前年に記載されていた「中長期的な経営戦略に影響を及ぼす可能性があるリスク」の項目(国内人口の減少・少子高齢化、ICT・デジタル化、気候変動、人権・DE&I)とそれぞれの対応策が、今年の事業等のリスクの該当節から全面的に削除されている。記載の移動の有無は、この比較対象からは確認できない。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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前年に記載されていた「(1)事業運営に影響を及ぼす可能性があるリスク」の見出し配下の6項目(自然災害・感染症拡大、海外の社会情勢、国際情勢、事故・法令違反・不祥事等、国内の社会情勢・法的規制等、金融情勢・株価・為替)と各対応策の記載が、当期の抽出内容では空になっている。比較対象の記載自体が欠落している状態で、個別リスクの削除か構成変更・抽出上の差異かは本データからは判別できない。
比較対象の前年側に記載が無く、今年度版に「当社グループのリスク」の節が新規に記載されている。自然災害、感染症、地政学・カントリーリスク、事故、情報システム障害、コンプライアンス、人権・DE&I、金利・為替、物価変動、人財戦略など11分類の重要リスクについて、リスクシナリオと対応策が表形式で示されている。抽出上の差分であり、記載内容の実質的な増減かどうかは前年資料の構成にも依存する。
事業等のリスクの節に「(1)リスクマネジメント体制」の項目が新規に記載された。リスク管理計画の実行と評価の見直しを継続的に実施し、経営企画部が統括、各グループ会社(西日本鉄道では各業務組織)が主体となり、新たな重要リスクへの対応はESG推進会議で審議・モニタリングする体制が説明されている。
前文において、リスク管理の根拠として「西鉄グループリスクマネジメント規程」が新たに明記され、リスク顕在化時の被害拡大防止・損害極小化という目的が追記された。一方、財政状態等に重要な影響を及ぼす可能性のあるリスクの導入文、将来に関する記述の注意書き(提出日現在の情報に基づく旨)、予見困難なリスクは記載しない旨の文言が削除された。
前年度に記載されていた会計方針の変更の項目(法人税等に関する会計基準等の適用、およびグローバル・ミニマム課税制度に係る実務対応報告第46号の適用)が、今年度は記載されていない。前年度はいずれも連結財務諸表・財務諸表への影響がないか軽微である旨が記されていた。
前年度の監査報告書で記載されていた監査上の主要な検討事項(KAM)「固定資産の減損」の項目が、当年度では記載されなくなった。前年度は有形固定資産23,038百万円・無形固定資産1,854百万円(総資産の約37%)を対象に、館林工場及び英国子会社等で減損損失145百万円を計上した件がKAMとされていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節に、土地の比準価格および建物の再調達原価を利用可能な外部データと比較し、鑑定評価額の妥当性を検討したとの監査手続の記載が新たに加わった。前年は当該記載がなく、鑑定評価額を用いた資産評価に関する監査対応が追加された形である。
監査上の主要な検討事項(KAM)の項目として、「不動産鑑定において、対象不動産の個別性及び市場性を加味した評価手法が選択・適用されているかどうかを検討した」という見出しが新たに追加された。前年は該当する記載がなく、不動産評価に関する監査対応が新たに記載されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)の節に、不動産鑑定評価書の閲覧と、経営者が利用した不動産鑑定の専門家への質問により、鑑定評価額の前提条件・評価手法・評価額決定に至る判断過程を把握したとの監査手続の記載が新たに追加された。前年は当該記載がなかった。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、館林工場の固定資産の減損が新たに記載された。営業損益の継続的なマイナスから減損の兆候を識別し、帳簿価額を正味売却価額まで減額して減損損失1,126百万円を計上しており、有形・無形固定資産は総資産の約35%を占める。正味売却価額は外部の不動産鑑定評価額を基礎としており、監査人は評価手法・前提条件の妥当性を評価専門家の関与のもとで検討した。
前期の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「顧客関連資産(顧客関係及び受注残)への取得原価の配分及びのれん」の項目が、当期には記載されていない。評価専門家の関与、割引率・事業計画の整合性検討、償却期間の合理性評価などの監査手続の記述も併せて無くなっている。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「cinraの株式取得」に関する項目が、今年の記載では削除された。前年は取得対価の基礎となる株式価値算定や事業計画の仮定の評価に関する監査手続が記載されていたが、今年は該当項目が見当たらない。
会員収入に係るKAMは継続されているが、会員収入額が58,541百万円から54,947百万円に、連結売上高に占める割合が約76%から約71%に更新された。また、前年にあった株式会社cinraの株式取得に係る会計処理及びのれん・顧客関連資産の評価に関するKAMが削除された。
前年は①加入者獲得、②コンテンツ、③BS利用などの事業領域別・約10項目の構成だったが、今年は「リスク管理委員会が特定した重要リスク」として災害、法令違反、人権、サイバー攻撃、株式の買い占め、感染症、人財流出、円安・インフレ、多額の賠償請求、投資有価証券など24項目以上に再編・細分化された。人権、株式の不当な買い占め、人財の大量流出、決済代行会社等の障害、法令違反発覚後の措置遅延、広報対応の誤りなど、新たな独立項目が追加され、既存の加入者・BS・B-CAS・個人情報等の記載は項目を組み替えて引き継がれている。
前年に記載されていた、2022年改正の法人税等に関する会計基準等の当期首からの適用に関する会計方針変更の注記が、今年は記載されていない。前年の記載では、連結財務諸表および財務諸表への影響はないとされていた。
リスク管理の運用状況に関する記載で、「及び」を「および」、「行っております」を「行なっております」とするなど、送り仮名や表記の統一的な修正のみが行われている。リスク管理体制や活動内容そのものに変更はない。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正会計基準)の適用に伴う会計方針の変更の記載が、当年度は削除された。前年度の記載では、連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)にあった「企業結合に伴う負ののれん発生益の金額の妥当性の検討」に関する監査手続の記載(取締役会議事録・株式譲渡契約書の閲覧、専門家の評価の検討、再計算など)が、当年は記載されていない。当該KAMの対象が当年は含まれなくなったことを示す。
監査上の主要な検討事項(KAM)から、企業結合に伴う負ののれん発生益の算定に関する内部統制の整備・運用状況の評価に関する記載が削除された。当期の報告書では該当する記載が見当たらない。
監査上の主要な検討事項(KAM)の中で、新たに「(3)割引率の適切性の評価」に関する記載が追加された。監査人が属する国内ネットワークファームの評価の専門家が、外部情報等に基づき独自に見積った割引率と比較検討したことが記載されている。
前年は「関西熱化学株式会社の株式取得に伴う負ののれん発生益の金額の妥当性」に関する監査上の主要な検討事項が含まれていたが、今年はその記載が無くなっている。また、割引前将来キャッシュ・フローの見積りの評価手続は、事業計画・予算との整合性の検討や過年度の計画達成状況を踏まえた不確実性の検討などが追加され、手続の記載が拡充されている。
アルミ板事業に関するKAMの題目が「減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性」から「固定資産の評価の妥当性」に変更された。前年は減損の兆候に基づく認識要否の判定が論点であったが、当年は減損損失20,985百万円が実際に計上され、割引前将来キャッシュ・フローが帳簿価額を下回ったため認識が必要と判定されたこと、使用価値による回収可能価額の測定や割引率の算定(高度な専門知識を要する)が新たに論点として記載された。
監査上の主要な検討事項における内部統制の評価の記載が、「固定資産の減損損失の認識の要否の判定」に関する内部統制から「固定資産の評価」に関する内部統制へと、対象を示す表現が変更された。手続の内容に関する具体的な追加・削除の記載はない。
FourQuarters Recruitment Pty.Ltd.に関するのれんのKAMが継続して記載され、のれん計上額は2,802,413千円(総資産の25.8%)から2,650,864千円(同24.5%)に減少した。事業計画の主要な仮定に「人材紹介人員数の予測」が追加され、減損の兆候判定の記述や監査手続(外部情報の閲覧内容)も一部修正されたが、減損損失を認識していない結論は変わらない。
経済状況の変動に関するリスクの記載が更新された。前年のパンデミックやウクライナ情勢への言及が、中東の地政学的リスク、インフレ、為替・金利変動、生成AIによる産業構造・労働市場の変化に置き換わり、求人抑制の表現に「凍結」が加わった。対応策も、既存コア事業の深耕・シェア拡大と事業領域の多角化に関する記述へ拡充された。
前年に記載されていた、2022年改正会計基準(法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準)の適用に関する会計方針の変更の記載が、今年は削除された。前年の記載では当該変更による連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
KAMは前年の「株式会社ファルテックの一部事業用資産について減損損失を認識せず(割引前将来キャッシュ・フローの見積り)」から、今年は「館林工場について減損の認識が必要と判断し、帳簿価額を正味売却価額まで減額して減損損失1,126百万円を計上(不動産鑑定評価に基づく正味売却価額の算定)」へ変更された。これに伴い、監査上の対応も将来キャッシュ・フロー見積りの検討から、不動産鑑定の専門家の適性評価や鑑定評価額の妥当性検討へ置き換わっている。有形固定資産は69,191百万円から69,079百万円、総資産に占める割合は25%程度から24%程度となった。
経済環境・自動車市場の項で、世界経済の不透明要因として高金利環境の長期化、中東情勢を含む地政学的緊張、エネルギー・資源価格の変動が新たに記載された。自動車業界の記述は認証不正問題や中国の買い替え支援策から電動車普及や地域別需要差へ書き換えられ、今後のリスクとして中東情勢の緊迫化による調達・物流コスト上昇の可能性が追加された。競合に関する記載は変更なし。
前年に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(2022年改正)の適用に伴う会計方針の変更の記載(連結・個別とも)が、今年は削除された。前年の記載では、当該変更による財務諸表への影響はないとされていた。
KAMの対象が「海外の大型・長期プラント建設工事全般」から、North Field East LNG輸出基地案件(NFE、完成工事高151,886百万円)とGolden Pass LNGプロジェクト(GPX、完成工事高123,036百万円、工事損失引当金の見積りを含む)の2案件に具体化された。完成工事高は456,969百万円から493,942百万円、当該方法による認識額は436,480百万円から473,558百万円に更新された。
前年の事業等のリスクに記載されていた「継続企業の前提に関する重要事象等」の項目が削除された。前年は、Zachry社の米連邦破産法申請とGPXプロジェクトからの離脱、単体の債務超過により疑義を生じさせる事象が存在していたが、当期は営業利益・当期純利益の計上や債務超過の解消等を踏まえ、重要な疑義は存在しないと判断されていた。
コンプライアンス違反の影響について、従来の「事業の遂行に多大な影響」から「刑事・行政処分等による罰則や営業活動への制約、信用の毀損等により事業の遂行及び業績に重大な影響」へと具体的に記載が拡充された。また、対策面では贈収賄、カルテル・入札談合、ハラスメント、輸出管理を特にリスクの高い項目として明示し、社内規程の整備・運用による遵守徹底を記載している。コンプライアンス委員会や内部通報制度などの体制自体に変更はなく、文章構成が整理されている。
リスク要因として、前年にあった米国の第2次トランプ政権による関税措置への言及が削除され、代わりに戦争・武力紛争の発生や長期化を含む地政学的リスクの高まりが追加された。サプライチェーンの混乱、物流制約、各国の規制・制裁強化などの具体的な影響要因も記載され、対応策の記述は地政学的リスクの注視という趣旨に改められた。
監査上の主要な検討事項(工事収益総額・工事原価総額の見積りの適切性の検証)の監査手続の記載が、番号付きから箇条書きへ変更された。実質的な追加として、証憑照合の対象にジョイントベンチャーパートナーとの契約書類が加わり、変更内容が適時に見積りへ反映されているかの検証が追記された。また、法的解釈の検証対象が「契約の改定または重要事項が協議中のプロジェクト」に変更され、現場視察に加えてプロジェクト責任者等へのヒアリングも手続に含まれた。
事業投資にかかわる損失リスクの記載は、表現の整理が中心で、事前検討の観点に「事業性、戦略的意義、リスク及びリターン等」が具体的に追記され、投資実行後のモニタリング対象に経営環境が加わった。リスクの本質や発生可能性の評価に実質的な変更はなく、末尾にISMSおよびNIST CSFの用語注記が混在している。
パートナーリスクの記載で、案件の複雑さを「技術的な複雑さ」、リスクシェアを「リスクシェアの必要性」と具体化しました。また、パートナーに問題が生じた場合の影響として、連帯責任に加え「追加的な負担を求められる場合がある」旨が追記されました。対応体制の表現は「敷いています」から「構築しています」に改められています。
リスク項目の再編が行われ、地震リスクが豪雨・洪水・台風・山林火災等を含む「自然災害リスク」に拡大され、紛争・テロ等は「地政学リスク」に統合された。新たに「品質偽証リスク」「戦略投資リスク」「サイバーアタックリスク」が追加された一方、部品廃番・調達困難による仕様変更、納期長期遅延につながる部材調達困難、人権課題への不対応のリスク項目は削除された。
リスク事象の評価方法の記載が、27項目超の個別リスク一覧とリスクマップ、気候変動リスクの表から、28リスクのラベル整理と高リスク事象7件の評価結果に再構成された。地政学、品質偽装、戦略投資、大量退職、サイバーについて影響度や発生確率の上昇が記載され、戦略投資では構造改革の実行が理由に挙げられている。前年に別項目だった気候変動リスクや感染症の個別評価の記載は表から外れた。
前年にあった、インドにGMB AUTOMOTIVE INDIA CHENNAI PVT LTDを新規設立し連結範囲に含めたことで報告セグメント「インド」を新たに追加した旨の注記が削除されました。報告セグメントは「日本」「米国」「韓国」「中国」「タイ」「欧州」「豪州」「インド」の8つで、その他の記載に変更はありません。
連結子会社(GMB NORTH AMERICA Inc.)の棚卸資産評価に関するKAMで、商品及び製品の計上額が9,684,346千円から10,805,225千円へ、同社分が3,185,244千円から2,925,091千円へ更新された。親会社単体での貸付金・売掛金の回収可能性に関する記述や「当期は変更不要と判断」との記載が削除され、監査手続の記述も一部簡素化・文言変更された(監査人への指揮・監督及び査閲を通じた実施など)。KAMの対象(同社の棚卸資産評価)自体は変わっていない。
為替変動リスクの項目で、連結売上高に占める海外売上高比率が91.7%から90.9%へ、直接輸出による売上高比率が51.8%から51.4%へと更新されました。為替リスクへの対策やリスク評価に関する記載内容に変更はありません。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)にあった「個別所得金額の発生見込の適切性の評価」の項目が、今年は記載されていない。前年は繰延税金資産の回収可能性に関し、事業計画の承認確認、需要予測への質問、過年度見積りと実績の比較などの監査手続が記載されていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、「(2)見積原価総額の妥当性の評価」が新たに記載された。一定金額以上の受注損失引当金を計上している契約について、原価積算資料との照合、過去の同種製品の材料単価との比較、原材料価格変動や設計・工程変更の可能性に関する管理者への質問といった監査手続が示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)における内部統制の評価対象が、前期の「繰延税金資産の回収可能性の判断(将来課税所得の見積りプロセス)」から、当期は「受注損失引当金の計上プロセス」に変更された。KAMの対象項目の入れ替えにあたる記載の変更である。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、前年の「グループ通算制度に係る繰延税金資産の回収可能性に関する判断の妥当性」から、「受注損失引当金の見積原価総額の妥当性」に入れ替わった。当期は受注損失引当金1,310,429千円が計上され、原材料の価格変動や設計・工程変更による作業工数の増加に伴う見積原価の不確実性が決定理由として記載されている。
情報セキュリティリスクの記載に、取組として「システムの安定稼働」が加わった。また、サイバー攻撃等に起因するシステムの機能不全が発生要因として新たに明記され、想定される影響として「事業の中断」が追加された。
監査上の主要な検討事項(決算期末付近の売上高の発生及び期間帰属)の対象は前年と同一で、ソリューション事業の外部顧客売上高が13,150,858千円から15,582,335千円、プロダクト事業が7,083,859千円から8,408,679千円に更新され、連結売上高に占める割合も97.1%から97.8%に変わった。また「会社の」という限定語が一部の文言に追加された。
前年に記載されていた、2022年改正の法人税等に関する会計基準等の適用に伴う会計方針の変更の注記が、今年は削除されている。前年の注記では、連結財務諸表への影響はないとされていた。
「その他リスク」にe.「中東情勢の緊迫化に伴う事業環境の変化」が新たに追加された。当社製品の原材料・部品にナフサ由来の化成品や樹脂が多く使われ、調達先の各国で原油・ナフサの供給に影響が生じていると認識しており、情勢次第では製造原価・経費の上昇や製品販売・サービス供給への影響が業績と財務状況に及ぶ可能性があると記載された。a〜dの既存項目に変更はない。