価方法の記載が「個別法による原価法」に加えて「有形固定資産に準じて償却を行っている」旨に改められた。KAMの対象(ファンド事業における商品出資金及び販売用航空機等の評価)自体は前年と同一である。
事業等のリスクの前文に、「これらのリスクについては、取締役会等において随時、確認・議論を行なっております」との一文が追加された。リスク項目そのものの変更ではなく、リスク管理体制に関する記述の追加にとどまる。
監査上の主要な検討事項(商品出資金及び販売用航空機等の評価)に係る実証手続の記載が一部変更された。評価損計上要否の検討対象を組成日からの経過日数を基に監査人が必要と判断した案件に限定する旨が明記され、正味売却価額の検証では過去案件との比較に加え、期末日以降の販売実績が把握可能なものは当該実績とも比較する手続が追加された。その他は表現の軽微な修正にとどまる。
情報漏洩リスクの記載において、「顧客」という定義用語(投資家及び借り手の総称)を廃止し、「投資家及び借り手(レッシー)」と直接記載する形に改められた。リスクの内容や対策、影響に関する記述に変更はない。
財務制限条項に関するリスクの本文は変更がなく、参照先の記載のみが修正されています。事業の状況の参照先が「重要な契約等」から「(1)ローン契約に付される財務上の特約」まで具体化され、経理の状況の参照先から「注記事項(追加情報)」が削除されました。
ファンド事業リスクの各項目で文言が整理された。②では売却価格下落時の影響が「以後に組成するファンドへの投資意欲低下」と明記され、⑥では海運会社への言及とリース物件の購入時期という表現が加わった。⑦ではABLへの「依存」が「委託」に改められ、関係維持困難時の影響が「対応に時間がかかる間の組成・販売停止」に限定され、⑧では参照先契約が商標使用許諾契約と業務提携契約に具体化された。
前期にあった「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準)の適用に関する記載が、当期の会計方針変更の項目から削除された。前期の記載では、連結・個別財務諸表への影響はないとされていた。
前年は単一事業のためセグメント情報の記載を省略していたが、今年は「ペットコマース事業」と「ペットメディア事業」の2つを報告セグメントとして記載した。株式会社FLAFFYの株式取得による連結子会社化に伴い「ペットメディア事業」が新設され、前連結会計年度分も変更後の区分で組み替えて記載している。
KAMの対象名称が「Eコマースに関する売上高」から「ペットコマース事業に関する売上高」に変更され、売上高の記載額も9,032百万円から7,420百万円に変わった。決定理由から一部ナショナルブランド商品の商流変更への言及が削除され、監査手続では手作業による修正の有無の検証が追加された一方、通常取引と比較して著しく売上額が大きい取引の検証が削除された。
「その他」の項目に新たに「のれん減損に関するリスク」が追加され、過去の企業結合に伴うのれんについて、業績悪化等で子会社等の収益性が低下し割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回る場合に減損処理を行う可能性が記載された。既存項目では有利子負債が1,111,691千円(依存度33.6%)から1,116,519千円(同35.3%)へ、潜在株式数が295,000株(15.7%)から289,600株(15.3%)へと数値が更新され、項目番号が繰り下がっている。
新たにリスク項目「主要SNSのユーザー利用動向やプラットフォームの規制変更等について」が追加され、ペットメディア事業がInstagramを中心としたSNS上のマーケティングに依拠する点や、広告規制変更・セキュリティ不備の影響が記載された(以降の項目番号は繰り下げ)。また、他社EC出店店舗の売上比率が約58%から約60%、主要仕入先の割合が3社約84%から2社約72%に更新され、事業名称が「ペットヘルスケア事業」から「ペットコマース事業」に、「D2C」が「DTC」に変更された。
新たに「④市場環境の急激な変化に伴うブランド価値の毀損リスク」が追加され、ペットメディア事業におけるSNS等での評判拡散やトレンド変化によるブランド毀損の可能性が記載された。あわせて「法的規制等」の項番が④から⑤へ繰り下がり、Eコマース市場規模データが2024年分(26.1兆円、前年比5.1%増)に更新され、事業の呼称が「ペットヘルスケア」から「ペットケア・ペットコマース」へ変更された。
事業等のリスクに「(8) 金利の上昇」が新たに追加された。固定金利による長期資金中心の調達で影響を抑制しているものの、金利上昇が長期に亘り継続する場合は借換時の資金調達コスト増加を通じて業績が影響を受ける可能性があると記載されている。
項目①の見出しが「市場競争の進展」から「電力小売市場における競争の進展」に変更されたが、本文に変更はない。項目③は見出しと本文が改められ、価格変動リスクに加えて燃料の調達困難化リスクが新たに明記され、安定的な燃料調達が困難となった場合も業績に影響し得る旨が追加された。燃料費調整制度による影響緩和は価格変動リスクに限定される記載となった。
前文に「リスクマネジメントについて」が新設され、リスク管理規程やISO31000・COSOフレームワークを参照したPDCAによるリスク管理体制、経営企画部によるリスク抽出・評価、常務会・取締役会・内部監査部門・監査等委員会の関与が説明された。あわせて、各リスクを発生可能性・影響度・時期で3段階評価した一覧表(大区分・中区分別)が追加された。
報告セグメントの区分(スポーツクラブ・ホテル・不動産の3事業)は変更なし。店舗数・物件数が更新され、スポーツクラブが99店舗から95店舗、ホテルが36店舗から38店舗、賃貸マンションが52棟から51棟(「主に愛知県内」の表現に変更)となり、不動産事業に「TOSHO BLDG」等のテナントビル3棟が新たに加わった。
法的規制の一覧表において、従来記載されていた「下請代金支払遅延等防止法(下請法)」が「中小受託取引適正化法」に置き換えられた。管轄省庁は中小企業庁のままで、その他の規制法や本文の記載に変更はない。
KAMの対象が、前年の「棚卸資産の評価及び買付契約評価引当金」から「棚卸資産の評価」のみに変更され、買付契約評価引当金に関する記載が削除された。一方、社外取締役を譲渡人とする株式会社リクロスエクスパンションの全株式取得(1,614百万円)が、関連当事者取引として新たにKAMに追加された。棚卸資産の計上額は13,083百万円(総資産の18.5%)から12,704百万円(同19.5%)となった。
当連結会計年度より、組織体制の変更および一部製品の対象セグメント見直しに伴い、報告セグメントの区分が変更された旨が新たに追記されました。あわせて、前連結会計年度のセグメント情報は変更後の区分に基づき作成したものを記載していると説明されています。メディカルの製品区分の記載自体(医療用資材、化粧品、水処理用資材)は変更されていません。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、前年のセーレンKST株式会社に係るのれんの減損処理の要否(のれん残高318百万円)から、当年はNBセーレン株式会社の株式100%取得による企業結合の会計処理の妥当性(特定勘定4,491百万円を計上)に入れ替わった。監査上の対応も、のれんの事業計画の遡及的検討から、取得原価の配分や特定勘定の計上額の妥当性検討へと変更されている。
事業等のリスクに「(12) グループ内連携・シナジー創出について」が新設された。NBセーレン(株)をはじめとするグループ会社間の連携強化や事業最適化において、構造改革やビジネスモデルの変革が計画どおり進まない場合や想定したシナジー効果が十分に発現しない場合、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があると記載されている。
情報管理リスクの記載に、高度化するサイバー攻撃やランサムウェア等の脅威が原因として新たに明記され、想定される事象に情報流出に加えてシステム障害が追加された。対策内容や影響の記述(損害賠償、業績・財政状態への影響)に変更はない。
急速な技術革新リスクの項目に、AI(生成AIを含む)技術の急速な進展が事業機会となりうる一方で、既存のビジネスモデルや競争環境に変化をもたらす可能性があるとの記述が追加された。その他の記載(対応策や競争力を保てない可能性に関する記述)に変更はない。
海外活動に潜在するリスクの記載に、「通商・関税政策の動向」および「地政学リスクの顕在化等」が新たにカントリーリスクの要因として追加された。対象国や対策、予想を超える可能性があるとの記述に変更はない。
監査上の主要な検討事項(KAM)の監査手続の記載のうち、実行予算原価・工事原価総額の見直しに関する見積額の合理性の検討(④)と、工事進捗度に対する監査手続(⑤、進捗度と期間経過率の乖離や実際発生原価の月次推移の著しい増減への対応)の記載が、今年は削除された。手続の記載の整理とみられ、KAMの対象自体の変更は読み取れない。
監査上の主要な検討事項(工事進行基準による収益認識)の監査手続に、新たに④実行予算原価・着工後の工事原価総額の見直しの合理性検討と、⑤工事進捗度(実際発生原価)に対する監査手続が追加された。前期の記載は工事損益率や原価総額見積りの増減要因の検討(③)のみで、今期は見積根拠資料の閲覧や進捗度と期間経過率の乖離検討など手続の記載が拡充されている。
前年に記載されていた、グローバル・ミニマム課税制度に係る法人税等の会計処理に関する実務対応報告第46号の適用(会計方針の変更)の記載が、今年は削除されている。前年は連結・個別ともに財務諸表への影響は軽微と記載されていた。
前期にあった「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正)の適用に関する会計方針変更の記載が、当期では削除された。前期の記載では、連結・個別ともに当該変更による財務諸表への影響はないとされていた。
主要原材料の価格変動・調達リスクの項目に、中東情勢の不安定化による原油供給への影響を背景として、橋梁製作・架設工事で使用する塗料・シンナーの調達が困難となる可能性を示す記述が追加された。調達コストの増加や必要量の確保遅延により、製造工程や工期に影響を及ぼすおそれがあると記載されている。
前年は法人税等に関する会計基準(2022年改正)の適用に伴う会計方針の変更で影響は軽微またはなしとされていた。今年は子会社の合併に伴う年金資産統合を受け、退職給付見込額の期間帰属方法を給付算定式基準へ、未認識数理計算上の差異の費用処理方法を定額法へ統一する変更に差し替わり、遡及適用により前期の退職給付に係る負債が355百万円減少、利益剰余金が295百万円増加するなど、数値影響が明記された。