固定資産の減損に関するKAMで、有形・無形固定資産の計上額が14,713,146千円から17,208,132千円に、減損損失が50,191千円から310,304千円に増加し、対象会社も入れ替わった。あわせて、のれん2,402,333千円に係る「のれんの減損の兆候判定」が新たなKAMとして追加され、売上高成長率を主要な仮定とする事業計画の検討や取得時計画と実績の比較などの監査手続が記載されている。
有価証券報告書の変化点
前年の有報と比べて文章が変わった箇所を、重要度の高い順に表示します。
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前年に監査上の主要な検討事項(KAM)とされていた「サイバー攻撃に伴うシステム障害への会社による対応の検討」が当年の記載から削除され、返金負債の見積りのみが残った。返金負債については、計上額が連結6,685百万円から6,673百万円、株式会社KADOKAWA単体5,234百万円から5,064百万円に更新され、基準日が2026年3月31日に変更された。監査手続の内容に変更はない。
法令違反リスクの記載が、前年の下請法違反(2024年11月勧告)から、フリーランス法違反による公正取引委員会の勧告(子会社グロービジョン(株)に対する2025年12月の勧告、および当社に対する2026年6月の勧告)に差し替えられ、業務フローの見直しや継続的モニタリングなどの再発防止策が追記された。また、前年に記載されていた2024年6月の(株)ドワンゴ専用ファイルサーバへのサイバー攻撃・情報漏洩の事案とその再発防止策の記述が削除された。
報告セグメント(インキ事業、化成品事業、加工品事業、不動産賃貸事業の4つ)の構成と事業内容に変更はなく、「及び」を「および」に、「しております」を「行っております」に改めるなど表記・文言のみが変更されている。
前年は2021年度以降のリスクアセスメントの経緯、107項目の大規模評価、次期中計に向けた全社重要リスク5項目の選定過程や「労働災害リスク」のその他リスクへの移行などを詳述していた。今年は中期経営計画「TOKYOink 2027」の全社重要リスク5項目(内容は前年選定のものと同一)を示し、当年度は通常のリスクアセスメントで新たな全社重要リスクの追加はなかったと簡潔な記載に改められた。
リスクマネジメント体制の記述が簡素化され、2024年4月のガバナンス体制見直しや各委員会の連携に関する記述、中期経営計画「TOKYOink 2027」の全社重要リスクの決議日(2024年12月・2025年2月)が削除された。あわせてBCM事務局による年度別のBCP構築実績、2024年度のIT-BCP着手、備蓄品再整備、代替生産検証などの記載もなくなり、全社重要リスクの決定プロセスは「中期経営計画策定年度に検討する」旨の説明に整理された。
前年の有価証券報告書に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針の変更の記載が、当年では削除されている。前年の記載では、連結財務諸表に与える影響はないとされていた。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する会計方針の変更の注記が、当年度では削除されている。前年度の記載では、当該変更による連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
従来は流通株式比率が上場維持基準を充たしておらず改善期間(2026年3月期末)内に充足できない可能性を記載していたが、今期は取組みの結果すべての基準に適合したと記載に改めた。一方で、今後基準に適合しなくなる可能性、監理銘柄への指定や上場廃止に至る可能性、社会的信用・流動性・資金調達への影響といった具体的な説明が追加された。
ITへの依存に関するリスクのうち②が全面的に書き換えられ、従来の「データセンターの機能不全やインターネット障害」という記載から、クラウド基盤を前提に、サイバー攻撃の巧妙化、内部不正、クラウド設定不備による情報漏えい、データの毀損・消失などへリスクの想定範囲が拡大した。あわせて遠隔地バックアップ、アクセス制御、情報セキュリティポリシー整備、従業員教育といった対策の記述が追加された。①は「システムダウンなど」が「システムダウン等」に変わった程度の軽微な修正にとどまる。
自社工場に関するリスクの記載対象が、富士吉田工場のみから富士吉田工場及び岐阜北方工場へ拡大された。生産能力についても、岐阜北方工場の3本の生産ラインによる月間約250万本が新たに記載され、定期的な保守点検の実施に関する文言も追加された。
主要な事業内容の記載に「ウォーターサーバーレンタル」が追加され、「製造、宅配形式による販売及びウォーターサーバーレンタル」となった。報告セグメントが単一である点に変更はない。
監査上の主要な検討事項(KAM)は、前年の「店舗固定資産の減損損失の認識の判定」から、対象を株式会社Joshinに限定した記載に変更された。数値が2026年3月末時点に更新され、店舗の資産グループに係る固定資産は63,872百万円(うちJoshin分63,666百万円、総資産の27.8%)、減損損失は1,392百万円(うちJoshin分1,387百万円)となった。監査手続では、前年にあった重要な仮定の将来変動リスクを考慮した感応度分析の記載が削除された。
前年度に記載されていた会計方針の変更(法人税等に関する会計基準の2022年改正およびグローバル・ミニマム課税制度に関する実務対応報告第46号の適用)の項目が、当年度には記載されていない。前年度の記載では、いずれも連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
KAMの対象は引き続き不動産販売事業の販売用不動産等の評価で、残高は販売用不動産83,611,209千円から111,523,208千円、仕掛販売用不動産90,657,956千円から116,611,146千円に増加し、連結総資産に占める割合も76.8%から85.0%に上昇した。また、正味売却価額の算定の基礎を「事業計画」から「個々の販売用不動産等のプロジェクト計画」へと表現を改め、監査手続の記述も同様に修正された。
前年度の有価証券報告書にあった「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」等(企業会計基準第27号)の適用に関する記載が、今年度は削除された。前年度の記載では、連結財務諸表・財務諸表への影響はないとされていた。
減損に関するKAMの監査手続で、検討資料の表現が「減損の兆候、認識及び測定」から「減損の兆候の把握、認識の判定及び測定」に改められた。また、将来の会員単価について、会社が定める標準的なプランの単価との整合性を確かめる手続が新たに追加された。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に含まれていた「回収可能価額の算定」に関する監査手続の記載(割引率の算定方法の妥当性について、ネットワークファームの評価専門家を利用して検討し、インプットデータを外部公表データと照合した旨)が、今年は削除されている。
売上高KAMの実証手続について、電力売上の推定値比較や大口需要家向けガス売上の外れ値分析・契約書閲覧の記載が削除され、データ分析技法による抽出と根拠資料との照合などに置き換わった。持分法適用会社への投資KAMでは、投資額が19,608百万円(連結総資産の2.5%)から28,103百万円(同3.5%)へ増加した。あわせて、割引率に関する記述が「回収可能価額の算定に割引率が用いられる場合」へ変更された。
商品・資機材等の納入遅延リスクの要因として、従来の「調達先の工場操業停止」に加え、「中東情勢によるサプライチェーンへの影響」が新たに明記された。対応策(調達先との連携、代替調達先の調査・検討)の記載に変更はない。
電力調達価格の変動要因として、「経済情勢や中東情勢を含む地政学リスク等の影響」が新たに明記された。調達価格変動が業績に影響する可能性があるという趣旨や、相対契約の弾力性向上・調達比率の最適化といった対応策の記載に変更はない。
LNG価格の変動要因について、従来の「原油価格・為替相場等」に加え、「経済情勢や中東情勢を含む地政学リスク等」が原油価格・為替相場の変動を通じて影響する旨の記述が追加された。原料費調整制度による緩和やタイムラグ、契約更改・価格交渉に関する記載は変更されていない。
需要変動リスクの記載のうち、エネルギー需要に影響を及ぼし得る外部要因の例示が「2025年4月に発表された米国の関税措置の動向」から「中東情勢の動向」に差し替えられた。それ以外の記載(気候変動、競争環境、新規需要開発などの取組)に変更はない。
監査上の主要な検討事項(将来キャッシュ・フローの見積り)における監査手続の記載が一部入れ替わった。前年にあった「将来計画を超える期間の成長率を外部情報と照合」が、「将来の成長率等について過去の実績と外部情報を確認し不整合がないことを確認」に置き換わり、売上高の比較対象も「過去の将来計画」から「事業計画」に表現が変更された。その他の手続(経費の合理性評価、不確実性を織り込んだ独自見積り)は実質同一である。
監査上の主要な検討事項(ガス売上・電力売上)の内部統制の評価について、「特に以下の内部統制に焦点を当てた」との表現が「以下の内部統制を評価した」に改められた。また、プロセス・フロー図を作成して計上プロセスの理解を検討した旨の段落が削除された。評価対象の内部統制の列挙内容に変更はない。
感染症の流行に関するリスク記載から「新型コロナウイルス等の」という具体的な感染症名が削除され、「大規模な感染症の流行により」という一般的な表現に改められた。業績に影響を受ける可能性があるという趣旨に変更はない。
情報漏洩リスクの項目で、個人情報保護に関する活動計画等を審議する組織の名称が「個人情報保護委員会」から「内部統制・社会委員会」に変更された。リスクの内容や取組内容(教育・啓発、自主監査など)に変更はない。
コンプライアンス活動を担う組織名が「コンプライアンス委員会」から「内部統制・社会委員会」に変更された。公正取引委員会の警告や経済産業大臣の業務改善命令等への言及は維持され、業務改善計画の具体的施策(競合会社との接触の事前承認・事後報告制度の施行、重層的な教育の実施)と、2025年8月の経済産業大臣への報告、同年9月の対外公表といった進捗が追記された。
中期経営計画の表現から「新たな」が削除され、2026年3月に環境変化や政策動向を踏まえたカーボンニュートラルのロードマップと取組みの進捗を示すため「東邦ガスグループ2050年カーボンニュートラルへの挑戦」を更新した旨が追加された。取組項目の内容は同じで、一部表記(中黒の使用、「CO2の地域循環モデルの構築」への言い換え)が変更されている。
前期に記載されていた、2022年改正会計基準(法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準)の適用に伴う会計方針の変更の注記が、当期は連結・個別ともに削除された。前期は当期純利益が669百万円減少し、利益剰余金の期首残高が692百万円増加(その他の包括利益累計額は同額減少)していたが、当期の記載には該当なし。
KAM「事業用資産及びのれんの評価」の数値が更新され、有形・無形固定資産は9,849百万円(総資産比50.1%)から10,852百万円(同44.9%)、のれんは131百万円から75百万円となった。当期は事業内容の列挙や183百万円の減損損失計上額の明記が追加され、評価単位が「事業拠点」から「資産グループ」へ変更された。監査手続でも、特に重要と認めた資産グループに対する経営者への質問と関連資料の閲覧による回答の合理性検討が追加された。
気候変動リスクの記載で、「飲料製造事業事業」の重複表記が「飲料製造事業」に修正され、参照先の節名から「(2)気候変動に対する取り組み」の細目が削除された。リスクの内容や対策に関する記述に実質的な変更はない。
固定資産の減損損失に関する説明が、「収益性の低下により割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ることとなった資産グループについて」帳簿価額を回収可能価額まで減額する、という減損認識の条件を明示する表現に改められました。リスクの内容や対応体制の記載に変更はなく、会計処理の説明の精緻化にとどまります。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(2022年改正会計基準)等の適用に関する注記が、当年度では削除された。前年度の記載では、連結財務諸表および財務諸表への影響はないとされていた。
前年に記載されていた「新型コロナウイルス感染症に関するリスク」の項目が、今年の事業等のリスクから削除された。前年は、5類移行後も未確認の変異株の発生により事業活動の停止を余儀なくされた場合、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があると記載していた。
継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる事象について、営業損失の継続期間が7期連続から8期連続へ、営業キャッシュ・フローのマイナスが3期連続から4期連続へ延びた。対応策は2025年10月策定の「事業再構築計画」に基づく施策が5つから7つに増え、業務提携を通じたクロスセルと製造受託が追加された。資金余力を根拠に重要な不確実性は認められないとの判断は維持されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、割引前将来キャッシュ・フローの見積りの合理性評価に関する手続(受注確度資料や外部調査機関の需要予測の閲覧、原材料費低減計画の整合性確認、不動産鑑定評価書への専門家関与等)と、繰延税金資産の回収可能性に関する判断の妥当性(繰延税金資産3,944百万円計上、相殺・評価性引当額控除前は23,893百万円)の項目が新たに記載された。繰延税金資産については、電子部品業界の需要変動が大きく将来の販売予測に不確実性があることが決定理由として示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として「内部統制の評価」の項目が新たに追加され、固定資産の減損損失の認識と測定に関連する内部統制の整備及び運用状況の有効性を評価したことが記載された。前年にはこの項目の記載はなかった。
監査上の主要な検討事項(KAM)の対象が、前期の「繰延税金資産の回収可能性に関する判断の妥当性」から、「パワーデバイス事業における固定資産の減損損失の認識の要否に関する判断の妥当性」に変更された。対象はエルナー株式会社等の有形固定資産9,392百万円・無形固定資産80百万円(連結総資産の約2%)で、当期に減損損失1,943百万円を計上し、欧州自動車市場の需要低迷や原材料価格上昇による収益性低下、営業損益の継続的なマイナスが記載されている。
事業等のリスクに「中東情勢に関するリスク」が新設された。中東向け売上高は僅少で営業・生産拠点もなく直接的影響は軽微とする一方、情勢が長期化した場合は、資源価格高騰による原材料・物流費・電力費の上昇や、景気減速による市場低迷という間接的影響を受ける可能性があると記載している。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち「減価償却方法の変更に係る開示の適切性の検討」に関する記載が、今年度の報告書では削除された。前年は定額法による減価償却費の再計算、変更による影響額の基礎データの検証、注記の適切性の検討といった監査手続が記載されていた。
前年の監査上の主要な検討事項(KAM)に記載されていた「減価償却方法の変更の適切性の検討」の項目が、今年は記載されていない。前年は定率法から定額法への変更について、市場環境、稼働見込み、使用実態、変更時期の適切性を検討した手続が記載されていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)のうち、前年に記載されていた「有形固定資産の減価償却方法の変更」(定率法から定額法への変更、営業利益等を813百万円増加)の項目が削除され、「事業用固定資産の減損損失の認識の判定」のみとなった。減損のKAMでは有形固定資産計上額が41,883百万円から42,040百万円に更新されたが、監査上の対応の内容に実質的な変更はない。
繰延税金資産の回収可能性に関するKAMの監査手続の記載が見直された。重要な判断の対象に会社分類が明示され、販売予測の検討ではコンデンサ市場の需要予測・主要顧客の将来発注情報から、主要な製品の受注確度に関する根拠資料と市場の需要予測の外部調査報告書へと記載が変更された。会社分類の検討では過去及び当期の課税所得が考慮要素に加わった。
前年度に記載されていた「法人税、住民税及び事業税等に関する会計基準」(企業会計基準第27号)等の適用に関する会計方針変更の記載が、今年度の報告書では削除されている。前年度の記載では、連結財務諸表および個別財務諸表への影響はないとされていた。
前年に記載されていた会計方針の変更の項目が、今年は記載されていない。前年は、令和4年改正の法人税等会計基準等の適用(影響なし)と、有形固定資産の減価償却方法の定率法から定額法への変更(連結で営業利益等が813百万円、単体で716百万円増加)が記載されていた。今年の記載ではこれらの内容が削除されている。
前年の監査報告書に記載されていた、株式会社SKIYAKIとの株式交換による経営統合に関する監査上の主要な検討事項(株式の取得原価の合理性及び顧客関連資産の評価の妥当性)が、今年は記載されていない。前年は顧客関連資産1,885,000千円、のれん1,217,767千円が対象で、外部専門家の適性検討や割引率等の評価手続が記載されていた。
監査上の主要な検討事項(KAM)の中に、「(2) 将来キャッシュ・フローの見積りの合理性の評価」が新たに記載された。SKIYAKI社のプラットフォーム事業に係る事業計画の主要な仮定(売上高成長率など)について、企業結合時計画と実績の比較や外部データに基づく合理性評価、新規顧客獲得・既存顧客解約の反映確認といった監査手続が示されている。
監査上の主要な検討事項(KAM)に、固定資産の減損の兆候判定に関する内部統制の評価という項目が新たに記載された。事業計画の主要な仮定について、過去実績との比較や経営環境との整合性確認など、不合理な仮定の採用を防ぐ統制に焦点を当てて評価したとされている。
監査上の主要な検討事項(KAM)として、株式会社SKIYAKIのプラットフォーム事業に係る固定資産(顧客関連資産1,740,000千円、のれん1,124,092千円を含む計2,943,849千円、連結総資産の16%)の減損の兆候に関する判断の妥当性が新たに記載された。割引前将来キャッシュ・フローの基礎となる事業計画の売上高成長率に高い不確実性があり、経営者の判断が重要な影響を及ぼす点が決定理由とされている。